シールド構造
【課題】簡易な構成で高いシールド性能を確保できるシールド構造を提供する。
【解決手段】回路基板4上に配置され、対象部品を覆うシールドケース1と、シールドケース1の側面部を切り起こしてシールドケース1の天面から突出するように形成され、シールドケース1の天面に対向する接地部に当接するアース接続部2とを備える。
【解決手段】回路基板4上に配置され、対象部品を覆うシールドケース1と、シールドケース1の側面部を切り起こしてシールドケース1の天面から突出するように形成され、シールドケース1の天面に対向する接地部に当接するアース接続部2とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電磁環境適合性(EMC:Electro-Magnetic Compatibility)のために、携帯電話機等の機器に設けるシールド構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気機器には、電界の相互作用を防ぐために機器内の素子周囲や素子間に接地された銅箔テープやシールド板金等からなるシールド構造が設けられている。例えば、携帯電話機の無線周波受信部は、電話機内部に設けたICから放射された電磁波によるノイズ(妨害電波)を受信して受信感度が劣化する。このため、電磁波の放射量が多いICの周囲には電磁波を遮断するシールド構造が設けられ、無線周波受信部に妨害電波が受信されることを防止している。
【0003】
従来のシールド構造としては、例えば特許文献1に開示されるものがある。このシールド構造では、回路基板上に配置された電磁波の放射量が多いIC等の電子部品を覆うようにシールドケースが設けられ、このシールドケースの天面部を切り起こして接続片を形成している。この接続片は、シールドケースの天面に対向する位置に配置された基板や筐体内壁面の接地部に接続される。このようにして、上記IC等の電子部品から放射される電磁波による他の部品への影響を軽減している。
【0004】
【特許文献1】特開2007−123722号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のシールド構造では、シールドケースの天面を切り起こして生じた開口部とシールドケース内のノイズ源との間を遮るものがなく、かつシールドケースの天面の開口部と回路基板上の他の部品を遮蔽する構成もない。このため、シールドケースの天面の開口部から漏洩したノイズにより回路基板上の他の部品が電波障害を受けるという課題があった。
【0006】
例えば、特許文献1では、シールドケースの天面から切り起こした4つの切り起こし片を、接続片としてシールドケース天面に対向する基板や筐体内壁面の接地部に接続している(特許文献1の図1(c)参照)。この構成では、隣り合った接続片間に隙間が生じたり、接続片の寸法やシールドケースの天面と上記接地部との間隔のばらつきにより4つの接続片の全てが接地部に接続できない場合も考えられる。このような場合では、隣り合う接続片間の隙間や接続片が接地部に届かずに生じた隙間からノイズが漏れ出し、所望のシールド性能が得られない。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、簡易な構成で高いシールド性能を確保することができるシールド構造を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係るシールド構造は、回路基板上に配置された対象部品からの電磁波をシールドするシールド構造において、回路基板上に配置され、対象部品を覆うシールドケースと、シールドケースの側面部を切り起こしてシールドケースの天面から突出するように形成され、シールドケースの天面に対向する接地部に当接するアース接続部とを備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、シールドケースの側面部を切り起こしてシールドケースの天面から突出するように形成したアース接続部でシールドケースの天面に対向する接地部に当接させるので、シールドケースの天面に開口部が生じることがなく、電磁波の漏洩箇所がシールドケースの側面側に絞られる。これにより、シールドケースにおいてアース接続部を設けない側面及び天面で電磁波をシールドすることができることから、高いシールド性能を確保することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるシールド構造の斜視図であり、図2は、図1中のシールド構造の展開図、図3は、図1中のA方向からみた側面図である。この実施の形態1によるシールド構造は、適用対象の電子機器内に設けられ、図1に示すようにシールドケース1とアース接続部2を備える。シールドケース1は、ノイズ源となる電子部品(対象部品)を覆うように上記電子機器内の基板上に配置される。また、アース接続部2は、シールドケース1の天面から突出する態様で設けられ、上記電子機器内のシールドケース1の天面に対向する基板や筐体内壁面に設けた接地部に当接して電気的に接続される。
【0011】
この実施の形態1によるシールド構造は、図1及び図2に示すように1枚の板金を折り曲げることにより、シールドケース1及びアース接続部2が構成される。アース接続部2は、シールドケース1の1側面に形成した短冊状の折り返し片を折り曲げることにより、シールドケース1の天面から突出する態様となる。このとき、シールドケース1の天面の法線方向にばね性を持つように折り曲げることで、アース接続部2は、図3中で符号aを付した部分を基部とした片持ち梁状の構造となり、図3中の矢印方向(シールドケース1の天面の法線方向)の外力が印加されるとたわむ(弾性変形する)性質を有する。
【0012】
また、アース接続部2は、実施の形態1によるシールド構造を適用対象の電子機器に取り付けた際、シールドケース1の天面とこれに対向する位置に配置された基板や筐体内壁面の接地部との間に形成される間隔よりもシールドケース1の天面から突出する寸法で構成しておく。これにより、シールドケース1の天面と上記接地部との間隔にばらつきが生じても、このばらつきをアース接続部2のたわみによって吸収することができ、アース接続部2と上記接地部とを確実に接続することができる。
【0013】
上述したように、シールドケース1の1側面の一部を折り返してアース接続部2を構成するため、図3に示すようにシールドケース1の1側面に開口部3が形成される。そこで、この実施の形態1によるシールド構造では、開口部3の向きを考慮した配置とすることにより、シールドケース1内のノイズ源とノイズの影響を受けやすい他の部品との空間アイソレーションを確保している。
【0014】
図4は、図1中のシールド構造を設けた無線通信機の内部構造を概略的に示す図であり、シールドケース1を図1中のB方向からみた様子を示している。図4において、シールドケース1は、回路基板4上のノイズ源となる部品を覆うように配置される。また、回路基板4に対向する位置(シールドケース1の天面に対向する位置)に配置された基板5は、導体により形成された接地部を有する。アース接続部2は、図4に示すように基板5の接地部に当接することにより、シールドケース1を接地電位としている。
【0015】
アンテナ6は、上記無線通信機の無線周波受信部であり、電磁波によるノイズ(妨害電波)を受信すると受信感度が劣化する。すなわち、アンテナ6は、シールドケース1内に配置されたノイズ源となる電子部品との空間アイソレーションを確保する必要がある構成要素である。
【0016】
従来のシールド構造では、シールドケースの天面に開口部が形成されるため、上述のようなアンテナとシールドケースの天面の開口部とを接続片のみで遮断する必要があった。これに対して、この実施の形態1によるシールド構造では、シールドケース1の側面に開口部3が位置する。このため、図4に示すように開口部3がアンテナ6とは反対側に向くようにシールドケース1を配置することができる。
【0017】
このようにすることで、開口部3を有さないシールドケース1の他の側面及び天面がアンテナ6との間を遮蔽するので、シールドケース1内のノイズ源とアンテナ6との空間アイソレーションを確保でき、高いシールド性能を得ることができる。
