説明

サンプル調製装置

再構成可能なサンプル調製装置は、中空本体を有する回転プランジャ装置と、回転プランジャの第1の端部上に設けられてサンプルを収容するカップリング装置とを含む。また、装置は、少なくとも1つのシールされた試薬モジュールも含む。回転プランジャがカップリング装置上で回転されると、試薬モジュールの膜が穿孔されて、サンプルと試薬モジュールからの物質とが混合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はサンプル調製装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
生体サンプルは、しばしば、分析前に調製されなければならない。例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術を使用して生体サンプルを分析することが可能となる前に、サンプルを収集して処理することにより核酸を抽出しなければならない。しばしば、3つのステップが一般に行なわれなければならない。第1に、サンプルが得られる環境でフミン酸などの阻害物質及び金属が除去される。第2に、サンプルが濾過されて濃縮される。第3に、PCR検定のための試薬がサンプルに加えられる。サンプル調製は、しばしば、更なるステップ、例えばサンプル細胞溶解やサンプルの洗浄を含む場合がある。これらのステップは、非常に時間がかかる可能性があり、また、熟練した実験技師の技能を必要とする場合がある。
【0003】
生体サンプル調製は、しばしば、多くの複雑なステップを伴うため、当業者は、しばしば、サンプルを調製して分析技術を行なうために必要な器具または技能を欠く。したがって、当該分野でサンプルを調製して分析できるようにするのではなく、サンプルを調製および分析のための実験施設へ輸送しなければならない。これは、病理学的物質の拡散、付加的なコスト、サンプル損失、及び、汚染を引き起こす可能性がある遅延をもたらし得る。これらの不都合は、生物兵器剤(biowarfare agents)を含む病原微生物を取り扱う場合に特に問題である。したがって、訓練の限られた職員によって当該分野で容易に使用できるサンプル調製装置の必要性が存在する。
【0004】
幾つかの消耗可能なサンプル調製装置が公知である。しかしながら、これらのサンプル調製装置は多くの不都合に見舞われる。例えば、携帯できるサンプル調製装置は一般に容易に再構成することができない。これらの装置には、全ての用途には適さない場合がある試薬が予め装填され、その結果、用途に応じて異なるサンプル調製装置の必要性が生じる。
【0005】
また、消耗可能なサンプル調製装置は、しばしば、分析装置への導入前にサンプル操作の複数のステップを必要とする。例えば、サンプルを一方の試薬チャンバから他方の試薬チャンバへと手で移動させなければならない場合がある。そのようなステップは、時間がかかる可能性があり、また、サンプルの汚染または損失をもたらす可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、容易に再構成でき且つサンプルの簡単な調製を可能にする生体サンプル調製装置の必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
これに伴って、使用および再構成を容易にするサンプル調製装置が開示される。1つの実施形態は、中空本体を有する回転プランジャ装置と、回転プランジャの一端上に設けられてサンプルを収容するカップリング装置とを含むサンプル調製装置を提供する。また、装置は、少なくとも1つのシールされた試薬モジュールも含む。回転プランジャがカップリング装置上で回転されると、試薬モジュールの膜が穿孔されて、サンプルと試薬モジュールからの物質とが混合される。
【0008】
他の実施形態によれば、サンプル調製装置を形成するための方法は、中空本体を有する回転プランジャ装置を設け、カップリング装置を回転プランジャの一端上に位置合わせすることを含む。また、方法は、サンプルをカップリング装置上に収容し、少なくとも1つのシールされた試薬モジュールをカップリング装置上に設け、試薬モジュールの膜が穿孔されるように回転プランジャをカップリング装置上で回転させ、それにより、サンプルと試薬モジュールからの物質とを混合させることも含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】一実施形態に係る再構成可能なサンプル調製装置の断面図を示している。
