説明

シート状記録材料、立体写真作成装置及び立体写真作成システム

【課題】作業工程を簡略化でき、撮影後から立体写真作成までの一連の作業工程を自動化し、作業効率を向上することができる。
【解決手段】シート状記録材料32の形状記憶層38、76は所定の条件で変形させることで当該変形させた形状を記憶する。デジタルカメラ160は、被写体に焦点が合うようにレンズの動作が制御される合焦制御を行い、距離データ演算部192で撮像する画像が複数のエリアに区分され、各エリア毎の距離データが作成される。変形台座12は、ゴムシート22が張架され、複数のプランジャ24がゴムシート22に対向して配列されて、動作制御部28で各プランジャ24の伸長及び引込み動作が制御される。また、画像処理部62で、距離データ演算部192で作成された距離データに基づきシート状記録材料32を変形させるための変形情報を生成し、コントロールユニット14で変形情報に基づいて変形台座12の動作制御部28を制御する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、支持体上に画像形成層を形成したシート状記録材料及び画像形成層に画像が形成されたシート状記録材料を変形させ立体写真を作成する立体写真作成装置及び立体写真作成システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラ等により撮影された画像は、平面上に印刷され、そのままアルバムに入れる、コルクボードに貼る、切り貼りする等、様々な楽しみ方で利用される一方、画像に立体感を与えることが提案されている。
【0003】
画像に立体感を与える方法としては、3D印刷加工を施すことにより平面上に印刷した画像を立体であるように見せる方法や、平面上に印刷した画像に実際に凹凸加工を施す方法がある。
【0004】
ここで、平面上に印刷した画像に凹凸加工を施す方法として、凹凸加工を施したプレートに画像を形成したフィルムを貼り付ける方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
この方法では、まず、延伸性のあるベースフィルムの一面に、粘着性を有しベースフィルムよりも柔軟性のある樹脂を主成分とした画像保持層を塗布し、次に、画像保持層中に、電子写真法により形成したトナー画像を転写して保持し、凹凸加工を施したプレート等に貼り付ける。
【0006】
【特許文献1】
実用新案登録第3054130号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この方法では、電子写真法によってトナー画像を形成するだけでなく、トナー画像を保持する工程、及びプレートに貼り付ける工程が必要であり、工数が多く作業が煩雑であるという問題があった。
【0008】
また、所望の凹凸加工が施されたプレートを用意するか、その都度プレートに凹凸加工を施す必要があり、自由に形を変えて楽しむことが容易には実現できないという問題があった。
【0009】
本発明は、上記事実を考慮し、作業工程を簡略化できるシート状記録材料及び当該シート状記録材料を用いて容易に所望の立体写真を作成できる立体写真作成装置を得ることが目的である。また、撮影後から立体写真作成までの一連の作業工程を自動化し、作業効率を向上することができる立体写真作成システムを得ることが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、支持体上に画像形成層を形成したシート状記録材料であって、前記支持体及び画像形成層を所定の条件で変形させることで当該変形させた形状を記憶する形状記憶層を有することを特徴としている。
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、形状記憶層は所定の条件で変形させることで当該変形させた形状を記憶するようになっており、画像形成層に画像を形成した後、所定の条件で変形させることで写真を立体化させたり、折り曲げたり、自由に変形させることができ、その形状を記憶させることができる。
【0012】
ここで、所定条件で変形させると形状を記憶するシート状記録材料としては、生地に形状記憶樹脂を含浸させた支持体と、前記支持体上に形成された画像形成層と、で構成したものが考えられる。
【0013】
シート状記録材料は、形状記憶樹脂を樹脂シートではさみ込んでなる支持体と、前記支持体上に形成された画像形成層とで構成してもよい。
【0014】
また、液状エポキシ樹脂にマイクロカプセル化した硬化剤や硬化促進剤を混入したものをポリエステルフィルムではさみ込んでなる支持体と、前記支持体上に形成された画像形成層と、でシート状記録材料を構成してもよい。
【0015】
形状記憶層を熱可塑性のある形状記憶樹脂を用いて形成した場合、シート状記録材料を型等に押し当てて熱を加えることで簡単に変形、形状記憶させることができる。また、形状記憶層を液状エポキシ樹脂にマイクロカプセル化した硬化剤や硬化促進剤を混合して形成した場合、マイクロカプセルが壊れることで硬化剤や硬化促進剤が液状エポキシ樹脂に混入して硬化するため、シート状記録材料に圧力や熱を加えてマイクロカプセルを破壊して形状記憶させることができる。
【0016】
なお、画像形成層は、感光層や画像保持層を塗布する方法、生地表面にインクジェット用表面加工を施す方法等によって形成される。
【0017】
