説明

サーマルプリンタ

【課題】異なる幅の印刷用紙のいずれに対しても良好な印刷が可能なサーマルプリンタを提供する。
【解決手段】サーマルプリンタ1は、長尺状の印刷部15を有するサーマルヘッド7と、サーマルヘッド7と協働してロール紙5を挟持すると共に搬送するためのプラテンローラ10と、印刷部15のロール紙5を装着する基準位置30側の端部に設けられた基準支点20と、サーマルヘッド7に対してプラテンローラ10の方向へ押圧を付与するためのヘッドばね8とを備えている。ヘッドばね8は、サーマルヘッド7によってロール紙5の印刷部15と接する面に付与される荷重の荷重合力作用点34が装着可能な最小幅のロール紙5の幅方向中心である第一中心25と最大幅のロール紙5の幅方向中心である第二中心26との間にあるように設定する。ただし、第二中心26は、含まない設定である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーマルヘッドがプラテンローラの方向へ押圧を付与する構成のサーマルプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、サーマルプリンタは、印刷用紙(印刷媒体)へ印刷を実行するサーマルヘッドと、印刷用紙を搬送するプラテンローラとで、印刷用紙へ作用する力である荷重を付与して印刷を行っている。印刷用紙への荷重が一定の荷重以上であれば、サーマルヘッドによる印刷が良好に行える。図5(a)は、従来の印刷用紙への荷重分布を示す模式図およびグラフである。図5(a)に示すように、サーマルヘッド51とプラテンローラ50とにより印刷用紙52を挟持するため、サーマルヘッド51をプラテンローラ50の方向へ押す2つのヘッドばね53がサーマルヘッド51へ付与する力である押圧によって、印刷用紙52へ荷重が付与されている。この場合、図5(a)は、印刷用紙52の幅方向断面を示しており、印刷用紙52は、サーマルヘッド51によって印刷可能な最適幅のものであり、サーマルヘッド51の中心56と印刷用紙52の幅方向の中心56とが一致している。
【0003】
また、グラフは、サーマルヘッド51が印刷用紙52へ付与する荷重の分布を示す荷重分布ライン60を表している。ここで、Pminは、印刷用紙52への印刷が良好に行える最低限の荷重である。そして、サーマルヘッド51は、その一端に基準支点54を有しており、基準支点54を中心にして回動可能な構成である。従って、ヘッドばね53に押されて、サーマルヘッド51が基準支点54を中心にして印刷用紙52の方向へ回動し、印刷用紙52へ荷重を付与することが可能である。なお、印刷用紙52は、基準支点54の側を基準にして位置決めされ搬送される。通常、サーマルヘッド51によって印刷用紙52へ分布して付与される荷重による合力Pjは、印刷用紙52の幅方向の中心に作用するように設定されている。このような設定にすれば、荷重分布ライン60に示すように、サーマルヘッド51の各部に分布する荷重が均一となり、印刷用紙52の各部分へ均一に荷重を付与することが可能である。そして、サーマルヘッド51の各部に分布する荷重は、Pmin値以上である(たとえば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2001−205892号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の技術では、最適幅の印刷用紙52より幅の狭い印刷用紙52へ印刷した場合において、サーマルヘッド51の荷重による合力Pjが幅の狭い印刷用紙52の幅方向の中心57に位置しない。図5(b)は、従来の幅の狭い印刷用紙への荷重分布を示す模式図およびグラフである。図5(b)に示すように、合力Pjが幅の狭い印刷用紙52から外れた位置に作用するため、サーマルヘッド51には、印刷用紙52の幅が狭いために生じるサーマルヘッド51とプラテンローラ50との間隙58の側に傾くモーメントが働く。このモーメントにより、幅の狭い印刷用紙52のサーマルヘッド51の基準支点54側へ付与する荷重が、荷重分布ライン61に示すようにPminより小さくなる。その結果、印刷用紙52の基準支点54側への印刷がかすれて不鮮明になるなどの不具合が生じる、という課題があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するために、異なる幅の印刷用紙のいずれに対しても良好な印刷が可能なサーマルプリンタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のサーマルプリンタは、印刷媒体に印刷するため印刷媒体の幅方向に沿う長尺状の印刷部を有するサーマルヘッドと、長尺状の印刷部のいずれか一方の端部側を基準位置にして装着された印刷媒体をサーマルヘッドと協働して挟持すると共に搬送するためのプラテンローラと、サーマルヘッドの両端部にあって印刷部と平行な直線上にそれぞれ設けられた支軸部と、基準位置側の端部に設けられた支軸部を中心にして回動可能なサーマルヘッドに対してプラテンローラの方向へ押圧を付与するための押圧付与部とを備え、押圧付与部は、サーマルヘッドによって印刷媒体の印刷部と接する面に付与される押圧の合力作用点が装着可能な最小幅の印刷媒体の幅方向中心である第一中心と最大幅の印刷媒体の幅方向中心である第二中心との間にあって且つ第二中心を含まない位置設定であることを特徴とする。
