説明

スイッチ箱

【課題】 保護カバーを取り付けたまま、化粧カバーのみを取り外すだけで、操作銘板を容易に交換できるスイッチ箱を提供する。
【解決手段】 スイッチ箱1は本体2の前面にスイッチ基板3を備える。スイッチ基板3に操作銘板4を重ね合わせ、操作銘板4と化粧カバー5との間に透明な保護カバー6を介装する。保護カバー6の裏面に凹所16を形成し、凹所16に操作銘板4の表示領域4aを収容し、操作銘板4の端部4bを凹所16から突出させる。本体2の周縁部2aに操作銘板4の端部4bが接合する接合部15を設ける。化粧カバー5に本体2の周縁部2aを覆う被覆部9と、操作銘板4の表示領域4aを保護カバー6越しに透視する窓部10とを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチ基板と化粧カバーとの間に操作銘板を交換可能に備えたスイッチ箱に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、負荷回路の所在等を表示する操作銘板を交換可能に備えたスイッチ箱が知られている。例えば、図10に示すように、特許文献1に記載されたスイッチ箱51は、本体52の前面に静電容量スイッチの基板53を設け、スイッチ基板53と化粧カバー54との間に透明な保護カバー55と操作銘板56とを重ね合わせて介装し、化粧カバー54と保護カバー55を本体52から取り外して、操作銘板56を表示部57のデザインが異なるものと交換できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−272164号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来のスイッチ箱51によると、操作銘板56の交換に際して、ユーザーは化粧カバー54と保護カバー55の両方を取り外す必要があり、交換作業に手間がかかるという問題点があった。
【0005】
本発明の目的は、化粧カバーを取り外すだけで、操作銘板を容易に交換できるスイッチ箱を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のスイッチ箱は、本体の前面にスイッチ基板を設け、スイッチ基板に操作銘板を重ね、操作銘板と化粧カバーとの間に透明な保護カバーを介装し、保護カバーの裏面に凹所を形成し、凹所に操作銘板の表示領域を収容し、操作銘板の端部を凹所から突出させ、本体の周縁部に操作銘板の端部が接合する接合部を設け、化粧カバーに本体の周縁部を覆う被覆部と、操作銘板の表示領域を保護カバー越しに透視する窓部とを形成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明のスイッチ箱によれば、操作銘板の端部が保護カバーの凹所から突出しているので、保護カバーを取り付けたままの状態で、化粧カバーのみを取り外し、端部を摘んで操作銘板を容易に交換できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態を示すスイッチ箱の分解斜視図である。
【図2】スイッチ箱の本体を示す斜視図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】スイッチ箱の保護カバーを表側から見た斜視図である。
【図5】保護カバーを裏側から見た斜視図である。
【図6】化粧カバーを取り外して操作銘板を挿入する状態を示す斜視図である。
【図7】操作銘板を挿入した後の状態を示す斜視図である。
【図8】操作銘板を取り出すときの状態を示す斜視図である。
【図9】操作銘板をさらに取り出した状態を示す斜視図である。
【図10】従来のスイッチ箱を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、この実施形態のスイッチ箱1は壁面等に埋め込まれる本体2を備えている。本体2の前面にはスイッチ基板3が取り付けられ、この基板3上に図示しない複数のスイッチ(例えば静電スイッチ)が配設されている。スイッチ基板3には操作銘板4が重ね合わされ、操作銘板4と化粧カバー5との間に保護カバー6が介装されている。
【0010】
操作銘板4には表示領域4aが設けられ、表示領域4aを透視できるように保護カバー6が透明材料で形成されている。保護カバー6の四隅には、本体2の掛止部7に係脱可能な掛止爪8が形成されている。化粧カバー5には、本体2の周縁部2aを覆う被覆部9と、保護カバー6を透かして表示領域4aを見せる窓部10とが形成されている。被覆部9の裏面には、本体2の係止部11に係脱可能な取付片12が突設されている。
【0011】
図2、図3に示すように、本体2の内部にはスイッチ基板3を支持する一対のボス13が設けられ、ボス13の端面にスイッチ基板3を係止するピン14が突設されている。本体2の周縁部2aには、接合部15(図2にハッチングで示す部分)が一段低くなる凹形に形成されている。そして、接合部15に操作銘板4の端部4b(図1参照)が接合し、取付状態の化粧カバー5が被覆部9で接合部15を覆うようになっている。
【0012】
図4、図5に示すように、保護カバー6の裏面(スイッチ基板3と対向する面)には、操作銘板4の表示領域4aを収容するための凹所16が形成されている。凹部16は、保護カバー6の板厚を薄くするように矩形に形成され、保護カバー6の上縁と対応する部位に開放部16aを備えている。そして、操作銘板4の端部4bが、開放部16aから保護カバー6の上方に突出し、表示領域4aを凹所16に出し入れする摘みとして機能するようになっている。
【0013】
図6に示すように、操作銘板4をセットするときには、本体2から化粧カバー5を取り外し、保護カバー6の開放部16aから操作銘板4を挿入する。すると、図7に示すように、操作銘板4は、表示領域4aが保護カバー6の凹所16に収まり、端部4bが本体2の接合部15に接合する。従って、保護カバー6を本体2に取り付けたままの状態で、操作銘板4をスイッチ基板3と保護カバー6との隙間に簡単にセットできる。
【0014】
図8に示すように、操作銘板4を取り出すときには、化粧カバー5を取り外した状態で、端部4bを摘んで操作銘板4を凹所16から引き出す。このとき、端部4bは保護カバー6の外側で周縁部2aの接合部15に接合しているので、図9に示すように、保護カバー6を取り付けたままの状態で、操作銘板4をスイッチ箱1から容易に取り出すことができる。また、スイッチ基板3が保護カバー6で覆われているので、ユーザーの指先がスイッチ基板3に触れるおそれもない。
【0015】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、操作銘板4を左右方向に出し入れするなど、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各部の構成や形状を適宜に変更して実施することも可能である。
【符号の説明】
【0016】
1 スイッチ箱
2 本体
3 スイッチ基板
4 操作銘板
4a 表示領域
4b 端部
5 化粧カバー
6 保護カバー
9 被覆部
10 窓部
15 接合部
16 凹所

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体の前面にスイッチ基板を設け、スイッチ基板に操作銘板を重ね、操作銘板と化粧カバーとの間に透明な保護カバーを介装したスイッチ箱において、
前記保護カバーの裏面に凹所を形成し、凹所に操作銘板の表示領域を収容し、操作銘板の端部を凹所から突出させ、本体の周縁部に操作銘板の端部が接合する接合部を設け、化粧カバーに本体の周縁部を覆う被覆部と、操作銘板の表示領域を保護カバー越しに透視する窓部とを形成したことを特徴とするスイッチ箱。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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