請求項2に記載の発明は、画像形成層に画像が形成された請求項1に記載のシート状記録材料を用いて立体写真を作成するための立体写真作成装置であって、所定の方向に移動可能な可動部を備えた可動部材が、前記可動部の移動方向に直交する所定の平面上に複数配列され、各可動部材の可動部の動作によって凹凸を形成すると共に、当該凹凸にシート状記録材料が押し当てられる凹凸形成手段と、前記各可動部材の可動部の動作を制御する動作制御手段と、前記シート状記録材料に形成された画像と変形を施す位置との相対関係及び変形量を示す変形情報を生成する変形情報生成手段と、前記変形情報生成手段で生成された変形情報に基づき前記動作制御手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0018】
請求項2に記載の発明によれば、凹凸形成手段は所定の方向に移動可能な可動部が備えられた可動部材が、前記可動部の移動方向に直交する所定の平面上に複数配列され、各可動部材の可動部の動作によって凹凸が形成されると共に、当該凹凸にシート状記録材料が押し当てられる。
【0019】
また、前記各可動部材の可動部の動作が動作制御部で制御され、請求項1に記載のシート状記録材料に形成された画像と変形を施す位置との相対関係及び変形量を示す変形情報が変形情報生成手段で生成されるようになっており、前記変形情報生成手段で生成された変形情報に基づいて制御手段によって前記動作制御手段が制御される。
【0020】
よって、請求項2に記載の立体写真作成装置によれば、シート状記録材料に形成された画像と変形を施す位置との相対関係及び変形量を示す変形情報が変形情報生成手段で生成されると、変形情報に応じた凹凸が自動的に凹凸形成手段で形成され、当該凹凸形成手段にシート状記録材料を押し当てるとシート状記録材料が所望の形状に変形するため、立体写真作成の作業工程を簡略化できると共に、容易に所望の立体写真を作成できる。
【0021】
請求項3に記載の発明は、前記請求項1に記載のシート状記録材料を用いて立体写真を作成するための立体写真作成システムであって、被写体に焦点を合わせるため制御を行う合焦手段と、撮像する画像を複数のエリアに区分し、前記合焦手段を用いて各エリア毎の距離データを作成する距離データ作成手段と、を備え、被写体像を撮像して画像データとして記憶するデジタルカメラと、所定の方向に移動可能な可動部を備えた可動部材が、前記可動部の移動方向に直交する所定の平面上に複数配列され、各可動部材の可動部の動作によって凹凸を形成すると共に、当該凹凸にシート状記録材料が押し当てられる凹凸形成手段と、前記各可動部材の可動部の動作を制御する動作制御手段と、前記シート状記録材料を前記距離データ作成手段で作成された距離データに基づいて変形させるための変形情報を生成する変形情報生成手段と、前記変形情報生成手段で生成された変形情報に基づき前記動作制御手段を制御する制御手段と、を備えた立体写真作成装置と、を備えている。
【0022】
請求項3に記載の発明によれば、デジタルカメラは、合焦手段で被写体に焦点が合うようにレンズの動作が制御され、距離データ作成手段で、撮像する画像が複数のエリアに区分され、前記合焦手段を利用して各エリア毎の距離データが作成されるため、撮影後もこの距離データによって画像に含まれる被写体(例えば主要な被写体と背景)を区別することができる。
【0023】
なお、作成された距離データは、撮影された画像を示す画像データと共に記憶手段に記憶される。
【0024】
また、立体写真作成装置は、所定の方向に移動可能な可動部を備えた可動部材が、前記可動部の移動方向に直交する所定の平面上に複数配列されて凹凸形成手段が構成されており、各可動部材の可動部の動作によって凹凸が形成されると共に、当該凹凸にシート状記録材料が押し当てられるようになっており、前記各可動部材の可動部の動作が動作制御手段によって制御される。
【0025】
また、変形情報生成手段では、シート状記録材料を距離データ作成手段で作成された距離データに基づいて変形させるための変形情報が生成され、変形情報生成手段で生成された変形情報に基づき、動作制御手段が制御手段によって制御される。
【0026】
よって、請求項3に記載の立体写真作成システムによれば、撮影時に距離データが作成され、当該距離データに応じて生成された変形情報に基づいて凹凸形成手段に凹凸が形成されるため、変形情報の生成及び立体形状の作成を含む撮影後から立体写真作成までの一連の作業工程を自動化し、作業効率を向上することができる。
【0027】
なお、この立体写真作成システムに画像表示手段を設け、作成する立体写真の画像データ及び生成された変形情報に基づいて完成する立体写真をプレビュー表示したり、キーボード、マウス、スイッチ、キー等の操作手段をさらに設けて変形情報を修正することも考えられる。
【0028】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の凹凸形成手段のシート状記録材料の押し当て側に弾性力を有するシートが張架され、前記可動部材はプランジャで構成されており、前記プランジャの伸長及び引込み動作によって前記シートが変形して凹凸を形成することを特徴としている。
【0029】
請求項4に記載の発明によれば、凹凸形成手段のシート状記録材料の押し当て側に弾性力を有するシートが張架され、可動部材としてプランジャが設けられ、前記プランジャの伸長及び引込み動作によって前記シートが変形されて凹凸が形成される。