【0008】
このサーマルプリンタによれば、印刷媒体へ印刷を行うサーマルヘッドは、押圧付与部によって押圧を付与されており、印刷時においては、付与された押圧によって印刷媒体へ荷重(押圧)を付与する構成である。そのため、サーマルヘッドは、基準位置側の支軸部を中心にして、他端部の支軸部が移動して、プラテンローラに対して当接または離反するような回動と、両支軸部を結ぶ直線を回動の中心にして、プラテンローラに対して当接または離反するような回動とが可能である。このような回動をするサーマルヘッドが印刷媒体へ一定値以上の荷重を付与するように、押圧付与部によるサーマルヘッドへの押圧の付与位置を設定する。サーマルヘッドへの押圧の付与位置は、サーマルヘッドの印刷部によって印刷媒体へ付与される荷重の合力作用点が、印刷媒体の幅方向の中心に作用するように設定することが最良である。しかし、異なる幅の多種の印刷媒体を装着するサーマルプリンタにおいて、印刷媒体個々に対応して押圧付与部の位置を都度最適に設定することは困難である。そこで、本発明のサーマルプリンタでは、装着する最小幅の印刷媒体の幅方向の中心(第一中心)位置と最大幅の印刷媒体の幅方向の中心(第二中心)位置との間に、合力作用点を設定する。この場合、第二中心位置を合力作用点の設定位置から除外することにより、合力作用点は、最大幅の印刷媒体の第二中心より基準位置側に設定され、印刷媒体の基準位置側を強く押すことになる。この構成により、幅の狭い印刷媒体に印刷する場合においても、基準位置と対極側に生じる印刷部とプラテンローラとの間隙の方向へ印刷部が傾くモーメントの発生を抑制でき、印刷媒体への荷重が減少して印刷が不鮮明になることをほぼ防止可能である。サーマルプリンタは、印刷媒体毎に押圧付与部の設定を変えることなく、同じ設定によって異なる幅の印刷媒体への印刷に対応することが可能である。
【0009】
この場合、基準位置側の端部に設けられた支軸部を位置決めしてサーマルヘッドの回動の中心とするための位置決め部と、他端部に設けられた支軸部を移動可能に案内してサーマルヘッドの回動を可能にする案内部とをさらに備えていることが好ましい。
【0010】
この構成によれば、サーマルプリンタは、サーマルヘッドを回動可能に設置するために、サーマルヘッドの基準位置側の支軸部が当接して回動中心となるように装着される位置決め部を備えている。また、サーマルプリンタは、基準位置側の支軸部を中心としてサーマルヘッドが回動するように、もう一方の支軸部が移動する軌跡を規定する案内部を備えている。これら位置決め部および案内部によって、サーマルヘッドが基準位置側の支軸部を中心にし、もう一方の支軸部の側が移動して回動可能であり、押圧付与部によるサーマルヘッドへの押圧を確実に印刷媒体への荷重として付与可能である。
【0011】
また、押圧付与部は、長尺状の印刷部に対して支軸部の側へ所定距離だけ離れて配置されていることが好ましい。
【0012】
この構成によれば、押圧付与部が印刷部に対して支軸部の側に配置されていることにより、印刷部をプラテンローラの方向へ押し付け、同時に、基準位置側の支軸部を位置決め部に当接させることが確実に可能である。押圧付与部が印刷部に対して支軸部と反対の側に配置されていると、印刷部と印刷媒体との接点を支点にして基準位置側の支軸部が位置決め部に当接しない方向のモーメントが働く。そのため、サーマルヘッドが不安定な装着状態になり、印刷媒体に対して設定荷重を正しく付与できない。本発明のように、押圧付与部を印刷部に対して支軸部の側に配置することにより、印刷媒体に対して設定荷重を正しく付与することが可能である。
【0013】
そして、押圧付与部は、サーマルヘッドの印刷部が設けられた側と反対側に配設されていることが好ましい。
【0014】
この構成によれば、サーマルヘッドへ押圧を付与する押圧付与部は、印刷部と反対側のサーマルヘッド面に配設されており、このサーマルヘッド面には他部品等が設けられていないため押圧付与部の配設が容易である。つまり、印刷部側に配設された場合のようにプラテンローラや印刷媒体を避けるようにして配設する必要が無い。
