説明

ジメチルエーテルを噴射剤/溶媒として用いた高濃度単相グリコールエアゾール空気清浄剤

【課題】
改良された単相エアゾールスプレー空気清浄剤を開示する。空気清浄剤の好ましい有効成分は高濃度のトリエチレングリコール(TEG)であり、噴射剤としてジメチルエーテル(DME)を用いることにより単相エアゾール製剤とすることができる。TEGとDMEとを組み合わせることによりTEGを高濃度化でき、単相エアゾール製剤として用いることができる。本発明の製剤はTEGを高濃度に含有するため、空気の清浄や空気中の細菌その他の悪臭の除去に有用であり、既存の空気清浄剤と比較して高い殺菌能力を示す。本発明の高濃度TEGエアゾール製剤は単相であるため、自動化した噴霧器や噴射システムに適用可能であり、使用前に振ったり攪拌したりする必要がない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2006年4月5日出願の米国仮出願番号第60/744,298号に基づく優先権を主張している。
【0002】
グリコールとジメチルエーテル噴射剤の新規な組み合わせを用いた、単相エアゾール製剤用の高濃度グリコールの使用を可能とする空気清浄/消臭剤を提供する。また、高濃度のグリコールを用いた単相エアゾール製剤による空気清浄方法および/または空中の悪臭軽減方法について開示する。
【背景技術】
【0003】
関連技術に関する記載
さまざまな消臭剤組成物が当該技術分野で公知であるが、中でも香料を含んで悪臭をマスキングするものは最も一般的である。臭いのマスキングとは、ある臭いを他種類の臭いを添加することによって意図的に遮蔽することである。臭いのマスキングは、通常、香料あるいは芳香剤を用いて行われる。しかしながら、悪臭を全く感じられなくしたり、十分にマスキングしたりするためには、高濃度の芳香剤が必要とされる。また、マスキング技術は臭いの源を除去や変性するものではない。
【0004】
悪臭をたとえば化学変性によって変化させる、悪臭変性(malodorant modification)する技術もまた用いられている。現在の用いられている悪臭を変性させる方法としては、酸化分解法や還元分解法などがある。酸化分解法では、酸素漂白剤、塩素、次亜塩素酸ナトリウムもしくは二酸化塩素のような塩素化物や、過マンガン酸カリウムといった酸化剤を用いて悪臭を軽減する。還元分解法では、亜硫酸水素ナトリウムのような還元剤を用いて悪臭を軽減する。殆どの酸化法および還元法は、酸化/還元剤に関連する毒性や生体適合性の問題のため、一般家庭の空気清浄用途には適さない。
【0005】
エアゾールスプレー空気清浄剤が空中浮遊微生物を効果的に死滅させ、空中に浮遊する悪臭原を軽減することは当業界に知られている。現在市販されているエアゾール空気清浄剤中の有効成分は多岐にわたっている。ある製品群では、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールおよびトリエチレングリコールのようなグリコール類を使用している。最も有名なものは、本出願の譲受人であるS.C.Johnson&Son Co.Inc.により販売されているOUST(登録商標)の製品群の有効成分である、トリエチレングリコールである。トリエチレングリコール(TEG)はある種の空中浮遊細菌を殺菌することが知られている。TEGは、エアゾールスプレーに用いても安全である。TEGの構造は、次のとおりである。
【化1】

