説明

シート搬送装置

【課題】エアの圧力を積極的に利用することなく、連続シートSの搬送中に、連続シートSの中間部の非接触状態を維持しながら、連続シートSを一定の姿勢に安定的に保つこと。
【解決手段】各第1搬送ローラユニット7における第1下搬送ローラ9及び第1上搬送ローラ11の軸心9c,11c、並びに各第2搬送ローラユニット13における第2下搬送ローラ15及び第2上搬送ローラ17の軸心15c,17cは、搬送幅方向内側が搬送幅方向外側よりも高くなるように水平面に対して傾斜可能に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばガラスからなる連続シート、枚葉シート等のシートを搬送方向へ搬送するシート搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ガラスシート等のシートを搬送方向へ搬送するシート搬送装置について種々の開発がなされており、本願の出願人も、シートに傷等が発生することを抑えることを可能にしたエア浮上式のシート搬送装置について開発して出願している(特許文献1〜特許文献3)。そして、先行技術に係るエア浮上式のシート搬送装置の構成等は、次のようになる。
【0003】
先行技術に係るエア浮上式のシート搬送装置は、搬送方向に沿って配設された支持フレームを具備しており、この支持フレームにおける搬送方向に対して直交する搬送幅方向の一端側には、シートのシート幅方向の一端部を下方向から支持する複数の第1搬送ローラが搬送方向に間隔を置いて設けられており、各第1搬送ローラは、搬送幅方向に対して平行な軸心(第1搬送ローラの軸心)周りに回転可能である。また、支持フレームにおける搬送幅方向の他端側には、シートのシート幅方向の他端部を下方向から支持する複数の第2搬送ローラが搬送方向に間隔を置いて設けられており、各第2搬送ローラは、搬送幅方向に対して平行な軸心(第2搬送ローラの軸心)周りに回転可能である。
【0004】
支持フレームにおける中間部(搬送幅方向の一端側と他端側の間)には、エアの圧力を利用してシートの中間部(シートのシート幅方向の一端部と他端部の間)を非接触で支持(浮上支持)する複数のエア支持ユニット(エア浮上ユニット)が搬送方向及び搬送幅方向に沿って設けられている。また、各エア支持ユニットの内部は、エアを供給する供給ファン等のエア供給源に接続されており、各エア支持ユニットの上面には、エアを噴出するノズルが形成されている。
【0005】
従って、エア供給源によって複数のエア支持ユニットの内部にエアを供給して、複数のエア支持ユニットのノズルからエアを噴出させると共に、複数の第1搬送ローラ及び複数の第2搬送ローラを軸心周りに回転させる。これにより、エアの圧力を利用してシートのシート幅方向の中間部の非接触状態を維持しながら、シートを一定の姿勢としての水平姿勢に保ちつつ搬送方向へ搬送することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−12872号公報
【特許文献2】特開2009−12873号公報
【特許文献3】特開2009−12875号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、前述のように、シートの搬送中に、シートのシート幅方向の中間部の非接触状態を維持しながら、シートを一定の姿勢に保つには、複数のエア支持ユニットとシートの間のエアの圧力を高くする必要がある。そのため、エア供給源からのエアの供給量(送風量)が増大して、シート搬送装置のランニングコスト及び消費エネルギーの低減を図ることが容易ではないという問題がある。
【0008】
なお、今後、搬送対象としてのガラスシートが例えば0.3mm以下の厚みになることが予想されており、その場合には、エアの圧力を積極的に利用すると、ガラスシートがばたついて安定的な搬送ができなくなることが懸念される。
【0009】
そこで、本発明は、前述の問題を解決することができる新規な構成のシート搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の特徴は、シートを搬送方向へ搬送するシート搬送装置において、支持フレームと、前記支持フレームにおける前記搬送方向に対して直交する搬送幅方向の一端側に前記搬送方向に間隔を置いて設けられ、軸心周りに回転可能でかつシートのシート幅方向の一端部を下方向から支持する第1下搬送ローラ、及び前記第1下搬送ローラに上下に対向しかつ前記第1下搬送ローラの軸心に対して平行な軸心周りに回転可能であってかつ前記第1下搬送ローラと協働して前記シートの前記シート幅方向の一端部を挟持する第1上搬送ローラを備えた複数の第1搬送ローラユニットと、前記支持フレームにおける前記搬送幅方向の他端側に前記搬送方向に間隔を置いて設けられ、軸心周りに回転可能でかつシートの前記シート幅方向の他端部を下方向から支持する第2下搬送ローラ、及び前記第2下搬送ローラに上下に対向しかつ前記第2下搬送ローラの軸心に対して平行な軸心周りに回転可能であってかつ前記第2下搬送ローラと協働して前記シートの前記シート幅方向の他端部を挟持する第2上搬送ローラを備えた複数の第2搬送ローラユニットと、を具備し、各第1搬送ローラユニットにおける前記第1下搬送ローラ及び前記第1上搬送ローラの軸心、並びに各第2搬送ローラユニットにおける前記第2下搬送ローラ及び前記第2上搬送ローラの軸心は、それぞれ、搬送幅方向内側が搬送幅方向外側よりも高くなるように水平面(換言すれば、水平方向)に対して傾斜可能に構成又は傾斜した状態で固定されていることを要旨とする。