【0015】
さらに、押圧付与部は、複数の付勢部材で構成されていることが好ましい。
【0016】
この構成によれば、押圧付与部にばねなどの付勢部材を選択してサーマルヘッドへ押圧を付与するため、押圧の調整および付勢部材の配設方法などが簡便である。また、複数のばね部材を用いることにより、サーマルヘッドへ所定の押圧をバランス良く設定することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。実施形態で取り上げるサーマルプリンタは、POS装置に接続するPOSプリンタとして用いられ、主にレシートなどを印刷するものである。
(実施形態)
【0018】
図1は、本発明のサーマルプリンタ1の外観を示す斜視図である。サーマルプリンタ1は、下部外装2と、上部外装3とを備えている。上部外装3は、上面に開閉自在な蓋4を有し、蓋4を開けた内部には、上部外装3へ装着するロール紙(印刷媒体)5をロール状に収容したロール部6と、ロール部6から搬送されたロール紙5へ印刷を行うサーマルヘッド7と、当該サーマルヘッド7とロール部6との間にあってロール紙5の有無を検出する図示していない紙検出器とを有する。また、蓋4には、蓋4を閉じるとロール紙5をサーマルヘッド7へ当接させるプラテンローラ10と、プラテンローラ10の一端にプラテンローラ10へ駆動力を伝達するプラテンギア9とが設けられている。
【0019】
さらに、プラテンローラ10とサーマルヘッド7とでロール紙5を押圧挟持するように、サーマルヘッド7を押すヘッドばね(押圧付与部)8が上部外装3に設けられており、上部外装3の上面には蓋開ボタン11、前方側面には電源スイッチ12、そして、サーマルヘッド7で印刷されたロール紙5がサーマルプリンタ1から排出される位置には、ロール紙5を切断するためのカッタ13が設けられている。なお、ロール紙5は、蓋開ボタン11と反対側の内側面の図示していないガイドを基準位置にして装着され、当該ガイドに沿って搬送される。
【0020】
このような構成のサーマルプリンタ1によってロール紙5へ印刷を行うには、まず、蓋開ボタン11を押して蓋4を開け、上部外装3の内部へロール部6を装着する。次に、ロール部6からロール紙5をサーマルヘッド7の方向へ引き出す。ロール紙5をロール部6から引き出した後、蓋4を閉めると、蓋4に設けられたプラテンローラ10がロール紙5を介してサーマルヘッド7へ当接する。サーマルヘッド7は、ヘッドばね8による押圧によってロール紙5をプラテンローラ10へ押し付けている。同時に、プラテンギア9が上部外装3に設けられている図示していない駆動装置と連結し、プラテンローラ10を回転させる駆動力を伝達可能な状態になる。この時、紙検出器は、ロール紙5が印刷可能な位置に引き出されていることを検出しており、サーマルプリンタ1の印刷が可能となる。
【0021】
サーマルプリンタ1は、印刷指示を受信すると、プラテンローラ10が回転してロール紙5をロール部6から順次搬送し、サーマルヘッド7へ供給する。この場合、ロール紙5は感熱紙であり、サーマルヘッド7へ供給されたロール紙5は、サーマルヘッド7の各発熱体の発する熱に反応して発色する。この発熱を制御することにより、ロール紙5へ例えばレシートとして所定の印刷が可能である。サーマルヘッド7により印刷がなされたロール紙5は、サーマルプリンタ1の外へ排出される。排出されたロール紙5は、カッタ13によって切断されレシートとして顧客に手渡される。
【0022】
次に、サーマルヘッド7の構成について説明する。図2(a)は、サーマルヘッドの一端側から見た設置構成を示す斜視図であり、図1におけるA矢視の図である。図2(b)は、サーマルヘッド7の他端側から見た設置構成を示す斜視図であり、図1におけるB矢視の図である。また、図3(a)は、サーマルヘッド7とプラテンローラ10とによるロール紙5の挟持状態を示す側面図であり、図3(b)は、ヘッドばね8による押圧およびロール紙5にかかる荷重を示す模式図である。なお、ヘッドばね8がサーマルヘッド7へ付与する圧を押圧と呼称し、サーマルヘッド7がロール紙5へ付与する圧を荷重と呼称する。
【0023】
サーマルヘッド7は、長尺状の印刷部15を有する略直方体の形状であって、印刷部15は、サーマルヘッド7のプラテンローラ10に対向する面のロール紙5を搬送する方向の上流側に設けられている。また、印刷部15の両端部側に位置する面に、ヘッド支持ピン16,17を有しており、ヘッド支持ピン16とヘッド支持ピン17とは、ロール紙5の搬送方向下流側に位置し、印刷部15と平行な直線をなすように設けられている。ヘッド支持ピン16,17の内、ヘッド支持ピン16は、ロール紙5を装着する際にロール紙5の位置を決める基準位置側の面に設けられている。
