説明

サンシェード装置

【課題】車両前方側から差し込む光を遮光しつつ、運転席および/または助手席上方のルーフ前部から外光を取り入れることのできるサンシェード装置を提供する。
【解決手段】本発明は、フロントウィンドウ50が運転席および/または助手席の上方付近にまで広がっており、フロントウィンドウ50がルーフ52の前方側の一部を構成している車両において、フロントウィンドウ50の車室内側上部に配置されており、かつ、フロントウィンドウ50から差し込む光を遮光するための遮光部材12を備えているサンシェード装置10であって、遮光部材12は、可動ヘッダー14の後端に配され、光を遮光可能な遮光領域Sを可動ヘッダー14から車両後方側に拡張する拡張部16とを備えている構成としたところに特徴を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のフロントウィンドウから差し込む光を遮光する遮光部材を備えているサンシェード装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両のフロントウィンドウから差し込む光を遮光する日除け部材を備えているサンシェード装置として、下記特許文献1に記載のサンシェード装置が知られている。このサンシェード装置は、車室内においてルーフパネルの前端部から前方側へ引き出し可能な板状の日除け部材を備えており、その日除け部材の下面側には遮光位置と格納位置とに回動操作可能なサンバイザーが取り付けられている。このサンシェード装置によれば、日除け部材によって運転席および/または助手席上方のルーフ前部から差し込む光を遮光しつつ、サンバイザーを使用することで車両前方側から差し込む光を遮光することが可能である。なお、このようなサンシェード装置は、フロントウィンドウが運転席および/または助手席の上方付近にまで広がっており、当該フロントウィンドウがルーフの前方側の一部を構成している車両において使用される。
【特許文献1】特開2006−335300公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上述した従来のサンシェード装置では、サンバイザーを使用するときには板状の日除け部材を車室内前方側に引き出しておかなければならないために、運転席および/または助手席においてサンバイザーを使用しつつ、運転席および/または助手席上方のルーフ前部から日光や街灯の明かりなどの外光を取り入れたり、上空の景色を眺めたりするという使用方法をとることはできなかった。
【0004】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、フロントウィンドウが運転席および/または助手席の上方付近にまで広がっており、当該フロントウィンドウがルーフの前方側の一部を構成している車両において、車両前方側から差し込む光を遮光しつつ、運転席および/または助手席上方のルーフ前部から外光を取り入れることのできるサンシェード装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、フロントウィンドウが運転席および/または助手席の上方付近にまで広がっており、フロントウィンドウがルーフの前方側の一部を構成している車両において、フロントウィンドウの車室内側に配置されており、かつ、フロントウィンドウから差し込む光を遮光するための遮光部材を備えているサンシェード装置であって、遮光部材は、ルーフの前方側から独立して車両前後方向に移動可能な可動部と、この可動部の後端に配され、光を遮光可能な遮光領域を可動部から車両後方側に拡張する拡張部とを備えている構成としたところに特徴を有する。
【0006】
このような構成によると、可動部を設けたから、遮光部材をルーフの前方側から独立して前後方向に移動させることができる。したがって、車両前方側から差し込む光を遮光しつつ、運転席および/または助手席上方のルーフ前部から差し込む外光を取り入れることができる。また、拡張部を設けたから、遮光領域を可動部から車両後方側に拡張することができる。したがって、従来と同様にルーフ前部から差し込む光も遮光することができる。
【0007】
本発明の実施の態様として、以下の構成が好ましい。
可動部の車室内側の面には、遮光位置と格納位置とに回動操作可能なサンバイザーが取り付けられている構成としてもよい。