【0011】
ここで、本願の特許請求の範囲及び明細書において、「設けられ」とは、直接的に設けられたことの他に、別部材を介して間接的に設けられたことを含む意である。
【0012】
本発明の特徴によると、各第1搬送ローラユニットにおける前記第1下搬送ローラ及び前記第1上搬送ローラを軸心周りに回転させると共に、各第2搬送ローラユニットにおける前記第2下搬送ローラ及び前記第2上搬送ローラを軸心周りに回転させる。これにより、前記第1下搬送ローラと前記第1上搬送ローラの協働及び前記第2下搬送ローラと前記第2上搬送ローラの協働によりシートの前記シート幅方向の両端部を挟持した状態で、シートを前記搬送方向へ搬送することができる。
【0013】
ここで、各第1搬送ローラユニットにおける前記第1下搬送ローラ及び前記第1上搬送ローラの軸心、並びに各第2搬送ローラユニットにおける前記第2下搬送ローラ及び前記第2上搬送ローラの軸心がそれぞれ前述のように水平面に対して傾斜可能に構成又は傾斜した状態で固定されているため、シートを前記シート幅方向の中央部が上方向へ突出するようなアーチ形状に変形させて、シートの姿勢をアーチ形状の姿勢に保つことができる。つまり、エアの圧力を積極的に利用することなく、シートの搬送中に、シートの中間部(シートの前記シート幅方向の一端部と他端部の間)の非接触状態を維持しながら、シートを一定の姿勢としての前記アーチ形状の姿勢に保つことができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、エアの圧力を積極的に利用することなく、シートの搬送中に、シートの中間部の非接触状態を維持しながら、シートを一定の姿勢としての前記アーチ形状の姿勢に保つことができるため、シート搬送装置のランニングコスト及び消費エネルギーの低減を図ることができる。
【0015】
また、同じ理由により、搬送対象としてのシートが例えば0.3mm以下の極めて薄いガラスシートであっても、シートがばたつくことなく、シートの安定的な搬送を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、図2におけるI-I線に沿った断面図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態に係るシート搬送装置の部分平面図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態に係るシート搬送装置の模式的な平面図である。
【図4】図4は、本発明の実施形態に係るシート搬送装置の模式的な側面図である。
【図5】図5(a)は、図3におけるVA-VA線に沿った模式的な図、図5(b)は、図3におけるVB-VB線に沿った模式的な図、図5(c)は、図3におけるVC-VC線に沿った模式的な図、図5(d)は、図3におけるVD-VD線に沿った模式的な図である。
【図6】図6(a)は、図3におけるVIA-VIA線に沿った模式的な図、図6(b)は、図3におけるVIB-VIB線に沿った模式的な図、図6(c)は、図3におけるVIC-VIC線に沿った模式的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態について図1から図6を参照して説明する。なお、図面中、「FF」は、前方向、「FR」は、後方向、「L」は、左方向、「R」は、右方向、「U」は、上方向、「D」は、下方向をそれぞれ指してある。
【0018】
図3、図4、及び図5(b)(c)(d)に示すように、本発明の実施形態に係るシート搬送装置1は、ロール支持部材3にセットしたシートロールSRから送り出したガラス等の脆性材料からなる連続シートSを搬送方向へ搬送する装置であって、搬送方向に沿って配設された支持フレーム5を具備している。ここで、本発明の実施形態にあっては、搬送方向は、前方向であって、搬送方向に対して直交する搬送幅方向は、左右方向である。
【0019】
支持フレーム5における搬送幅方向の一端側(左端側)には、複数の第1搬送ローラユニット7が搬送方向に間隔を置いて設けられている。また、各第1搬送ローラユニット7は、連続シートSのシート幅方向の一端部(左端部)を下方向から支持する1つ又は複数(本発明の実施形態にあっては1つ又は2つ)の第1下搬送ローラ9、及び第1下搬送ローラ9に上下に対向しかつ第1下搬送ローラ9と協働して連続シートSのシート幅方向の一端部を挟持する1つ又は複数(本発明の実施形態にあっては1つ又は2つ)第1上搬送ローラ11を備えている。ここで、各第1下搬送ローラ9は、軸心(第1下搬送ローラ9の軸心)9c周りに回転可能であって、各第1上搬送ローラ11は、第1下搬送ローラ9の軸心9cに対して平行な軸心(第1上搬送ローラ11の軸心)11c周りに回転可能である。なお、搬送方向上流端側Ch及び搬送方下流端側Cdの各第1搬送ローラユニット7が第1下搬送ローラ9及び第1上搬送ローラ11をそれぞれ複数備えている。
【0020】