【0018】
以上のように、この実施の形態1によれば、回路基板4上に配置され、電磁波のシールド対象部品を覆うシールドケース1と、シールドケース1の側面部を切り起こしてシールドケース1の天面から突出するように形成され、シールドケース1の天面に対向する接地部に当接するアース接続部2とを備えたので、シールドケース1の天面に開口部が生じることがなく、電磁波の漏洩箇所がシールドケース1の側面側に絞られる。これにより、シールドケース1においてアース接続部2を設けない側面及び天面で電磁波をシールドすることができることから、高いシールド性能を確保することができる。
【0019】
なお、上記実施の形態1では、シールドケース1の1側面からアース接続部2を1つ設ける構成を示したが、これに限定されるものではない。例えば、シールドケース1の1側面に複数のアース接続部2を設けてもよく、電磁波を放射するシールド対象部品との間で空間アイソレーションを確保する必要がある他の部品とシールドケース1の開口部との位置関係が許せば、シールドケース1の複数の側面にアース接続部2を設けてもよい。
【0020】
また、上記実施の形態1に示すアース接続部2は、図1及び図2で示した形状に限定されるものではなく、シールドケース1の天面から突出してシールドケース1の天面に対向する位置に配置された基板や筐体内壁面の接地部に当接する形状であればよい。
【0021】
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2によるシールド構造を示す斜視図であり、図6は、図5中のシールド蓋部の展開図である。図5に示すように、この実施の形態2によるシールド構造は、ノイズ源となる電子部品を囲むように基板上に配置されるシールド枠部1b、シールド枠部1bを覆うように取り付けられるシールド蓋部1a、及びシールド蓋部1aの側面に設けられたアース接続部2を備える。
【0022】
シールド蓋部1aは、図6に示すように1枚の板金を折り曲げることにより構成される。アース接続部2は、上記実施の形態1と同様に、シールド蓋部1aの1側面に形成した短冊状の折り返し片を折り曲げることにより、シールド蓋部1aの天面から突出する態様となる。このとき、シールド蓋部1aの天面の法線方向にばね性を持つように折り曲げることで片持ち梁状の構造となり、アース接続部2は、シールド蓋部1aの天面の法線方向に沿った外力が印加されるとたわむ(弾性変形する)性質を有する。
【0023】
また、シールド蓋部1aの天面とこれに対向する位置に配置された基板や筐体内壁面の接地部との間に形成される間隔よりもシールド蓋部1aの天面から突出する寸法でアース接続部2を構成しておく。これにより、シールド蓋部1aの天面と上記接地部との間隔にばらつきが生じても、このばらつきをアース接続部2のたわみによって吸収することができ、アース接続部2と上記接地部とを確実に接続することができる。
【0024】
シールド枠部1bは、シールド蓋部1aと同様に1枚の板金から構成され、ノイズ源の電子部品を囲むように基板上に設けられる。また、シールド枠部1bの開口周囲に設けたリブ7は、例えばシールド枠部1bの側面の上端部を折り曲げることにより形成され、上記開口部を狭めるようにシールド枠部1bの開口面上を内側に延びている。
【0025】
シールド蓋部1aは、シールド枠部1bを覆って互いの側面が重なるように嵌合により取り付けられるので、シールド蓋部1aの側面部の開口は、シールド枠部1bの側面によって塞がれる。これにより、シールド蓋部1aの側面部の開口からのノイズ漏れ出しを防止することができる。
【0026】
以上のように、この実施の形態2によれば、電磁波のシールド対象部品を囲むシールド枠部1bと、互いの側面が重なるようにシールド枠部1bを覆うシールド蓋部1aと、シールド蓋部1aの側面部を切り起こしてシールド蓋部1aの天面から突出するように形成され、シールド蓋部1aの天面に対向する接地部に当接するアース接続部2とを備えたので、シールド枠部1bをシールド蓋部1aで覆うことにより、全ての開口部が塞がれる構成であることから、ノイズとなる電磁波の漏洩を防止することができ、上記実施の形態1よりも高いシールド性能を確保することができる。
【0027】
なお、上記実施の形態2では、シールド蓋部1aの1側面からアース接続部2を1つ設ける構成を示したが、これに限定されるものではない。例えば、シールド蓋部1aの1側面に複数のアース接続部2を設けてもよい。
【0028】
また、上記実施の形態2に示すアース接続部2は、図5及び図6で示した形状に限定されるものではなく、シールド蓋部1aの天面から突出してシールド蓋部1aの天面に対向する位置に配置された基板や筐体内壁面の接地部に当接する形状であればよい。
【0029】
実施の形態3.
図7は、この発明の実施の形態3によるシールド構造を示す斜視図である。図7に示すように、この実施の形態3によるシールド構造は、上記実施の形態2と同様に、シールド枠部1bとシールド蓋部1cの2ピース構成であるが、シールド蓋部1cの天面を切り起こしてアース接続部2aを設けた点で上記実施の形態1及び上記実施の形態2と異なる。
【0030】
アース接続部2aは、図7に示すリブ(リブ部)7の領域Cの鉛直線上に位置するシールド蓋部1cの天面部を切り起こすことにより形成される。ここで、シールド蓋部1cの天面部を切り起こした切り起こし片を、シールド蓋部1cの天面の法線方向にばね性を持つように折り曲げることで片持ち梁状の構造となる。これにより、アース接続部2aは、シールド蓋部1cの天面の法線方向に沿った外力が印加されるとたわむ(弾性変形する)性質を有する。
【0031】
また、シールド蓋部1cの天面とこれに対向する位置に配置された基板や筐体内壁面の接地部との間に形成される間隔よりもシールド蓋部1cの天面から突出する寸法でアース接続部2aを構成しておく。これにより、シールド蓋部1cの天面と上記接地部との間隔にばらつきが生じても、このばらつきをアース接続部2aのたわみによって吸収することができ、アース接続部2aと上記接地部とを確実に接続することができる。
【0032】
シールド枠部1bは、シールド蓋部1cと同様に1枚の板金から構成され、ノイズ源の電子部品を囲むように基板上に設けられる。また、シールド枠部1bの開口周囲に設けたリブ7は、例えばシールド枠部1bの側面の上端部を折り曲げることにより形成され、上記開口部を狭めるようにシールド枠部1bの開口面上を内側に延びている。
【0033】
シールド蓋部1cは、シールド枠部1bを覆って互いの側面が重なるように嵌合により取り付けられるので、シールド蓋部1cの天面に生じた開口部3aはリブ7の領域Cによって塞がれる。このため、シールド枠部1bのリブ7によってシールド蓋部1cの天面に生じた開口部3aからノイズが漏れ出すことを防止することができる。
【0034】
以上のように、この実施の形態3によれば、電磁波のシールド対象部品を囲むシールド枠部1bと、シールド枠部1bの開口周縁に形成され、シールド枠部1bの開口面上を内側に延びるリブ7と、互いの側面が重なるようにシールド枠部1bを覆うシールド蓋部1cと、シールド蓋部1cでシールド枠部1bを覆った際にリブ7が鉛直下に位置するシールド蓋部1cの天面部を切り起こして形成され、シールド蓋部1cの天面に対向する接地部に当接するアース接続部2aとを備えたので、シールド枠部1bをシールド蓋部1aで覆うことにより、シールド蓋部1cの開口部3aがリブ7によって塞がれる構成であることから、ノイズとなる電磁波の漏洩を防止することができ、高いシールド性能を確保することができる。
【0035】
なお、上記実施の形態3では、シールド蓋部1cの天面の一部にアース接続部2aを1つ設ける構成を示したが、これに限定されるものではない。例えば、鉛直下にリブ7が位置するシールド蓋部1cの天面部であれば、複数の箇所にアース接続部2aを設けてもよい。
【0036】
また、上記実施の形態3に示すアース接続部2は、図7で示した形状に限定されるものではなく、シールド蓋部1cの天面から突出してシールド蓋部1cの天面に対向する位置に配置された基板や筐体内壁面の接地部に当接する形状であればよい。
【0037】
実施の形態4.
