説明

ザッピングデータ提供システム、ザッピングデータ提供方法及びその方法のための記録媒体

【課題】ケーブル、衛星又はインターネットに基づいたデジタル放送システムにおいて、視聴者のチャンネル変更の要請に応答して実時間でザッピングデータを提供することのできるザッピングデータ提供システム、ザッピングデータ提供方法及びその方法のための記録媒体を提供する。
【解決手段】デジタル放送及び前記デジタル放送のチャンネル変更時に提供されるザッピングデータを受信するデジタル受信装置、及び前記デジタル放送のチャンネル及び/又は時間帯別にザッピングデータを編成し、前記デジタル受信装置のチャンネル変更の要請に応答して実時間で前記編成されたザッピングデータを送り出すザッピングデータ提供サーバを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル放送のチャンネル変更時間の間に広告情報などのザッピングデータを実時間で送/受信するためのザッピングデータ提供システム及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル放送とは、TV画面に表示するための映像及び音声情報を符号化してデジタル形態の圧縮信号で送り出すTV放送をいう。既存のアナログ放送は、1つの電波に1つの映像しか載せることができず、音声は別の電波で送らなければならなかった。これに反し、デジタル放送は1つの電波に多数の映像や音声を載せることができると共に、品質を落とさずに情報を圧縮することができるので、従来のアナログ放送1チャンネルの周波数帯に4〜8チャンネルを設けることができる。さらに、コンピュータを用いて情報を制御し易く、視聴者側で注文する情報も送り出すことができる両方向性も有することができる。このような利点等により、最近はケーブル、衛星放送だけでなく地上波放送までも漸次デジタル形態に切り換えられており、TV放送をインターネットを介しても視聴可能にするIPTV(Internet Protocol Television)サービスも常用化され広く提供されている。
【0003】
デジタル放送を受信するためには、セットトップボックス(Set−top box)というデジタル受信装置が必須に設けられなければならない。このようなデジタル受信装置は、幾多の放送局又はコンテンツ事業者等から提供されるデジタル放送信号を受信し、TV画面で再生可能なオーディオ/ビデオ信号に変換する役割を果たす。最近生産されるスマートフォン、タブレットPC、スマートTVなどの各種のデジタル機器は、1つの装置内にセットトップボックスの機能までも全て具現し、デジタル受信装置とディスプレイ装置が統合された形態で発売開始されもする。
【0004】
一方、一般にデジタル放送の視聴時には、視聴者がチャンネルを変更する度に次のチャンネルに移動するまで大凡0.5〜数秒程度何等の映像や音声が表示されない時間が発生する。これは、デジタル受信装置で使用者のチャンネル変更要請に応答してデジタル放送信号を受信し、これをディスプレイ画面に表示するためオーディオ、ビデオ信号及び各種の情報データに分離し、誤謬発生の有無をチェックしたあと再生可能な形態に変換(decoding)するのに要する時間である。このように使用者のチャネル変更の要請が発生した時点から、変更されたチャネルの放送データが画面に出力されるまで要する時間を『チャンネルザッピング時間』と呼ぶことにする。
【0005】
デジタル放送システムにおいてこのようなチャンネルザッピング時間は、広告業者等に非常に重要な広告資源になり得る。これに伴い、最近はチャンネルザッピング時間の間に各種の広告情報を含むデータ、即ち『ザッピングデータ』をTV画面に表示する広告方法等が提案されている。
【0006】
