説明

サーバシステム、プログラム、及び情報記憶媒体

【課題】 サーバとの通信接続が可能なゲーム装置でのプレーヤの操作入力傾向を他ゲーム装置で再現し、ゲーム装置でプレイしたプレーヤを模擬したキャラクタとの対戦を当該他ゲーム装置において実現すること。
【解決手段】 サーバでは、プレーヤ毎に、使用キャラ種別コードとともに、対戦相手のキャラクタ種別毎のレベル値(対戦キャラ別レベル)と、攻撃・防御・移動の要素に属する各技の操作頻度とを管理する。そして、各データ項目の値を取り出して所定桁数で構成される数値列を生成し、当該プレーヤのログイン情報として管理されているのパスワードを暗号鍵にして暗号化し、再現用コードを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバシステム、プログラム、及び情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、対戦型のゲームにおいて、キャラクタの行動を実際のプレーヤの操作入力に基づいて制御する技術が知られている(特許文献1参照)。詳細には、いわゆるゴーストキャラクタの制御に関する技術であり、プレーヤの操作入力傾向を加味して当該プレーヤの操作を模擬するようにキャラクタを制御する技術である。
【0003】
また、この種のゲームを例えばゲームセンターやアミューズメント施設等に設置される業務用ゲーム装置で行い、前述の操作入力傾向に関する情報(以下、「プレイ傾向データ」という。)を当該業務用ゲーム装置と通信回線を介して接続されるサーバ側で管理するものも知られている。業務用ゲーム装置は、サーバからプレイ傾向データをダウンロードすることによりこれを利用し、キャラクタを制御する。この結果、業務用ゲーム装置のプレーヤは、自分自身や他人のプレイスタイルを真似たキャラクタ(以下、「ゴーストキャラクタ」という。)と対戦することが可能となる。
【特許文献1】特開2004−24360号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、家庭用ゲーム装置等の前述の業務用ゲーム装置とは異なる他のゲーム装置においても、ゴーストキャラクタと対戦したいというプレーヤの要望があった。
【0005】
例えば、通信回線への接続機能を有する家庭用ゲーム装置によれば、サーバに直接接続してプレイ傾向データをダウンロードすることが可能である。しかしながら実際には、家庭用ゲーム装置において通信接続機能を利用しているプレーヤは少なく、またプレーヤにとっては、通信ケーブルの配線からダウンロード完了に至るまでの作業が手間である場合があった。
或いは、業務用ゲーム装置と家庭用ゲーム装置との間でメモリカードを媒体にしてプレイ傾向データを共有する方法も考えられる。しかしながらこの場合、プレーヤは、メモリカードを持ち運ばなければならず、またメモリカードを所持していない場合にはプレイ傾向データを更新できないという問題もあった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、サーバとの通信接続が可能なゲーム装置でのプレーヤの操作入力傾向を他ゲーム装置で再現し、ゲーム装置でプレイしたプレーヤを模擬したキャラクタとの対戦を当該他ゲーム装置において実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するための第1の発明のサーバシステムは、
プレーヤの操作入力に従って所定の対戦ゲームを実行し、プレイ操作データをアップロードするゲーム装置と通信接続されるとともに、プレーヤ端末との通信が可能なサーバシステムであって、
プレーヤのプレイ傾向データを記憶するプレイ傾向データ記憶手段(例えば、図6に示すプレーヤDB130)と、
前記ゲーム装置からアップロードされるプレイ操作データに従って、前記プレイ傾向データ記憶手段に記憶されているプレイ傾向データを更新する更新手段(例えば、図6に示すプレーヤ管理部101)と、
操作入力される再現用コードに基づいてコンピュータ制御の対戦相手の制御パラメータを設定し、設定した制御パラメータに従ってコンピュータ対戦を実行する前記ゲーム装置とは異なる他ゲーム装置に入力される再現用コードであって、前記プレイ傾向データ記憶手段に記憶されているプレイ傾向データに基づき、当該プレーヤを前記コンピュータ制御の対戦相手が模擬するための再現用コードを生成するコード生成手段(例えば、図6に示す再現用コード生成部102)と、
前記生成された再現用コードを前記プレーヤ端末に送信するコード送信手段(例えば、図6に示すHP管理部103,通信部110)と、
を備えたものである。
【0008】
この第1の発明によれば、サーバシステムでは、所定の対戦ゲームを実行するゲーム装置からアップロードされるプレイ操作データに従ってプレーヤのプレイ傾向データを更新記憶することができる。そして、このプレイ傾向データに基づいて、コンピュータ制御の対戦相手の制御パラメータを設定してコンピュータ対戦を実行する前述のゲーム装置とは異なる他ゲーム装置に入力される再現用コードを生成することができる。具体的には、プレイ傾向データに基づき、他ゲーム装置においてコンピュータ制御される対戦相手が当該プレーヤを模擬するための再現用コードを生成することができる。そして、生成した再現用コードをプレーヤ端末に送信することができる。これによれば、プレーヤは、自分の携帯端末やパソコン等によって再現用コードを取得し、これを他ゲーム装置に入力することにより、他ゲーム装置において、ゲーム装置でプレイしたプレーヤを模擬したキャラクタと対戦することができる。
【0009】
第2の発明は、第1の発明のサーバシステムであって、
前記プレイ傾向データ記憶手段は、プレーヤ毎にプレイ傾向データを記憶し、
前記更新手段は、前記アップロードされるプレイ操作データに従って、対応するプレーヤのプレイ傾向データを更新し、
前記プレーヤ端末からプレーヤを選択するプレーヤ選択情報を受信するプレーヤ選択情報受信手段(例えば、図6に示すHP管理部103,通信部110)を更に備え、
前記コード生成手段は、前記プレーヤ選択情報受信手段により受信されたプレーヤ選択情報に従ってプレーヤを選択し、選択したプレーヤを前記他ゲーム装置において前記コンピュータ制御される対戦相手が模擬するための再現用コードを生成するものである。
【0010】
この第2の発明によれば、サーバシステムでは、ゲーム装置でプレイしたプレーヤ毎にプレイ傾向データを記憶しておくことができる。そして、プレーヤ端末で選択されたプレーヤのプレイ傾向データに基づいて、他ゲーム装置においてコンピュータ制御される対戦相手が当該選択されたプレーヤを模擬するための再現用コードを生成することができる。
【0011】
第3の発明は、第1又は第2の発明のサーバシステムであって、
前記他ゲーム装置は、予め定められた複数種類のプレイ類型の中から入力される再現用コードに従ってプレイ類型を選択して、前記コンピュータ制御の対戦相手の制御パラメータを当該選択したプレイ類型に基づき設定することでコンピュータ対戦を実行し、
前記コード生成手段は、前記他ゲーム装置におけるプレイ類型と同じ種類のプレイ類型の中から、模擬対象のプレーヤのプレイ傾向データに類似又は一致するプレイ類型を選出する類型選出手段(例えば、図6に示す再現用コード生成部102)を有し、前記選出されたプレイ類型の識別情報を少なくとも含む再現用コードを生成するものである。
【0012】
この第3の発明によれば、他ゲーム装置において定められている複数種類のプレイ類型と同じ種類のプレイ類型の中から模擬対象のプレーヤのプレイ傾向データに類似又は一致するプレイ類型を選出し、当該選出したプレイ類型の識別情報を含む再現用コードを生成することができる。この結果、他ゲーム装置では、入力される再現用コードに従い、模擬対象のプレーヤのプレイ傾向データに類似又は一致するプレイ類型に基づいてコンピュータ制御の対戦相手の制御パラメータを設定することができる。
【0013】
第4の発明は、第1〜第3の発明のサーバシステムであって、
前記ゲーム装置における対戦ゲーム及び前記他ゲーム装置におけるコンピュータ対戦ゲームは、1体のキャラクタ同士で対戦するゲームであり、
前記プレイ傾向データには、少なくともプレーヤキャラクタが行った行動の傾向を示す行動傾向データが含まれ、
前記制御パラメータには、少なくとも、予め設定された行動を、コンピュータ制御の対戦相手であるCPUキャラクタに行わせる行動の発生確率を定義するための行動発生率パラメータが含まれ、
前記更新手段は、アップロードされるプレイ操作データに基づいて行動傾向データを更新するものである。
【0014】
この第4の発明によれば、ゲーム装置における対戦ゲーム及び他ゲーム装置におけるコンピュータ対戦ゲームが1体のキャラクタ同士で対戦するゲームの場合に、サーバシステムでは、ゲーム装置における対戦ゲーム中にプレーヤキャラクタが行った行動の傾向を示す行動傾向データをプレイ傾向データとして更新記憶しておくことができる。この結果、他ゲーム装置では、入力される再現用コードに従い、コンピュータ制御の対戦相手の制御パラメータとして、予め設定された行動を当該対戦相手であるCPUキャラクタに行わせる確率を定義するための行動発生率パラメータを設定することができる。
【0015】
第5の発明は、第1〜第3の発明のサーバシステムであって、
前記ゲーム装置における対戦ゲーム及び前記他ゲーム装置におけるコンピュータ対戦ゲームは、複数体のキャラクタ群同士で対戦するゲームであり、
前記プレイ操作データには、少なくともゲームプレイ時のプレーヤ側のキャラクタ群の隊形データが含まれ、
前記プレイ傾向データには、少なくともプレーヤ側のキャラクタ群が組んだ隊形の傾向を示す隊形傾向データが含まれ、
前記制御パラメータには、少なくとも、コンピュータ制御の対戦相手であるCPUキャラクタ群に組ませる隊形の選択比率を定義するための隊形パラメータが含まれ、
前記更新手段は、前記ゲーム装置からアップロードされるプレイ操作データに含まれる隊形データに基づいて隊形傾向データを更新するものである。
【0016】
この第5の発明によれば、ゲーム装置における対戦ゲーム及び他ゲーム装置におけるコンピュータ対戦ゲームが複数体のキャラクタ群同士で対戦するゲームの場合に、サーバシステムでは、プレイ操作データとしてゲーム装置からアップロードされるゲームプレイ時のプレーヤ側のキャラクタ群の隊形データに基づいて、当該プレーヤ側のキャラクタ群が組んだ隊形の傾向を示す隊形傾向データをプレイ傾向データとして更新記憶しておくことができる。この結果、他ゲーム装置では、入力される再現用コードに従い、コンピュータ制御の対戦相手の制御パラメータとして、当該対戦相手であるCPUキャラクタ群に組ませる隊形の選択比率を定義するための隊形パラメータを設定することができる。
【0017】
第6の発明のプログラムは、
コンピュータに、プレーヤとコンピュータ制御の対戦相手との対戦ゲームを実行させるためのプログラムであって、
第1又は第2の発明のサーバシステムによって生成された再現用コードをプレーヤの操作入力に従って入力するコード入力手段(例えば、図14に示す操作部700,ゴーストキャラデータ生成部711c)、
前記コード入力手段により入力された再現用コードに基づいて、コンピュータ制御の対戦相手の制御パラメータを設定する制御パラメータ設定手段(例えば、図14に示すゴーストキャラデータ生成部711c)、
