説明

シリコーンオイル組成物の製造方法

【課題】 アミノ変性シリコーンオイル中に架橋シリコーン粒子を均一に分散し、取扱性の優れるシリコーンオイル組成物を効率よく製造する方法を提供する。
【解決手段】 平均粒径0.1〜500μmの架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンと平均粒径0.05〜100μmのアミノ変性シリコーンオイルの水系エマルジョンを混合した後、好ましくは、容器の内壁に沿って低速で回転する攪拌手段と、容器の内部で高速で回転する攪拌手段を少なくとも有する攪拌装置によって、減圧下、攪拌しながら水を除去することを特徴とするシリコーンオイル組成物の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アミノ変性シリコーンオイル中に架橋シリコーン粒子を分散してなるシリコーンオイル組成物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1および2には、シリコーンオイルを含有する架橋性シリコーン組成物を水中に分散させた後、該組成物を架橋することにより、水中に分散したシリコーンオイル液滴中に架橋シリコーン粒子を含有する水系エマルジョンを調製する方法が記載され、さらに、このエマルジョンから水を除去することにより、架橋シリコーン粒子を含有するシリコーンオイル組成物を調製する方法も記載されている。
【0003】
しかし、上記のような方法では、シリコーンオイルは架橋性シリコーン組成物の架橋反応に影響を与えないものに限定されるため、アミノ変性シリコーンオイル等のシリコーンオイルを用いることはできなかった。
【0004】
特許文献3には、アミノ変性シリコーンオイルと架橋シリコーン粒子からなるダイラタンシー性液体が記載されており、アミノ変性シリコーンオイルと架橋シリコーン粒子を単に混合することにより調製することが記載されている。
【0005】
しかし、上記のような方法では、アミノ変性シリコーンオイル中に架橋シリコーン粒子を均一に分散するシリコーンオイル組成物を効率よく調製することは困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−281523号公報
【特許文献2】特開2000−281903号公報
【特許文献3】特開2003−176415号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、アミノ変性シリコーンオイル中に架橋シリコーン粒子を均一に分散するシリコーンオイル組成物を効率よく製造する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のシリコーンオイル組成物の製造方法は、平均粒径0.1〜500μmの架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンと平均粒径0.05〜100μmのアミノ変性シリコーンオイルの水系エマルジョンを混合した後、水を除去することを特徴とする。
【0009】
さらに、好ましい本発明の製造方法は、上記の水系サスペンジョンと上記の水系エマルジョンを混合した後、容器の内壁に沿って低速で回転する攪拌手段と、容器の内部で高速で回転する攪拌手段を少なくとも有する攪拌装置によって、減圧下、攪拌しながら水を除去することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の製造方法によれば、アミノ変性シリコーンオイル中に架橋シリコーン粒子を均一に分散し、取扱性の優れるシリコーンオイル組成物を効率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の製造方法で用いる攪拌装置の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明で用いられる架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンは、水中に架橋シリコーン粒子を分散してなるものであり、好ましくは、架橋性シリコーン組成物の水系エマルジョンを架橋させてなるものである。この架橋性シリコーン組成物としては、例えば、ヒドロシリル化反応性のもの、縮合反応性のもの、有機過酸化物反応性のもの、高エネルギー線反応性のものが挙げられ、特に、ヒドロシリル化反応性のもの、縮合反応性のものが好ましい。このようにして調製された架橋シリコーン粒子の性状としては、ゴム状、ゲル状等のエラストマー状が例示される。また、この架橋シリコーン粒子の形状としては、球状、扁平形状、紡錘形状が例示され、好ましくは、球状である。また、この架橋シリコーン粒子の平均粒径は0.1〜500μmの範囲内であり、好ましくは0.1〜200μmの範囲内であり、より好ましくは0.1〜100μmの範囲内であり、特に好ましくは0.1〜50μmの範囲内である。
【0013】
ヒドロシリル化反応架橋性シリコーン組成物としては、(A)一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、(B)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン、および(C)ヒドロシリル化反応用触媒から少なくともなるものが例示される。
