説明

シリンダー型スクリーン印刷機及びこれを用いた印刷方法

【課題】画像認識用マークを被印刷物の任意の位置に付すことができるとともに、歪みのない状態のマークを、印刷効率を下げることなく検出することができるシリンダー型スクリーン印刷機を得る。
【解決手段】回転可能な印刷シリンダー2と、印刷シリンダー2の上方に配置されたスクリーン版を有するスクリーン枠3と、被印刷物100を印刷シリンダー2側に搬送する搬送部4とを備えたシリンダー型スクリーン印刷機1であって、搬送部4には、被印刷物100の搬送方向及び搬送方向に対して直行する方向の両方向の位置決めが行われる位置で、この位置決めが行われた被印刷物100の位置を画像認識するための画像認識手段11が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリンダー型スクリーン印刷機及びこれを用いた印刷方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来において、種々のシリンダー型スクリーン印刷機が知られている。(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2004−9691号公報
【0003】
従来のシリンダー型スクリーン印刷機は、周知のように、回転可能な印刷シリンダー(印刷胴)の上方に配置されたスクリーン版(刷版)を有するスクリーン枠をスキージにより加圧して、印刷シリンダーの外表面上に載置された被印刷物(印刷シート材)に対し印刷を行っている。
【0004】
被印刷物は、印刷機の上流側に配置された搬送部によって印刷シリンダー側へ搬送され、その前縁端部が印刷シリンダーの凹部内に設けられた前見当部などによって搬送方向及び搬送方向に対して直行する方向の両方向の位置決めがされて、印刷が開始される。しかしながら、この被印刷物の位置決め方法では、被印刷物の前縁端部の精度に依存するために、該精度が良くないと、例えば、1枚の被印刷物に二色印刷をする場合には、一色目の印刷と二色目の印刷とがずれてしまい、印刷精度が低下する場合がある。
【0005】
そこで、上記ずれをなくして、一色目の印刷と二色目の印刷とが互いに合うようにするために、被印刷物のずれに合わせてスクリーン枠の位置を調整し、被印刷物とスクリーン枠との相対的位置関係を、被印刷物の位置ずれに関係なく一定にすることができる印刷機が知られている。その一例が、上記特許文献1に記載されたスクリーン印刷機である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載されたスクリーン装置は、印刷シリンダーに面した位置であって、スクリーン装置の上流側に位置するコンベアの下方に位置に、CCDカメラを配置(特許文献1の図1参照)し、このCCDカメラによって、印刷シリンダーに巻き付けられた状態の被印刷物のマークを検出し、検出された値と基準値とを比較演算して被印刷物のずれに合わせてスクリーン枠の位置を調整しているため、以下の問題を有している。
【0007】
すなわち、CCDカメラが印刷シリンダーに面した位置であって、スクリーン装置の上流側に位置するコンベアの下方に位置に固定台に取り付けられており、そして、CCDカメラによる被印刷物に付されたマークの検出を、印刷シリンダーの回転により被印刷物を印刷開始位置に戻すまでの間に行っているため、被印刷物に付されるマークの位置が被印刷物の前端部側に限定されてしまい、任意の位置(例えば、被印刷物の後端部側)にマークを付すことができないという問題がある。また、被印刷物を印刷シリンダーに巻き付けてマークの検出を行っているため、印刷効率が悪いという問題がある。また、印刷シリンダーに巻き付けられた状態にある被印刷物のマークをCCDカメラで画像認識(検出)しているため、CCDカメラによって画像認識されるマークは、被印刷物が印刷シリンダーの外表面上で巻き付けられたことに起因して歪んだ状態であるため、CCDカメラによって高精度に画像認識することが困難であり、その結果、高精度にずれを調整することができないという問題がある。さらには、被印刷物厚みのある被印刷物などは、印刷シリンダーに巻き付きにくいため、この場合においても、CCDカメラによって高精度に画像認識することが困難であり、高精度にずれを調整することができないという問題がある。
【0008】
本発明は、上述のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、画像認識用マークを被印刷物の任意の位置に付すことができるとともに、歪みのない状態のマークを、印刷効率を下げることなく検出することができ、もって、高精度に上記ずれを調整することができるシリンダー型スクリーン印刷機及び印刷方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、回転可能な印刷シリンダーと、前記印刷シリンダーの上方に配置されたスクリーン版を有するスクリーン枠とを備えたシリンダー型スクリーン印刷機であって、前記シリンダー型スクリーン印刷機は、画像認識手段を備えており、前記画像認識手段は、前記被印刷物の搬送方向及び搬送方向に対して直行する方向の両方向の位置決めが行われる位置で、この位置決めが行われた被印刷物の位置を画像認識することを特徴とするシリンダー型スクリーン印刷機を提供する。
