説明

ジェット流部材移動方法ならびに装置

略直線の経路を移動可能で、かつジェット流部材が回転式に接続される基部部分を有するキャリッジ(4)が含まれる、ノズルを有するジェット流部材(6)の移動用装置。第1駆動手段(9)がジェット流による処理層上の前記直線経路におけるジェット流部材のノズル移動のためのキャリッジの移動用に設置されるとともに、第2駆動手段(10)が前記層上のジェット流の迎角変更のための前記基部部分廻りのジェット流部材の回転用に設置される。制御調整装置(21)は前記層上を略一定の速度で前記層上の前記ジェット流の衝撃点を移動させるため前記第1および第2駆動手段の制御が調整されるよう適合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は本方法と装置に関する付録の方法と装置に関する特許請求独立項の序文によるノズルを有するジェット流部材の移動方法ならびに装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この材料層処理は、まず最初に、材料の除去処理が計画される。該層はここではコンクリート層に関するのが好ましいが、違う層からも構成され得る。該処理は主として層から弱体化した材料が除去される目的を持って計画される。次いで、これは、道路、橋並びに様々な建築構造物のコンクリート層から弱体化コンクリートが除去される問題であり得るが、ここで除去コンクリートが新しいコンクリートによって入れ替えられることもあり得る。この関連において処理部材は高圧液体ジェット流が材料層に直接向かうようジェット流部材によって構成されることが特に好ましい。従って、材料除去処理を実行するのがこの液体高圧ジェット流である。高圧液体は水から構成されるのが好ましい。
【0003】
迎角を変化させるために前記ジェット流部材を回転させる主な理由のひとつは前記コンクリート層が通常は補強筋の格子状構造によって補強されているという点にある。小さな迎角、すなわち、ジェット流角度が処理層に略直角である迎角が採用されることによって、材料の除去は速くなり得るが処理結果は均一とはならない。しかしながら、ジェット流の迎角が大きく選定されることによってジェット流がより容易に補強筋の下に届くようになり、それによってその下がよりきれいになり、処理結果はより均一となり処理面が円滑となる。
【0004】
前記部材の回転は通常、前記キャリッジの回転領域、つまりはその経路の各端部、すなわちキャリッジの回転位置に近い前記キャリッジの直線経路の終端部ならびに開始部で行われて、ここでキャリッジは停止すると同時に方向が変化する。迎角はしばしば変更されるとともに前記キャリッジの速度や移動方向も変化させて、これらの回転領域でも出来るだけ均一である前記層の処理が実施されることが重要である。
【0005】
例えば、特許出願人により欧州特許EP 1 029 127 B1の序文に定義されたタイプの装置が既に知られている。ここで説明される装置では、ジェット流部材の口はジェット流部材が前記回転領域で回転する時にも処理面と平行して面内を正常に移動することが確保される調整装置が提供される。
【0006】
該装置およびその他のこのタイプの既知装置は通常、キャリッジが前記直線経路中を移動する時に層上で一定のジェット流の迎角を有するとともに、この迎角は前記回転領域に届いた時に、キャリッジが端部位置に届く前および反対方向への戻りの移動の開始時には、大きさは同じだが垂直面に関して逆符号の迎角、あるいは次の走行のための別のジェット流部材の迎角が得られるよう、ジェット流部材の回転によって変更される。該装置が設置される車両は次の走行が開始されるまでに前記回転と連動して1歩先に移動されることもあり得る。
【0007】
前記回転の補償のために前記キャリッジの速度を変化させることが知られており、キャリッジはジェット流部材の回転が行われる限り前記回転領域ではより速く移動する。しかしながら、このような装置においては、ジェット流部材が前記回転領域において一定の角速度で回転されることによって回転領域における非均一な処理ならびに不規則な処理面が生ずることが既知である。
【0008】
このようなジェット流部材の回転はカートリッジの前記直線経路に沿ってどこでも行われ得るが、通常は前記回転領域で行われる点が指摘される。
【特許文献1】欧州特許EP 1 029 127 B1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的はこのような既知装置に関する上記説明の前記問題が減る序文に定義されるタイプの装置と方法が提供されることにある。
【0010】