【図2】一実施形態に係る再構成可能なサンプル調製装置内で行なわれるステップを示すフローチャートである。
【図3a】試薬モジュール4の幾つかの典型的な構成を示している。
【図3b】試薬モジュール4の幾つかの典型的な構成を示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
サンプル調製装置とその使用および構成のための方法とが開示される。以下の説明では、数多くの詳細が示される。しかしながら、当業者であれば分かるように、これらの特定の詳細な記述が無くても実施形態を実施できる。その他の場合には、周知の構造および装置が詳しくはないがブロック図形式で示される。
【0011】
図1はサンプル調製装置の断面図を示している。参照符号10で全体的に示されるサンプル調製装置は、回転プランジャ装置1と、膜穿孔装置1aと、ワンド2と、カップリング装置3と、試薬モジュール4とを含む。
【0012】
一実施形態によれば、回転プランジャ1は、近位端20と、遠位端30と、中空本体25とを有する。回転プランジャ1の遠位端30には膜穿孔装置1aを設けることができる。膜穿孔装置1aは、プラスチックまたは金属材料などの任意の適切な材料から形成することができる。膜穿孔装置1aを形成し得る材料は、好ましくは、試薬に適合すべきであり、サンプルに支障を来たすべきではない。ワンド2は、回転プランジャ1の近位端20から遠位端30へと延びる中空本体25内に収容することができる。ワンド2が磁気ワンドであってもよい。中空本体25は、既に市販されている磁気ワンドを収容するように形成することができる。
【0013】
カップリング装置3は近位端35と遠位端36とを有する。カップリング装置3の近位端は、以下で更に詳しく説明するように、回転プランジャ1と機械的に連通(mechanical communication)するように適合されることができる。カップリング装置3は、回転プランジャのネジに対応するネジ、摩擦接続、又は、何らかの他のタイプの機械的な連通を含む任意の手段を使用して、回転プランジャ1と機械的に連通できる。カップリング装置3の遠位端は、以下で更に詳しく説明するように、1つ以上の試薬モジュール4を保持するように適合されることができる。カップリング装置3は、試薬モジュール4の外面のネジに対応するネジ、試薬モジュール4との摩擦接続、又は、任意の他の適切な手段を含む任意の適切な手段を使用して、1つ以上の試薬モジュール4を保持できる。
【0014】
多数の異なる方法でサンプルをサンプル調製装置に導入することができる。カップリング装置3は、最初のサンプルを近位端35で受けることができる。任意の手段、例えばピペットまたはスワブによってサンプルをカップリング装置3内へ配置することができる。カップリング装置3がサンプルを受けるように適合されてもよい。例えば、カップリング装置3は、サンプルを受けるために緩衝溶液または吸着材料、例えば綿を含んでもよい。また、サンプルを最初に膜穿孔装置1aの遠位端側または近位端側の中空本体25内に配置することもできる。サンプルを収容するため、中空チューブ25が吸着材料を含んでもよい。更なる他の代替案として、サンプルを最初に試薬モジュール4によって受けることができる。例えば、試薬モジュール4は、図3aに示されるように、シール8a、8b、8cによってそれぞれ分離される3つのチャンバを有してもよい。第1のシール8aを穿孔することによってサンプルを第1のチャンバ9内へ導入することができる。第2のチャンバ10および第3のチャンバ11は、サンプルの更なる調製のために緩衝剤および吸着材料をそれぞれ収容することができる。これらのチャンバには、装置の動作中に、膜穿孔装置1aまたはワンド2が順次にシール8bおよびシール8cを貫通することによりアクセスできる。
【0015】
試薬モジュール4は任意の構成を成すことができる。例えば、試薬モジュール4は、チャンバを分離するシールが穿孔されない限り各チャンバの内容物が互いに接触しないようにシールされた1つ以上のチャンバを含むことができる。チャンバは、磁気ビーズ、緩衝剤、試薬、又は、吸収材料を収容することができる。シールは、任意の適切な材料、例えば箔またはプラスチックから形成できる。試薬モジュール4を特定の用途のために構成することができる。例えば、試薬モジュール4は、特定のタイプの分析のための全ての試薬を収容することができる。別の方法では、望まれるサンプル調製の特定のタイプに応じて試薬モジュール4の異なる組み合わせを使用できるように、それぞれの試薬毎に異なる試薬モジュール4を形成することができる。また、ユーザが所望の試薬を加え或いは試薬を変更できるように試薬モジュール4を構成することもできる。例えば、試薬モジュール4は、内容物、例えば磁気ビーズ、緩衝剤、及び、試薬を注入または除去するために注入ポートを遠位端に含むことができる。