【0030】
すなわち、複数のプランジャがシートに対向して配列され、動作制御手段で各プランジャの伸長及び引込み動作が制御され、プランジャの動作によってシートが変形して凹凸が形成されるため、プランジャによって形成された凹凸がシートで覆われてなめらかな面となり、押し当てられるシート状記録材料を面で支持するため、シート状記録材料を押し当ててもキズができにくくなる。
【0031】
なお、駆動手段の駆動力によって所定の平面上に対して凹凸を形成する可動部材としては、プランジャの他に、ステッピングモータの軸心部分にはめ込まれたリードスクリューが当該モータの軸心の正逆回転により伸長又は引込み動作するステッピングモータ等が挙げられる。
【0032】
また、弾性力を有するシートを張架する以外に、複数のプランジャの可動部の先端部を平板状に構成し、各部分毎に平面となるようにしてもよい。
【0033】
【発明の実施の形態】
図1には、本実施の形態に係る立体写真作成システム10が示されている。
【0034】
この立体写真作成システム10は、システム全体を制御するコントロールユニット14と、変形台座12とで構成されている。
【0035】
コントロールユニット14は、画像やメッセージを表示可能なモニタ20を備えると共に、デジタルカメラ160及びデジタルカメラ160のメモリカード17を着脱可能なデータ入力部16が所定のI/F(USB、RS−232C等)を介して接続可能となっている。また、コントロールユニット14には、コントロールユニット14を操作するためのキーボード18と、メモリカード17に記憶された画像データを出力するためのプリンタ19と、作成する立体写真に合わせた形状に変形可能な変形台座12が接続されている。
【0036】
変形台座12は、開口部11が設けられ、該開口部11にはゴムシート22が張架されて覆われている。ゴムシート22は内部に発熱体21を有しており、ゴムシート22全体が加熱されるようになっている。また、変形台座12の本体側面には、開始スイッチ48、リセットスイッチ50及びLED52が設けられている。また、変形台座12には、開口部11を覆うことができるように蓋体46が設けられ、蓋体46のゴムシート22に対向する面にはスポンジ44が貼り付けられいる。
【0037】
図2(A)に示されるように、変形台座12の本体内部には、複数のプランジャ24がそれぞれゴムシート22に対応するように配列されており、プランジャ24が動作すると、図2(B)に示されるようにゴムシート22を本体外部方向へ押し上げ、ゴムシート22を立体的に変形させる。
【0038】
ゴムシート22の形状が変形した状態で蓋体46が変形台座12に被せられると、蓋体46の自重でスポンジ44がゴムシート22に押し当てられ、ゴムシート22の形状に変形し、蓋体46を開けるとスポンジ44の形状はもとに戻るようになっている。
【0039】
さらに、図3に示されるように、変形台座12には、コントロールユニット14からの指示信号に従い、変形台座12の動作を制御する動作制御部28が設けられており、動作制御部28では、ユーザーによって開始スイッチ48又はリセットスイッチ50が操作されると各スイッチ48、50に応じた信号を生成してコントロールユニット14へ入力するようになっている。
【0040】
また、コントロールユニット14は、画像やメッセージ等が表示可能なモニタ20が接続されていると共に、プリンタ19、データ入力部16及びデジタルカメラ160がそれぞれ所定のI/Fを介して接続されるようになっている。
【0041】
コントロールユニット14では、メモリカード17に記憶された画像データをプリンタ19によって出力するための出力情報を作成する。この出力情報は、出力する画像データ、画像の出力サイズ、用紙の種類、出力モード、解像度等及び立体化に関する指示が含まれるもので、プリンタ19では、この指示データに従って画像を出力する。
【0042】
また、コントロールユニット14には、画像処理部62が設けられており、画像処理部62では、データ入力部16又はデジタルカメラ160に装着されたメモリカード17の画像データに基づいて変形情報を作成してモニタ20に表示すると共に、後述する2値画像を作成した後、2値画像の片方の領域を浮き上がらせるように画像データを変形させてモニタ20に表示するようにしている。
【0043】
また、画像処理部62では、モニタ20に変形情報が表示された状態でユーザーがキーボード18から入力すると、又は図示しないマウスやポインタ等を操作すると、変形情報を変更できるようにしている。
【0044】
なお、コントロールユニット14は、図7(A)に示すような画像において、背景部分はそのままで、被写体である自動車の部分だけを立体的に浮き上がらせる場合、変形台座12の内部に配列されたプランジャ24のうち、自動車の部分に対応するプランジャ24だけがゴムシート22を本体外部方向へ押し上げるように動作制御部28を制御する。
【0045】
また、コントロールユニット14には、立体形状記憶のための所要時間を記憶する記憶部64及びカウント値をカウントするタイマ66が備えられている。記憶部64には、画像が形成されたシート状記録材料32が変形台座12のゴムシート22に押し当てられて変形し、形状が記憶されるまでに要する押圧時間(T1)、形状を記憶させるために必要な加熱時間(T2)、及び加熱開始から形状が記憶された状態となるまでの時間(T3)がシート状記録材料32の種類毎に記憶され、コントロールユニット14のタイマ66を用いて立体形状記憶のための所要時間をカウントするようにしている。