【0024】
さらに、サーマルプリンタ1は、サーマルヘッド7のヘッド支持ピン16,17を支持してサーマルヘッド7を装着するためのヘッド支持溝18,19を有し、ヘッド支持溝18とヘッド支持溝19とは、互いに対向しており、且つ、ほぼ平行に配置されている。この場合、ヘッド支持溝18は、ヘッド支持ピン16を支持し、ヘッド支持溝19は、ヘッド支持ピン17を支持する。そして、ヘッド支持溝18は、印刷部15の方向からヘッド支持ピン16の方向へ延在する装着溝18aと、装着溝18aに対してプラテンローラ10の側へL字形をなすように連通して形成されている位置決め溝(位置決め部)18bとを有する。同様に、ヘッド支持溝19は、装着溝19aと、装着溝19に対してL字形をなすように形成されている案内溝(案内部)19bとを有する。
【0025】
また、案内溝19bの長さは、位置決め溝18bの長さより長く設定されている。サーマルヘッド7のサーマルプリンタ1への装着は、ヘッド支持ピン16をヘッド支持溝18に挿入し、装着溝18aに沿って位置決め溝18bへ導き、同時に、ヘッド支持ピン17をヘッド支持溝19に挿入し、装着溝19aに沿って案内溝19bへ導く。ここで、ヘッドばね8がサーマルヘッド7の印刷部15が設けられている面と反対面を押す設定になっていることにより、サーマルヘッド7がプラテンローラ10の方向へ押されて移動し、ヘッド支持ピン16が位置決め溝18bの端部と当接する。この当接した部分が基準支点20である。一方、ヘッド支持ピン17は、案内溝19bに沿ってヘッド支持ピン16と同じように移動するが、案内溝19bが位置決め溝18bより長いため、ヘッド支持ピン16が位置決め溝18bと当接した基準支点20を中心として、サーマルヘッド7のヘッド支持ピン17の側を回動させるような移動が可能である。
【0026】
つまり、サーマルヘッド7は、ヘッド支持ピン16とヘッド支持ピン17とを結ぶ直線を中心にした回動と、ヘッド支持ピン16が当接した基準支点20を中心とした回動とが可能な状態で、サーマルプリンタ1に装着されている。これら2方向の回動が可能なことにより、サーマルヘッド7は、プラテンローラ10に対して印刷部15を平行に当接させることが可能である。即ち、ロール紙5の全幅をプラテンローラ10と印刷部15とで挟持することが可能である。これに対し、ヘッド支持ピン16とヘッド支持ピン17とを結ぶ直線を中心にした回動が不可の構成であれば、印刷部15のヘッド支持ピン16側の端部とプラテンローラ10との押圧がヘッドばね8によって調整できない。また、基準支点20を中心とした回動が不可の構成であれば、印刷部15によってロール紙5の各部へ付与される荷重の合力点を所定の位置へ自由に設定できない。この作用の詳細は、後で図3(b)を参照して説明する。
【0027】
次に、ヘッドばね(ばね部材)8の構成について説明する。ヘッドばね8は、図2に示すように、一端をサーマルプリンタ1の上部外装3に固定され、他端をサーマルヘッド7の印刷部15と反対側の面に当接するように設けられた同一の2つのコイルばねで構成されている。ヘッドばね8が当接するサーマルヘッド7の面は、ヘッドばね8の端部が設定位置に押圧を確実に付与するように、ヘッドばね8の端部を収容する座ぐり等を有することが好ましい。
【0028】
また、ヘッドばね8は、図3(a)(b)に示すように、基準支点20から印刷部15の方向へ距離S1の位置であるサーマルヘッド7のばね作用ライン22に対して、押圧を付与する。詳細には、ヘッドばね8がばね作用ライン22の基準支点20の側から所定距離にあるヘッドばね作用点32,33に対して、ヘッドばね押圧Fをそれぞれ付与している。このばね作用ライン22は、印刷部15がロール紙5に当接して印刷する印刷ライン21と互いに平行な直線であり、印刷ライン21は、基準支点20から距離S2の位置にある。基準支点20とばね作用ライン22との距離S1は、距離S2より短い。従って、ヘッドばね作用点32,33は、印刷ライン21より基準支点20の側にある。
【0029】
ここで、押圧Fの設定について説明する。図3(b)は、サーマルヘッド7を印刷部15と反対側の面から見た図である。サーマルプリンタ1は、異なる幅のロール紙5を印刷可能であり、最大幅のロール紙5を装着した場合、その幅方向の中心が第二中心26である。最大幅のロール紙5より幅の狭いロール紙5へ印刷する場合、幅の狭いロール紙5の幅方向の中心24と印刷ライン21との交点である荷重合力作用点34に、ロール紙5へ付与される荷重の合力Pkが作用するように、ヘッドばね押圧Fを設定することが最善である。こうすれば、図5(a)を参照して説明したように、ロール紙5へ良好な印刷が可能である。この場合、ロール紙5の各部へ付与される荷重は、ロール紙5への印刷が良好に行える最低限の荷重Pminより大きい設定である。そして、幅の狭いロール紙5の中心24は、第二中心26より距離Tkだけ基準支点20の側にある。
