説明

シフトレジスタとこれを有するスキャン駆動回路及び表示装置

【課題】シフトレジスタとこれを有するスキャン駆動回路及び表示装置が開示されている。
【解決手段】複数のステージを含んで複数の出力信号を順次出力するシフトレジスタにおいて、前記各ステージは、駆動部、充電部、放電部、及びホールディング部を含む。前記駆動部は、第1クロック信号又は前記第1クロック信号と位相が異なる第2クロック信号に応答して現在ステージの出力信号を出力する。前記充電部は、スキャン開示信号又は前段ステージのうち、一つのステージの出力信号により電荷が充電される。前記放電部は、次段ステージのうち、一つのステージの出力信号に応答して前記充電部に充電された電荷を放電する。前記ホールディング部は、前記現在ステージの出力信号を第1電圧以内にホールドする。従って、スキャン信号を出力する前記駆動部のプル−アップトランジスタのゲート−ドレーン間の寄生キャパシタンスにより前記プル−アップトランジスタのゲートがフローティングされることを防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シフトレジスタとこれを有するスキャン駆動回路及び表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、製造コストを低減させ、サイズを縮小させるために、データドライバーICやゲートドライバーICを液晶パネルに集積化しようとする努力が行われている。前記した集積化を具現するためには、液晶パネルのスキャン駆動回路は、単純な構造を有する。
【0003】
液晶パネルのゲートラインを活性化するためのゲートパルスを発生させるスキャン駆動回路は、一つのシフトレジスタを含む。前記シフトレジスタの単位ステージは、一つのS−Rラッチと一つのアンドゲートを含む。
【0004】
前記S−Rラッチは、前段ステージの出力信号である第1入力信号によって活性化され、次段ステージの出力信号である第2入力信号によって非活性化される(Deactivated)。アンドゲートは、前記S−Rラッチが活性化状態であり、第1クロックがハイレベルである時、ゲートパルス(又は、スキャン信号)を発生させる。
【0005】
シフトレジスタの単位ステージに印加される第1クロックと第2クロックとは、互いに反対位相のクロックである。
【0006】
一般的なシフトレジスタの単位ステージは、バッファー部、充電部、駆動部、及び放電部を含み、スキャン開始信号又は前段ステージの出力信号に基づいてゲート信号(又は、スキャン信号)を出力する。
【0007】
具体的に、バッファー部は、ドレーンとゲートが連結され、前記ドレーンに第1入力信号IN1が印加され、ソースが充電部の第1端に連結された第1トランジスタで構成される。充電部は、第1端が前記第1トランジスタのソースと放電部に連結され、第2端が駆動部に連結されたキャパシタで構成される。
【0008】
駆動部は、ドレーンがクロック端子に連結され、ゲートが第1ノードを経由してキャパシタの第1端に連結され、ソースがキャパシタの第2端及び出力端子に連結された第2トランジスタと、ドレーンが第2トランジスタのソース及びキャパシタの第2端に連結され、ソースが第1電圧に連結された第3トランジスタで構成される。前記クロック端子には、第1クロック又は前記第1クロックと位相が反対である第2クロックが印加される。
【0009】
放電部は、ドレーンがキャパシタの一端に連結され、ゲートが第3トランジスタのゲートと共通されて第2入力信号に連結され、ソースが前記第1電圧に連結された第4トランジスタで構成される。
【0010】
第1入力信号がハイレベルであると、キャパシタに電荷が充電される。前記第2入力信号がハイレベルであると、充電された電荷が放電されてS−Rラッチ動作を行う。
【0011】
キャパシタに電荷が充電されている時、前記クロック端子に印加される第1クロック又は第2クロックは、ターンオンされた第2トランジスタを通じて出力されるので、出力端子と連結された液晶パネルのゲートラインに連結された全てのスイッチング素子であるa−Si TFTをターンオンさせることができる。又、前記第2入力信号により第2トランジスタがターンオンされて第1電圧レベルにプル−ダウンされるので、アンドゲート動作を行う。
【0012】
従って、第1クロック又は第2クロックは、前記ゲートラインに連結されたスイッチング素子として動作するa−Si TFTを十分にターンオンさせることができる15V以上のハイレベルを有することが好ましい。前記第1電圧は、前記スイッチング素子として動作するa−Si TFTを十分にターンオフさせることができる−7V以下のレベルを有することが好ましい。
【0013】
前記a−Si TFTの電流駆動能力は、前記等価回路の出力と連結されるトランジスタのチャンネル幅Wに比例する。
【0014】
例えば、出力端子と連結されるゲートラインの容量が250pFとする時、第2トランジスタのチャンネル幅は7000um、チャンネル長は4.5umである。従って、第2トランジスタのゲート−ドレーン間の寄生キャパシタンス(Cgd)が増加する。
【0015】
動作時間の中、第1入力信号と第2入力信号が全てローレベルである時間が、第1入力信号又は第2入力信号がハイレベルである時間より非常に長い。従って、第3トランジスタと第4トランジスタが全てハイインピーダンスである場合、常にハイレベルとローレベルが反復される第1クロック又は第2クロックが入力される第2トランジスタのドレーン電極と第2トランジスタのゲートとの間に寄生キャパシタンスが発生して、第2トランジスタのゲートには第1クロックCKV又は第2クロックCKVBと同期される電圧が誘導される。
【0016】
従って、スキャン駆動回路がa−Si TFTを有する場合、第2トランジスタのゲート−ドレーン間に寄生キャパシタンスが発生して、前記第1ノードがフローティングされて正常なスキャン駆動回路の動作が劣化される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
従って、本発明の目的は、スキャン信号を出力するプル−アップトランジスタのゲート−ドレーン間の寄生キャパシタンスにより前記プル−アップトランジスタがフローティングされることを防止するためのシフトレジスタを提供することにある。
【0018】
本発明の他の目的は、前記シフトレジスタを有するスキャン駆動回路を提供することにある。
【0019】
本発明の他の目的は、前記したシフトレジスタを有する表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
第1に、
複数のステージを含んで複数の出力信号を順次出力するシフトレジスタにおいて、前記各ステージは、
第1クロック又は前記第1クロックと位相が異なる第2クロックに応答して現在ステージの第1出力信号を出力する駆動部と、