【0016】
図3は幾つかの試薬モジュール4の構成を示している。図3aは、第1のチャンバ9、第2のチャンバ10、及び、吸着材料12を収容する第3のチャンバ11を有する試薬モジュール4を示している。これらの3つのチャンバはシール8a、8b、8cによって分離される。1つの実施形態では、第1のチャンバ9が緩衝溶液を収容し、第2のチャンバ10が試薬を収容し、第3のチャンバ11が緩衝剤および試薬を吸収するための吸着材料を収容する。図3bは、第1のチャンバ13、第2のチャンバ14、第3のチャンバ15、第4のチャンバ17、及び、第5のチャンバ18を有する試薬モジュール4を示している。第3のチャンバ15および第5のチャンバ19は吸着材料16、19をそれぞれ有する。第1のチャンバ13は緩衝剤を磁気ビーズ20と共に収容することができ、第2のチャンバ14は溶菌液を収容することができ、第3のチャンバ15は緩衝溶液および溶菌液を吸収することができ、第4のチャンバ17は、磁気ビーズと結合する材料を洗浄するために洗浄緩衝剤を有することができ、また、第5のチャンバは、洗浄緩衝剤を第4のチャンバ17から吸収するために吸着材料19を収容することができる。特定の用途に基づいて他の構成を容易に形成できる。
【0017】
試薬モジュール4は、試薬モジュールカプラ20を使用して他の試薬モジュールに対して取り付けることができる。試薬モジュールカプラ20により、多くの試薬モジュールを直列に接続することができる。試薬モジュールカプラ20は、摩擦取り付けを使用して2つの試薬モジュールを組み合わせることができ、あるいは、試薬モジュールの外面上に見出されるネジに対応するネジを含むことができる。試薬モジュールカプラ20を使用して2つ以上の試薬モジュール4を使用する必要はない。単に1つの試薬モジュール4をカプラ3から取り外して異なる試薬モジュール4を取り付けることによって異なる試薬モジュール4を使用することもできる。第1の試薬モジュール4を使用して調製されるサンプルを、磁気ビーズおよびワンド2を使用して第2の試薬モジュール4へ移すことができる。
【0018】
試薬モジュール4はサンプルモジュール6を含むことができる。このサンプルモジュール6は、分析のために最終調製サンプルを保持するべく使用できる。例えば、サンプルモジュール6がキュベットであってもよい。サンプルモジュール6は、試薬モジュール6の一体部分となることができ、あるいは、試薬モジュール4に組み合わせることができる。
【0019】
動作の1つの実施形態において、回転プランジャ装置1は、該回転プランジャ1をカップリング装置3の方へと捩じることによって、カップリング装置3と機械的に連通した状態で配置させることができる。膜穿孔装置1aは、シール9を穿孔してサンプル7を試薬モジュール4の内容物に晒す。試薬モジュール4が2つ以上のチャンバを含む場合には、試薬モジュール4を回転プランジャ装置4に捩じ込むことによってサンプルを各チャンバに対して順次に晒すことができる。また、磁気プランジャ2を使用して、チャンバを分離するシールを穿孔することによって、サンプル7を各チャンバに対して順次に晒すこともできる。このようにして、それぞれが1つ以上のチャンバを含む1つ以上の試薬モジュール4の内容物に対してサンプル7を順次に晒すことができる。
【0020】
1つの実施形態によれば、磁気ビーズを引き付け或いは解放するために、磁気ワンド2を中空本体25内に挿入し或いは後退させることができる。サンプルを装填前に磁気ビーズと予め混合させることができ、あるいは、磁気ビーズを試薬モジュール4のチャンバ内に収容することができる。磁気ビーズ混合は、サンプル中の粒子の単離および分離のために利用することができる。例えば、検体を磁気ビーズに結合することができ、また、磁気ワンド2を使用して磁気ビーズを各チャンバを通じて押し進めることによって、検体を各チャンバの内容物に対して順次に晒すことができる。1つの実施形態では、磁気ビーズが核酸を結合するようになっていてもよい。
【0021】
