説明

スイッチ装置

【課題】検出部に嵌合されているロータリーノブおよびプッシュボタンを容易に離脱することができるスイッチ装置を提供する。
【解決手段】スイッチ装置20は、第1検出部22と、第1検出部22に角変位可能に半径方向外側から嵌合するロータリーノブ21と、第1検出部22にスライド変位可能に半径方向内側から嵌合するプッシュボタン23とを備える。プッシュボタン23は、ボタン側係止片33の先端側のボタン側係合部36を、第1検出部22のボタン用係合部37に係合させて嵌合される。プッシュボタン23の外周部にはボタン側傾斜部38を形成し、ロータリーノブ21の内周部にはノブ側突起部29を形成する。第1検出部22から離脱させたロータリーノブ21を離脱方向R12に引張ると、ノブ側突起部29がボタン側傾斜部38に当接してボタン側係止片33が内側に変形し、ボタン側係合部36とボタン用係合部37との係合が解除される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば電子機器に設けられるスイッチ装置に係り、詳しくはその構造に関する。
【背景技術】
【0002】
図7は、従来のスイッチ装置1を示す断面図である。スイッチ装置1は、ロータリーノブ2、第1検出部3、プッシュボタン4および第2検出部5を含む。スイッチ装置1は、ロータリーノブ2の角変位量を第1検出部3で検出し、プッシュボタン4のスライド変位、すなわち押圧されたことを第2検出部5で検出するスイッチ装置である。
【0003】
第1検出部3は、略円筒状に形成され、軸線方向一端部3aが電子回路が形成される基板7に取り付けられる。ロータリーノブ2は、略円筒状に形成され、軸線L1まわりに角変位可能に第1検出部3に対して半径方向外側から嵌合される。
【0004】
第1検出部3の外周部には、半径方向内側に陥没する嵌合凹所8が形成され、一方、ロータリーノブ2の軸線方向一端部2aには、半径方向内側に突出するノブ側係合部6が形成される。第1検出部3の嵌合凹所8に、ロータリーノブ2のノブ側係合部6が嵌入されることによって、ロータリーノブ2が軸線L1まわりに角変位可能に第1検出部3に対して半径方向外側から嵌合する。第1検出部3は、このようにして嵌合されたロータリーノブ2の角変位量を検出する。
【0005】
また、第2検出部5は、基板7上であって略円筒状に形成された第1検出部3の内側に取り付けられる。プッシュボタン4は、軸線L1方向にスライド変位可能に第1検出部3に対して半径方向内側から嵌合される。
【0006】
プッシュボタン4は、略円板状に形成される天板部9と、天板部9から軸線方向一方向である押圧方向R1に突出する略円筒形状に形成される胴部10とを有する。プッシュボタン4の胴部10には、半径方向外側に突出するボタン側係合部11が形成される。プッシュボタン4は、ボタン側係合部11が第1検出部3の内周部に半径方向内側から係合することによって、第1検出部3に対して軸線L1方向にスライド変位可能に、第1検出部3に対して半径方向内側から嵌合する。第2検出部5は、このようにしてスライド変位可能に嵌合されたプッシュボタン4のスライド変位、すなわち押圧されたことを検出する。このような構造のスイッチ装置1に類似するスイッチ装置は、例えば特許文献1〜3に開示されている。
【特許文献1】特開平5−81967号公報
【特許文献2】特開平5−217469号公報
【特許文献3】特開平11−260198号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図7に示す従来のスイッチ装置1では、第1検出部3に嵌合されているロータリーノブ2およびプッシュボタン4を離脱させる場合、ロータリーノブ2が存在するために、ボタン側係合部11と第1検出部3との係合状態を解除できず、プッシュボタン4だけを単独で第1検出部3から離脱させることができない。そのため、まずロータリーノブ2を第1検出部3から離脱させて、それからロータリーノブ2を軸線方向他方向である離脱方向R2に強引に変位させて、プッシュボタン4のボタン側係合部11と第1検出部3との係合を無理矢理解除して、プッシュボタン4を第1検出部3から離脱させなければならない。
したがってこのようなスイッチ装置1では、ロータリーノブ2およびプッシュボタン4を第1検出部3から離脱して分解することが非常に困難となり、メンテナンス性が非常に悪い。
【0008】
またこのようなスイッチ装置1では、メンテナンスを行う度にプッシュボタン4のボタン側係合部11と第1検出部3との係合および係合解除を繰り返すので、ボタン側係合部11が磨耗して、プッシュボタン4が第1検出部3に嵌合されている状態において半径方向にがたつきが生じ、プッシュボタン4の操作性が低下する可能性もある。