【0010】
また、前記画像認識手段は、前記被印刷物の搬送方向と、該搬送方向に対して直行する方向との両方向に移動可能に設けられている。また、前記シリンダー型スクリーン印刷機は、更に、画像処理制御部を備えており、前記画像認識手段は、前記位置決めが行われた被印刷物の位置を画像認識し、その画像データを前記画像処理制御部へ出力し、前記画像処理制御部は、前記画像認識手段からの画像データを、該画像処理制御部に記録された基準データと比較演算処理し、該画像データが該基準データに対し誤差がある場合には、この誤差に基づいて、前記スクリーン枠の位置を調整し、前記被印刷物と前記スクリーン枠との相対的位置関係を一定にする。また、前記シリンダー型スクリーン印刷機は、前記画像認識手段による画像認識を行って印刷する画像認識印刷モードか、前記画像認識手段による画像認識を行わないで印刷する通常印刷モードかを使用者が選択することができるようになっている。
【0011】
本発明は、また、回転可能な印刷シリンダーと、前記印刷シリンダーの上方に配置されたスクリーン版を有するスクリーン枠とを備えたシリンダー型スクリーン印刷機であって、前記シリンダー型スクリーン印刷機は、第1の画像認識手段を備えており、前記スクリーン枠の前記スクリーン版には、前記被印刷物にマークを付すためのマーク用穴が形成されており、前記第1の画像認識手段は、前記被印刷物の搬送方向及び搬送方向に対して直行する方向の両方向の位置決めが行われる位置で、この位置決めが行われた被印刷物の位置を、前記マーク用穴によって被印刷物に付された前記マークを画像認識することにより検知することを特徴とするシリンダー型スクリーン印刷機を提供する。
【0012】
また、前記第1の画像認識手段は、前記被印刷物の搬送方向と、該搬送方向に対して直行する方向との両方向に移動可能に設けられている。また、前記シリンダー型スクリーン印刷機は、更に、画像処理制御部を備えており、前記第1の画像認識手段は、前記マーク用穴によって被印刷物に付された前記マークを画像認識し、その画像データを前記画像処理制御部へ出力し、前記画像処理制御部は、前記第1の画像認識手段からの画像データを、該画像処理制御部に記録された基準データと比較演算処理し、該画像データが該基準データに対し誤差がある場合には、この誤差に基づいて、前記スクリーン枠の位置を調整し、前記被印刷物と前記スクリーン枠との相対的位置関係を一定にする。また、前記シリンダー型スクリーン印刷機は、更に、前記スクリーン枠上に、前記スクリーン版の前記マーク用穴を画像認識する第2の画像認識手段を備えており、前記第2の画像認識手段は、前記マーク用穴を画像認識し、その画像データを前記画像処理制御部へ出力する。また、前記第2の画像認識手段は、前記スクリーン枠の位置の調整後に、この位置調整後のスクリーン枠のスクリーン版のマーク用穴を画像認識し、その画像データを前記画像処理制御部へ出力し、前記画像処理制御部は、この画像データを、該画像処理制御部に記録されたマーク用穴基準データと比較演算処理し、前記スクリーン枠の位置の調整に誤差がないかを確認する。また、前記シリンダー型スクリーン印刷機は、前記第1の画像認識手段による画像認識を行って印刷する画像認識印刷モードか、前記第1の画像認識手段による画像認識を行わないで印刷する通常印刷モードかを使用者が選択することができるようになっている。
【0013】
本発明は、さらに、請求項1乃至10のうちのいずれか一つのシリンダー型スクリーン印刷機を用いて被印刷物を印刷する印刷方法を提供する。
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載の発明によれば、回転可能な印刷シリンダーと、前記印刷シリンダーの上方に配置されたスクリーン版を有するスクリーン枠とを備えたシリンダー型スクリーン印刷機であって、前記シリンダー型スクリーン印刷機は、画像認識手段を備えており、前記画像認識手段は、前記被印刷物の搬送方向及び搬送方向に対して直行する方向の両方向の位置決めが行われる位置で、この位置決めが行われた被印刷物の位置を画像認識するため、平面状態にある被印刷物に対してその位置を高精度に画像認識することができる。また、上記位置決めが行われる位置で被印刷物の位置を画像認識するため、印刷効率を下げることなく被印刷物の位置を画像認識することができる。さらに、平面状態にある被印刷物に対してその位置を画像認識するため、印刷シリンダーに巻き付きにくい被印刷物厚みのある被印刷物に対しても高精度に画像認識することができる。