【0030】
次に、荷重合力作用点34に作用する荷重の合力Pkを生むヘッドばね押圧Fの設定について説明する。荷重の合力Pkは、ロール紙5の各部への荷重の合力であり、解析計算で求められる。ロール紙5は、幅の一端を基準位置30に合わせてサーマルプリンタ1へ装着されているため、基準位置30と荷重合力作用点34との距離は、幅方向の他端31と荷重合力作用点34との距離と等しい。荷重合力作用点34に荷重の合力Pkが作用するようにヘッドばね押圧Fを設定するために、基準支点20と荷重合力作用点34とを結ぶ直線を引き、この直線とばね作用ライン22との交点を、ヘッドばね押圧Fによる押圧の合力Ftの押圧合力作用点35として設定する。このとき、(基準支点20と押圧合力作用点35との距離)×Ft=(基準支点20と荷重合力作用点34との距離)×Pkが成り立つ。従って、この式より、荷重の合力Pkを生じさせる押圧の合力Ftを求めることが可能である。
【0031】
押圧の合力Ftが求められると、押圧合力作用点35に押圧の合力Ftが生じるように、ヘッドばね作用点32,33におけるヘッドばね押圧Fを設定する。具体的には、ヘッドばね作用点32,33の位置を、ヘッドばね作用点32と押圧合力作用点35との距離がヘッドばね作用点33と押圧合力作用点35との距離に等しくなるように設定する。そして、ヘッドばね作用点32およびヘッドばね作用点33におけるそれぞれのヘッドばね押圧Fを、合力Ftの2分の1に設定する。こうして、同一の2つのコイルばねを用いて、押圧の合力Ftを押圧合力作用点35へ設定することが可能である。なお、基準支点20の側に設定されるヘッドばね作用点32は、基準位置30と押圧合力作用点35との間に設ける設定が好ましい。
【0032】
このような、幅の狭いロール紙5に対応した荷重合力作用点34および荷重の合力Pkの設定であれば、幅の狭いロール紙5に対しては、図5(b)のときのような印刷の不鮮明という問題は生じない。一方、この設定のまま、最大幅のロール紙5に対して印刷を行うと、図3(b)に示すヘッド支持ピン17の側のロール紙5への荷重が、ヘッド支持ピン16の側より少なくなり、印刷の濃さに差異が生じやすくなる。この傾向は、装着したロール紙5の幅が狭くなるほど顕著となり、ヘッド支持ピン17の側のロール紙5への荷重を、ロール紙5への印刷が良好に行える最低限のPmin以上にするため、荷重の合力Pkを増やさなくてはならない場合がある。
【0033】
しかし、荷重の合力Pkを増やすとプラテンローラ10の剛性向上や、ロール紙5を搬送する駆動力の増強などが必要になる場合がある。こうした増強策の実施を避けるため、荷重の合力Pkが作用する荷重合力作用点34を変えることによって、どちらのロール紙5においても、良好に印刷が行える最低限の荷重Pminを付与可能とすることが望ましい。図3(b)に示すように基準支点20を中心にして回動可能なサーマルヘッド7は、印刷部15によってロール紙5の各部へ付与される荷重の合力が作用する荷重合力作用点34を、押圧の合力Ftの位置設定に対応して所定の位置へ自由に設定可能である。荷重合力作用点34の望ましい設定については、図4を参照して後述する。
【0034】
ここで、サーマルヘッド7の回動について詳細に説明する。図3に示すように、サーマルヘッド7は、ヘッドばね8がサーマルヘッド7の印刷部15とヘッド支持ピン16,17との間に押圧を付与することにより、印刷部15とヘッド支持ピン16,17とが、常に、プラテンローラ10の方向へ押されている状態である。従って、ヘッド支持溝18の位置決め溝18bとヘッド支持ピン16とが離反して、基準支点20が定まらないような状態を回避することが可能である。この配置により、サーマルヘッド7は、ヘッド支持ピン16とヘッド支持ピン17とを結ぶ直線を回動の中心にして、印刷部15をプラテンローラ10の方向へ押し付けるような第一の回動をすることが可能である。
【0035】
また、サーマルヘッド7は、もう一つの回動が可能であって、ばね作用ライン22上のヘッドばね作用点32,33に作用する押圧Fが、基準支点20を支点とするモーメントを生じさせ、基準支点20と反対側のヘッド支持ピン17の側を、図2に示す案内溝19bに沿って、プラテンローラ10の方向へ移動させる。つまり、サーマルヘッド7は、基準支点20を中心にして、ヘッド支持ピン17の側が位置決め溝18bと案内溝19bとを包含する平面内を移動することによって、第一の回動とは異なる第二の回動をすることが可能である。
【0036】