図8は、この発明の実施の形態4によるシールド構造を示す斜視図であり、図9は、図8中のシールド構造の展開図である。この実施の形態4によるシールド構造は、適用対象の電子機器内に設けられ、図8に示すようにシールドケース1dとアース接続部2bを備える。シールドケース1dは、ノイズ源となる電子部品を覆うように上記電子機器内の基板上に配置される。また、アース接続部2bは、シールドケース1dの天面から突出した態様で設けられ、上記電子機器内のシールドケース1dの天面に対向する基板や筐体内壁面に設けた接地部に当接して電気的に接続される。
【0038】
この実施の形態4によるシールド構造は、図8及び図9に示すように1枚の板金を折り曲げることにより、シールドケース1d及びアース接続部2bが構成される。アース接続部2bは、図9に示すシールドケース1dの1側面部に一体に設けられた板状部(板状部材)8とこれに接続するシールドケース1dの天面の1辺と同一幅を有する矩形部(板状部材)8aとを、図8に示すようにシールドケース1dの天面側に折り返し、さらに矩形部8aをシールドケース1dの天面の法線方向にばね性を持つように折り曲げることにより、シールドケース1dの天面に設置される。このように構成することにより、アース接続部2bは、図8中で符号bを付した部分を基部とした片持ち梁状の構造となり、シールドケース1dの天面の法線方向の外力が印加されるとたわむ(弾性変形する)性質を有する。
【0039】
また、アース接続部2bは、実施の形態3によるシールド構造を適用対象の電子機器に取り付けた際、シールドケース1dの天面とこれに対向する位置に配置された基板や筐体内壁面の接地部との間に形成される間隔よりもシールドケース1dの天面から突出する寸法で構成しておく。これにより、シールドケース1dの天面と上記接地部との間隔にばらつきが生じても、このばらつきをアース接続部2bのたわみで吸収することができ、アース接続部2bと上記接地部とを確実に接続することができる。
【0040】
上述したように、シールドケース1dの1側面の一部を折り返してアース接続部2bを構成するので、図8に示すように、シールドケース1dの1側面に開口部3bが形成される。そこで、この実施の形態3によるシールド構造では、開口部3bの向きを考慮した配置とすることにより、シールドケース1d内のノイズ源とノイズの影響を受けやすい他の部品との空間アイソレーションを確保している。
【0041】
図10は、図8中のシールド構造を設けた無線通信機の内部構造を概略的に示す図であり、シールドケース1dを図8中のD方向からみた様子を示している。図10において、シールドケース1dは、回路基板4上のノイズ源となる電子部品を覆うように配置される。また、回路基板4に対向する位置(シールドケース1dの天面に対向する位置)に配置された基板5は、導体により形成された接地部を有する。アース接続部2bは、図10に示すように基板5の接地部に当接することにより、シールドケース1dを接地電位としている。
【0042】
アンテナ6は、上記無線通信機の無線周波受信部であり、電磁波によるノイズ(妨害電波)を受信すると受信感度が劣化する。すなわち、アンテナ6は、シールドケース1d内に配置されたノイズ源となる電子部品との空間アイソレーションを確保する必要がある構成要素である。
【0043】
従来のシールド構造では、シールドケースの天面に開口部が形成されるために、上述のようなアンテナとシールドケースの天面の開口部とをアース接続片のみで遮断する必要があった。これに対して、この実施の形態4によるシールド構造では、シールドケース1dの側面に開口部3bが位置する。このため、図10に示すように開口部3bがアンテナ6とは反対側に向くようにシールドケース1dを配置することができる。
【0044】
このようにすることで、開口部3bを有さないシールドケース1dの他の側面及び天面がアンテナ6との間を遮蔽するので、シールドケース1d内のノイズ源とアンテナ6との空間アイソレーションを確保でき、高いシールド性能を得ることができる。
【0045】
また、アース接続部は、図8で示した形状に限定されるものではなく、下記のような構成としてもよい。図11は、実施の形態4によるアース接続部の他の例を示す斜視図である。図11に示すアース接続部2cには、接地部側の端部に複数のばね性を有する接続片2c−1が形成されている。
【0046】
このように構成することにより、接地部との接続が細かな点接点の集合となるため、アース接続部2cの接続片2c−1を設けた1辺がシールドの壁となる。例えば、携帯電話機のようなアンテナを搭載した電子機器に用いる場合、シールドケース1dのアンテナ側にアース接続部2cを配置すれば、アンテナから見てアース接続部2cの後ろ側(シールドケース1dの上部)にもシールド効果が得られる。
【0047】
以上のように、この実施の形態4によれば、電磁波のシールド対象部品を覆うシールドケース1dと、シールドケース1dの側面部に一体に設けられた板状部8及び矩形部8aをシールドケース1dの天面側に折り返し、かつ板状部8の端部にある矩形部8aをシールドケース1dの天面から突出するように折り曲げて形成され、シールドケース1dの天面に対向する接地部に当接するアース接続部2cとを備えたので、シールドケース1dの天面に開口部が生じることがなく、電磁波の漏洩箇所がシールドケース1dの側面側に絞られる。これにより、シールドケース1dにおいてアース接続部2cを設けない側面及び天面で電磁波をシールドでき、高いシールド性能を確保することができる。また、上記実施の形態1と比較して板状部8aの折り返し部分によってシールドケース1dの側面の開口が狭められるので、電磁波の漏洩を軽減することができる。
【0048】
また、この実施の形態4によれば、アース接続部2cが、接地部側の端辺に複数の接続片2c−1を備え、複数の接続片2c−1を介して接地部に当接するので、接続片2c−1が点接点の集合体となって、アース接続部2cが電磁波をシールドするシールド壁として機能する。これにより、より強固にシールドすることができる。なお、図11に示す構成は、上記実施の形態4のみならず、上記実施の形態1〜3、後述する実施の形態5に適用してもよい。
【0049】
実施の形態5.