【0014】
(A)成分中のアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基が例示され、特に、ビニル基が好ましい。また、(A)成分中のアルケニル基以外のケイ素原子結合有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基;3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化炭化水素基等の一価炭化水素基が例示される。(A)成分の分子構造としては、直鎖状、環状、網状、一部分岐を有する直鎖状が例示され、エラストマー状の架橋シリコーン粒子を形成するためには、直鎖状、あるいは一部分岐を有する直鎖状であることが好ましい。また、(A)成分の25℃における粘度は限定されないが、20〜100,000mPa・sの範囲内であることが好ましく、特に、20〜10,000mPa・sの範囲内であることが好ましい。
【0015】
また、(B)成分中の水素原子以外のケイ素原子結合有機基としては、前記と同様のアルケニル基を除く一価炭化水素基が例示される。(B)成分の分子構造としては、直鎖状、環状、網状、一部分岐を有する直鎖状が例示される。また、(B)成分の25℃における粘度は、1〜10,000mPa・sの範囲内であることが好ましい。(B)成分の配合量は、上記組成物を架橋させるに十分な量であればよく、具体的には、(A)成分100重量部に対して0.3〜200重量部の範囲内であることが好ましい。
【0016】
また、(C)成分は、上記組成物の架橋反応を促進するためのヒドロシリル化反応用触媒であり、特に、白金系触媒であることが好ましい。この白金系触媒としては、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、白金のオレフィン錯体、白金のアルケニルシロキサン錯体、白金黒、白金担持のシリカが例示される。(C)成分の配合量は、上記組成物の架橋反応を促進するに十分な量であればよく、具体的には、(C)成分として白金系触媒を用いる場合には、(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対して(C)成分中の白金金属が1×10−7〜1×10−3重量部の範囲内となる量であることが好ましい。
【0017】
上記組成物を水中で分散した状態で架橋する際、予め(C)成分を配合した上記組成物を水中に分散させた後、架橋してもよく、また、(C)成分を除いた上記組成物を水中に分散させた後、(C)成分を添加することにより、上記組成物を架橋してもよい。後者の場合、(C)成分を平均粒径1μm以下に分散させた水分散液として添加することが好ましい。
【0018】
また、縮合反応架橋性シリコーン組成物としては、(D)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合する水酸基、またはアルコキシ基、オキシム基、アセトキシ基、アミノキシ基等の加水分解性基を有するオルガノポリシロキサン、(E)一分子中に少なくとも3個のケイ素原子に結合するアルコキシ基、オキシム基、アセトキシ基、アミノキシ基等の加水分解性基を有するシラン系架橋剤、および(F)有機錫化合物、有機チタン化合物等の縮合反応用触媒から少なくともなるものが例示される。
【0019】
(D)成分中のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、メトキシエトキシ基が例示される。また、(D)成分中のオキシム基としては、ジメチルケトキシム基、メチルエチルケトキシム基が例示される。(D)成分中のその他のケイ素原子結合有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基;3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化炭化水素基等の一価炭化水素基が例示される。(D)成分の分子構造としては、直鎖状、環状、網状、一部分岐を有する直鎖状が例示され、エラストマー状の架橋シリコーン粒子を形成するためには、直鎖状、あるいは一部分岐を有する直鎖状であることが好ましい。また、(D)成分の25℃における粘度は限定されないが、20〜100,000mPa・sの範囲内であることが好ましく、特に、20〜10,000mPa・sの範囲内であることが好ましい。
【0020】
また、(E)成分中のアルコキシ基およびオキシム基としては、前記と同様の基が例示される。(E)成分としては、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリオキシムシラン、ビニルトリオキシムシランが例示される。(E)成分の配合量は、上記組成物を架橋させるに十分な量であればよく、具体的には、(D)成分100重量部に対して0.3〜200重量部の範囲内であることが好ましい。
【0021】