TEGの通常の炭化水素噴射剤に対する溶解性は一般的に低いため、エタノールのような追加的溶媒が炭化水素噴射剤中におけるTEGの溶解性を増加させるためにTEGをベースとするエアゾール組成物に添加される。エタノールは、製品の揮発性を増加させ、芳香油のような他成分をさらに溶け易くする共溶媒(co−solvent)としても用いられる。しかしながら、エタノールおよび他の通常の溶媒を通常の炭素鎖の短い脂肪族噴射剤と組み合わせて用いると、単相製剤中に含まれうるTEGの量が制限される。たとえば、通常の炭化水素噴射剤を用いた単相エアゾール製剤中のTEGの濃度は、30重量%が噴射剤で残部がエタノールからなる場合、6〜8重量%を超えない量に制限される。TEGを12あるいは15%を超える量で使用すると、通常は2相系となり、使用者は使用前に容器を激しく振らなければならず、連続的あるいは自動化された噴射器で製剤を使用することはできない。
【0006】
ここでの「清浄」および「殺菌」という用語の使用は、「環境保護庁殺菌剤技術科学セクション(DIS−TSS)第01、08、11および13番(http://www.epa.gov/oppad001/sciencepolicy.htm)に従っている。
【0007】
たとえば、硬質表面の清浄製品については、DIS−TSS−01は、「殺菌剤」を表示する製品に対して60品目、それぞれ3つの異なるバッチ(その一つは少なくとも60日経過時のもの)を表わす3つの異なるサンプル(全180サンプル)について、サルモネラ・コレラスイス(ATCC1078−グラム陰性)あるいはスタフィロコッカス・アウレウス(ATCC6538−グラム陽性)に対する試験を行うことを求めている。DIS−TSS−01の下では、製品が「殺菌剤」である旨のラベルの表示をサポートするためには、製品が95%の信頼限界にて60品目中59品目の完全な死滅を示さなければならない。このように、DIS−TSS−01の下では、「一般殺菌剤」として有効性を表示したり、あるいは製品がグラム陽性およびグラム陰性菌を含む広範囲なスペクトルの微生物に対して有効であることをラベル表示するためには、完全な死滅が基本的に要求される。
【0008】
試験(硬)表面上の全細菌を完全に死滅させることを意味する「殺菌」に比べ、「清浄」という用語は空中あるいは軟質表面上の細菌が完全に殺菌されることまで求めるものではない。家庭用に設計された空気清浄剤が滅菌、殺菌、殺菌剤として作用したり、あるいは実験動物を空中細菌もしくはウイルス感染から保護したりしないという実験データが存在することから、EPAの規制は、空中あるいは軟質表面上で用いられる製品について「殺菌剤」と表示することを現在禁止している。事実、EPAは、空気の「清浄」(DIS−TSS−11)という表示と、絨毯のようなある種の軟質表面の「清浄」(DIS−TSS−08)という表示の使用については、それぞれ別個の要件を課している。
【0009】
DIS/TSS−11は、空中浮遊微生物あるいは細菌を減少させることをラベルに表示する製品に適用される。グリコール蒸気は、閉鎖空間内の空中浮遊生菌数を顕著に減少させることが知られている。グリコール(トリエチレン、ジプロピレン、あるいはプロピレングリコール)を5%あるいはそれ以上の濃度で含有するエアゾール製剤が室内に適当量噴射されると、空中浮遊細菌数が一時的に減少する。DIS−TSS−01と異なり、空気清浄剤を評価する標準的方法としてDIS−TSS−11に採用・導入されたものは未だ存在しない。
【0010】
空気清浄をうたっている既存の商品は、通常、6%〜9%の濃度でグリコールを含み、一部の地域的製品では12%もの地域濃度のグリコールを含む場合もある。これらエアゾール製品における通常の噴射剤は、一般的にはプロパン、ブタン、イソブタン、あるいはこれらの混合物である。これらの噴射剤が用いられている場合は、より高濃度のグリコールを使用するとしばしば二相性、場合によっては三相性になることもある。従って、高濃度のグリコールと通常の噴射剤を含むエアゾール組成物を使用する際には空中への噴射前に強く振らなければならず、使用者にとって時間がかかりかつ煩雑となる。
【0011】
現在市販されている製品のほとんどはDIS−TSS−11の要件を充足しているものの、さらに高い殺菌活性が望まれている。特に、空中浮遊細菌は有害となる場合があり、局面によっては、現在入手可能な空気清浄剤よりも高い殺菌率を実現することが望まれている。さらに、TEGおよび他のグリコール類は、空中から悪臭原分子を除去できることが知られており、そのようなメカニズムを活用することは有利であると考えられる。さらには、エタノールと炭化水素噴射剤とはともに揮発性有機化合物(VOCs)とされている。エアゾール空気清浄剤中のVOCsの含量は、環境保護庁(EPA)およびカリフォルニア大気資源委員会(CARB)等の連邦および/または州規制当局の管理、監督を受ける可能性がある。現存する単相TEG系エアゾール組成物は、通常90重量%以上のVOCsを含んでいる。TEG含量を増やすことは、エアゾール組成物中のVOC含量を減らすことにもなる。
【0012】
上記のような空中浮遊微生物をコントロールし、空気中の悪臭を軽減させる努力がなされてきたにもかかわらず、空中浮遊微生物と悪臭の効果的なコントロールを効率よく行うために改良された方法への要求は依然として存在する。また、グリコールを高濃度で含有することにより抗菌活性が著しく向上した、改良された空気清浄剤/消臭剤へのニーズも依然として存在する。さらには、単相TEGベースのエアゾール組成物におけるVOC含量を減らすという必要性も依然として存在する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、空中浮遊細菌を死滅させることにより空気を清浄化するための改良された製剤を提供する。この製剤は、エアゾールスプレーの形態で提供される。このエアゾール製剤は、これまでは入手不可能であった、単相エアゾール製剤における空気清浄のための有効成分を高濃度で提供する。エアゾール製剤が単相であることにより、使用前に容器を振る必要がなくなる。ここで用いる「単相」とは、液状の製剤が均質かつ実質的に相分離していないことを意味する。