従来に提案されたチャンネルザッピング時間を利用した広告システムは、使用者のデジタル受信装置内に別途のメモリモジュールを具現し各種の広告データを格納しておき、使用者のチャンネル変更の要請が入力されると、メモリに格納された広告データを出力する方式を用いる。しかし、このような方式を実際に具現するためには、デジタル受信装置内に膨大なマルチメディアデータを格納することができる大容量のメモリ素子を更に設けなければならず、それに伴いメモリにデータを入/出力し周期的に更新することができる各種の制御回路もまた必須に具現されなければならない。これはデジタル受信装置(セットトップボックス)の製造企業の立場では手に負えない製造コストの上昇を引き起こし、既に広く普及されているデジタル受信装置に対しては新しい広告システムを適用することができないとの問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記の問題点を解決するため提案されたものであって、ケーブル、衛星又はインターネットに基づいたデジタル放送システムで、視聴者のチャンネル変更の要請に応答して実時間でザッピングデータを提供することができるザッピングデータ提供システム、ザッピングデータ提供方法及びその方法のための記録媒体を提供することを目的とする。特に、デジタル受信装置内に別途のメモリモジュールを具現せずとも、実時間でザッピングデータを送/受信することができるようにすることを目的とする。
さらに、機器を交換することなく既に広く普及されているデジタル受信装置においても、簡単なプログラムの設置を介し新しいシステムによるザッピングデータが提供され得るようにするコンピュータ読出可能なプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るザッピングデータ提供サーバは、デジタル放送のチャンネルザッピング時間の間に提供するためのザッピングデータを格納するデータベース部、前記デジタル放送のチャンネル及び/又は時間帯別に前記ザッピングデータを編成し管理するデータ編成/管理部、及びデジタル受信装置からチャンネル変更の要請が受信されると、前記ザッピングデータ編成に基づき変更されるチャンネル及び/又は時間帯に対応するザッピングデータを実時間で送り出すデータ送出部を含む。
【0009】
前記ザッピングデータは、前記変更されるチャンネルに関する放送情報及び/又は特定企業、商品又はサービスに対する広告情報を含むことができる。
【0010】
さらに、本発明に係るザッピングデータ提供サーバは、前記ザッピングデータに対する視聴者情報を収集し管理する視聴者情報管理部をさらに含み、前記視聴者情報は、前記チャンネル変更の要請により前記ザッピングデータが提供されたチャンネル、日付、時間帯、地域及び露出回数のうち少なくとも1つの情報を含むことができる。
【0011】
本発明に係るデジタル受信装置は、デジタル放送を受信する放送受信部、使用者から前記デジタル放送のチャンネル変更の要請が入力される使用者入力部、前記入力されたチャンネル変更の要請をザッピングデータ提供サーバへ送信し、前記ザッピングデータ提供サーバから変更されるチャンネル及び/又は時間帯に対応するザッピングデータを実時間で受信するデータ通信部、前記受信したデジタル放送又はザッピングデータを、ディスプレイ装置で再生可能なオーディオ/ビデオ信号に変換するデータ変換部、及び前記変換されたオーディオ/ビデオ信号を出力するA/V出力部を含む。
【0012】
前記データ通信部は、前記デジタル放送が受信される場合、前記使用者のチャンネル変更の要請がなくとも前記ザッピングデータ提供サーバに接続して通信連結状態を維持することができる。
【0013】
本発明に係るザッピングデータ提供システムは、デジタル放送及び前記デジタル放送のチャンネル変更時に提供されるザッピングデータを受信するデジタル受信装置、及び前記デジタル放送のチャンネル及び/又は時間帯別にザッピングデータを編成し、前記デジタル受信装置のチャンネル変更の要請に応答して実時間で前記編成されたザッピングデータを送り出すザッピングデータ提供サーバを含む。
【0014】
本発明に係るザッピングデータ提供方法は、デジタル放送のチャンネル及び/又は時間帯別に前記デジタル放送のチャンネル変更時に提供するザッピングデータを編成するステップ、使用者のデジタル受信装置からチャンネル変更の要請を受信するステップ、及び前記チャンネル変更の要請に応答して変更されるチャンネル及び/又は時間帯に対応するザッピングデータを実時間で送り出すステップを含む。さらに、前記送り出されたザッピングデータに対する視聴者情報を記録するステップをさらに含むことができる。
【0015】