図12は、この発明の実施の形態5によるシールド構造を示す斜視図であり、図13は、図12中のシールド蓋部の展開図である。図12に示すように、この実施の形態5によるシールド構造は、ノイズ源となる電子部品を囲むように基板上に配置されるシールド枠部1b、シールド枠部1bを覆うように取り付けられるシールド蓋部1e、及びシールド蓋部1eの側面に設けられたアース接続部2dを備える。
【0050】
シールド蓋部1eは、図13に示すように1枚の板金を折り曲げることにより構成される。アース接続部2dは、シールド蓋部1eの1側面を折り曲げることにより、シールド蓋部1eの天面から突出する態様で設けられる。このとき、シールド蓋部1eの天面の法線方向にばね性を持つように折り曲げることで片持ち梁状の構造となり、アース接続部2dは、シールド蓋部1eの天面の法線方向に沿った外力が印加されるとたわむ(弾性変形する)性質を有する。
【0051】
また、シールド蓋部1eの天面とこれに対向する位置に配置された基板や筐体内壁面の接地部との間に形成される間隔よりもシールド蓋部1eの天面から突出する寸法でアース接続部2dを構成しておく。これにより、シールド蓋部1eの天面と上記接地部との間隔にばらつきが生じても、このばらつきをアース接続部2dのたわみによって吸収することができ、アース接続部2dと上記接地部とを確実に接続することができる。
【0052】
シールド蓋部1eは、シールド枠部1bを覆って互いの側面が重なるように嵌合により取り付けられるので、シールド蓋部1eの側面に生じた開口部3cはシールド枠部1bの側面により塞がれる。このため、シールド蓋部1eの側面に生じた開口部3cからノイズとなる電磁波が漏洩することを防止することができる。
【0053】
以上のように、この実施の形態5によれば、電磁波のシールド対象部品を囲むシールド枠部1bと、互いの側面が重なるようにシールド枠部1bを覆うシールド蓋部1eと、シールド蓋部1eの側面を折り曲げてシールド蓋部1eの天面から突出するように形成され、シールド蓋部1eの天面に対向する接地部に当接するアース接続部2dとを備えたので、シールド枠部1bをシールド蓋部1eで覆うことにより、全ての開口部が塞がれる構成であることから、ノイズとなる電磁波の漏洩を防止することができ、高いシールド性能を確保することができる。
【0054】
なお、上記実施の形態5において、電磁波を放射するシールド対象部品との間で空間アイソレーションを確保する必要がある他の部品とシールドケース1の開口部との位置関係が許せば、上記実施の形態1と同様に、シールド蓋部1eをシールドケースとして用いた構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】この発明の実施の形態1によるシールド構造の斜視図である。
【図2】図1中のシールド構造の展開図である。
【図3】図1中のA方向からみた側面図である。
【図4】図1中のシールド構造を設けた無線通信機の内部構造を概略的に示す図である。
【図5】この発明の実施の形態2によるシールド構造を示す斜視図である。
【図6】図5中のシールド蓋部の展開図である。
【図7】この発明の実施の形態3によるシールド構造を示す斜視図である。
【図8】この発明の実施の形態4によるシールド構造を示す斜視図である。
【図9】図8中のシールド構造の展開図である。
【図10】図8中のシールド構造を設けた無線通信機の内部構造を概略的に示す図である。
【図11】実施の形態4によるアース接続部の他の例を示す斜視図である。
【図12】この発明の実施の形態5によるシールド構造を示す斜視図である。
【図13】図12中のシールド蓋部の展開図である。
【符号の説明】
【0056】
1,1d シールドケース、1a,1c,1e シールド蓋部、1b シールド枠部、2,2a,2b,2c,2d アース接続部、2c−1 接続片、3,3a,3b,3c 開口部、4 回路基板、5 基板、6 アンテナ、7 リブ、8 板状部(板状部材)、8a 矩形部(板状部材)。
【技術分野】
【0001】
この発明は、電磁環境適合性(EMC:Electro-Magnetic Compatibility)のために、携帯電話機等の機器に設けるシールド構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気機器には、電界の相互作用を防ぐために機器内の素子周囲や素子間に接地された銅箔テープやシールド板金等からなるシールド構造が設けられている。例えば、携帯電話機の無線周波受信部は、電話機内部に設けたICから放射された電磁波によるノイズ(妨害電波)を受信して受信感度が劣化する。このため、電磁波の放射量が多いICの周囲には電磁波を遮断するシールド構造が設けられ、無線周波受信部に妨害電波が受信されることを防止している。
【0003】
従来のシールド構造としては、例えば特許文献1に開示されるものがある。このシールド構造では、回路基板上に配置された電磁波の放射量が多いIC等の電子部品を覆うようにシールドケースが設けられ、このシールドケースの天面部を切り起こして接続片を形成している。この接続片は、シールドケースの天面に対向する位置に配置された基板や筐体内壁面の接地部に接続される。このようにして、上記IC等の電子部品から放射される電磁波による他の部品への影響を軽減している。
【0004】
【特許文献1】特開2007−123722号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のシールド構造では、シールドケースの天面を切り起こして生じた開口部とシールドケース内のノイズ源との間を遮るものがなく、かつシールドケースの天面の開口部と回路基板上の他の部品を遮蔽する構成もない。このため、シールドケースの天面の開口部から漏洩したノイズにより回路基板上の他の部品が電波障害を受けるという課題があった。
【0006】
例えば、特許文献1では、シールドケースの天面から切り起こした4つの切り起こし片を、接続片としてシールドケース天面に対向する基板や筐体内壁面の接地部に接続している(特許文献1の図1(c)参照)。この構成では、隣り合った接続片間に隙間が生じたり、接続片の寸法やシールドケースの天面と上記接地部との間隔のばらつきにより4つの接続片の全てが接地部に接続できない場合も考えられる。このような場合では、隣り合う接続片間の隙間や接続片が接地部に届かずに生じた隙間からノイズが漏れ出し、所望のシールド性能が得られない。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、簡易な構成で高いシールド性能を確保することができるシールド構造を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係るシールド構造は、回路基板上に配置された対象部品からの電磁波をシールドするシールド構造において、回路基板上に配置され、対象部品を覆うシールドケースと、シールドケースの側面部を切り起こしてシールドケースの天面から突出するように形成され、シールドケースの天面に対向する接地部に当接するアース接続部とを備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、シールドケースの側面部を切り起こしてシールドケースの天面から突出するように形成したアース接続部でシールドケースの天面に対向する接地部に当接させるので、シールドケースの天面に開口部が生じることがなく、電磁波の漏洩箇所がシールドケースの側面側に絞られる。これにより、シールドケースにおいてアース接続部を設けない側面及び天面で電磁波をシールドすることができることから、高いシールド性能を確保することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるシールド構造の斜視図であり、図2は、図1中のシールド構造の展開図、図3は、図1中のA方向からみた側面図である。この実施の形態1によるシールド構造は、適用対象の電子機器内に設けられ、図1に示すようにシールドケース1とアース接続部2を備える。シールドケース1は、ノイズ源となる電子部品(対象部品)を覆うように上記電子機器内の基板上に配置される。また、アース接続部2は、シールドケース1の天面から突出する態様で設けられ、上記電子機器内のシールドケース1の天面に対向する基板や筐体内壁面に設けた接地部に当接して電気的に接続される。
