説明

サーマルプリンタおよびその制御方法

【課題】 プリント用データに応じた画像をサーマル用紙の両面に迅速にしかも順・逆どちらの方向にもプリントすることが可能なサーマルプリンタおよびその制御方法を提供する。
【解決手段】 サーマル用紙1の表面1aおよび裏面1bに接するサーマルヘッド2,4を設けるとともに、外部から入力されるプリント用データD0を第1プリント用データD1と第2プリント用データD2に分け、これらプリント用データD1,D2をイメージメモリ25,26に記憶する。そして、記憶したプリント用データD1,D2の読出し方向を順方向プリントか逆方向プリントかに応じて切換える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、両面に感熱層を有するサーマル用紙を用いるサーマルプリンタおよびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
サーマルプリンタで用いられるサーマル用紙は、片面に感熱層を有している。これに伴い、サーマルプリンタは、外部から入力されるプリント用データを1つのサーマルヘッドによりサーマル用紙の片面にプリントする。プリントされたサーマル用紙は、カッタによりカットされて利用者に提供される。
【0003】
入力されるプリント用データのデータ量が多い場合、プリントされるサーマル用紙が長くなり、利用者にとって扱い難いものとなる。
【0004】
一方、最近、両面に感熱層を有するサーマル用紙が開発され、実用化されつつある。このサーマル用紙に対する両面プリントを行うためには、例えば複写機の両面コピーのように、感光体ドラムや現像ユニットなどの像形成部に用紙を送り込んで用紙の一方の面に像を形成し、その形成が済んだ用紙を反転しながら像形成部に戻し、その像形成部で用紙の他方の面に像を形成するなどの処置が必要となる(例えば特許文献1,2)。
【特許文献1】特開平9−233256号公報
【特許文献2】特開平6−24082号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の複写機のような処置には時間がかかり、商店などで顧客への販売レシート発行などに使用されるサーマルプリンタには適用が不可能である。
この発明は、上記の事情を考慮したもので、プリント用データに応じた画像をサーマル用紙の両面に迅速にしかも順・逆どちらの方向にもプリントすることが可能なサーマルプリンタおよびその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明のサーマルプリンタは、外部から入力されるプリント用データを第1プリント用データと第2プリント用データとに分ける制御手段と、上記第1プリント用データを記憶する第1イメージメモリと、上記第2プリント用データを記憶する第2イメージメモリと、両面に感熱層を有し所定方向に給紙されるサーマル用紙と、入力されるプリント用データに応じた画像を上記サーマル用紙の一方の面にプリントする第1サーマルヘッドと、入力されるプリント用データに応じた画像を上記サーマル用紙の他方の面にプリントする第2サーマルヘッドと、上記サーマル用紙の一方の面に対する順方向プリントに際し、上記第1イメージメモリ内の第1プリント用データを最上位ビットから最下位ビットの方向にシリアルに読出して上記第1サーマルヘッドに入力する制御手段と、上記サーマル用紙の一方の面に対する逆方向プリントに際し、上記第1イメージメモリ内の第1プリント用データを最下位ビットから最上位ビットの方向にシリアルに読出して上記第1サーマルヘッドに入力する制御手段と、上記サーマル用紙の他方の面に対する順方向プリントに際し、上記第2イメージメモリ内の第2プリント用データを最上位ビットから最下位ビットの方向にシリアルに読出して上記第2サーマルヘッドに入力する制御手段と、上記サーマル用紙の他方の面に対する逆方向プリントに際し、上記第2イメージメモリ内の第2プリント用データを最下位ビットから最上位ビットの方向にシリアルに読出して上記第2サーマルヘッドに入力する制御手段と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
この発明のサーマルプリンタおよびその制御方法によれば、プリント用データに応じた画像をサーマル用紙の両面に迅速にしかも順・逆どちらの方向にもプリントすることが可能なサーマルプリンタおよびその制御方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態のサーマルヘッドについて、図面を参照して説明する。まず、要部の構成を図1に示している。