そして、図3(b)に示すばね作用ライン22の位置を決めるための距離S1およびヘッドばね8の押圧の合力Ftと押圧合力作用点35とを決めるためのヘッドばね押圧Fとヘッドばね作用点32,33の位置とは、印刷部15がロール紙5に付与する印刷に必要な所定の荷重に対応して、任意に設定することが可能である。
【0037】
次に、荷重合力作用点34の望ましい設定について説明する。図4(a)は、印刷可能な最大幅のロール紙への荷重の分布状態を示す模式図およびグラフである。また、図4(b)は、幅の狭いロール紙への荷重の分布状態を示す模式図およびグラフである。図4において、サーマルプリンタ1に装着可能なロール紙5の内、基準位置30に合わせて装着された最小幅のロール紙5の中心が第一中心25であり、最大幅のロール紙5の中心が既述した第二中心26である。荷重合力作用点34は、ロール紙5に付与される荷重の合力Psが作用する点であり、第一中心25と第二中心26との間にあって、第二中心26から基準支点20の方向へ距離Tsだけ寄った位置に設定する。荷重合力作用点34が第二中心26より基準支点20の側にあれば、荷重の合力Psによって基準支点20が浮くようなモーメントの発生をほぼ抑制でき、最大幅および最小幅のロール紙5へ安定した荷重をかけることが可能である。従って、距離Tsが零である第二中心は除く。
【0038】
これら荷重の合力Psと荷重の合力Psが作用する荷重合力作用点34とは、図3(b)を参照して説明したように、ヘッドばね8のヘッドばね押圧Fの値およびヘッドばね作用点32,33の配置によって決まる。従って、荷重合力作用点34を第二中心26から距離Tsの位置へ所望通りに設定可能である。こうしてヘッドばね8が所定の位置へ配置されると、サーマルヘッド7が基準支点20を中心に回動し、特に第二の回動によって、ロール紙5の各部へ付与する荷重が荷重分布ライン36,37に示すように配分でき、ロール紙5のいずれの部分においても、良好に印刷のできる最低限のPmin値以上となるように設定可能である。
【0039】
このように、荷重合力作用点34は、第二中心26から基準支点20の側に寄っているため、図4(a)の荷重分布ライン36によって示されているように、サーマルプリンタ1に装着可能な最大幅のロール紙5においては、ロール紙5の基準位置30の側へ付与される荷重が大きく、幅方向の他端31側に付与される荷重が小さい傾向である。しかし、幅方向の他端31側に付与される荷重は、Pmin値以上であり、ロール紙5への印刷がかすれて不鮮明になることを防止可能な水準にある。
【0040】
また、サーマルプリンタ1に装着可能な最小幅のロール紙5においては、図4(b)の荷重分布ライン37によって示されているように、荷重合力作用点34が第一中心25に対して基準支点20と反対方向寄りのため、ロール紙5の基準位置30側へ付与される荷重が小さく、幅方向の他端31側に付与される荷重が大きい傾向である。しかし、この場合も、幅方向の基準位置30の側へ付与される荷重は、Pmin値以上であり、ロール紙5への印刷がかすれて不鮮明になることを防止可能な水準にある。
【0041】
さらに、望ましくは、図4(a)(b)のいずれの場合においても、第一中心25と第二中心26との間にある荷重合力作用点34は、荷重分布ライン36および荷重分布ライン37ができる限り傾きの小さい略直線となるような距離Tsに設定され、且つ、荷重分布ライン36および荷重分布ライン37がPmin値以上であるように設定する。荷重分布ライン36,37がPmin値以上であり、傾きの小さい略直線となる設定にするほど、長尺の印刷部15であっても、ロール紙5の両端へ付与する荷重の差が小さくなり、ロール紙5に対して、かすれなどの無い鮮明な印刷が可能であるだけでなく、濃淡の差をより目立たないように印刷することが可能である。
【0042】
ここで、具体的に、最大幅60mmのロール紙5と最小幅30mmのロール紙5とを装着可能なサーマルプリンタ1の場合について説明する。本発明の実施例では、ロール紙5にかすれなどの無い鮮明な印刷をするために、印刷部15がロール紙5へ付与する最低限の荷重は、0.013Kgf/mmであり、これがPmin値である。これを基に、荷重分布ライン36,37がPmin値以上で傾きの小さい略直線であり、荷重の合力Psによって基準支点20が浮くようなモーメントの発生を抑制するように、荷重合力作用点34を第二中心26より基準支点20の側に設定する解析を行った。その結果は、荷重の合力Psが1.02Kg、荷重分布ライン36は基準位置30におけるロール紙5への荷重が0.021kg/mmで幅方向の他端31において0.013Kg/mmである傾きを有する直線、荷重分布ライン37は基準位置30における荷重が0.024kg/mmで幅方向の他端31において0.028Kg/mmである傾きを有する直線、そして、荷重合力作用点34の第二中心からの距離Tsが5.98mmであった。