支持フレーム5における搬送幅方向の他端側(右端側)には、複数の第2搬送ローラユニット13が搬送方向に間隔を置いて設けられている。また、各第2搬送ローラユニット13は、連続シートSのシート幅方向の他端部(右端部)を下方向から支持する1つ又は複数(本発明の実施形態にあっては1つ又は2つ)の第2下搬送ローラ15、及び第2下搬送ローラ15に上下に対向しかつ第2下搬送ローラ15と協働して連続シートSのシート幅方向の他端部を挟持する1つ又は複数(本発明の実施形態にあっては1つ又は2つ)第2上搬送ローラ17を備えている。ここで、各第2下搬送ローラ15は、軸心(第2下搬送ローラ15の軸心)15c周りに回転可能であって、各第2上搬送ローラ17は、第2下搬送ローラ15の軸心15cに対して平行な軸心(第2上搬送ローラ17の軸心)17c周りに回転可能である。なお、搬送方向上流端側Ch及び搬送方下流端側Cdの各第2搬送ローラユニット13が第2下搬送ローラ5及び第2上搬送ローラ17をそれぞれ複数備えている。
【0021】
各第1搬送ローラユニット7の構成の詳細は、次のようになる。
【0022】
図1及び図2に示すように、支持フレーム5における搬送幅方向の一端側には、第1ユニットベース19が設けられており、この第1ユニットベース19は、前後に対向した一対の支持壁21を備えている。また、第1ユニットベース19における一対の支持壁21の間には、第1回転部材23が設けられており、この第1回転部材23は、搬送方向に対して平行な軸心(第1回転部材23の軸心)23c周りに回転可能である。そして、第1ユニットベース19における一方の支持壁21には、第1回転部材23を軸心23c周りに回転させる第1回転部材用アクチュエータとしてのモータ25が設けられている。
【0023】
第1回転部材23の下部には、搬送幅方向内側(右方向)へ突出した枠状の第1下サポート27が設けられており、この第1下サポート27には、第1下搬送ローラ9を回転可能に支持する1つ又は複数(本発明の実施形態にあっては1つ又は2つ)の第1下ブラケット29が設けられており、換言すれば、第1下サポート27には、1つ又は複数の第1下搬送ローラ9が第1下ブラケット29を介して設けられている。また、各第1下ブラケット29は、第1下搬送ローラ9の軸心9cに対して直交する軸心29c周りに回転可能であって、第1下サポート27の下部には、各第1下ブラケット29を軸心29c周りに回転させる第1下ブラケット用アクチュエータとしてのモータ31が設けられている。更に、各第1下ブラケット29には、第1下搬送ローラ9を軸心9c周りに回転させる第1下搬送ローラ用アクチュエータとしてのモータ33が設けられている。
【0024】
第1回転部材23の上部には、第1電動アクチュエータ35が設けられており、この第1電動アクチュエータ35は、第1下サポート27に対して接近離反する方向へ移動可能なスライダ37を備えている。また、第1電動アクチュエータ35におけるスライダ37には、搬送幅方向内側へ突出した枠状の第1上サポート39が設けられており、換言すれば、第1回転部材23の上部には、第1上サポート39が第1電動アクチュエータ35を介して設けられている。更に、第1上サポート39は、第1電動アクチュエータ35の駆動により第1下サポート27に対して接近離反する方向へ移動するようになってあって、第1電動アクチュエータ35は、第1上サポート用アクチュエータとしての機能を有している。
【0025】
第1上サポート39には、第1上搬送ローラ11を回転可能に支持する1つ又は複数(本発明の実施形態にあっては1つ又は2つ)の第1上ブラケット41が設けられており、換言すれば、第1上サポート39には、1つ又は複数の第1上搬送ローラ11が第1上ブラケット41を介して設けられている。また、各第1上ブラケット41は、第1上搬送ローラ11の軸心11cに対して直交する軸心41c周りに回転可能であって、第1上サポート39の上部には、各第1上ブラケット41を軸心41c周りに回転させる第1上ブラケット用アクチュエータとしてのモータ43が設けられている。更に、各第1上ブラケット41には、第1上搬送ローラ11を軸心11c周りに回転させる第1上搬送ローラ用アクチュエータとしてのモータ45が設けられている。
【0026】
各第2搬送ローラユニット13の構成の詳細は、次のようになる。
【0027】
支持フレーム5における搬送幅方向の他端側には、第2ユニットベース47が設けられており、この第2ユニットベース47は、前後に対向した一対の支持壁49を備えている。また、第2ユニットベース47における一対の支持壁49の間には、第2回転部材51が設けられており、この第2回転部材51は、搬送方向に対して平行な軸心(第2回転部材51の軸心)51c周りに回転可能である。そして、第2ユニットベース47における一方の支持壁49には、第2回転部材51を回転させる第2回転部材用アクチュエータとしてのモータ53が設けられている。
【0028】
第2回転部材51の下部には、搬送幅方向内側(左方向)へ突出した枠状の第2下サポート55が設けられており、この第2下サポート55には、第2下搬送ローラ15を回転可能に支持する1つ又は複数(本発明の実施形態にあっては1つ又は2つ)の第2下ブラケット57が設けられており、換言すれば、第2下サポート55には、1つ又は複数の第2下搬送ローラ15が第2下ブラケット57を介して設けられている。また、各第2下ブラケット57は、第2下搬送ローラ15の軸心15cに対して直交する軸心57c周りに回転可能であって、第2下サポート55の下部には、各第2下ブラケット57を軸心57c周りに回転させる第2下ブラケット用アクチュエータとしてのモータ59が設けられている。更に、各第2下サポート55には、第2下搬送ローラ15を軸心15c周りに回転させる第2下搬送ローラ用アクチュエータとしてのモータ61が設けられている。