【0014】
ある改良された態様において、空気清浄剤の有効成分はグリコールである。ある実施態様において、空気清浄剤の有効成分は、トリエチレングリコール(TEG)、ジプロピレングリコール、プロピレングリコ−ル、およびそれらの混合物よりなる群から選ばれる。好ましい実施態様において、有効成分はTEGである。空気清浄のための有効成分は、好ましくは、現在用いられている量よりもより高い濃度で単相エアゾール製剤に含有される。空気を清浄することが出来る他のグリコール類については、当業者にとって明白なことである。
【0015】
ある実施態様によれば、エアゾール製剤に用いられる噴射剤はエーテル噴射剤である。ある改良された態様において、好ましい噴射剤は、ジメチルエーテル(DME)である。DMEの代わりにあるいはDMEと組み合わせて用いることが出来る他のエーテル類としては、これらに限定されるものではないが、メチルエチルエーテル、フッ素化ジメチルエーテル、およびフッ素化メチルエチルエーテル等が挙げられる。
【0016】
予期せずまた驚くべきことに、エーテル噴射剤を使用することによって、エアゾール製剤中のグリコール濃度を、現在市販されているグリコールを有効成分として含有する単相エアゾール製剤における濃度よりも実質的に高くすることが出来る。その結果、多相系エアゾール組成物の欠点である使用前に容器を振る必要がなくとも、空気中に放出される空気清浄用の有効成分の量を顕著に増加させることが出来る。従って、単相製品のもつ利便性を損なうことなくエアゾール製剤の空気清浄効果を著しく改善することができる。いかなる特定の理論にも拘束されるものではないが、製剤をエアゾールの形で空中噴射することに加えて、エーテル噴射剤は、エアゾール製剤の空気清浄用の有効成分およびその他の成分の溶媒あるいは共溶媒としても機能し、水やアルコールのような追加的共溶媒の使用をも可能にするものと考えられる。
【0017】
エアゾール製剤は、共噴射剤(co−propellant)を含んでもよい。共噴射剤は、エアゾール製剤の他の成分との適合性がよければどのような噴射剤でもよい。共噴射剤が含まれることによって、エアゾール製剤の単相性が影響されないことが好ましい。好適な共噴射剤としては、炭化水素類、ハロゲン置換炭化水素類、二酸化炭素、圧縮空気、圧縮窒素等があげられる。ある改良された態様において、共噴射剤はブタンとプロパンの混合物であるB−52噴射剤である。その他の共噴射剤も含まれうることは、当業者に自明であろう。
【0018】
DMEに加えて、1種または2種以上の共溶媒がエアゾール製剤に含まれてもよい。共溶媒が含まれることによって、エアゾール製剤の単相性が影響されないことが好ましい。共溶媒としては、水、1種もしくは2種以上のアルコール類、あるいはそれらの混合物であってもよい。ある改良された態様において、水を共溶媒として用いた場合、一価アルコール、好ましくはエタノールのような短鎖の一価アルコールの形でもう一方の共溶媒を用いることが出来る。好ましい共溶媒の一例は、水とエタノールとの混合物である。イソプロパノール、ブタノールおよびプロパノールも共溶媒としてDMEとともに用いることが出来る。よって、共溶媒は水、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、プロパノールおよびそれらの混合物からなる群から選ぶことが出来る。
【0019】
広範囲なグリコール濃度を適用することができる。ある実施態様では、単相エアゾール製剤は約15%重量%以上のグリコールを含む。ある改良された態様では、単相エアゾール製剤は約20重量%以上のグリコールを含む。別の改良された態様では、単相エアゾール製剤は約25重量%以上のグリコールを含む。更なる別の改良された態様では、単相エアゾール製剤は約30重量%以上のグリコールを含む。また別の実施態様では、単相エアゾール製剤は約35重量%を以上のグリコールを含む。他の適当な濃度でグリコールを含有させることも、当業者にとって明白であると考えられる。
【0020】
同様に、エーテル噴射剤も広範囲な濃度において用いることが出来る。ある実施態様では、単相エアゾール製剤は約10〜約85重量%のエーテル噴射剤を含有する。ある改良された態様では、単相エアゾール製剤は約15〜約80重量%のエーテル噴射剤を含有する。更なる改良された態様では、単相エアゾール製剤は約20〜約75重量%のエーテル噴射剤を含有する。別の改良された態様では、単相エアゾール製剤は約25〜約50重量%のエーテル噴射剤を含有する。他の適当な濃度でエーテル噴射剤を含有させうることも、当業者にとって明白である。
【0021】
製剤は、好ましくは噴射ノズル付き金属容器からエアゾール噴霧の形で噴射されるので、製剤が水ベースである場合は少なくとも1種の腐食防止剤を含有させることが好ましい。しかしながら、製剤が非水性の場合は腐食防止剤が含まれなくてもよい。腐食防止剤が含まれることによってエアゾール製剤の単相性が影響されないことが好ましい。腐食防止剤としては、リン酸一カリウム/ナトリウムやリン酸二カリウム/ナトリウムのようなリン酸一および二金属塩;亜硝酸ナトリウムや亜硝酸カリウムのような亜硝酸金属塩;安息香酸ナトリウムや安息香酸カリウムのような安息香酸金属塩;ホウ酸ナトリウム(Borax)等のホウ酸金属塩;およびAMP-95(2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール)、およびTEA(トリエタノールアミン)等のアミン類の1種または2種以上が挙げられる。その他の当業者に公知である好適な腐食防止剤もまた使用可能である。一方、腐食を受けない非金属容器や被覆金属容器はプラスティックや非腐食容器として提供されるので、腐食防止剤を必要とはしないないであろう。