1はサーマル用紙で、一方の面(表面という)1aおよび他方の面(裏面という)1bにそれぞれ感熱層を有し、表面1aが内側となる状態にロール状に巻かれ、後述の給紙機構22により図示矢印の方向に給紙される。上記感熱層は、所定の温度以上に加熱されたときに、例えば黒色あるいは赤色に発色する材料によって形成されている。
このサーマル用紙1の給紙方向に沿って、サーマル用紙1の表面1aに接する第1サーマルヘッド2、裏面1bに接する第2サーマルヘッド4が設けられている。第1サーマルヘッド2は、サーマル用紙1の給紙方向と直交する方向に配列された多数の発熱素子を有し、入力されるデータに応じた画像をサーマル用紙1の表面1aにプリントする。第2サーマルヘッド4は、サーマル用紙1の給紙方向と直交する方向に配列された多数の発熱素子を有し、入力されるデータに応じた画像をサーマル用紙1の裏面1bにプリントする。これらサーマルヘッド2,4は、サーマル用紙1の給紙方向に沿って互いに離れた位置に配設されている。第1サーマルヘッド2の方が、第2サーマルヘッド4よりも給紙方向の下流側に存している。
【0009】
そして、サーマル用紙1を挟んで第1サーマルヘッド2と対向する位置に第1プラテンローラ3が配設され、サーマル用紙2を挟んで第2サーマルヘッド4と対向する位置に第2プラテンローラ5が配設されている。さらに、第1サーマルヘッド2よりも給紙方向の下流側に、サーマル用紙1をそのプリント領域よりも後側でカットするカッタ6が配設されている。
【0010】
図2に、図1の構成を含むサーマルプリンタ本体10の制御回路を示している。
主制御部であるCPU11に、制御プログラム記憶用のROM12、データ記憶用のRAM13、動作条件設定用の操作部14、ホスト装置30とのデータ送受信を行う通信インタフェース15、サーマル用紙1の給紙機構16を駆動する給紙駆動回路21、カッタ6を駆動するカッタ駆動回路22、後述の第1プリント用データD1に応じて第1サーマルヘッド2を駆動制御する第1ヘッドコントローラ23、後述の第2プリント用データD2に応じて第2サーマルヘッド4を駆動制御する第2ヘッドコントローラ24、後述の第1プリント用データD1を記憶する第1イメージメモリ25、後述の第2プリント用データD2を記憶する第2イメージメモリ26などが接続されている。
【0011】
第1イメージメモリ25は、図4に示すように、1ラスタに16ビットの記憶領域を36個並べた記憶領域を24ラスタ分有するもので、図5に示すように、16ビットの記憶領域ごとに順に“0”〜“863”のアドレスが設定されている。第2イメージメモリ26も同じ構成である。
【0012】
第1サーマルヘッド2は、図3に示すように、ラッチ回路41、通電制御回路42、およびエッジヘッド43により構成されている。エッジヘッド43は、ライン状に配列された熱転写用の多数の発熱素子43a,43b,…43nを有している。ラッチ回路41は、第1イメージメモリ25からシリアルに読出される1ラスタ分の576ビットのデータをヘッドコントローラ23から供給されるストローブ信号STBに応じてラッチする。通電制御回路42は、エッジヘッド43の発熱素子43a,43b,…43nに対する通電を、ラッチ回路41内の576ビットのデータに応じて、かつヘッド駆動回路23から供給されるイネーブル信号ENBがアクティブとなるタイミングで、制御する。第2サーマルヘッド4も、第1サーマルヘッド2と同じ構成である。
【0013】
一方、CPU11は、主要な機能として次の(1)〜(5)の手段を備えている。
(1)外部のホスト装置30から入力されるプリント用データD0を、第1プリント用データD1と第2プリント用データD2に分ける制御手段。
【0014】
(2)サーマル用紙1の表面1aに対する順方向プリントに際し、第1イメージメモリ25内の第1プリント用データD1を最上位ビットから最下位ビットの方向に1ラスタ分ずつシリアルに読出し、それを第1ヘッドコントローラ23を介して第1サーマルヘッド2に入力する制御手段。
【0015】
(3)サーマル用紙1の表面1aに対する逆方向プリントに際し、第1イメージメモリ25内の第1プリント用データD1を最下位ビットから最上位ビットの方向に1ラスタ分ずつシリアルに読出し、それを第1ヘッドコントローラ23を介して第1サーマルヘッド2に入力する制御手段。
【0016】
(3)サーマル用紙1の裏面1bに対する順方向プリントに際し、第2イメージメモリ26内の第2プリント用データD2を最上位ビットから最下位ビットの方向に1ラスタ分ずつシリアルに読出し、それを第2ヘッドコントローラ24を介して第2サーマルヘッド4に入力する制御手段。