また、(F)成分は、上記組成物の架橋反応を促進するための縮合反応用触媒であり、具体的には、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、オクテン酸錫、ジブチル錫ジオクテート、ラウリン酸錫、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート、ジブトキシビス(エチルアセトアセテート)が例示される。(F)成分の配合量は、上記組成物の架橋反応を促進するに十分な量であればよく、具体的には、(D)成分100重量部に対して0.01〜5重量部の範囲内であることが好ましく、特に、0.05〜2重量部の範囲内であることが好ましい。
【0022】
このような架橋性シリコーン組成物を水中に分散させる方法としては、ホモミキサー、パドルミキサー、ヘンシェルミキサー、ホモディスパー、コロイドミル、プロペラ攪拌機、ホモジナイザー、インライン式連続乳化機、超音波乳化機、真空式練合機等の装置により、上記組成物を水中に分散させる方法が例示される。
【0023】
この際、水の使用量は限定されないが、この水系エマルジョン全体の5〜99重量%の範囲内であることが好ましく、特には、10〜80重量%の範囲内であることが好ましい。また、架橋性シリコーン組成物を水中に安定性よく分散させるためには、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール、ポリオキシアルキレンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンソルビタンエステル、ポリエチレングライコール、ポリプロピレングライコール、ジエチレングライコールトリメチルノナノールのエチレンオキサイド付加物等のノニオン系界面活性剤;ヘキシルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、デシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、セチルベンゼンスルホン酸、ミリスチルベンゼンスルホン酸やそのナトリウム塩等のアニオン系界面活性剤;オクチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ドデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、オクチルジメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、デシルジメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムヒドロキシド、牛脂トリメチルアンモニウムヒドロキシド、ヤシ油トリメチルアンモニウムヒドロキシド等のカチオン系界面活性剤を用いることが好ましく、特に、ノニオン系界面活性を用いることが好ましい。この界面活性剤の使用量は、架橋性シリコーン組成物100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲内であることが好ましく、特に、0.5〜10重量部の範囲内であることが好ましい。さらに、この水系エマルジョンの安定性を向上させるため、2−フェノキシエタノール、カルボキシメチルセルロール、キサンタンガム等の増粘剤を配合してもよい。
【0024】
上記の製造方法において、水中に分散している架橋性シリコーン組成物の平均粒径は0.1〜500μmの範囲内であることが必要であり、好ましくは0.1〜200μmの範囲内であり、より好ましくは0.1〜100μmの範囲内であり、特に好ましくは0.1〜50μmの範囲内である。これは、水中に分散している架橋性シリコーン組成物の平均粒径が上記範囲の下限未満である水系エマルジョンを調製することが困難であり、一方、上記範囲の上限をこえる水系エマルジョンは、その安定性が低下するからである。
【0025】
このようにして調製された架橋性シリコーン組成物の水系エマルジョンを加熱、室温で放置、あるいは高エネルギー線を照射することによって、水中に分散している上記組成物を架橋反応して、架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンを調製することができる。
【0026】
一方、アミノ変性シリコーンオイルの水系エマルジョンは、水中にアミノ変性シリコーンオイルを分散してなるものである。このアミノ変性シリコーンオイルとしては、分子鎖中のケイ素原子に、2−アミノエチル基、3−アミノプロピル基、N−シクロヘキシル−3−アミノプロピル基、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル基等のアミノ基を有するシリコーンオイルであり、具体的には、一般式:
【化1】

(式中、pは0または1であり、xは正数であり、yは0または正数である。)
で示されるアミノ変性シリコーンオイル、一般式:
【化2】

(式中、pは0または1であり、yは0または正数である。)
で示されるアミノ変性シリコーンオイル、一般式:
【化3】

(式中、pは0または1であり、yは0または正数である。)
で示されるアミノ変性シリコーンオイル、一般式:
【化4】

(式中、pは0または1であり、xは正数であり、yは0または正数である。)