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、前記画像認識手段は、前記被印刷物の搬送方向と、該搬送方向に対して直行する方向との両方向に移動可能に設けられているため、画像認識手段によって被印刷物の位置を画像認識する位置(場所)が限定されることがない。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、前記シリンダー型スクリーン印刷機は、更に、画像処理制御部を備えており、前記画像認識手段は、前記位置決めが行われた被印刷物の位置を画像認識し、その画像データを前記画像処理制御部へ出力し、前記画像処理制御部は、前記画像認識手段からの画像データを、該画像処理制御部に記録された基準データと比較演算処理し、該画像データが該基準データに対し誤差がある場合には、この誤差に基づいて、前記スクリーン枠の位置を調整し、前記被印刷物と前記スクリーン枠との相対的位置関係を一定にするため、被印刷物とスクリーン枠との相対的位置関係にずれがなく、高精度に印刷を行うことができる。
【0017】
請求項4記載の発明によれば、前記シリンダー型スクリーン印刷機は、前記画像認識手段による画像認識を行って印刷する画像認識印刷モードか、前記画像認識手段による画像認識を行わないで印刷する通常印刷モードかを使用者が選択することができるため、使用者は、被印刷物のずれを通常の印刷よりも高精度に調整したい場合には、画像認識印刷モードで被印刷物を印刷することができ、一方、被印刷物の前縁端部の精度がよい場合などは通常印刷モードで被印刷物を印刷することができ、使用者の所望の印刷精度に対応することができる。
【0018】
請求項5記載の発明によれば、回転可能な印刷シリンダーと、前記印刷シリンダーの上方に配置されたスクリーン版を有するスクリーン枠とを備えたシリンダー型スクリーン印刷機であって、前記シリンダー型スクリーン印刷機は、第1の画像認識手段を備えており、前記スクリーン枠の前記スクリーン版には、前記被印刷物にマークを付すためのマーク用穴が形成されており、前記第1の画像認識手段は、前記被印刷物の搬送方向及び搬送方向に対して直行する方向の両方向の位置決めが行われる位置で、この位置決めが行われた被印刷物の位置を、前記マーク用穴によって被印刷物に付された前記マークを画像認識することにより検知するため、平面状態にある被印刷物に対してその位置を高精度に画像認識することができる。また、上記位置決めが行われる位置で被印刷物の位置を画像認識するため、印刷効率を下げることなく被印刷物の位置を画像認識することができる。さらに、平面状態にある被印刷物に対してその位置を画像認識するため、印刷シリンダーに巻き付きにくい被印刷物厚みのある被印刷物に対しても高精度に画像認識することができる。
【0019】
請求項6記載の発明によれば、前記第1の画像認識手段は、前記被印刷物の搬送方向と、該搬送方向に対して直行する方向との両方向に移動可能に設けられているため、画像認識手段によって被印刷物の位置を画像認識する位置(場所)が限定されることがない。すなわち、マークが被印刷物のどの位置に付されていてもマークを画像認識することが可能であり、画像認識用マークを被印刷物の任意の位置に付すことができる。
【0020】
請求項7記載の発明によれば、前記シリンダー型スクリーン印刷機は、更に、画像処理制御部を備えており、前記第1の画像認識手段は、前記マーク用穴によって被印刷物に付された前記マークを画像認識し、その画像データを前記画像処理制御部へ出力し、前記画像処理制御部は、前記第1の画像認識手段からの画像データを、該画像処理制御部に記録された基準データと比較演算処理し、該画像データが該基準データに対し誤差がある場合には、この誤差に基づいて、前記スクリーン枠の位置を調整し、前記被印刷物と前記スクリーン枠との相対的位置関係を一定にするため、被印刷物とスクリーン枠との相対的位置関係にずれがなく、高精度に印刷を行うことができる。
【0021】
請求項9記載の発明によれば、前記第2の画像認識手段は、前記スクリーン枠の位置の調整後に、この位置調整後のスクリーン枠のスクリーン版のマーク用穴を画像認識し、その画像データを前記画像処理制御部へ出力し、前記画像処理制御部は、この画像データを、該画像処理制御部に記録されたマーク用穴基準データと比較演算処理し、前記スクリーン枠の位置の調整に誤差がないかを確認するため、被印刷物の位置ずれ(値)に対するスクリーン枠の位置調整(値)に誤差がないかを確認することができ、誤差がある場合には、スクリーン枠の位置調整を更に行って、フィードバック調整することができる。
【0022】
