説明

シール材の製造方法及びその方法により製造されたシール材

【課題】 線幅が狭く、かつ線幅と高さの形状精度の高いシール材の製造方法とその方法により製造されるシール材を提供する。
【解決手段】 インクジェット描画装置を用いて被着体上に活性エネルギー線硬化性重合体組成物の微細なシール材形状を描画する描画工程と、活性エネルギー線の照射により描画された前記活性エネルギー線硬化性重合体組成物を硬化させる硬化工程とを含むことを特徴とするシール材の製造方法及びその方法を用いて製造されたシール材である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子計算機等の記憶装置の磁気ハードディスクドライブユニット(HDD)、携帯電話器、電子手帳等の、精密電子機器を収納する容器を密封するシール材の製造方法及びその製造方法により製造したシール材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、精密電子機器においては、高性能化、小型化が進み、複雑な回路構成を有するようになってきており、わずかな塵によっても障害が起こるため、実用上、防塵の必要性が高まっており、ガスケット等のシール材を使って塵の侵入を防ぐことが一般に行われている。
従来、精密電子機器のシール材、例えば、ハードディスク装置用ガスケット等のシール材は、(1)ウレタンフォームシートやソリッドゴムシートの打ち抜き物をカバープレートに貼りつける方法、(2)ソリッドゴムをトランスファー成型または射出成型によりプレート両面にブリッジし、プレートと一体化する方法、(3)ディスペンサーを用いて溶融樹脂または溶液状樹脂を押し出し、プレート面に一筆書きによりガスケット形状に押し出し、一体化するディスペンシング法(特許文献1参照)、(4)接着性樹脂を配合した熱可塑性エラストマーをプレート面に射出成型し、一体化する方法(特許文献2参照)等により製造されていた。また、シール材の改良に係る技術として、紫外線硬化性を有する材料を用いる技術(特許文献3参照)や、活性エネルギー線の照射により硬化するチクソトロピー性が高い材料を用いる技術(特許文献4参照)なども提案されている。
これらの製造方法のうち、ディスペンシング法は、(1)製造までのリードタイムが長く、初期コストがかかる金型が不要であり、(2)カバープレートに対して直接シール形状を描き出す方法であるため貼り付け工程等の工程が不要である、というメリットがあり、HDDガスケット等、工業的に広く利用されている。
しかしながら、上記ディスペンシング法では、ディスペンサーから押し出されたガスケット材を一筆書きによりガスケット形状とするので、ガスケットの断面形状は、ガスケット材の自重により半円が潰れたような形状のものであった。また、重ね塗りにより高さを高くすることはできても、ディスペンサーから押し出されるガスケット材の幅に制約があり、線幅を0.1mm以下とすることはできず、シール材の高さや幅の精度を確保することが困難であった。
従って、精密電子機器の小型化技術の進歩に対応できる、線幅がより狭い形状のシール材が望まれている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−323833号公報
【特許文献2】特開2004−167778号公報
【特許文献3】再表96/010594号公報
【特許文献4】特開2001−225392号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、このような状況下で、線幅が狭く、かつ線幅と高さの形状精度の高いシール材の製造方法とその方法により製造されるシール材を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、インクジェット描画装置を用いて特定の重合体組成物の微細なシール材形状を描画した後、該重合体組成物を速やかに硬化させることにより、その目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明の要旨は下記のとおりである。
1. インクジェット描画装置を用いて被着体上に活性エネルギー線硬化性重合体組成物のシール材形状を描画する描画工程と、活性エネルギー線の照射により描画された前記活性エネルギー線硬化性重合体組成物を硬化させる硬化工程とを含むことを特徴とするシール材の製造方法。
2. 前記活性エネルギー線硬化性重合体組成物がウレタン、ポリオレフィン、ポリイソプレン、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、水添スチレン−ブタジエン共重合体、エポキシ系重合体、シリコーンおよびこれらを変性したものの中から選ばれる少なくとも1種を含有する上記1に記載のシール材の製造方法。
3. 前記活性エネルギー線硬化性重合体組成物がウレタンアクリレートオリゴマー組成物である上記2に記載のシール材の製造方法。
4. 前記活性エネルギー線硬化性重合体組成物がチクソトロピー性付与剤を含有する上記1〜3のいずれかに記載のシール材の製造方法。