【0017】
(4)サーマル用紙1の裏面1bに対する逆方向プリントに際し、第2イメージメモリ26内の第2プリント用データD2を最下位ビットから最上位ビットの方向に1ラスタ分ずつシリアルに読出し、それを第2ヘッドコントローラ24を介して第2サーマルヘッド4に入力する制御手段。
【0018】
(5)サーマル用紙1を給紙しながら、第2サーマルヘッド4の駆動を先ず開始し、その駆動に基づくプリント開始位置が第1サーマルヘッド2に対応したところで第1サーマルヘッド2の駆動を開始する制御手段。
【0019】
つぎに、作用について説明する。
外部のホスト装置30からサーマルプリンタ本体10にプリント用データD0が入力されると、そのプリント用データD0がRAM13に記憶される。これに伴い、プリント用データD0が、予め定められている条件に基づき、第1プリント用データD1と第2プリント用データD2とに振り分けられる。振り分けられた第1プリント用データD1は第1イメージメモリ25に記憶され、第2プリント用データD2は第2イメージメモリ26に記憶される。
【0020】
(a)第1動作モード
上記振り分け後、サーマル用紙1の給紙が開始されて、第2サーマルヘッド4の駆動が先ず開始され、サーマル用紙1の裏面1bに対するプリントが実行される。サーマル用紙1の給紙が進んで、第2サーマルヘッド4の駆動に基づく裏面1b側のプリント開始位置が第1サーマルヘッド2に対応する状態になったとき、第1サーマルヘッド2の駆動が開始され、サーマル用紙1の表面1aに対するプリントが実行される。
【0021】
この両面プリントに際し、操作部14で第1動作モードが設定されていれば、あるいはホスト装置30から第1動作モードが指令されると、第1イメージメモリ25内の第1プリント用データD1が、図5および図6に示すように、最上位ビット(MSB)“15”から最下位ビット(LSB)“0”の方向に、かつ最小アドレス“0”から最大アドレス“863”の方向に、1ラスタ分ずつシリアルに読出され、それが第1ヘッドコントローラ23を介して第1サーマルヘッド2に入力される。
【0022】
同様に、第2イメージメモリ26内の第2プリント用データD2が、最上位ビット(MSB)“15”から最下位ビット(LSB)“0”の方向に、かつ最小アドレス“0”から最大アドレス“863”の方向に、1ラスタ分ずつシリアルに読出され、それが第2ヘッドコントローラ24を介して第2サーマルヘッド4に入力される。
【0023】
こうして、図7に示すように、第1プリント用データD1に応じた画像が、サーマル用紙1の表面1aに順方向にプリントされる。また、第2プリント用データD2に応じた画像が、サーマル用紙1の裏面1bに順方向にプリントされる。
【0024】
プリントが済んだサーマル用紙1は、カッタ6でカットされ、例えば販売レシートとして顧客に提供される。
【0025】
(b)第2動作モード
操作部14で第2動作モードが設定されている場合、あるいはホスト装置30から第2動作モードが指令された場合には、第1イメージメモリ25内の第1プリント用データD1が、図8および図9に示すように、最下位ビット(LSB)“0”から最上位ビット(MSB)“15”の方向に、かつ最大アドレス“863”から最小アドレス“0”の方向に、1ラスタ分ずつシリアルに読出され、それが第1ヘッドコントローラ23を介して第1サーマルヘッド2に入力される。
【0026】
さらに、第2イメージメモリ26内の第2プリント用データD2が、図5および図6に示すように、最上位ビット(MSB)“15”から最下位ビット(LSB)“0”の方向に、かつ最小アドレス“0”から最大アドレス“863”の方向に、1ラスタ分ずつシリアルに読出され、それが第2ヘッドコントローラ24を介して第2サーマルヘッド4に入力される。
【0027】
こうして、図10に示すように、第1プリント用データD1に応じた画像が、サーマル用紙1の表面1aに逆方向にプリントされる。また、第2プリント用データD2に応じた画像が、サーマル用紙1の裏面1bに順方向にプリントされる。
【0028】
(c)第3動作モード
操作部14で第3動作モードが設定されている場合、あるいはホスト装置30から第3動作モードが指令された場合には、第1イメージメモリ25内の第1プリント用データD1が、図5および図6に示すように、最上位ビット(MSB)“15”から最下位ビット(LSB)“0”の方向に、かつ最小アドレス“0”から最大アドレス“863”の方向に、1ラスタ分ずつシリアルに読出され、それが第1ヘッドコントローラ23を介して第1サーマルヘッド2に入力される。