スキャン開始信号又は前段ステージのうち、一つのステージの第2出力信号により電荷が充電される充電部と、
次段ステージのうち、一つのステージの第3出力信号に応答して前記充電部に充電された電荷を放電する放電部と、
前記第1出力信号が非アクティブ状態である場合、前記第1クロックまたは前記第2クロックのそれぞれに応答して充電ノードがフローティング状態にされることを防止するホールディング部と、を含み、
前記駆動部は、第1電極に前記駆動部に印加された前記第1クロック信号又は第2クロック信号が印加され、第2電極を通じて前記第1出力信号をプル−アップ出力する駆動トランジスタを含み、
前記ホールディング部は、
前記第1クロックに応答して前記充電ノードがフローティング状態にされることを防止する第1ホールドトランジスタと、
制御電極に前記第2クロックが印加され、第1電極に前記第2出力信号が印加され、第2電極が前記第1ホールドトランジスタの第1電極に連結される第2ホールドトランジスタと、を含むことを特徴とするシフトレジスタを提供する。
【0021】
第2に、
複数のステージを含んで複数の出力信号を順次出力するシフトレジスタにおいて、前記各ステージは、
第1クロック又は前記第1クロックと位相が異なる第2クロックに応答して現在ステージの第1出力信号を出力する駆動部と、
スキャン開始信号又は前段ステージのうち、一つのステージの第2出力信号により電荷が充電される充電部と、
次段ステージのうち、一つのステージの第3出力信号に応答して前記充電部に充電された電荷を放電する放電部と、
前記駆動部に印加された前記第1クロック又は第2クロックがアクティブ状態である時、前記第1出力信号を前記第1電圧以内に維持するホールディング部と、を含み、
前記駆動部は、第1電極に前記駆動部に印加された前記第1クロック信号又は第2クロック信号が印加され、第2電極を通じて前記第1出力信号をプル−アップ出力する駆動トランジスタを含むことを特徴とするシフトレジスタを提供する。
【0022】
第3に、
複数のステージを含んで複数の出力信号を順次出力するシフトレジスタにおいて、前記各ステージは、
第1クロック又は前記第1クロックと位相が異なる第2クロックに応答して現在ステージの第1出力信号を出力する駆動部と、
スキャン開始信号又は前段ステージのうち、一つのステージの第2出力信号により電荷が充電される充電部と、
次段ステージのうち、一つのステージの第3出力信号に応答して前記充電部に充電された電荷を放電する放電部と、
前記駆動部に印加された前記第1クロック又は第2クロックがアクティブ状態である時、前記第1出力信号を前記第1電圧以内に維持するホールディング部と、を含み、
前記駆動部は、第1電極に前記駆動部に印加された前記第1クロック信号又は第2クロック信号が印加され、第2電極を通じて前記第1出力信号をプル−アップ出力する駆動トランジスタを含み、
前記ホールディング部は、
前記駆動部に印加された前記第1クロック又は第2クロックがアクティブ状態である時、前記第1出力信号を前記第1電圧以内に維持する第1ホールドトランジスタと、
制御電極に前記第2クロックが印加され、第1電極及び第2電極がそれぞれ前記第1ホールドトランジスタの第1電極及び第2電極に連結される第2ホールドトランジスタと、を含むことを特徴とするシフトレジスタを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1実施例によるシフトレジスタの単位ステージを説明するための回路図である。
【図2a】図1に図示された単位ステージを採用したスキャン駆動回路を説明するためのブロック図である。
【図2b】図1に図示された単位ステージを採用したスキャン駆動回路に入力される信号のタイミング図である。
【図3】本発明の第2実施例によるシフトレジスタの単位ステージを説明するための回路図である。
【図4a】図3に図示された単位ステージを採用したスキャン駆動回路を説明するためのブロック図である。
【図4b】図3に図示された単位ステージを採用したスキャン駆動回路に入力される信号のタイミング図である。
【図5】本発明の第3実施例によるシフトレジスタの単位ステージを説明するための回路図である。
【図6】本発明の第4実施例によるシフトレジスタの単位ステージを説明するための回路図である。
【図7】本発明の第5実施例によるシフトレジスタの単位ステージを説明するための回路図である。
【図8】図7に図示された単位ステージを採用したスキャン駆動回路を有する液晶パネルを説明するための概念図である。
【図9】本発明の実施例による液晶表示装置を説明するための概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下では、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施例をより詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明の第1実施例によるシフトレジスタの単位ステージを説明するための回路図である。特に、a−Si TFTでスキャン駆動回路を構成した時、第2トランジスタQ2のゲートがフローティングされることを防止するための単位ステージを図示する。
【0026】
図1を参照すると、本発明の第1実施例によるシフトレジスタの単位ステージ100は、バッファー部110、充電部120、駆動部130、放電部140、及びホールディング部150を含み、スキャン開始信号STV又は前段ステージの出力信号に基づいてゲート信号(又は、走査信号、スキャン信号)を出力する。
【0027】
バッファー部110は、ドレーンとゲート(又は、制御電極)が共通され、第1入力信号IN1の供給を受け、ソースが充電部120の第1端に連結された第1トランジスタQ1で構成され、前段ステージの出力端子OUTから提供される第1入力信号IN1に応答して第1トランジスタQ1のソースに連結された充電部120、駆動部130、放電部140、及びホールディング部150にゲートオン電圧VONを供給する。仮に、前記単位ステージが一番目ステージであると、前記第1入力信号IN1はスキャン開始信号STVである。
【0028】
充電部120は、第1端が前記第1トランジスタQ1のソースと放電部140に連結され、第2端が駆動部130の出力端子OUTに連結されたキャパシタCで構成される。
【0029】
駆動部130は、ドレーンがクロック端子CKに連結され、ゲートが第1ノードN1を経由してキャパシタCの第1端に連結され、ソースがキャパシタCの第2端及び出力端子OUTに連結された第2トランジスタQ2と、ドレーンが第2トランジスタQ2のソース及びキャパシタCの第2端に連結され、ソースが第1電圧VOFFに連結された第3トランジスタQ3で構成される。この際、第2トランジスタQ2のドレーンには、単位ステージが奇数番目ステージである場合には、クロック端子CKに第1クロックCKVが印加され、偶数番目ステージである場合には、クロック端子CKに第1クロックCKVと位相が反対である第2クロックCKVBが入力される。前記第2トランジスタQ2は、プル−アップ機能を行い、第3トランジスタQ3は、プル−ダウン機能を行う。