この目的は本発明によると、前記ジェット流の前記衝撃点の層上における略一定の速度での移動のための前記第1および第2駆動手段の制御が調整される前記調整装置の設計によって達成される。このカートリッジの移動制御ならびにジェット流部材の回転運動の調整によって、衝撃点が前記層上を略一定の速度で常に移動するので、前記層の均一な処理は前記ジェット流部材の回転中であっても可能である。
【0011】
前記ジェット流部材はまた前記直線経路に略垂直な方向に振動することもあり得るがこの振動はここでは無視できるものと見なされるだけでなく、これらの振動は前記層上のジェット流の前記衝撃点の前記の略一定速度の入手には考慮される必要はない点が指摘される。
【0012】
本発明の好ましい実施例によると、前記調整装置には、キャリッジの移動中、ほぼ連続してキャリッジの速度を一定にするための測定ができるよう適合される第1部材、前記層上のジェット流の前記衝撃点の速度に対する前記ジェット流部材の回転運動の寄与度を一定にするための測定がジェット流部材の回転中にほぼ連続して可能なように適合される第2部材、前記第1および第2部材からの情報による前記層上のジェット流の前記衝撃点の全速度の計算に適合される手段、ならびに、こうして計算される前記全速度値の事前設定された設定速度値との比較により速度差値が決定されるために適合される手段が含まれると同時に、該調整装置は前記の差値が打ち消されるように前記駆動手段が制御されるよう適合される。というのは、前記駆動手段が単に事前決定の設定速度が得られるよう事前に決定された方法で制御されるのではなく、瞬間的な実際の速度がほぼ連続的に測定されると同時に前記設定速度と比較されるとともに、駆動手段の制御がこれらの2種類の速度が一致するように行われるので、前記略一定速度が常に得られることが確保されることを意味する。これは、水力駆動手段が使用される場合の水液体の様々な温度と圧力のように、条件が変化する場合に駆動手段の運転特性を変化させる補正が自動的に行われることを意味する。ジェット流部材の回転運動に影響するジェット流によって経験される反力もまたこのように自動的に補正される。同じ事が鉛直壁のような非水平面の場合のキャリッジとジェット流部材に対する重力の影響に関しても有効である。
【0013】
本発明の好ましい実施例に応じて、前記第1部材は前記キャリッジの瞬間的な位置の感知ならびにこれに関する情報の前記計算手段への伝達に適合される。キャリッジの速度は従って単純な手段で確実に得ることができる。
【0014】
本発明のもうひとつ別の実施例によると、前記第2部材は処理層に垂直な方向といったその事前設定された方向に関して前記ジェット流部材の長手方向がなす角度の瞬間的な感知、ならびにこれに関する情報の前記計算手段への送信に適合される。層上のジェット流の衝撃点の速度に対する前記ジェット流部材の回転運動の寄与度はこの感知角度が利用されて確実に決定可能である。
【0015】
本発明の別の好ましい実施例によると、前記計算手段は、前記衝撃点の前記全速度のうち前記回転運動の前記寄与度の計算時に前記ジェット流部材の回転位置とそのノズル口間の距離が考慮されるよう適合される。つまり、前記計算の結果は前記距離が何らかの理由で変化する場合でも極めて精確に保持可能である。
【0016】
言及されたばかりの実施例のさらなる発展例である本発明のまた別の好ましい実施例によると、前記ジェット流部材は前記回転位置とジェット流部材のノズル口との間の異なる距離を有する別のジェット流部材と交換されるために取り外し可能式に前記基部部分に設置されるとともに、前記計算手段は衝撃点の全速度に対するジェット流部材の回転の寄与度の計算時にこの変化した距離を考慮するように適合される。つまり、違う長さを有するジェット流部材でジェット流部材の交換が望まれる場合でも前記の事前設定された一定の設定速度が確実に入手できることになる。
【0017】
本発明のもう一つ別の好ましい実施例によると、該装置には、前記ジェット流部材のジェット流によって前記層から材料が除去された深さに関する情報の前記計算手段への提供手段も含まれ、衝撃点が層の前記深さまで材料がすでに除去された区域上を移動する際の、前記回転運動に関する前記衝撃点の全速度に対する寄与度の計算時にこの情報が考慮される。このようなある一定の深さまでの除去は、実質的に、対応する分だけ前回のものより長いジェット流部材によるジェット流部材の交換に相当し、こうして前記衝撃点の前記全速度はジェット流部材の、可能性のある第2回目あるいは第3回目あるいはそれ以降の運転においてもほぼ一定になることが確保されよう。
【0018】
前記計算手段への前記深さ情報の前記提供手段は、変更されたジェット流部材の長さを計算手段に考慮させるために採用されるものと同一であり得ると同時に、オペレータによる前記調整制御装置へのこのデータの入力用のキーボードあるいはこれに代わるボタンセットによって構成され得る。