【0043】
即ち、ヘッドばね8による押圧を、第二中心から5.98mmだけ基準支点20側にある荷重合力作用点34に、1.02Kgの荷重の合力Psが付与されるような設定をすれば、30mmおよび60mm幅のロール紙5のいずれに対しても、かすれが無く、また、濃淡の目立たない良好な印刷をすることが可能である。他の幅のロール紙5の組み合わせであっても、同様な解析を行い最適な条件を設定可能である。
【0044】
以上本発明の一実施形態について説明した。以下に、実施形態の効果をまとめて記載する。
【0045】
(1)サーマルプリンタ1において、ロール紙5へ付与する荷重の荷重合力作用点34は、基準位置30に沿って装着可能な最大幅のロール紙5の幅方向の中心である第二中心26より基準位置30の側に距離Tsだけ寄って設定されている。従って、幅の狭いロール紙5に印刷する場合においても、基準位置30と対極の幅方向の他端31の側に生じる印刷部15とプラテンローラ10との間隙の方向へ、印刷部15を傾かせるモーメントの発生を抑制できる。これにより、ロール紙5への荷重が減少して印刷が不鮮明になることを、ほぼ防止可能である。サーマルプリンタは、ロール紙5によって荷重の合力Psおよび荷重合力作用点34の設定を変えることなく、異なる幅のロール紙5への印刷に対応することが可能である。
【0046】
(2)ヘッドばね8の押圧が作用するばね作用ライン22が印刷部15に対してヘッド支持ピン16,17の側に配置されていることにより、印刷部15をプラテンローラ10の方向へ押し付けると共に、基準位置30の側のヘッド支持ピン16を位置決め溝18bに確実に当接させ、基準支点20を形成可能である。
【0047】
(3)サーマルヘッド7は、基準支点20を中心に回動可能であり、荷重合力作用点34の設定位置に対応して、ロール紙5の各部へ所定の分布で荷重を付与可能である。従って、荷重合力作用点34の位置を調整して、ロール紙5へ良好に印刷のできる最低限の荷重であるPmin値以上の荷重を付与する設定が、容易に行える。
【0048】
(4)また、荷重分布ライン36,37の傾きをできる限り小さく調整することが容易であり、これにより、サーマルプリンタ1へ装着可能なロール紙5に対して、Pmin値以上の荷重を付与して鮮明な印刷が可能なだけでなく、長尺の印刷部15の両端における印刷の濃淡を目立たなくして、より均一な濃さの印刷をすることが可能である。
【0049】
(5)ヘッドばね8を用いて、サーマルヘッド7へ、ヘッドばね押圧Fを付与するため、押圧の調整および配設方法などが簡便である。また、2つのヘッドばね8を用いることにより、サーマルヘッド7への押圧のバランスがとり易く、所定位置へ荷重合力作用点34を設定する調整が容易である。
【0050】
(6)サーマルヘッド7は、ヘッド支持ピン16,17がそれぞれ位置決め溝18bと案内溝19bとに支持されて、基準支点20を中心にして回動可能にサーマルプリンタ1へ装着されている。そのため、ヘッドばね8の押圧に確実に対応でき、所定の荷重をロール紙5へ付与することが可能である。
【0051】
また、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、次のような変形例が挙げられる。
【0052】
(変形例1)サーマルプリンタ1へサーマルヘッド7を装着するために、サーマルヘッド7にヘッド支持ピン16,17を設け、サーマルプリンタ1にヘッド支持溝18,19を設ける構成であるが、サーマルヘッド7にヘッド支持溝18,19を設け、サーマルプリンタ1にヘッド支持ピン16,17を設ける構成にすることも可能である。
【0053】
(変形例2)サーマルヘッド7を装着するヘッド支持溝18,19は、装着溝18a,19aを省いた位置決め溝18bおよび案内溝19bだけであっても良い。さらに位置決め溝18bは、ヘッド支持ピン16を挿入可能な孔であっても良い。この構成でも、基準支点20が形成でき、サーマルヘッド7は、第一および第二の回動が可能である。
【0054】
(変形例3)ヘッドばね8は、サーマルヘッド7の印刷部15と反対側の面をプラテンローラ10の方向へ押す設定であるが、印刷部15と同じ側の面をプラテンローラ10の方向へ引っ張る設定であっても良い。プラテンローラ10およびロール紙5との干渉を防ぐ配慮が必要であるが、印刷部15と反対側の面を押す場合とほぼ同様の作用効果が得られる。
【0055】
