説明

シート貼付装置及び貼付方法

【課題】装置の小型化、省エネルギー化、労力の低減及び安全性の向上を図ることができるようにすること。
【解決手段】シート貼付装置10は、帯状の剥離シートRLの一方の面に接着シートSが仮着された原反Rを繰り出す繰出手段12と、原反Rの剥離シートRLから接着シートSを剥離する剥離板14と、接着シートSを被着体Wの被着面Wsに押圧して貼付可能な押圧ローラ18と、被着面Wsの位置に応じて剥離板14と押圧ローラ18とを変位可能な変位手段19と、変位手段19による剥離板14の変位に伴う原反Rの弛み及び張りを除去する繰出補助手段20とを備えて構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被着体の被着面に接着シートを貼付するシート貼付装置及び貼付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、被着体にラベル等の接着シートを貼付するシート貼付装置が広く利用されるに至っており、かかるシート貼付装置としては、例えば、特許文献1及び2に開示されている。特許文献1のシート貼付装置は、供給リールからテープ状台紙に仮着されたラベルを繰り出す繰出手段と、テープ状台紙からラベルを剥離し、被着体に貼着するラベラーと、繰出手段及びラベラーを支持するフレームとを備え、このフレームに上下動装置が取り付けられている。同文献では、ラベルが貼着される被着体の高さに対応して上下動装置を作動し、ラベラーの高さを調整するようになっている。
【0003】
特許文献2の貼付装置は、後板を介してラベルの供給手段及び貼付手段が支持されて構成され、後板に設けられる上下動装置によって被着体との距離を調整可能に設けられている。貼付手段は、供給手段の供給位置に繰り出されるラベルを被着体に向かって移動させ、当該ラベルを押圧して貼付できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭61−127430号公報
【特許文献1】特許第2539985号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1にあっては、被着体の高さに応じて貼付装置全体を上下動させる構成であるため、その動力源を大きなものとする必要があり、装置の大型化やエネルギー消費量の増大化を招来する、という不都合がある。また、手動操作で貼付装置全体を上下させる場合、使用者の労力が過大となる上、貼付装置全体の重量が重い場合、上下動部の下降によって手や指を挟まれ、怪我をする可能性もある。
また、特許文献2にあっては、同一高さの被着体が連続して搬送される場合であっても、接着シートの貼付を行う度に、貼付手段を接着シートの供給位置と被着体の貼付位置との間で往復移動させることが不可欠となる。このため、被着体が多数になると、無駄にエネルギーが消費され、駆動機器や消耗品の寿命を縮める他、貼付手段の往復移動に要する時間が長くなって処理能力が低下する、という不都合がある。
【0006】
[発明の目的]
本発明の目的は、装置の小型化、省エネルギー化、労力の低減及び安全性の向上を図ることができるシート貼付装置及び貼付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、本発明は、被着体の被着面に接着シートを貼付するシート貼付装置において、
帯状の剥離シートの一方の面に接着シートが仮着された原反を繰り出す繰出手段と、前記繰出手段によって繰り出される原反の剥離シートから接着シートを剥離する剥離手段と、前記被着面の位置に応じて前記剥離手段を変位可能な変位手段と、前記変位手段による剥離手段の変位に伴う前記原反の弛み及び張りを除去する繰出補助手段とを備える、という構成を採っている。
【0008】
本発明において、前記剥離手段によって剥離された接着シートを前記被着面に押圧して貼付可能な押圧手段を更に有し、前記変位手段は、前記剥離手段と共に押圧手段をも変位可能に設けられる、という構成を採ってもよい。
【0009】
本発明において、前記変位手段は、前記被着面に対する前記接着シートの繰出角度を一定に維持可能に設けられる、という構成を採ってもよい。
【0010】
また、前記被着面の位置を検知する検知手段を有し、
前記変位手段は、前記検知手段によって検知された被着面の位置に応じて前記剥離手段と押圧手段とを変位可能に設けられる、という構成が好ましくは採用される。
【0011】
更に、前記被着体の長さを検知する長さ検知手段を備え、