【0019】
本発明のもう一つの好ましい実施例によると、前記駆動手段は水力原動機であると同時に前記調整装置は前記衝撃点の前記速度が略一定であるように制御されるための前記原動機に接続される弁の制御に適合される。
【0020】
本発明のさらに好ましい実施例によると、本装置にはさらにジェット流部材が誘導されて、前記基部部分廻りのジェット流部材の回転中に、前記基部部分に関連して移動される回転軸を有するように適合された手段が含まれて、ジェット流部材のノズル口により、ジェット流部材が回転する平面に略垂直なほぼ1つかつ同一の面内の運動が描かれる。前記層上の略一定速度のジェット流の前記衝撃点の移動が制御される制御調整装置に関する前記特徴を伴った、ジェット流の迎角に関係なくノズル口からジェット流による処理層までのある一定距離が可能となる特性の組合せにより、前記層の処理に関する優れた成果が得られることになる。
【0021】
本発明には付録の独立した方法特許請求項による方法に加えてこれに従属する請求項によるその実施例も合わせて含まれる。その利点は本発明による装置の上記説明から明らかである。
【0022】
本発明による方法は前記方法の段階をコンピュータあるいはプロセッサーに制御させるコンピュータプログラムによって行われるのに十分相応しいとともに、本発明にはこのコンピュータプログラムも含まれる。
【0023】
さらに、本発明には材料層、特にコンクリート層の材料除去用の本発明による装置の利用法も含まれる。
【0024】
さらに、本発明の有利な特徴も合わせたさらなる利点は以降の説明ならびにその他の従属請求項から明らかになる。
(発明の好ましい実施例の詳細説明)
【0025】
本発明による装置は、図1に例示されるように、移動装置1に設置される。これは処理されるべき基盤床上、例えばコンクリート層上を移動する車両の性格を有する。該車両は2本の駆動キャタピラー2付きのクローラータイプのものとして表示されている。
【0026】
車両1上に長く延びた誘導部材3ならびに略直線経路でいわゆるトラバースが行われるよう前記誘導部材に沿って前後に移動可能であるキャリッジ4が設置される。基部部分5によりキャリッジ4の一部が構成される。管タイプのジェット流部材6あるいはランスが基部部分5に設置されて液体の高圧ジェット流が基盤床に向けられる。運転中の誘導部材3は車両の動作方向とある角度好ましくは略直角をなすよう用意される。ジェット流部材6は導管7を通じて高圧液体、特に水のジェット流部材への搬送水源と相通じる。この高圧水源は車両1上あるいは別個のキャリッジあるいはその他上に設置され得る。
【0027】
ジェット流部材6は処理層上の前記ジェット流の迎角の変更のために基部部分5に関連する軸8廻りに回転式に設置される(単純化模式図2参照)。この軸8は当例では、誘導部材3の長さ方向に対して略トラバース方向に、かつさらに正確には誘導部材3が位置する平面に略直角に延びると同時に該面は処理材料層に垂直に延びる。
【0028】
水力原動機9の形態の第1駆動手段は、矢印Aによって示されるように誘導部材3に沿った前記キャリッジの移動用に設置される一方で、第2駆動手段は水力原動機10の形態で、処理層上のジェット流迎角の変更のためのジェット流部材6の基部部分廻りの回転用に設置される。この回転は以下にさらに詳細に説明されるように前記直線経路に沿ったキャリッジ4の各端部位置に近い回転領域でほぼ行われる。
【0029】
ゴムローラー11といった手段が設置されて基盤床上に支持されると同時に、ジェット流部材6のジェット流によって除去されると同時に廃棄される材料に対して車両1の周辺が保護されるよう、前記処理が行われる内部空間が制約される。図2において、材料ここではコンクリートが基盤床12から除去される間にジェット流部材6がトラバース移動中に左へ移動する具合が示される。コンクリート層は補強筋13のラチス状格子によって補強されているが、ジェット流部材6を継続的に傾斜させることによって、ジェット流は補強筋の下まで到達しよう。ジェット流部材の傾斜方向の選択は所要の処理ならびに材料の性格による。図2に示されるケースではジェット流部材のノズル14はキャリッジの動作方向に向くと同時にキャリッジにより移動方向が変更された場合にも同様の方向に向く。
【0030】
駆動手段9,10、の制御に適合された制御調整装置、例えば適当なコンピュータが、キャリッジ4が誘導部材3に沿った端部位置に近い回転領域に到達した時に、ジェット流部材6を回転させる駆動手段10が制御されるように適合されて、両動作方向のキャリッジの動作の間のノズルはこれらの動作方向に向けられよう。キャリッジ4の端部位置は制御調整装置に接続された感知器部材によって定められ得る。水力原動機9は、前記駆動キャタピラー2が全体車両を移動させるよう制御されるまでに、前記両端部位置間を前後に1回から数回すなわち1回以上のトラバースでキャリッジ4を移動させるよう制御され得るとともに、これによってジェット流部材6を伴ったキャリッジ4が1歩前進し、処理層の新たな区域の処理に向けていわゆる目盛りが更新される。