で示されるアミノ変性シリコーンオイル、これらのアミノ変性シリコーンオイルのメチル基の一部をフェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、水酸基、メトキシ基、エトキシ基に置換したシリコーンオイルが例示される。また、このようなアミノ変性シリコーンオイルの25℃における粘度は限定されないが、1〜100,000,000mPa・sの範囲内であることが好ましく、さらに、5〜1,000,000mPa・sの範囲内であることが好ましく、特に、5〜100,000mPa・sの範囲内であることが好ましい。
【0027】
このようなアミノ変性シリコーンオイルを水中に分散させる方法としては、ホモミキサー、パドルミキサー、ヘンシェルミキサー、ホモディスパー、コロイドミル、プロペラ攪拌機、ホモジナイザー、インライン式連続乳化機、超音波乳化機、真空式練合機等の装置により、上記シリコーンオイルを水中に分散させる方法が例示される。
【0028】
この際、水の使用量は限定されないが、この水系エマルジョン全体の5〜99重量%の範囲内であることが好ましく、特には、10〜80重量%の範囲内であることが好ましい。また、架橋性シリコーン組成物を水中に安定性よく分散させるためには、前記と同様の界面活性剤を用いることが好ましく、特に、ノニオン系界面活性を用いることが好ましい。この界面活性剤の使用量は、アミノ変性シリコーンオイル100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲内であることが好ましく、特に、0.5〜10重量部の範囲内であることが好ましい。さらに、この水系エマルジョンの安定性を向上させるため、2−フェノキシエタノール、カルボキシメチルセルロール、キサンタンガム等の増粘剤を配合してもよい。
【0029】
上記の製造方法において、水中に分散しているアミノ変性シリコーンオイルの平均粒径は0.05〜100μmの範囲内であることが必要であり、好ましくは0.1〜100μmの範囲内であり、特に好ましくは0.1〜50μmの範囲内である。これは、水中に分散しているアミノ変性シリコーンオイルの平均粒径が上記範囲の下限未満である水系エマルジョンを調製することが困難であり、一方、上記範囲の上限をこえる水系エマルジョンは、その安定性が低下するからである。
【0030】
本発明の製造方法において、架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンとアミノ変性シリコーンオイルの水系エマルジョンの混合比率は限定されないが、架橋シリコーン粒子とアミノ変性シリコーンオイルの重量比率が1:99〜50:50の範囲内であることが好ましい。これは、架橋シリコーン粒子の比率が大きくなると、架橋シリコーン粒子が凝集しやすくなり、得られるシリコーン組成物の取扱性が低下するからである。
【0031】
本発明の製造方法では、架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョとアミノ変性シリコーンオイルの水系エマルジョンを混合した後、水を除去することを特徴とする。水を除去する方法としては、風乾、熱風乾燥、真空乾燥、加熱乾燥が例示されるが、水を除去する際、アミノ変性シリコーンオイルの変質を抑制し、効率的に水を除去するため、減圧下、攪拌しながら水を除去する際、容器の内壁に沿って低速で回転する攪拌手段と、容器の内部で高速で回転する攪拌手段を少なくとも有する攪拌装置を用いることが好ましい。この攪拌装置の一例を図1に示した。図1を用いて本発明の製造方法を詳細に説明する。
【0032】
攪拌手段2は、容器1の内壁に沿って低速で回転することにより、容器内の架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンとアミノ変性シリコーンオイルの水系エマルジョンの混合物4を全体的に攪拌する。この攪拌手段2としては、アンカーミキサー、スクレパーを装着したアンカーミキサーが例示される。この攪拌手段2により、容器内の混合物の局所的な滞留を抑制し、上記混合物からむらなく水を除去することができる。この攪拌手段2は低速で回転するが、その回転速度としては、1〜500rpmの範囲であることが好ましい。
【0033】
また、攪拌手段3は、容器1の内部で高速で回転することにより、容器内の混合物から水を除去してなるシリコーンオイル組成物を強制的に攪拌する。これは、前記攪拌手段2のみであると、混合物から水を効率よく除去することが困難であり、また、この攪拌手段3のみであると、混合物4が、この攪拌手段3の近傍の局所的に攪拌され、結果、混合物4から水を効率よく除去することが困難であるからである。この攪拌手段3としては、攪拌軸に、ファン、プロペラ、ソフト十字、かい十字、バタフライ、タービン、ディスクタービン、湾曲ディスクタービン、ブレードタービン、傾斜パドル、ディスパー等の羽根が装着されてなるインペラー式攪拌機;高速回転タービン羽根とステーターとからなるホモミキサーが例示され、特に、ディスパーミキサーであることが好ましい。この攪拌手段3は高速で回転するが、その回転速度としては、1,000〜20,000rpmの範囲内であることが好ましい。
【0034】
本発明の製造方法では、混合物を減圧下、攪拌しながら水を除去するが、水の除去を促進するため、前記混合物を100℃未満の温度に加熱することが好ましく、特に、50〜90℃の範囲内の温度に加熱することが好ましい。また、減圧の程度も限定されないが、100mmHg以下であることが好ましく、特に、50mmHg以下であることが好ましい。