【0030】
放電部140は、ドレーンがキャパシタCの第1端に連結され、ゲートが第3トランジスタQ3のゲートと共通され第2入力信号IN2が印加され、ソースが前記第1電圧VOFFに連結された第4トランジスタQ4で構成され、第2入力信号IN2に応答してキャパシタCに充電された電荷を、ソースを通じて第1電圧VOFF端に放電する。
【0031】
ホールディング部150は、ドレーンが第1ノードN1を経由してキャパシタCの第1端に連結され、ゲートが第1クロックCKV又は第2クロックCKVBが印加されるクロック端子CKに連結され、ソースがキャパシタCの第2端に連結された第5トランジスタQ5で構成され、第1ノードN1、即ち、キャパシタCや第2トランジスタQ2のゲートがフローティングされることを防止する。
【0032】
具体的に、クロック端子CKに印加される第1クロックCKV又は第2クロックCKVBにより制御される第5トランジスタQ5のソースが出力端子OUTと連結され、第5トランジスタQ5のドレーンが第1トランジスタQ1を介して第1入力信号IN1と連結される。
【0033】
第1クロックCKVと第2クロックCKVBが常に反対位相なので、第1入力信号IN1又は出力端子OUTがハイレベルではなく、クロック端子CKに入力されるクロックがハイレベルである時には、第1ノードN1は、第5トランジスタQ5により第1電圧VOFFに維持される。これにより、第2トランジスタQ2のゲートがフローティングされることを防止することができる。
【0034】
図2aは、図1に図示された単位ステージを採用したスキャン駆動回路を説明するためのブロック図であって、特に、液晶表示装置(Liquid Crystal Display、以下LCD)に採用されるスキャン駆動回路のシフトレジスタのブロック図である。
【0035】
図2aを参照すると、本発明によるスキャン駆動回路は、一つのシフトレジスタで構成され、前記したシフトレジスタは、複数のステージ(SRC11、SRC12、...、SRC1N及びSRC1D)を含む。各ステージの出力端子OUTが次段ステージの第1入力端子IN1に連結される。ステージは、ゲートラインに対応するN個のステージ(SRC11、SRC12、...、SRC1N)と、一つのダミーステージSRC1Dを含む。各ステージは、第1入力端子IN1及び第2入力端子IN2、出力端子OUT、クロック端子CK、及び第1電圧端子VOFFを有する。
【0036】
一番目ステージSRC11の第1入力端子IN1には、スキャン開始信号STVが入力される。外部のグラフィックコントローラのようなホストから開始信号が出力され、前記開始信号は前記LCDに印加される垂直同期信号Vsyncにより同期されスキャン開始信号STVを形成する。
【0037】
前記ゲートラインに対応する各ステージ(SRC11、SRC12、...、SRC1N)の出力信号は、前記LCDの液晶パネルに連結される。好ましくは、各ステージ(SRC11、SRC12、...、SRC1N)の出力信号は、多数のTFTが配列されたアレー基板の各ゲートラインに印加される。奇数番目ステージ(SRC11、SRC13、...、SRCN−1)の前記クロック端子CKには、第1クロックCKVが印加され、偶数番目ステージ(SRC12、SRC14、...、SRC1N)の前記クロック端子CKには、第2クロックCKVBが印加される。例えば、前記第1クロックCKVと第2クロックCKVBは互いに逆の位相を有する。例えば、前記第1クロックCKVと第2クロックCKVBのデューティ期間は約16.6/N[ms]である。
【0038】
各ステージ(SRC11、SRC12、SRC13、...、SRC1N)の第2入力端子IN2には、次段ステージ(SRC12、SRC13、SRC14、...、SRC1D)の出力信号が制御信号として入力される。即ち、第2入力端子IN2に入力される制御信号は、現在ステージの出力信号のデューティ期間だけ遅延された信号である。より具体的には、現在のステージには、図2bに示すような信号が入力される。例えば、現在のステージがSRC17であるとすると、現在のステージのIN1には、前段ステージSRC16の出力信号が入力される。また、現在のステージのIN2には、後段のステージSRC18の出力信号が入力される。そして、現在ステージSRC17の出力としてOUTが出力される。なお、現在のステージSRC17のクロック端子CKには、第1クロックCKVが入力され、前段ステージSRC16及び後段のステージSRC18のクロック端子CKには、第2クロックCKVBが入力されているものとする。
【0039】
より具体的には、現在のステージSRC17においては、第1入力信号IN1がハイレベルであると、キャパシタCに電荷が充電される。一方、第2入力信号IN2がハイレベルであると、充電された電荷が放電される。
【0040】
そして、第2入力端子IN2に入力される制御信号は、現在ステージの出力信号のデューティ期間だけ遅延されるため、図2bに示すように各ステージの出力信号が順次アクティブ区間(ハイ状態)を有する。ここで、ホールディング部150を構成する第5トランジスタQ5は、前述のように、ゲートがクロック端子CKに接続されており、第1クロックCKV又は第2クロックCKVBに接続されており、ソースが出力端子OUTに接続され、ドレーンが第1トランジスタQ1を介して第1入力信号IN1と連結されている。ここで、第1クロックCKVと第2クロックCKVBが常に反対位相なので、第1入力信号IN1又は出力端子OUTがハイレベルではなく、第1クロックCKVがハイレベルである時には、第1ノードN1は、第5トランジスタQ5により第1電圧VOFFに維持される。例えば、図2bに示すように第1クロックCKV及び第2入力信号IN2がハイレベルで有る場合には、第1ノードN1は、第1電圧VOFFに維持される。これにより、第2トランジスタQ2のゲートがフローティングされることを防止することができる。
【0041】
一方、前記ダミーステージSRC1Dは、ダミー信号GDを最後ステージSRC1Nの第2入力端子IN2に印加する。前記ダミー信号GDは、最後ステージSRC1Nの第2入力端子IN2に入力される制御信号である。
【0042】
本実施例では、一つのダミーステージに180°のように互いに逆の位相を有する第1クロックCKV又は第2クロックCKVBが提供され、前記第1クロックCKV及び前記第2クロックCKVBがそれぞれ印加される二つのステージが一つのユニットを形成する。