【0029】
さらに、第2イメージメモリ26内の第2プリント用データD2が、図8および図9に示すように、最下位ビット(LSB)“0”から最上位ビット(MSB)“15”の方向に、かつ最大アドレス“863”から最小アドレス“0”の方向に、1ラスタ分ずつシリアルに読出され、それが第2ヘッドコントローラ24を介して第2サーマルヘッド4に入力される。
【0030】
こうして、図11に示すように、第1プリント用データD1に応じた画像が、サーマル用紙1の表面1aに順方向にプリントされる。また、第2プリント用データD2に応じた画像が、サーマル用紙1の裏面1bに逆方向にプリントされる。
【0031】
(d)第4動作モード
操作部14で第4動作モードが設定されている場合、あるいはホスト装置30から第4動作モードが指令された場合には、第1イメージメモリ25内の第1プリント用データD1が、図8および図9に示すように、最下位ビット(LSB)“0”から最上位ビット(MSB)“15”の方向に、かつ最大アドレス“863”から最小アドレス“0”の方向に、1ラスタ分ずつシリアルに読出され、それが第1ヘッドコントローラ23を介して第1サーマルヘッド2に入力される。
【0032】
同様に、第2イメージメモリ26内の第2プリント用データD2が、図8および図9に示すように、最下位ビット(LSB)“0”から最上位ビット(MSB)“15”の方向に、かつ最大アドレス“863”から最小アドレス“0”の方向に、1ラスタ分ずつシリアルに読出され、それが第2ヘッドコントローラ24を介して第2サーマルヘッド4に入力される。
【0033】
こうして、図12に示すように、第1プリント用データD1に応じた画像が、サーマル用紙1の表面1aに逆方向にプリントされる。また、第2プリント用データD2に応じた画像が、サーマル用紙1の裏面1bに逆方向にプリントされる。
【0034】
以上のように、両面に感熱層を有するサーマル用紙1を用意し、そのサーマル用紙1の表面1aに接する第1サーマルヘッド2および裏面1bに接する第2サーマルヘッド4を設けるとともに、ホスト装置30から入力されるプリント用データD0を第1プリント用データD1と第2プリント用データD2に分け、これらプリント用データD1,D2に応じてサーマルヘッド2,4を駆動制御することにより、プリント用データD0をサーマル用紙1の表面1aと裏面1bに分けて迅速にプリントすることができる。
【0035】
したがって、プリント用データD0のデータ量が多い場合でも、プリントされるサーマル用紙1の長さを短くすることができる。サーマル用紙1が店舗などの販売用レシートとして使用される場合には、多数の商品購入データを短いレシートに納めることができ、利用者にとって扱い易いものとなる。サーマル用紙1の節約にもなる。
【0036】
しかも、第1プリント用データD1および第2プリント用データD2を第1イメージメモリ25および第2イメージメモリ26に記憶し、その記憶したプリント用データD1,D2の読出し方向を適宜に切換可能としたことにより、プリント用データD1,D2に応じた画像をサーマル用紙1の両面に対して順・逆どちらの方向にもプリントすることができる。この順方向プリントおよび逆方向プリントの採用により、サーマル用紙1を様々な用途に使用することができる。
【0037】
ホスト装置30に従来の片面プリント型のサーマルプリンタが接続されていた場合には、その従来のサーマルプリンタと本実施形態のサーマルプリンタ本体10とを交換するだけで、ホスト装置30側にはハード面およびソフト面に何の変更も加えることなく、簡単に、プリント用データD0の振り分け処理および両面プリント処理を実行することができる。サーマルプリンタを交換するだけなので、ユーザ側のコストアップを最小限に抑えながら、機能アップを図ることができる。
【0038】
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、要旨を変えない範囲で種々変形実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】一実施形態の要部の構成を示す図。
【図2】一実施形態の制御回路のブロック図。
【図3】一実施形態のサーマルヘッドの具体的な構成を示すブロック図。
【図4】一実施形態の第1および第2イメージメモリの記憶領域を示す図。
【図5】一実施形態の各イメージメモリのアドレスおよび順方向プリントに際しての各イメージメモリからのデータ読出し方向を示す図。
【図6】一実施形態の順方向プリントに際しての各イメージメモリからのデータ読出し方向を示すタイムチャート。