【0022】
さらに別の実施態様として、リン酸アンモニウム類および/または亜硝酸アンモニウムを使用、または、上述の腐食防止剤と組み合わせて使用することが出来る。しかしながら、亜硝酸アンモニウムは爆発性であるため取り扱い上の問題が生じる。リン酸三カリウム/ナトリウムのようなリン酸三金属塩もまた使用でき、リン酸などの酸を用いて許容できるpHにまで中和される。この方法は、上述したリン酸一および二カリウム/ナトリウム/アンモニウム類の作用によく似ている。
【0023】
別の改良された態様では、製剤は1種または2種以上の香料を含んでよい。香料の添加によって、エアゾール製剤の単相性が影響されないことが好ましい。アルコールは、エアゾールスプレー用として市販されているほとんどの香料の溶解性を上昇させるため、上記1種または2種以上の香料の溶媒としての役割も果たしうる。エーテル噴射剤も同様に、この機能を果たすことが出来る。香料あるいは芳香剤の含量は、使用目的によって広く異なりうる。具体的には、香料は約0.01〜約5重量%までの量で含有させることが出来る。多くの用途では、約0.01〜約0.5重量%の量でも十分である。しかしながら、洗面所、細菌/カビ、猫の尿などペットの尿、および煙草の煙などに関連する特別な悪臭の場合は、約1〜約4重量%のより高濃度な芳香剤が必要ともなりうる。
【0024】
本発明に開示されるエアゾール製剤の一例は、エーテル噴射剤と、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコ−ル、およびそれらの混合物よりなる群から選ばれるグリコールとを含み、室温において単相の状態である。さらに、本発明に開示されるいくつかの実施態様では、既存の単相TEGベースのエアゾール製剤に比べ、製剤中のVOC含量を70重量%またはそれ以下にまで減少させることが出来る。
【0025】
概して、本発明に開示されるエアゾール製剤は、約15〜約75重量%のグリコールと、約20〜約75重量%のエーテル噴射剤と、必要に応じて1種または2種以上の芳香剤と、必要に応じて1種または2種以上の腐食防止剤と、を含むことができる。
【0026】
ある改良された態様では、製剤は、約50重量%のグリコールと、約50重量%のエーテル噴射剤とを含む。別の改良された態様では、製剤は、約25重量%のグリコールと、約75重量%のエーテル噴射剤とを含む。更に別の改良された態様では、製剤は、約75重量%のグリコールと、約25重量%のエーテル噴射剤と、を含む。また、更に別の改良された態様では、製剤は、約59.7重量%のエーテル噴射剤と、約40重量%のグリコールと、約0.3重量%の芳香剤と、を含む。
【0027】
また、更に別の改良された態様では、エアゾール製剤は約29重量%以下の水を含有する。
【0028】
注目すべきは、上記製剤が単相組成物であるため、使用前に容器を振ったり混合したりする必要がないことである。従って、上記製剤は、製剤を連続的、周期的あるいは一定の時間間隔で噴射する自動化されたシステムに適用することが出来る。
【0029】
空気を清浄化し、空気中から悪臭分子を除去する方法は、上記の単相エアゾール製剤を提供することと、該製剤を空気中に噴射することと、噴射された製剤を空中浮遊細菌と相互作用させ、空気中の悪臭分子に作用させることと、を含む。
【0030】
高濃度のグリコール溶液を自動的および/または周期的に噴射する方法は、上記の単相エアゾール製剤を提供することと、連続的又は周期的に所定量の製剤を閉鎖室内若しくは居住空間の空気または周囲環境中に噴射することと、を含む。
【0031】
閉鎖室内若しくは居住空間において悪臭を自動的および/または周期的に処理する方法は、上述の高濃度のグリコールとジメチルエーテル噴射剤とを含有する単相エアゾール製剤を提供することと、連続的又は周期的に所定量の製剤を閉鎖室内若しくは居住空間の空気中に対し噴射することと、を含む。
【0032】
本発明に開示される実施態様および方法のその他の利点および特徴は、以下の本発明の好ましい実施態様の詳細な説明に記載されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
ある実施態様によれば、エーテル噴射剤と、トリエチレングリコール(TEG)、ジプロピレングリコール、プロピレングリコ−ルおよびそれらの混合物よりなる群から選ばれるグリコールと、を含むエアゾール製剤を用いて、高濃度のグリコールをエアゾールの形態で空中に噴射して清浄および/または消臭目的を達する。エアゾール製剤は、共溶媒、共噴射剤、香料、および1種または2種以上の腐食防止剤を必要に応じて含んでもよい。エアゾール製剤は、使用前に振ったり、混合したりする必要がないように、室温で単相の形態を有することが好ましい。「単相」とは、液体製剤が均一で、実質的に層分離していないことを意味する。
【0034】
グリコール
空気清浄用の好ましい有効成分は、1種または2種以上のグリコール類である。ある種のグリコール類をエアゾールまたは蒸気の形で用いて、しばしば臭いの原因となる空中浮遊細菌を死滅させることにより室内の空気を清浄化したり消毒したりすることはこれまでにも知られている。これらグリコール類の中でも、トリエチレングリコール(TEG)はエアゾールスプレーで噴射すると空気の清浄化に特に効果的であることが知られている。商業的に成功を収めているOUST(登録商標)空気清浄剤は、約6重量%のTEGを含有する混合物を用いている。