前記設定された制御パラメータに基づき前記対戦相手を制御することで前記対戦ゲームを実行する対戦制御手段(例えば、図14に示す対戦制御部711a)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0018】
この第6の発明によれば、プレーヤとコンピュータ制御の対戦相手との対戦ゲームを実行するコンピュータにおいて、第1又は第2の発明のサーバシステムによって生成された再現用コードがプレーヤ操作によって入力された際に、入力された再現用コードに基づいて、コンピュータ制御の対戦相手の制御パラメータを設定し、設定した制御パラメータに基づいて対戦相手を制御することができる。
【0019】
第7の発明のプログラムは、
コンピュータに、プレーヤとコンピュータ制御の対戦相手との対戦ゲームを実行させるためのプログラムであって、
第3の発明のサーバシステムによって生成された再現用コードをプレーヤの操作入力に従って入力するコード入力手段(例えば、図14に示す操作部700,ゴーストキャラデータ生成部711c)、
予め定められた複数種類のプレイ類型の中から、前記コード入力手段により入力された再現用コードに従ってプレイ類型を選択し、前記コンピュータ制御の対戦相手の制御パラメータを当該選択したプレイ類型に基づき設定する制御パラメータ設定手段(例えば、図14に示すゴーストキャラデータ生成部711c)、
前記設定された制御パラメータに基づき前記対戦相手を制御することで前記対戦ゲームを実行する対戦制御手段(例えば、図14に示す対戦制御部711a)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0020】
この第7の発明によれば、プレーヤとコンピュータ制御の対戦相手との対戦ゲームを実行するコンピュータにおいて、第3の発明のサーバシステムによって生成されたプレイ類型の識別情報を含む再現用コードがプレーヤ操作によって入力された際に、入力された再現用コードに従ってプレイ類型を選択し、コンピュータ制御の対戦相手の制御パラメータを選択したプレイ類型に基づき設定することができる。そして、設定した制御パラメータに基づいて対戦相手を制御することができる。
【0021】
第8の発明のプログラムは、
コンピュータに、プレーヤの操作対象であるプレーヤキャラクタと、コンピュータ制御によるCPUキャラクタとの対戦ゲームを実行させるためのプログラムであって、
第4の発明のサーバシステムによって生成された再現用コードをプレーヤの操作入力に従って入力するコード入力手段(例えば、図14に示す操作部700,ゴーストキャラデータ生成部711c)、
前記コード入力手段により入力された再現用コードに基づいて、前記CPUキャラクタに行わせる行動の発生確率を定義するための行動発生率パラメータを設定する行動発生確率パラメータ設定手段(例えば、図14に示すゴーストキャラデータ生成部711c)、
前記設定された行動発生率パラメータに基づいた発生確率に従って、前記CPUキャラクタに行動を行わせる制御をすることで前記対戦ゲームを実行する対戦制御手段(例えば、図14に示す対戦制御部711a)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0022】
この第8の発明によれば、プレーヤの操作対象であるプレーヤキャラクタと、コンピュータ制御によるCPUキャラクタとの対戦ゲームを実行するコンピュータにおいて、第4の発明のサーバシステムによって行動傾向データを含むプレイ傾向データに基づき生成された再現用コードがプレーヤ操作によって入力された際に、入力された再現用コードに基づいてCPUキャラクタに行わせる行動の発生確率を定義するための行動発生率パラメータを設定することができる。そして、設定された行動発生率パラメータに基づいた発生確率に従ってCPUキャラクタの行動を制御することで、対戦ゲームを実行することができる。
【0023】
第9の発明のプログラムは、
コンピュータに、プレーヤチームであるプレーヤキャラクタ群と、全キャラクタがコンピュータ制御であるCPUキャラクタ群との対戦ゲームを実行させるためのプログラムであって、
第5の発明のサーバシステムによって生成された再現用コードをプレーヤの操作入力に従って入力するコード入力手段(例えば、図14に示す操作部700,ゴーストキャラデータ生成部711c)、
前記コード入力手段により入力された再現用コードに基づいて、前記CPUキャラクタ群に組ませる隊形の選択比率を定義するための隊形選択比率パラメータを設定する隊形選択比率パラメータ設定手段(例えば、図14に示すゴーストキャラデータ生成部711c)、
前記設定された隊形選択比率パラメータに基づいた選択比率に従って、前記CPUキャラクタ群に組ませる隊形を制御することで前記対戦ゲームを実行する対戦制御手段(例えば、図14に示す対戦制御部711a)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0024】
この第9の発明によれば、プレーヤチームであるプレーヤキャラクタ群と、全キャラクタがコンピュータ制御であるCPUキャラクタ群との対戦ゲームを実行するコンピュータにおいて、第5の発明のサーバシステムによって隊形傾向データを含むプレイ傾向データに基づき生成された再現用コードがプレーヤ操作によって入力された際に、入力された再現用コードに基づいてCPUキャラクタ群に組ませる隊形の選択比率を定義するための隊形選択比率パラメータを設定することができる。そして、設定された隊形選択比率パラメータに基づいた選択比率に従ってCPUキャラクタ群に組ませる隊形を制御することで、対戦ゲームを実行することができる。
【0025】
第10の発明は、第6〜第9の何れかの発明のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0026】
この第10の発明によれば、コンピュータに、情報記憶媒体からプログラムを読み出させて演算処理させることによって、第6〜第9何れかの発明と同様の効果を奏する情報記憶媒体を実現することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、サーバシステムでは、所定の対戦ゲームを実行するゲーム装置からアップロードされるプレイ操作データに従ってプレーヤのプレイ傾向データを更新記憶することができる。そして、このプレイ傾向データに基づいて、コンピュータ制御の対戦相手の制御パラメータを設定してコンピュータ対戦を実行する前述のゲーム装置とは異なる他ゲーム装置に入力される再現用コードを生成することができる。具体的には、プレイ傾向データに基づき、他ゲーム装置においてコンピュータ制御される対戦相手が当該プレーヤを模擬するための再現用コードを生成することができる。そして、生成した再現用コードをプレーヤ端末に送信することができる。
一方他ゲーム装置では、再現用コードがプレーヤ操作によって入力された際に、入力された再現用コードに基づいてコンピュータ制御の対戦相手の制御パラメータを設定し、設定した制御パラメータに基づいて対戦相手を制御することができる。
これによれば、プレーヤは、自分の携帯端末やパソコン等によって再現用コードを取得し、これを他ゲーム装置に入力することにより、他ゲーム装置において、ゲーム装置でプレイしたプレーヤを模擬したキャラクタと対戦することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図面を参照し、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、本実施形態は、本発明の対戦ゲームを対戦格闘ゲームに適用した場合の実施形態である。この対戦格闘ゲームのゲーム自体は、従来の対戦格闘ゲームと同様であって、例えば、1回のゲームプレイが複数ラウンドの対戦プレイで構成され、最終的により多くのラウンドで勝利したものが当該ゲームプレイにおける勝者となる。
【0029】
[全体構成]
図1は、本実施形態の全体構成を説明するための説明図である。本実施形態では、複数の業務用ゲーム装置(ゲーム装置)30がゲームセンターやアミューズメント施設等の店舗内に設置され、これらが通信回線Nを介してサーバ10と接続されている。尚、通信回線Nとは、データ授受が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線Nとは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
【0030】
この業務用ゲーム装置30は、2人対戦が可能な装置であって、スティック301及び操作ボタン303(図10に示す操作部300に相当)を2組備えて構成されている。この業務用ゲーム装置30において、プレーヤは、他のプレーヤとの対人戦や、所定の思考ルーチン(「思考パターン」ともいう。)が与えられてその行動がコンピュータ制御されるキャラクタ(CPUキャラクタ)とのコンピュータ対戦が可能であり、表示部320に表示されるゲーム画像を見ながらスティック301及び操作ボタン303等の操作部300を操作し、対戦格闘ゲームを楽しむ。詳細には、プレーヤは、スティック301や操作ボタン303から技の種類や技を繰り出すタイミングの入力といった種々のゲーム操作を入力してプレーヤキャラクタC11を動かし、対戦相手のキャラクタ(以下、適宜「相手キャラクタ」という。)C13と対戦する。
【0031】
サーバ10は、公知のサーバコンピュータシステムをもとに構成されており、例えばゲーム提供事業者側に設置される。このサーバ10は、接続される業務用ゲーム装置30の管理、プレイレベルや操作入力傾向に関する情報であるプレイ傾向データ等を含む参加者(プレーヤ)に関する情報の管理といったゲームサーバとしての機能を実現するための各種の処理を行う。
【0032】
またサーバ10は、管理しているプレーヤのプレイレベルやプレイ傾向データをもとに家庭用ゲーム装置70に入力される再現用コードを生成する処理(再現用コード生成処理)を実行し、生成した再現用コードを販売する。具体的には、サーバ10は、Webサーバとしての機能を有しており、再現用コード販売ページを含むホームページ(HP)をインターネット上に公開するとともに、アクセスしてきたプレーヤ端末50に対して所望のプレーヤのプレイレベルやプレイ傾向データをもとに生成した再現用コードを販売する。
【0033】
尚、サーバ10は、1台のサーバ装置が上記した各機能を有することとしてもよいし、ゲームサーバやWebサーバなどの専用のサーバ装置が複数台接続されてサーバシステムとして実現することとしてもよい。
【0034】
プレーヤ端末50は、プレーヤが所有する携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)、パソコン等であって、インターネット接続機能等によって通信回線Nに接続し、サーバ10とのデータの送受信を行う機能を有する。プレーヤは、このプレーヤ端末50を操作して再現用コード販売ページにアクセスし、再現用コードを取得(購入)する。
【0035】
ここで、プレーヤ端末50においてプレーヤが行う操作を、プレーヤ端末50上に表示される画面を参照して説明する。図2は、サーバ10が公開しているHPのトップページの表示画面例を示す図である。図2に示すように、トップページには、再現用コード取得メニューと、各種設定メニューとが用意されており、再現用コード取得メニューを選択すると再現用コード販売ページが表示されて再現用コードが取得できるようになっている。
