説明

シャワーヘッド

【課題】 それぞれ噴射特性の異なる複数の噴射面を備え、これら噴射面のうち所望の噴射面を前方に向かわせように切換えることでその噴射面から所望の噴射特性をもつシャワー水を噴射されるようにしたシャワーヘッドを提供する。
【解決手段】グリップ部1に対してヘッド部10を支持軸6を介して回動自在に取り付け、このヘッド部10にそれぞれ噴射形態が異なる複数の噴射面AおよびBを設け、このヘッド部10を回すことでいずれかの噴射面を前方に向かわせて所望の噴射形態を使用するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、噴射形態の異なる複数の散水孔や噴射口を備え、これら散水孔や噴射口からの散水を切換えていずれかの噴射形態を選択して使用できるようにしたシャワーヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
風呂場や洗面台で使用される大半のシャワーヘッドは、シャワー水の噴射形態が1種類であり変化がない。しかし、最近、シャワー、ストレート、ジェット、マッサージ、脈流、(メーカーにより呼び方は変わる)などの噴射形態を切換えることのできるシャワーヘッドが市販されている。この種の噴射形態切換形シャワーヘッドであれば、使用者は希望する噴射形態を選択して使用することができる。
しかしながら、従来の上記切換タイプの場合、特開平08−38949号公報などに示される通り、ヘッド部の前面に複数の散水孔や噴射口を前方に向けて開設するとともに、ヘッド部内にこれら散水孔や噴射口に通じる複数の通路及びこれら通路を切換える切換弁を設けてあり、ヘッド部の外に設けた切換レバーや切換リングを操作して上記切換弁を動かし、これにより通路を切換えて所望する散水孔又は噴射口から温水を前方に向けて散水又は噴射させる構造であった。
このような構造は、ヘッド内に複数の通路を設け、これら通路を切換弁で切り換える構造であるため通路構造及び弁構造が複雑になる。また、ヘッド部にこのような通路切換え手段を組み込むのでヘッド部が大型になり、唯一の前面に複数種の散水孔又は噴射口を設けるので噴射面も大型化するなどの不具合があった。
【特許文献】特開平08−38949号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この発明の目的は、それぞれ噴射特性の異なる複数の噴射面を備え、これら噴射面のうち所望の噴射面を前方に向かわせように切換えることでその噴射面から所望の噴射特性をもつシャワー水を噴射されるようにしたシャワーヘッドを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明では、グリップ部に対してヘッド部を回動自在に取り付け、このヘッド部にそれぞれ噴射形態が異なる複数の噴射面を設け、このヘッド部を回すことでいずれかの噴射面を前方に向かわせて所望の噴射形態を使用するようにしたシャワーヘッドが提供される。
本発明の好ましい態様は、グリップ部にアーム部を設け、このアーム部に支持軸を架設し、ヘッド部が上記支持軸を中心として回動可能になっていることである。
本発明の他の好ましい態様は、ヘッド部は前方に向かう所定の角度領域αで俯き角が調節可能である。
さらに、複数の噴射面の全部が前方に向かっていない場合は、どの噴射面からも水が流出せずに止水状態になっていることである。
さらに他の好ましい態様は、グリップ部から噴射面に至る温水の供給経路が支持軸内を通るようにしたことである。
【発明の作用】
【0005】
本発明によれば、ヘッド部に複数の噴射面を設け、ヘッド部をグリップ部に対して回動することでこれら噴射面のいずれかを前方に向かわせることができ、所望の噴射特性のシャワー水を使用することができる。
また、ヘッド部が、グリップ部に設けたアーム部に対し支持軸を中心として回動可能になっているので、ヘッド部の回動構造が簡単で、操作が容易である。
さらに、ヘッド部が前方に向かっている状態で、所定の角度領域αで俯き角が調節可能であるから、体格や姿勢により噴射方向の調節ができる。
いずれの噴射面が前方に向かっていない場合は、どの噴射面からも水が流出しないようになっているので、ヘッド部を回すだけで止水可能であり、格別な止水スイッチが不要であるとともに、遠くにある給水栓に手を伸ばさなくても止水操作が簡単に行える。噴射面が前方を向いていない場合とは、前記前方に向かう所定の俯き角調整範囲を外れているという意味を含む。