請求項10記載の発明によれば、前記シリンダー型スクリーン印刷機は、前記第1の画像認識手段による画像認識を行って印刷する画像認識印刷モードか、前記第1の画像認識手段による画像認識を行わないで印刷する通常印刷モードかを使用者が選択することができるため、使用者は、被印刷物のずれを通常の印刷よりも高精度に調整したい場合には、画像認識印刷モードで被印刷物を印刷することができ、一方、被印刷物の前縁端部の精度がよい場合などは通常印刷モードで被印刷物を印刷することができ、使用者の所望の印刷精度に対応することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明にかかるシリンダー型スクリーン印刷機及びこれを用いた印刷方法を実施するための最良の形態について図面を参照しながら述べる。図1には、本発明にかかるシリンダー型スクリーン印刷機の概略図を示している。図1に示すように、シリンダー型スクリーン印刷機1は、回転可能な印刷シリンダー(印刷胴)2と、この印刷シリンダー2の上方に配置されたスクリーン版(刷版)を有するスクリーン枠3と、印刷機の上流側に配置された搬送部4と、印刷機の下流側に配置された排紙部5とを主に備えている。
【0024】
図1及び図2に示すように、印刷シリンダー2は、主として、その外表面上にバキューム面(図示せず)が形成され、印刷シリンダー2の中心軸6に沿って伸びた凹部7が形成されており(図2参照)、図1及び図2において反時計方向に回転することができる。また、周知の通り、凹部7には、グリッパー8、爪当て金9、前見当部10などが配置されている。グリッパー8は、凹部7内で回動可能に支持されており、その先端部は、印刷シリンダー2の外表面上に配置された被印刷物100の先端部(前縁端部)を把持するようになっている。爪当て金9は、凹部7内でグリッパー8の先端と接触する位置に配置されている。また、前見当部10は、印刷シリンダー2の中心軸6に沿った方向(図2において紙面に対して直交する方向)において適当な間隔をおいて爪当て金9の側端部に配置されており、この前見当部10に、印刷機1の上流側に配置された搬送部4から搬送された被印刷物100の先端部(前縁端部)が当接して、被印刷物100の搬送方向及び搬送方向に対して直行する方向の両方向の位置決めが行われる。
【0025】
印刷紙シリンダー2の上方に配置されたスクリーン枠3は、印刷パターンに対応した網目によって形成されたスクリーン版(刷版)の外周に設けられている。スクリーン枠3に設けられたスクリーン版(刷版)には、被印刷物100の左右方向の両端側にマークを付すためのマーク用穴(図1において符号17で示す)がそれぞれ形成されている。なお、スクリーン枠3の上方には、スキージやスクレイパーなどが配置されている。
【0026】
また、印刷機1の上流側に配置された搬送部4は、図示のように搬送コンベヤを有しており、被印刷物100を積載する積載部(図示せず)から1枚ずつ供給された被印刷物100を印刷シリンダー2側に搬送するようになっている。また、印刷機の下流側に配置された排紙部5は、図示のように排出コンベヤを有しており、印刷シリンダー2から搬送された被印刷物100を集積部(図示せず)などに排出するようになっている。
【0027】
次に本発明の特徴部分について説明する。図1乃至図3に示すように、スクリーン印刷機1の搬送部4には、被印刷物100の位置を画像で認識するための画像認識手段(第1の画像認識手段)としての2つのCCDカメラ11が設けられている。搬送部4には、その上部に被印刷物100の搬送方向にスライド移動することができる移動手段12が設けられており、該移動手段12は、被印刷物100の搬送方向に対して直交する方向(左右方向)に伸びた左右ガイドロッド13(図3参照)を有している。各CCDカメラ11は、左右ガイドロッド13に左右方向にスライド移動可能にそれぞれ取り付けられており、被印刷物100の左右方向の両端近傍にそれぞれ配置されている。従って、画像認識手段としての2つのCCDカメラ11は、搬送部4に設けられた移動手段12によって、被印刷物100の搬送方向と、該搬送方向に対して直行する方向(左右方向)との両方向に移動可能に設けられている。なお、図示の移動手段12は、搬送方向にスライド移動することが可能な、被印刷物を押さえるための紙押さえ部を有する機構に、CCDカメラ11を左右方向にスライド移動可能にする左右ガイドロッド13を設けた構成となっているが、これに限定されない。
【0028】
CCDカメラ11は、印刷開始前位置において前見当部10等によって被印刷物100の搬送方向及び搬送方向に対して直行する方向(左右方向)の両方向の位置決めが行われる位置で、この位置決めが行われた被印刷物100に対し、その被印刷物100の左右方向の両端側に付されたマーク(図4において符号14で示す)を画像認識し、被印刷物100の位置を検知するためのものである。また、CCDカメラ11は、被印刷物100の搬送方向と、該搬送方向に対して直行する方向(左右方向)との両方向に移動可能に設けられているため、マークが被印刷物100のどの位置に付されていてもマーク14を画像認識することが可能である。すなわち、マークを付す位置が被印刷物100の前端部側に限定されず、被印刷物100の任意の位置(例えば、被印刷物の中間両側部や後端両側部など)にマークを付すことが可能である。なお、CCDカメラ11は、例えば、図4に示すように、カメラ先端部に、傾斜ミラー15を有する側視アダプタ16を取り付けたものにすることができるが、これに限定されない。