本発明に係るデジタル受信装置の動作方法は、デジタル放送の受信中使用者からチャンネル変更の要請が入力されるステップ、前記チャンネル変更の要請をザッピングデータ提供サーバに送信するステップ、前記ザッピングデータ提供サーバから変更されるチャンネル及び/又は時間帯に対応するザッピングデータを受信するステップ、前記ザッピングデータをディスプレイ装置で再生可能なオーディオ/ビデオ信号に変換するステップ、及び前記デジタル放送のチャンネルザッピング時間の間に前記変換されたオーディオ/ビデオ信号を出力するステップを含む。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、チャンネル変更の要請時にザッピングデータ提供サーバとデジタル受信装置との間の実時間データ送信が可能となり、これに伴いデジタル受信装置内に別途のメモリモジュールがなくとも実時間でザッピングデータを提供することができるシステムを具現することができる。
【0017】
さらに、ザッピングデータ提供方法及びデジタル受信装置の動作方法をコンピュータプログラムで具現しコンピュータで読出可能な記録媒体に記録することにより、既に広く普及されているデジタル受信装置においても機器を交換することなく簡単なプログラムの設置及び実行を介し、本発明に係るザッピングデータが提供され得る。
【0018】
さらに、ザッピングデータ提供サーバでは、デジタル放送のチャンネル変更時に変更されるチャンネルと放送時間帯に合わせてザッピングデータを編成することにより、ザッピングデータの露出による広告効果を最大化することができる。併せて、提供されたザッピングデータの視聴者情報をデータベース化して管理することにより、広告単価の算定及び広告計画の策定をさらに容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係るザッピングデータ提供システムの一実施形態の構成を示す図である。
【図2】図1に示すザッピングデータ提供サーバの一実施形態の構成を示す図である。
【図3】図1に示すデジタル受信装置の一実施形態の構成を示す図である。
【図4】本発明に係るザッピングデータ提供サーバの一実施形態の動作フローチャートである。
【図5】本発明に係るデジタル受信装置の一実施形態の動作フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
前述の目的、特徴及び利点は図面を参照しながら詳しく後述され、これに基づき本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明の技術的思想を容易に実施することができるはずである。本発明を説明するにおいて、本発明に係わる公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不要に曇らせ得ると判断される場合は詳細な説明を省略する。以下、図面を参照しながら本発明に係る好ましい実施形態を詳しく説明する。
【0021】
図1は、本発明に係るザッピングデータ提供システムの一実施形態の構成を示す図である。
【0022】
図1に示す通り、本発明の一実施形態に係るザッピングデータ提供システムは、デジタル放送センタ100、ザッピングデータ提供サーバ200、デジタル受信装置300及びこれらを連結する有/無線ネットワーク400を含む。
【0023】
ここでザッピングデータは、キーワード文字、象徴的なロゴやグラフィックイメージ、動画、意味のある音響などの形態で提供され得、変更されるチャンネルに対する放送情報及び/又は特定企業、商品又はサービスに対する広告情報を含むことができる。例えば、ザッピングデータは、現在放映中であるか放映予定の放送コンテンツに関する情報、代表チャンネル情報などを含むことができ、さらに特定商品又はサービス提供業者のロゴ、商品イメージ、住所、電話番号、ウェブサイトURLなどの広告情報を含むことができる。
【0024】
デジタル放送センタ100は地上波、衛星、ケーブル放送局又はインターネットに基づいた放送コンテンツ提供サーバなど多様な形態のデジタル放送提供システムを総称する。
【0025】
ザッピングデータ提供サーバ200は、デジタル放送のチャンネル及び/又は時間帯別にザッピングデータを編成し、デジタル受信装置300のチャンネル変更の要請に応答し、変更されるチャンネルに対応するザッピングデータを実時間で送り出す。
【0026】