【0036】
この再現用コード取得メニューとしては、自分のプレイレベルやプレイ傾向データをもとに生成した再現用コード(以下、適宜「自プレーヤコード」という。)を取得するための自プレーヤコード取得メニューと、他のプレーヤのプレイレベルやプレイ傾向データをもとに生成した再現用コード(以下、適宜「他プレーヤコード」という。)を取得するための他プレーヤコード取得メニューとが用意されており、自プレーヤコードは無料で配布される。
【0037】
自プレーヤコード取得メニューを選択した場合には、当該プレーヤ端末50からサーバ10に自プレーヤコード取得要求が通知され、プレーヤ端末50には、図3に示す再現用コード販売ページが表示される。具体的には、先ず図3(a)に示す認証画面が表示され、プレーヤは、プレーヤID及びパスワードを入力する。
【0038】
このとき、当該プレーヤ端末50から入力されたプレーヤID及びパスワードがサーバ10に送信される。一方サーバ10では、当該プレーヤID及びパスワードの認証処理が行われ、当該プレーヤ端末50のプレーヤが認証されたならば、該当するプレーヤのプレイレベルやプレイ傾向データに基づく再現用コード生成処理が行なわれる。そして、プレーヤ端末50には、図3(b)に示す再現用コード取得画面が表示されて、サーバ10から送信された再現用コードが表示される。
【0039】
一方、他プレーヤコードは有料で販売される。他プレーヤコード取得メニューを選択した場合には、当該プレーヤ端末50からサーバ10に他プレーヤコード取得要求が通知され、図4に示す再現用コード販売ページが表示される。具体的には、先ず図4(a)に示す認証画面が表示され、プレーヤは、プレーヤID及びパスワードを入力する。このとき、当該プレーヤ端末50からサーバ10に入力されたプレーヤID及びパスワードが送信される。一方サーバ10では、当該プレーヤID及びパスワードの認証処理が行われる。
【0040】
そして、サーバ10において当該プレーヤ端末50のプレーヤが認証されたならば、プレーヤ端末50には、図4(b)に示す購入内容選択画面が表示される。この購入内容選択画面では、業務用ゲーム装置30で対戦格闘ゲーム参加した他のプレーヤそれぞれについて、再現用コードの価格が、当該プレーヤのプレーヤ名、使用キャラ種別、経験値、及び戦績とともに一覧表示される。プレーヤは、この購入内容選択画面において購入ボタンBTNを選択することによって、所望のプレーヤプレイレベルやプレイ傾向データをもとに生成した再現用コードを購入することができる。
【0041】
すなわち、購入ボタンBTNを選択すると、プレーヤ端末50には、クレジットカード番号等の購入額の決済に必要なクレジット情報入力画面(図示略)が表示され、当該プレーヤ端末50からサーバ10に、該当するプレーヤを指定したプレーヤ選択情報とともに、購入する再現用コードの価格(購入額)や入力されたクレジット情報を含む購入情報がサーバ10に送信される。そして、サーバ10において購入額の決済が完了すると、図4(c)に示すように再現用コードを表示した画面が表示される。尚、購入額の決済は、後述する決済システム3(図6参照)によって実現される。
【0042】
図1に戻り、家庭用ゲーム装置70は、家庭等に設置されるゲーム装置(他ゲーム装置)であって、装置本体71と表示部720とが接続されることで構成され、プレーヤキャラクタとCPUキャラクタである相手キャラクタとのコンピュータ対戦を実行する。プレーヤは、表示部720に表示されるゲーム画像を見ながらゲームコントローラ等の操作部700を操作し、対戦格闘ゲームを楽しむ。詳細には、プレーヤは、例えば得意とする技等が異なる複数種類のキャラクタの中から操作対象のプレーヤキャラクタC21及びCPUキャラクタである相手キャラクタC23を選択し、技の種類や技を繰り出すタイミングの入力といった種々のゲーム操作を入力してプレーヤキャラクタC21を動かして、相手キャラクタC23と対戦する。
【0043】
また家庭用ゲーム装置70では、プレーヤは、前述のようにプレーヤ端末50で再現用コードを取得し、それを操作入力することによって、業務用ゲーム装置30でプレイしたプレーヤ(模擬対象のプレーヤ)の操作入力傾向に沿って動くキャラクタ(ゴーストキャラクタ)とのコンピュータ対戦が可能になる。このゴーストキャラクタには、CPUキャラクタと同様に思考ルーチンが与えられるが、当該与えられた思考ルーチンをベースに、再現用コードによって特定されるプレーヤの操作入力傾向が加味されて制御されることとなる。その結果、プレーヤは、模擬対象のプレーヤのプレイスタイルを真似たゴーストキャラクタと対戦することが可能となる。
【0044】
このように、本実施形態では、プレーヤは、自分の携帯端末やパソコン等によって再現用コードを取得し、これを家庭用ゲーム装置70に入力することにより、当該家庭用ゲーム装置70において、業務用ゲーム装置30でプレイしたプレーヤを模擬したキャラクタと対戦することができる。
【0045】
[再現用コード生成処理の原理]
再現用コード生成処理の原理について説明する。図5は、再現用コード生成処理の原理を説明するための説明図である。図5に示すように、サーバ10では、プレーヤ毎に、当該プレーヤがプレーヤキャラクタとして使用しているキャラクタの種類(使用キャラ種別)を示すコードとともに、プレイレベルである対戦相手のキャラクタ種別毎のレベル値(対戦キャラ別レベル)と、プレイ傾向データである攻撃・防御・移動の要素に属する各技の操作頻度とを管理しており、各データ項目の値をもとに再現用コードを生成する。尚、各データ項目のデータ内容は全て2桁で管理されるものとする。
【0046】
すなわち、各データ項目の値を取り出して、所定桁数で構成される数値列を生成する。そして、例えば復号に当該プレーヤのログイン情報として管理されているパスワードを暗号鍵として用いる公知の暗号方式で暗号化して、再現用コードを生成する。
【0047】
[機能構成]
1.サーバ
図6は、サーバ10の機能構成の一例を示すブロック図である。図6に示すように、サーバ10は、処理部100と、通信部110と、記憶部120と、図示しない入力部及び表示部とを備えて構成されている。
【0048】
処理部100は、記憶部120に記憶されているプログラムやデータ、或いはサーバ10に接続される業務用ゲーム装置30から送信されるデータ等に基づいて、サーバ10全体の制御、サーバ10内の各機能部への指示やデータの転送、接続される業務用ゲーム装置30の管理等の各種処理を行う。この処理部100の機能は、各種プロセッサ(CPU,DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)等のハードウェアや、所与のプログラムにより実現される。
【0049】
また、処理部100は、主な機能部として、プレーヤ管理部101と、再現用コード生成部102と、HP管理部103と、決済処理部104とを含む。
【0050】
プレーヤ管理部101は、プレーヤ管理処理を実行し、業務用ゲーム装置30で対戦格闘ゲームに参加したプレーヤに関する情報(プレーヤデータ)を管理する。具体的には、業務用ゲーム装置30のプレーヤがサーバ10に最初にアクセスした際に登録されるログイン情報、当該プレーヤのプレイレベルに関する情報やプレーヤキャラクタを操作する際の操作入力傾向に関する情報等が管理対象に含まれ、プレーヤ管理部101は、これらを後述するプレーヤDB130として管理する。
【0051】
再現用コード生成部102は、再現用コード生成処理を実行する機能部であり、プレーヤDB130として管理されているプレーヤデータ131を参照し、プレイデータ1315に設定される使用キャラ種別コード及び対戦キャラ別レベルの各値と、プレイ傾向データ1317に設定される攻撃・防御・移動の要素に属する各技の操作頻度の各値とに基づいて再現用コードを生成する。
【0052】
HP管理部103は、サーバ10をWebサーバとして機能させ、記憶部120に記憶されるHP情報150に基づいてHPをインターネット上に公開する機能部である。このHP上で、再現用コード生成部102によって前述のように生成される再現用コードがプレーヤ端末50に提供される。
【0053】
決済処理部104は、プレーヤ端末50から購入する再現用コードの価格(購入額)やクレジット情報を含む購入情報を受信した場合に、通信回線Nを介して接続される決済システム3とのデータ通信を行うことによって、購入額の決済処理を行う。
決済システム3は、例えばクレジットカード方式等による公知の決済システムであって、クレジット情報及び購入額に基づくクレジット決済を行う。
【0054】
通信部110は、通信回線Nを介して外部(例えば、業務用ゲーム装置30やプレーヤ端末50、決済システム3)とのデータ通信を行う。この通信部110の機能は、無線通信モジュール、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。
【0055】
記憶部120は、システムプログラム等のサーバコンピュータシステムとしての諸機能を実現するためのプログラムやデータ(図示略)等が格納される。
【0056】
特に、本実施形態を実現するため、処理部100をプレーヤ管理部101として機能させるためのプレーヤ管理プログラム121と、再現用コード生成部102として機能させるための再現用コード生成プログラム122と、HP管理部103として機能させるためのHP管理プログラム123と、決済処理部104として機能させるための決済処理プログラム124とを含む。
【0057】
また、データとして、プレーヤDB130と、コード価格一覧テーブル140と、HP情報150とが格納される。
【0058】
プレーヤDB130は、業務用ゲーム装置30で対戦格闘ゲームに参加したプレーヤのプレーヤデータ131を蓄積したものである。図7は、プレーヤDB130のデータ構成例を示す図である。このプレーヤDB130に蓄積される各プレーヤデータ131は、当該プレーヤに係るログイン情報であるプレーヤID1311及びパスワード1313と、プレイデータ1315と、プレイ傾向データ1317とを含む。
【0059】
プレイデータ1315には、ゲーム参加時のプレーヤの呼称であるプレーヤ名や、使用キャラ種別コード、当該プレーヤの能力に関するパラメータ等が設定される(データ内容の詳細については後述する)。このプレイデータ1315は、業務用ゲーム装置30に格納される自プレイデータ355(図11参照)の原本の役割を果たすものであり、プレーヤのゲーム開始時に該当する業務用ゲーム装置30にダウンロードされ、また更新時にアップロードされる。
【0060】
具体的には、プレーヤ管理部101は、業務用ゲーム装置30から送信されるゲーム開始要求に応じて、プレーヤDB130の中から該当するプレーヤデータを読み出して当該業務用ゲーム装置30に送信する。そして、プレーヤ管理部101は、プレイデータUL(アップロード)要求とともに業務用ゲーム装置30からアップロードされるプレイデータ(図10に示すプレイデータ差分361に相当)をもとに、該当するプレイデータ1315を更新する。
【0061】