【図7】一実施形態の第1動作モード時のプリント結果を示す図。
【図8】一実施形態の逆方向プリントに際しての各イメージメモリからのデータ読出し方向を示す図。
【図9】一実施形態の逆方向プリントに際しての各イメージメモリからのデータ読出し方向を示すタイムチャート。
【図10】一実施形態の第2動作モード時のプリント結果を示す図。
【図11】一実施形態の第3動作モード時のプリント結果を示す図。
【図12】一実施形態の第4動作モード時のプリント結果を示す図。
【符号の説明】
【0040】
1…サーマル用紙、1a…表面(一方の面)、1b…裏面(他方の面)、2…第1サーマルヘッド、3…第1プラテンローラ、4…第2サーマルヘッド、5…第2プラテンローラ、6…カッタ、11…CPU、13…RAM、14…操作部、16…給紙機構、23…第1ヘッドコントローラ、24…第2ヘッドコントローラ、25…第1イメージメモリ、26…第2イメージメモリ、41…ラッチ回路、42…通電制御回路、43…エッジヘッド、43a,43b,…43n……発熱素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
両面に感熱層を有し所定方向に給紙されるサーマル用紙と、
外部から入力されるプリント用データを第1プリント用データと第2プリント用データに分ける制御手段と、
前記第1プリント用データを記憶する第1イメージメモリと、
前記第2プリント用データを記憶する第2イメージメモリと、
入力されるプリント用データに応じた画像を前記サーマル用紙の一方の面にプリントする第1サーマルヘッドと、
入力されるプリント用データに応じた画像を前記サーマル用紙の他方の面にプリントする第2サーマルヘッドと、
前記サーマル用紙の一方の面に対する順方向プリントに際し、前記第1イメージメモリ内の第1プリント用データを最上位ビットから最下位ビットの方向にシリアルに読出して前記第1サーマルヘッドに入力する制御手段と、
前記サーマル用紙の一方の面に対する逆方向プリントに際し、前記第1イメージメモリ内の第1プリント用データを最下位ビットから最上位ビットの方向にシリアルに読出して前記第1サーマルヘッドに入力する制御手段と、
前記サーマル用紙の他方の面に対する順方向プリントに際し、前記第2イメージメモリ内の第2プリント用データを最上位ビットから最下位ビットの方向にシリアルに読出して前記第2サーマルヘッドに入力する制御手段と、
前記サーマル用紙の他方の面に対する逆方向プリントに際し、前記第2イメージメモリ内の第2プリント用データを最下位ビットから最上位ビットの方向にシリアルに読出して前記第2サーマルヘッドに入力する制御手段と、
を備えていることを特徴とするサーマルプリンタ。
【請求項2】
両面に感熱層を有し所定方向に給紙されるサーマル用紙と、
外部から入力されるプリント用データを第1プリント用データと第2プリント用データに分ける制御手段と、
前記第1プリント用データを記憶する第1イメージメモリと、
前記第2プリント用データを記憶する第2イメージメモリと、
複数ビットの1ラスタ分のプリント用データがシリアルに入力されるラッチ手段を有し、そのラッチ手段内のデータに応じた画像を前記サーマル用紙の一方の面にプリントする第1サーマルヘッドと、
複数ビットの1ラスタ分のプリント用データがシリアルに入力されるラッチ手段を有し、そのラッチ手段内のデータに応じた画像を前記サーマル用紙の他方の面にプリントする第2サーマルヘッドと、
前記サーマル用紙の一方の面に対する順方向プリントに際し、前記第1イメージメモリ内の第1プリント用データを最上位ビットから最下位ビットの方向に1ラスタ分ずつシリアルに読出して前記第1サーマルヘッドに入力する制御手段と、
前記サーマル用紙の一方の面に対する逆方向プリントに際し、前記第1イメージメモリ内の第1プリント用データを最下位ビットから最上位ビットの方向に1ラスタ分ずつシリアルに読出して前記第1サーマルヘッドに入力する制御手段と、
前記サーマル用紙の他方の面に対する順方向プリントに際し、前記第2イメージメモリ内の第2プリント用データを最上位ビットから最下位ビットの方向に1ラスタ分ずつシリアルに読出して前記第2サーマルヘッドに入力する制御手段と、
前記サーマル用紙の他方の面に対する逆方向プリントに際し、前記第2イメージメモリ内の第2プリント用データを最下位ビットから最上位ビットの方向に1ラスタ分ずつシリアルに読出して前記第2サーマルヘッドに入力する制御手段と、
を備えていることを特徴とするサーマルプリンタ。
【請求項3】