デジタル受信装置300は地上波、衛星、ケーブル、インターネットなど多様な形態の有/無線ネットワーク400を介しデジタル放送を受信する。さらに、デジタル放送の受信中に使用者のチャンネル変更の要請が入力されると、新しいチャンネルの映像及び音声が表示されるまでの短いチャンネルザッピング時間の間にザッピングデータ提供サーバ200へチャンネル変更要請を送信し、ザッピングデータ提供サーバ200から変更されるチャンネル及び/又は時間帯に対応するザッピングデータを実時間で受信し使用者画面に表示する。
【0027】
このようなザッピングデータ提供システムは、デジタル放送のチャンネル変更時に必然的に発生するチャンネルザッピング時間を活用し、視聴者に放送情報又は広告情報を提供することにより、視聴者の立場では変更されるチャンネルの情報を速やかに把握し、放送待機時間の退屈さを低減させることができ、広告主の立場では放送コンテンツや特定商品、サービスなどに対する高い広告効果を得ることができるようになる。
【0028】
特に、本発明では、従来に提案された方法のように、ザッピングデータをデジタル受信装置300内のメモリ素子に格納しておいてから格納されたデータを出力するのではなく、使用者のチャンネル変更の要請が入力され次第、ザッピングデータ提供サーバ200との実時間通信を介し受信したザッピングデータを出力する方法を用いる。したがって、デジタル受信装置300内に別途のメモリ素子及びそれに伴われる各種の制御回路を要しないので、装置の構成を簡単にするとともに製造コストの上昇を防止することができ、既に広く普及されている装置においてもコンピュータプログラムの設置及び実行を介し本発明の機能を追加することができるようになる。
【0029】
図2は、図1に示すザッピングデータ提供サーバ200の一実施形態の構成を示す図である。
【0030】
図2に示す通り、本発明の一実施形態に係るザッピングデータ提供サーバ200はデータベース部201、データ編成/管理部203、視聴者情報管理部205及びデータ送出部207を含む。
【0031】
データベース部201は、チャンネルザッピング時間の間に使用者の画面に表示するための各種の放送情報、広告情報などのザッピングデータを格納する。これは、別途のデータベースサーバで具現されてもよい。
【0032】
データ編成/管理部203は、データベース部201に格納されたザッピングデータと送り出されるチャンネル情報、時間帯を結合してザッピングデータ編成表を生成し、放送業者又は広告主の要請などに従い持続的に更新及び管理する。例えば、チャンネルに従いザッピングデータを編成する場合、ゴルフ関連チャンネルにはゴルフ用品に関する広告データを編成し、自動車関連チャンネルには自動車に関する広告データを編成することができる。さらに、時間帯に伴うザッピングデータの編成を例に挙げると、前記ゴルフチャンネルの場合、主婦達が主に視聴する午前時間帯には女性ゴルフ用品に関する広告を集中的に編成し、男性達が退勤後に多く視聴する夕方以後の時間帯には男性ゴルフ用品に関する広告をさらに多く編成するなどの方法で広告効果を一層高めることができる。
【0033】
このような編成表に基づき、データ編成/管理部203はデジタル受信装置300からチャンネル変更の要請が受信されると、変更されるチャンネル及び/又は時間帯に対応するザッピングデータを抽出しデータ送出部207に送信する。
【0034】
データ送出部207は、デジタル受信装置300のチャンネル変更の要請に応答し、変更されるチャンネル及び/又は時間帯に対応するザッピングデータを実時間で送り出す。
【0035】
このとき、デジタル放送センター100から送り出される放送データとザッピングデータ提供サーバ200のデータ送出部207から送り出されるザッピングデータは、互いに異なるネットワークを介しデジタル受信装置300に送信され得る。例えば、衛星放送システムの場合、放送データは衛星を介し送り出され、ザッピングデータはケーブル又はインターネット網を介し送信されてもよい。
【0036】
