説明

サラダメーカー

【課題】 本発明は、ドレッシングを野菜等に程良くなじませることができるサラダメーカーに関するものである。
【解決手段】 本発明のサラダメーカーは、容器の底部に計量部となる凹部が成形されている。また、前記容器は、サラダを作製する際に、ドレッシング等がこぼれないように開閉可能な蓋により密閉されている。サラダメーカーには、野菜等と所定の量のドレッシングを入れた後、蓋をして、振ることによりドレッシングのなじんだサラダが作製される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドレッシングを野菜等に程良くなじませることができるサラダメーカーに関するものである。本発明は、野菜サラダ、海鮮サラダ、その他各種サラダ等にドレッシングを程良くなじませることができ、ホテル感覚のサラダを作製することができるサラダメーカーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ホテルのコックは、野菜を手でちぎり、ボールに入れた後、上からドレッシングを入れ、手でまんべんなくかき混ぜ、サラダの種類によって異なる適度の時間を置いてから、客に提供している。しかし、家庭において作製するサラダは、前記コックと同様に手で、野菜等とドレッシングとをかき混ぜると、手にドレッシングの油が付き、前記ドレッシングを洗い落とすのに時間と手間がかかる。
【0003】
そこで、通常の家庭では、野菜等の上からドレッシングをかけた後、箸でかき混ぜる程度で、食卓に出される場合が多い。
【0004】
また、サラダを食べ易くしたサラダ容器は、たとえば、特開平9−154694号公報に記載されている。前記公開公報に記載されたサラダ容器は、サラダ容器の底面に複数の突起、複数の窪み、波状の凹凸等が設けられている。前記サラダ容器は、余分なドレッシングが前記サラダ容器の突起等の下に貯まるとともに、箸やホーク等が前記突起等の下に入り、最後に残されたサラダまで上手に取ることができる。
【特許文献1】特開平9−154694号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記公開公報に記載された発明は、ドレッシングを野菜等の上からかけるため、ドレッシングが多い所、丁度良い具合の所、少ない所が出る。そして、余分なドレッシングは、サラダ容器の下部に設けられた突起等の部分に貯められ、無駄になる。
【0006】
サラダは、前記コックが行なうように、ボールに入れた野菜等とドレッシングとを手でかき混ぜることにより美味しくなる。しかし、家庭におけるサラダの作製は、適度のドレッシングを上からかけるだけであるため、ドレッシングになじんだ部分と、なじまない部分ができ、ホテルのコックが作製するようなサラダにはならない。
【0007】
以上の課題を解決するために、本発明は、容器の底部にドレッシングの量を計量できる凹部を有するサラダメーカーを提供することを目的とする。本発明は、適量の野菜等と計量されたドレッシングとを容器に入れて振るだけで、前記野菜等の全面に適度のドレッシングが付着した美味しいサラダを作製することができるサラダメーカーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(第1発明)
第1発明のサラダメーカーは、底部に成形された計量部を備えた容器と、前記容器を密閉する蓋とから構成されている。
【0009】
(第2発明)
第2発明のサラダメーカーは、第1発明の計量部が異なる量を計量できる複数個からなることを特徴とする。
【0010】
(第3発明)
第3発明のサラダメーカーは、第1発明または第2発明の容器が内部を見ることができるプラスチック製品であることを特徴とする。
【0011】
(第4発明)
第4発明のサラダメーカーは、第1発明から第3発明における容器の側部に野菜等の量を示す線が付けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、サラダメーカーとなる容器の底部にドレッシングを計量する計量部を設けることにより、ドレッシングの量を一定にすることができ、蓋を前記容器に密閉して、容器を振るだけで、野菜等にドレッシングをまんべんなくなじませることができる。
【0013】
本発明によれば、サラダメーカーとなる容器の底部にドレッシングを計る複数の計量部を設けているため、野菜等の量に応じて適切な量のドレッシングを使用することができる。
【0014】
本発明によれば、サラダメーカーとなる容器は、中が透けて見えるプラスチック部材を使用することにより、前記容器を振りながら、野菜等とドレッシングのなじみを見ることができる。
【0015】
本発明によれば、計量部におけるドレッシングの量と、容器に付けられた線により、野菜等の量とドレッシングの量とを適正な量とすることができるため、後はドレッシングを野菜等になじませるように前記容器を振るだけで、ホテルのサラダとほぼ同じものを作製することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(第1発明)
第1発明のサラダメーカーは、容器の底部に計量部となる凹部が成形されている。また、前記容器は、サラダを作製する際に、ドレッシング等がこぼれないように開閉可能な蓋により密閉されている。
【0017】
(第2発明)
第2発明のサラダメーカーは、第1発明の計量部が複数個設けられている。前記計量部は、サラダを作製する量に合わせて、異なるドレッシングの量を計量できるように複数個が設けられている。
【0018】
(第3発明)
第3発明のサラダメーカーは、容器の内部が見えるように透明または半透明なプラスチック製品から作製されている。前記容器内のサラダは、前記容器を振りながら、ドレッシングのなじみ具合を見ることができる。
【0019】
(第4発明)
第4発明におけるサラダメーカーの容器の側部には、野菜等の量を示す線が付けられている。前記容器に付けられた線は、前記容器の底部に付けられたドレッシングの計量部と対応させている。たとえば、前記容器の底部における一番大きい計量部にドレッシングを入れた場合は、野菜等を前記容器の一番上の線まで入れることにより、野菜等とドレッシングとの調和した程よい味のサラダが作製される。また、前記計量部および線は、目安であり、食材やドレッシングの種類により適度に多目あるいは、少な目にすることができる。