5. 前記活性エネルギー線硬化性重合体組成物が、25℃において10〜10,000mPa・sの粘度である上記1〜4のいずれかに記載のシール材の製造方法。
6. 前記活性エネルギー線が紫外線である上記1に記載のシール材の製造方法。
7. 前記インクジェット描画装置が加熱装置を有する上記1に記載のシール材の製造方法。
8. 前記インクジェット描画装置の吐出構造がピエゾ素子構造である上記1に記載のシール材の製造方法。
9. 上記1〜8のいずれかに記載のシール材の製造方法により製造されたシール材。
10. シール材断面の線幅が10〜100μmである上記9に記載のシール材。
11. JIS K 6253デュロメーターA硬さ試験による硬度が20〜60°である上記9に記載のシール材。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、インクジェット描画装置を用いることにより微細なシール材形状を描画することができ、かつ活性エネルギー線硬化型重合体組成物を用いることにより速やかに硬化させることができるので、線幅が狭く、かつ線幅と高さの形状精度の高いシール材を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明方法に用いられるインクジェット描画装置としては、電圧をかけることにより、ある方向に伸びる材料であるピエゾ素子を用い液滴を吐出させる、吐出構造がピエゾ素子構造であるピエゾ方式、又は、圧力室内にヒータを形成し、そのヒータに電流を流し液を急激に加熱することにより気泡を発生する"膜沸騰現象"を液滴の射出の圧力として利用するバブルジェット(登録商標)方式もしくはサーマルジェット方式のいずれの方式を用いてもよいが、吐出力が高く、吐出の制御をより高精度にし易いピエゾ方式の方がより好ましい。また、ピエゾ方式は通常加熱装置で加熱することなく液滴を吐出するが、本発明の方法においては、吐出すべき液滴となる活性エネルギー線硬化性重合体組成物の粘度をできる限り低くするため、活性エネルギー線硬化性重合体組成物を吐出直前まで加熱する加熱装置をインクジェット描画装置に具備することが好ましい。加熱装置は、活性エネルギー線硬化性重合体組成物の貯蔵タンクからインクジェット吐出装置までの全体を精度よく温度制御することが、加工精度を高くするために望ましい。加熱温度は、50〜200℃であることが好ましい。
【0008】
本発明方法において、線幅が狭く、かつ高さが高いシール材を製造するためには、活性エネルギー線硬化性重合体組成物をインクジェット吐出装置の吐出口から被着体上に吐出し、一段目のシール材を形成した後、該一段目のシール材の上に、さらに上記活性エネルギー線硬化性重合体組成物を吐出して上部に積み上げる、多列構造のシール材を形成することが好ましい。
具体的には一段目のシール材の上に二段目のシール材を形成し、必要に応じてさらにその上に三段目のシール材を形成する。
また、一段目のシール材の横に若干ずらして二段目のシール材を形成し、必要に応じてさらにその横に若干ずらして三段目のシール材を形成する、オフセット構造も好ましい。これらのシール材の多列構造及びオフセット構造を多段構造と総称する。
上述のように、シール材を多段構造とすることによって、線幅が狭く、かつ高さが高いシール材を得ることができる。
そして、上述の多段構造とするためには、より下段のシール材を、上段のシール材を吐出する前に硬化することが好ましい。具体的には一段目のシール材を形成した後、二段目のシール材を形成する前に、一段目のシール材を硬化させ、さらには三段目のシール材を形成する前に二段目のシール材を硬化させることが好ましい。一段目のシール材を硬化させることによって、二段目のシール材の吐出時に、一段目のシール材がつぶされず、シール材の高さが保持でき、同様に二段目のシール材を硬化させることによって三段目のシール材の吐出時に、二段目のシール材の高さが保持できるからである。
【0009】
上述の多段構造を図面に基づいて、さらに詳述する。
図1は、本発明の多段構造のシール材の断面を表した模式図である。一段目のシール材1の上に二段目のシール材2が上部に積み上げられる多列構造を形成している。
図2は、本発明の他の多段構造のシール材の断面を表した模式図である。一段目のシール材1の若干横に二段目のシール材2が積み上げられるオフセット構造を形成している。
図3は、本発明の他の多段構造のシール材の断面を表した模式図である。一段目のシール材1の横に若干重なるように別の一段目のシール材1'が配置され、2つの一段目のシール材1及び1'の上に二段目のシール材2が積み上げられるオフセット+多列構造を形成している。
図4は、本発明の他の多段構造のシール材の断面を表した模式図である。一段目のシール材1の若干横にかなり重なるように二段目のシール材2が積み上げられ、さらに、その上に三段目のシール材3が積み上げられる別のオフセット+多列構造を形成している。