【0031】
ジェット流部材のノズル口16によりジェット流部材が回転する平面に略垂直な略1つにしてかつ同一の平面17内で動作が描かれるよう、前記基部部分廻りのジェット流部材の回転中にキャリッジの前記基部部分5に関してその回転軸が移動されるようにジェット流部材を誘導する誘導手段15が設置される具合が図3および図4に図式的に例示される。見て分かる通り、この平面17は、運転中、処理が施される層12の直上に位置する。平面17におけるこの前記口16の動作獲得用の誘導手段の構造は欧州特許EP 1 029 127 B1に説明されたものと同一であり得る一方、図8から図10までに引用はされるが、ここではこれ以上詳細には明らかにされない。噴射部材はキャリッジの移動経路に対してトラバース方向にある方向に振動させても良いが、この振動は前記衝撃点の層上の全速度が計算されるかあるいは前記口が1つでかつ同一の平面内を移動することが確保される場合には考慮される必要はない。
【0032】
次に本発明による装置の機能が図5および図6が参照されながら説明されよう。該装置にはキャリッジ4の位置の瞬間的な感知ならびにこれに関する情報の計算手段19への伝達に適合される第1部材18だけでなく、処理層に垂直な方向といった事前設定された方向に関してジェット流部材6の長手方向となす角度の瞬間的な感知ならびにこれに関する情報の前記計算手段19への送信に適合される第2部材20も含まれる。計算手段19は前記第1および第2部材からの情報を通じて処理層上のジェット流の衝撃点の全速度が計算されるよう適合される。水力原動機9、10の制御に適合される調整装置21には、計算手段により計算される全速度値の差分値の決定用に事前設定された設定速度値との比較、ならびに前記差分値が相殺されるよう水圧弁22,23の制御による水力原動機9,10の制御に適合されて、前記衝撃点が前記層上を略一定の速度で移動するようにする手段が含まれる。これが行われるためには、前記制御調整装置は、基本ジェット流部材がまだ処理されていない層部分上を移動する時に、制御調整装置に通知されるジェット流部材の回転位置とそのノズル口間の距離が、意識されなくてはならないか、あるいはオペレータによって制御端末等を通じて制御装置21に入力されなくてはならない。この新たな距離値は、ジェット流部材が違う長さの噴射部材によって交換される場合か、あるいはジェット流部材が、図6に示されるように、材料がある深さまで既に除去された層部分上に移動される場合には、制御装置に入力されなくてはならない。例えば約50ミリである可能性がある深さDは、第1走行あるいはトラバースで利用されたジェット流部材に対して長さがDだけ増えたジェット流部材に対する変化にほぼ一致する。
【0033】
このような方法で、処理層上のジェット流の衝撃点Iの速度は常に一定であると同時に事前に決められる設定速度と同じであることが確保され得る。しかしながら、キャリッジはこれらの回転領域がより短くなるように、回転領域における速度が上がるよう十二分に制御可能であると同時に、これによって回転位置における処理品質が改善され得る。衝撃点の前記速度は新規のジェット流部材の長さ等の入力に関するのと同じ手段が利用されることによって異なる値に設定されることが可能であるのが好ましい。またキャリッジ行程の端部位置に関するあるいは幅自体に関する新たな値を同様の方法で入力することによって処理区域幅の変更が可能であることも好ましい。前記幅は通常約2,000ミリである。トラバースについてのジェット流の迎角もまたこのようにして入力される。通常は処理層に対する垂直面に関してー45°から+45°の範囲内に設定可能である。制御調整装置にはまた選択可能である数多くの「プログラム」も提供される。1つのプログラムにより例えば、迎角ゼロのひとつのトラバースおよび30°ならびにー30°のそれぞれ2つのトラバースが意味され得る。
【0034】
図5ではまた、目盛りを付ける時に直線あるいはその他の決定経路に沿った車両1の移動が確保されるために各駆動キャタピラーに設置される感知器28,29によって前記計算手段に伝達される信号に応じて、前記制御調整装置21を通じた水力弁26,27の制御による個別の水力原動機24、25によって個々に制御される駆動キャタピラー2のそれぞれの制御具合が示される。
【0035】
本発明は上記で説明されたが好ましい実施例によっていかようにも制約されないことは勿論であると同時に、付録の請求項に定められる本発明の基本的な考え方から逸脱することなくその変更があり得ることも通常の専門家には自明であろう。