動作においては、回転プランジャ1をカップリング装置3だけに組み合わせられるため、他のサンプルがカップリング装置3によって受けられるように回転プランジャをカップリング装置3から容易に取り外すことができる。したがって、多くのサンプルを迅速な方法で調製することができる。回転プランジャ1の動き、具体的には組み込まれた磁気ワンド2の動きは、ユーザによって制御されてもよく、あるいは、それが自動プロセスとなるように他の装置に取り付けられてもよい。同様に、磁気ワンドがユーザ調整形態で或いは自動形態でサンプルモジュール6内に挿入され或いは後退させてもよい。磁気ワンドの繰り返しの挿入または後退は、磁気ビーズと試薬モジュール4の内容物との最大接触を可能にし得る。
【0022】
サンプル調製装置を消耗可能にすることができる。すなわち、サンプル調製装置を1回の使用の後に処分することができる。別の方法では、サンプル調製装置の一部だけを消耗可能にしてもよい。例えば、回転プランジャ装置1を繰り返し使用するように形成できるとともに、カップリング装置3および試薬モジュール4をそれぞれの使用後に廃棄することができる。再使用可能な構成要素は、繰り返しの汚染除去処理後に劣化しない或いは損傷しない材料から形成することができる。
【0023】
1つの実施形態によれば、再構成可能なサンプル調製装置をDNA精製のために使用できる。DNA精製は、DNAが細胞から抽出されて他の核物質および細胞物質から分離されるプロセスである。DNAは、しばしば、様々な異なるタイプのサンプルから抽出される。したがって、異なる数の試薬流体または吸着剤を伴う再構成可能な装置を有することができるのが理想的である。これは、DNAを異なるタイプのサンプルから抽出するために異なる反応および異なるステップが必要だからである。DNAを抽出できるサンプルの例としては、数例を挙げると、バクテリア、ウイルス、植物、及び、動物が挙げられるが、これらに限定されない。サンプル源に応じて、異なる試薬およびサンプル調製ステップが使用されなければならない。したがって、試薬モジュール4を構成できる容易な方法が、試薬モジュールをDNA精製で使用するのに良く適するようにする。
【0024】
1つの実施形態によれば、サンプル調製が終了されると、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用してサンプルが分析される。更なる実施形態では、携帯できる環境においてPCRのために再構成可能なサンプル調製装置を利用することができる。使用の容易性および効率を維持するためには、同じ回転プランジャ装置1を使用しつつ、得られたサンプルに基づいて異なるサンプルモジュール6を使用できることが、携帯可能な状況にとって理想的である。この場合、サンプルホルダ6は、蛍光光度計またはPCR反応を行なうための何らかの他の装置に挿入されて該装置で利用されてもよい。
【0025】
サンプル調製装置はサンプルを調製するための分野で使用できるが、サンプル調製装置を実験環境において利用することもできる。磁気ビーズ分離技術は、新鮮な冷凍した保存サンプルと共に利用されて有効であることが知られている。この方法によってこの装置を利用するDNA精製は、多量の機械的応力を与えることがなく、また、サンプルを化学的な処理または物理的な処理に晒すこともないため、有益である。また、該方法は容易に制御されて繰り返すことができる。更に、再構成可能なサンプル調製装置は、拡張可能であり、最終結果を得るために面倒な或いは時間のかかるプロセスを伴わない。
【0026】
図2は、一実施形態に係る再構成可能なサンプル調製装置内で行なわれるステップを示すフローチャートである。プロセスは、開始状態S100から始まり、プロセスステップS101へ移行する。このプロセスステップS101では、中空本体を有する回転プランジャ装置が設けられる。プロセスステップS102では、カップリング装置が回転プランジャの一端上に位置合わせされる。プロセスステップS103では、サンプルをカップリング装置上に収容することができる。サンプルが収容された後、プロセスステップS104では、少なくとも1つのシールされた試薬モジュールをカップリング装置上に設けることができる。シールされた試薬モジュールが設けられた後、プロセスステップ105では、試薬モジュールの膜が穿孔されるように回転プランジャをカップリング装置上で回転させることができ、それにより、サンプルと試薬モジュールからの物質とが混合される。サンプルが調製された後、プロセスは決定ステップS106へ移行する。この決定ステップでは、他のサンプルが調製されるべきかどうかが決定される。他のサンプルが調製されるべきである場合には、プロセスがプロセスステップS101へ戻り、そうでない場合には、プロセスが状態S107で終わる。