【0035】
このようにして得られるシリコーンオイル組成物は、アミノ変性シリコーンオイル中に架橋シリコーン粒子が均一に分散しており、その性状としては、液状、クリーム状、ペースト状、あるいはグリース状が例示される。また、この組成物には、その他任意の成分として、増粘剤、可塑剤、充填材、溶媒、顔料等を配合してもよい。
【0036】
本発明の製造方法で得られるシリコーンオイル組成物は化粧料原料もしくは化粧料として好適である。この化粧料の類型としては、石鹸、ボディシャンプー、洗顔クリーム等の洗浄用化粧料;化粧水、クリーム・乳液、パック等の基礎化粧料;おしろい、ファンデーション等のベースメークアップ化粧料;口紅、ほほ紅、アイシャドー、アイライナー、マスカラ等の眉目化粧料;マニキュア等のメークアップ化粧料;シャンプー、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、セットローション、ブロースタイリングローション、ヘアスプレー、泡状スタイリング剤、ジェル状スタイリング剤、ヘアリキッド、ヘアトニック、ヘアクリーム、育毛剤、養毛剤、染毛剤、整髪料等の毛髪化粧料;香水、オー・デ・コロン等の芳香性化粧料;歯磨き;浴用剤;脱毛剤、髭剃り用ローション、制汗・消臭剤、日焼け防止剤等の特殊化粧料が例示され、特に、基礎化粧料、メークアップ化粧料等の皮膚化粧料、あるいは毛髪化粧料であることが好ましい。また、この化粧料の剤形としては、水性液状、油性液状、乳液状、クリーム状、フォーム状、半固形状、固形状、粉状が例示される。また、この化粧料をスプレーにより用いることができる。
【0037】
このシリコーンオイル組成物を用いて化粧料を調製する際、他の化粧料原料として、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、モクロウ、鯨ロウ、ホホバ油、モンタンロウ、ミツロウ等のロウ類;流動パラフィン、イソパラフィン、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸デシル、オレイン酸2−オクチルドデシル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、酢酸ラノリン、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、アボガド油、アーモンド油、オリブ油、カカオ油、ホホバ油、ゴマ油、サフラワー油、大豆油、ツバキ油、スクワラン、パーシック油、ヒマシ油、ミンク油、綿実油、ヤシ油、卵黄油、豚脂等の油脂;ポリプロピレングリコールモノオレート、ネオペンチルグリコール−2−エチルヘキサノエート等のグリコールエステル油;イソステアリン酸トリグリセライド、椰子油脂肪酸トリグリセライド等の多価アルコールエステル油;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシプロピレンセチルエーテル等のポリオキシアルキレンエーテル油;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、オクタメチルテトラシクロシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ポリエーテル変性シリコーンオイル等のシリコーンオイル等を配合することができる。
【0038】
さらに、他の化粧料原料として、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、d,l−ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ソルビトール、ヒアルロン酸ナトリウム等の保湿剤;高級脂肪酸石鹸、高級アルコール硫酸エステル塩、N−アシルグルタミン酸塩、リン酸エステル塩等のアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ベタイン型、アミノ酸型、イミダゾリン型、レシチン等の両性界面活性剤、多価アルコールエステル型、酸化エチレン縮合型等の非イオン界面活性剤等の界面活性剤;酸化鉄等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジリコニウム等の白色顔料、マイカ、タルク、セリサイト等の体質顔料等の顔料;カラギーナン、アルギン酸、アラビアゴム、トラガント、ペクチン、デンプン、キサンタンガム、グアーガム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、ポリオキシエチレングリコールジステアレート、ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレングリコール等の増粘剤;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチル−フェニル)−ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール誘導体、桂皮酸エステル等の紫外線吸収剤;グリチルリチン酸カリウム、酢酸トコフェロール等の坑炎症剤;メチルパラベン、ブチルパラベン等の防腐剤;トリクロサン、トリクロロカルバン等の殺菌剤;BHA、BHT、γ−オリザノール等の酸化防止剤等を配合することができる。