【0029】
第2回転部材51の上部には、第2電動アクチュエータ63が設けられており、この第2電動アクチュエータ63は、第2下サポート55に対して接近離反する方向へ移動可能なスライダ65を備えている。また、第2電動アクチュエータ63におけるスライダ65には、搬送幅方向内側へ突出した枠状の第2上サポート67が設けられており、換言すれば、第2回転部材51の上部には、第2上サポート67が第2電動アクチュエータ63を介して設けられている。更に、第2上サポート67は、第2電動アクチュエータ63の駆動により第2下サポート55に対して接近離反する方向へ移動するようになってあって、第2電動アクチュエータ63は、第2上サポート用アクチュエータとしての機能を有している。
【0030】
第2上サポート67には、第2上搬送ローラ17を回転可能に支持する1つ又は複数(本発明の実施形態にあっては1つ又は2つ)の第2上ブラケット69が設けられており、換言すれば、第2上サポート67には、1つ又は複数の第2上搬送ローラ17が第2上ブラケット69を介して設けられている。また、各第2上ブラケット69は、第2上搬送ローラ17の軸心17cに対して直交する軸心69c周りに回転可能であって、第2上サポート67の上部には、各第2上ブラケット69を軸心69c周りに回転させる第2上ブラケット用アクチュエータとしてのモータ71が設けられている。更に、各第2上ブラケット69には、第2上搬送ローラ17を軸心17c周りに回転させる第2上搬送ローラ用アクチュエータとしてのモータ73が設けられている。
【0031】
ここで、各第1搬送ローラユニット7における第1下搬送ローラ9と第1上搬送ローラ11の間隔は、第1電動アクチュエータ35の駆動により第1上サポート39を第1下サポート27に接近離反する方向へ移動させることによって、連続シートSの厚さに応じた間隔に調節可能になっている。同様に、各第2搬送ローラユニット13における第2下搬送ローラ15と第2上搬送ローラ17の間隔は、第2電動アクチュエータ63の駆動により第2上サポート67を第2下サポート55に接近離反する方向へ移動させることによって、連続シートSの厚さに応じた間隔に調節可能になっている。
【0032】
図1、図2、図5(b)(c)(d)、及び図6(a)(b)に示すように、各第1搬送ローラユニット7における第1下搬送ローラ9及び第1上搬送ローラ11の軸心9c,11cは、モータ25の駆動により第1回転部材23を軸心23c周りに回転させることによって、搬送幅方向内側(右側)が搬送幅方向外側(左側)よりも高くなるように水平面(換言すれば、水平方向)に対して傾斜可能に構成されている。同様に、各第2搬送ローラユニット13における第2下搬送ローラ15及び第2上搬送ローラ17の軸心15c,17cは、モータ53の駆動により第2回転部材51を軸心51c周りに回転させることによって、搬送幅方向内側(左側)が搬送幅方向外側(右側)よりも高くなるように水平面に対して傾斜可能に構成されている。
【0033】
搬送方向上流端側Chの複数の第1搬送ローラユニット7及び複数の第2搬送ローラユニット13において、第1下搬送ローラ9及び第1上搬送ローラ11の軸心9c,11cの水平面に対する傾斜角θL、並びに第2下搬送ローラ15及び第2上搬送ローラ17の軸心15c,17cの水平面に対する傾斜角θRは、搬送方向下流へ行くに従って漸次大きくなるように調節可能に構成されている。また、搬送方向下流端側Cdの複数の第1搬送ローラユニット7及び複数の第2搬送ローラユニット13において、第1下搬送ローラ9及び第1上搬送ローラ11の軸心9c,11cの水平面に対する傾斜角θL、並びに第2下搬送ローラ15及び第2上搬送ローラ17の軸心15c,17cの水平面に対する傾斜角θRは、搬送方向下流方向に行くに従って漸次小さくなるように調節可能に構成されている。
【0034】
搬送方向下流端側Cdの複数の第1搬送ローラユニット7を除く各第1搬送ローラユニット7(搬送方向下流端側Cd以外の各第1搬送ローラユニット7)における第1下搬送ローラ9及び第1上搬送ローラ11の軸心9c,11cは、モータ31,43の駆動により第1下ブラケット29及び第1上ブラケット41を軸心29c,41c周りに回転させることによって、搬送幅方向内側が搬送幅方向外側よりも搬送方向上流側(後側)に位置するように搬送方向に直交する鉛直面(換言すれば、搬送幅方向)に対して傾斜可能に構成されている。同様に、搬送方向下流端側Cdの複数の第2搬送ローラユニット13を除く各第2搬送ローラユニット13(下流端側Cd以外の各第2搬送ローラユニット13)における第2下搬送ローラ15及び第2上搬送ローラ17の軸心15c,17cは、モータ59,71の駆動により第2下ブラケット57及び第2上ブラケット69を軸心57c,71c周りに回転させることによって、搬送幅方向内側が搬送幅方向外側よりも搬送方向上流側に位置するように搬送方向に直交する鉛直面に対して傾斜可能に構成されている。