【実施例1】
【0020】
図1(イ)は本発明の実施例であるサラダメーカーの断面図で、(ロ)は(イ)における平面図である。図1(イ)および(ロ)において、サラダメーカー11は、容器12と、前記容器12に密閉することができる蓋13とから構成される。前記容器12は、底部121に計量部14、15、16が成形されている。
【0021】
前記計量部14、15、16は、それぞれ大きさが異なり、中に入れるドレッシングの量を計量できるようになっている。計量部14は、たとえば、ドレッシングが40cc、計量部15が30cc、計量部16が20ccである。前記計量部14から16は、それぞれを単独または組み合わせることにより、20cc、30cc、40cc、50cc、60cc、70ccを計ることができる。
【0022】
さらに、前記計量部14から16は、半分または三分の一等を目分量として計ることにより、ドレッシングの量をきめ細かく計ることができる。
【0023】
前記サラダメーカー11の容器12の側部には、目盛りとなる線18から20が付けられている。前記目盛りには、前記計量部14から16と対応している。たとえば、計量部14にドレッシングをいっぱいに入れた場合、野菜等は、容器12の線20まで入れるようになっている。
【0024】
ただし、サラダの種類、あるいは、入れる食材によっては、ドレッシングの量、野菜等17の量を適当に増減することができる。
【0025】
図2は本発明の実施例で、計量部にドレッシングを入れ、容器に野菜等を入れて振った後のサラダの状態を説明するための図である。図1は野菜等17と、ドレッシングとが分離した状態である。これに対して、図2は、野菜等17とドレッシングとを入れ、サラダメーカー11の蓋13をした後、良く振った状態のサラダ27を示している。
【0026】
図2に示すサラダ27は、野菜等17にまんべんなくドレッシングが付着して、コックがボールに入れて、手でかき混ぜた状態とほぼ同じになっている。したがって、前記サラダは、種類により、前記容器12を振り、所定の時間後に食べると、ホテルのコックが作ったものと同じ味のものとなる。
【実施例2】
【0027】
図3(イ)は本発明の他の実施例であるサラダメーカーの断面図で、(ロ)は(イ)における平面図である。図3(イ)および(ロ)において、サラダメーカー31は、容器32と、前記容器32に密閉することができる蓋33とから構成される。前記容器32は、底部321に計量部34、35、36が成形されている。
【0028】
第2実施例は、容器32の形状が丸く、把手37が付いている点で第1実施例と異なっている。前記第2実施例は、容器32の軽量部34、35、36のいずれかにドレッシングを入れた後、野菜等を入れて蓋33を閉める。その後、把手37をつかみ矢印のように前後に振ることにより、野菜等とドレッシング等が良く混ざり、ホテル感覚のサラダができる。
【産業上の利用可能性】
【0029】
以上、本実施例を詳述したが、本発明は、前記本実施例に限定されるものではない。そして、本発明は、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。本発明の計量部は、大きさが異なっても、深さを一定としたり、数を3個または4個にすることにより、置いた場合の安定を考慮することが望ましい。
【0030】
本発明の計量部の形状は、丸に限らず、各種形状とすることができる。また、前記計量部の形状は、サラダに合った、野菜、魚介類等の形状にすることができる。さらに、前記計量部の形状は、キャラクタ等の人を採用することができる。前記キャラクタは、大人の形が40cc、女の形が30cc、子供の形が20cc等にすることにより、使用者の気分を盛り上げることができる。さらに、サラダメーカーの容器は、第1実施例および第2実施例の形状に限ることなく、楕円形、その他、野菜等とドレッシング等が混ざり易い形状にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】(イ)は本発明の実施例であるサラダメーカーの断面図で、(ロ)は(イ)における平面図である。(実施例1)
【図2】本発明の実施例で、計量部にドレッシングを入れ、容器に野菜等を入れて振った後のサラダの状態を説明するための図である。
【図3】(イ)は本発明の他の実施例であるサラダメーカーの断面図で、(ロ)は(イ)における平面図である。(実施例2)
【符号の説明】
【0032】
11・・・サラダメーカー
12・・・容器
121・・・底部
13・・・蓋
14、15、16・・・計量部
17・・・野菜等
18、19、20・・・目盛り
27・・・ドレッシングの混ざったサラダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部に成形された計量部を備えた容器と、
前記容器を密閉する蓋と、
から構成されたサラダメーカー。
【請求項2】
前記計量部は、異なる量を計量できる複数個からなることを特徴とする請求項1に記載されたサラダメーカー。
【請求項3】
前記容器は、内部を見ることができるプラスチック製品であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載されたサラダメーカー。
【請求項4】
前記容器の側部には、野菜等の量を示す線が付けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載されたサラダメーカー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−42977(P2006−42977A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−225565(P2004−225565)
【出願日】平成16年8月2日(2004.8.2)
【出願人】(502256077)ムサシ・アド株式会社 (1)
【Fターム(参考)】