【0046】
本実施の形態では、画像を印刷するシート状記録材料32として、一度変形させるとその形状を維持することができる形状記憶機能を有するシート状記録材料32を採用している。
【0047】
図4に示すように、本実施の形態において、シート状記録材料32は、ポリエステルフィルム36の間に液状エポキシ樹脂38の層をはさみ込んで形成された支持体72の表面に画像形成層34を塗布して形成されている。
【0048】
液状エポキシ樹脂38の層には、硬化剤をマイクロカプセル化させた硬化剤カプセル40及び硬化促進剤をマイクロカプセル化させた硬化促進剤カプセル42(以下、「カプセル40、42」という。)が混入されている。
【0049】
シート状記録材料32に所定の圧力又は熱が加えられると、カプセル40、42が壊れて液状エポキシ樹脂38中に硬化剤及び硬化促進剤が混入し、液状エポキシ樹脂38が硬化し始めるようになっている。
【0050】
また、形状記憶機能を有するシート状記録材料32として、図5(A)に示すように、形状記憶樹脂76を紙に含浸させたものを支持体72とし、支持体72の表面に画像保持層70を形成したものや、図5(B)に示すように、2枚の樹脂シート74で形状記憶樹脂76をはさみ込んだものを支持体72とし、支持体72の表面72Aにインクジェット用の表面加工を施して画像形成可能としたものがある。
【0051】
なお、液状エポキシ樹脂38の層にカプセル40、42を混入したシート状記録材料32を取扱う際には、製造から画像形成に至るまでにシート状記録材料32を硬化させないようにする必要がある。
【0052】
すなわち、混入したカプセル40、42を壊さないように、搬送には所定の変形量以下の曲率を持つローラを使用する必要がある。また、ローラ等に巻き取る工程を有する場合には、重なり合うシート状記録材料32同士の圧力によって混入したカプセル40、42が壊れないように配慮する必要がある。
【0053】
また、熱可塑性の形状記憶樹脂を用いた場合及び混入したカプセル40、42が熱によって溶ける場合は、温度管理を行う必要がある。
【0054】
図6には、本実施の形態に係るデジタルカメラ160の制御系が示されている。撮像部166は、レンズ166A、図示しないメカニカル・シャッタ、絞り、及びCCDが配設され、レンズ166Aから入射した光を、メカニカル・シャッタが開放しているときに、絞りを介してCCDに入射させる構成である。
【0055】
また、デジタルカメラ160にはストロボ162が設けられ、必要に応じてストロボ制御部164の制御により、手動又は自動で発光するようになっている。
【0056】
デジタルカメラ160の前記撮像部166、ストロボ制御部164を含む各制御デバイスは、バス194に接続され、CPU190によってその動作が制御されるようになっている。
【0057】
前記撮像部166では、CCDに入射させた光をアナログ信号として信号処理部168に出力し、信号処理部168では入力されたアナログ信号に所定のアナログ処理を施してA/D変換部170に送出する。A/D変換部170に入力されたアナログ信号は、デジタル信号に変換された後、画像処理部172に送出されて所定の画像処理が施され、デジタル画像データとしてメモリ174に一旦記憶される。
【0058】
バス194に接続されたI/Oポート182では、デジタルカメラ160を操作又は動作状態を表示するスイッチ/LED等184からの信号の入出力がなされる。
【0059】
また、バス194には、カードI/F186を介して、記録媒体としてのメモリカード17が着脱可能なメモリカードスロット188が接続されている。前記メモリ174に一旦記憶されたデジタル画像データは、圧縮/伸張部176で圧縮された後、メモリカードスロット188に装着されたメモリカード17に記録される。
【0060】
ここで、メモリカード17に記憶されたデジタルデータは、メモリカード17をデジタルカメラ160本体から引き抜いて他の機器に装着させて、又はデジタルカメラ160をバス194に接続された外部通信I/F187及びコネクタ189を介して他の機器に接続させて利用することができるようになっている。
【0061】
また、バス194には、LCD制御部180を介してLCD178が接続されており、メモリカード17に記憶されている圧縮された画像データを圧縮/伸張部176で伸張し、メモリ174を介してLCD制御部180の制御によってLCD178に表示される。
【0062】
ここで、画像処理部172では、撮像部166でCCDに入射された被写体像のコントラスト評価値を演算するようにしており、縦軸をコントラスト評価値、横軸をレンズの送り量として演算結果をグラフにすると、コントラスト評価値はカーブ(図8参照)を示す。画像処理部172は、コントラスト評価値が最大のとき、被写体に焦点が合っている状態であると判断するため、レンズ166Aを移動させてコントラスト評価値が最大になるレンズ166Aの送り量を検出して合焦制御を行う。
【0063】
また、画像処理部172には、距離データ演算部192が設けられており、撮影する画像を複数のエリアに区分し、各エリア毎にコントラスト評価値を演算するようにしている。距離データ演算部では、各エリア毎のコントラスト評価値が最大になるレンズの送り量を距離データとし、画像データと共に記憶する。
【0064】