【0035】
搬送方向下流端側Cdの各第1搬送ローラユニット7における第1下搬送ローラ9及び第1上搬送ローラ11の軸心9c,11cは、モータ31,43の駆動により第1下ブラケット29及び第1上ブラケット41を軸心29c,41c周りに回転させることによって、搬送幅方向内側が搬送幅方向外側よりも搬送方向下流側(前側)に位置するように搬送方向に直交する鉛直面に対して傾斜可能に構成されている。同様に、搬送方向下流端側Cdの各第2搬送ローラユニット13における第2下搬送ローラ15及び第2上搬送ローラ17の軸心15c,17cは、モータ59,71の駆動により第2下ブラケット57及び第2上ブラケット69を軸心57c,69c周りに回転させることによって、搬送幅方向内側が搬送幅方向外側よりも搬送方向下流側に位置するように搬送方向に直交する鉛直面に対して傾斜可能に構成されている。
【0036】
図3及び図4に示すように、支持フレーム5における搬送幅方向の一端側には、連続シートSの一端面(左端面)の搬送幅方向の位置を検出する複数のエッジセンサ75が搬送方向に間隔を置いて設けられており、各エッジセンサ75は、コントローラ(図示省略)に接続されている。また、コントローラは、連続シートSの一端面の搬送幅方向の位置を搬送幅方向の基準位置に保つように、各エッジセンサ75からの検出値に基づいて対応する第1搬送ローラユニット7におけるモータ31,43及び対応する第2搬送ローラユニット13におけるモータ59,71を制御可能に構成されている。
【0037】
図5(b)(c)(d)及び図6(a)(b)に示すように、支持フレーム5における搬送幅方向の中央部には、連続シートSのシート幅方向の中央部の高さ位置を検出する複数の高さ位置センサ77が搬送方向に間隔を置いて設けられており、各高さ位置センサ77は、コントローラに接続されている。また、コントローラは、連続シートSのシート幅方向の中央部の高さ位置を基準の高さ位置に保つように、各高さ位置検出センサの検出値に基づいて対応する第1搬送ローラユニット7におけるモータ25及び対応する第2搬送ローラユニット13におけるモータ53を制御可能に構成されている。
【0038】
図3、図4、及び図5(a)に示すように、支持フレーム5における搬送幅方向の一端側であってかつ搬送方向上流端側Chには、第1搬入ローラユニット79が設けられており、この第1搬入ローラユニット79は、連続シートSのシート幅方向の一端部を下方向から支持する第1下搬入ローラ81、及びこの第1下搬入ローラ81に上下に対向しかつ第1下搬入ローラ81と協働して連続シートSのシート幅方向の一端部を挟持する第1上搬入ローラ83を備えている。ここで、第1下搬入ローラ81及び第1上搬入ローラ83は、搬送幅方向に対して平行な軸心81c,83c周りに回転可能である。
【0039】
支持フレーム5における搬送幅方向の他端側であってかつ搬送方向上流端側Chには、第2搬入ローラユニット85が設けられており、この第2搬入ローラユニット85は、連続シートSのシート幅方向の他端部を下方向から支持する第2下搬入ローラ87、及びこの第2下搬入ローラ87に上下に対向しかつ第2下搬入ローラ87と協働して連続シートSのシート幅方向の他端部を挟持する第2上搬入ローラ89を備えている。ここで、第2下搬入ローラ87及び第2上搬入ローラ89は、搬送幅方向に対して平行な軸心87c,89c周りに回転可能である。
【0040】
なお、支持フレーム5における第1搬入ローラユニット79と第2搬入ローラユニット85の間に、エアの圧力を利用して連続シートSの中間部(連続シートSのシート幅方向の一端部と他端部の間)を非接触で支持する複数のエア支持ユニット(図示省略)が設けられるようにしても構わない。
【0041】
図3、図4、及び図6(c)に示すように、支持フレーム5における搬送幅方向の一端側であってかつ搬送方向下流端側Cdには、第1搬出ローラユニット91が設けられており、この第1搬出ローラユニット91は、連続シートSのシート幅方向の一端部を下方向から支持する第1下搬出ローラ93、及びこの第1下搬出ローラ93に上下に対向しかつ第1下搬出ローラ93と協働して連続シートSのシート幅方向の一端部を挟持する第1上搬出ローラ95を備えている。ここで、第1下搬出ローラ93及び第1上搬出ローラ95は、搬送幅方向に対して平行な軸心93c,95c周りに回転可能である。
【0042】
支持フレーム5における搬送幅方向の他端側であってかつ搬送方向下流端側Cdには、第2搬出ローラユニット97が設けられており、この第2搬出ローラユニット97は、連続シートSのシート幅方向の他端部を下方向から支持する第2下搬出ローラ99、及びこの第2下搬出ローラ99に上下に対向しかつ第2下搬出ローラ99と協働して連続シートSのシート幅方向の他端部を挟持する第2上搬出ローラ101を備えている。ここで、第2下搬出ローラ99及び第2上搬出ローラ101は、搬送幅方向に対して平行な軸心99c,101c周りに回転可能である。
【0043】
なお、支持フレーム5における第1搬出ローラユニット91と第2搬出ローラユニット97の間に、エアの圧力を利用して連続シートSの中間部を非接触で支持する複数のエア支持ユニット(図示省略)が設けられるようにしても構わない。
【0044】