【0035】
TEGは無色、無臭、非揮発性で、吸湿性の液体である。TEGは、2つのエーテル結合とともに2つのヒドロキシル基を有することが特徴で、これが高い水溶性と吸湿性、および空中の臭いの源である空中浮遊細菌を中和する能力を果たす。TEGは、商業的にはエチレンを酸化銀触媒の存在下、高温で酸化 し、次いでエチレンオキシドの水和によりモノ−、ジ−、トリ−およびテトラ−エチレングリコール混合物として製造することが出来る。さらに、TEGは、ジエチレングリコール(DEG)のような他のグリコール類と比較して低毒性である。
【0036】
ジプロピレングリコールやプロピレングリコ−ルなどの他のグリコール類もTEGの代わりに、あるいはTEGと組み合わせて用いることが出来る。
【0037】
現在製品化されている空気清浄をうたった製品のグリコール濃度は、通常は6%〜9%の範囲で、高くてもいくつかの地域的製品におけるように12%であるのに対し、本発明のある実施態様のエアゾール製剤は約15重量%以上のグリコールを含む。他の実施態様では、この単相エアゾール製剤は約15〜30重量%を超えるグリコールを含む。以下の実施例1−12に示されるように、広範なグリコール濃度が本開示の範囲に包含される。さらに、その他の適当な濃度でグリコールを含有させることも当業者にとっては明白なことである。
【0038】
エーテル噴射剤
エアゾール噴射剤は、ノズルから製剤を放出するのに一定の圧力を付与するもので、如何なるエアゾール製剤においても必要不可欠の要素である。市販のエアゾールでは、噴射剤あるいは噴射剤混合物は、通常は、室温より若干低い沸点を有している。そのため、加圧された缶の内部において噴射剤の気相と液相とは大気圧より高い蒸気圧において平衡して存在し、その結果、噴射剤の気相はノズルを開いたときに製剤を缶から押し出すことが出来る。さらに、噴射剤の気相がノズルから脱出すると直ちに噴射剤の液相が蒸発することによって補てんされ、缶内部の平衡が再構築される。
【0039】
本開示による好ましい噴射剤の1つは、エーテル噴射剤であり、好ましくはDMEである。また、必要に応じて、1種または2種以上の炭化水素、ハロゲン置換炭化水素、二酸化炭素、加圧ガス、加圧窒素などの共噴射剤を含有させることも出来る。
【0040】
エーテル噴射剤は、単相エアゾール製剤中に広範な濃度域において存在しうる。エアゾール製剤は、約10〜約85重量%のエーテル噴射剤を含んでもよい。ある実施態様では、単相製剤は約25〜約50重量%のエーテル噴射剤を含む。以下の実施例1−12に示されるように、広範な濃度領域の噴射剤の使用が可能であり、これらも本開示の範囲に包含される。さらに、他の適当な濃度においてエーテル噴射剤を含有させることも、当業者にとっては明白なことである。
【0041】
共溶媒
液化したDMEは溶媒として機能してエアゾール製剤のグリコールおよび他成分の溶解性を改善するが、共溶媒を含有させてさらに溶解性を向上させてもよい。共溶媒は、水、低分子一価アルコール、およびそれらの混合物よりなる群より選ばれることが好ましい。
【0042】
共溶媒の好ましい一例は、低コスト性と入手可能性から水である。好ましくは、水は約50重量%未満の量で、エアゾール製剤中に含有される。ある実施態様では、水は約15重量%未満でエアゾール製剤に含有される。
【0043】
共溶媒の他の好ましい例は、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、およびブタノールのような低分子量の一価アルコールである。好ましくは、エアゾール製剤中にアルコールが約0〜約40重量%未満の範囲で含まれる。ある改良された態様によれば、好ましいアルコール共溶媒はエタノールである。好ましくは、共溶媒の全含有量は70重量%未満である。
【0044】
以下の実施例1−12に示されるように、広範囲な共溶媒の濃度が本開示の範囲に包含されうる。さらに、他の適当な濃度で共溶媒を含有させうることも当業者にとって明白なことである。
【0045】
腐食防止剤
DMEとエアゾール噴射剤として導入することにより、より多くの水系エアゾール製剤の使用が可能になり、より難燃性かつより低コストの製品の製造が可能になった。しかしながら、そのようなエアゾール製剤における水の使用は金属缶内部の腐食の問題をも増加させ、エアゾール製品の汚染(コンタミネーション)を引き起こし、腐食がひどくなるとついには缶の破損漏れにまで至る。このため、DMEを含むエアゾール噴射剤を水系エアゾール製剤を含有する金属缶容器中に用いるときは、DMEを含むエアゾール噴射剤とともに腐食防止剤を使用することが好ましい。
【0046】
腐食しやすい缶容器を水を含む製剤とともに用いる場合は、1種または2種以上のリン酸カリウム、亜硝酸カリウム、リン酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、それらの混合物、あるいは以下の実施例2−7に示されるように1種または2種以上の他の腐食防止剤を含有させることが出来る。
【0047】