プレイ傾向データ1317は、攻撃・防御・移動の要素に分けてコマンド毎の操作入力傾向を示すデータを記憶する。図8は、プレイ傾向データ1317のデータ構成例を示す図である。図8に示すように、プレイ傾向データ1317には、攻撃1317a、防御1317b、移動1317cの各要素に分けて、コマンド毎の操作総数(回)及び操作頻度(%)が設定される。例えば攻撃1317aの要素の場合、「パンチ」,「キック」,「コンボ攻撃(連続技)A」の各攻撃コマンドについて、操作総数及び操作頻度がそれぞれ設定されている。
プレーヤ管理部101は、プレイ操作データUL要求とともに業務用ゲーム装置30からアップロードされるプレイ操作データに基づいて、攻撃1317a、防御1317b、及び移動1317cの各要素に属するコマンドの操作総数を更新するとともに、各コマンドの操作頻度を算出して、プレイ傾向データ1317を更新する。
【0062】
図8の場合、例えば攻撃1317aの要素では「キック」の操作頻度が高く、当該プレーヤは「キック」を頻繁に使用する傾向にあることを示している。同様に、防御の要素では「中ガード」の操作頻度が高く、当該プレーヤは「中ガード」を頻繁に使用する傾向にあることを示している。
【0063】
コード価格一覧テーブル140は、各プレーヤの再現用コードの価格を記憶する。図9は、コード価格一覧テーブル140のデータ構成例を示す図である。図9に示すように、コード価格一覧テーブル140には、プレーヤ名、使用キャラ種別、経験値、及び戦績と対応付けて、当該プレーヤの再現用コードの価格が設定されており、このコード価格一覧テーブル140の内容は、図4(b)に示した購入内容選択画面としてプレーヤ端末50に提示される。このコード価格一覧テーブル140において、経験値及び戦績がプレーヤ管理部101によって業務用ゲーム装置30からアップロードされるプレイデータに基づいて更新され、価格が経験値及び戦績に応じて増減されるようになっている。
【0064】
HP情報150は、HP管理部103によって管理されるHPに関する情報を記憶する。具体的には、例えばHTML言語で記述されたHPのデータや、CGIプログラム等を記憶する。
【0065】
2.業務用ゲーム装置
図10は、業務用ゲーム装置30の機能構成の一例を示すブロック図である。図10に示すように、業務用ゲーム装置30は、操作部300と、処理部310と、表示部320と、音出力部330と、通信部340と、記憶部350とを備えて構成されている。
【0066】
操作部300は、業務用ゲーム装置30を操作するプレーヤが各種のゲーム操作を入力するための装置であり、操作部300から入力される操作信号は処理部310に出力される。
【0067】
処理部310は、業務用ゲーム装置30全体の制御、業務用ゲーム装置30内の各機能部への指示、画像処理、音処理等の各種処理を行う。この処理部310の機能は、各種プロセッサ(CPU,DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)等のハードウェアや、所与のプログラムにより実現される。
【0068】
この処理部310は、主な機能部として、ゲーム演算部311と、画像生成部313と、音生成部315とを含み、1フレーム時間(1/60秒)で1枚の画像を生成して表示部320に表示出力させるとともに、適宜効果音やBGM等を音出力部330に音出力させる。
【0069】
ゲーム演算部311は、操作部300から入力される操作信号、通信部340及び通信回線Nを介して接続されるサーバ10から送信される情報等をもとに、対戦格闘ゲームを実現するための種々のゲーム処理を実行し、処理結果を画像生成部313や音生成部315に出力する。ゲーム処理としては、例えば、ゲーム空間の設定処理、ゲーム空間へのオブジェクトの配置処理、オブジェクトの交差判定処理(ヒットチェック処理)、キャラクタのアクション制御、ゲーム結果の算出処理、視点の位置や視線方向の決定処理等を実行する。
【0070】
また、ゲーム演算部311は、対戦制御部311aと、プレイデータ可変部311bと、プレイ操作データ作成部311cとを含む。
【0071】
対戦制御部311aは、対戦プレイに係る処理を実行する機能部であり、従来の対戦格闘ゲームと同様の処理を行う。
【0072】
プレイデータ可変部311bは、ゲームプレイの結果(ゲーム結果)に基づいて後述する自プレイデータ355(図11参照)を可変する。例えば、経験値355cを勝敗のパターンによって増減し、経験値355cが所定の条件を満たす場合に対戦キャラ別レベル355eのレベル値をアップさせたり、戦績355dを更新する等の処理がこれにあたり、従来と同様にして行う。
【0073】
プレイ操作データ作成部311cは、プレーヤによるゲームプレイ中の操作入力に関する情報を作成し、プレイ操作データ360(図13参照)として記憶部350に保存する。
【0074】
画像生成部313は、例えば、CPUやDSP等のハードウェアやその制御プログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。この画像生成部313は、ゲーム演算部311による処理結果に基づいて、ゲーム画面を表示するための3DCG画像を生成する。そして、生成した画像の画像信号を表示部320に出力する。
【0075】
音生成部315は、例えば、CPUやDSP等のハードウェアやその制御プログラムによって実現される。この音生成部315は、ゲーム演算部311による処理結果に基づいて、ゲーム中に使用される効果音やBGM等のゲーム音を生成し、生成したゲーム音の音信号を音出力部330に出力する。
【0076】
表示部320は、画像生成部313から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画面を表示するための装置である。プレーヤは、表示部320に表示されるゲーム画像を見ながら操作部300を操作して対戦格闘ゲームを楽しむ。
【0077】
音出力部330は、音生成部315から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を音出力するための装置である。
【0078】
通信部340は、通信回線Nを介して外部(例えば、サーバ10や他の業務用ゲーム装置30)とのデータ通信を行う。
【0079】
記憶部350には、処理部310に業務用ゲーム装置30を統合的に制御させるためのシステムプログラムや、ゲームを実行させるために必要なプログラムやデータが格納される。
【0080】
特に、本実施形態を実現するため、記憶部350には、処理部310を対戦制御部311aとして機能させるための対戦制御プログラム351aと、プレイデータ可変部311bとして機能させるためのプレイデータ可変プログラム351bと、プレイ操作データ作成部311cとして機能させるためのプレイ操作データ作成プログラム351cとを含むゲームプログラム351が格納される。
【0081】
また、データとして、キャラ別基礎データ352と、ステージ情報353と、コマンド一覧テーブル354と、自プレイデータ355と、思考ルーチン情報356と、思考ルーチン対応テーブル357と、プレイデータ変更テーブル358と、コマンド入力履歴359と、プレイ操作データ360と、プレイデータ差分361とが格納される。
【0082】
キャラ別基礎データ352は、プレーヤが使用可能なプレーヤキャラクタに関する基礎データを複数記憶する。このキャラ別基礎データ352は、キャラクタの種別(キャラクタ種別)毎に用意されるものであり、例えば、当該キャラクタを表示させるためのモデリングデータやテクスチャデータ、基本パラメータ等がこれに含まれる。
【0083】
ステージ情報353は、対戦格闘ゲームのゲームステージをゲーム画面上に表示するためのデータを記憶する。例えば、ステージの背景画像や、ステージ上に配置されるオブジェクトのモデリングデータ等が、これに含まれる。
【0084】
コマンド一覧テーブル354は、プレーヤキャラクタのアクション(攻撃・防御・移動の各行動に属する技等)を指示するコマンドの一覧を記憶する。具体的には、アクションの種類と対応付けて、プレーヤキャラクタに当該アクションをさせるためのコマンドが定義される。
対戦制御部311aは、操作入力(より詳細には、複数の操作ボタン303の同時入力や、スティック301の傾斜角度と押下された操作ボタン303との組み合わせを含む)に基づいて入力されたコマンドを判定し、プレーヤキャラクタに判定したコマンドに対応するアクションを行わせる。
【0085】
自プレイデータ355は、現時点で当該業務用ゲーム装置30を操作するプレーヤのプレイデータを記憶する。この自プレイデータ355は、上記したように、サーバ10からダウンロードされるデータであり、プレーヤがゲームを終了した時点でサーバ10に送信され、プレーヤDB130(図7参照)において、プレーヤ毎に管理される。
【0086】
図11は、自プレイデータ355のデータ構成例を示す図である。図11に示すように、自プレイデータ355は、ゲーム参加時のプレーヤの呼称であるプレーヤ名355aと、使用キャラ種別コード355bと、経験値355cと、戦績355dと、対戦キャラ別レベル355eとを含む。
【0087】
使用キャラ種別コード355bは、当該プレーヤによって、キャラ別基礎データ352に設定されたキャラクタの何れがプレーヤキャラクタとして使用されているかを識別するためのコードが設定される。
【0088】
経験値355cは、当該プレーヤの対戦の経験度合いを示すパラメータであって、ゲーム結果に応じて設定される。
戦績355dは、当該プレーヤのトータルの戦績を示す情報であって、勝敗数、勝率、試合数、連勝数、連敗数が適宜含まれる。
【0089】
対戦キャラ別レベル355eには、プレーヤキャラクタのレベル値が、対戦相手のキャラクタ種別毎に定義される。レベル値は、高い値ほど対応するキャラクタを対戦相手とする対戦経験が豊富であり、得意とすることを意味する。反対に低い値ほど苦手とすることを意味する。レベル値は、経験値355cの変動に基づいてプレイデータ可変部311bによって可変される。
【0090】
思考ルーチン情報356は、CPUキャラクタの思考ルーチン(思考パターン)に係る情報を記憶する。対戦制御部311aは、相手キャラクタとしてCPUキャラクタの行動を制御する際にこの思考ルーチン情報356を参照し、CPUキャラクタの動作として、例えば攻撃・防御・移動の行動選択や、各行動における技の選択、技を繰り出すタイミング等を決定する。より具体的には、例えば「easy」,「normal」,「hard」,「veryhard」,「ultrahard」の複数の強さのレベルが予め用意されている。
【0091】
思考ルーチン対応テーブル357は、キャラクタ種別毎に用意され、対戦キャラ別レベル355eに対応する思考ルーチン情報356の種類を定義する。
【0092】
図12は、思考ルーチン対応テーブル357のデータ構成例を示す図である。図12に示すように、思考ルーチン対応テーブル357は、キャラクタ種別毎に用意され、対戦キャラ別レベル355eのレベル値に対応するレベル範囲と対戦相手のキャラクタ種別との行列で、対応する思考パターンを定義する。
【0093】
例えば、図12の例では、プレーヤキャラクタとキャラクタ種別「キャラクタD」のCPUキャラクタとが対戦する場合であって、対戦キャラ別レベル355eに格納されたキャラクタ種別「キャラクタD」に対するレベル値が“1”の場合、対戦制御部311aは、「easy4」の思考ルーチン情報356を参照してCPUキャラクタを制御する。