【0009】
本発明の目的は、検出部に嵌合されているロータリーノブおよびプッシュボタンを容易に離脱することができるとともに、ロータリーノブおよびプッシュボタンの検出部への嵌合および離脱を繰り返してもプッシュボタンの良好な操作性を維持することができるスイッチ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1記載の発明は、ロータリーノブと、前記ロータリーノブが軸線まわりに嵌合し、前記ロータリーノブの回転に連動して回転して前記ロータリーノブの角変位量を検出する検出部と、前記検出部に軸線方向に変位可能に嵌合するプッシュボタンとを備えるスイッチ装置であって、前記ロータリーノブの軸線方向の変位によって、前記プッシュボタンと前記検出部との嵌合状態を解除する解除手段が設けられることを特徴とするスイッチ装置である。
【0011】
本発明に従えば、検出部からロータリーノブを離脱させるために軸線方向に変位させると、解除手段によって検出部とプッシュボタンとの嵌合状態が解除される。したがって、ロータリーノブとともにプッシュボタンを検出部から容易に離脱させることができる。また、ロータリーノブおよびプッシュボタンの検出部への嵌合および離脱を繰り返してもプッシュボタンの良好な操作性を維持することができる。
【0012】
請求項2記載の発明は、ロータリーノブと、前記ロータリーノブが軸線まわりに角変位可能に半径方向外側から嵌合し、前記ロータリーノブの角変位量を検出する第1検出部と、前記第1検出部に対して軸線方向にスライド変位可能に、前記第1検出部に半径方向内側から嵌合するプッシュボタンと、前記プッシュボタンのスライド変位を検出する第2検出部とを備えるスイッチ装置であって、前記プッシュボタンは、前記第1検出部に嵌合されている状態で、該第1検出部に半径方向内側から係止するボタン側係止片を備え、前記プッシュボタンおよび前記ロータリーノブには、前記第1検出部から前記ロータリーノブを離脱させるときに、前記第1検出部と前記ボタン側係止片との係止状態を解除する係止解除手段が設けられることを特徴とするスイッチ装置である。
【0013】
本発明に従えば、プッシュボタンは、ボタン側係止片が第1検出部に半径方向内側から係止することで、軸線方向にスライド変位可能に前記第1検出部に対して半径方向内側から嵌合する。前記第1検出部から前記ロータリーノブを離脱させようとすると、前記プッシュボタンおよび前記ロータリーノブに設けられる係止解除手段によって、前記第1検出部と前記ボタン側係止片との係止状態が解除される。したがって、ロータリーノブとともにプッシュボタンを検出部から容易に離脱させることができる。また、ロータリーノブおよびプッシュボタンの検出部への嵌合および離脱を繰り返してもプッシュボタンの良好な操作性を維持することができる。
【0014】
請求項3記載の発明は、前記係止解除手段は、前記ボタン側係止片の自由端と固定端との間に設けられるボタン側係合部と、前記ロータリーノブに設けられるノブ側係合部とを含み、前記ロータリーノブを前記第1検出部から離脱させる離脱方向にスライド変位させ
ると、前記ボタン側係合部と前記ノブ側係合部とが当接して前記ボタン側係止片が前記第1検出部から離反する方向に変形することを特徴としている。
【0015】
本発明に従えば、ロータリーノブを第1検出部から離脱させるように離脱方向にスライド変位させると、前記ボタン側係合部と前記ノブ側係合部との係合作用によって、前記ボタン側係止片が前記第1検出部から離反する方向に変形する。これによって、前記第1検出部材と前記ボタン側係止片との係止状態が解除される。
【0016】
請求項4記載の発明は、前記係止解除手段は、前記ボタン側係止片における前記ボタン側係合部と前記固定端との間に設けられ、前記ボタン側係合部から前記固定端に向かうにつれて前記ロータリーノブに向かって傾斜するボタン側傾斜部と、前記ロータリーノブに設けられ、前記ロータリーノブの半径方向内側に突出し、前記プッシュボタンおよび前記ロータリーノブが前記第1検出部に嵌合されている状態では、前記ボタン側係止片とは間隔をあけ、前記ロータリーノブを前記第1検出部から離脱させるときに、前記ボタン側傾斜部に当接するノブ側突起部とを含み、前記ロータリーノブを前記離脱方向にスライド変位させると、前記ノブ側突起部が前記ボタン側傾斜部に当接して、前記ボタン側係止片が前記第1検出部から離反する方向に変形することを特徴としている。
【0017】