前記繰出手段は、前記長さ検出手段によって検知された被着体の長さに応じて前記接着シートの貼付位置を調整可能に設けられるとよい。
【0012】
また、本発明の貼付方法は、帯状の剥離シートの一方の面に接着シートが仮着された原反から前記接着シートを剥離して当該接着シートを被着体の被着面に貼付するシート貼付方法であって、
前記被着面の位置を決定する工程と、
決定された前記被着面の位置に前記接着シートを変位させ、この変位に伴う前記原反の弛み及び張りを除去する工程と、
前記原反を繰り出す工程と、
前記繰り出される原反の剥離シートから接着シートを剥離する工程とを備える、という方法を採っている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、被着体の被着面の位置に応じて貼付装置全体を変位させることなく、接着シート貼付に必要な最小限の部材、つまり、剥離手段のみの変位で対応が可能となるので、従来のような貼付装置に比べて変位手段を作動するための動力源を小さくすることができ、装置全体を小型することができる上、動力源の小型に伴いエネルギー消費量を少なくすることが可能となる。また、従来のような貼付装置に比べ、変位させる部材を極力小さく(少なく)することができるので、手動操作で貼付位置を変位させる場合でも、使用者の労力を低減できる上、上下動部の下降によって手や指を挟まれ、怪我をする可能性をも低減させることができる。更に、被着面の位置が同一の被着体が連続して搬送される場合、接着シートの貼付位置近傍に剥離手段を待機させることができるので、剥離手段の移動に要する時間をなくして処理能力を高めることができるばかりでなく、無駄なエネルギー消費の削減、駆動機器等の長寿命化を図ることが可能となる。
【0014】
更に、変位手段が剥離手段と共に押圧手段をも変位可能に設ければ、被着面に確実に接着シートを貼付することができる。
【0015】
また、変位手段が被着面に対する接着シートの繰出角度を一定に維持可能に設けられている場合、常に接着シートの貼付条件を一定にして被着面に貼付することができ、接着シートの貼付の安定化を図ることができる。
【0016】
更に、検知手段によって検知された被着面の位置に応じて剥離手段と押圧手段とを変位可能に設けられていることで、被着面の位置が各々異なる被着体が順次搬送されてきた場合にでも、自動で接着シートを被着面に貼付することができる。
【0017】
また、被着体の長さに応じて接着シートの貼付位置を調整する場合、例えば、被着体の搬送方向における中央部に接着シートを貼付する場合や、被着体の搬送方向における後端部基準で接着シートを貼付する場合にでも対応が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施形態に係るシート貼付装置の概略正面図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
なお、本明細書において、特に明示しない限り、「上」、「下」、「右」、「左」は、図1を基準として用いる。
【0020】
図1において、シート貼付装置10は、被着体Wを図1中左方向に搬送するベルトコンベア等からなる搬送手段CVに並設されており、帯状の剥離シートRLに所定形状の接着シートSが仮着された原反Rを繰り出すことで当該接着シートSを繰り出す繰出手段12と、剥離シートRLを折り返して接着シートSを剥離シートRLから剥離する剥離手段としての剥離板14と、剥離板14の左端側に設けられた押圧手段としての押圧ローラ18と、剥離板14及び押圧ローラ18を変位可能な変位手段19と、変位手段19による剥離板14の変位に伴う原反Rの弛み及び張りを除去する繰出補助手段20と、搬送手段CVの搬送経路に設けられた検知手段21及び長さ検知手段22と、本シート貼付装置10の全体的な動作を制御する制御手段24とを備えて構成されている。接着シートSは、基材シートの一方の面に接着剤層を備え、この接着剤層を介して剥離シートRLに仮着される。
【0021】
前記繰出手段12は、ロール状に巻かれた原反Rを支持する支持軸27と、駆動機器としてのモータM1を介して回転可能に設けられたブレーキローラ28と、複数のガイドローラ30〜33と、駆動機器としてのモータM2によって回転可能な駆動ローラ37と、この駆動ローラ37との間に剥離シートRLを挟み込む及びピンチローラ38と、剥離シートRLを駆動機器としてのモータM3によって所定のトルクで巻き取る巻取軸42とを備え、搬送手段CVに並設されたスタンドSTに固定されたフレームFを介して支持されている。