図5は、本発明の他の多段構造のシール材の断面を表した模式図である。一段目のシール材1の横に若干重なるように別の一段目のシール材1'が配置され、2つの一段目のシール材1及び1'のそれぞれの上に二段目のシール材2及び2'が積み上げられ、さらに、その上に三段目のシール材3が積み上げられる別のオフセット+多列構造を形成している。
【0010】
また、上記の多段構造において、多段構造を形成するn段目(nは2以上の整数)のシール材の被着体に平行な軸の長さ(wn)とn−1段目のシール材の被着体に平行な軸の長さ(wn-1)が、シール材の80%以上の部分において、wn-1≧wnの関係を有することが好ましい。例えばnが2の場合と3の場合を考慮すると、一段目のシール材の被着体への接着面の線幅(w1)と二段目のシール材の断面が円形、半円形、楕円または半楕円形状の場合は被着体の面への平行な半径あるいは軸の長さ(w2)と、同様に三段目のシール材軸の長さ(w3)が、シール材の80%以上の部分において、好ましくはすべての部分において、w1≧w2≧w3になることを意味する。通常、シール材を受けるフレームの厚さは非常に薄いため、シール材が倒れると該フレームからずれてシールしなくってしまうという問題点がある。以上の観点から、wn-1/wn>1.1であることがより好ましい。
また前記n段目(nは2以上の整数)のシール材の断面形状が円形、半円形、楕円形又は半楕円形のいずれかであり、該n段目のシール材断面の中心点がn−1段目のシール材断面の中心点よりも被着体の中心に対して外側に位置することが好ましい。
さらに、一段目のシール材の断面積をS1、n段目に押し出されたシール材の断面積をSnとした場合に、S1≧Sn≧Sn+1であることが、w1≧wn≧wn+1を達成する上で有効であり、安定したシール材が得られる。より具体的には、二段目に押し出されたシール材の断面積をS2、三段目に押し出されたシール材の断面積をS3とすると、S1≧S2≧S3であることが好ましい。
ここで、被着体とは、例えば、磁気ハードディスクドライブユニット(HDD)の防塵カバー等のカバー体のようにシール材が形成される対象物をいう。
【0011】
本発明方法に用いられる活性エネルギー線とは、紫外線及び電子線、α線、β線、γ線等の電離性放射線を指すが、本発明方法においては紫外線が好ましい。紫外線源としては、キセノンランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、マイクロ波方式エキシマランプ、紫外線発光ダイオード(UV LED)等を用いる紫外線照射装置等を挙げることができる。これらの内、輝度(照度)の制御を比較的容易かつ正確に行うことができ、ランニングコストも安い紫外線発光ダイオードを用いることが好ましい。紫外線を照射する雰囲気としては、窒素ガス、炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気あるいは酸素濃度を低下させた雰囲気が好ましいが、通常の空気雰囲気でも十分硬化させることができる。照射雰囲気温度は、通常10〜200℃とすることができる。
【0012】
本発明方法に用いられる活性エネルギー線硬化性重合体組成物は、ウレタン、ポリオレフィン、ポリイソプレン、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、水添スチレン−ブタジエン共重合体、エポキシ系重合体、シリコーンおよびこれらを変性したものの中から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。これらのうち、活性エネルギー線硬化性重合体組成物がウレタンアクリレートオリゴマー組成物であることが特に好ましい。
【0013】
このウレタンアクリレートオリゴマー組成物に用いられるウレタンアクリレートオリゴマーとしては、ポリエーテルポリオールのウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステルポリオールのウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエーテルポリオールとポリエステルポリオールとを併用したウレタンアクリレートオリゴマー、あるいは、エーテル基及びエステル基の両方を分子中に有するウレタンアクリレートオリゴマー及びカーボネート基を有するカーボネートジオールのウレタンアクリレートオリゴマー等を挙げることができる。ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール及び1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、ビスフェノールA等に、エチレンオキシド又はプロピレンオキシド等が付加した化合物を用いることができる。