【0011】
この実施の形態1によるシールド構造は、図1及び図2に示すように1枚の板金を折り曲げることにより、シールドケース1及びアース接続部2が構成される。アース接続部2は、シールドケース1の1側面に形成した短冊状の折り返し片を折り曲げることにより、シールドケース1の天面から突出する態様となる。このとき、シールドケース1の天面の法線方向にばね性を持つように折り曲げることで、アース接続部2は、図3中で符号aを付した部分を基部とした片持ち梁状の構造となり、図3中の矢印方向(シールドケース1の天面の法線方向)の外力が印加されるとたわむ(弾性変形する)性質を有する。
【0012】
また、アース接続部2は、実施の形態1によるシールド構造を適用対象の電子機器に取り付けた際、シールドケース1の天面とこれに対向する位置に配置された基板や筐体内壁面の接地部との間に形成される間隔よりもシールドケース1の天面から突出する寸法で構成しておく。これにより、シールドケース1の天面と上記接地部との間隔にばらつきが生じても、このばらつきをアース接続部2のたわみによって吸収することができ、アース接続部2と上記接地部とを確実に接続することができる。
【0013】
上述したように、シールドケース1の1側面の一部を折り返してアース接続部2を構成するため、図3に示すようにシールドケース1の1側面に開口部3が形成される。そこで、この実施の形態1によるシールド構造では、開口部3の向きを考慮した配置とすることにより、シールドケース1内のノイズ源とノイズの影響を受けやすい他の部品との空間アイソレーションを確保している。
【0014】
図4は、図1中のシールド構造を設けた無線通信機の内部構造を概略的に示す図であり、シールドケース1を図1中のB方向からみた様子を示している。図4において、シールドケース1は、回路基板4上のノイズ源となる部品を覆うように配置される。また、回路基板4に対向する位置(シールドケース1の天面に対向する位置)に配置された基板5は、導体により形成された接地部を有する。アース接続部2は、図4に示すように基板5の接地部に当接することにより、シールドケース1を接地電位としている。
【0015】
アンテナ6は、上記無線通信機の無線周波受信部であり、電磁波によるノイズ(妨害電波)を受信すると受信感度が劣化する。すなわち、アンテナ6は、シールドケース1内に配置されたノイズ源となる電子部品との空間アイソレーションを確保する必要がある構成要素である。
【0016】
従来のシールド構造では、シールドケースの天面に開口部が形成されるため、上述のようなアンテナとシールドケースの天面の開口部とを接続片のみで遮断する必要があった。これに対して、この実施の形態1によるシールド構造では、シールドケース1の側面に開口部3が位置する。このため、図4に示すように開口部3がアンテナ6とは反対側に向くようにシールドケース1を配置することができる。
【0017】
このようにすることで、開口部3を有さないシールドケース1の他の側面及び天面がアンテナ6との間を遮蔽するので、シールドケース1内のノイズ源とアンテナ6との空間アイソレーションを確保でき、高いシールド性能を得ることができる。
【0018】
以上のように、この実施の形態1によれば、回路基板4上に配置され、電磁波のシールド対象部品を覆うシールドケース1と、シールドケース1の側面部を切り起こしてシールドケース1の天面から突出するように形成され、シールドケース1の天面に対向する接地部に当接するアース接続部2とを備えたので、シールドケース1の天面に開口部が生じることがなく、電磁波の漏洩箇所がシールドケース1の側面側に絞られる。これにより、シールドケース1においてアース接続部2を設けない側面及び天面で電磁波をシールドすることができることから、高いシールド性能を確保することができる。
【0019】
なお、上記実施の形態1では、シールドケース1の1側面からアース接続部2を1つ設ける構成を示したが、これに限定されるものではない。例えば、シールドケース1の1側面に複数のアース接続部2を設けてもよく、電磁波を放射するシールド対象部品との間で空間アイソレーションを確保する必要がある他の部品とシールドケース1の開口部との位置関係が許せば、シールドケース1の複数の側面にアース接続部2を設けてもよい。
【0020】
また、上記実施の形態1に示すアース接続部2は、図1及び図2で示した形状に限定されるものではなく、シールドケース1の天面から突出してシールドケース1の天面に対向する位置に配置された基板や筐体内壁面の接地部に当接する形状であればよい。
【0021】
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2によるシールド構造を示す斜視図であり、図6は、図5中のシールド蓋部の展開図である。図5に示すように、この実施の形態2によるシールド構造は、ノイズ源となる電子部品を囲むように基板上に配置されるシールド枠部1b、シールド枠部1bを覆うように取り付けられるシールド蓋部1a、及びシールド蓋部1aの側面に設けられたアース接続部2を備える。
【0022】
シールド蓋部1aは、図6に示すように1枚の板金を折り曲げることにより構成される。アース接続部2は、上記実施の形態1と同様に、シールド蓋部1aの1側面に形成した短冊状の折り返し片を折り曲げることにより、シールド蓋部1aの天面から突出する態様となる。このとき、シールド蓋部1aの天面の法線方向にばね性を持つように折り曲げることで片持ち梁状の構造となり、アース接続部2は、シールド蓋部1aの天面の法線方向に沿った外力が印加されるとたわむ(弾性変形する)性質を有する。
【0023】
また、シールド蓋部1aの天面とこれに対向する位置に配置された基板や筐体内壁面の接地部との間に形成される間隔よりもシールド蓋部1aの天面から突出する寸法でアース接続部2を構成しておく。これにより、シールド蓋部1aの天面と上記接地部との間隔にばらつきが生じても、このばらつきをアース接続部2のたわみによって吸収することができ、アース接続部2と上記接地部とを確実に接続することができる。
【0024】
シールド枠部1bは、シールド蓋部1aと同様に1枚の板金から構成され、ノイズ源の電子部品を囲むように基板上に設けられる。また、シールド枠部1bの開口周囲に設けたリブ7は、例えばシールド枠部1bの側面の上端部を折り曲げることにより形成され、上記開口部を狭めるようにシールド枠部1bの開口面上を内側に延びている。
【0025】
シールド蓋部1aは、シールド枠部1bを覆って互いの側面が重なるように嵌合により取り付けられるので、シールド蓋部1aの側面部の開口は、シールド枠部1bの側面によって塞がれる。これにより、シールド蓋部1aの側面部の開口からのノイズ漏れ出しを防止することができる。
【0026】
以上のように、この実施の形態2によれば、電磁波のシールド対象部品を囲むシールド枠部1bと、互いの側面が重なるようにシールド枠部1bを覆うシールド蓋部1aと、シールド蓋部1aの側面部を切り起こしてシールド蓋部1aの天面から突出するように形成され、シールド蓋部1aの天面に対向する接地部に当接するアース接続部2とを備えたので、シールド枠部1bをシールド蓋部1aで覆うことにより、全ての開口部が塞がれる構成であることから、ノイズとなる電磁波の漏洩を防止することができ、上記実施の形態1よりも高いシールド性能を確保することができる。
【0027】
なお、上記実施の形態2では、シールド蓋部1aの1側面からアース接続部2を1つ設ける構成を示したが、これに限定されるものではない。例えば、シールド蓋部1aの1側面に複数のアース接続部2を設けてもよい。
【0028】
また、上記実施の形態2に示すアース接続部2は、図5及び図6で示した形状に限定されるものではなく、シールド蓋部1aの天面から突出してシールド蓋部1aの天面に対向する位置に配置された基板や筐体内壁面の接地部に当接する形状であればよい。
【0029】
実施の形態3.