【0094】
プレイデータ変更テーブル358は、ゲーム結果に応じてプレイデータを変更する程度を設定する情報であって、プレイデータ可変部311bが参照する。
【0095】
コマンド入力履歴359は、ゲームプレイ中に入力されたコマンド入力の履歴を記憶する。コマンド入力履歴359には、ゲームプレイ中に入力された入力コマンドがその入力順に格納されている。ゲーム演算部311は、ゲームプレイ中のプレーヤによる操作入力に基づいて、入力されたコマンドを当該時点でのフレーム番号と対応付けてコマンド入力履歴359に格納する記録処理を実行する。
【0096】
プレイ操作データ360は、当該ゲームプレイにおけるコマンド毎の操作回数を記憶する。図13は、プレイ操作データ360のデータ構成例を示す図である。図13に示すように、プレイ操作データ360には、攻撃360a、防御360b、移動360cの各要素に分けて、コマンド毎の操作回数(回)が設定される。例えば攻撃360aの要素の場合、「パンチ」,「キック」,「コンボ攻撃(連続技)A」の各攻撃コマンドについて、操作回数がそれぞれ設定されている。
プレイ操作データ作成部311cは、コマンド一覧テーブル354を参照し、コマンド入力履歴359に設定されている入力コマンドの入力順やその入力タイミングをもとに攻撃・防御・移動の各要素に属するコマンドの操作回数を集計し、プレイ操作データ360を作成する。尚、各要素に属するコマンドの種類は図示したものに限定されるものではなく、適宜設定されるものである。
【0097】
プレイデータ差分361は、ゲームプレイ開始時にサーバ10からダウンロードされた自プレイデータ355と、ゲームプレイの結果更新された自プレイデータ355との差分が格納される。具体的には、プレイデータ可変部311bによって、対戦の勝敗等に基づいて自プレイデータ355の経験値355c、戦績355d、対戦キャラ別レベル355eが変更された際に、当該変更されたデータ項目がプレイデータ差分361として保持されるようになっている。
【0098】
3.家庭用ゲーム装置
図14は、家庭用ゲーム装置70の機能構成の一例を示すブロック図である。この家庭用ゲーム装置70は、上記した業務用ゲーム装置30とほぼ同様の機能構成を有するゲーム装置であって、操作部700と、処理部710と、表示部720と、音出力部730と、記憶部740とを備えて構成されている。
【0099】
家庭用ゲーム装置70では、処理部710のゲーム演算部711は、対戦制御部711aと、プレイレベル可変部711bと、ゴーストキャラデータ生成部711cとを含む。
【0100】
対戦制御部711aは、対戦プレイに係る処理を実行する機能部であり、相手キャラクタがCPUキャラクタの場合には通常対戦プレイ処理を実行し、従来の対戦格闘ゲームと同様にコンピュータ対戦を制御する。一方相手キャラクタがゴーストキャラクタの場合には、ゴースト対戦プレイ処理を実行する。
詳細は後述するが、対戦制御部711aは、対プレーヤキャラクタの思考ルーチン情報745をベースに、対戦ゴーストキャラデータ748に設定される攻撃技発生率748c、防御技発生率748d、及び移動技発生率748eを加味して例えば攻撃・防御・移動の行動選択や、各行動における技の選択、技を繰り出すタイミング等を決定してゴーストキャラクタを制御する。
【0101】
プレイレベル可変部711bは、ゲームプレイの結果(ゲーム結果)に基づいて、当該ゲームプレイに使用されたプレーヤキャラクタ用のキャラクタ種別のプレイレベルデータ747を可変する。具体的には、プレイレベル可変部711bは、例えば、経験値を勝敗のパターンによって増減し、経験値が所定の条件を満たす場合に対戦キャラ別レベルのレベル値をアップさせる等の処理を、従来と同様にして行う。
【0102】
ゴーストキャラデータ生成部711cは、ゴーストキャラデータ生成処理を実行し、プレーヤ操作によって入力される再現用コードに基づいてゴーストキャラデータを生成し、対戦ゴーストキャラデータ748として記憶部740に格納する。
【0103】
また家庭用ゲーム装置70の記憶部740には、処理部710を対戦制御部711aとして機能させるための対戦制御プログラム741aと、プレイレベル可変部711bとして機能させるためのプレイレベル可変プログラム741bと、ゴーストキャラデータ生成部711cとして機能させるためのゴーストキャラデータ生成プログラム741cを含むゲームプログラム741が格納される。
【0104】
また、データとして、業務用ゲーム装置30に格納されているデータとして上記したものと同じ内容のキャラ別基礎データ742、ステージ情報743、コマンド一覧テーブル744、思考ルーチン情報745、及び思考ルーチン対応テーブル746が格納されるとともに、プレイレベルデータ747と、対戦ゴーストキャラデータ748とが格納される。
【0105】
プレイレベルデータ747は、当該家庭用ゲーム装置70でプレイするプレーヤが操作するプレーヤキャラクタの能力に関する情報を記憶する。詳細には、プレイレベルデータ747は、キャラクタ種別毎に用意され、当該キャラクタ種別のプレーヤキャラクタを使用して行った対戦の経験度合いを示す経験値や、当該プレーヤキャラクタのレベル値を対戦相手のキャラクタ種別毎に定義する対戦キャラ別レベル等が設定される。
【0106】
対戦ゴーストキャラデータ748は、プレーヤキャラクタとの対戦が可能なゴーストキャラクタの行動を制御する際に参照される制御パラメータを記憶する。この対戦ゴーストキャラデータ748は、プレーヤ操作によって入力された再現用コードをもとにゴーストキャラデータ生成部711cが生成するものであり、プレーヤが再現用コードを入力する度に新たに生成されて蓄積される。
【0107】
図15は、対戦ゴーストキャラデータ748のデータ構成例を示す図である。図15に示すように、対戦ゴーストキャラデータ748は、ゴーストキャラクタ毎に用意され、キャラクタ種別748aと、対戦キャラ別レベル748bと、行動発生率パラメータとしての攻撃技発生率748c、防御技発生率748d、及び移動技発生率748eとを含む。
ゴーストキャラデータ生成部711cは、再現用コードを復号し、得られた数列の先頭から2桁ずつ数値を抽出して各データ項目に設定していき、対戦ゴーストキャラデータ748を生成する。
【0108】
[処理の流れ]
次に、図16〜図21を参照して、サーバ10、業務用ゲーム装置30、及び家庭用ゲーム装置70の処理の流れについて説明する。先ず、図16及び図17を参照して、サーバ10における処理の流れについて説明する。
【0109】
(プレーヤ管理処理)
図16は、プレーヤ管理処理の流れを説明するためのフローチャートである。尚、ここで説明する処理は、処理部100がプレーヤ管理プログラム121を読み出して実行することによって実現される。
【0110】
プレーヤ管理処理では、プレーヤ管理部101は、業務用ゲーム装置30からの処理要求を待機し、通知された場合には(ステップa10:YES)、当該処理要求の種類に応じた処理を実行する。
【0111】
ゲーム開始要求が通知された場合には、プレーヤ管理部101は、当該業務用ゲーム装置30からゲーム開始要求とともに通知されるプレーヤID及びパスワードを、プレーヤDB130に蓄積される各プレーヤデータ131のプレーヤID1311及びパスワード1313と比較することで、当該業務用ゲーム装置30のプレーヤの認証処理を行う(ステップa20)。そして、プレーヤ管理部101は、プレーヤID及びパスワードが認証・照合されたならば、該当するプレーヤデータ131からプレイデータ1315を読み出して当該業務用ゲーム装置30に送信する(ステップa30)。
【0112】
プレイデータUL要求が通知された場合には、プレーヤ管理部101は、続けて当該業務用ゲーム装置30からプレーヤIDとともに送信されるプレイデータ差分に基づいて、該当するプレーヤデータ131のプレイデータ1315を更新するとともに(ステップa40)、コード価格一覧テーブル140を更新する(ステップa50)。
【0113】
プレイ操作データUL要求が通知された場合には、プレーヤ管理部101は、続けて当該業務用ゲーム装置30からプレーヤIDとともに送信されるプレイ操作データに基づいて、該当するプレーヤデータ131のプレイ傾向データ1317を更新する。すなわち、プレーヤ管理部101は、プレイ傾向データ1317に設定されるコマンド毎の操作総数及びコンボ攻撃総数を更新し(ステップa60)、更新結果に基づいてコマンド毎の操作頻度及びコンボ攻撃頻度を更新する(ステップa70)。
【0114】
(再現用コード販売処理)
図17は、再現用コード販売処理の流れを説明するためのフローチャートである。尚、ここで説明する処理は、処理部100が再現用コード生成プログラム122、HP管理プログラム123、決済処理プログラム124を読み出して実行することによって実現される。
【0115】
再現用コード販売処理では、プレーヤ端末50からコード取得要求を受信した場合に、その種類に応じて処理が分岐される(ステップb10)。すなわち、自プレーヤコード取得要求を受信した場合には、先ず処理部100が、当該プレーヤ端末50から続いて送信されるプレーヤID及びパスワードを、プレーヤDB130に蓄積される各プレーヤデータ131のプレーヤID1311及びパスワード1313と比較することで、当該プレーヤ端末50のプレーヤの認証処理を行う(ステップb20)。
【0116】
そして、当該プレーヤ端末50のプレーヤが認証されたならば、続いて再現用コード生成部102が、該当するプレーヤのプレーヤデータ131を読み出して再現用コードを生成し(ステップb30)、当該プレーヤ端末50に送信する(ステップb40)。
【0117】
一方、ステップb10において他プレーヤコード取得要求を受信した場合には、先ず処理部100が、当該プレーヤ端末50から続いて送信されるプレーヤID及びパスワードをもとに、当該プレーヤ端末50のプレーヤの認証処理を行う(ステップb50)。
【0118】
そして、当該プレーヤ端末50のプレーヤが認証されたならば、続いて決済処理部104が、購入額の決済処理を行う(ステップb60)。すなわち、決済処理部104は、当該プレーヤ端末50から送信される購入情報とともに購入額の決済要求を決済システム3に通知する。サーバ10からの決済要求に応じて、決済システム3ではクレジットカードの認証処理や決済処理を行い、処理結果をサーバ10へ返信する。
【0119】
そして、決済が完了したならば、続いて再現用コード生成部102が、当該プレーヤ端末50から送信されたプレーヤ選択情報に従って、該当するプレーヤのプレーヤデータ131を読み出して再現用コードを生成し(ステップb70)、当該プレーヤ端末50に送信する(ステップb80)。
【0120】
次に、図18に示すフローチャートを参照して、業務用ゲーム装置30におけるゲーム処理の流れについて説明する。尚、ここで説明する処理は、業務用ゲーム装置30において、処理部310が対戦制御プログラム351a、プレイデータ可変プログラム351b、及びプレイ操作データ作成プログラム351cを含むゲームプログラム351を読み出して実行することにより実現される。
【0121】
業務用ゲーム装置30におけるゲーム処理では、先ず、ゲーム演算部311がサーバ10との間で通信を実行し、当該業務用ゲーム装置30のプレーヤの認証処理を行う(ステップc10)。