そして、グリップ部から噴射面に至る温水の供給経路が支持軸内を通るようにしたので、供給通路を簡単に構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【実施例】
【0006】
以下、本発明をハンド式シャワーヘッドに適用した一実施例について、図面にもとづき説明する。
図1はシャワーヘッドの斜視図、図2は側面図であり、(A)図は一方の噴射面のA面を使用中の側面図、(B)図は他方の噴射面のB面を使用中の側面図、図3はヘッド部の横断面図、図4はヘッド部の縦断面図、図5の(A)図はA面の散水板の平面図、(B)図はB面の散水板の平面図である。
図において1は合成樹脂で形成されたシャワーヘッドのグリップ部であり、このグリップ部1は内部に通水路2を有する中空をなしている。グリップ部1の下端には、連結金具3を介してシャワーホース4が連結されるようになっている。したがって、このシャワーヘッドはシャワーホース4を通じて温水が供給される。なお、上記連結金具3は、浴場の壁面に取り付けた図示しないフックに脱着可能に止着されるようになっている。
【0007】
上記グリップ1の上端は二股状に形成されて一対のアーム部5を備えている。これらアーム部5内は、少なくとも一方が前記通水路2に連通しており、上記シャワーホース4から供給された温水が導入される。
これら一対のアーム部5間には、支持軸6が掛け渡されている。支持軸6は中空パイプからなり、両端が上記一対のアーム部5に貫挿されるとともにこれらアーム部5に対し気液密に固定されている。この中空支持軸6は、少なくとも一端が連通孔7を介してアーム部5の内部に連通しており、したがって支持軸6は前記通水路2に通じている。よって、前記ホース4を通じて送られてくる温水はアーム部5を経て中空支持軸6内に導かれるようになっている。
【0008】
上記中空支持軸6には、ヘッド部10が矢印Xで示すように、360度に回転可能に取り付けられている。ヘッド部10は、本実施例においてはドラム形をなし、その胴部の両端面にそれぞれ噴射面A及びBが形成されている。噴射面A及びBはそれぞれステンレスまたは樹脂製の散水板11a、11bにより構成されており、これら散水板11a、11bは、図5の(A)図及び(B)図に示す通り、互いに噴射特性が異なるように、散水孔群12a…、12b…を備えている。すなわち、一方の散水板11aには、使用者の身体に向けてシャワー水を噴射する目的で、散水板11aの全面に亘りほぼ均等に分散して散水孔12a…が開口形成されている。また、他方の散水板11bには、使用者の頭髪に向けてシャワー水を噴射する目的で散水板の中央部に集中して散水孔12b…が開口されているとともに、周囲に一列の散水孔が環状に配置されている。
したがって、一方の噴射面Aを使用するときは、散水板11aの全面からほぼ均等に分散したシャワー水が放出されるので、面積の広い身体を洗うのに好都合である。また他方の噴射面Bを使用するときは、散水板11bの中央部から集中してシャワー水が噴射されるので、身体よりも面積の狭い頭部に対して多量のシャワー水を強く噴射することができ、頭髪の洗浄に有効である。そして、このとき周囲の環状散水孔列から噴射される水は、ウォーターカーテンを作って、中央部に勢い良く噴射されるシャワー水が跳ね返るのを防止するのに有効である。
上記散水板11a、11bはそれぞれヘッド部10の胴部に対し、押えリング13a、13bによって取り外し可能に取り付けられている。これら押えリング13a、13bは胴部に対しねじ込み式に取着されている。なお、14a、14bはシール用パッキングである。
【0009】
上記ヘッド部10内には、図4に示す通り、胴部に設けた仕切板15a、15bにより区画された弁室16及び噴射室17a、17bが設けられている。弁室16には上記支持軸6が気液密に横貫されている。このため、ヘッド部10はアーム部5間で、上記支持軸6を中心として回転可能に支持されている。なお、支持軸6と弁室16とは、シール材、たとえばOリング18,18により気液密が保たれている。このOリング18,18はヘッド部10が支持軸6の周りで自由に回転するのを阻止する抵抗部材となっており、ヘッド部10に所定の力以上の力を加えてないとヘッド部10が回転しないようになっている。