例えば、図7(A)に示す画像を撮影した場合、図7(B)に示すように当該画像を複数のエリアに区分し、各エリア毎のコントラスト評価値を演算する。この演算結果は、エリア80及びエリア82(図7(B)に示す領域84の拡大図参照)では、図8に80C及び82Cで示すようになり、それぞれのコントラスト評価値カーブ80C、82Cが最大になるレンズの送り量80P、82Pを距離データとして、画像データと共にメモリカード17に記憶する。
【0065】
各エリア毎の距離データは、各エリアに撮影されている被写体とデジタルカメラ160との距離が、撮影時に焦点を合わせた被写体とほぼ同じ距離である場合と、焦点を合わせた被写体とは異なる距離である場合とで、異なる値を示す傾向にある。
【0066】
そこで、立体写真作成システム10のコントロールユニット14の画像処理部62では、2値画像を作成する際に距離データをしきい値処理し、各エリアに撮影されている被写体とデジタルカメラ160との距離が、撮影時に焦点を合わせた被写体とほぼ同じ距離であるエリア80と、焦点を合わせた被写体とは異なる距離であるエリア82とに分類し、この分類に基づき2値画像を作成する(図7(B)参照)。
【0067】
以下に、本実施の形態の作用について説明する。
【0068】
まず、デジタルカメラ160によって被写体像が撮影され、画像データとしてメモリカード17に記憶される。
【0069】
被写体像の撮影時に、デジタルカメラ160では距離データ作成処理が実行される。図9を参照して本実施の形態に係る距離データ作成処理について説明する。図9は、距離データ作成処理の流れを示すフローチャートである。
【0070】
まず、ステップ200では、撮影する画像を複数のエリアに区分した後、ステップ202に移行してレンズ166Aを所定のピッチでステップ駆動し、ステップ204に移行して各エリア毎のコントラスト評価値をそれぞれ演算する。
【0071】
次のステップ206では、レンズ166Aが所定量駆動したか否かが判定され、当該判定が否定判定の場合はステップ204に戻り、コントラスト評価値の演算を継続する。
【0072】
一方、ステップ206で肯定判定の場合は、ステップ207に移行し、レンズ166Aの駆動を停止した後、ステップ208に移行して全エリアについて、得られたコントラスト評価値カーブ(図8参照)からコントラスト評価値の最大値を求める。
【0073】
次のステップ209では、各エリアのコントラスト評価値が最大値となるレンズの送り量を各エリア毎に記憶し、本距離データ作成処理を終了する。
【0074】
なお、この距離データは、画像データと共にメモリカード17に記憶される。
【0075】
コントロールユニット14は、データ入力部16又はコントロールユニット14に接続されたデジタルカメラ160に装着されたメモリカード17を認識すると立体写真を作成するための出力処理を実行する。
【0076】
図10は、コントロールユニット14が実行する出力処理の流れを示すフローチャートであり、同図を参照して本実施の形態に係る出力処理について説明する。
【0077】
まず、ステップ210では、メモリカード17に記憶された画像データを読出し、次のステップ212で画像ファイルとして一覧表示する。ステップ214に移行してユーザーによって何れかの画像ファイルが選択されるのを待ち、画像ファイルが選択されるとステップ216に移行し、選択された画像ファイルの画像をモニタ20に表示する。
【0078】
次のステップ218では、モニタ20に表示された画像を出力するための出力情報をユーザーの入力に基づいて作成した後、ステップ220に移行する。この出力情報には、画像をプリンタ19から出力する画像データ、画像の出力サイズ、出力モード、解像度等が含まれる。
【0079】
ステップ220では、ユーザーの入力に基づいて画像を記録するプリント用紙の種類を選択する。なお、プリント用紙の選択結果はステップ218で作成された出力情報の一部として保存される。また、プリント用紙の種類としては、例えば、図4及び図5に示されるようなシート状記録材料32がある。
【0080】
次のステップ222では、立体化情報作成処理を実行し、画像を立体化させる際の変形台座12の制御情報を立体化情報として作成した後、ステップ224に移行し、プリンタ19に選択された画像の出力を指示して本出力処理を終了する。プリンタ19は、ステップ218及びステップ220で作成した出力情報に基づき、シート状記録材料32に画像を記録してプリンタ19の排出トレイに排出する。
【0081】
図11は、出力処理の立体化情報作成処理(図10のステップ222参照)の流れを示すフローチャートであり、同図を参照して本実施の形態の立体化情報作成処理について説明する。
【0082】
まず、ステップ110では、出力情報(図10のステップ218及びステップ220参照)から距離データを読出した後、ステップ112に移行して、距離データにしきい値処理を施して所定領域毎に2値化し、2値画像を作成する。
【0083】
次のステップ116では、ステップ112で作成された2値画像をもとに、2値画像の片方の領域(本実施の形態では図7(B)のエリア80に相当)を浮き上がらせるように立体変形した場合の立体的な画像をモニタ20に平面表示する。
【0084】