このような構成によると、サンバイザーを使用することで車両前方側から差し込む光を広い範囲で遮光することができる。
【0008】
拡張部は、遮光領域に配置されるシート状部材と、このシート状部材を車両前方側に巻き取ることが可能な巻取装置とを備えている構成としてもよい。
このような構成によると、採光時には巻取装置によってシート状部材を巻き取ることで、コンパクトに格納しておくことができる。
【0009】
拡張部は、可動部からフロントウィンドウの車室内側の面に沿って引き出すことにより階段状に展開されることで遮光領域に配置される複数のボード状部材を備えている構成としてもよい。ボード状部材としては、例えば、車幅方向に長尺のものを用いてもよい。
このような構成によると、複数のボード状部材をフロントウィンドウの車室内側の面に沿って階段状に引き出すことができるから、略直線状に引き出されるシート状部材に比べ、車室内側に広い空間を確保することができる。よって、乗員のヘッドクリアランスを大きく確保することができる。
【0010】
拡張部は、車両前後方向に伸縮可能な蛇腹状をなし、遮光領域に配置される蛇腹状部材を備えている構成としてもよい。
このような構成によると、採光時には蛇腹状部材を蛇腹状に収縮させることで、コンパクトに格納しておくことができる。
【0011】
拡張部の後端部をルーフに係合するためのフックを拡張部またはルーフのどちらか一方に備えている構成としてもよい。
このような構成によると、フックにより拡張部の後端部をルーフに固定することができる。したがって、車両前方側からの光を遮光しつつ、ルーフ前部からの光を遮光することができる。また、フックによって拡張部の後端部とルーフとを固定した状態で遮光部材を車両前方側に移動させると、この動作に連動して拡張部による遮光領域を拡張することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、フロントウィンドウが運転席および/または助手席の上方付近にまで広がっており、当該フロントウィンドウがルーフの前方側の一部を構成している車両において、車両前方から差し込む光を遮光しつつ、運転席および/または助手席上方のルーフ前部から外光を取り入れることのできるサンシェード装置を提供することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
<実施形態1>
実施形態1におけるサンシェード装置10について図1ないし図7の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
図1は、サンシェード装置10の分解斜視図である。図2は、サンシェード装置10を車室内から見た平面図である。図3は、サンシェード装置10を車室内から見た平面図であり、可動ヘッダー(本発明の「可動部」に相当)14を車室内前方側(本発明の車両前方側に相当)に移動させた状態を示している。図4は、サンシェード装置10を車室内から見た平面図であり、可動ヘッダー14を車室内前方側に移動させると共に、シート状部材18を車室内後方側(本発明の車両後方側に相当)に引き出した状態を示している。図5は、サンシェード装置10の側断面図である。図6は、サンシェード装置10の側断面図であり、可動ヘッダー14を車室内前方側に移動させた状態を示している。図7は、サンシェード装置10の側断面図であり、可動ヘッダー14を車室内前方側に移動させると共に、シート状部材18を車室内後方側に引き出した状態を示している。尚、以下の説明においては、図2ないし図7における左側を車室内前方側とし、右側を車室内後方側とし、図5ないし図7における紙面と直交する方向を車幅方向とする。
【0015】
本実施形態に係るサンシェード装置10は、図2に示すように、フロントウィンドウ50が運転席および/または助手席の上方付近にまで広がっており、フロントウィンドウ50がルーフ52の前方側の一部を構成している(つまり、フロントウィンドウ50が運転席および/または助手席の上方まで延長しており、ルーフ52と連続状になっている)車両において、フロントウィンドウ50から差し込む光を遮光するために設置されるものである。
【0016】
図1〜図7に示すように、サンシェード装置10は、車両のフロントウィンドウ50の車室内側上部に配置される遮光部材12を備えている。遮光部材12の車室内後方側には、ルーフトリム26が配置されている。ルーフトリム26は、車両のルーフ52を構成するルーフパネルの下面側に、天井内装材として取り付けられているものである。