支持フレームにおける各隣接する第1搬送ローラユニット7の間、隣接する第1搬送ローラユニット7と第1搬入ローラユニット79の間、及び隣接する第1搬送ローラユニット7と第1搬出ローラユニット91の間には、それぞれ、連続シートSの一端部を下方向から支持する複数の第1フリーローラ(図示省略)が回転可能に設けられている。同様に、支持フレームにおける各隣接する第2搬送ローラユニット13の間、隣接する第2搬送ローラユニット13と第2搬入ローラユニット85の間、及び隣接する第2搬送ローラユニット13と第2搬出ローラユニット97の間には、それぞれ、連続シートSの他端部を下方向から支持する複数の第2フリーローラ(図示省略)が回転可能に設けられている。ここで、第1フリーローラ及び第2フリーローラは、搬送幅方向に対して平行な軸心周りに回転可能である。
【0045】
続いて、本発明の実施形態の作用及び効果について説明する。
【0046】
各第1搬送ローラユニット7におけるモータ33,モータ45の駆動により第1下搬送ローラ9及び第1上搬送ローラ11を軸心9c,11c周りに回転させると共に、各第2搬送ローラユニット13におけるモータ61,モータ73の駆動により第2下搬送ローラ15及び第2上搬送ローラ17を軸心15c,17c周りに回転させる。また、第1搬入ローラユニット79における第1下搬入ローラ81及び第1上搬入ローラ83を軸心81c,83c周り回転させると共に、第2搬入ローラユニット85における第2下搬入ローラ87及び第2上搬入ローラ89を軸心87c,89c周り回転させる。更に、第1搬出ローラユニット91における第1下搬出ローラ93及び第1上搬出ローラ95を軸心93c,95c周り回転させると共に、第2搬出ローラユニット97における第2下搬出ローラ99及び第2上搬出ローラ101を軸心99c,101c周り回転させる。これにより、シートロールSRから送り出した連続シートSを搬入ローラユニット79,85から搬送ローラユニット7,13側に搬入して、第1下搬送ローラ9と第1上搬送ローラ11の協働及び第2下搬送ローラ15と第2上搬送ローラ17の協働により連続シートSのシート幅方向の両端部を挟持した状態で、連続シートSを搬送方向へ搬送して、搬送ローラユニット7,13側(シート搬送装置1側)から別工程の装置(図示省略)へ搬出することができる。
【0047】
ここで、各第1搬送ローラユニット7における第1下搬送ローラ9及び第1上搬送ローラ11の軸心9c,11c、並びに各第2搬送ローラユニット13における第2下搬送ローラ15及び第2上搬送ローラ17の軸心15c,17cがそれぞれ前述のように水平面に対して傾斜可能に構成されているため、連続シートSの構成材料としてのガラス等の脆性材料が高い曲げ強度を有していることも相まって、連続シートSをシート幅方向の中央部が上方向へ突出するようなアーチ形状に変形させて、連続シートSの姿勢を前記アーチ形状の姿勢に維持することができる。つまり、エアの圧力を積極的に利用することなく、連続シートSの搬送中に、連続シートSの中間部の非接触状態を維持しながら、連続シートSを一定の姿勢としての前記アーチ形状の姿勢に保つことができる。
【0048】
特に、搬送方向下流端側Cd以外の各第1搬送ローラユニット7における第1下搬送ローラ9及び第1上搬送ローラ11の軸心9c,11c、並びに下流端側Cd以外の各第2搬送ローラユニット13における第2下搬送ローラ15及び第2上搬送ローラ17の軸心15c,17cがそれぞれ前述のように搬送方向に直交する鉛直面に対して傾斜可能に構成されているため、第1下搬送ローラ9、第1上搬送ローラ11、第2下搬送ローラ15、及び第2上搬送ローラ17の回転によって連続シートSにシート幅方向の中央部側に寄せ上げる力を与えることができる。これにより、連続シートSの搬送中に、連続シートSが第1下搬送ローラ9等に対して搬送幅方向外側にずれることなく、連続シートSを一定の姿勢としての前記アーチ形状の姿勢に安定的に保つことができる。
【0049】
搬送方向上流端側Chの複数の第1搬送ローラユニット7及び複数の第2搬送ローラユニット13において、第1下搬送ローラ9及び第1上搬送ローラ11の軸心9c,11cの水平面に対する傾斜角θL、並びに第2下搬送ローラ15及び第2上搬送ローラ17の軸心15c,17cの水平面に対する傾斜角θRが搬送方向下流へ行くに従って漸次大きくなるように調節可能に構成されているため、搬送方向上流端側Chにおいて、連続シートSを水平姿勢から前記アーチ形状の姿勢に円滑(スムーズ)に変化させることができる。また、搬送方向下流端側Cdの複数の第1搬送ローラユニット7及び複数の第2搬送ローラユニット13において、第1下搬送ローラ9及び第1上搬送ローラ11の軸心9c,11cの水平面に対する傾斜角θL、並びに第2下搬送ローラ15及び第2上搬送ローラ17の軸心15c,17cの水平面に対する傾斜角θRが搬送方向下流方向に行くに従って漸次小さくなるように調節可能に構成されているため、搬送方向下流端側Cdにおいて、連続シートSを前記アーチ形状の姿勢から水平姿勢に円滑に復帰させることができる。特に、搬送方向上流端側Ch及び搬送方向下流端側Cdの各第1搬送ローラユニット7が第1下搬送ローラ9及び第1上搬送ローラ11をそれぞれ複数備え、搬送方向上流端側Ch及び搬送方向下流端側Cdの各第2搬送ローラユニット13が第2下搬送ローラ15及び第2上搬送ローラ17をそれぞれ複数備えているため、前述の円滑の度合いをより高めることができる。