【0022】
前記剥離板14は、左端縁が接着シートSを剥離する剥離縁14Aとされ、上面にブラケット34を介して回転可能に設けられたガイドローラ35と、下面にブラケット39を介して回転可能に設けられたガイドローラ36とが設けられている。
【0023】
前記押圧ローラ18は、ブラケット48を介して剥離板14に連結されており、変位手段19の作動により、剥離板14と一体的に移動可能に設けられている。
【0024】
前記変位手段19は、剥離板14に連結されたスライダ50を上下方向に変位可能な駆動機器としての直動モータ51を備えている。直動モータ51は、フレームFから延びた補助フレームF1に固定され、直動モータ51の作動により、剥離板14と、これに連結された押圧ローラ18とを変位可能に設けられている。
【0025】
前記繰出補助手段20は、フレームFに設けられたスリットSL1に沿って昇降可能な第1ダンサローラ60と、フレームFに設けられたスリットSL2に沿って昇降可能な第2ダンサローラ61と、第1、第2ダンサローラ60、61をフレームFの裏側で支持する支持プレート62と、フレームFの裏側に固定されるとともに、支持プレート62をスライダ63を介して昇降させる駆動機器としての直動モータ64とを備えている。直動モータ64は、直動モータ51の移動に同期して、直動モータ51が昇降する方向の反対方向であって、直動モータ51の移動距離Lの半分の距離L/2を移動するように制御される。
【0026】
前記検知手段21は、投受光タイプのラインセンサからなり、投光器から発光される光を受光器が受け、搬送手段CVで搬送される被着体Wによって遮られる位置を制御手段24に出力する。これにより、被着体Wの高さ、すなわち、被着面Wsの位置を特定する。
【0027】
前記長さ検知手段22は投受光タイプの光電管からなり、投光器から発光される光を受光器が受け、搬送手段CVで搬送される被着体Wによって遮られる時間を制御手段24が計測して当該被着体Wの長さを特定する。
【0028】
前記制御手段24は、シーケンサやパーソナルコンピュータ等で構成することができる。制御手段24には、操作パネル等からなる図示しない入力手段が接続され、この入力手段により各手段の作動条件やデータ等を入力可能となっている。また、制御手段24は、検知手段21、長さ検知手段22の検知結果を入力する機能と、当該検知結果及び入力手段からの入力から、各駆動機器の動作方向、動作量、動作速度等の条件を決定し、これらを制御する機能を備えている。なお、制御手段24は、図示しないリード線や、無線構造等により、制御する各装置に接続される。
【0029】
次に、シート貼付装置10による接着シートSの貼付方法について説明する。
【0030】
初期作業として、支持軸27に支持された原反Rを所定長さ引き出し、ブレーキローラ28とピンチローラ29との間を通過させ、第1ダンサローラ60、ガイドローラ30、31、35に掛け回す。そして、ガイドローラ35を通過させた原反Rを剥離板14先端で折り返し、ガイドローラ36、32、第2ダンサローラ61、ガイドローラ33に掛け回した後、駆動ローラ37とピンチローラ38との間を通過させ、当該原反Rのリード端を巻取軸42に固定する。
【0031】
図示しない入力手段から運転信号が入力されると、モータM1〜M3が駆動されて原反Rが繰り出され、接着シートSの先端が剥離板14により剥離シートRLから所定長さ剥離されると、図示しない先端検知センサによって当該接着シートSの先端が検知されて原反Rの繰り出しが停止され、スタンバイ状態となる。
【0032】
被着体Wが搬送手段CVにより左方向に搬送されると、検知手段21及び長さ検出手段22により検知され、その検知結果が制御手段24に出力される。制御手段24では、被着体Wの高さ、つまり、被着面Wsの位置の他、予め入力された搬送手段CVの被着体搬送速度と被着体Wによって長さ検出手段22が遮られた時間から被着体Wの搬送方向長さと、搬送方向に対する接着シートSの貼付位置が求められる。
【0033】