【0017】
遮光部材12は、ルーフトリム26の前端部から独立して車室内前後方向に移動可能な可動ヘッダー14と、この可動ヘッダー14の後端に配され、光を遮光可能な遮光領域Sを可動ヘッダー14から車室内後方側に拡張する拡張部16とを備えている。尚、図6及び図7における遮光領域Sとは、可動ヘッダー14の後端からルーフトリム26の前端までの領域をいう。
【0018】
可動ヘッダー14は車室内後方側に向けて開口する車幅方向に長尺のフード状に形成されており、この可動ヘッダー14内における開口側(可動ヘッダー14の後端に相当)に拡張部16が配置されている。可動ヘッダー14の材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂やポリプロピレン樹脂等の合成樹脂、鉄やアルミニウム等の金属などを使用することができる。
【0019】
フロントウィンドウ50の車幅方向の両側縁部に沿って配設される車両のルーフサイド部材22a、22bには、断面略門形のガイドレール20a、20bがそれぞれ取り付けられている。一方、可動ヘッダー14の車幅方向両端部には、第1突起部24a、24bが設けられており(図1参照)、この第1突起部24a、24bが2本のガイドレール20a、20bの内側に嵌め込まれている。これにより、可動ヘッダー14は、ガイドレール20a、20bに沿って車室内前後方向に移動可能となっている。また、可動ヘッダー14の車幅方向の寸法は、ガイドレール20a,20bの車幅方向における2本間の距離と略同一で、可動ヘッダー14の車室内前後方向の寸法よりも大きい。
【0020】
拡張部16は、遮光領域Sに配置されるシート状部材18と、このシート状部材18を車室内前方側に巻き取ることが可能な巻取装置28とを備えている。
シート状部材18としては、可撓性を有する素材、例えば、透明シート、半透明シート、不透明シート、メッシュシート、織布、不織布等を使用することができる。また、シート状部材18の材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂等の合成樹脂材料を使用することができる。
【0021】
巻取装置28は、巻取軸30及び巻取軸30を回転させるためのバネ(図示せず)によって構成されている。巻取軸30の両端は、可動ヘッダー14内の側壁に穿設された回動孔(図示せず)に嵌め込まれて軸支されている。これにより、巻取装置28は、巻取軸30がバネによって回転することにより、シート状部材18を巻取軸30によって自動的に巻き取ることができるようになっている。
【0022】
シート状部材18の後端には、フレーム34が取り付けられている。フレーム34の材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂やポリプロピレン樹脂等の合成樹脂、鉄やアルミニウム等の金属などを使用することができる。このフレーム34の車幅方向両端部には、第2突起部35a、35bが設けられており、この第2突起部35a、35bが2本のガイドレール20a、20bの内側に嵌め込まれている。これにより、フレーム34は、ガイドレール20a、20bに沿って車室内前後方向に移動可能となっている。
【0023】
フレーム34には、一対のフック孔36が設けられている。両フック孔36をルーフトリム26の前端部に設けられた一対のフック38に係合させることによって、シート状部材18をルーフトリム26に係合することが可能となっている。
【0024】
可動ヘッダー14の車室内側の面には、遮光位置と格納位置とに回動操作可能な板状のサンバイザー40が取り付けられている。サンバイザー40は、運転席の上方位置及び助手席の上方位置にそれぞれ1つずつ取り付けられている。
可動ヘッダー14を車室内前方側に移動させることによって、運転席と助手席に着座した乗員はサンバイザー40を使用することが可能となる。
【0025】
サンバイザー40を遮光位置(図4の2点破線で示す位置)に回動操作することによって、車両前方側から差し込む光を広い範囲で遮光することができる。
サンバイザー40を格納位置(図4の実線で示す位置)に回動操作することによって、サンバイザー40を可動ヘッダー14の車室内側の面に設けられた凹部42内に格納することができる。