この際、互いに異なる位相を有する第1クロックCKV又は第2クロックCKVBが提供されることもできる。又、3つ以上のクロックがそれぞれ印加される3つ以上のステージが一つのユニットを形成することもできる。又、一つの単位ステージに一つのクロックが提供されることを説明したが、一つの単位ステージに2つ以上のクロックが提供されることもできる。
【0043】
図3は、本発明の第2実施例によるシフトレジスタの単位ステージを説明するための回路図である。前記単位ステージはa−Si TFTを含み、第2トランジスタQ2のゲートがフローティングされることを防止する。
【0044】
図3を参照すると、本発明の第2実施例によるシフトレジスタの単位ステージ200は、バッファー部110、充電部120、駆動部130、放電部140、及びホールディング部250を含み、スキャン開始信号STV又は前段ステージの出力信号に基づいてスキャン信号を出力する。前記した図1と比較して、同じ構成要素には同じ図面番号を付与して、その説明は省略する。
【0045】
ホールディング部250は、第5トランジスタQ5と第6トランジスタQ6で構成され、キャパシタCの第1端及び第2トランジスタQ2のゲートが連結された第1ノードN1がフローティングされることを防止する。
【0046】
具体的に、第5トランジスタQ5は、ドレーンが第1ノードN1を経由してキャパシタCの第1端に連結され、ゲートが第1クロック端子CK1に連結され、ソースがキャパシタCの第2端に連結される。第6トランジスタQ6は、ドレーンが入力端である第1入力信号IN1と連結され、ゲートが第2クロック端子CK2に連結され、ソースが第5トランジスタQ5のドレーンに連結される。仮に、第1クロック端子CK1に第1クロックCKVが印加されると、第2クロック端子CK2には、第1クロックCKVと逆相の第2クロックCKVBが印加されることが好ましく、第1クロック端子CK1に第2クロックCKVBが印加されると、第2クロック端子CK2には第1クロックCKVが印加されることが好ましい。
【0047】
第5トランジスタQ5の制御(ゲート)電極にハイレベルの第1クロックCK1が印加されると、ソース電極とドレーン電極との間に導電パスが形成される。第6トランジスタQ6の制御(ゲート)電極にハイレベルの第2クロックCK2が印加されると、ソース電極とドレーン電極との間に導電パスが形成される。第1クロックCK1により制御される第5トランジスタQ5のソースは、出力端子OUTと連結され、第2クロックCK2により制御される第6トランジスタQ6のドレーンに第1入力信号IN1が印加される。
【0048】
第1クロックCK1と第2クロックCK2が常に逆の位相なので、第1入力信号IN1又は出力端子OUTがハイレベルではなく、第1クロックCK1がハイレベルである時、第1ノードN1は、第5トランジスタQ5により第1電圧VOFFに維持され、第2クロックCK2がハイレベルである時、第1ノードN1は、第6トランジスタQ6により第1電圧VOFFに維持される。従って、第2トランジスタQ2のゲートがフローティングされることを防止する。
【0049】
図4は、図3に図示された単位ステージを採用したスキャン駆動回路を説明するためのブロック図であって、特に、LCDに採用されるスキャン駆動回路のシフトレジスタのブロック図である。
【0050】
図4を参照すると、本発明によるスキャン駆動回路は、一つのシフトレジスタを含む。前記シフトレジスタは、互いに連結された複数のステージ(SRC21、SRC22、...、SRC2N、SRC2D)を含む。各ステージの出力端子OUTは、次段ステージの第1入力端子IN1に連結される。シフトレジスタは、ゲートラインに対応するN個のステージ(SRC21、SRC22、...、SRC2N)と一つのダミーステージSRC2Dで構成される。各ステージは、第1入力端子IN1及び第2入力端子IN2、出力端子OUT、第1クロック入力端子CK1及び第2クロック入力端子CK2及び第1電圧端子VOFFを有する。
【0051】
一番目ステージSRC21の第1入力端子IN1には、スキャン開始信号STVが入力される。ここで、スキャン開始信号STVは、外部のグラフィックコントローラのようなホストから出力され前記LCDに印加される垂直同期信号Vsyncにより同期されたパルスである。
【0052】
各ステージ(SRC21、SRC22、...、SRC2N)の出力信号は、前記LCDの液晶パネルに連結される。好ましくは、各ステージ(SRC21、SRC22、...、SRC2N)の出力信号は、多数のTFTが配列されたアレー基板の各ゲートラインに印加される。
【0053】
奇数番目ステージ(SRC21、SRC23、...、SRC2N−1)の第1クロック端子CK1には第1クロックCKVが印加され、第2クロック端子CK2には第2クロックCKVBが印加される。偶数番目ステージ(SRC22、SRC24、...、SRC2N)の第1クロック端子CK1には第2クロックCKVBが印加され、第2クロック端子CK2には第1クロックCKVが印加される。ここで、第1クロックCKVと第2クロックCKVBは、互いに逆の位相を有する。又、第1クロックCKVと第2クロックCKVBのデューティ期間は16.6/N[ms]である。
【0054】
各ステージ(SRC21、SRC22、SRC23、...、SRC2N)の第2入力端子IN2には、次段ステージ(SRC22、SRC23、SRC24、...、SRC2D)の出力信号(G2、G3、...、GN及びGD)が制御信号として入力される。即ち、第2入力端子IN2に入力される制御信号は、現在ステージの出力信号のデューティ期間だけ遅延された信号である。より具体的には、現在のステージには、図4bに示すような信号が入力される。例えば、現在のステージがSRC27であるとすると、現在のステージのIN1には、前段ステージSRC26の出力信号が入力される。また、現在のステージのIN2には、後段のステージSRC28の出力信号が入力される。そして、現在ステージSRC27の出力としてOUTが出力される。なお、前段ステージSRC26及び後段のステージSRC28のそれぞれの出力信号である第1入力信号IN1及び第2入力信号IN2は、第1クロックCK1がハイレベルで第2クロックCK2がローレベルの時にハイレベルで出力される。一方、現在ステージSRC27の出力OUTは、第1クロックCK1がローレベルで第2クロックCK2がハイレベルの時にハイレベルで出力される。そして、現在のステージSRC27においては、第1入力信号IN1がハイレベルであると、キャパシタCに電荷が充電される。一方、第2入力信号IN2がハイレベルであると、充電された電荷が放電される。
【0055】