【0122】
具体的には、ゲーム演算部311は、ログイン画面を表示部320に表示させ、プレーヤにプレーヤID及びパスワードを入力させる。そして、ゲーム演算部311は、入力されたプレーヤID及びパスワードとともにゲーム開始要求をサーバ10に通知し、プレイデータを受信するまで待機状態となる。これに応じて、サーバ10では、上記したように、受信したプレーヤID及びパスワードを認証し、照合された場合に該当するプレーヤデータからプレイデータを読み出して当該業務用ゲーム装置30に送信する処理を行う。
【0123】
そして、プレイデータを受信したならば(ステップc20:YES)、ゲーム演算部311は、受信したプレイデータを自プレイデータ355として記憶部350に格納し、続いて表示部320にセレクト画面を表示させる。そして、ゲーム演算部311は、対戦相手のエントリー、或いはCPUキャラクタの選択操作を所定期間の間受け付けて対戦相手を決定する(ステップc30)。
【0124】
対戦相手を決定したならば、ゲーム演算部311は、入力コマンドの記録処理を開始し(ステップc40)、続いて対戦制御部311aが、ループAの処理を所定のラウンド数(例えば、3ラウンド)繰り返す(ステップc50〜ステップc70)。
【0125】
ループAでは、対戦制御部311aは、プレーヤキャラクタと相手キャラクタとの対戦プレイ処理を実行する(ステップc60)。この対戦プレイ処理は、対戦格闘ゲームの実行に係る処理であり、従来の対戦格闘ゲームと同様にして実行可能であるのでここでの詳細な説明は省略する。
【0126】
ループAの処理を所定のラウンド数繰り返したならば、ゲーム演算部311が入力コマンドの記録処理を終了し(ステップc80)、続いてプレイデータ可変部311bが、ゲーム結果に基づく自プレイデータ355の変更処理を実行する(ステップc90)。
詳細には、プレイデータ可変部311bは、対戦の勝敗等に基づいて、自プレイデータ355の経験値355c、戦績355d、対戦キャラ別レベル355eを変更し、変更したデータ項目をプレイデータ差分361に設定する。そして、プレイデータ可変部311bは、ゲームプレイの開始時に入力されたプレーヤIDとともにプレイデータUL要求をサーバ10に通知し、続けてプレイデータ差分361をサーバ10にアップロードする(ステップc100)。
【0127】
続いて、プレイ操作データ作成部311cが、ゲームプレイ中のコマンド入力の履歴であるコマンド入力履歴359に基づいて、プレイ操作データ360を作成する(ステップc110)。そして、プレイ操作データ作成部311cは、ゲームプレイの開始時に入力されたプレーヤIDとともにプレイ傾向データUL要求をサーバ10に通知し、続けて作成したプレイ操作データ360をサーバ10にアップロードして(ステップc120)、本処理を終了する。
【0128】
次に、図19〜図21を参照して、家庭用ゲーム装置70における処理の流れについて説明する。
【0129】
(ゴーストキャラデータ生成処理)
図19は、ゴーストキャラデータ生成処理の流れを説明するためのフローチャートである。尚、ここで説明する処理は、家庭用ゲーム装置70において、処理部710がゴーストキャラデータ生成プログラム741cを読み出して実行することにより実現される。
【0130】
ゴーストキャラデータ生成処理では、プレーヤ操作によって再現用コードが入力され(ステップd10:YES)、続いてパスワードが入力された場合に(ステップd20:YES)、ゴーストキャラデータ生成部711cが、ステップd10で入力された再現用コードをステップd20で入力されたパスワードで復号し、ゴーストキャラデータを生成する(ステップd30)。そして、ゴーストキャラデータ生成部711cは、生成したゴーストキャラデータを対戦ゴーストキャラデータ748として記憶部740に格納し(ステップd40)、本処理を終了する。
【0131】
(ゲーム処理)
図20は、ゲーム処理の流れを説明するためのフローチャートである。尚、ここで説明する処理は、家庭用ゲーム装置70において、処理部710が対戦制御プログラム741a、及びプレイレベル可変プログラム741bを読み出して実行することにより実現される。
【0132】
家庭用ゲーム装置70におけるゲーム処理では、ゲーム演算部711が、例えば表示部720に所定期間の間セレクト画面を表示させ、プレーヤキャラクタの選択操作を受け付けてプレーヤキャラクタを決定するとともに(ステップe10)、ゴーストキャラクタの選択操作、或いはCPUキャラクタの選択操作を受け付けて相手キャラクタを決定する(ステップe20)。
【0133】
相手キャラクタを決定したならば、続いて対戦制御部711aが、ループBの処理を所定のラウンド数(例えば、3ラウンド)繰り返す(ステップe40〜ステップe70)。
【0134】
ループBでは、対戦制御部711aは、ステップe10で決定されたプレーヤキャラクタとステップe20で決定された相手キャラクタとの対戦プレイ処理を実行するが、相手キャラクタがゴーストキャラクタなのかCPUキャラクタなのかに応じて処理を分岐する。すなわち、対戦制御部711aは、相手キャラクタがゴーストキャラクタではない場合、すなわちCPUキャラクタの場合には(ステップe40:NO)、通常対戦プレイ処理を実行し(ステップe50)、従来と同様にしてCPUキャラクタを制御して、対戦格闘ゲームを実行する。
【0135】
具体的には、対戦制御部711aは、先ず、CPUキャラクタの制御に必要な情報をステップe10で決定されたプレーヤキャラクタ用のプレイレベルデータ747をもとに取得する。すなわち、対戦制御部711aは、当該プレイレベルデータ747に設定されている対戦キャラ別レベルから相手キャラクタのキャラクタ種別に対応するレベル値を取得する。そして、対戦制御部711aは、CPUキャラクタのキャラクタ種別に応じた思考ルーチン対応テーブル746を参照して取得したレベル値とプレーヤキャラクタのキャラクタ種別とに対応する思考ルーチン情報745を選択し、読み出す。そして、対戦制御部711aは、操作部700から入力される操作信号に基づいてコマンドを判定し、このコマンドに基づいてプレーヤキャラクタを制御するとともに、前述のように読み出した思考ルーチン情報745に基づいてCPUキャラクタを制御する。
【0136】
一方、相手キャラクタがゴーストキャラクタの場合には(ステップe40:YES)、対戦制御部711aは、ゴースト対戦プレイ処理を実行する(ステップe60)。図21は、ゴースト対戦プレイ処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【0137】
ゴースト対戦プレイ処理では、対戦制御部711aは、先ず、ゴーストキャラクタの制御に必要な情報を、該当する対戦ゴーストキャラデータ748をもとに取得する。
【0138】
具体的には、対戦制御部711aは、対戦キャラ別レベル748bからプレーヤキャラクタのキャラクタ種別に対応するレベル値を取得する。そして、対戦制御部711aは、ゴーストキャラクタのキャラクタ種別748aに応じた思考ルーチン対応テーブル746を参照して、取得したレベル値とプレーヤキャラクタのキャラクタ種別とに対応する思考ルーチン情報745を選択し、読み出す(ステップf10)。次いで、対戦制御部711aは、相手キャラクタとなったゴーストキャラクタの模擬対象であるプレーヤの操作入力傾向を示す攻撃技発生率748c、防御技発生率748d、及び移動技発生率748eを読み出す(ステップf20)。
【0139】
続いて、対戦制御部711aは、所謂対戦のアクションに関する処理を実行する。この処理は、プレーヤの入力操作に基づくプレーヤキャラクタの制御(破線囲A)と、相手キャラクタとなったゴーストキャラクタの制御(破線囲B)とを含み、短い時間で繰り返し交互に実行されることによって、見かけ上プレーヤキャラクタとゴーストキャラクタとが同時に制御されているかのように見せる。
【0140】
先ず、対戦制御部711aは、プレーヤの操作入力に基づいてプレーヤキャラクタの制御を行う(破線囲A)。すなわち、対戦制御部711aは、操作部700からの入力の有無を監視し、操作入力があった場合には(ステップf30:YES)、プレーヤキャラクタが既に何らかのアクションを実行中の状態にあるか否かを判定する(ステップf40)。アクションを実行中でない場合には(ステップf40:NO)、操作入力の種類に応じたアクションの実行が開始される(ステップf50)。
【0141】
続いて、対戦制御部711aは、ゴーストキャラクタの制御を行う(破線囲B)。すなわち、先ず、対戦制御部711aは、ステップf10で読み出した思考ルーチン情報745に基づいてアクションを選択する(ステップf60)。例えば、操作部700からの操作信号やプレーヤキャラクタとゴーストキャラクタのアクションの状態、及び間合い等に基づいて、どのアクションをどのタイミングで実行するかを決定する。
【0142】
そして、攻撃を選択した場合には(ステップf70:YES)、対戦制御部711aは、思考ルーチン情報745による攻撃技の選択に、ステップf20で読み出した攻撃技発生率748c、防御技発生率748d、及び移動技発生率748eに設定される攻撃コマンドの操作頻度を重み付けして、攻撃技を決定する(ステップf80)。
より具体的には、思考ルーチン情報745として「normal1」が選択されており、「normal1」ではパンチ・キック・必殺技が均等な確立で選択される設定であるとする。図15の攻撃技発生率748cが参照された場合、パンチ16%・キック77%・必殺技7%の各攻撃技の発生率が重み付けされ、結果として模擬対象のプレーヤのプレイスタイルが反映されて、キックが選択される傾向が強くなる。
【0143】
また、防御を選択した場合には(ステップf90:YES)、対戦制御部711aは、思考ルーチン情報745による防御技の選択に、ステップf20で読み出した攻撃技発生率748c、防御技発生率748d、及び移動技発生率748eに設定される防御コマンドの操作頻度を重み付けして、防御技を決定する(ステップf100)。
より具体的には、思考ルーチン情報745が「normal1」が選択されており、「normal1」では上ガード・中ガード・下ガードが2:1:1の割合で選択される設定であるとする。ここで図15の防御技発生率748dが参照された場合、上ガード3%・中ガード94%・下ガード3%の各防御技の入力頻度が重み付けされ、上ガードと中ガードが選択される傾向が強くなる。
【0144】
同様にして、移動を選択した場合には(ステップf110:YES)、対戦制御部711aは、思考ルーチン情報745による移動技の選択に、ステップf20で読み出した攻撃技発生率748c、防御技発生率748d、及び移動技発生率748eに設定される移動コマンドの操作頻度を重み付けして、移動技を決定する(ステップf120)。
【0145】
そして、ステップf80、ステップf100、又はステップf120において技の決定がされたならば、対戦制御部711aは、当該アクションを実行させる(ステップf130)。
【0146】
続いて、対戦制御部711aは、プレーヤキャラクタの状態及びゴーストキャラクタの状態から従来と同様にして格闘対戦ゲームにおける判定処理を実行し(ステップf140)、所定のラウンド終了条件が満たされるまで、ステップf30に戻って上記した処理を繰り返す。
【0147】