【0026】
また、フロントウィンドウ50の車室内側の面には、運転席に着座した乗員が車両後方を確認するためのルームミラー44が取り付けられている。
【0027】
本実施形態は以上のような構成であって、続いてその作用・効果を説明する。
本実施形態における拡張部16は、可撓性を有するシート状部材18を備えているため、巻取装置28によってシート状部材18を巻き取ることが可能である。したがって、拡張部16を使用しないときには、シート状部材18を巻取装置28によって巻き取ることで可動ヘッダー14内にコンパクトに格納しておくことが可能である。
【0028】
図2に示すように、サンシェード装置10を使用しないときには、遮光部材12を車室内後方側に移動させておくことが可能である。これにより、運転席および/または助手席上方のフロントウィンドウ50を、外光を取り入れたり上空の景色を眺めたりするためのサンルーフとして使用することが可能である。
【0029】
図3に示すように、サンシェード装置10を使用するときには、遮光部材12を車室内前方側に移動させることが可能である。そして、可動ヘッダー14の車室内側の面に取り付けられたサンバイザー40によって車両前方側から差し込む光を遮光することができる。
【0030】
図4に示すように、拡張部16を使用するときには、シート状部材18を車室内後方側に引き出すことが可能である。このとき、可動ヘッダー14がシート状部材18の引き出しに伴って車室内後方側へ移動しないように、可動ヘッダー14の車幅方向両端部とガイドレール20a、20bとの間には、可動ヘッダー14の移動を規制可能な程度の摩擦抵抗部材またはロック機構(図示省略)が設定されている。
【0031】
また、フック孔36にフック38を係合させることによって、シート状部材18をルーフトリム26の前端部に係合することが可能である。この場合、シート状部材18を車室内後方側に引き出した状態に保持することが可能である。また、フック38によってシート状部材18とルーフトリム26とを固定した状態で遮光部材12を車室内前方側に移動させると、この移動動作に連動してシート状部材18による遮光領域Sを拡張することができる。
【0032】
以上のように本実施形態では、フロントウィンドウ50が運転席および/または助手席の上方付近にまで広がっており、フロントウィンドウ50がルーフ52の前方側の一部を構成している車両において、車室内前方側から差し込む光を遮光しつつ、運転席および/または助手席上方のフロントウィンドウ50(ルーフ前部)からは外光を取り入れることが可能となる。
【0033】
<実施形態2>
次に、実施形態2におけるサンシェード装置60について図8及び図9の図面を参照しながら説明する。本実施形態におけるサンシェード装置60は、実施形態1の拡張部16の構成を一部変更したものであって、共通する構成については実施形態1と同一符号を用いるものとし、重複する構成、作用、及び効果についてはその説明を省略する。
【0034】
図8は、サンシェード装置60の側断面図であり、可動ヘッダー14を車室内前方側に移動させた状態を示している。図9は、サンシェード装置60の側断面図であり、可動ヘッダー14を車室内前方側に移動させると共に、ボード状部材62を車室内後方側に引き出した状態を示している。
【0035】
本実施形態における拡張部61は、可動ヘッダー14からフロントウィンドウ50の車室内側の面に沿って引き出されることにより階段状に展開されることで遮光領域Sに配置される複数の車幅方向に長尺のボード状部材62を備えている。尚、図8及び図9における遮光領域Sとは、可動ヘッダー14の後端からルーフトリム26の前端までの領域をいう。
【0036】
本実施形態の拡張部61は4枚のボード状部材62を有しており、図8に示す採光時には、可動ヘッダー14内に4枚のボード状部材62が積層された状態で格納されている。各ボード状部材62の合わせ面及び最下段のボード状部材62と可動ヘッダー14内面の合わせ面の一方には、ガイド突部(図示せず)が設けられ、同他方には、前記ガイド突部を収容することで一方のボード状部材62を他方のボード状部材62に対して相対的に車室内前後方向に案内可能とするガイド凹部(図示せず)が設けられている。前記ガイド凹部は断面あり溝状に形成されており、ボード状部材62における車室内前方側から後方側に延びる形態で設けられている。また、ボード状部材62の材料としては、ポリ塩化ビニル樹脂やポリプロピレン樹脂等の合成樹脂を使用することができる。