ポリエステルポリオールは、アルコール成分と酸成分とを反応させて得ることができ、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール及び1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,4−ジエチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−2ブチル−1,3プロパンジオール、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、ビスフェノールA等にエチレンオキシド又はプロピレンオキシド等が付加した化合物、あるいは、ε−カプロラクトンが付加した化合物等をアルコール成分とし、フタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸等の二塩基酸及びその無水物を酸成分として使用することができる。上記のアルコール成分、酸成分及びε−カプロラクトンの三者を同時に反応させることによって得られる化合物も、ポリエステルポリオールとして使用することができる。
また、カーボネートジオールは、例えば、ジフェニルカーボネート、ビス−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート、フェニル−トルイル−カーボネート、フェニル−クロロフェニル−カーボネート、2−トリル−4−トリル−カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアリールカーボネート又はジアルキルカーボネートとジオール類、例えば、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2−メチルプロパンジオール、ジプロピレングリコール、ジブチレングリコール又は上記のジオール化合物とシュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、ヘキサヒドロフタル酸等のジカルボン酸の反応生成物、又はε−カプロラクトンの反応生成物であるポリエステルジオール等とのエステル交換反応によって得ることができる。このようにして得られるカーボネートジオールは分子中にカーボネート構造を一つ有するモノカーボネートジオール又は分子中にカーボネート構造を二つ以上有するポリカーボネートジオールである。
【0014】
このようなポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール又はカーボネートジオールを用いて、ウレタンアクリレートオリゴマーを得るには、ポリオールのヒドロキシル基に対して、有機ジイソシアネート化合物と、ヒドロキシル基を有する重合性モノマーとを反応せしめる。有機ジイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート及びテトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネートを挙げることができる。また、ヒドロキシル基を有する重合性モノマーとしては、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシプロピルアクリレート、β−ヒドロキシラウリルアクリレート、ε−カプロラクトン−β−ヒドロキシエチルアクリレート付加物のようなヒドロキシル基を有するアクリレート等を挙げることができる。このようなイソシアネート基とヒドロキシル基との反応には、例えば、トリエチルアミン等の第三級アミン、ジブチル錫ジラウレート等の有機金属化合物類、あるいは塩化錫類等のような慣用の触媒を使用してもよい。
本発明方法に用いられるウレタンアクリレートオリゴマー用のポリエーテルポリオールとしては、ポリテトラメチレングリコール及びポリヘキサメチレングリコールが特に好ましい。
そして、本発明方法に用いられるウレタンアクリレートオリゴマー用のポリエステルポリオールとしては、2,4−ジエチル−2,4−ペンタンジオールと無水フタル酸の反応物が特に好ましい。
さらに、本発明方法に用いられるウレタンアクリレートオリゴマーの有機ジイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及びヘキサメチレンジイソシアネートが特に好ましい。
【0015】
本発明方法に用いられるウレタンアクリレートオリゴマーの数平均分子量は、5,000〜40,000が好ましい。そして、10,000以上であれば、低硬度であり、30,000以下であれば加工中のハンドリングが良好であるので、10,000〜30,000が特に好ましい。数平均分子量は、GPC法(Gel Permeation Chromatography)により測定した。
【0016】
本発明方法に用いられるウレタンアクリレートオリゴマー組成物には、所望により、モノアクリレートを配合することが好ましい。このモノアクリレートとしては、(1)フェノール又はアルキルフェノール等のフェノール類のアルキレンオキシド付加物を、さらにアクリル酸又はメタクリル酸でエステル化することによって得られるものや(2)モノヒドロキシ化合物をアクリル酸又はメタクリル酸でエステル化したものが挙げられる。