【0029】
また、スクリーン枠3に設けられたスクリーン版(刷版)に形成された、被印刷物100の左右方向の両端側にマーク14を付すためのマーク用穴17の位置を、画像で認識するためのマーク穴用画像認識手段(第2の画像認識手段)としての二つのCCDカメラ18が適宜の手段によって位置調整可能にスクリーン枠3上に配置されている。
【0030】
図5に示すように、上記画像認識手段としての2つのCCDカメラ11とマーク穴用画像認識手段としての二つのCCDカメラ18とは、それぞれ画像処理制御部19に接続されており、CCDカメラ11、18の画像データ(出力信号)は、それぞれ画像処理制御部19に入力されるようになっている。画像処理制御部19は、演算部、制御部、メモリー部等で構成されており、入力された信号に基づき、被印刷物100の位置ずれを演算し、この位置ずれに合わせて図示しない適宜の移動機構を介してスクリーン枠3の位置を調整し、被印刷物100とスクリーン枠3との相対的位置関係を一定にする。
【0031】
次に、上記実施の形態の動作を、三色印刷を一例としてあげて説明する。まず、1版目マーク用穴がスクリーン版に形成された1版目(1色目)のスクリーン枠3を印刷機1にセットする。なお、本実施の形態では、スクリーン版に形成された1版目マーク用穴は、後述するように1版目マーク20が被印刷物100の左右方向の両端側であって前端部側に付される位置に形成されているが、これに限定されない。
【0032】
次に、白紙の被印刷物100を積載部にセットし、1版目(1色目)の印刷を行う。この印刷により、各被印刷物100には、1色目の絵柄と共に、図6(a)に示すように1版目マーク20が被印刷物100の左右方向の両端側であって前端部側に付される。図6(b)には、その付された1版目マーク20の拡大図を示している。図示の1版目マーク20は、点状マークであるが、より好ましくは、いわゆるトンボ(+)マークのようなマーク自体の中心点を読みとることが容易なマークが良い。
【0033】
この1版目(1色目)の印刷後に、図示しない適宜の手段を介してCCDカメラ18の位置を手動で移動させて、1版目マーク用穴の中心点がカメラ視野の中心点に一致する位置にCCDカメラ18を固定させ、そして、この固定配置されたCCDカメラ18によって1版目マーク用穴を画像認識(検出)し、その画像データ(出力信号)を画像処理制御部19へ出力し、画像処理制御部19は、この画像データ(出力信号)を1版目マーク用穴基準値(マーク用穴基準データ)として記録(登録)する(キャリブレーション実施)。
【0034】
次に、1版目から2版目に版替えを行う。すなわち、1版目(1色目)のスクリーン枠3を印刷機1から取り外し、2版目(2色目)のスクリーン枠3を印刷機1にセットする。2版目(2色目)のスクリーン枠3のスクリーン版には、後述する2版目アライメントマーク21を被印刷物100に付すための2版目マーク用穴が形成されている。この2版目(2色目)のスクリーン枠3のセットの際、2版目マーク用穴の中心点が、固定配置されたCCDカメラ18のカメラ視野の中心点に一致するようにスクリーン枠3を調整して設置する。そして、この固定配置されたCCDカメラ18によって2版目マーク用穴を画像認識(検出)し、その画像データ(出力信号)を画像処理制御部19へ出力し、画像処理制御部19は、この画像データ(出力信号)を2版目マーク用穴基準値として記録(登録)する。後述するように、2版目アライメントマーク21は、1版目マーク20に対し同心状の位置に付されるようになっているため、この記録(登録)によって、1版目のスクリーン枠と2版目のスクリーン枠とが同じ位置に設定される。
【0035】
次に、1版目(1色目)の印刷が行われた被印刷物100を積載部にセットし、そのセットされた被印刷物100のうちの最上に位置する一枚目だけを用いてCCDカメラ11の位置合わせマーク印刷を行う。まず、搬送部4からCCDカメラ11の位置合わせマーク印刷としての被印刷物100を印刷シリンダー2側へ搬送させて被印刷物100の先端部(前縁端部)を前見当部10に当接させ、前見当部10等によって被印刷物100の搬送方向及び搬送方向に対して直行する方向(左右方向)の両方向の位置決めを行う。次に、移動手段12でCCDカメラ11を移動させて、位置決めされた被印刷物100に付された1版目マーク20の中心点がカメラ視野の中心点に一致する位置にCCDカメラ11を固定させる。そして、固定配置されたCCDカメラ11によって1版目マーク20を画像認識(検出)し、その画像データ(出力信号)を画像処理制御部19へ出力し、画像処理制御部19は、この画像データ(出力信号)を1版目マーク基準値(基準データ)として記録(登録)する。この登録の後、被印刷物100を、印刷をすることなく、排紙部5側へ排紙させる。
【0036】