【0037】
したがって、前記ガイド突部が前記ガイド凹部内に係合することで一方のボード状部材62が他方のボード状部材62から外れることを規制することができると共に、最下段のボード状部材62が可動ヘッダー14内面から外れることを規制することができる。さらに、図9に示す遮光時には、各ボード状部材62を車室内後方側に引き出してフロントウィンドウ50の車室内側の面に沿って引き出されることにより階段状に展開された状態とすることで、遮光領域S(ルーフ前部)を通じてフロントウィンドウ50から差し込む光を遮光することができる。
【0038】
このようにすると、図9に示すように、拡張部をシート状部材で構成した場合(図9における二点破線部)よりも運転席および/または助手席に着座した乗員Xの頭部上方に形成されるヘッドクリアランスHを大きく確保することができる。したがって、遮光時においても運転席および/または助手席に着座した乗員Xに圧迫感を与えることなく、車室内部に大きな居住空間を確保することができる。
【0039】
<実施形態3>
次に、実施形態3におけるサンシェード装置70について図10及び図11の図面を参照しながら説明する。本実施形態におけるサンシェード装置70は、実施形態1の拡張部16の構成を一部変更したものであって、共通する構成については実施形態1と同一符号を用いるものとし、重複する構成、作用、及び効果についてはその説明を省略する。
【0040】
図10は、サンシェード装置70の側断面図であり、可動ヘッダー14を車室内前方側に移動させた状態を示している。図11は、サンシェード装置70の側断面図であり、可動ヘッダー14を車室内前方側に移動させると共に、蛇腹状部材72を車室内後方側に引き出した状態を示している。
【0041】
本実施形態における拡張部71は、車室内前後方向に伸縮可能な蛇腹状をなし、遮光領域Sに配置される蛇腹状部材72を備えている。尚、図10及び図11における遮光領域Sとは、可動ヘッダー14の後端からルーフトリム26の前端までの領域をいう。
【0042】
蛇腹状部材72は、図10に示す採光時には、展開時における板状部材が蛇腹状に交互に折り返されることで、各折り曲げ片がフロントウィンドウ50に対してほぼ直交すると共に互いに密着状態となって可動ヘッダー14の後端部に格納されている。格納状態における蛇腹状部材72の高さ寸法は、可動ヘッダー14の高さ寸法とほぼ同一である。また、蛇腹状部材72の材料としては、ポリ塩化ビニル樹脂やポリプロピレン樹脂等の合成樹脂を使用することができる。したがって、図10に示す採光時に蛇腹状部材72をコンパクトに格納することができる一方、図11に示す遮光時には、蛇腹状部材72を展開して板状とすることで、遮光領域S(ルーフ前部)を通じてフロントウィンドウ50から差し込む光を遮光することができる。
【0043】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)本実施形態では車両のリヤシートの上方にサンルーフが設けられていない例を示したものの、本発明によると、車両のリヤシートの上方にサンルーフを設けてもよい。
【0044】
(2)本発明は、ルーフの大部分がサンルーフになっている車両(いわゆるパノラマサンルーフ車両)に適用することも可能である。
【0045】
(3)本実施形態ではルーフトリム26に一対のフック38を設けているものの、本発明によると、1つ又は複数設けてもよく、それに対応してフック孔36をフレーム34に設けてもよい。
【0046】
(4)本実施形態ではフック38をルーフトリム26に、フック孔36をフレーム34に設けているものの、本発明によると、フック38とフック孔36はそれぞれルーフトリム26とフレーム34のどちらに設けてもよい。
【0047】
(5)本発明は係合部材としてフック36を用いているものの、面ファスナーや磁石等を用いてもよい。
【0048】
(6)本実施形態ではサンバイザー40によって車両前方側から差し込む光を遮光しているものの、本発明によると、遮光部材12全体をフロントウィンドウ50に沿って車両前方側に移動させることにより車両前方側から差し込む光を遮光してもよい。
【0049】