次のステップ118では、ユーザーのキーボード18の操作によって変形後の形状がモニタ20に表示されたものに決定されたか否かを判定する。当該判定が否定判定の場合はステップ120に移行して、浮き上がらせるように指定された指定領域をユーザー入力に基づいて修正し、次のステップ122で修正内容を反映した画像をモニタ20に表示した後、再びステップ118に戻る。
【0085】
ステップ118で肯定の場合はステップ126に移行し、変形台座12を制御して本立体化処理を終了する。
【0086】
ここで、出力処理によってプリンタ19から画像が記録されたシート状記録材料32が排出されると、ユーザーは、当該シート状記録材料32を変形台座12のゴムシート22上にセットし、変形台座12に蓋体46を被せた後、スタートボタン48を操作する。
【0087】
変形台座12のスタートボタン48が操作されると、コントロールユニット14では、変形台座制御処理を実行する。図12のフローチャートを参照してステップ126の変形台座制御について説明する。なお、図12は、変形台座制御処理の流れを示すフローチャートである。
【0088】
ステップ130では、出力情報及び立体化情報を読出してステップ132に移行し、出力処理で画像が形成されたシート状記録材料32のサイズに合わせて制御するプランジャ24を決定し、次のステップ134で、画像の浮き上がらせる部分に対応する位置のプランジャ24を動作させてゴムシート22を立体形状に変形させる。
【0089】
このとき、シート状記録材料32はゴムシート22と共に押し上げられ、蓋体46の重みでスポンジ44によってゴムシート22に密着させられる。
【0090】
次のステップ136では、タイマtのカウント値をリセットすると共にカウントを開始した後、ステップ138に移行してLED52を点灯する。
【0091】
次のステップ140では、上記出力処理で選択された用紙の種類が、形状記憶に加熱が必要な種類であったか否かを判定する。当該判定が否定判定であった場合は加熱の必要がないと判断してステップ150に移行し、タイマtのカウント値がT1以上になるのを待ち、カウント値がT3以上になるとシート状記録材料32への形状記憶が完了したと判断してステップ152に移行する。
【0092】
一方、肯定判定の場合は加熱する必要があるため、ステップ142に移行して変形台座12のゴムシート22内部に設けられた発熱体21の加熱を開始した後、ステップ144に移行してタイマtのカウント値がT2以上になるのを待つ。
タイマtのカウント値がT2になると、ステップ146に移行してゴムシート22内部の発熱体21の加熱を終了する。
【0093】
次のステップ148では、タイマtのカウント値がT3以上になるのを待ち、カウント値がT3以上になると変形したシート状記録材料32の形状記憶が完了したと判断してステップ152に移行する。
【0094】
ステップ152では、シート状記録材料32の形状記憶が完了したことを報知するために、所定時間LED52を点滅させる。
【0095】
ここで、LED52が点滅すると、ユーザーは変形台座12の蓋体46をあけて立体写真となったシート状記録材料32をはずして形状記憶が完了していることを確認した後、リセットスイッチ50を操作する。
【0096】
次のステップ154では、リセットスイッチ50の操作信号待ちを行う。コントロールユニット14にリセットスイッチ50の操作信号が入力されると、ステップ156に移行してプランジャ24をもとの位置に戻し、本変形台座制御処理を終了する。
【0097】
以上説明したように、本実施の形態の立体写真作成システム10によれば、変形台座12は所定の方向に移動可能な可動部が備えられたプランジャ24が、前記可動部の移動方向に直交する所定の平面上に複数配列され、各プランジャ24の可動部の動作によって凹凸が形成されると共に、当該凹凸にシート状記録材料32が押し当てられる。
【0098】
また、前記各プランジャ24の可動部の動作が動作制御部28で制御され、シート状記録材料32に形成された画像と変形を施す位置との相対関係及び変形量を示す変形情報が画像処理部62で生成されるようになっており、前記画像処理部62で生成された変形情報に基づいてコントロールユニット14によって前記動作制御部28が制御される。
【0099】
よって、シート状記録材料32に形成された画像と変形を施す位置との相対関係及び変形量を示す変形情報が画像処理部62で生成されると、変形情報に応じた凹凸が自動的に変形台座12で形成され、当該変形台座12にシート状記録材料32を押し当てるとシート状記録材料32が所望の形状に変形するため、立体写真作成の作業工程を簡略化できると共に、容易に所望の立体写真を作成できる。
【0100】
シート状記録材料32の画像形成層34に画像を形成した後、所定の条件で変形させることで写真を立体化させたり、折り曲げたり、自由に変形させることができ、その形状を記憶させることができる。
【0101】
また、デジタルカメラ160は、画像処理部172で被写体に焦点が合うようにレンズ166Aの動作が制御され、距離データ演算部192で、撮像する画像が複数のエリアに区分され、前記画像処理部172を利用して各エリア毎の距離データが作成されるため、撮影後もこの距離データによって画像に含まれる被写体(例えば主要な被写体と背景)を区別することができる。
【0102】
なお、作成された距離データは、撮影された画像を示す画像データと共にメモリカード17に記憶される。
【0103】