【0027】
典型的な実施形態のこの説明に基づき、他の実施形態は当業者に容易に理解できる。したがって、これらの典型的な実施形態が範囲を限定するものと見なされるべきではなく、範囲は以下の特許請求の範囲にしたがって規定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空本体を有する回転プランジャ装置と、
前記回転プランジャの第1の端部に設けられるカップリング装置と、
前記回転プランジャの第2の端部にある少なくとも1つのチャンバと少なくとも1つのシールとを備える少なくとも1つのシールされた試薬モジュールと、を備え、
前記回転プランジャが前記カップリング装置上で回転されると、前記試薬モジュールのシールが穿孔されて、前記試薬モジュールの少なくとも1つのチャンバ内の物質とサンプルとが混合される、
サンプル調製装置。
【請求項2】
前記試薬モジュールのチャンバが試薬流体を収容する、請求項1に記載のサンプル調製装置。
【請求項3】
前記試薬モジュールのチャンバが試薬流体を収容する、請求項1に記載のサンプル調製装置。
【請求項4】
前記回転プランジャが試薬モジュールを線形態様で穿孔する、請求項1に記載のサンプル調製装置。
【請求項5】
前記回転プランジャ装置に設けられる膜穿孔装置を更に備える、請求項1に記載のサンプル調製装置。
【請求項6】
前記回転プランジャ装置の中空本体内に受けられる磁気ワンドを更に備える、請求項1に記載のサンプル調製装置。
【請求項7】
前記磁気ワンドは、磁気ビーズ混合体を引き付け或いは解放するために挿入され或いは後退させられる、請求項6に記載のサンプル調製装置。
【請求項8】
前記膜穿孔装置がプラスチックから形成される、請求項5に記載のサンプル調製装置。
【請求項9】
流体を洗浄して磁気ビーズから分離するために吸着材料が使用される、請求項3に記載のサンプル調製装置。
【請求項10】
サンプル調製装置を動作させるための方法であって、
中空本体を有する回転プランジャ装置を設ける工程、
カップリング装置を前記回転プランジャの一端上に位置合わせする工程、
サンプルを前記カップリング装置上に収容する工程、
少なくとも1つのシールされた試薬モジュールを前記カップリング装置上に設ける工程、及び
前記試薬モジュールの膜が穿孔されるように前記回転プランジャを前記カップリング装置上で回転させ、それにより、サンプルと試薬モジュールからの物質とを混合させる工程、
を含む方法。
【請求項11】
サンプル調製装置のためのコネクタシステムであって、
第1の端部と第2の端部と内側キャビティとを有するコネクタ装置を備え、
前記内側キャビティが、その第1の端部で試薬モジュールを収容し、その第2の端部でサンプルを収容し、
回転プランジャに組み合わせられる第1の端部が、試薬モジュールをサンプルと混合されるように穿孔するための穿孔機構を有する、コネクタシステム。
【請求項12】
サンプル調製装置のための回転プランジャであって、
第1の端部と、第2の端部と、前記第1の端部と前記第2の端部との間で延びる中空キャビティとを有する円筒体と、
前記中空キャビティ内に受けられ、前記第1の端部から前記第2の端部へと進退する磁気ワンドと、
前記第2の端部に設けられる膜穿孔装置と、を備え、
前記磁気ワンドが前記第1の端部から前記第2の端部へと前進されるときに、膜穿孔装置が取り付けられた試薬モジュールの膜を穿孔し、サンプルと試薬モジュールからの物質とが混合される、回転プランジャ。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【公表番号】特表2010−533298(P2010−533298A)
【公表日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−516071(P2010−516071)
【出願日】平成20年7月11日(2008.7.11)
【国際出願番号】PCT/US2008/008561
【国際公開番号】WO2009/009144
【国際公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【出願人】(506197945)スミスズ ディテクション インコーポレイティド (6)
【Fターム(参考)】