(1)におけるフェノール類の具体例としては、例えば、フェノール、フェノールに炭素数1から15までのアルキル基が結合したものが挙げられ、またアルキレンオキシドの具体例としては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等が挙げられる。(1)のモノアクリレートの製造には、公知の方法を使用することができるが、例えば、フェノール類にアルカリ触媒等の存在下にアルキレンオキシドを付加し、得られたアルキレンオキシド付加物に対してやや過剰のアクリル酸又はメタクリル酸を加え、p−トルエンスルホン酸のようなエステル化触媒、ハイドロキノンモノメチルエーテルのような重合禁止剤及びトルエンのような水と共沸する溶媒の存在下に加熱し、生成する水を共沸により除去しつつエステル化反応を進め、反応終了後、溶媒を留去し、生成物を洗浄し過剰のアクリル酸又はメタクリル酸等を除去することにより得ることができる。このようにして得られるモノアクリレートは、通常、数平均分子量が200〜1,500で、25℃における粘度が10〜200mPa・sのものである。数平均分子量は、GPC法(Gel Permeation Chromatography)により測定した。
(2)のモノアクリレートは、2−エチルヘキシルアルコール、フルフリルアルコール又はテトラヒドロフルフリルアルコールに、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン等を1モル以上付加してなるモノヒドロキシ化合物をアクリル酸又はメタクリル酸でエステル化することによって得ることができる。(2)のモノアクリレートの製造には、公知の方法を使用することができるが、例えば、2−エチルヘキシルアルコール、フルフリルアルコール又はテトラヒドロフルフリルアルコールにアルカリ触媒等の存在下にアルキレンオキシドを付加し、得られたアルキレンオキシド付加物に、テトラブチルチタネートのような触媒の存在下にγ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン等を付加し、得られたモノヒドロキシ化合物に対してやや過剰のアクリル酸又はメタクリル酸を加え、p−トルエンスルホン酸のようなエステル化触媒、ハイドロキノンモノメチルエーテルのような重合禁止剤及びトルエンのような水と共沸する溶媒の存在下に加熱し、生成する水を共沸により除去しつつエステル化反応を進め、反応終了後、溶媒を留去し、生成物を洗浄し過剰のアクリル酸又はメタクリル酸等を除去することにより得ることができる。このようにして得られるモノアクリレートは、通常数平均分子量160〜1,200で、25℃における粘度が3〜500mPa・sのものである。数平均分子量は、GPC法(Gel Permeation Chromatography)により測定した。
所望により、上記の(1)のモノアクリレートと(2)のモノアクリレートとを併用してもよい。
モノアクリレートの配合量は、ウレタンアクリレートオリゴマー100質量部に対して40〜260質量部、好ましくは80〜160質量部である。40質量部未満であると、活性エネルギー線硬化性重合体組成物の粘度が高くなり、吐出し難くなる。また、260質量部を超えると、該組成物の粘度が低くて流下し易くなる上、成形されるシール材が弾性に乏しくなり、気密性が損なわれ易くなる。
【0017】
本発明方法の活性エネルギー線硬化性重合体組成物は、活性エネルギー線として紫外線等を用いる場合は、通常、光重合開始剤を使用する。用いられる光重合開始剤には特に制限はなく、公知の光重合開始剤を使用することができるが、配合後の貯蔵安定性の良好なものであることが望ましい。このような光重合開始剤としては、分子内開裂型、水素引き抜き型のいずれでもよい。分子内開裂型としては、べンゾイン誘導体類、べンジルケタール類[例えば、チバ・スペシャルテイ・ケミカルズ(株)製、商品名:イルガキュア651]、α−ヒドロキシアセトフェノン類[例えば、チバ・スペシャルテイ・ケミカルズ(株)製、商品名:ダロキュア1173、イルガキュア184]、α−アミノアセトフェノン類[例えば、チバ・スペシャルテイ・ケミカルズ(株)製、商品名:イルガキュア907、イルガキュア369]、α−アミノアセトフェノン類とチオキサントン類(例えば、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン)との併用、アシルホスフィンオキサイド類[例えば、チバ・スペシャルテイ・ケミカルズ(株)製、商品名:イルガキュア819]などが挙げられる。水素引き抜き型としては、ベンゾフェノン類とアミンの併用、チオキサントンとアミンの併用などが挙げられる。また、分子内開裂型と水素引き抜き型を併用してもよい。中でもオリゴマー化したα−ヒドロキシアセトフェノン及びアクリレート化したベンゾフェノン類が好ましい。より具体的には、オリゴ[2−ヒドロキシー2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン][例えば、Lamberiti S・P・A製、商品名:ESACURE KIP150など]、アクリル化べンゾフェノン[例えは、ダイセル・ユー・シー・ビー(株)製、商品名:Ebecryl P136など]、イミドアクリレート等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、1種を単独に使用することができ、あるいは、2種以上を任意の割合で混合使用することもできる。