そして、対戦制御部711aは、ラウンドが所定のゲーム時間に達した場合や、何れか一方のキャラクタの体力パラメータが所定の閾値を下回った場合に当該ラウンドが終了したと判断し(ステップf150:YES)、本処理を終了する。
【0148】
図20に戻り、ループBの処理を所定のラウンド数繰り返したならば、ゲーム演算部711は、対戦の勝敗等のゲーム結果を表示し(ステップe80)、本処理を終了する。
【0149】
[ハードウェア構成]
次に、図22を参照して、実施形態におけるサーバ10、業務用ゲーム装置30、及び家庭用ゲーム装置70を実現するためのハードウェア構成の一例について説明する。図22に示す装置では、CPU1000、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006、画像生成IC1010、音生成IC1008、I/Oポート1014がシステムバス1016により相互にデータ入出力可能に接続されている。I/Oポート1012にはコントロール装置1022が、I/Oポート1014には通信装置1024が、それぞれ接続されている。
【0150】
CPU1000は、情報記憶媒体1006に格納されるプログラム、ROM1002に格納されるシステムプログラム(装置本体の初期化情報等)、コントロール装置1022によって入力される信号等に従って、装置全体の制御や各種データ処理を行う。
【0151】
RAM1004は、CPU1000の作業領域等として用いられる記憶手段であり、情報記憶媒体1006やROM1002内の所与の内容、CPU1000の演算結果等が格納される。
情報記憶媒体1006は、プログラム、画像データ、音データ、プレイデータ等が主に格納されるものであり、情報記憶媒体として、ROM等のメモリやハードディスクや、CD−ROM、DVD、ICカード、磁気ディスク、光ディスク等が用いられる。
このRAM1004及び情報記憶媒体1006は、図6に示す記憶部120、図10に示す記憶部350、及び図14に示す記憶部740に相当する。
【0152】
また、この装置に設けられている画像生成IC1010と音生成IC1008により、音や画像の好適な出力が行えるようになっている。
【0153】
画像生成IC1010は、CPU1000の命令によって、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006等から送られる情報に基づいて画素情報を生成する集積回路であり、生成される表示信号は、表示装置1018に出力される。この表示装置1018は、図10に示す表示部320、及び図14に示す表示部720に相当するものであり、CRTやLCD、TV、プラズマディスプレイ、或いはプロジェクター等により実現される。
【0154】
また、音生成IC1008は、CPU1000の命令によって、情報記憶媒体1006やROM1002に格納される情報、RAM1004に格納される音データに応じた音信号を生成する集積回路であり、生成される音信号はスピーカ1020によって出力される。尚、スピーカ1020は、図10に示す音出力部330、及び図14に示す音出力部730に相当するものである。
【0155】
コントロール装置1022は、プレーヤがゲームに係る操作を入力するための装置であり、その機能は、レバー、ダイヤル、マウス、キーボード、各種センサ等により実現される。尚、このコントロール装置1022は、図10に示す操作部300、及び図14に示す操作部700に相当するものである。
【0156】
通信装置1024は装置内部で利用される情報を外部とやりとりするものであり、他の装置と通信回線Nを介して接続されてプログラムに応じた所与の情報を送受すること等に利用される。この通信装置1024は、図6に示す通信部110、及び図10に示す通信部340に相当するものであり、例えば無線通信モジュール、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。
【0157】
そして、サーバ10で実行される上記した処理は、図6に示すプレーヤ管理プログラム121や再現用コード生成プログラム122、HP管理プログラム123、決済処理プログラム124等を格納した情報記憶媒体1006と、これらプログラムに従って動作するCPU1000によって実現される。CPU1000は、図6に示す処理部100に相当するものである。
【0158】
一方業務用ゲーム装置30で実行される上記した処理は、図10に示すゲームプログラム351等を格納した情報記憶媒体1006と、これらプログラムに従って動作するCPU1000、画像生成IC1010、音生成IC1008等によって実現される。CPU1000、画像生成IC1010、及び音生成IC1008は、図10に示す処理部310に相当するものであり、主にCPU1000がゲーム演算部311に、画像生成IC1010が画像生成部313に、音生成IC1008が音生成部315に相当する。尚、画像生成IC1010、音生成IC1008等で行われる処理は、CPU1000或いは汎用のDSP等によりソフトウェア的に行ってもよい。この場合には、CPU1000が、処理部310に相当することとなる。
【0159】
また、家庭用ゲーム装置70で実行される上記した処理は、図14に示すゲームプログラム741等を格納した情報記憶媒体1006と、これらプログラムに従って動作するCPU1000、画像生成IC1010、音生成IC1008等によって実現される。CPU1000、画像生成IC1010、及び音生成IC1008は、図14に示す処理部710に相当するものであり、主にCPU1000がゲーム演算部711、画像生成IC1010が画像生成部713、音生成IC1008が音生成部715に相当する。尚、業務用ゲーム装置30と同様に、画像生成IC1010、音生成IC1008等で行われる処理は、CPU1000或いは汎用のDSP等によりソフトウェア的に行ってもよい。この場合には、CPU1000が、処理部710に相当することとなる。
【0160】
以上説明したように、本実施形態によれば、サーバ10は、業務用ゲーム装置30においてゲームをプレイしたプレーヤのプレイレベルやプレイ傾向データを管理するとともに、当該プレイレベルやプレイ傾向データをもとに再現用コードを生成してプレーヤ端末50に提供することができる。
一方家庭用ゲーム装置70では、プレーヤ操作によって再現用コードが入力された際に、当該再現用コードに基づいてゴーストキャラクタの行動を制御するための制御パラメータを設定し、これに基づいてゴーストキャラクタの行動を制御することができる。
したがって、プレーヤは、プレーヤ端末50で取得した再現用コードを家庭用ゲーム装置70に入力することにより、当該家庭用ゲーム装置70において、業務用ゲーム装置30でプレイしたプレーヤを模擬したキャラクタと対戦することができる。
【0161】
[変形例]
以上、本発明についての好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記したものに限らず、発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜変更可能である。
【0162】
例えば、上記した実施形態では、プレイ傾向データに基づいて再現用コードを生成することとしたが、以下のようにしてもよい。すなわち、例えば、サーバ10及び家庭用ゲーム装置70において、複数種類のプレイ類型を定義したプレイ類型パターンテーブルを用意しておく。そして、サーバ10において、再現用コード生成部102が、プレーヤのプレイ傾向データと類似又は一致するプレイ類型の識別番号に基づいて再現用コードを生成することとしてもよい。
【0163】
図23は、プレイ類型パターンテーブルのデータ構成例を示す図である。このプレイ類型パターンテーブルは、攻撃・防御・移動の要素毎に用意される。図23では、攻撃用のプレイ類型パターンテーブルを示しており、攻撃に属する各技の操作頻度情報が設定された複数のプレイ類型が、それぞれ類型番号と対応付けて定義されている。同様にして、防御用のプレイ類型パターンテーブルには防御に属する各技の操作頻度情報が設定されたプレイ類型が類型番号と対応付けて定義され、移動用のプレイ類型パターンテーブルには移動に属する各技の操作頻度情報が設定されたプレイ類型が類型番号と対応付けて定義されている。
【0164】
再現用コード生成部102は、プレイ傾向データに設定されている攻撃・防御・移動の要素に属する各技の操作頻度に従って、類似又は一致するプレイ類型を選択する。そして、再現用コード生成部102は、選択したプレイ類型の識別番号をプレーヤ端末50のプレーヤのパスワードで暗号化し、再現用コードを生成する。
【0165】
そして、家庭用ゲーム装置70では、再現用コードが入力された場合には、ゴーストキャラデータ生成部711cは、当該再現用コードに基づいてプレイ類型パターンテーブルからプレイ類型を選出し、選出したプレイ類型に基づいて対戦ゴーストキャラデータ748を生成する。より具体的には、ゴーストキャラデータ生成部711cは、選出したプレイ類型に基づいて攻撃・防御・移動の要素に属する各技の発生率を設定して、対戦ゴーストキャラデータ748を生成する。
【0166】
また、本発明を適用可能なゲームは、上記した対戦格闘ゲームに限定されるものではなく、1体のキャラクタ同士で対戦するテニスや卓球、バトミントン等の試合を行うスポーツゲームにも同様に適用が可能である。或いは、複数体のキャラクタ群同士で対戦する例えばサッカー等の試合を行うスポーツゲームに適用することとしてもよい。
【0167】
例えばサッカーゲームに適用した場合について説明する。業務用ゲーム装置30は、例えばゲームプレイ時におけるプレーヤの操作対象であるチーム(プレーヤチーム)の隊形データを保持しておき、プレイ操作データとしてサーバ10にアップロードする。一方、サーバ10では、プレーヤ管理部101は、アップロードされた隊形データに基づいて、プレーヤチームの隊形の傾向を示す隊形傾向データを生成してプレイ傾向データとして管理する。
【0168】
図24は、この場合におけるプレイ傾向データのデータ構成例を示す図である。図24に示すように、プレイ傾向データには、前半と後半の各要素に分けて、プレーヤチームが組んだ隊形の操作総数(回)及び操作頻度(%)が設定される。
【0169】
そして、家庭用ゲーム装置70では、図24に示すプレイ傾向データに基づいて生成された再現用コードが入力された場合には、当該再現用コードに基づいて、コンピュータ制御の対戦相手であるチームに組ませる隊形の選択比率を定義するための隊形パラメータを制御パラメータとして設定し、この選択比率に従って前半/後半における対戦相手のチームに組ませる隊形を制御する。
【0170】
また、上記した実施形態では、他ゲーム装置を家庭用ゲーム装置とした場合を例にとって説明したが、携帯型ゲーム機、パソコン等の汎用コンピュータの他、サーバ10と通信接続されていない業務用ゲーム装置といった種々の装置にも同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0171】
【図1】本実施形態の全体構成を説明するための説明図。
【図2】プレーヤ端末の表示画面例を示す図。
【図3】プレーヤ端末の表示画面例を示す図。
【図4】プレーヤ端末の表示画面例を示す図。
【図5】サーバの機能構成の一例を示すブロック図。
【図6】再現用コード販売処理の原理を説明するための説明図。