従って、図4bに示すように各ステージの出力信号が順次アクティブ区間(ハイ状態)を有する。ここで、第1クロックCK1と第2クロックCK2が常に逆の位相なので、第1入力信号IN1又は出力端子OUTがハイレベルではなく、第1クロックCK1がハイレベルである時には、第1ノードN1は、第5トランジスタQ5により第1電圧VOFFに維持される。例えば、図4bに示すように第1クロックCK1及び第2入力信号IN2がハイレベル有る場合には、第1ノードN1は、第5トランジスタQ5により第1電圧VOFFに維持される。
【0056】
同様に、別のステージにおいては、第1入力信号IN1又は出力端子OUTがハイレベルではなく、第2クロックCK2がハイレベルである時には、第1ノードN1は、第6トランジスタQ6により第1電圧VOFFに維持される。従って、第2トランジスタQ2のゲートがフローティングされることを防止する。
【0057】
一方、前記タミーステージSRC2Dは、ダミー信号GDを最後ステージSRC2Nの第2入力端子IN2に印加する。
【0058】
本発明の実施例において、一つの単位ステージに180°のように互いに反対位相を有する第1クロックCKVは、第2クロックCKVBと反対位相を有し、前記第1クロックCKV及び前記第2クロックCKVBがそれぞれ印加される二つのステージが一つのユニットを形成する。この際、第1クロックCKVは、第2クロックCKVBと90°や270°のように互いに異なる位相を有することができる。又、3つ以上のクロックがそれぞれ印加される3つ以上のステージが一つのユニットを形成することもできる。
【0059】
図5は、本発明の第3実施例によるシフトレジスタの単位ステージを説明するための回路図である。前記シフトレジスタはa−Si TFTを含み、スキャン信号を出力する出力端子OUT、第2トランジスタQ2のソースがフローティングされることを防止する。
【0060】
図5を参照すると、本発明の第3実施例によるシフトレジスタの単位ステージ300は、バッファー部110、充電部120、駆動部130、放電部140、ホールディング制御部350、及びホールディング部360を含み、スキャン開始信号STV又は前段ステージの出力信号に基づいてスキャン信号(又は、走査信号)を出力する。前記した図1と比較して、同じ構成要素には、同じ図面番号を付与し、その説明は省略する。
【0061】
ホールディング制御部350は、第1ホールドトランジスタQ31、第2ホールドトランジスタQ32、第3ホールドトランジスタQ33、及び第4ホールドトランジスタQ34を含み、ホールディング部360の動作をオン/オフ制御する。
【0062】
具体的に、第1ホールドトランジスタQ31は、ドレーンとゲートがクロック端子CKに連結される。第2ホールドトランジスタQ32は、ドレーンがクロック端子CKに連結され、ゲートが第1ホールドトランジスタQ31のソースに連結され、ソースがホールディング部360に連結される。第3ホールドトランジスタQ33は、ドレーンが第1ホールドトランジスタQ31のソース及び第2ホールドトランジスタQ32のゲートに連結され、ゲートが出力端子OUTに連結され、ソースに第1電圧VOFFが印加される。第4ホールドトランジスタQ34は、ドレーンが第2ホールドトランジスタQ32のソース及びホールディング部360に連結され、ゲートが出力端子OUTに連結され、ソースに第1電圧VOFFが印加される。
【0063】
ホールディング部360は、ドレーンが出力端子OUTに連結され、ゲートがホールディング制御部350に連結され、ソースに第1電圧VOFFが印加された第5ホールドトランジスタQ35で構成され、ホールディング制御部350の制御によって出力端子OUTがフローティングされることを防止する。ここで、シフトレジスタの単位ステージに印加される信号は、図2bと同様である。即ち、ホールディング部360は、出力端子OUTがハイレベルである時、オフ状態を維持する。第5ホールドトランジスタQ35に連結されたクロック端子CKには、互いに反対位相を有する第1クロックCKV又は第2クロックCKVBが印加される。
【0064】
第4ホールドトランジスタQ34は、現在ステージの出力端子OUTを通じて出力される出力信号がハイレベルである時、ターンオンされ第5ホールドトランジスタQ35のゲートを第1電圧VOFFにプル−ダウンする。
【0065】
一方、現在ステージの出力端子OUTを通じて出力される出力信号がローレベルである時、クロック端子CKに印加されるクロックと同期されるコントロール信号が、第2ホールドトランジスタQ32を経由して第5ホールドトランジスタQ35のゲートに伝達される。なお、第3ホールドトランジスタQ33及び第4ホールドトランジスタQ34はターンオフしている。この際、出力端子OUTを通じて出力される出力信号がハイレベルではなく、クロック端子CKがハイレベルである場合、第2ホールドトランジスタQ32のゲート電圧は、ハイレベルのクロックから第1ホールドトランジスタQ31のしきい電圧を引いた電圧と同じである。
【0066】
即ち、第2ホールドトランジスタQ32は、前記出力信号OUTがハイレベルではない場合、クロックと同期されるコントロール信号を第5ホールドトランジスタQ35のゲートに伝達する。
【0067】
以上で説明した本発明の第3実施例によると、クロック端子CKを通じてハイレベルとローレベルを反復するクロックが印加されるので、出力端子OUTがハイレベルではなく、クロックがハイレベルである場合、第5ホールドトランジスタQ35により出力端子OUTに第1電圧VOFFが印加される。これにより、出力端子OUT、第2ホールドトランジスタQ2のソースやキャパシタCの第1端がフローティングされることを防止することができる。
【0068】
図6は、本発明の第4実施例によるシフトレジスタの単位ステージを説明するための回路図である。前記ステージは、a−Si TFTを含み、スキャン信号を出力する出力端子OUT、第2トランジスタQ2のソースがフローティングされることを防止する。
【0069】
図6を参照すると、本発明の第4実施例によるシフトレジスタの単位ステージ400は、バッファー部110、充電部120、駆動部130、放電部140、ホールディング制御部350、及びホールディング部460を含み、スキャン開始信号STV又は前段ステージの出力信号に基づいてスキャン信号(又は、走査信号)を出力する。前記した図1及び図5と比較して、同じ構成要素には同じ図面番号を付与し、その説明は省略する。
【0070】
ホールディング部460は、第5ホールドトランジスタQ45と第6ホールドトランジスタQ46を含み、出力端子OUTがフローティングされることを防止する。ホールディング部460は、出力端子OUTがハイレベルである時、オフ状態を維持する。第5ホールドトランジスタQ45は、ドレーンが出力端子OUTに連結され、ゲートがホールディング制御部350に連結され、ソースに第1電圧VOFFが印加される。第6ホールドトランジスタQ46は、ドレーンが出力端子OUTに連結され、ゲートに第2クロック端子CK2が印加され、ソースに第1電圧VOFFが印加される。第5ホールドトランジスタQ45に連結された第1クロック端子CK1に印加される第1クロックCKVと第6ホールドトランジスタQ46に連結された第2クロック端子CK2に印加される第2クロックCKVBは、互いに反対位相を有する。ここで、シフトレジスタの単位ステージに印加される信号は、図4bと同様である。