リン酸二カリウム(K2HPO4)は、腐食防止剤としても緩衝材としても有用である。リン酸二カリウムは、単独であるいはリン酸一カリウム(KH2PO4)と組み合わせて用いてもよい。リン酸二ナトリウム(Na2HPO4)もまた、腐食防止剤および緩衝材の両方として有用であり、リン酸二カリウム(K2HPO4)の代わりに用いることが出来る。リン酸一ナトリウム(NaH2PO4)も、リン酸一カリウムの代わりに、あるいはリン酸一カリウムと組み合わせて用いることが出来る。リン酸のカリウムおよび/またはナトリウムの第二塩のみ、あるいは第二塩と第一塩との組み合わせは、亜硝酸カリウム(KNO2)および/または亜硝酸ナトリウム(NaNO2)の形の別の腐食防止剤の存在によって改善できることが知られている。従って、リン酸二カリウムあるいはリン酸二ナトリウムの含有量は、約0.01〜約1.0重量%、さらに好ましくは約0.02〜約0.25重量%の範囲で変化させうる。これらの塩の好適なpH領域は約7〜約11、好ましくは約8〜約10である。
【0048】
実施例2および4に示されるように、少量のリン酸一カリウムおよび/またはリン酸一ナトリウムを用いたときはリン酸二カリウムまたはリン酸二ナトリウムの量を減少させることが出来るが、リン酸第二塩のみあるいは第一塩のみを使用することも可能である。リン酸一カリウムおよび/またはリン酸一ナトリウムを使用する場合は少量含まれていればよいが、その含有量は約0.01〜約1.0重量%の範囲であってよく、さらに好ましくは約0.02重量%である。亜硝酸カリウムを用いる場合は、その量は約0.01〜約1.0重量%、さらに好ましくは約0.07〜約0.15重量%とすることが出来る。さらに、上記と同じ目的を達成するために、水酸化カリウムとリン酸、あるいは水酸化ナトリウムとリン酸を用いて系内(in situ)で腐食防止剤を生成してもよい。リン酸一カリウム/ナトリウムをリン酸二カリウム/ナトリウムの量を超える量で添加することによって、pH囲が約5〜約10、好ましくは約7〜約9の酸性からアルカリ性の緩衝系を構築してもよい。
【0049】
また、上述のように、リン酸アンモニウムおよび/または亜硝酸アンモニウムを単独で、あるいは腐食防止剤と組み合わせて用いてもよい。しかし、亜硝酸アンモニウムは爆発性であるので取扱いに注意が必要である。リン酸三カリウムおよびリン酸三ナトリウムも、リン酸などの酸を用いて許容しうるpHまで中和して用いることが出来る。トリエタノールアミンを安息香酸ナトリウムや、上述の1種または2種以上の他の腐食防止剤とともに用いることは、腐食防止の点からそれほど好ましい選択肢ではない。その他の方法として、ボラックス(Na247・H2O)を単独で、もしくは亜硝酸ナトリウムや1種または2種以上の他の腐食防止剤と組み合わせて腐食防止を行ってもよい。
【0050】
当業者にとって明白な他の適当な腐食防止剤もまた、本エアゾール製剤に用いることができる。
【0051】
香料
必要に応じて、本発明のエアゾール製剤には悪臭をマスキングし、上品さを増すために1種または2種以上の香料を含有させてもよい。周知のように、香料は通常、それぞれ特定の芳香を有する多種類の芳香性物質の混合物である。香料中の芳香性物質の種類の数は、通常10以上である。用いられる芳香物質の範囲は多様に変化しうる。これらの物質の属する化学分類は多岐にわたるが、一般に非水溶性オイルである。芳香性物質の分子量は、150を超えるが300を超えないことが多い。
【0052】
エアゾール製剤に含有される香料の量は、消費者が心地よいと感じる匂いを放出するに十分な量であればよい。悪臭が存在する場合は、エアゾール製剤に含まれる香料は、空中の悪臭の少なくとも実質的な部分をマスクする量で存在していればよい。さらに好ましくは、エアゾール製剤中に含まれる香料は、好ましくは空中浮遊細菌に関連する臭いを完全にマスクするのみならず、消費者が心地よいと感じる匂いを放出する量である。ある実施態様では、香料は、約0.01〜約5重量%の量でエアゾール製剤中に含まれる。
【0053】
空中浮遊細菌に関連する臭いをマスクするのに必要な香料の量および/または消費者が心地よいと感じる匂いを放出する香料の量は、当業者にとって自明のことである。たとえば、洗面所周りの臭い、細菌/カビ、猫の尿などペットの尿、および煙などのようなある種の臭いは、たとえば約0.9〜約3.6重量%という高濃度の芳香剤を必要とする場合もありうる。芳香剤の量は、噴射器の設置場所や使用方法、および噴射器が自動であるか否かに基本的に依存する。
【0054】
香料をエアゾール製剤に使用する場合には、香料の溶解性を高めるためにエアゾール製剤に少なくともエタノールとその他のアルコール共溶媒とを含ませることが好ましい。特別な理論に拘束されるものではないが、DMEやTEGもまたこの機能を助長していると考えられる。
【0055】
香料は、1種または2種以上の芳香性物質、あるいは化学的に活性の蒸気を発する物質を含んでもよい。ある実施態様では、香料は、これらに限定されるものではないが、天然植物抽出物、精油、芳香油、合成芳香物質等の揮発性の芳香性化合物を含んでよい。当該技術分野で知られているように、多くの精油や他の天然植物由来物質は高い割合で高揮発性の香りを含んでいる。この点において、多くの精油、抽出物、および芳香濃縮物が香料および食品分野の会社から一般に入手可能である。油および抽出物の例としては、これらに限定されるものではないが、次の植物に由来するものが挙げられる:アーモンド、アミリス、アニス、アルモワーズ、ベルガモ、カブリューバ、キンセンカ、イランイラン、ヒマラヤスギ、カモミール、ココナッツ、ユーカリ、フェンネル、ジャスミン、ジュニパー、ラベンダー、レモン、オレンジ、ヤシ、ペパーミント、 カシア、ローズマリー、タイムなど。
【0056】
特別な理論に拘束されるものではないが、本発明に開示される単相エアゾール製剤によって、改良された抗菌空気清浄機能が提供されるものと信じる。単相エアゾール製剤の別の利点として、腐食性の軽減が挙げられる。さらに、ここに開示される単相エアゾール製剤は使用前に振る必要がなく、従って、固定された(壁掛け式の)および/または自動化システムおよび噴射器に利用することができる。
【0057】
実施例1
【表1】