図7は、この発明の実施の形態3によるシールド構造を示す斜視図である。図7に示すように、この実施の形態3によるシールド構造は、上記実施の形態2と同様に、シールド枠部1bとシールド蓋部1cの2ピース構成であるが、シールド蓋部1cの天面を切り起こしてアース接続部2aを設けた点で上記実施の形態1及び上記実施の形態2と異なる。
【0030】
アース接続部2aは、図7に示すリブ(リブ部)7の領域Cの鉛直線上に位置するシールド蓋部1cの天面部を切り起こすことにより形成される。ここで、シールド蓋部1cの天面部を切り起こした切り起こし片を、シールド蓋部1cの天面の法線方向にばね性を持つように折り曲げることで片持ち梁状の構造となる。これにより、アース接続部2aは、シールド蓋部1cの天面の法線方向に沿った外力が印加されるとたわむ(弾性変形する)性質を有する。
【0031】
また、シールド蓋部1cの天面とこれに対向する位置に配置された基板や筐体内壁面の接地部との間に形成される間隔よりもシールド蓋部1cの天面から突出する寸法でアース接続部2aを構成しておく。これにより、シールド蓋部1cの天面と上記接地部との間隔にばらつきが生じても、このばらつきをアース接続部2aのたわみによって吸収することができ、アース接続部2aと上記接地部とを確実に接続することができる。
【0032】
シールド枠部1bは、シールド蓋部1cと同様に1枚の板金から構成され、ノイズ源の電子部品を囲むように基板上に設けられる。また、シールド枠部1bの開口周囲に設けたリブ7は、例えばシールド枠部1bの側面の上端部を折り曲げることにより形成され、上記開口部を狭めるようにシールド枠部1bの開口面上を内側に延びている。
【0033】
シールド蓋部1cは、シールド枠部1bを覆って互いの側面が重なるように嵌合により取り付けられるので、シールド蓋部1cの天面に生じた開口部3aはリブ7の領域Cによって塞がれる。このため、シールド枠部1bのリブ7によってシールド蓋部1cの天面に生じた開口部3aからノイズが漏れ出すことを防止することができる。
【0034】
以上のように、この実施の形態3によれば、電磁波のシールド対象部品を囲むシールド枠部1bと、シールド枠部1bの開口周縁に形成され、シールド枠部1bの開口面上を内側に延びるリブ7と、互いの側面が重なるようにシールド枠部1bを覆うシールド蓋部1cと、シールド蓋部1cでシールド枠部1bを覆った際にリブ7が鉛直下に位置するシールド蓋部1cの天面部を切り起こして形成され、シールド蓋部1cの天面に対向する接地部に当接するアース接続部2aとを備えたので、シールド枠部1bをシールド蓋部1aで覆うことにより、シールド蓋部1cの開口部3aがリブ7によって塞がれる構成であることから、ノイズとなる電磁波の漏洩を防止することができ、高いシールド性能を確保することができる。
【0035】
なお、上記実施の形態3では、シールド蓋部1cの天面の一部にアース接続部2aを1つ設ける構成を示したが、これに限定されるものではない。例えば、鉛直下にリブ7が位置するシールド蓋部1cの天面部であれば、複数の箇所にアース接続部2aを設けてもよい。
【0036】
また、上記実施の形態3に示すアース接続部2は、図7で示した形状に限定されるものではなく、シールド蓋部1cの天面から突出してシールド蓋部1cの天面に対向する位置に配置された基板や筐体内壁面の接地部に当接する形状であればよい。
【0037】
実施の形態4.
図8は、この発明の実施の形態4によるシールド構造を示す斜視図であり、図9は、図8中のシールド構造の展開図である。この実施の形態4によるシールド構造は、適用対象の電子機器内に設けられ、図8に示すようにシールドケース1dとアース接続部2bを備える。シールドケース1dは、ノイズ源となる電子部品を覆うように上記電子機器内の基板上に配置される。また、アース接続部2bは、シールドケース1dの天面から突出した態様で設けられ、上記電子機器内のシールドケース1dの天面に対向する基板や筐体内壁面に設けた接地部に当接して電気的に接続される。
【0038】
この実施の形態4によるシールド構造は、図8及び図9に示すように1枚の板金を折り曲げることにより、シールドケース1d及びアース接続部2bが構成される。アース接続部2bは、図9に示すシールドケース1dの1側面部に一体に設けられた板状部(板状部材)8とこれに接続するシールドケース1dの天面の1辺と同一幅を有する矩形部(板状部材)8aとを、図8に示すようにシールドケース1dの天面側に折り返し、さらに矩形部8aをシールドケース1dの天面の法線方向にばね性を持つように折り曲げることにより、シールドケース1dの天面に設置される。このように構成することにより、アース接続部2bは、図8中で符号bを付した部分を基部とした片持ち梁状の構造となり、シールドケース1dの天面の法線方向の外力が印加されるとたわむ(弾性変形する)性質を有する。
【0039】
また、アース接続部2bは、実施の形態3によるシールド構造を適用対象の電子機器に取り付けた際、シールドケース1dの天面とこれに対向する位置に配置された基板や筐体内壁面の接地部との間に形成される間隔よりもシールドケース1dの天面から突出する寸法で構成しておく。これにより、シールドケース1dの天面と上記接地部との間隔にばらつきが生じても、このばらつきをアース接続部2bのたわみで吸収することができ、アース接続部2bと上記接地部とを確実に接続することができる。
【0040】
上述したように、シールドケース1dの1側面の一部を折り返してアース接続部2bを構成するので、図8に示すように、シールドケース1dの1側面に開口部3bが形成される。そこで、この実施の形態3によるシールド構造では、開口部3bの向きを考慮した配置とすることにより、シールドケース1d内のノイズ源とノイズの影響を受けやすい他の部品との空間アイソレーションを確保している。
【0041】
図10は、図8中のシールド構造を設けた無線通信機の内部構造を概略的に示す図であり、シールドケース1dを図8中のD方向からみた様子を示している。図10において、シールドケース1dは、回路基板4上のノイズ源となる電子部品を覆うように配置される。また、回路基板4に対向する位置(シールドケース1dの天面に対向する位置)に配置された基板5は、導体により形成された接地部を有する。アース接続部2bは、図10に示すように基板5の接地部に当接することにより、シールドケース1dを接地電位としている。
【0042】
アンテナ6は、上記無線通信機の無線周波受信部であり、電磁波によるノイズ(妨害電波)を受信すると受信感度が劣化する。すなわち、アンテナ6は、シールドケース1d内に配置されたノイズ源となる電子部品との空間アイソレーションを確保する必要がある構成要素である。
【0043】
従来のシールド構造では、シールドケースの天面に開口部が形成されるために、上述のようなアンテナとシールドケースの天面の開口部とをアース接続片のみで遮断する必要があった。これに対して、この実施の形態4によるシールド構造では、シールドケース1dの側面に開口部3bが位置する。このため、図10に示すように開口部3bがアンテナ6とは反対側に向くようにシールドケース1dを配置することができる。
【0044】