本発明に従えば、ロータリーノブを第1検出部から離脱させるように離脱方向にスライド変位させると、ノブ側突起部がボタン側傾斜部に当接される。前記ボタン側傾斜部は、前記ボタン側係合部から前記固定端に向かうにつれて前記ロータリーノブに向かって傾斜している。そのため、前記ボタン側傾斜部が前記ノブ側突起部から半径方向内側から力を受けて、その力によって前記ボタン側係止片が前記第1検出部から離反する方向に変形する。
【0018】
請求項5記載の発明は、前記係止解除手段は、前記ボタン側係止片における前記ボタン側係合部と前記固定端との間に設けられ、前記ロータリーノブに向かって突出するボタン側突出部と、前記ロータリーノブに設けられ、前記ロータリーノブの半径方向内側に突出するとともに先端部が前記離脱方向に向かうにつれて半径方向外側に傾斜して形成され、前記プッシュボタンおよび前記ロータリーノブが前記第1検出部に嵌合されている状態では、前記ボタン側係止片とは間隔をあけ、前記ロータリーノブを前記第1検出部から離脱させるときに、前記ボタン側突出部に当接するノブ側突起部とを含み、前記ロータリーノブを前記離脱方向にスライド変位させると、前記ノブ側突起部が前記ボタン側突出部に当接して、前記ボタン側係止片が前記第1検出部から離反する方向に変形することを特徴としている。
【0019】
本発明に従えば、ロータリーノブを第1検出部から離脱させるように離脱方向にスライド変位させると、ノブ側突起部がボタン側突出部に当接される。前記ノブ側突起部は、前記ロータリーノブの半径方向内側に突出するとともに先端部が前記離脱方向に向かうにつれて半径方向外側に傾斜して形成されている。そのため、前記ボタン側突出部が前記ノブ側突起部から半径方向内側からの力を受けて、その力によって前記ボタン側係止片が前記第1検出部から離反する方向に変形する。
【0020】
請求項6記載の発明は、前記ボタン側係止片における前記ボタン側係合部よりも前記プッシュボタンの天板部側に、前記ノブ側突起部が嵌合可能な嵌合凹所が形成されることを特徴としている。
【0021】
本発明に従えば、プッシュボタンおよびロータリーノブが第1検出部に嵌合されている状態から前記ロータリーノブを離脱方向にスライド変位させると、ノブ側突起部が前記プッシュボタンの嵌合凹所に嵌合する。この状態でさらに前記ロータリーノブを前記離脱方
向にスライド変位させると、前記ロータリーノブと前記プッシュボタンとは一体的に前記第1検出部から離脱する。
【0022】
請求項7記載の発明は、前記プッシュボタンおよび前記ロータリーノブが前記第1検出部に嵌合されている状態で、前記プッシュボタンの天板部が操作者によって前記プッシュボタンの押圧方向に押圧されると、前記プッシュボタンの天板部と前記ロータリーノブの離脱方向側端部とが弾発的に当接することを特徴としている。
【0023】
本発明に従えば、操作者がプッシュボタンの天板部を押圧方向に押圧すると、前記プッシュボタンの天板部と前記ロータリーノブの離脱方向側端部とが弾発的に当接する。
請求項8記載の発明は、前記プッシュボタンおよび前記ロータリーノブが前記第1検出部に嵌合されている状態で、前記プッシュボタンは、前記ボタン側係止片における少なくとも前記ノブ側突起部に臨む部分よりも前記プッシュボタンの天板部側の部分が遮光性を有することを特徴としている。
【0024】
本発明に従えば、プッシュボタンおよびロータリーノブが第1検出部に嵌合されている状態で、前記プッシュボタンはボタン側係止片における少なくともノブ側突起部に臨む部分よりも前記プッシュボタンの天板部側の部分が遮光性を有するので、第1検出部の内側に光源を配置した場合に、天板部側への光漏れを抑制することができる。
【発明の効果】
【0025】
請求項1記載の発明によれば、ロータリーノブとともにプッシュボタンを検出部から容易に離脱させることができる。このようにロータリーノブおよびプッシュボタンを検出部から離脱させてスイッチ装置を容易に分解できるので、スイッチ装置のメンテナンス性を向上することができる。また、ロータリーノブおよびプッシュボタンの検出部への嵌合および離脱を繰り返してもプッシュボタンの良好な操作性を維持することができる。
【0026】
請求項2記載の発明によれば、ロータリーノブを第1検出部から離脱するときに、係止
解除手段によって前記第1検出部とボタン側係止片との係止状態が積極的に解除されるので、プッシュボタンを前記第1検出部から容易に離脱することができる。このようにスイ
ッチ装置の前記ロータリーノブおよび前記プッシュボタンを前記第1検出部から離脱してスイッチ装置を容易に分解できるので、スイッチ装置のメンテナンス性を向上することができる。また、ロータリーノブおよびプッシュボタンの第1検出部への嵌合および離脱を繰り返してもプッシュボタンの良好な操作性を維持することができる。
【0027】