【0058】
実施例2
【表2】

【0059】
実施例2は、ガラス瓶中で加圧、観察したとき、単相状態を示す。さらに、実施例2を70mmアルミニウム缶中で加圧したときは、明らかな腐食は観察されない。
【0060】
実施例3
【表3】

【0061】
実施例3は、ガラスエアゾール瓶中で加圧、観察したとき、単相状態を示す。さらに、実施例3を70mmアルミニウム缶中で加圧したときは、明らかな腐食は観察されない。また、裏打ちされていない(unlined)亜鉛鍍金スチール缶中で加圧しても、明らかな腐食は観察されない。
【0062】
実施例4
【表4】

【0063】
実施例5
【表5】

【0064】
実施例6
【表6】

【0065】
実施例6は、ガラスエアゾール瓶中で加圧、観察したとき、単相状態を示す。さらに、実施例6を70mmアルミニウム缶中で加圧したときは、明らかな腐食は観察されない。
【0066】
実施例7
【表7】

【0067】
実施例7は、ガラスエアゾール瓶中で加圧、観察したとき、単相状態を示す。さらに、実施例7を70mmアルミニウム缶中で加圧したときは、明らかな腐食は観察されない。
【0068】
実施例8
【表8】

【0069】
実施例9
【表9】

【0070】
実施例10
【表10】

【0071】
実施例11
【表11】

【0072】
実施例11は、ガラスエアゾール瓶中で加圧、観察したとき、単相状態を示す。さらに、実施例11を70mmアルミニウム缶中で加圧したときは、明らかな腐食は観察されない。
【0073】
実施例12
【表12】

【0074】
実施例12は、ガラスエアゾール瓶中で加圧、観察したとき、単相状態を示す。さらに、実施例12を70mmアルミニウム缶中で加圧したときは、明らかな腐食は観察されない。
【0075】
実施例13
【表13】