視聴者情報管理部205は、ザッピングデータに対する視聴者情報を収集して管理することができる。ここで視聴者情報は、ザッピングデータが提供されたチャンネル、日付、時間帯、地域、露出回数などの情報を含む。即ち、視聴者情報管理部205は、デジタル受信装置300から受信したチャンネル変更の要請を分析し、各チャンネルに編成されたザッピングデータの露出回数、地域、時間帯などの情報をデータベース化することができる。このような結果は、データ編成/管理部203でザッピングデータの編成優先順位の決定に用いられるか、広告主に従う注文型アルゴリズムの入力変数に活用可能であり、特定広告の露出程度を多角度に把握することにより、広告単価の算定や今後の広告計画の樹立などへの参考用に用いることもできるようになる。
【0037】
図3は、図1のデジタル受信装置300の一実施形態の構成を示す図である。
【0038】
図3に示す通り、本発明の一実施形態に係るデジタル受信装置300は、ネットワークインタフェース301、データ変換部307、A/V出力部309、使用者入力部311及び前記構成等を全体的に制御するための制御部313を含む。
【0039】
使用者入力部311は、リモートコントローラのような入力手段を介し使用者のチャンネル変更の要請が入力される。
【0040】
ネットワークインタフェース301は、多数のチャンネルで提供されるデジタル放送を受信するための放送受信部303と、ザッピングデータ提供サーバ200との両方向通信のためのデータ通信部305を含む。従来の衛星又はケーブル放送のセットトップボックスがデジタル放送データを一方的に受信する機能のみを行っていたのであれば、本発明では、ネットワークインタフェース301を既存の放送受信部303と両方向通信が可能なデータ通信部305に区分して具現することにより、チャンネル変更要請及びそれに対応するザッピングデータの実時間送/受信機能をともに行うようにする。
【0041】
具体的に、データ通信部305は使用者から入力されたチャンネル変更の要請を即刻ザッピングデータ提供サーバ200へ送信し、ザッピングデータ提供サーバ200から変更されるチャンネル及び/又は時間帯に対応するザッピングデータを実時間で受信する。受信されたザッピングデータは、データ変換部307を介しディスプレイ装置(図示省略)で再生可能なオーディオ/ビデオ信号に変換され、A/V出力部309を介し出力され新しいチャンネルに放送が切り換えられるまでのチャンネルザッピング時間の間に使用者の画面に表示(又は再生)される。
【0042】
このとき、大凡0.5〜数秒以内のチャンネルザッピング時間の間にザッピングデータ提供サーバ200からザッピングデータを実時間で受信しディスプレイ装置に表示するためには、データ通信部305とザッピングデータ提供サーバ200とのデータ送/受信過程が非常に速やかな時間内に行われなければならない。このため、データ通信部305は、デジタル受信装置300がデジタル放送を受信している間には、使用者のチャンネル変更の要請が感知されなくともザッピングデータ提供サーバ200に接続して通信連結状態を維持していることができる。
【0043】
データ変換部307は、制御部313の制御により「デジタル放送出力モード」と「ザッピングデータ出力モード」のうち1つで動作することができる。デジタル放送出力モード動作中に使用者のチャンネル変更の要請が入力されると、制御部313はザッピングデータ出力モードにデータ変換部307の動作を切り換え、新しいチャンネルのデジタル放送データをデコーディングして出力するまでの一定時間の間ザッピングデータを出力する。もし、ザッピングデータ出力モードで通信障害などにより一定時間の間ザッピングデータが受信されなければ、再度デジタル放送出力モードに動作を切り換える。
【0044】
一方、本発明に係るデジタル受信装置300は、衛星又はケーブル放送の受信のためのセットトップボックスであるか、セットトップボックス機能を内蔵しているデジタルTV、インターネット網を基盤とするIPTV、最近広く普及されているDMB(Digital Multimedia Broadcasting)受信装置、デジタル放送視聴が可能なPMP(Personal Multimedia Player)、スマートフォン、タブレットPCなどのデジタル機器であり得る。
【0045】
図4は、本発明に係るザッピングデータ提供サーバ200の一実施形態の動作フローチャートである。
【0046】
図4に示す通り、ザッピングデータ提供サーバ200のザッピングデータ提供方法を検討してみれば、ザッピングデータ提供サーバ200は先ずデジタル放送のチャンネル及び/又は時間帯別にザッピングデータを編成する(S401)。