(7)実施形態2では一方のボード状部材62が他方のボード状部材62から外れることを規制しているものの、ボード状部材62は互いに規制せず、一枚の単体として移動させることにより車両前方側から差し込む光を遮光してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】実施形態1におけるサンシェード装置の分解斜視図
【図2】そのサンシェード装置を車室内から見た平面図
【図3】そのサンシェード装置を車室内から見た平面図であり、可動ヘッダーを車室内前方側に移動させた状態を示した図
【図4】そのサンシェード装置を車室内から見た平面図であり、可動ヘッダーを車室内前方側に移動させると共に、シート状部材を車室内後方側に引き出した状態を示した図
【図5】そのサンシェード装置の側断面図
【図6】そのサンシェード装置の側断面図であり、可動ヘッダーを車室内前方側に移動させた状態を示した図
【図7】そのサンシェード装置の側断面図であり、可動ヘッダーを車室内前方側に移動させると共に、シート状部材を車室内後方側に引き出した状態を示した図
【図8】実施形態2におけるサンシェード装置の側断面図であり、可動ヘッダーを車室内前方側に移動させた状態を示した図
【図9】そのサンシェード装置の側断面図であり、可動ヘッダーを車室内前方側に移動させると共に、ボード状部材を車室内後方側に引き出した状態を示した図
【図10】実施形態3におけるサンシェード装置の側断面図であり、可動ヘッダーを車室内前方側に移動させた状態を示した図
【図11】そのサンシェード装置の側断面図であり、可動ヘッダーを車室内前方側に移動させると共に、蛇腹状部材を車室内後方側に引き出した状態を示した図
【符号の説明】
【0051】
10…サンシェード装置
12…遮光部材
14…可動ヘッダー(可動部)
16…拡張部
18…シート状部材
26…ルーフトリム
28…巻取装置
38…フック
40…サンバイザー
50…フロントウィンドウ
52…ルーフ
60…サンシェード装置
61…拡張部
62…ボード状部材
70…サンシェード装置
71…拡張部
72…蛇腹状部材
S…遮光領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロントウィンドウが運転席および/または助手席の上方付近にまで広がっており、前記フロントウィンドウがルーフの前方側の一部を構成している車両において、前記フロントウィンドウの車室内側に配置されており、かつ、前記フロントウィンドウから差し込む光を遮光するための遮光部材を備えているサンシェード装置であって、
前記遮光部材は、前記ルーフの前方側から独立して車両前後方向に移動可能な可動部と、該可動部の後端に配され、前記光を遮光可能な遮光領域を前記可動部から車両後方側に拡張する拡張部とを備えているサンシェード装置。
【請求項2】
前記可動部の車室内側の面には、遮光位置と格納位置とに回動操作可能なサンバイザーが取り付けられている請求項1に記載のサンシェード装置。
【請求項3】
前記拡張部は、前記遮光領域に配置されるシート状部材と、このシート状部材を車両前方側に巻き取ることが可能な巻取装置とを備えている請求項1又は請求項2に記載のサンシェード装置。
【請求項4】
前記拡張部は、前記可動部から前記フロントウィンドウの車室内側の面に沿って引き出すことにより階段状に展開されることで前記遮光領域に配置される複数のボード状部材を備えている請求項1又は請求項2に記載のサンシェード装置。
【請求項5】
前記拡張部は、車両前後方向に伸縮可能な蛇腹状をなし、前記遮光領域に配置される蛇腹状部材を備えている請求項1又は請求項2に記載のサンシェード装置。
【請求項6】
前記拡張部の後端部を前記ルーフに係合するためのフックを前記拡張部または前記ルーフのどちらか一方に備えている請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のサンシェード装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−113549(P2009−113549A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−286265(P2007−286265)
【出願日】平成19年11月2日(2007.11.2)
【出願人】(000241500)トヨタ紡織株式会社 (2,945)