【0036】
「衝撃点」が上記で採用されているが、その定義は本当の点の問題というわけではなく、ジェット流が前記層に衝突するさらに狭く限定された区域のことをいう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
付録の図面に関連して、本発明の好ましい実施例による装置ならびに方法の詳細説明が以下に続けられる。
【図1】本発明による装置が実施される移動装置の全体透視図
【図2】ジェット流によって処理される層に沿って移動すると同時にこれに沿ってキャリッジが移動可能な誘導部材に垂直に見た本発明による装置のジェット流部材の概要図
【図3】本発明による装置の基部部分が伴ったキャリッジの異なる作動位置における細部図
【図4】本発明による装置の基部部分が伴ったキャリッジの異なる作動位置における細部図
【図5】本発明の好ましい実施例による装置の作動具合が例示される単純化模式図
【図6】本発明による装置の運転方法のある局面が例示される図2によるものと類似の単純化模式図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジェット流部材が略直線の経路を移動可能でかつ前記ジェット流部材が回転式に接合される基部部分(5)が設置されるキャリッジ(4)に設置され、前記キャリッジが前記直線経路内における前記ジェット流部材のノズル(14)の移動のためにジェット流による処理層上を移動するとともに、前記ジェット流部材(6)が前記層上でジェット流迎角の変更のために前記基部部分の廻りに回転するノズルを有するジェット流部材(6)において、前記直線経路内の前記移動並びに前記回転が、前記層上のジェット流の衝突点が前記層上を略一定速度で移動するように調整されることを特徴とする移動方法
【請求項2】
キャリッジ(4)の移動の間、キャリッジの安定した速度が可能である略連続的な測定が行われ、ジェット流部材(6)の回転の間、前記ジェット流部材の回転運動の前記層上の前記衝突点の速度に対する安定した寄与が可能である略連続的な測定が行われること、前記層上のジェット流の前記衝突点の全速度が前記二測定に関する情報によって計算されること、こうして計算される前記全速度の値が事前設定された設定速度値と比較され速度値の差が決められること、ならびに前記直線経路内の前記移動並びに前記回転運動が前記の値の差が解消されるよう制御されることを特徴とする請求項1による方法
【請求項3】
最初に挙げられた測定が前記キャリッジ(4)の瞬間的位置が感知されて行われること並びにこの位置に関する情報が前記計算に利用されることを特徴とする請求項2による方法
【請求項4】
二番目に挙げられた前記測定が、処理層に垂直な方向といった事前設定された方向に関する前記ジェット流部材(6)の長手方向に作られる角度が瞬間的に感知されて行われること、並びに前記角度に関する情報が前記計算に利用されることを特徴とする請求項2あるいは請求項3による方法
【請求項5】
前記ジェット流部材(6)の回転位置(8)とそのノズル口(16)間の距離が前記衝突点の前記全速度に対する前記回転運動の前記寄与度の計算時に考慮されることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかによる方法
【請求項6】
前記ジェット流部材(6)が前記回転位置とジェット流部材のノズル口間が異なる距離を有する別のジェット流部材と交換されるために前記基部部分(5)に取り外し可能に設置され、この変更された距離が前記衝突点の全速度に対するジェット流部材の回転の寄与度の計算時に考慮されることを特徴とする請求項5による方法
【請求項7】
前記直線経路の移動および前記回転運動は水力原動機(9,10)が利用されて行われること並びに前記原動機に接続される弁(22,23)が前記衝突点の前記速度が略一定であるように制御されることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかによる方法
【請求項8】
前記ジェット流部材(6)が前記基部部分廻りのジェット流部材の回転中に前記基部部(5)廻りに誘導されて、ジェット流部材のノズル口(16)が、ジェット流部材が回転する面に略垂直かつ略一様な同一平面(17)内の動作を描くことを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかによる方法
【請求項9】