本発明方法に用いられる活性エネルギー線硬化性重合体組成物において、光重合開始剤を使用する場合、その配合量は、ウレタンアクリレートオリゴマー100質量部に対して、0.5〜5質量部であり、好ましくは1〜3質量部である。光重合開始剤の配合量が、ウレタンアクリレートオリゴマー100質量部に対して0.5質量部未満であると、重合反応時間が長かったり、反応が完結しない事態が起きるおそれがある。光重合開始剤の配合量が、ウレタンアクリレートオリゴマー100質量部に対して5質量部を超えると、硬化成形品に混在するため物性を低下させるおそれがある。
活性エネルギー線として、例えば、電子線を用いる場合は光重合開始剤を配合しなくてもよい。
また、活性エネルギー線硬化性重合体組成物に光重合開始剤を使用する場合は、光増感剤を併用することができる。
光増感剤としては、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン等のアミン化合物、o−トリルチオ尿素等の尿素類、ナトリウムジエチルジチオホスフェート、s−ベンジルイソチウロニウム−p−トルエンスルフォネート等のイオウ化合物、N,N−ジ置換−p−アミノベンゾニトリル化合物等のニトリル類、トリ−n−ブチルホスフィン等のリン化合物、N−ニトロソヒドロキシルアミン誘導体等のその他の窒素化合物等を挙げることができる。
【0018】
次に、本発明方法に用いられる活性エネルギー線硬化性重合体組成物において所望により添加されるチクソトロピー性付与剤は、ウレタンアクリレートオリゴマー100質量部対して、0.5〜10質量部であり、好ましくは1〜5質量部である。このチクソトロピー性付与剤は、ウレタンアクリレートオリゴマーと併用することにより、チクソトロピー性が効果的に向上し、シール材形状を精度よく制御して加工することが可能となる。このチクソトロピー性付与剤としては、有機増粘剤及び無機充填剤のいずれも用いることができるが、インクジェット描画装置の吐出精度を高くするためには、有機増粘剤がより好ましい。また、天然鉱物系の無機充填剤は重金属等の不純物が避けられず、また、表面処理微粉シリカは、表面の濡れ性が変わり組成物の粘度が変化することがあり、また表面処理剤の種類によっては、使用中に器具に有害なガスを発生することがある。
有機増粘剤としては、アマイドワックス、水添ひまし油系又はこれらの混合物などが挙げられる。具体的には、ひまし油(主成分がリシノール酸の不乾性油)の水添品である水添ひまし油[例えば、ズードケミー触媒(株)製, 商品名:ADVITROL 1
00、楠本化成(株)製, 商品名:ディスパロン305など]及びアンモニアの水素をアシル基で置換した化合物である高級アマイドワックス[例えば、楠本化成(株)製, 商品名:ディスパロン6500など]などが挙げられる。これら有機増粘剤の中でも、吐出時の加熱の後に引き続き基材に付着して冷やされた際のシーディング現象がないためアマイドワックスが好ましい。
無機充填剤としては、湿式シリカや乾式シリカの表面処理微粉シリカや、有機化ベントナイトなどの天然鉱物系のものが挙げられる。具体的には、乾式法により微粉化したシリカ微粉末[例えば、日本アエロジル(株)製、商品名:アエロジル300など]、このシリカ微粉末をトリメチルジシラザンで変性した微粉末[例えば、日本アエロジル(株)製、商品名:アエロジルRX300など]及び上記シリカ微粉末をポリジメチルシロキサンで変性した微粉末[例えば、日本アエロジル(株)製、商品名:アエロジルRY300など]などが挙げられる。無機充填剤の平均粒径は、増粘性の観点から、5〜50μmが好ましく、5〜12μmがより好ましい。
本発明方法に用いられる活性エネルギー線硬化性重合体組成物においては、その他必要に応じて、ハイドロキノン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール等の熱重合禁止剤、ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン等の硬化促進剤、顔料等を配合することができる。
【0019】
本発明方法に用いられる活性エネルギー線硬化性重合体組成物は、上述のウレタンアクリレートオリゴマー及び、必要により(1)のモノアクリレート及び/又は(2)のモノアクリレート及び光重合開始剤等を所定量均一混合することにより得られる。混合は塵埃の混入しないよう、クリーンルーム内で行うことが好ましい。
【0020】
ところで、本発明方法に用いられる活性エネルギー線硬化性重合体組成物の粘度は、25℃で10〜10,000mPa・sの範囲内が好ましく、さらに好ましくは10〜1,000mPa・s、特に好ましくは、10〜100mPa・sである。25℃における粘度が10mPa・s以上であると、流動性が大き過ぎないのでシール材形状に賦形した後、紫外線等の活性エネルギー線を照射する前に形状が崩れにくい。また、25℃における粘度が10,000mPa・s以下であるとインクジェット描画装置の吐出装置から吐出し易くなる。