上述のようにして、CCDカメラ11の位置合わせマーク印刷を行った後、積載部にセットされた、1版目(1色目)の印刷が行われた各被印刷物100に対して2版目(2色目)の印刷を順次行う。搬送部4から印刷シリンダー2側へ搬送された各被印刷物100は、その先端部(前縁端部)が前見当部10に当接され、前見当部10等によって被印刷物100の搬送方向及び搬送方向に対して直行する方向(左右方向)の両方向の位置決めが行われる。そして、この位置決め後に、固定配置されたCCDカメラ11によって1版目マーク20を画像認識(検出)し、その画像データ(出力信号)を画像処理制御部19へ出力する。画像処理制御部19は、この画像データ(出力信号)を、画像処理制御部19に記録された上記1版目マーク基準値(基準データ)と比較演算処理し、誤差(位置ずれ)がある場合には、この被印刷物100の位置ずれに基づいて、スクリーン枠3の位置を図示しない適宜の移動機構を介して調整(3軸(x、y、θ)調整)し、被印刷物100とスクリーン枠3との相対的位置関係を一定にする。そして、このスクリーン枠3の位置の調整後に、確認調整(フィードバック調整)を行う。
【0037】
すなわち、固定配置されたCCDカメラ18によって位置調整後のスクリーン枠3の2版目マーク用穴を画像認識(検出)し、その画像データ(出力信号)を画像処理制御部19へ出力し、画像処理制御部19は、この画像データ(出力信号)を、画像処理制御部19に記録された上記2版目マーク用穴基準値(マーク用穴基準データ)と比較演算処理し、被印刷物100の位置ずれ(値)に対するスクリーン枠3の位置調整(値)に誤差がないかを確認する。この確認よって、誤差がある場合には、スクリーン枠3の位置調整を更に行い、被印刷物100の位置ずれ(値)に対するスクリーン枠3の位置調整(値)に誤差がないようにする。
【0038】
上記確認調整(フィードバック調整)後に、2版目(2色目)の印刷が行われる。この印刷により、各被印刷物100には、1色目及び2色目の絵柄と共に、図6(b)に示すように1版目マーク20及び2版目アライメントマーク21が付される。図6(b)に示すように、2版目アライメントマーク21は、1版目マーク20に対し同心状に配置されたリング状マークである。
【0039】
このように、被印刷物100の位置ずれに合わせてスクリーン枠3の位置を調整し、被印刷物100とスクリーン枠3との相対的位置関係を一定にしているため、一色目の印刷と二色目の印刷とがずれることがなく、印刷精度を高めることができる。さらに、この調整後にCCDカメラ18を用いて被印刷物100の位置ずれ(値)に対するスクリーン枠3の位置調整(値)に誤差がないかを確認し、誤差がある場合には、スクリーン枠3の位置調整を更に行い(フィードバック調整)、被印刷物100の位置ずれ(値)に対するスクリーン枠3の位置調整(値)に誤差がないようにし、被印刷物100の位置ずれに合わせたスクリーン枠3の位置調整を二重に行っているため、更に印刷精度を高めることができる。
【0040】
次に、2版目から3版目に版替えを行う。すなわち、2版目(2色目)のスクリーン枠3を印刷機1から取り外し、3版目(3色目)のスクリーン枠3を印刷機1にセットする。3版目(3色目)のスクリーン枠3のスクリーン版には、後述する3版目アライメントマーク22を被印刷物100に付すための3版目マーク用穴が形成されている。この3版目(3色目)のスクリーン枠3のセットの際、3版目マーク用穴の中心点が、固定配置されたCCDカメラ18のカメラ視野の中心点に一致するようにスクリーン枠3を調整して設置する。そして、この固定配置されたCCDカメラ18によって3版目マーク用穴を画像認識(検出)し、その画像データ(出力信号)を画像処理制御部19へ出力し、画像処理制御部19は、この画像データ(出力信号)を3版目マーク用穴基準値として記録(登録)する。後述するように、3版目アライメントマーク22は、1版目マーク20に対し同心状の位置に付されるようになっているため、この記録(登録)によって、3版目のスクリーン枠が、1版目のスクリーン枠及び2版目のスクリーン枠と同じ位置に設定される。
【0041】
次に、2版目(2色目)の印刷が行われた被印刷物100を積載部にセットし、各被印刷物100に対して3版目(3色目)の印刷を順次行う。搬送部4から印刷シリンダー2側へ搬送された各被印刷物100は、その先端部(前縁端部)が前見当部10に当接され、前見当部10等によって被印刷物100の搬送方向及び搬送方向に対して直行する方向(左右方向)の両方向の位置決めが行われる。そして、この位置決め後に、固定配置されたCCDカメラ11によって1版目マーク20を画像認識(検出)し、その画像データ(出力信号)を画像処理制御部19へ出力する。画像処理制御部19は、この画像データ(出力信号)を、画像処理制御部19に記録された上記1版目マーク基準値と比較演算処理し、誤差(位置ずれ)がある場合には、この被印刷物100の位置ずれに基づいて、スクリーン枠3の位置を図示しない適宜の移動機構を介して調整(3軸(x、y、θ)調整)し、被印刷物100とスクリーン枠3との相対的位置関係を一定にする。そして、このスクリーン枠3の位置の調整後に、確認調整(フィードバック調整)を行う。