弁室16を貫通している上記中空支持軸6には、その周囲に供給孔19…が形成されており、グリップ部1内の通水路2を介して支持軸6に送られてきた温水がこれら供給孔19…を通じて弁室16に流れ込むようになっている。
そして、上記弁室16を区画する上記仕切板15a、15bには、それぞれ弁孔20a、20bが開口されている。これら弁孔20a、20bは弁室16と噴射室17a、17bとを連通している。噴射室17a、17bは前記散水板11a、11bに臨んでいる。
これら弁孔20a、20bはそれぞれボール弁21a、21bにより開閉される。すなわち、弁室6内には上記ボール弁21a、21bが収容されており、これらボール弁21a、21bはそれぞれ弁孔20a、20bを開閉する。一方のボール弁21aが弁孔20aを開くと、弁室6内の湯水が弁孔20aを通じて噴射室17aに流れ込み、よって散水板11aを通過して散水するとともに、他方のボール弁21bが弁孔20bを開くと、弁室6内の湯水が弁孔20bを通じて他方の噴射室17bに流れ込み、よって他方の散水板11bを通じて散水する。
上記ボール弁21a、21bはカム面22によって作動される。カム面22は、上記中空支持軸6の周面に形成されており、この支持軸6の径を周方向に沿って変化させたものである。これらボール弁21a、21bは、それぞれ板ばね又は針金などのばね部材23a、23bによって押されており、このためボール弁21a、21bはそれぞれ常にカム面22に当接されている。
【0010】
ヘッド部10を手で持って中空支持軸6の周りに回転させると、弁室16及びここに収容されているボール弁21a、21bも一体的に支持軸6の周りを回転する。ヘッド部10が所定の位置に回動されると、たとえば噴射面Aが前方を向く位置に回動されると、一方のボール弁21aがカム面22に押され、ばね部材23aの押付け力に抗して支持軸6の外径方向に移動する。このため、ボール弁21aが弁孔20aから離れ、弁孔20aが開く。よって、シャワーホース4から供給された温水は、グリップ1内の通水路2を通り、少なくとも一方のアーム部5を通過して連通孔7より中空支持軸6内に流れ込み、さらに供給孔19…を通って弁室16に流入し、上記弁孔20aから一方の噴射室17aに流れ込む。この結果、この噴射室17aより散水板11aの散水孔12a…を通じてシャワー水として放出される。すなわち、この場合、前方を向いている噴射面Aから、身体洗浄用の噴射特性をもったシャワー水が噴射されることになる。
同様に、ヘッド部10を回して他方の噴射面Bを前方に向けた場合、他方のボール弁21bが弁孔20bを開くので、他方の散水板11bからシャワー水が噴射される。この場合は、頭髪を洗浄するのに有効な噴射特性を有するシャワー水が放出される。
【0011】
ところで、通常、シャワー水の噴射方向は、使用者の体格や使用姿勢などに応じて俯き具合を調整したいという要請があり、特に一般のシャワーヘッドは、グリップ部1の下端に連結した連結金具3が浴場の壁面に取り付けた図示しないフックに止着されるようになっているので、グリップ部1がフックに掛止された状態では、シャワー水の噴射方向が定まってしまう。
これに対し、本例では、ヘッド部10が支持軸6の周りに回動可能に装着されていることから、ヘッド部10を回動することにより噴射方向の俯き角が調節可能となっている。
すなわち、ヘッド部10は、噴射面A又はBを前方に向けてシャワー水を前方に噴射する場合、図2(A)図に示す角度αの範囲内で噴射方向の調節が可能になっている。調整範囲は角度αの領域であり、本例の場合、実質シャワー水を水平向きに噴射することはないので、水平に対して例えば10度下向き方向から、垂直真下方向に噴射することもないので垂直に対して例えば5度上向き方向に亘る範囲に囲まれた領域であり、実質的に調整可能な俯き角は、75度の範囲となっている。
したがって、噴射面A又はBを使用する場合、角度αの範囲内であれば、噴射方向を自由に調節できる。
このような設定は、カム面22の形状を選択することで可能である。つまり、噴射面A又はBがそれぞれ上記俯き角αの調整範囲にあるとき、ボール弁21a又は21bがカム面22で押されて弁孔20a又は20bを開いているように、カム面22のカム形状を設定しておけば、噴射面A又はBは角度αの範囲内で温水を噴射し、かつその噴射の向きを自由に選択することができる。