また、立体写真作成システム10は、所定の方向に移動可能な可動部を備えたプランジャ24が、前記可動部の移動方向に直交する所定の平面上に複数配列されて変形台座12が構成されており、各プランジャ24の可動部の動作によって凹凸が形成されると共に、当該凹凸にシート状記録材料32が押し当てられるようになっており、前記各プランジャ24の可動部の動作が動作制御部28によって制御される。
【0104】
また、画像処理部62では、シート状記録材料32を距離データ演算部192で作成された距離データに基づいて変形させるための変形情報が生成され、画像処理部62で生成された変形情報に基づき、動作制御部28がコントロールユニット14によって制御される。
【0105】
よって、撮影時に距離データが作成され、当該距離データに応じて生成された変形情報に基づいて変形台座12に凹凸が形成されるため、変形情報の生成及び立体形状の作成を含む撮影後から立体写真作成までの一連の作業工程を自動化し、作業効率を向上することができる。
【0106】
また、この立体写真作成システム10のモニタ20には、作成する立体写真の画像データ及び生成された変形情報に基づいて完成する立体写真をプレビュー表示することができ、キーボード、マウス、スイッチ、キー等をさらに設けて変形情報を修正することもできる。
【0107】
さらに、変形台座12のシート状記録材料32の押し当て側に弾性力を有するゴムシート22が張架され、可動部材として設けられたプランジャの伸長及び引込み動作によってゴムシート22が変形されて凹凸が形成される。
【0108】
すなわち、複数のプランジャ24がゴムシート22に対向して配列され、動作制御部28で各プランジャ24の伸長及び引込み動作が制御され、プランジャ24の動作によってゴムシート22が変形して凹凸が形成されるため、プランジャ24によって形成された凹凸がゴムシート22で覆われてなめらかな面となり、押し当てられるシート状記録材料32を面で支持するため、シート状記録材料32を押し当ててもキズができにくくなる。
【0109】
なお、モータ等の駆動力によって所定の平面上に対して凹凸を形成する可動部材としては、プランジャ24の他に、ステッピングモータの軸心部分にはめ込まれたリードスクリューが当該モータの軸心の正逆回転により伸長又は引込み動作するステッピングモータ(図示省略)等が挙げられる。
【0110】
また、凹凸面には、ゴムシート22を張架する以外に、複数のプランジャ24の可動部の先端部を平板状に構成し、各部分毎に平面となるようにしてもよい。
【0111】
なお、本実施の形態では、変形台座12に蓋体46を設けてスポンジ44で押圧する構成としたが、本発明はこれに限らず、変形台座12に蓋体46を設けずにシート状記録材料32を手て直接又はヘラやスポンジ等の道具を用いて変形台座12に押し当てて変形させる構成としてもよい。
【0112】
ここで、上記説明した、液状エポキシ樹脂38とその硬化剤カプセル40及び硬化促進剤カプセル42を混合したものを支持体中に層状にはさみ込んだシート状記録材料32は、本実施の形態のような立体写真作成システムによらなくても、手で変形を加えることでその形状を記憶させることができるため、立体写真用のシート記録材料32として使用する以外に、手で自由な形状に変形させて楽しむことができる。
【0113】
また、変形情報は、シート状記録材料32に形成された画像と変形を施す位置との相対関係及び変形量を示すものであればよく、例えば、シート状記録材料32の一部を所定形状に浮き上がらせた場合のシート状記録材料32と変形を施す位置との相対関係及び変形量や、シート状記録材料32の全体に油絵のような凹凸を施す場合のシート状記録材料32と変形を施す位置との相対関係及び変形量を、予め雛型として、この雛型とシート状記録材料に形成された画像とを利用して変形情報を作成することも考えられる。
【0114】
本実施の形態では、デジタルカメラ160はコントラスト評価値を演算して合焦制御を行うものとして説明したが、被写体に赤外線を照射して合焦を制御してもよく、この場合、距離データを作成するために、撮影時に各エリア毎に赤外線を照射する必要がある。また、画像に含まれる被写体の大まかな距離関係(距離データ)が認識できれば、その他の合焦制御方法であってもよい。
【0115】
また、デジタルカメラ160において、距離データを作成する際に区分するエリアの数や大きさを変形台座12に設けられたプランジャ24の数や配置と対応するように区分すれば、立体写真作成時の制御が容易になる。
【0116】
また、画像が距離データ作成機能を備えていないデジタルカメラによって撮影された場合は、コントロールユニットの画像処理部62で画像を各エリア毎に区分して各エリア毎にコントラスト評価値を演算し、コントラストの違いによって大まかな距離データを作成することができる。
【0117】
さらに、本実施の形態では、距離データを2値化して立体写真を作成するものとして説明したが、これに限らず、しきい値を複数設けると共に、ゴムシート22を変形台座12本体外へ複数段階に押し出せるように構成することで、複雑な立体形状の立体写真を作成することが可能である。
【0118】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、作業工程を簡略化でき、撮影後から立体写真作成までの一連の作業工程を自動化し、作業効率を向上することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る立体写真作成システムの構成を示す図である。