【0039】
特に、この化粧料が毛髪化粧料である場合には、他の化粧料原料として、グリセリンモノステアレート等のグリセリン脂肪酸エステル;ソルビタンモノパルミテート等のソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンセチルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンステアリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル;その他、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、脂肪酸アルキロールアミド等の非イオン性界面活性剤;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム等のモノアルキルトリメチルアンモニウム塩;塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジベヘニルジメチルアンモニウム等のジアルキルジメチルアンモニウム塩等の陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤等の界面活性剤;(メタ)アクリル系ラジカル重合性モノマーの重合体やシリコーン系化合物との共重合体、ポリ(N―アシルアルキレンイミン)、ポリ(N−メチルピロリドン)、フッ素基含有有機基やアミノ基で変性したシリコーンレジン、無変性のシリコーンレジン等の皮膜形成剤;イオウ、硫化セレン、ジンクピリチオン、オクトピロックス、ジンクピリジウム−1−チオール−N−オキサイド、サリチル酸、2,4,4'−トリクロロ−2'−ヒドロキシジフェニルエーテル、1−ヒドロキシ−2−ピリドン化合物等のふけ止め剤;スクワレン、ラノリン、パーフルオロポリエーテル、カチオン性ポリマー等の感触向上剤;エタノール、イソプロピルアルコール、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の凍結防止剤;エチレンジアミン4酢酸、クエン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホニックアシッド、およびこれらの塩等のキレート剤;;パール化剤、色素、染料等の着色料;ビタミン、養毛料、ホルモン、香料、pH調節剤、噴射剤、その他Encyclopedia of Shampoo Ingredients(Micelle press、1985)に収載されている成分等を配合することができる。
【0040】
このシリコーンオイル組成物を用いて化粧料を調製する際、この配合量は限定されないが、固形分換算として、化粧料中の0.1〜99.9重量%であることが好ましく、特に、0.5〜99重量%の範囲内であることが好ましい。これは、このシリコーンオイル組成物の配合量が上記範囲の上限をこえる場合には、化粧料としての効果が失われる傾向があるからであり、一方、上記範囲の下限未満であると、化粧料の使用感等が改善されにくくなる傾向があるからである。
【実施例】
【0041】
本発明のシリコーンオイル組成物の製造方法を実施例により詳細に説明する。なお、実施例中の粘度は25℃において測定した値である。また、架橋シリコーン粒子の平均粒径、水系エマルジョン中のアミノ変性シリコーンオイルの平均粒径、およびシリコーン組成物の粘度と粘弾性特性を次のようにして求めた。
【0042】
[架橋シリコーン粒子の平均粒径]
架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンをレーザー回折式粒度分布測定器(堀場製作所のLA−750)により測定し、得られたメジアン径(累積分布の50%に相当する粒径)を平均粒径とした。
【0043】
[アミノ変性シリコーンオイルの平均粒径]
アミノ変性シリコーンオイルの水系エマルジョンをレーザー回折式粒度分布測定器(堀場製作所のLA−750)により測定し、得られたメジアン径(累積分布の50%に相当する粒径)を平均粒径とした。
【0044】
[シリコーンオイル組成物の粘度]
シリコーンオイル組成物の粘度をEMD型粘度計(東京計器株式会社製)により測定した。なお、コーンは3°×R14のものを使用し、回転数10rpmで3分経過後の値を読み取った。
【0045】
[シリコーンオイル組成物の粘弾性]
シリコーンオイル組成物の貯蔵弾性率G'(Pa)、損失弾性率G''(Pa)、さらに損失正接tanδをARES粘弾性測定装置(Reometric Scientific社製)により測定した。なお、測定の条件は、室温、25mmパラレルプレート、ギャップ:0.5〜0.6mm、歪み:10%、振動数:0.01〜50Hzである。
【0046】
[実施例1]