このような噴射方向の調節は、ヘッド部10を手で持って回せば噴射面A又はBの向きが変わるので調整可能である。このとき、Oリング18,18の弾性摩擦抵抗がヘッド部10の回転を阻止する抵抗部材となっているので、ヘッド部10に所定以上の力を加えないとヘッド部10は回転しないが、所望の位置で手を離すと、上記摩擦抵抗でヘッド部10の回動が防止され、例えばシャワー水の噴射による反動でヘッド部10が回転するなどの不具合が防止される。
【0012】
また、ヘッド部10を時計回り又は反時計回りに回して噴射面A又はBを角度αの領域より外れた位置に回した場合、ボール弁21a又は21bが弁孔20a又は20bを閉じるので、噴射が停止される。この停止領域は、反対側の噴射面が上記角度αの範囲に入るまでとなっている。言い換えれば、いずれか一方の噴射面でシャワー水を噴射している状態から、ヘッド部10を回してその噴射面が角度αの領域を過ぎると、シャワー水の噴射が停止される。さらに回して、反対側の噴射面が領域αに差し掛かるとこの面から噴射がなされる。
このことから、一方の面から他方に面に噴射を切換えるには、ヘッド部10を105度以上回動させる必要があり、この105度の範囲は噴射停止領域となっている。
よって、シャワーを使用中にシャワーを止めたいときはヘッド部10を停止領域に回せばよく、手元スイッチとして機能し、手を延ばして給水栓を閉めるなどの必要がなくなる。
【0013】
このような構成に掛かる上記実施例によれば、シャワーホース4から供給される温水は、グリップ部1内の通水路2を通り、連通孔7より中空の支持軸6内に送られ、この支持軸6の供給孔19…を経てヘッド部10内に形成した弁室16に送られる。弁室16内の温水は、それぞれ弁孔20a又は20bがボール弁21a又は21bにより開かれたとき、噴射室17a又は17bに流れ込み、これら噴射室17a又は17bから散水板11a、11bを通じて外に放出される。
ヘッド部10は支持軸6の周りに回転可能であるから、ヘッド部10を回していずれかの噴射面A又はBを前方に向けると、これに通じる弁孔20a又は20bが開かれ、よってこの前方を向いた噴射面よりシャワー水を噴射することが出来る。したがって、A面かB面のいずれを選ぶかにより、所望とするシャワー特性の散水を使用することができ、かつ180度回転すれば反対側の面を用いて散水をさせることができる。このため、例えば身体を洗浄するときと、頭髪を洗浄するときでは、噴射形態の異なる散水又は噴射によるシャワー水を使い分けることができる。
そして、いずれかの噴射面A又はBが前方を向いているとき、図2に示す角度αの範囲内であれば、ヘッド部10を回して噴射方向の俯き角を調整することができ、したがって、体格や洗う姿勢に応じて噴射方向を調節することができる。
この場合、本例ではヘッド部10が、Oリング18,18の摩擦抵抗で回転を阻止されるので、どこの位置でも回動を停止可能であり、俯き角を無段階で調節することができる。よって、噴射方向の選択の自由度が大きい。
なお、この俯き角は、所定の回動角度ピッチをもって段階的に調節できるようにしてもよい。
さらに、いずれかの噴射面A又はBによる散水中、ヘッド部10を上記角度αの領域を超えて時計回り又は反時計回りの回動すると、反対側の噴射面が角度αの領域に達しない範囲では、弁孔20a及び20bがボール弁21a及び21bにより閉じられるので、いずれの面からも散水が行われない。よって、この領域は散水停止領域であり、噴射面A又はBによる散水中にヘッド部10をこの位置に回動すれば噴射が停止される。このため、わざわざ遠くの給水栓に手を延ばして水栓を止めなくても、手元で散水(噴射)を止めることができる。
【0014】
ヘッド部10は支持軸6に回動可能に軸支され、この支持軸6はグリップ部1の先端に設けた一対のアーム部5間に架設されているので、ヘッド部10の回動操作が容易であり、またヘッド部10の機械的支持が堅固になされる。
そして、シャワーホース4より供給される温水は、グリップ部1内の通水路2より連通孔7を経て中空の支持軸6内に送られ、この支持軸6内から供給孔19…を経て弁室16に送られるので、温水の流通経路が簡素化し、シール構造も簡単になる。
また、弁孔20a、20b及びボール弁21a、21bはヘッド部10内の弁室16内に設けたので、ヘッド部内のスペースを有効に活用することができる。
使用中に一時的に散水を止めたい場合は、ヘッド部10を回すことで止水が可能であり、この点でも構造が簡単になり、部品点数が少なくてすむ。