その後、制御手段24は、被着体Wの高さに対応して、直動モータ51を介して剥離板14を上下方向に変位させ、押圧ローラ18によって接着シートSを被着面Wsに押圧するための押圧準備位置に待機させる。この押圧準備位置は、剥離縁14Aの位置と、剥離縁14Aよりも下方に位置する押圧ローラ18の最下位置との間を被着面Wsが左右方向に通過する位置とされる。なお、剥離板14を変位させる際、モータM1、M2がロック状態とされるとともに、第1、第2ダンサローラ60、61が直動モータ64によって変位される。すなわち、剥離板14を図1中実線で示される位置から、二点鎖線で示される位置にまで距離L分変位させたとき、剥離縁14Aから支持軸27間の上流区間に位置する原反R(剥離シートRL)には、所定以上の張力が付与されて「張り」が生まれることとなるが、第1ダンサローラ60が同図中実線で示される位置から、二点鎖線で示される位置にまで距離L/2分変位することで、その「張り」を除去するようになっている。また、剥離板14を前記同様に変位させたとき、剥離縁14Aから巻取軸42間の下流区間に位置する原反R(剥離シートRL)も、上流区間と同様に「張り」が生まれることとなるが、第2ダンサローラ61が同図中実線で示される位置から、二点鎖線で示される位置にまで距離L/2分変位することで、その「張り」を除去するようになっている。
【0034】
剥離板14が押圧準備位置に待機完了すると、直動モータ64がロック状態とされるとともに、モータM1のロック状態が解除され、ブレーキローラ28を介して原反Rに所定の張力を付与するように制御される。
【0035】
そして、搬送手段CVによって被着体Wが図1中左方向に搬送され、当該被着体Wの搬送方向先端位置が剥離縁14Aの直下に到達したことが図示しないセンサで検知されると、モータM2を作動させるまでの時間が制御手段24によってカウントされ、所定時間が経過した時点でモータM2を作動させ、被着体Wの搬送速度と同速で原反Rを繰り出す。
ここで、例えば、接着シートSの貼付位置を被着面Wsの搬送方向中央に設定した場合は、被着体Wの搬送方向長さから、接着シートSの繰出方向長さを差し引き、その差し引いた距離の半分に相当する距離を被着体Wが進んだ時点でモータM2を作動させればよい。なお、接着シートSの繰出方向長さは、予め制御手段24に図示しない操作盤から入力しておくことができる。この原反Rの繰出によって、接着シートSが剥離板14で剥離され、被着体Wと押圧ローラ18との間に供給されて当該押圧ローラ18により押圧され、被着面Ws上に貼付される。なお、図1中実線と二点差線とで示されるように、剥離板14で剥離される接着シートSは、被着面Wsに対する繰出角度θが一定に維持されるようになっており、これにより、接着シートSの貼付条件を一定にして被着面Wsに貼付することができ、接着シートSの貼付の安定化を図ることができる。
【0036】
接着シートSの貼付を終えると、次の接着シートSの先端が図示しない先端検知センサによって検知されるまで原反Rを繰り出し、上記同様の動作が繰り返されることとなる。ここで、先程とは逆に剥離板14を図1中二点鎖線で示される位置から、実線で示される位置にまで距離L分変位させたとき、剥離縁14Aから支持軸27間の上流区間及び、剥離縁14Aから巻取軸42間の下流区間に位置する原反R(剥離シートRL)には、「弛み」が生まれることとなるが、第1ダンサローラ60及び、第2ダンサローラ61が同図中二点鎖線で示される位置から、実線で示される位置にまで距離L/2分変位することで、その「弛み」を除去するようになっている。
【0037】
従って、このような実施形態によれば、繰出手段12等を変位させることなく、直動モータ51により剥離板14や押圧ローラ18といった接着シートS貼付に必要な最小限の部材のみを変位させるだけなので、変位させる部材の軽量化を図ることができ、直動モータ51の小型化、省エネルギー化を図ることが可能となる。
【0038】
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施形態に対し、形状、位置若しくは配置等に関し、必要に応じて当業者が様々な変更を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【0039】
例えば、前記実施形態では、変位手段19が剥離板14と共に押圧ローラ18をも変位させる構成としたが、変位手段19が剥離板14だけを変位させる構成としてもよい。この場合、接着シートSは、剥離板14によって剥離された後、繰出角度θ分折り曲げられることで、接着シートS自体の弾性復元力が被着体W方向に働くことによって、当該被着体Wに対する押圧力が発生するので、被着体Wに接着することが可能となる。なお、剥離板14の被着体搬送方向下流側に、押圧ローラや圧縮空気を噴出することで接着シートSを被着体Wに押圧して貼付する押圧手段を別途配置してもよい。