前記各サーマルヘッドは、前記サーマル用紙の給紙方向と直行する方向に沿ってライン状に配列された複数の発熱素子を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサーマルプリンタ。
【請求項4】
前記第1サーマルヘッドおよび前記第2サーマルヘッドは、前記サーマル用紙の給紙方向に沿って互いに離れた位置に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のサーマルプリンタ。
【請求項5】
前記第1サーマルヘッドは、前記第2サーマルヘッドよりも、前記給紙方向の下流側に存することを特徴とする請求項4に記載のサーマルプリンタ。
【請求項6】
両面に感熱層を有し所定方向に給紙されるサーマル用紙と、外部から入力されるプリント用データを第1プリント用データと第2プリント用データに分ける制御手段と、前記第1プリント用データを記憶する第1イメージメモリと、前記第2プリント用データを記憶する第2イメージメモリと、入力されるプリント用データに応じた画像を前記サーマル用紙の一方の面にプリントする第1サーマルヘッドと、入力されるプリント用データに応じた画像を前記サーマル用紙の他方の面にプリントする第2サーマルヘッドと、これらサーマルヘッドを制御する制御部とを備えたサーマルプリンタにおいて、
前記制御部は、
前記サーマル用紙の一方の面に対する順方向プリントに際し、前記第1イメージメモリ内の第1プリント用データを最上位ビットから最下位ビットの方向にシリアルに読出して前記第1サーマルヘッドに入力するステップと、
前記サーマル用紙の一方の面に対する逆方向プリントに際し、前記第1イメージメモリ内の第1プリント用データを最下位ビットから最上位ビットの方向にシリアルに読出して前記第1サーマルヘッドに入力するステップと、
前記サーマル用紙の他方の面に対する順方向プリントに際し、前記第2イメージメモリ内の第2プリント用データを最上位ビットから最下位ビットの方向にシリアルに読出して前記第2サーマルヘッドに入力するステップと、
前記サーマル用紙の他方の面に対する逆方向プリントに際し、前記第2イメージメモリ内の第2プリント用データを最下位ビットから最上位ビットの方向にシリアルに読出して前記第2サーマルヘッドに入力するステップと、
を備えていることを特徴とするサーマルプリンタの制御方法。
【請求項7】
両面に感熱層を有し所定方向に給紙されるサーマル用紙と、外部から入力されるプリント用データを第1プリント用データと第2プリント用データに分ける制御手段と、前記第1プリント用データを記憶する第1イメージメモリと、前記第2プリント用データを記憶する第2イメージメモリと、複数ビットの1ラスタ分のプリント用データがシリアルに入力されるラッチ手段を有しそのラッチ手段内のデータに応じた画像を前記サーマル用紙の一方の面にプリントする第1サーマルヘッドと、複数ビットの1ラスタ分のプリント用データがシリアルに入力されるラッチ手段を有しそのラッチ手段内のデータに応じた画像を前記サーマル用紙の他方の面にプリントする第2サーマルヘッドと、これらサーマルヘッドを制御する制御部とを備えたサーマルプリンタにおいて、
前記制御部は、
前記サーマル用紙の一方の面に対する順方向プリントに際し、前記第1イメージメモリ内の第1プリント用データを最上位ビットから最下位ビットの方向に1ラスタ分ずつシリアルに読出して前記第1サーマルヘッドに入力するステップと、
前記サーマル用紙の一方の面に対する逆方向プリントに際し、前記第1イメージメモリ内の第1プリント用データを最下位ビットから最上位ビットの方向に1ラスタ分ずつシリアルに読出して前記第1サーマルヘッドに入力するステップと、
前記サーマル用紙の他方の面に対する順方向のプリントに際し、前記第2イメージメモリ内の第2プリント用データを最上位ビットから最下位ビットの方向に1ラスタ分ずつシリアルに読出して前記第2サーマルヘッドに入力するステップと、
前記サーマル用紙の他方の面に対する逆方向のプリントに際し、前記第2イメージメモリ内の第2プリント用データを最下位ビットから最上位ビットの方向に1ラスタ分ずつシリアルに読出して前記第2サーマルヘッドに入力するステップと、
を備えていることを特徴とするサーマルプリンタの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−320122(P2007−320122A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−151694(P2006−151694)
【出願日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】