【0071】
第2ホールドトランジスタQ32及び第4ホールドトランジスタQ34は、現在ステージの出力端子OUTがハイレベルである時、第5ホールドトランジスタQ45のゲートを第1電圧VOFFにプル−ダウンする。
【0072】
現在ステージの出力信号OUTがローである時、第1クロックCKVと同期されるコントロール電圧が第2ホールドトランジスタQ32を通じて第5ホールドトランジスタQ45のゲートに伝達される。なお、第3ホールドトランジスタQ33及び第4ホールドトランジスタQ34はターンオフしている。出力端子OUTがハイレベルではなく、クロック端子CK1がハイレベルである場合、第2ホールドトランジスタQ32のゲート電圧は、第1クロックCKVのハイレベル電圧から第1ホールドトランジスタQ31のしきい電圧を引いた電圧と同じである。
【0073】
第2ホールドトランジスタQ32は、出力端子OUTがハイレベルではない場合、第1クロックCKVと同期されるコントロール電圧を第5ホールドトランジスタQ45のゲートに印加する。
【0074】
一方、第2クロックCKVBがハイレベルであり、前記レジスタ出力端子OUTがローレベルである場合、第6ホールドトランジスタQ46は、第2クロックCKVBに応答して出力端子OUTを第1電圧VOFFにホールディングする。
【0075】
以上で説明したように、第4実施例によると、第1クロック端子CK1に印加される第1クロックCKVと第2クロック端子CK2に印加される第2クロックCKVBは、常に反対位相である。出力端子OUTがハイレベルではなく、第1クロックCK1がハイレベルである時、第5ホールドトランジスタQ45により出力端子OUTに第1電圧VOFFが印加される。出力端子OUTがハイレベルではなく、第2クロックCKVBがハイレベルである時、第6ホールドトランジスタQ46により出力端子OUTに第1電圧VOFFが印加される。これにより、出力端子OUT、第2トランジスタQ2のソースやキャパシタCの第1端がフローティングされることを防止することができる。
【0076】
図7は、本発明の第5実施例によるシフトレジスタの単位ステージを説明するための回路図である。前記シフトレジスタはa−Si TFTを含み、出力端子OUT及び第2トランジスタQ2のソースがフローティングされることを防止する。
【0077】
図7を参照すると、本発明の第5実施例によるシフトレジスタの単位ステージ500は、バッファー部110、充電部120、駆動部130、放電部540、ホールディング制御部350、及びホールディング部560を含み、スキャン開始信号STV又は前段ステージの出力信号に基づいてスキャン信号(又は、走査信号)を出力する。前記した図1及び図5と比較して、同じ構成要素には、同じ図面符号を付与し、その説明は省略する。また、シフトレジスタの単位ステージに印加される信号は、図4bと同様である。
【0078】
放電部540は、第1放電トランジスタQ51と第2放電トランジスタQ52を含む。第1放電トランジスタQ51は、第2入力信号IN2に応答してキャパシタCに充電された電荷を、ソースを通じて第1電圧VOFF端に第1放電し、第2放電トランジスタQ52は、最後スキャン信号GOUT_LASTに応答してキャパシタCに充電された電荷を、ソースを通じて第1電圧VOFF端に第2放電する。
【0079】
第1放電トランジスタQ51は、ドレーンがキャパシタCの第1端に連結され、ゲートに第2入力信号IN2が印加され、ソースに前記第1電圧VOFFが印加される。第2放電トランジスタQ52は、ドレーンがキャパシタCの第1端に連結され、ゲートに最後スキャン信号GOUT_LASTが印加され、ソースに前記第1電圧VOFFが印加される。
【0080】
ホールディング部560は、第5ホールドトランジスタQ53、第6ホールドトランジスタQ54、第7ホールドトランジスタQ55、及び第8ホールドトランジスタQ56を含み、出力端子OUTがフローティングされることを防止する。ホールディング部560は、出力端子OUTがハイレベルである時、オフ状態を維持する。
【0081】
第5ホールドトランジスタQ53は、ドレーンが出力端子OUTに連結され、ゲートがホールディング制御部350に連結され、ソースに第1電圧VOFFが印加される。
【0082】
第6ホールドトランジスタQ54は、ドレーンに第1入力信号IN1が印加され、ゲートが第2クロック端子CK2に連結され、ソースがキャパシタCの第1端に連結される。
【0083】
第7ホールドトランジスタQ55は、ドレーンが第6ホールドトランジスタQ54のソース及びキャパシタCの第1端に連結され、ゲートが第1クロック端子CK1に連結され、ソースが出力端子OUTに連結される。
【0084】
第8ホールドトランジスタQ56は、ドレーンが出力端子OUTに連結され、ゲートが第6ホールドトランジスタQ54のゲート及び第2クロック端子CK2に連結され、ソースに第1電圧VOFFが印加される。第1クロック端子CK1に印加される第1クロックCKVと第2クロック端子CK2に印加される第2クロックCKVBは、互いに反対位相を有する。
【0085】
出力端子OUTに印加される現在ステージの出力信号がハイレベルである場合、第2ホールドトランジスタQ32及び第4ホールドトランジスタQ34は、第5ホールドトランジスタQ53のゲートを第1電圧VOFFにプル−ダウンする動作を行う。
【0086】
現在ステージの出力信号がローである時、第1クロックCKVと同期されるコントロール電圧が、第2ホールドトランジスタQ32を通じて、第5ホールドトランジスタQ53のゲートに印加される。なお、第3ホールドトランジスタQ33及び第4ホールドトランジスタQ34はターンオフしている。出力端子OUTがハイレベルではなく、クロック端子CK1がハイレベルである場合、第2ホールドトランジスタQ32のゲート電圧は、ハイレベルである第1クロックCKVから第1ホールドトランジスタQ31のしきい電圧を引いた電圧と同じである。
【0087】
第2ホールドトランジスタQ32は、出力端子OUTがハイレベルではない場合、第1クロックCKVと同期されるコントロール電圧を第5ホールドトランジスタQ55のゲートに印加する。
【0088】
一方、第2クロックCKVBがハイレベルであり、前記レジスタ出力端子OUTはローレベルである場合、第6ホールドトランジスタQ56は、第2クロックCK2により出力端子OUTを第1電圧VOFFにホールディングする。
【0089】
図8は、図7に図示されたスキャン駆動回路を有する液晶パネルを説明するための図面である。