【0050】
従って、本発明の実施形態によれば、エアの圧力を積極的に利用することなく、連続シートSの搬送中に、連続シートSの中間部の非接触状態を維持しながら、連続シートSを一定の姿勢としての前記アーチ形状の姿勢に安定的に保つことができるため、シート搬送装置1のランニングコスト及び消費エネルギーの低減を図ることができる。
【0051】
搬送方向上流端側Chにおいて、連続シートSを水平姿勢から前記アーチ形状の姿勢に円滑に変化させる共に、搬送方向下流端側Cdにおいて、連続シートSを前記アーチ形状の姿勢から水平姿勢に円滑に復帰させるため、連続シートSの搬送を効率良く行うことができる。
【0052】
また、前述と同じ理由により、搬送対象としての連続シートSが例えば0.3mm以下の極めて薄いガラスシートであっても、連続シートSがばたつくことなく、シートの安定的な搬送を行うことができる。
【0053】
本発明は、前述の実施形態の説明に限られるものではなく、例えば、次のように、適宜の変更を行うことにより、種々の態様で実施可能である。
【0054】
各第1搬送ローラユニット7における第1下搬送ローラ9及び第1上搬送ローラ11の軸心9c,11c並びに各第2搬送ローラユニット13における第2下搬送ローラ15及び第2上搬送ローラ17が前述のように水平面に対して傾斜可能に構成される代わりに、前述のように水平面に対して傾斜した状態で固定されるようにしても構わない。
【0055】
搬送方向下流端側Cd以外の各第1搬送ローラユニット7における第1下搬送ローラ9及び第1上搬送ローラ11の軸心9c,11c並びに搬送方向下流端側Cd以外の各第2搬送ローラユニット13における第2下搬送ローラ15及び第2上搬送ローラ17が前述のように搬送方向に直交する鉛直面に対して傾斜可能に構成される代わりに、前述のように搬送方向に直交する鉛直面に対して傾斜した状態で固定されるようにしても構わない。
【0056】
搬送方向下流端側Cdの各第1搬送ローラユニット7における第1下搬送ローラ9及び第1上搬送ローラ11の軸心9c,11c並びに搬送方向下流端側Cdの各第2搬送ローラユニット13における第2下搬送ローラ15及び第2上搬送ローラ17が前述のように搬送方向に直交する鉛直面に対して傾斜可能に構成される代わりに、前述のように搬送方向に直交する鉛直面に対して傾斜した状態で固定されるようにしても構わない。
【0057】
第1搬送下ローラ9と第1搬送上ローラ11のうちいずれか一方のローラをフリーローラとして他方のローラに対して従動的に回転させるようにしても構わない。同様に、第2搬送下ローラ15と第2搬送上ローラ17のうちいずれか一方のローラをフリーローラとして他方のローラに対して従動的に回転させるようにしても構わない。
【0058】
シート搬送装置1をガラス等の脆性材料からなる連続シートSを製造するシート製造装置(図示省略)の搬出側に配設して、シート搬送装置1によってシート製造装置から送り出された連続シートSを搬送方向に搬送するようにしても構わない。また、シート搬送装置1の搬送対象を連続シートSからガラス等の脆性材料からなる枚葉シート(図示省略)に変更しても構わない。
【0059】
そして、本発明に包含される権利範囲は、これらの実施形態に限定されないものである。
【符号の説明】
【0060】
S 連続シート
SR シートロール
1 シート搬送装置
3 ロール支持部材
5 支持フレーム
7 第1搬送ローラユニット
9 第1下搬送ローラ
11 第1上搬送ローラ
13 第2搬送ローラユニット
15 第2下搬送ローラ
17 第2上搬送ローラ
19 第1ユニットベース
23 第1回転部材
27 第1下サポート
29 第1下ブラケット
39 第1上サポート
41 第1上ブラケット
47 第2ユニットベース
51 第2回転部材
55 第2下サポート
57 第2下ブラケット
67 第2上サポート
69 第2上ブラケット
79 第1搬入ローラユニット
85 第2搬入ローラユニット
91 第1搬出ローラユニット
97 第2搬出ローラユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを搬送方向へ搬送するシート搬送装置において、
支持フレームと、
前記支持フレームにおける前記搬送方向に対して直交する搬送幅方向の一端側に前記搬送方向に間隔を置いて設けられ、軸心周りに回転可能でかつシートのシート幅方向の一端部を下方向から支持する第1下搬送ローラ、及び前記第1下搬送ローラに上下に対向しかつ前記第1下搬送ローラの軸心に対して平行な軸心周りに回転可能であってかつ前記第1下搬送ローラと協働して前記シートの前記シート幅方向の一端部を挟持する第1上搬送ローラを備えた複数の第1搬送ローラユニットと、
前記支持フレームにおける前記搬送幅方向の他端側に前記搬送方向に間隔を置いて設けられ、軸心周りに回転可能でかつシートの前記シート幅方向の他端部を下方向から支持する第2下搬送ローラ、及び前記第2下搬送ローラに上下に対向しかつ前記第2下搬送ローラの軸心に対して平行な軸心周りに回転可能であってかつ前記第2下搬送ローラと協働して前記シートの前記シート幅方向の他端部を挟持する第2上搬送ローラを備えた複数の第2搬送ローラユニットと、を具備し、