【図7】プレーヤDBのデータ構成例を示す図。
【図8】プレイ傾向データのデータ構成例を示す図。
【図9】コード価格一覧テーブルのデータ構成例を示す図。
【図10】業務用ゲーム装置の機能構成の一例を示すブロック図。
【図11】自プレイデータのデータ構成例を示す図。
【図12】思考ルーチン対応テーブルのデータ構成例を示す図。
【図13】プレイ操作データのデータ構成例を示す図。
【図14】家庭用ゲーム装置の機能構成の一例を示すブロック図。
【図15】対戦ゴーストキャラデータのデータ構成例を示す図。
【図16】プレーヤ管理処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図17】再現用コード販売処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図18】業務用ゲーム装置におけるゲーム処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図19】ゴーストキャラデータ再現処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図20】家庭用ゲーム装置におけるゲーム処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図21】ゴースト対戦プレイ処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図22】サーバ、業務用ゲーム装置、及び家庭用ゲーム装置のハードウェア構成の一例を示す図。
【図23】プレイ類型パターンテーブルの一例を示す図。
【図24】プレイ傾向データの変形例を示す図。
【符号の説明】
【0172】
10 サーバ
100 処理部
101 プレーヤ管理部
103 再現用コード生成部
105 HP管理部
107 決済処理部
110 通信部
120 記憶部
121 プレーヤ管理プログラム
122 再現用コード生成プログラム
123 HP管理プログラム
124 決済処理プログラム
130 プレーヤDB
140 コード価格一覧テーブル
150 HP情報
30 業務用ゲーム装置
300 操作部
310 処理部
311 ゲーム演算部
311a 対戦制御部
311b プレイデータ可変部
311c プレイ操作データ作成部
313 画像生成部
315 音生成部
320 表示部
330 音出力部
340 通信部
350 記憶部
351 ゲームプログラム
351a 対戦制御プログラム
351b プレイデータ可変プログラム
351c プレイ操作データ作成プログラム
352 キャラ別基礎データ
353 ステージ情報
354 コマンド一覧テーブル
355 自プレイデータ
356 思考ルーチン情報
357 思考ルーチン対応テーブル
358 プレイデータ変更テーブル
359 コマンド入力履歴
360 プレイ操作データ
361 プレイデータ差分
50 出力端末
70 家庭用ゲーム装置
700 操作部
710 処理部
711 ゲーム演算部
711a 対戦制御部
711b プレイレベル可変部
711c ゴーストキャラデータ生成部
713 画像生成部
715 音生成部
720 表示部
730 音出力部
740 記憶部
741 ゲームプログラム
741a 対戦制御プログラム
741b プレイレベル可変プログラム
741c ゴーストキャラデータ生成プログラム
742 キャラ別基礎データ
743 ステージ情報
744 コマンド一覧テーブル
745 思考ルーチン情報
746 思考ルーチン対応テーブル
747 プレイレベルデータ
748 対戦ゴーストキャラデータ
N 通信回線
3 決済システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレーヤの操作入力に従って所定の対戦ゲームを実行し、プレイ操作データをアップロードするゲーム装置と通信接続されるとともに、プレーヤ端末との通信が可能なサーバシステムであって、
プレーヤのプレイ傾向データを記憶するプレイ傾向データ記憶手段と、
前記ゲーム装置からアップロードされるプレイ操作データに従って、前記プレイ傾向データ記憶手段に記憶されているプレイ傾向データを更新する更新手段と、
操作入力される再現用コードに基づいてコンピュータ制御の対戦相手の制御パラメータを設定し、設定した制御パラメータに従ってコンピュータ対戦を実行する前記ゲーム装置とは異なる他ゲーム装置に入力される再現用コードであって、前記プレイ傾向データ記憶手段に記憶されているプレイ傾向データに基づき、当該プレーヤを前記コンピュータ制御の対戦相手が模擬するための再現用コードを生成するコード生成手段と、
前記生成された再現用コードを前記プレーヤ端末に送信するコード送信手段と、
を備えたサーバシステム。
【請求項2】
前記プレイ傾向データ記憶手段は、プレーヤ毎にプレイ傾向データを記憶し、
前記更新手段は、前記アップロードされるプレイ操作データに従って、対応するプレーヤのプレイ傾向データを更新し、
前記プレーヤ端末からプレーヤを選択するプレーヤ選択情報を受信するプレーヤ選択情報受信手段を更に備え、
前記コード生成手段は、前記プレーヤ選択情報受信手段により受信されたプレーヤ選択情報に従ってプレーヤを選択し、選択したプレーヤを前記他ゲーム装置において前記コンピュータ制御の対戦相手が模擬するための再現用コードを生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載のサーバシステム。
【請求項3】
前記他ゲーム装置は、予め定められた複数種類のプレイ類型の中から入力される再現用コードに従ってプレイ類型を選択して、前記コンピュータ制御の対戦相手の制御パラメータを当該選択したプレイ類型に基づき設定することでコンピュータ対戦を実行し、
前記コード生成手段は、前記他ゲーム装置におけるプレイ類型と同じ種類のプレイ類型の中から、模擬対象のプレーヤのプレイ傾向データに類似又は一致するプレイ類型を選出する類型選出手段を有し、前記選出されたプレイ類型の識別情報を少なくとも含む再現用コードを生成する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のサーバシステム。
【請求項4】
前記ゲーム装置における対戦ゲーム及び前記他ゲーム装置におけるコンピュータ対戦ゲームは、1体のキャラクタ同士で対戦するゲームであり、
前記プレイ傾向データには、少なくともプレーヤキャラクタが行った行動の傾向を示す行動傾向データが含まれ、
前記制御パラメータには、少なくとも、予め設定された行動を、コンピュータ制御の対戦相手であるCPUキャラクタに行わせる行動の発生確率を定義するための行動発生率パラメータが含まれ、
前記更新手段は、アップロードされるプレイ操作データに基づいて行動傾向データを更新する、
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のサーバシステム。
【請求項5】
前記ゲーム装置における対戦ゲーム及び前記他ゲーム装置におけるコンピュータ対戦ゲームは、複数体のキャラクタ群同士で対戦するゲームであり、
前記プレイ操作データには、少なくともゲームプレイ時のプレーヤ側のキャラクタ群の隊形データが含まれ、
前記プレイ傾向データには、少なくともプレーヤ側のキャラクタ群が組んだ隊形の傾向を示す隊形傾向データが含まれ、
前記制御パラメータには、少なくとも、コンピュータ制御の対戦相手であるCPUキャラクタ群に組ませる隊形の選択比率を定義するための隊形パラメータが含まれ、
前記更新手段は、前記ゲーム装置からアップロードされるプレイ操作データに含まれる隊形データに基づいて隊形傾向データを更新する、
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のサーバシステム。
【請求項6】
コンピュータに、プレーヤとコンピュータ制御の対戦相手との対戦ゲームを実行させるためのプログラムであって、
請求項1又は2に記載のサーバシステムによって生成された再現用コードをプレーヤの操作入力に従って入力するコード入力手段、
前記コード入力手段により入力された再現用コードに基づいて、コンピュータ制御の対戦相手の制御パラメータを設定する制御パラメータ設定手段、
前記設定された制御パラメータに基づき前記対戦相手を制御することで前記対戦ゲームを実行する対戦制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項7】
コンピュータに、プレーヤとコンピュータ制御の対戦相手との対戦ゲームを実行させるためのプログラムであって、
請求項3に記載のサーバシステムによって生成された再現用コードをプレーヤの操作入力に従って入力するコード入力手段、
予め定められた複数種類のプレイ類型の中から、前記コード入力手段により入力された再現用コードに従ってプレイ類型を選択し、前記コンピュータ制御の対戦相手の制御パラメータを当該選択したプレイ類型に基づき設定する制御パラメータ設定手段、
前記設定された制御パラメータに基づき前記対戦相手を制御することで前記対戦ゲームを実行する対戦制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項8】
コンピュータに、プレーヤの操作対象であるプレーヤキャラクタと、コンピュータ制御によるCPUキャラクタとの対戦ゲームを実行させるためのプログラムであって、
請求項4に記載のサーバシステムによって生成された再現用コードをプレーヤの操作入力に従って入力するコード入力手段、
前記コード入力手段により入力された再現用コードに基づいて、前記CPUキャラクタに行わせる行動の発生確率を定義するための行動発生率パラメータを設定する行動発生確率パラメータ設定手段、
前記設定された行動発生率パラメータに基づいた発生確率に従って、前記CPUキャラクタに行動を行わせる制御をすることで前記対戦ゲームを実行する対戦制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項9】
コンピュータに、プレーヤチームであるプレーヤキャラクタ群と、全キャラクタがコンピュータ制御であるCPUキャラクタ群との対戦ゲームを実行させるためのプログラムであって、
請求項5に記載のサーバシステムによって生成された再現用コードをプレーヤの操作入力に従って入力するコード入力手段、
前記コード入力手段により入力された再現用コードに基づいて、前記CPUキャラクタ群に組ませる隊形の選択比率を定義するための隊形選択比率パラメータを設定する隊形選択比率パラメータ設定手段、
前記設定された隊形選択比率パラメータに基づいた選択比率に従って、前記CPUキャラクタ群に組ませる隊形を制御することで前記対戦ゲームを実行する対戦制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項10】
請求項6〜9の何れか一項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2006−280453(P2006−280453A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−101321(P2005−101321)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】