【0021】
本発明方法の典型例を以下説明する。
磁気ハードディスクドライブユニット(HDD)の防塵カバーと磁気ディスクを収納する容器の間を密封するガスケット等精密機器のケーシングの密閉用のシール材を製造するには、まず活性エネルギー線硬化性重合体組成物を必要な形状に吐出し防塵カバー上に描画することによりシール材形状に賦形する。活性エネルギー線硬化性重合体組成物はシール材形状に賦形された後、活性エネルギー線の照射により硬化される。本発明方法において、紫外線を用いる場合には活性エネルギー線硬化性組成物に光重合開始剤及び/又は光増感剤を含有させることが好ましい。
【0022】
上記の本発明方法により製造されたシール材断面の線幅は、10〜100μmであることが好ましい。シール性を確保するためには10μm以上であることが好ましく、100μm以下であれば、磁気ハードディスクドライブユニット(HDD)等の精密電子機器の小型化に好適に対応できるからである。
また、本発明方法により製造された硬化後のシール材のJIS K 6253タイプAデュロメーター硬さ試験による硬度が20〜60°であることが好ましく、20〜50°であれば特に好ましい。20°以上であれば強度上充分であり、60°以下であれば面圧が低くカバーを変形させないからである。
そして、本発明方法より製造された硬化後のシール材において、アウトガスによる精密電子機器の破壊を避け、事務所や住宅の環境を悪化させないという観点から揮発性有機化合物(VOC)の量を無視しうる範囲内にまで少なくすることが望ましい。
この観点から、硬化後のシール材を150℃の温度で20分間加熱した際に発生するガス量が、n−デカン換算量で20,000ppm(質量基準)以下であることが好ましい。発生ガス量を少なくするためには、活性エネルギー線硬化性組成物の成分として、揮発性有機化合物量の少ない材料を選択することが望ましい。
さらに、硬化後のシール材の透湿度が200g/m2 ・24h以下であることが好ましい。200g/m2 ・24h以下であれば湿熱環境下での使用によって故障を生じさせないからである。
そして、本発明方法より製造された硬化後のシール材の圧縮永久歪が、温度100℃、圧縮率25%の環境に22時間放置した後、さらに室温24時間放置した後において70%以下であり、温度70℃、圧縮率25%の環境に22時間放置した後、さらに室温24時間放置した後において50%以下であることが好ましい。圧縮永久歪がこの範囲であれば、カバーの再利用時でもシール性が充分である。
【実施例】
【0023】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、粘度、硬度、発生ガス量、接着力、圧縮永久歪及び透湿度の物性は、下記の方法に従って測定した。
1.粘度
粘弾性測定装置において、せん断速度を変えて組成物のせん断応力を測定し、せん断速度の1/2乗とせん断応力の1/2乗を直交座標軸にプロットし、このプロットから最小二乗法により、近似式を求め、この式から下記により粘度を求めた。
1S-1時の粘度は、前記近似式より、せん断速度1S-1に対応するせん断応力の1/2
乗を求め、この値を二乗して、さらに1S-1で除して求めた。
10S-1時の粘度は、近似式より、せん断速度10S-1に対応するせん断応力の1/2
乗を求め、この値を二乗して、さらに10S-1で除して求めた。
粘度比は、1S-1時の粘度を10S-1時の粘度で除して求めた。
測定は、粘弾性測定装置においてパラレルプレートを使用し、せん断速度10S-1で60秒間せん断を与えた後に、せん断速度1〜10S-1の範囲で測定を行った。すなわち、せん断速度1S-1で20秒測定した後、1S-1刻みでせん断速度を上昇させ20秒間ずつ測定しながら10S-1まで測定する。さらに、10S-1で20秒測定した後、1S-1刻みでせん断速度を降下させ20秒間ずつ測定しながら1S-1まで測定を行った。プロットには、最後の測定値10点を使用した。これを30℃及び50℃で行った。
2.硬度
JIS K 6253タイプAデュロメーター硬さ試験に準拠して測定した。
3.発生ガス量
シール材付きカバーを、パージ&トラップ〔日本電子工業(株)製「JHS−100A」〕にて150℃で20分間加熱してガスを採取し、次いでGC Mass〔パーキンエルマー社製「Turbo Mass」〕に導入し、炭酸ガスのピーク分を除いたピーク面積を積算しn−デカンの検量線を乗じて発生ガス量を求めた。結果をppm(質量基準による)で表した。
4.接着力
JIS K 6854−2に準拠して測定した。
5.圧縮永久歪
JIS K 6262に準拠して測定した。
6.透湿度
JIS L1099に記載のA法の透湿カップを使用し、JIS Z0208に準拠して40℃、相対湿度90%の条件で測定した。試験体として、厚さ0.8mmのシートを用いた。
【0024】