粘度400mPa・sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン共重合体(ビニル基の含有量=1.18重量%)92.10重量部、粘度50mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.43重量%)7.90重量部を混合してシリコーンゴム組成物を調製し、あらかじめ調製しておいたポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB=14.5)1.6重量部と2−フェノキシエタノール1.6重量部を純水96.8重量部に溶解させた水溶液29.5重量部を加えてコロイドミルにより乳化した後、さらに純水27.6重量部を加えてシリコーンゴム組成物の水系エマルジョンを調製した。
【0047】
上記エマルジョンに、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体を主成分とする白金系触媒の水系エマルジョン(白金系触媒の平均粒径=0.05μm、白金金属濃度=0.05重量%)を、上記のエマルジョン中のシリコーンゴム組成物に対して、白金金属が重量単位で10ppmとなる量添加して、均一に混合した。
【0048】
上記エマルジョンを50℃で1日間静置することにより、シリコーンゴム組成物をヒドロシリル化反応により架橋して、球状シリコーンゴム粒子の水系サスペンジョンを調製した。この水系分散液中のシリコーンゴム粒子の含有率は63重量%であり、シリコーンゴム粒子の平均粒径は2.5μmであった。
【0049】
次に、粘度1,200mPa・sである、式:
【化5】

に示されるアミノ変性シリコーンオイル100重量部に、あらかじめ調製しておいたポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB=14.5)1.6重量部と2−フェノキシエタノール1.6重量部を純水96.8重量部に溶解させた水溶液29.5重量部を加えてホモディスパーを用いて回転数2,000rpmで5分間攪拌して乳化した後、ホモディスパーの回転数を500rpmにし、純水29.2重量部を加えてさらに5分間攪拌してアミノ変性シリコーンオイルの水系エマルジョンを調製した。この水系エマルジョン中のアミノ変性シリコーンオイルの含有率は63重量%であり、アミノ変性シリコーンオイルの液滴の平均粒径は3.3μmであった。
【0050】
上記で調製したシリコーンゴム粒子の水系サスペンジョン40重量部と上記で調製したアミノ変性シリコーンオイルの水系エマルジョン60重量部を混合して水系混合物を調製した。この水系混合物をコンビミックス(株式会社エステーエム製のバキュームミキサーHV−030型)に仕込み、アンカーミキサーの回転数を90rpm、ディスパーの回転数を1,000rpmとして攪拌をしながら、1時間から2時間かけて75〜85℃に昇温しつつ、減圧し、50mmHg以下で1時間保持して水分を除去した。得られたシリコーンオイル組成物は、シリコーンゴム粒子とアミノ変性シリコーンオイルの重量比が40/60であるものであった。このシリコーンオイル組成物の特性を表1に示した。
【0051】
また、このシリコーンオイル組成物1重量部を、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB=14.5)5重量部、および水94重量部と混合してシャンプーを調製した。次に、毛髪をこのシャンプーに浸漬した後、温水によりすすぎを行い、乾燥したところ、毛髪はからみにくくなり、毛髪にさらさら感を付与することができた。
【0052】
[実施例2]
実施例1において、シリコーンゴム粒子の水系サスペンジョンの添加量を20重量部、アミノ変性シリコーンオイルの水系エマルジョンの添加量を80重量部とした以外は実施例1と同様にして、シリコーンゴム粒子とアミノ変性シリコーンオイルの重量比が20/80であるシリコーンオイル組成物を調製した。このシリコーンオイル組成物の特性を表1に示した。
【0053】
また、このシリコーンオイル組成物1重量部を、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB=14.5)5重量部、および水94重量部と混合してシャンプーを調製した。次に、毛髪をこのシャンプーに浸漬した後、温水によりすすぎを行い、乾燥したところ、毛髪はからみにくくなり、毛髪にさらさら感を付与することができた。
【0054】
[実施例3]
粘度40mPa・sの分子鎖両末端水酸基封鎖ジメチルポリシロキサン(ケイ素原子結合水酸基の含有量=3.8重量%)90.49重量部、粘度20mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン(ケイ素原子結合水素原子の含有量=1.56重量%)9.51重量部、およびジオクチル酸錫0.86重量部を均一に混合してシリコーンゴム組成物を調製し、あらかじめ調製しておいたポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB=14.5)1.6重量部と2−フェノキシエタノール1.6重量部を純水96.8重量部に溶解させた水溶液53.6重量部を加えてコロイドミルにより乳化した後、さらに純水133.7重量部を加えてシリコーンゴム組成物の水系エマルジョンを調製した。このエマルジョンを室温で1週間静置することにより、シリコーンゴム組成物を縮合反応により架橋して、球状シリコーンゴム粒子の水系サスペンジョンを調製した。
【0055】