このようにすることで、開口部3bを有さないシールドケース1dの他の側面及び天面がアンテナ6との間を遮蔽するので、シールドケース1d内のノイズ源とアンテナ6との空間アイソレーションを確保でき、高いシールド性能を得ることができる。
【0045】
また、アース接続部は、図8で示した形状に限定されるものではなく、下記のような構成としてもよい。図11は、実施の形態4によるアース接続部の他の例を示す斜視図である。図11に示すアース接続部2cには、接地部側の端部に複数のばね性を有する接続片2c−1が形成されている。
【0046】
このように構成することにより、接地部との接続が細かな点接点の集合となるため、アース接続部2cの接続片2c−1を設けた1辺がシールドの壁となる。例えば、携帯電話機のようなアンテナを搭載した電子機器に用いる場合、シールドケース1dのアンテナ側にアース接続部2cを配置すれば、アンテナから見てアース接続部2cの後ろ側(シールドケース1dの上部)にもシールド効果が得られる。
【0047】
以上のように、この実施の形態4によれば、電磁波のシールド対象部品を覆うシールドケース1dと、シールドケース1dの側面部に一体に設けられた板状部8及び矩形部8aをシールドケース1dの天面側に折り返し、かつ板状部8の端部にある矩形部8aをシールドケース1dの天面から突出するように折り曲げて形成され、シールドケース1dの天面に対向する接地部に当接するアース接続部2cとを備えたので、シールドケース1dの天面に開口部が生じることがなく、電磁波の漏洩箇所がシールドケース1dの側面側に絞られる。これにより、シールドケース1dにおいてアース接続部2cを設けない側面及び天面で電磁波をシールドでき、高いシールド性能を確保することができる。また、上記実施の形態1と比較して板状部8aの折り返し部分によってシールドケース1dの側面の開口が狭められるので、電磁波の漏洩を軽減することができる。
【0048】
また、この実施の形態4によれば、アース接続部2cが、接地部側の端辺に複数の接続片2c−1を備え、複数の接続片2c−1を介して接地部に当接するので、接続片2c−1が点接点の集合体となって、アース接続部2cが電磁波をシールドするシールド壁として機能する。これにより、より強固にシールドすることができる。なお、図11に示す構成は、上記実施の形態4のみならず、上記実施の形態1〜3、後述する実施の形態5に適用してもよい。
【0049】
実施の形態5.
図12は、この発明の実施の形態5によるシールド構造を示す斜視図であり、図13は、図12中のシールド蓋部の展開図である。図12に示すように、この実施の形態5によるシールド構造は、ノイズ源となる電子部品を囲むように基板上に配置されるシールド枠部1b、シールド枠部1bを覆うように取り付けられるシールド蓋部1e、及びシールド蓋部1eの側面に設けられたアース接続部2dを備える。
【0050】
シールド蓋部1eは、図13に示すように1枚の板金を折り曲げることにより構成される。アース接続部2dは、シールド蓋部1eの1側面を折り曲げることにより、シールド蓋部1eの天面から突出する態様で設けられる。このとき、シールド蓋部1eの天面の法線方向にばね性を持つように折り曲げることで片持ち梁状の構造となり、アース接続部2dは、シールド蓋部1eの天面の法線方向に沿った外力が印加されるとたわむ(弾性変形する)性質を有する。
【0051】
また、シールド蓋部1eの天面とこれに対向する位置に配置された基板や筐体内壁面の接地部との間に形成される間隔よりもシールド蓋部1eの天面から突出する寸法でアース接続部2dを構成しておく。これにより、シールド蓋部1eの天面と上記接地部との間隔にばらつきが生じても、このばらつきをアース接続部2dのたわみによって吸収することができ、アース接続部2dと上記接地部とを確実に接続することができる。
【0052】
シールド蓋部1eは、シールド枠部1bを覆って互いの側面が重なるように嵌合により取り付けられるので、シールド蓋部1eの側面に生じた開口部3cはシールド枠部1bの側面により塞がれる。このため、シールド蓋部1eの側面に生じた開口部3cからノイズとなる電磁波が漏洩することを防止することができる。
【0053】
以上のように、この実施の形態5によれば、電磁波のシールド対象部品を囲むシールド枠部1bと、互いの側面が重なるようにシールド枠部1bを覆うシールド蓋部1eと、シールド蓋部1eの側面を折り曲げてシールド蓋部1eの天面から突出するように形成され、シールド蓋部1eの天面に対向する接地部に当接するアース接続部2dとを備えたので、シールド枠部1bをシールド蓋部1eで覆うことにより、全ての開口部が塞がれる構成であることから、ノイズとなる電磁波の漏洩を防止することができ、高いシールド性能を確保することができる。
【0054】
なお、上記実施の形態5において、電磁波を放射するシールド対象部品との間で空間アイソレーションを確保する必要がある他の部品とシールドケース1の開口部との位置関係が許せば、上記実施の形態1と同様に、シールド蓋部1eをシールドケースとして用いた構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】この発明の実施の形態1によるシールド構造の斜視図である。
【図2】図1中のシールド構造の展開図である。
【図3】図1中のA方向からみた側面図である。
【図4】図1中のシールド構造を設けた無線通信機の内部構造を概略的に示す図である。
【図5】この発明の実施の形態2によるシールド構造を示す斜視図である。
【図6】図5中のシールド蓋部の展開図である。
【図7】この発明の実施の形態3によるシールド構造を示す斜視図である。
【図8】この発明の実施の形態4によるシールド構造を示す斜視図である。
【図9】図8中のシールド構造の展開図である。
【図10】図8中のシールド構造を設けた無線通信機の内部構造を概略的に示す図である。
【図11】実施の形態4によるアース接続部の他の例を示す斜視図である。
【図12】この発明の実施の形態5によるシールド構造を示す斜視図である。
【図13】図12中のシールド蓋部の展開図である。
【符号の説明】
【0056】
1,1d シールドケース、1a,1c,1e シールド蓋部、1b シールド枠部、2,2a,2b,2c,2d アース接続部、2c−1 接続片、3,3a,3b,3c 開口部、4 回路基板、5 基板、6 アンテナ、7 リブ、8 板状部(板状部材)、8a 矩形部(板状部材)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板上に配置された対象部品からの電磁波をシールドするシールド構造において、
前記回路基板上に配置され、前記対象部品を覆うシールドケースと、
前記シールドケースの側面部を切り起こして前記シールドケースの天面から突出するように形成され、前記シールドケースの天面に対向する接地部に当接するアース接続部とを備えたことを特徴とするシールド構造。
【請求項2】
回路基板上に配置された対象部品からの電磁波をシールドするシールド構造において、
前記回路基板上に配置され、前記対象部品を覆うシールドケースと、
前記シールドケースの側面を折り曲げて前記シールドケースの天面から突出するように形成され、前記シールドケースの天面に対向する接地部に当接するアース接続部とを備えたことを特徴とするシールド構造。