本発明方法に用いられる2種の活性エネルギー線硬化性重合体組成物A及びBを表1の配合処方により調製し、硬化前の粘度及び硬化後の硬度、発生ガス量、接着力、圧縮永久歪及び透湿度を測定した。結果を表1に示す。
【0025】
実施例1〜2
加熱装置付のピエゾ方式インクジェット描画装置を用いて、磁気ハードディスクドライブユニット(HDD)の防塵カバーに、表1の活性エネルギー線硬化性重合体組成物A及びBを加熱温度150℃で所定の形状に吐出し描画することによりシール材形状に賦形した後、紫外線発光ダイオード内蔵の紫外線照射装置を用いて紫外線を照射して硬化した。活性エネルギー線硬化性重合体組成物A及びBを用いた実施例1〜2は夫々、線幅100μm及び50μmに加工することができ、いずれも加工精度が非常に高かった。
活性エネルギー線硬化性重合体組成物Bは、Aと比較して、吐出の安定性の点でさらに優れていた。
【0026】
比較例1〜2
通常のディスペンサーを用いて、磁気ハードディスクドライブユニット(HDD)の防塵カバーに、表1の活性エネルギー線硬化性重合体組成物A及びBを所定の形状に一筆書きのように塗布した後、紫外線発光ダイオード内蔵の紫外線照射装置を用いて紫外線を照射して硬化した。活性エネルギー線硬化性重合体組成物A及びBを用いた比較例1〜2は夫々、線幅180μm及び300μmとなり、実施例1〜2と比較して大幅に線幅が太く、加工精度も低かった。
【0027】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明方法によって製造されたシール材は、電子計算機等の記憶装置の磁気ハードディスクドライブユニット(HDD)、携帯電話器、電子手帳等の、小型又は超小型精密電子機器を収納する容器を密封するシール材として好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の多段構造のシール材の断面を表した模式図である。
【図2】本発明の他の多段構造のシール材の断面を表した模式図である。
【図3】本発明の他の多段構造のシール材の断面を表した模式図である。
【図4】本発明の他の多段構造のシール材の断面を表した模式図である。
【図5】本発明の他の多段構造のシール材の断面を表した模式図である。
【符号の説明】
【0030】
1、1' 一段目のシール材
2、2' 二段目のシール材
3 三段目のシール材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクジェット描画装置を用いて被着体上に活性エネルギー線硬化性重合体組成物のシール材形状を描画する描画工程と、活性エネルギー線の照射により描画された前記活性エネルギー線硬化性重合体組成物を硬化させる硬化工程とを含むことを特徴とするシール材の製造方法。
【請求項2】
前記活性エネルギー線硬化性重合体組成物がウレタン、ポリオレフィン、ポリイソプレン、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、水添スチレン−ブタジエン共重合体、エポキシ系重合体、シリコーンおよびこれらを変性したものの中から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1に記載のシール材の製造方法。
【請求項3】
前記活性エネルギー線硬化性重合体組成物がウレタンアクリレートオリゴマー組成物である請求項2に記載のシール材の製造方法。
【請求項4】
前記活性エネルギー線硬化性重合体組成物がチクソトロピー性付与剤を含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のシール材の製造方法。
【請求項5】
前記活性エネルギー線硬化性重合体組成物が、25℃において10〜10,000mPa・sの粘度である請求項1〜4のいずれか1項に記載のシール材の製造方法。
【請求項6】
前記活性エネルギー線が紫外線である請求項1に記載のシール材の製造方法。
【請求項7】
前記インクジェット描画装置が加熱装置を有する請求項1に記載のシール材の製造方法。
【請求項8】
前記インクジェット描画装置の吐出構造がピエゾ素子構造である請求項1に記載のシール材の製造方法。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載のシール材の製造方法により製造されたシール材。
【請求項10】
シール材断面の線幅が10〜100μmである請求項9に記載のシール材。
【請求項11】
JIS K 6253デュロメーターA硬さ試験による硬度が20〜60°である請求項9に記載のシール材。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−44571(P2007−44571A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−228584(P2005−228584)
【出願日】平成17年8月5日(2005.8.5)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】