誘導部材(3)に沿って略直線経路を移動可能であると同時に基部部分(5)が設置され、前記ジェット流部材が前記基部部分に回転式に接続されるキャリッジ(4)、ジェット流で処理される層上の前記直線経路のジェット流部材のノズル移動用の前記誘導部材に沿う前記キャリッジ移動用の第1駆動手段(9)、前記層上のジェット流の迎角変更用の前記基部部分廻りの前記ジェット流部材回転用の第2駆動手段(10)、ならびに前記第1及び第2駆動手段ならびにこれらによる前記層上の前記ジェット流衝突点の制御に適合する調整装置(21)を含む移動装置において、前記調整装置が前記衝突点の前記層上の略一定速度での移動のための前記第1および第2駆動手段(9,10)の制御調整に適合されることを特徴とするノズル(14)を有するジェット流部材(6)の移動装置
【請求項10】
前記調整装置(21)に、キャリッジの移動の間、キャリッジ(4)の速度がほぼ連続して安定して測定が行われるよう適合された第1部材(18)、ジェット流部材の回転の間、前記層上のジェット流の衝突点の速度に対する前記ジェット流部材(6)の回転運動の寄与度がほぼ連続して安定しうるよう測定が行われるよう適合された第2部材(20)、前記第1および第2部材からの情報を通じた前記層上の前記衝突点の全速度の計算に適合する手段(19)ならびに前記全速度の計算値の事前設定された設定速度値との比較による速度の差値の決定に適合する手段が含まれること、ならびに調整装置が、前記駆動手段(9,10)により前記差値が解消されるために制御されるよう適合されることを特徴とする請求項9による装置
【請求項11】
前記第1部材(18)が前記カートリッジの位置の瞬間的感知ならびに前記計算手段(19)への関連情報の伝達に適合されることを特徴とする請求項10による装置
【請求項12】
前記第2部材(20)が処理層に垂直な方向といった事前設定方向に関して前記ジェット流部材(6)の長手方向となす角度の瞬間的感知、ならびに前記計算手段(19)への関連情報の送信に適合されることを特徴とする請求項10あるいは請求項11による装置
【請求項13】
前記回転運動の前記衝突点の前記全速度に対する前記寄与度が計算される場合に前記計算手段(19)が前記ジェット流部材(6)の回転位置(8)とそのノズル口(16)間の距離を考慮するように適合されることを特徴とする請求項10から請求項12までのいずれかによる装置
【請求項14】
前記ジェット流部材(6)が前記回転位置(8)とジェット流部材のノズル口(16)との間の距離が異なる別のジェット流部材との交換のため前記基部(5)上に取り外し可能に設置されること、ならびに、ジェット流部材の回転の前記衝突点の全速度に対する寄与度の計算時に前記計算手段(19)がこの変更距離が考慮されて適合されることを特徴とする請求項13による装置
【請求項15】
さらに、前記ジェット流部材(6)のジェット流によって材料が前記層から取り除かれたその深さ(D)に関する情報が提供され、材料が前記深さまで既に除去された場合の、衝突点の層の領域上の移動時の前記衝突点の全速度に対する前記回転運動の寄与度の計算時に、前記情報が考慮されるための前記計算手段(19)向けの手段が含まれることを特徴とする請求項13あるいは請求項14による装置
【請求項16】
前記駆動手段(9,10)が水力原動機であること、ならびに前記調整装置(21)が前記衝突点の略一定前記速度制御用の前記原動機に接続される制御弁(22,23)に適合されることを特徴とする請求項9から請求項15までのいずれかの請求項による装置
【請求項17】
さらに前記基部部分廻りのジェット流部材の回転中の前記基部(5)廻りのジェット流部材(6)の誘導に適合する手段(15)が含まれ、ジェット流部材のノズル口(16)が、ジェット流部材が回転する面に略垂直である略同一の一様な面(17)内に運動を描くことを特徴とする請求項9から請求項16までのいずれかの請求項による装置
【請求項18】
材料層、特にコンクリート層の材料除去処理向けの請求項9から請求項17までのいずれかの請求項による装置の利用
【請求項19】
コンピュータあるいはプロセッサーに請求項1から請求項8までのいずれかの請求項による方法の段階制御を行わせるコンピュータプログラムコード手段が含まれるコンピュータプログラム

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−527204(P2008−527204A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−549310(P2007−549310)
【出願日】平成17年1月5日(2005.1.5)
【国際出願番号】PCT/SE2005/000006
【国際公開番号】WO2006/073337
【国際公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【出願人】(507182298)アクアジェット システムズ ホールディング エービー (2)
【Fターム(参考)】