(変形例4)ヘッドばね8は、同一の2つのコイルばねを用いているが、1つまたは3つ以上用いる構成であっても良い。さらに、複数のコイルばねは、ヘッドばね押圧Fの異なるものを用いても良い。同一の2つのコイルばねを用いる構成は、サーマルヘッド7がプラテンローラ10を介してロール紙5へ荷重を付与しつつ、バランスを保持するように配置設定することが極めて容易であるが、1つまたは3つ以上用いる構成であっても、バランスの保持度合いの差や設定の煩雑さなどが伴うが、ほぼ同様な効果を得られる。
【0056】
(変形例5)ヘッドばね8は、コイルばねに限定されず、板ばね形状や、ウレタンなどの伸縮性を有する合成樹脂などであっても良い。
【0057】
(変形例6)サーマルプリンタ1は、感熱紙であるロール紙5へ印刷するサーマル方式に限らず、普通紙へインクリボンを介して印刷するサーマル方式のプリンタであっても良い。感熱紙以外への印刷も可能となり、印刷用途の拡大が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明のサーマルプリンタの外観を示す斜視図。
【図2】(a)サーマルヘッドの一端側から見た設置構成を示す斜視図。(b)サーマルヘッドの他端側から見た設置構成を示す斜視図。
【図3】(a)サーマルヘッドとプラテンローラとによるロール紙の挟持状態を示す側面図。(b)ヘッドばねによる押圧およびロール紙にかかる荷重を示す模式図。
【図4】(a)印刷可能な最大幅のロール紙への荷重の分布状態を示す模式図およびグラフ。(b)幅の狭いロール紙への荷重の分布状態を示す模式図およびグラフ。
【図5】(a)従来の印刷用紙への荷重分布を示す模式図およびグラフ。(b)従来の幅の狭い印刷用紙への荷重分布を示す模式図およびグラフ。
【符号の説明】
【0059】
1…サーマルプリンタ、4…蓋、5…印刷媒体としてのロール紙、6…ロール部、7…サーマルヘッド、8…押圧付与部または付勢部材としてのヘッドばね、10…プラテンローラ、15…印刷部、16,17…支軸部としてのヘッド支持ピン、18,19…ヘッド支持溝、18a,19a…装着溝、18b…位置決め部としての位置決め溝、19b…案内部としての案内溝、20…基準支点、21…印刷ライン、22…ばね作用ライン、25…第一中心、26…第二中心、30…基準位置、32,33…ヘッドばね作用点、34…ロール紙荷重の合力作用点、35…ヘッドばね押圧の合力作用点、36,37…荷重分布ライン、F…ヘッドばね押圧、Ft…押圧の合力、Pk、Ps…荷重の合力。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷媒体に印刷するため前記印刷媒体の幅方向に沿う長尺状の印刷部を有するサーマルヘッドと、
前記長尺状の印刷部のいずれか一方の端部側を基準位置にして装着された前記印刷媒体を前記サーマルヘッドと協働して挟持すると共に搬送するためのプラテンローラと、
前記サーマルヘッドの両端部にあって前記印刷部と平行な直線上にそれぞれ設けられた支軸部と、
前記基準位置側の端部に設けられた前記支軸部を中心にして回動可能な前記サーマルヘッドに対して前記プラテンローラの方向へ押圧を付与するための押圧付与部とを備え、
前記押圧付与部は、前記サーマルヘッドによって前記印刷媒体の前記印刷部と接する面に付与される押圧の合力作用点が装着可能な最小幅の前記印刷媒体の幅方向中心である第一中心と最大幅の前記印刷媒体の幅方向中心である第二中心との間にあって且つ前記第二中心を含まない位置設定であることを特徴とするサーマルプリンタ。
【請求項2】
請求項1に記載のサーマルプリンタにおいて、
前記基準位置側の端部に設けられた前記支軸部を位置決めして前記サーマルヘッドの回動の中心とするための位置決め部と、
他端部に設けられた前記支軸部を移動可能に案内して前記サーマルヘッドの回動を可能にする案内部とをさらに備えていることを特徴とするサーマルプリンタ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のサーマルプリンタにおいて、
前記押圧付与部は、前記長尺状の印刷部に対して前記支軸部の側へ所定距離だけ離れて配置されていることを特徴とするサーマルプリンタ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のサーマルプリンタにおいて、
前記押圧付与部は、前記サーマルヘッドの前記印刷部が設けられた側と反対側に配設されていることを特徴とするサーマルプリンタ。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載のサーマルプリンタにおいて、
前記押圧付与部は、複数の付勢部材で構成されていることを特徴とするサーマルプリンタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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