【0047】
ザッピングデータ提供サーバ200がデジタル受信装置300からチャンネル変更の要請を受信すると(S403)、ザッピングデータ編成表に基づき変更されるチャンネル及び/又は時間帯に対応するザッピングデータを実時間で送り出す(S405)。
【0048】
さらに、サーバ200は送り出されたザッピングデータに対する視聴者情報を記録しておくことができる(S407)。視聴者情報は、ザッピングデータが提供されたチャンネル、日付、時間帯、地域、露出回数などの情報を含む。
【0049】
各段階での具体的な動作及びそれに伴う効果は、前記図1及び図2を介し詳しく説明したところと同様である。
【0050】
図5は、本発明に係るデジタル受信装置300の一実施形態の動作フローチャートである。図3及び図5を参照しながら、デジタル受信装置300の動作の流れを検討してみる。
【0051】
先ず、デジタル受信装置300は、放送受信部303を介し受信される多数チャンネルのデジタル放送中既に設定されたチャンネルの放送を出力する(S501)。
【0052】
放送視聴中に使用者入力部311は、使用者からチャンネル変更の要請があるか否かを感知する(S503)。
【0053】
使用者のチャンネル変更の要請が入力されると、データ通信部305はこれをザッピングデータ提供サーバ200へ送信し、変更されるチャンネル及び/又は時間帯に対応するザッピングデータの受信待機状態に進入する(S505)。
【0054】
チャンネル変更要請の送信後一定時間(変更されるチャンネルのデジタル放送データを再生可能なオーディオ/ビデオ信号に変換して出力するまでの待機時間)以内にデータ通信部305がザッピングデータを受信する場合(S507、はい)、デジタル受信装置300はザッピングデータを再生可能なオーディオ/ビデオ信号に変換しディスプレイ装置に出力し(S509)、次いで変更されたチャンネルのデジタル放送を出力する(S511)。
【0055】
もし通信障害などによりチャンネル変更要請の送信後一定時間以内にザッピングデータを受信することができない場合(S507、いいえ)、ザッピングデータの出力なく直ちに変更されたチャンネルのデジタル放送を出力する(S511)。
【0056】
前述の本発明に係るザッピングデータ提供方法及びデジタル受信装置の動作方法は、コンピュータプログラムで具現されコンピュータで読出可能な記録媒体に記録され得る。したがって、既に広く普及されているデジタル受信装置においてもこのようなプログラムを設置及び実行することにより、機器を交換することなく本発明に係るザッピングデータが提供され得る。
【0057】
本発明の技術思想は、前記好ましい実施形態により具体的に記述されたが、前記実施形態はその説明のためのものであり、その制限のためのものではないことに注意しなければならない。さらに、本発明の技術分野の通常の専門家であれば、本発明の技術思想の範囲内で多様な実施形態が可能であることが分かるはずである。
【符号の説明】
【0058】
100 デジタル放送センタ
200 ザッピングデータ提供サーバ
201 データベース部
203 データ編成/管理部
205 視聴者情報管理部
207 データ送出部
300 デジタル受信装置
301 ネットワークインタフェース
303 放送受信部
305 データ通信部
307 データ変換部
309 A/V出力部
311 使用者入力部
313 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル放送のチャンネルザッピング時間の間に提供するためのザッピングデータを格納するデータベース部、
前記デジタル放送のチャンネル及び/又は時間帯別に前記ザッピングデータを編成し管理するデータ編成/管理部、及び
デジタル受信装置からチャンネル変更の要請が受信されると、前記ザッピングデータ編成に基づき変更されるチャンネル及び/又は時間帯に対応するザッピングデータを実時間で送り出すデータ送出部
を含むザッピングデータ提供サーバ。
【請求項2】
前記ザッピングデータは、前記変更されるチャンネルに関する放送情報及び/又は特定企業、商品又はサービスに対する広告情報を含む請求項1に記載のザッピングデータ提供サーバ。
【請求項3】
前記ザッピングデータに対する視聴者情報を収集し管理する視聴者情報管理部をさらに含み、