【請求項3】
回路基板上に配置された対象部品からの電磁波をシールドするシールド構造において、
前記回路基板上に配置され、前記対象部品を覆うシールドケースと、
前記シールドケースの側面部に一体に設けられた板状部材を前記シールドケースの天面側に折り返し、かつ前記板状部材の端部を前記シールドケースの天面から突出するように折り曲げて形成され、前記シールドケースの天面に対向する接地部に当接するアース接続部とを備えたことを特徴とするシールド構造。
【請求項4】
対象部品からの電磁波をシールドすべき回路基板上の部品に対し、アース接続部を形成した側面の開口が向かないようにシールドケースを配置したことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載のシールド構造。
【請求項5】
回路基板上に配置された対象部品からの電磁波をシールドするシールド構造において、
前記回路基板上に配置され、前記対象部品を囲むシールド枠部と、
互いの側面が重なるように前記シールド枠部を覆うシールド蓋部と、
前記シールド蓋部の側面部を切り起こして前記シールド蓋部の天面から突出するように形成され、前記シールド蓋部の天面に対向する接地部に当接するアース接続部とを備えたことを特徴とするシールド構造。
【請求項6】
回路基板上に配置された対象部品からの電磁波をシールドするシールド構造において、
前記回路基板上に配置され、前記対象部品を囲むシールド枠部と、
前記シールド枠部の開口周縁に形成され、前記シールド枠部の開口面上を内側に延びるリブ部と、
互いの側面が重なるように前記シールド枠部を覆うシールド蓋部と、
前記シールド蓋部で前記シールド枠部を覆った際に前記リブ部が鉛直下に位置する前記シールド蓋部の天面部を切り起こして形成され、前記シールド蓋部の天面に対向する接地部に当接するアース接続部とを備えたことを特徴とするシールド構造。
【請求項7】
回路基板上に配置された対象部品からの電磁波をシールドするシールド構造において、
前記回路基板上に配置され、前記対象部品を囲むシールド枠部と、
互いの側面が重なるように前記シールド枠部を覆うシールド蓋部と、
前記シールド蓋部の側面を折り曲げて前記シールド蓋部の天面から突出するように形成され、前記シールド蓋部の天面に対向する接地部に当接するアース接続部とを備えたことを特徴とするシールド構造。
【請求項8】
アース接続部は、接地部側の端辺に複数の接続片を備え、前記複数の接続片を介して前記接地部に当接することを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載のシールド構造。
【請求項9】
アース接続部は、シールドケースの天面の法線方向に沿った外力に対して弾性変形する片持ち梁状の構造を有することを特徴とする請求項1から請求項8のうちのいずれか1項記載のシールド構造。
【請求項1】
回路基板上に配置された対象部品からの電磁波をシールドするシールド構造において、
前記回路基板上に配置され、前記対象部品を覆うシールドケースと、
前記シールドケースの側面部を切り起こして前記シールドケースの天面から突出するように形成され、前記シールドケースの天面に対向する接地部に当接するアース接続部とを備えたことを特徴とするシールド構造。
【請求項2】
回路基板上に配置された対象部品からの電磁波をシールドするシールド構造において、
前記回路基板上に配置され、前記対象部品を覆うシールドケースと、
前記シールドケースの側面を折り曲げて前記シールドケースの天面から突出するように形成され、前記シールドケースの天面に対向する接地部に当接するアース接続部とを備えたことを特徴とするシールド構造。
【請求項3】
回路基板上に配置された対象部品からの電磁波をシールドするシールド構造において、
前記回路基板上に配置され、前記対象部品を覆うシールドケースと、
前記シールドケースの側面部に一体に設けられた板状部材を前記シールドケースの天面側に折り返し、かつ前記板状部材の端部を前記シールドケースの天面から突出するように折り曲げて形成され、前記シールドケースの天面に対向する接地部に当接するアース接続部とを備えたことを特徴とするシールド構造。
【請求項4】
対象部品からの電磁波をシールドすべき回路基板上の部品に対し、アース接続部を形成した側面の開口が向かないようにシールドケースを配置したことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載のシールド構造。
【請求項5】
回路基板上に配置された対象部品からの電磁波をシールドするシールド構造において、
前記回路基板上に配置され、前記対象部品を囲むシールド枠部と、
互いの側面が重なるように前記シールド枠部を覆うシールド蓋部と、
前記シールド蓋部の側面部を切り起こして前記シールド蓋部の天面から突出するように形成され、前記シールド蓋部の天面に対向する接地部に当接するアース接続部とを備えたことを特徴とするシールド構造。
【請求項6】
回路基板上に配置された対象部品からの電磁波をシールドするシールド構造において、
前記回路基板上に配置され、前記対象部品を囲むシールド枠部と、
前記シールド枠部の開口周縁に形成され、前記シールド枠部の開口面上を内側に延びるリブ部と、
互いの側面が重なるように前記シールド枠部を覆うシールド蓋部と、
前記シールド蓋部で前記シールド枠部を覆った際に前記リブ部が鉛直下に位置する前記シールド蓋部の天面部を切り起こして形成され、前記シールド蓋部の天面に対向する接地部に当接するアース接続部とを備えたことを特徴とするシールド構造。
【請求項7】
回路基板上に配置された対象部品からの電磁波をシールドするシールド構造において、
前記回路基板上に配置され、前記対象部品を囲むシールド枠部と、
互いの側面が重なるように前記シールド枠部を覆うシールド蓋部と、
前記シールド蓋部の側面を折り曲げて前記シールド蓋部の天面から突出するように形成され、前記シールド蓋部の天面に対向する接地部に当接するアース接続部とを備えたことを特徴とするシールド構造。
【請求項8】
アース接続部は、接地部側の端辺に複数の接続片を備え、前記複数の接続片を介して前記接地部に当接することを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載のシールド構造。
【請求項9】
アース接続部は、シールドケースの天面の法線方向に沿った外力に対して弾性変形する片持ち梁状の構造を有することを特徴とする請求項1から請求項8のうちのいずれか1項記載のシールド構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2009−117602(P2009−117602A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−288723(P2007−288723)
【出願日】平成19年11月6日(2007.11.6)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月6日(2007.11.6)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]