【0042】
すなわち、固定配置されたCCDカメラ18によって位置調整後のスクリーン枠3の3版目マーク用穴を画像認識(検出)し、その画像データ(出力信号)を画像処理制御部19へ出力し、画像処理制御部19は、この画像データ(出力信号)を、画像処理制御部19に記録された上記3版目マーク用穴基準値と比較演算処理し、被印刷物100の位置ずれ(値)に対するスクリーン枠3の位置調整(値)に誤差がないかを確認する。この確認よって、誤差がある場合には、スクリーン枠3の位置調整を更に行い、被印刷物100の位置ずれ(値)に対するスクリーン枠3の位置調整(値)に誤差がないようにする。
【0043】
上記確認調整(フィードバック調整)後に、3版目(3色目)の印刷が行われる。この印刷により、各被印刷物100には、1色目乃至3色目の絵柄と共に、図6(b)に示すように1版目マーク20、2版目アライメントマーク21及び3版目アライメントマーク22が付される。図6(b)に示すように、3版目アライメントマーク22は、1版目マーク20に対し同心状に配置された、2版目アライメントマーク21に比べて大径のリング状マークである。なお、3版目アライメントマーク22は、2版目アライメントマーク21上に重ねて付すことも可能である。
【0044】
このように、被印刷物100の位置ずれに合わせてスクリーン枠3の位置を調整し、被印刷物100とスクリーン枠3との相対的位置関係を一定にしているため、一色目の印刷と二色目の印刷と三色目の印刷とがずれることがなく、印刷精度を高めることができる。さらに、この調整後にCCDカメラ18を用いて被印刷物100の位置ずれ(値)に対するスクリーン枠3の位置調整(値)に誤差がないかを確認し、誤差がある場合には、スクリーン枠3の位置調整を更に行い(フィードバック調整)、被印刷物100の位置ずれ(値)に対するスクリーン枠3の位置調整(値)に誤差がないようにし、被印刷物100の位置ずれに合わせたスクリーン枠3の位置調整を二重に行っているため、更に印刷精度を高めることができる。
【0045】
なお、上述では、三色印刷を一例としてあげて説明しているが、4色以上の印刷を行う場合には、上記3版目の印刷工程を繰り返せばよい。
【0046】
また、シリンダー型スクリーン印刷機1は、上述のように画像認識手段による画像認識を行って印刷する画像認識印刷モードか、この画像認識手段による画像認識を行わないで印刷する通常印刷モードかを使用者が選択することができるようになっている。例えば、印刷機1の操作パネル(図示せず)上に画像認識印刷モードスイッチと、通常印刷モードスイッチとを備え、使用者が、操作パネルの画像認識印刷モードスイッチを選択することにより、適宜の制御手段を介して、印刷機1が画像認識印刷モードで被印刷物を印刷し、一方、使用者が、操作パネルの通常印刷モードスイッチを選択することにより、適宜の制御手段を介して、印刷機1が通常印刷モードで被印刷物を印刷する。従って、使用者は、被印刷物のずれを通常の印刷よりも高精度に調整したい場合には、画像認識印刷モードで被印刷物を印刷することができ、一方、被印刷物の前縁端部の精度がよい場合などは通常印刷モードで被印刷物を印刷することができ、使用者の所望の印刷精度に対応することができる。使用者が通常印刷モードを選択した場合には、画像認識印刷モードに比べて、印刷処理速度を速くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1は、本発明にかかるシリンダー型スクリーン印刷機の実施の形態を示す概略図である。
【図2】図2は、上記実施の形態を示す部分側面図である。
【図3】図3は、上記実施の形態に適用可能な移動手段の一例を示す上面図である。
【図4】図4は、上記実施の形態に適用可能な画像認識手段の一例を示す側面図である。
【図5】図5は、上記実施の形態に適用可能な画像処理制御部の、スクリーン枠及び画像認識手段との関係を示すブロック図である。
【図6】図6は、上記実施の形態に適用可能なマークの一例を示す平面図である。
【符号の説明】
【0048】
1 シリンダー型スクリーン印刷機
2 印刷シリンダー(印刷胴)
3 スクリーン枠
4 搬送部
5 排紙部
6 中心軸
7 凹部
8 グリッパー
9 爪当て金
10 前見当部
11 CCDカメラ(画像認識手段(第1の画像認識手段))
12 移動手段
13 左右ガイドロッド13
14 マーク
15 傾斜ミラー
16 側視アダプタ
17 マーク用穴
18 CCDカメラ(マーク穴用画像認識手段(第2の画像認識手段))
19 画像処理制御部
20 1版目マーク
21 2版目アライメントマーク
22 3版目アライメントマーク
100 被印刷物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転可能な印刷シリンダーと、
前記印刷シリンダーの上方に配置されたスクリーン版を有するスクリーン枠とを備えたシリンダー型スクリーン印刷機であって、