【0090】
図8に示したように、データラインとスキャンラインにより定義されるセルアレー回路600に隣接する領域には、シフトレジスタを有する第1スキャン駆動回路610が配置され、第2スキャン駆動回路620は、前記第1スキャン駆動回路610に対応して配置される。前記第1スキャン駆動回路610及び第2スキャン駆動回路620、及びセルアレー回路600は、同じ基板上に形成される。
【0091】
第1スキャン駆動回路610は、第1クロックCKVと第2クロックCKVBが印加される多数のステージを含む。一番目ステージの入力端子には、スキャン開始信号が印加される。各ステージは、セルアレー回路600に形成されたスキャンラインの第1端に連結され出力信号(G1、G2、...、GN、GD)を出力する。
【0092】
第2スキャン駆動回路620は、セルアレー回路600に形成されたスキャンラインの第2端にそれぞれ連結された多数の放電トランジスタ(QE1、QE2、...、QEN)を含み、前記スキャンラインを通じてスキャン信号により形成された電荷を放電する。
【0093】
第1放電トランジスタQE1は、ソースが一番目スキャンラインの第2端に連結され、ドレーンが第3電圧VOFF2に連結され、ゲートが二番目スキャンラインの第2端に連結される。前記二番目スキャンラインを通じてスキャン信号G2が第1放電トランジスタQE1のゲート電極に印加されると、第1放電トランジスタQE1はターンオンされる。そして、一番目スキャンラインを通じて伝達される一番目スキャン信号G1を第3電圧VOFF2が印加されるラインに連結させる。前記第3電圧VOFF2は、前記第1電圧VOFF1より大きいことが好ましい。この際、前記第3電圧VOFF2は、前記第1電圧VOFF1より小さいか、同じである場合もある。
【0094】
このように、スキャンラインの第2端に前記放電トランジスタ(QE1、QE2、...、QEN)が配置され別の放電経路を形成して、スキャンラインを通じて伝達されるスキャン信号の遅延により形成される撹乱(Interference)を防止する。
【0095】
又、前記放電トランジスタ(QE1、QE2、...、QEN)は、駆動部130に配置されてプル−ダウン機能を行う第3トランジスタQ3の容量を補償することができる。前記それぞれの放電トランジスタ(QE1、QE2、...、QEN)は、前記第3トランジスタQ3より大きい。好ましくは、前記それぞれの放電トランジスタ(QE1、QE2、...、QEN)は、前記第3トランジスタQ3より5倍大きく、前記第3トランジスタQ3の容量を補償する。
【0096】
以上で説明した本発明の多様な実施例によると、一種の交流波形である第1クロックCKV又は第2クロックCKVBを用いてa−Si TFT LCDのスキャン駆動回路の内部ノードと出力ノードのフローティング状態を防止することができる。これにより、高電圧が印加されるトランジスタの寿命を増加させて信頼性を高めることができ、a−Si TFTを有するスキャン駆動回路を含む液晶パネルや前記液晶パネルを有するLCDの表示品質を高めることができる。
【0097】
図9は、本発明の実施例による液晶表示装置を説明するための平面図であり、前記液晶表示装置はa−Si TFTアレー基板を含む。
【0098】
図9を参照すると、本発明による液晶パネルのアレー基板700上には、表示セルアレー回路710、データ駆動回路720、第1データ端子部722、第2データ端子部724、スキャン駆動回路730、スキャン端子部732が形成される。この際、前記表示セルアレー回路710、データ駆動回路720、第1データ端子部722、第2データ端子部724、スキャン駆動回路730、スキャン端子部732は、同じ基板上に形成されることができる。ここで、図1乃至図7で説明したスキャン駆動回路及びシフトレジスタに対して重複された説明は省略する。
【0099】
フレキシブル印刷回路基板816に設置された通合制御駆動回路818とTFT基板700の回路は、フレキシブル印刷回路基板816により電気的に連結される。フレキシブル印刷回路基板816は、データ信号、データタイミング信号、ゲートタイミング信号、及びゲート駆動電圧をアレー基板700のデータ駆動回路720及びスキャン駆動回路730に提供する。
【0100】
表示セルアレー回路710は、垂直方向であるカラム方向に延長されたm個のデータライン(DL1〜DLm)と、水平方向であるロー方向に延長されたn個のゲートライン(GL1〜GLn)を含む。
【0101】
データラインとゲートラインの各交差点には、画素トランジスタSTが形成される。画素トランジスタSTiのドレーンはデータラインDLiに連結され、ゲートはゲートラインGLiに連結される。画素トランジスタSTiのソースは、画素電極PEに連結される。画素電極PEとカラーフィルター基板の共通電極CEとの間に液晶LCが位置する。
【0102】
これにより、画素電極PEと共通電極CEとの間に印加された電圧により液晶配列が制御され、通過される光量を制御して映像を表示する。
【0103】
データ駆動回路720は、シフトレジスタ726とN個のスイッチングトランジスタSWTを含む。N個のスイッチングトランジスタSWTは、N/8個のグループにし(Grouped)、8個のデータラインブロック(BL1、BL2、...、BLi、...、BL8)を形成する。
【0104】
各データラインブロックは、N/8個の入力端子及びN/8個の出力端子を含む。前記データラインブロックの入力端子は、N/8個のデータ端子を含む第2データ端子部724に連結される。前記データラインブロックの出力端子は、N/8個のデータラインに連結される。又、シフトレジスタ726の8個のエンド端子(End Terminal)のうち、一つのエンド端子にブロック選択端子が連結される。
【0105】
それぞれのスイッチングトランジスタSWTのソースにデータラインうちの一つが連結され、ドレーンにN/8個のデータ端子うちの一つが連結され、ゲートにブロック選択端子が連結される。前記スイッチングトランジスタSWTは、a−Si TFT MOSトランジスタで構成される。
【0106】
従って、N個のデータラインは、N/8個ずつ8個のブロックにグループされ、8個のブロック選択信号により順次各ブロックが選択される。
【0107】
シフトレジスタ726には、3端子の第1データ端子部722を通じて第1クロックCKV、第2クロックCKVB、ブロック選択開始信号STHが印加される。シフトレジスタ726のエンド端子は、データラインブロックのブロック選択端子にそれぞれ連結される。
【0108】
前記スキャン駆動回路は、セルアレー回路の一側に配置される。この際、セルアレー回路の一側領域には第1スキャン駆動回路を配置し、他側領域には第2スキャン駆動回路を配置することもできる。
【0109】