【図2】本実施の形態に係る変形台座の構成を示す断面図である。
【図3】本実施の形態に係る立体写真作成システムの制御系を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態に係る支持体に液状エポキシ樹脂層を設けたシート状記録材料の断面図である。
【図5】本実施の形態に係る支持体に形状記憶樹脂層を設けたシート状記録材料の断面図であり、(A)は支持体に形状記憶樹脂を含浸させて形状記憶樹脂層を構成したもの、(B)は支持体に形状記憶樹脂層をはさみ込んだものである。
【図6】本実施の形態に係るデジタルカメラの制御系を示すブロック図である。
【図7】(A)はデジタルカメラで撮影した画像、(B)は撮影時に距離データを作成する場合の画像の区切り方及び距離データによって区別できる範囲を示す図である。
【図8】本実施の形態に係るデジタルカメラのオートフォーカス機能で距離データを作成する場合に演算されるコントラスト評価値を示す図である。
【図9】本実施の形態に係るデジタルカメラが実行する距離データ作成処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】本実施の形態に係るコントロールユニットが実行する出力処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】本実施の形態に係るコントロールユニットが実行する立体化情報作成処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】本実施の形態に係るコントロールユニットが実行する変形台座制御処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10  立体写真作成システム
12  変形台座
14  コントロールユニット(制御手段)
16  データ入力部
22  ゴムシート(シート)
24  プランジャ
28  動作制御部(動作制御手段)
32  シート状記録材料
34、70、74A  画像形成層
36  ポリエステルフィルム
38  液状エポキシ樹脂
40  硬化剤カプセル
42  硬化促進剤カプセル
62  画像処理部(変形情報生成手段)
72  支持体
160  デジタルカメラ
192  距離データ演算部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体上に画像形成層を形成したシート状記録材料であって、
前記支持体及び画像形成層を所定の条件で変形させることで当該変形させた形状を記憶する形状記憶層を有することを特徴とするシート状記録材料。
【請求項2】
画像形成層に画像が形成された請求項1に記載のシート状記録材料を用いて立体写真を作成するための立体写真作成装置であって、
所定の方向に移動可能な可動部を備えた可動部材が、前記可動部の移動方向に直交する所定の平面上に複数配列され、各可動部材の可動部の動作によって凹凸を形成すると共に、当該凹凸にシート状記録材料が押し当てられる凹凸形成手段と、
前記各可動部材の可動部の動作を制御する動作制御手段と、
前記シート状記録材料に形成された画像と変形を施す位置との相対関係及び変形量を示す変形情報を生成する変形情報生成手段と、
前記変形情報生成手段で生成された変形情報に基づき前記動作制御手段を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする立体写真作成装置。
【請求項3】
前記請求項1に記載のシート状記録材料を用いて立体写真を作成するための立体写真作成システムであって、
被写体に焦点を合わせるため制御を行う合焦手段と、撮像する画像を複数のエリアに区分し、前記合焦手段を用いて各エリア毎の距離データを作成する距離データ作成手段と、を備え、被写体像を撮像して画像データとして記憶するデジタルカメラと、
所定の方向に移動可能な可動部を備えた可動部材が、前記可動部の移動方向に直交する所定の平面上に複数配列され、各可動部材の可動部の動作によって凹凸を形成すると共に、当該凹凸にシート状記録材料が押し当てられる凹凸形成手段と、前記各可動部材の可動部の動作を制御する動作制御手段と、前記シート状記録材料を前記距離データ作成手段で作成された距離データに基づいて変形させるための変形情報を生成する変形情報生成手段と、前記変形情報生成手段で生成された変形情報に基づき前記動作制御手段を制御する制御手段と、を備えた立体写真作成装置と、
を備えた立体写真作成システム。
【請求項4】
前記凹凸形成手段のシート状記録材料の押し当て側には弾性力を有するシートが張架され、前記可動部材はプランジャで構成されており、前記プランジャの伸長及び引込み動作によって前記シートが変形して凹凸を形成することを特徴とする請求項3記載の立体写真作成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2004−138706(P2004−138706A)
【公開日】平成16年5月13日(2004.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−301731(P2002−301731)
【出願日】平成14年10月16日(2002.10.16)
【出願人】(000005201)富士写真フイルム株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】