【0076】
実施例13は、ガラスエアゾール瓶中で加圧、観察したとき、単相状態を示す。さらに、実施例13を70mmアルミニウム缶中で加圧したときは、明らかな腐食は観察されない。
【0077】
エアゾール噴霧器
図1は、腐食防止剤を含有しない製品に用いる3部構成のエアゾール缶、すなわち容器10を示す。この製品は、缶10が(1)アルミニウムでつくられているか、あるいは(2)保護ポリマーもしくはプラスティックの膜14で被覆された内面13を有するスチールもしくはスズで被覆されたスチールでつくられているので、腐食防止剤を必要としない。図に示すように、缶10は、底部15、胴体部16および上部17の3つの部品から構成されている。アルミニウムエアゾール缶は通常1部品から構成されるが、底部15と射出成型された体部と上部16,17とを有する2部構成のスチールもしくはスズコートスチール缶も利用でき、これらはともに本開示の範囲に包含される点に留意されたい。当業者であれば、どの市販のポリマーが保護コーティングとして使用可能であるかを知っているであろう。ある種のポリエチレン類、ポリプロピレン類およびポリエチレンテトラフルオライド類は、それらの2、3の例にすぎない。アルミニウム缶や保護コートされた代替品の場合はともに腐食防止剤を用いる必要はないが、包装コストの著しい増加を伴う。
【0078】
上記には一部の実施態様についてのみ記載したが、それらの代替的な実施態様や種々の変更は当業者にとって上記記載から明白であろう。これらあるいはその他の実施態様は本発明の均等物であり、本開示の精神および範囲および添付の特許請求の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】腐食防止剤を必要となくするために任意で内層をコーティングした缶容器に充填したエアゾール製品の一実施態様における、エアゾール缶の前断面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
約15重量%以上のグリコールと、エーテル噴射剤と、を含み、室温にて単相の製剤である、エアゾール製剤。
【請求項2】
前記グリコールがトリエチレングリコール(TEG)、ジプロピレングリコール、プロピレングリコ−ル、およびそれらの混合物よりなる群から選ばれる、請求項1のエアゾール製剤。
【請求項3】
前記エーテル噴射剤がジメチルエーテル、ハロゲン置換ジメチルエーテル、ハロゲン置換メチルエチルエーテル、およびそれらの混合物よりなる群より選ばれる、請求項1のエアゾール製剤。
【請求項4】
前記エーテル噴射剤がジメチルエーテルである、請求項1のエアゾール製剤。
【請求項5】
さらに腐食防止剤を含有する、請求項1のエアゾール製剤。
【請求項6】
前記腐食防止剤がリン酸一金属塩類、リン酸二金属塩類、リン酸三金属塩類、亜硝酸金属塩類、ホウ酸金属塩類、安息香酸金属塩類、リン酸アンモニウム類、亜硝酸アンモニウム類、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、トリエタノールアミンおよびそれらの混合物よりなる群より選ばれる、請求項5のエアゾール製剤。
【請求項7】
さらに水、一価の短鎖アルコールおよびそれらの混合物よりなる群より選ばれる共溶媒を含有する、請求項1のエアゾール製剤。
【請求項8】
さらに共噴射剤を含有する、請求項1のエアゾール製剤。
【請求項9】
さらに約0.01〜約5重量%の香料を含有する、請求項1のエアゾール製剤。
【請求項10】
約15重量%以上のグリコールと、約10〜約85重量%のエーテル噴射剤と、を含み、室温にて単相の製剤である、エアゾール製剤。
【請求項11】
前記グリコールがトリエチレングリコール(TEG)、ジプロピレングリコール、プロピレングリコ−ル、およびそれらの混合物よりなる群から選ばれる、請求項10のエアゾール製剤。
【請求項12】
前記エーテル噴射剤がジメチルエーテル、ハロゲン置換ジメチルエーテル、ハロゲン置換メチルエチルエーテル、およびそれらの混合物よりなる群より選ばれる、請求項10のエアゾール製剤。
【請求項13】
前記エーテル噴射剤がジメチルエーテルである、請求項10のエアゾール製剤。
【請求項14】
さらにリン酸一金属塩類、リン酸二金属塩類、リン酸三金属塩類、亜硝酸金属塩類、ホウ酸金属塩類、安息香酸金属塩類、リン酸アンモニウム塩類、亜硝酸アンモニウム塩類、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、トリエタノールアミンおよびそれらの混合物よりなる群より選ばれる腐食防止剤を含有する、請求項10のエアゾール製剤。
【請求項15】
さらに水、一価の短鎖アルコールおよびそれらの混合物よりなる群より選ばれる共溶媒を含有する、請求項10のエアゾール製剤。
【請求項16】
さらに共噴射剤を含有する、請求項10のエアゾール製剤。
【請求項17】
さらに約0.01〜約5重量%の香料を含有する、請求項10のエアゾール製剤。
【請求項18】
約15重量%以上のトリエチレングリコールと、約10〜約85重量%のジメチルエーテル噴射剤と、必要に応じて約0. 01〜約5重量%の香料と、を含み、室温にて単相の製剤である、エアゾール製剤。
【請求項19】
さらにリン酸一金属塩類、リン酸二金属塩類、リン酸三金属塩類、亜硝酸金属塩類、ホウ酸金属塩類、安息香酸金属塩類、リン酸アンモニウム塩類、亜硝酸アンモニウム塩類、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、トリエタノールアミンおよびそれらの混合物よりなる群より選ばれる腐食防止剤を含有する、請求項18のエアゾール製剤。
【請求項20】
さらに水、一価の短鎖アルコールおよびそれらの混合物よりなる群より選ばれる共溶媒を含有する、請求項18のエアゾール製剤。

【図1】
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【公表番号】特表2009−532179(P2009−532179A)
【公表日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−504289(P2009−504289)
【出願日】平成19年4月4日(2007.4.4)
【国際出願番号】PCT/US2007/008456
【国際公開番号】WO2007/117534
【国際公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【出願人】(500106743)エス.シー. ジョンソン アンド サン、インコーポレイテッド (168)
【Fターム(参考)】