各第1搬送ローラユニットにおける前記第1下搬送ローラ及び前記第1上搬送ローラの軸心、並びに各第2搬送ローラユニットにおける前記第2下搬送ローラ及び前記第2上搬送ローラの軸心は、それぞれ、搬送幅方向内側が搬送幅方向外側よりも高くなるように水平面に対して傾斜可能に構成又は傾斜した状態で固定されていることを特徴とするシート搬送装置。
【請求項2】
いずれかの前記第1搬送ローラユニットにおける前記第1下搬送ローラ及び前記第1上搬送ローラの軸心、並びにいずれかの前記第2搬送ローラユニットにおける前記第2下搬送ローラ及び前記第2上搬送ローラの軸心は、それぞれ、搬送幅方向内側が搬送幅方向外側よりも搬送方向上流側に位置するように前記搬送方向に直交する鉛直面に対して傾斜可能に構成又は傾斜した状態で固定されていることを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
【請求項3】
搬送方向上流端側の複数の前記第1搬送ローラユニット及び複数の前記第2搬送ローラユニットにおいて、前記第1下搬送ローラ及び前記第1上搬送ローラ11の軸心の水平面に対する傾斜角、並びに前記第2下搬送ローラ及び前記第2上搬送ローラの軸心の水平面に対する傾斜角が搬送方向下流へ行くに従って漸次大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシート搬送装置。
【請求項4】
搬送方向下流端側の複数の前記第1搬送ローラユニット及び複数の前記第2搬送ローラユニットにおいて、前記第1下搬送ローラ及び前記第1上搬送ローラの軸心の水平面に対する傾斜角、並びに前記第2下搬送ローラ及び前記第2上搬送ローラ17の軸心の水平面に対する傾斜角が搬送方向下流方向に行くに従って漸次小さくなるように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれかの請求項に記載のシート搬送装置。
【請求項5】
搬送方向下流端側の前記第1搬送ローラユニットにおける前記第1下搬送ローラ及び前記第1上搬送ローラの軸心、並びに搬送方向下流端側の前記第2搬送ローラユニットにおける前記第2下搬送ローラ及び前記第2上搬送ローラの軸心は、それぞれ、搬送幅方向内側が搬送幅方向外側よりも搬送方向下流側に位置するように前記搬送方向に直交する鉛直面に対して傾斜可能に構成又は傾斜した状態で固定されていることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれかの請求項に記載のシート搬送装置。
【請求項6】
各第1搬送ローラユニットは、前記支持フレームの前記搬送幅方向の一端側に設けられた第1ユニットベースと、前記第1ユニットベースに設けられかつ前記搬送方向に対して平行な軸心周りに回転可能な第1回転部材と、前記第1回転部材に設けられた第1下サポート部材と、前記第1回転部材に前記第1下サポート部材に上下に対向して設けられかつ前記第1下サポート部材に対して接近離反する方向へ移動可能な第1上サポート部材とを備え、前記第1下搬送ローラが前記第1下サポート部材に設けられ、前記第1上搬送ローラが前記第1上サポート部材に設けられ、
各第2搬送ローラユニットは、前記支持フレームの前記搬送幅方向の他端側に設けられた第2ユニットベースと、前記第2ユニットベースに設けられかつ前記搬送方向に対して平行な軸心周りに回転可能な第2回転部材と、前記第2回転部材に設けられた第2下サポート部材と、前記第2回転部材に前記第2下サポート部材に上下に対向して設けられかつ前記第2下サポート部材に対して接近離反する方向へ移動可能な第2上サポート部材とを備え、前記第2下サポート部材に前記第2下搬送ローラが軸心周りに回転可能に設けられ、前記第2上サポート部材に前記第2上搬送ローラが軸心周りに回転可能に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれかの請求項に記載のシート搬送装置。
【請求項7】
いずれかの前記第1搬送ローラユニットは、前記第1下サポート部材に設けられかつ前記第1下搬送ローラの軸心に対して直交する軸心周りに回転可能であってかつ前記第1下搬送ローラを回転可能に支持する第1下ブラケットと、前記第1上サポート部材に設けられかつ前記第1上搬送ローラの軸心に対して直交する軸心周りに回転可能であってかつ前記第1上搬送ローラを回転可能に支持する第1上ブラケットとを備え、
いずれかの前記第2搬送ローラユニットは、前記第2下サポート部材に設けられかつ前記第2下搬送ローラの軸心に対して直交する軸心周りに回転可能であってかつ前記第2下搬送ローラを回転可能に支持する第2下ブラケットと、前記第2上サポート部材に設けられかつ前記第2上搬送ローラの軸心に対して直交する軸心周りに回転可能であってかつ前記第2上搬送ローラを回転可能に支持する第2上ブラケットとを備えたことを特徴とする請求項6に記載のシート搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−49537(P2013−49537A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−189147(P2011−189147)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】