実施例2において、シリコーンゴム粒子の水系サスペンジョンとして、上記で調製したシリコーンゴム粒子の水系サスペンジョンを同量用いた以外は実施例2と同様にして、シリコーンゴム粒子とアミノ変性シリコーンオイルの重量比が22/78であるシリコーンオイル組成物を調製した。このシリコーンオイル組成物の特性を表1に示した。
【0056】
また、このシリコーンオイル組成物1重量部を、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB=14.5)5重量部、および水94重量部と混合してシャンプーを調製した。次に、毛髪をこのシャンプーに浸漬した後、温水によりすすぎを行い、乾燥したところ、毛髪はからみにくくなり、毛髪にさらさら感を付与することができた。
【0057】
[比較例1]
実施例1で調製したシリコーンゴム粒子の水系サスペンジョンを、室温で1週間風乾して、105℃/1時間/試料1gの条件で測定した加熱減量が0.5重量%のシリコーンゴム粒子を調製した。このシリコーンゴム粒子20重量部と、実施例1で使用したアミノ変性シリコーンオイル80重量部を翼式攪拌機(スリーワンモーター)を用いて300回転で10分間混合したが、シリコーンゴム粒子をシリコーンオイル中に均一に分散することはできなかった。得られたシリコーンオイル組成物は、指でわかる凝集粒子が含まれていた。
【0058】
[比較例2]
実施例1で調製したシリコーンゴム粒子の水系サスペンジョンを、室温で1週間風乾して、105℃/1時間/試料1gの条件で測定した加熱減量が0.1重量%のシリコーンゴム粒子を調製した。このシリコーンゴム粒子12.6重量部と、実施例1で調製したアミノ変性シリコーンオイルの水系エマルジョン80重量部を翼式攪拌機(スリーワンモーター)を用いて300回転で10分間混合した後、室温で風乾したところ、表面に皮膜が形成されてしまい、1週間経過後も大量の水分が残存したままで均一な混合物は得られなかった。
【0059】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明の製造方法で得られるシリコーンオイル組成物は、アミノ変性シリコーンオイル中に架橋シリコーン粒子を均一に分散し、取扱性が優れるので、潤滑剤、樹脂用添加剤、化粧料、医薬用等に好適である。特に、このシリコーンオイル組成物はアミノ変性シリコーンオイルからなるので、水系溶媒への分散が容易であり、また皮膚や毛髪などの基材への付着性が高いので、化粧料として好適であり、特に、髪にさらさら感を付与することができるので、毛髪化粧料として好適である。
【符号の説明】
【0061】
1 攪拌装置の容器
2 低速で回転する攪拌手段
3 高速で回転する攪拌手段
4 架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンとアミノ変性シリコーンオイルの水系エマルジョンの混合物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平均粒径0.1〜500μmの架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンと平均粒径0.05〜100μmのアミノ変性シリコーンオイルの水系エマルジョンを混合した後、水を除去することを特徴とするシリコーンオイル組成物の製造方法。
【請求項2】
架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンが、架橋性シリコーン組成物を水中に分散させて架橋してなるものである、請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
架橋性シリコーン組成物がヒドロシリル化反応架橋性または縮合反応架橋性のものである、請求項2記載の製造方法。
【請求項4】
アミノ変性シリコーンオイルの25℃における粘度が1〜100,000,000mPa・sである、請求項1記載の製造方法。
【請求項5】
架橋シリコーン粒子とアミノ変性シリコーンオイルの重量比率が1:99〜50:50の範囲内である、請求項1記載の製造方法。
【請求項6】
架橋シリコーン粒子の水系サスペンジョンとアミノ変性シリコーンオイルの水系エマルジョンを混合した後、容器の内壁に沿って低速で回転する攪拌手段と、容器の内部で高速で回転する攪拌手段を少なくとも有する攪拌装置によって、減圧下、攪拌しながら水を除去することを特徴とする、請求項1記載の製造方法。
【請求項7】
容器の内壁に沿って低速で回転する攪拌手段がアンカーミキサーである、請求項6記載の製造方法。
【請求項8】
容器の内部で高速で回転する攪拌手段がディスパーミキサーである、請求項6記載の製造方法。

【図1】
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【公開番号】特開2011−132286(P2011−132286A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−290480(P2009−290480)
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【出願人】(000110077)東レ・ダウコーニング株式会社 (338)
【Fターム(参考)】