【0015】
上記した実施例では、噴射面を2面設けた例を説明したが、噴射面は3面又は4面以上であってもよく、それぞれの噴射面に互いに噴射特性の異なる散水孔又は噴射口などを形成することで、所望の噴射形態を選んで使用することができる。
また、噴射特性の異なる複数の散水板を準備しておき、押えリング13a、13bを外して散水板を交換すれば、多種の噴射特性をもつシャワー水の選択使用が可能である。
さらに、ヘッド部10は支持軸6を中心として360度回転可能にしたが、二面の場合は180度プラス75度の角度で回動可能にしてもよい。
また、噴射経路の切換えとして、実施例ではボール弁21a、21bを用いたが、ボール弁の場合、弁孔20a、20bの開閉構造が簡単で、開閉作動が確実であるといった利点があるが、本発明においては必ずしもボール弁を使用することには制約されない。
さらに、支持軸6は一対のアーム部5,5間に架設され、この支持軸に対してヘッド部10を回動自在に取付けたが、支持軸とヘッド部を一体的に構成し、支持軸をアーム部に対して回動可能に取付けるようにしてもよい。この場合、連通孔7を利用して通水を切換えるための弁構造を構成することもできる。
そして本発明は、浴槽用のシャワーヘッドに限らず、洗面化粧台に設置されるシャワーヘッドに適用しても有効であり、洗髪のための噴射形態を、例えばジェット噴射、柔らかシャワーなどに種々変えて使用することができる。
【発明の効果】
【0016】
以上説明した通り本発明によれば、グリップ部に対してヘッド部を回動自在に取り付け、このヘッド部を回すことでいずれかの噴射面を前方に向かわせて所望の噴射形態を使用するようにしたので、ヘッド部を回動するだけの簡単な操作で噴射の切換えが可能である。
したがって、シャワータイム中、所望の噴射形態を自由に選んで洗浄効果を高めたり、噴射特性の変化を楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】 本発明の一実施例を示し、シャワーヘッドの斜視図
【図2】 同シャワーヘッドの側面図であり、(A)図は一方の噴射面のA面を使用中の側面図、(B)図は他方の噴射面のB面を使用中の側面図
【図3】 ヘッド部の横断面図
【図4】 ヘッド部の縦断面図
【図5】 散水板の平面図であり、(A)図はA面側の散水板の平面図、(B)図はB面の散水板の平面図
【符号の説明】
【0018】
1…グリップ部
2…通水路
5…アーム部
6…支持軸
7…連通孔
10…ヘッド部
11a、11b…散水板
12a、12b…散水孔
16…弁室
20a、20b…弁孔
21a、21b…ボール弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリップ部に対してヘッド部を回動自在に取り付け、このヘッド部にそれぞれ噴射形態が異なる複数の噴射面を設け、このヘッド部を回すことでいずれかの噴射面を前方に向かわせて所望の噴射形態を使用するようにしたシャワーヘッド。
【請求項2】
グリップ部にアームを設け、このアームに支持軸を架設し、この支持軸を中心としてヘッド部が回動可能になっていることを特徴とする請求項1に記載のシャワーヘッド。
【請求項3】
ヘッド部は前方に向かう所定の角度領域で俯き角が調節可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシャワーヘッド。
【請求項4】
複数の噴射面のうちのいずれの噴射面も前方に向いていない場合は、どの噴射面からも水が流出せずに止水状態になっていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のシャワーヘッド。
【請求項5】
グリップ部から噴射面に至る温水の供給経路は支持軸内を通るようにしたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のシャワーヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−130614(P2007−130614A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−351180(P2005−351180)
【出願日】平成17年11月8日(2005.11.8)
【出願人】(592104461)
【Fターム(参考)】