前記視聴者情報は、前記チャンネル変更の要請により前記ザッピングデータが提供されたチャンネル、日付、時間帯、地域及び露出回数のうち少なくとも1つの情報を含む請求項1に記載のザッピングデータ提供サーバ。
【請求項4】
デジタル放送を受信する放送受信部、
使用者から前記デジタル放送のチャンネル変更の要請が入力される使用者入力部、
前記入力されたチャンネル変更の要請をザッピングデータ提供サーバへ送信し、前記ザッピングデータ提供サーバから変更されるチャンネル及び/又は時間帯に対応するザッピングデータを実時間で受信するデータ通信部、
前記受信したデジタル放送又はザッピングデータを、ディスプレイ装置で再生可能なオーディオ/ビデオ信号に変換するデータ変換部、及び
前記変換されたオーディオ/ビデオ信号を出力するA/V出力部
を含むデジタル受信装置。
【請求項5】
前記データ通信部は、前記デジタル放送が受信される場合、前記使用者のチャンネル変更の要請がなくとも前記ザッピングデータ提供サーバに接続して通信連結状態を維持する請求項4に記載のデジタル受信装置。
【請求項6】
前記A/V出力部は、前記デジタル放送のチャンネルザッピング時間の間に実時間で受信した前記ザッピングデータの変換されたオーディオ/ビデオ信号を出力する請求項4に記載のデジタル受信装置。
【請求項7】
デジタル放送及び前記デジタル放送のチャンネル変更時に提供されるザッピングデータを受信するデジタル受信装置、及び
前記デジタル放送のチャンネル及び/又は時間帯別にザッピングデータを編成し、前記デジタル受信装置のチャンネル変更の要請に応答して実時間で前記編成されたザッピングデータを送り出すザッピングデータ提供サーバ
を含むザッピングデータ提供システム。
【請求項8】
前記デジタル放送は地上波、衛星、ケーブル又はインターネットに基づいた有/無線ネットワークを介し提供される請求項7に記載のザッピングデータ提供システム。
【請求項9】
デジタル放送のチャンネル及び/又は時間帯別に前記デジタル放送のチャンネル変更時に提供するザッピングデータを編成するステップ、
使用者のデジタル受信装置からチャンネル変更の要請を受信するステップ、及び
前記チャンネル変更の要請に応答して変更されるチャンネル及び/又は時間帯に対応するザッピングデータを実時間で送り出すステップ
を含むザッピングデータ提供方法。
【請求項10】
前記送り出されたザッピングデータに対する視聴者情報を記録するステップをさらに含み、
前記視聴者情報は、前記チャンネル変更の要請により前記ザッピングデータが提供されたチャンネル、日付、時間帯、地域及び露出回数のうち少なくとも1つの情報を含む請求項9に記載のザッピングデータ提供方法。
【請求項11】
デジタル放送の受信中使用者からチャンネル変更の要請が入力されるステップ、
前記チャンネル変更の要請をザッピングデータ提供サーバに送信するステップ、
前記ザッピングデータ提供サーバから変更されるチャンネル及び/又は時間帯に対応するザッピングデータを受信するステップ、
前記ザッピングデータをディスプレイ装置で再生可能なオーディオ/ビデオ信号に変換するステップ、及び
前記デジタル放送のチャンネルザッピング時間の間に前記変換されたオーディオ/ビデオ信号を出力するステップ
を含むデジタル受信装置の動作方法。
【請求項12】
コンピュータで読出可能な記録媒体において、請求項9又は10に記載のザッピングデータ提供方法を具現するプログラムが記録された記録媒体。
【請求項13】
コンピュータで読出可能な記録媒体において、請求項11に記載のデジタル受信装置の動作方法を具現するプログラムが記録された記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−55638(P2013−55638A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−130327(P2012−130327)
【出願日】平成24年6月8日(2012.6.8)
【出願人】(512151090)株式会社ザップル (2)
【氏名又は名称原語表記】Zapple Inc.
【住所又は居所原語表記】B−3rd Floor,6−14,Bongeunsa−ro,68−gil,Gangnam−gu,Seoul,Korea
【Fターム(参考)】