前記シリンダー型スクリーン印刷機は、画像認識手段を備えており、
前記画像認識手段は、前記被印刷物の搬送方向及び搬送方向に対して直行する方向の両方向の位置決めが行われる位置で、この位置決めが行われた被印刷物の位置を画像認識することを特徴とするシリンダー型スクリーン印刷機。
【請求項2】
前記画像認識手段は、前記被印刷物の搬送方向と、該搬送方向に対して直行する方向との両方向に移動可能に設けられていることを特徴とする請求項1記載のシリンダー型スクリーン印刷機。
【請求項3】
前記シリンダー型スクリーン印刷機は、更に、画像処理制御部を備えており、
前記画像認識手段は、前記位置決めが行われた被印刷物の位置を画像認識し、その画像データを前記画像処理制御部へ出力し、
前記画像処理制御部は、前記画像認識手段からの画像データを、該画像処理制御部に記録された基準データと比較演算処理し、該画像データが該基準データに対し誤差がある場合には、この誤差に基づいて、前記スクリーン枠の位置を調整し、前記被印刷物と前記スクリーン枠との相対的位置関係を一定にすることを特徴とする請求項1又は2に記載のシリンダー型スクリーン印刷機。
【請求項4】
前記シリンダー型スクリーン印刷機は、前記画像認識手段による画像認識を行って印刷する画像認識印刷モードか、前記画像認識手段による画像認識を行わないで印刷する通常印刷モードかを使用者が選択することができることを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか一つに記載のシリンダー型スクリーン印刷機。
【請求項5】
回転可能な印刷シリンダーと、
前記印刷シリンダーの上方に配置されたスクリーン版を有するスクリーン枠とを備えたシリンダー型スクリーン印刷機であって、
前記シリンダー型スクリーン印刷機は、第1の画像認識手段を備えており、
前記スクリーン枠の前記スクリーン版には、前記被印刷物にマークを付すためのマーク用穴が形成されており、
前記第1の画像認識手段は、前記被印刷物の搬送方向及び搬送方向に対して直行する方向の両方向の位置決めが行われる位置で、この位置決めが行われた被印刷物の位置を、前記マーク用穴によって被印刷物に付された前記マークを画像認識することにより検知することを特徴とするシリンダー型スクリーン印刷機。
【請求項6】
前記第1の画像認識手段は、前記被印刷物の搬送方向と、該搬送方向に対して直行する方向との両方向に移動可能に設けられていることを特徴とする請求項5記載のシリンダー型スクリーン印刷機。
【請求項7】
前記シリンダー型スクリーン印刷機は、更に、画像処理制御部を備えており、
前記第1の画像認識手段は、前記マーク用穴によって被印刷物に付された前記マークを画像認識し、その画像データを前記画像処理制御部へ出力し、
前記画像処理制御部は、前記第1の画像認識手段からの画像データを、該画像処理制御部に記録された基準データと比較演算処理し、該画像データが該基準データに対し誤差がある場合には、この誤差に基づいて、前記スクリーン枠の位置を調整し、前記被印刷物と前記スクリーン枠との相対的位置関係を一定にすることを特徴とする請求項5又は6に記載のシリンダー型スクリーン印刷機。
【請求項8】
前記シリンダー型スクリーン印刷機は、更に、前記スクリーン枠上に、前記スクリーン版の前記マーク用穴を画像認識する第2の画像認識手段を備えており、
前記第2の画像認識手段は、前記マーク用穴を画像認識し、その画像データを前記画像処理制御部へ出力することを特徴とする請求項7に記載のシリンダー型スクリーン印刷機。
【請求項9】
前記第2の画像認識手段は、前記スクリーン枠の位置の調整後に、この位置調整後のスクリーン枠のスクリーン版のマーク用穴を画像認識し、その画像データを前記画像処理制御部へ出力し、
前記画像処理制御部は、この画像データを、該画像処理制御部に記録されたマーク用穴基準データと比較演算処理し、前記スクリーン枠の位置の調整に誤差がないかを確認することを特徴とする請求項8に記載のシリンダー型スクリーン印刷機。
【請求項10】
前記シリンダー型スクリーン印刷機は、前記第1の画像認識手段による画像認識を行って印刷する画像認識印刷モードか、前記第1の画像認識手段による画像認識を行わないで印刷する通常印刷モードかを使用者が選択することができることを特徴とする請求項5乃至9のうちのいずれか一つに記載のシリンダー型スクリーン印刷機。
【請求項11】
請求項1乃至10のうちのいずれか一つのシリンダー型スクリーン印刷機を用いて被印刷物を印刷する印刷方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−298059(P2009−298059A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−156234(P2008−156234)
【出願日】平成20年6月16日(2008.6.16)
【出願人】(392021344)株式会社桜井グラフィックシステムズ (15)
【Fターム(参考)】