更に、前記実施形態では、検知手段21の検知データから剥離板14を自動で昇降させたが、被着体Wの高さが同一のものが搬送手段CVで搬送される場合には、検知手段21を採用することなく、変位手段19を手動で昇降させて、所定の位置で固定するように構成してもよい。この場合、繰出補助手段20は、手動で昇降させてもよいし、適宜なリンク機構等を介して剥離板14の変位量の半分の距離を昇降するように構成してもよい。
また、前記実施形態では、第1、第2ダンサローラ60、61を単一の直動モータ64によって昇降させたが、第1、第2ダンサローラ60、61をそれぞれ独立した直動モータによって昇降させてもよい。
更に、直動モータ64は、直動モータ51の移動に同期して昇降させる構成以外に、単一又は独立した直動モータをトルク感応型のモータとし、剥離板14の昇降による原反Rの張力変動により、第1、第2ダンサローラ60、61を昇降させる構成としてもよい。
また、前記実施形態では、剥離板14を上下方向に昇降させる場合を例示したが、剥離板14を被着体Wの搬送方向に直交する幅方向に応じて左右方向に変位させてもよいし、被着体の被着面の構成によっては、斜め方向に変位させてもよい。
【0040】
また、前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダ及びロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる(実施形態で例示したものと重複するものもある)。
【符号の説明】
【0041】
10 シート貼付装置
12 繰出手段
14 剥離板(剥離手段)
18 押圧ローラ(押圧手段)
19 変位手段
20 繰出補助手段
21 検知手段
22 長さ検知手段
R 原反
RL 剥離シート
S 接着シート
W 被着体
Ws 被着面
θ 繰出角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被着体の被着面に接着シートを貼付するシート貼付装置において、
帯状の剥離シートの一方の面に接着シートが仮着された原反を繰り出す繰出手段と、前記繰出手段によって繰り出される原反の剥離シートから接着シートを剥離する剥離手段と、前記被着面の位置に応じて前記剥離手段を変位可能な変位手段と、前記変位手段による剥離手段の変位に伴う前記原反の弛み及び張りを除去する繰出補助手段とを備えていることを特徴とするシート貼付装置。
【請求項2】
前記剥離手段によって剥離された接着シートを前記被着面に押圧して貼付可能な押圧手段を更に有し、
前記変位手段は、前記剥離手段と共に押圧手段をも変位可能に設けられていることを特徴とする請求項1記載のシート貼付装置。
【請求項3】
前記変位手段は、前記被着面に対する前記接着シートの繰出角度を一定に維持可能に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のシート貼付装置。
【請求項4】
前記被着面の位置を検知する検知手段を有し、
前記変位手段は、前記検知手段によって検知された被着面の位置に応じて前記剥離手段と押圧手段とを変位可能に設けられていることを特徴とする請求項1、2又は3記載のシート貼付装置。
【請求項5】
前記被着体の長さを検知する長さ検知手段を備え、
前記繰出手段は、前記長さ検出手段によって検知された被着体の長さに応じて前記接着シートの貼付位置を調整可能に設けられていることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載のシート貼付装置。
【請求項6】
帯状の剥離シートの一方の面に接着シートが仮着された原反から前記接着シートを剥離して当該接着シートを被着体の被着面に貼付するシート貼付方法であって、
前記被着面の位置を決定する工程と、
決定された前記被着面の位置に前記接着シートを変位させ、この変位に伴う前記原反の弛み及び張りを除去する工程と、
前記原反を繰り出す工程と、
前記繰り出される原反の剥離シートから接着シートを剥離する工程とを備えていることを特徴とするシート貼付方法。

【図1】
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【公開番号】特開2012−71849(P2012−71849A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−216831(P2010−216831)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【出願人】(000102980)リンテック株式会社 (1,750)
【Fターム(参考)】