本実施例では、前記液晶表示装置が前記スキャン駆動回路を有する。この際、有機電界発光素子を用いた有機電界発光表示装置が前記シフトレジスタを含むこともできる。
【0110】
以上で説明したように、本発明によると、スキャン信号を出力するプル−アップトランジスタのゲートにホールディングトランジスタを連結することにより、前記プル−アップトランジスタのゲート−ドレーン間の寄生キャパシタンスを減少させて、プル−アップトランジスタのゲート又は前記スキャン信号を出力する出力端子がフローティングされることを防止することができる。
【0111】
又、a−Si TFT LCDのスキャン駆動回路に互いに位相が反対である第1クロック及び第2クロックを印加して、内部ノードと出力端子のフローティング状態を防止することができる。従って、高電圧が印加されるa−Siトランジスタの寿命を延長させ、信頼性を高めることができ、LCDの表示品質を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0112】
以上、本発明の実施例によって詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有するものであれば本発明の思想と精神を離れることなく、本発明を修正または変更できる。
【符号の説明】
【0113】
100,200,300,400,500 単位ステージ
110 バッファー部
120 充電部
130 駆動部
140,540 放電部
150,250,360,460,560 ホールディング部
350 ホールディング制御部
600 セルアレー回路
610 第1スキャン駆動回路
620 第2スキャン駆動回路
700 アレー基板
710 表示セルアレー回路
720 データ駆動回路
722 第1データ端子部
724 第2データ端子部
726 シフトレジスタ
730 スキャン駆動回路
732 スキャン端子部
816 フレキシブル印刷回路基板
818 通合制御駆動回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のステージを含んで複数の出力信号を順次出力するシフトレジスタにおいて、前記各ステージは、
第1クロック又は前記第1クロックと位相が異なる第2クロックに応答して現在ステージの第1出力信号を出力する駆動部と、
スキャン開始信号又は前段ステージのうち、一つのステージの第2出力信号により電荷が充電される充電部と、
次段ステージのうち、一つのステージの第3出力信号に応答して前記充電部に充電された電荷を放電する放電部と、
前記第1出力信号が非アクティブ状態である場合、前記第1クロックまたは前記第2クロックのそれぞれに応答して充電ノードがフローティング状態にされることを防止するホールディング部と、を含み、
前記駆動部は、第1電極に前記駆動部に印加された前記第1クロック信号又は第2クロック信号が印加され、第2電極を通じて前記第1出力信号をプル−アップ出力する駆動トランジスタを含み、
前記ホールディング部は、
前記第1クロックに応答して前記充電ノードがフローティング状態にされることを防止する第1ホールドトランジスタと、
制御電極に前記第2クロックが印加され、第1電極に前記第2出力信号が印加され、第2電極が前記第1ホールドトランジスタの第1電極に連結される第2ホールドトランジスタと、を含むことを特徴とするシフトレジスタ。
【請求項2】
複数のステージを含んで複数の出力信号を順次出力するシフトレジスタにおいて、前記各ステージは、
第1クロック又は前記第1クロックと位相が異なる第2クロックに応答して現在ステージの第1出力信号を出力する駆動部と、
スキャン開始信号又は前段ステージのうち、一つのステージの第2出力信号により電荷が充電される充電部と、
次段ステージのうち、一つのステージの第3出力信号に応答して前記充電部に充電された電荷を放電する放電部と、
前記駆動部に印加された前記第1クロック又は第2クロックがアクティブ状態である時、前記第1出力信号を前記第1電圧以内に維持するホールディング部と、を含み、
前記駆動部は、第1電極に前記駆動部に印加された前記第1クロック信号又は第2クロック信号が印加され、第2電極を通じて前記第1出力信号をプル−アップ出力する駆動トランジスタを含むことを特徴とするシフトレジスタ。
【請求項3】
複数のステージを含んで複数の出力信号を順次出力するシフトレジスタにおいて、前記各ステージは、
第1クロック又は前記第1クロックと位相が異なる第2クロックに応答して現在ステージの第1出力信号を出力する駆動部と、
スキャン開始信号又は前段ステージのうち、一つのステージの第2出力信号により電荷が充電される充電部と、
次段ステージのうち、一つのステージの第3出力信号に応答して前記充電部に充電された電荷を放電する放電部と、
前記駆動部に印加された前記第1クロック又は第2クロックがアクティブ状態である時、前記第1出力信号を前記第1電圧以内に維持するホールディング部と、を含み、
前記駆動部は、第1電極に前記駆動部に印加された前記第1クロック信号又は第2クロック信号が印加され、第2電極を通じて前記第1出力信号をプル−アップ出力する駆動トランジスタを含み、
前記ホールディング部は、
前記駆動部に印加された前記第1クロック又は第2クロックがアクティブ状態である時、前記第1出力信号を前記第1電圧以内に維持する第1ホールドトランジスタと、
制御電極に前記第2クロックが印加され、第1電極及び第2電極がそれぞれ前記第1ホールドトランジスタの第1電極及び第2電極に連結される第2ホールドトランジスタと、を含むことを特徴とするシフトレジスタ。
【請求項4】
前記第1出力信号が非アクティブ状態である場合、前記駆動部に印加された前記第1クロック信号又は第2クロック信号に応答してホールド制御信号を出力するホールディング制御部と、前記ホールド制御信号に応答して前記第1出力信号を第1電圧以内に維持するホールディング部をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか記載のシフトレジスタ。
【請求項5】
前記ホールディング制御部は、前記駆動部に印加された前記第1クロック信号又は第2クロック信号がアクティブである時、前記ホールド制御信号を出力することを特徴とする請求項4記載のシフトレジスタ。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−160255(P2012−160255A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−81352(P2012−81352)
【出願日】平成24年3月30日(2012.3.30)
【分割の表示】特願2004−202166(P2004−202166)の分割
【原出願日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】