請求項3記載の発明によれば、ロータリーノブを第1検出部から離脱させるように離脱方向にスライド変位させると、ボタン側係止片が前記第1検出部から離間する方向に変形するので、スイッチ装置の分解を繰り返しても、前記ボタン側係止片のボタン側係合部が磨耗することを可及的に防止することができる。これによってスイッチ装置の分解を繰り返しても、前記プッシュボタンの前記第1検出部への嵌合状態を良好に保つことができる。
【0028】
請求項4または5に記載の発明によれば、ロータリーノブを第1検出部から離脱させるように離脱方向にスライド変位させると、ボタン側係止片が前記第1検出部から離反する方向に容易に変形するので、プッシュボタンを前記第1検出部から容易に離脱させること
ができる。
【0029】
請求項6記載の発明によれば、ロータリーノブとプッシュボタンとは一体的に第1検出部から離脱するので、前記第1検出部から離脱させた後の前記ロータリーノブおよび前記プッシュボタンの保管性が向上する。これによって、プッシュボタンやロータリーノブの
紛失を防ぐことが可能となる。
【0030】
請求項7記載の発明によれば、操作者がプッシュボタンの天板部を押圧方向に押圧すると、前記プッシュボタンの天板部とロータリーノブの離脱方向側端部とが弾発的に当接するので、操作者の感じるプッシュボタンの操作感が向上する。
【0031】
請求項8記載の発明によれば、ボタン側係止片における少なくともノブ側突起部に臨む部分よりもプッシュボタンの天板部側への光を遮ることができるので、第1検出部の内側に光源を配置しても、前記天板部側への光漏れを抑制することができる。これによって、スイッチ装置の美観を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を、図1〜図4を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態であるスイッチ装置20を示す断面図であり、図2はスイッチ装置20を示す斜視図である。スイッチ装置20は、ロータリーノブ21、第1検出部22、プッシュボタン23および第2検出部24を含んで構成される。スイッチ装置20は、ロータリーノブ21の角変位量を第1検出部22で検出し、プッシュボタン23のスライド変位、すなわち押圧されたことを第2検出部24で検出するスイッチ装置である。
【0033】
第1検出部22は、例えば略円筒状に形成され、軸線方向一方向である押圧方向R11側の端部が所定の取付部、本実施形態では電子回路等が形成される基板30に取り付けられる。ロータリーノブ21は、例えば略円筒状に形成され、軸線L10まわりに角変位可能に第1検出部22に対して半径方向外側から嵌合される。
【0034】
第1検出部22の外周部には、半径方向内側に陥没するノブ用係合凹所31が形成され、一方、ロータリーノブ21の押圧方向R11側の端部には、半径方向内側に突出するノブ側係合部28が形成される。第1検出部22のノブ用係合凹所31に、ロータリーノブ21のノブ側係合部28が嵌入されることによって、ロータリーノブ21が軸線L10まわりに角変位可能に第1検出部22に対して半径方向外側から嵌合する。第1検出部22は、このようにして嵌合されたロータリーノブ21の角変位量を検出する。第1検出部22は、たとえばロータリーエンコーダで実現される。
【0035】
上述したロータリーノブ21の形状を詳細に説明する。ロータリーノブ21は、把持部25、内側部26および連結部27を有する。把持部25は、略円筒状に形成され、外周部には、操作者が把持しやすいように多数の凹凸が形成されている。内側部26は、略円筒状に形成され、把持部25の半径方向内側に同軸に配置される。また内側部26の押圧方向R11側の端部には、上述したノブ側係合部28が周方向に間隔をあけて2個形成される。また内側部26の軸線方向中央部には、半径方向内側に突出するノブ側突起部29が形成される。連結部27は、内側部26の押圧方向R11側端部が把持部25の押圧方向R11側端部よりも押圧方向R11の前方側に突出して配置されるとともに、把持部25の離脱方向R12側端部が内側部26の離脱方向R12側端部よりも離脱方向R12の前方側に突出して配置されるように、把持部25と内側部26とを連結する。
【0036】
また、第2検出部24は、基板30上であって略円筒状に形成された第1検出部22の内側に取り付けられる。プッシュボタン23は、軸線L10方向にスライド変位可能に第1検出部22に対して半径方向内側から嵌合される。
【0037】
図3は、プッシュボタン23を示す斜視図である。ここでは図1も併せて参照して、プッシュボタン23の形状を詳細に説明する。プッシュボタン23は、天板部32、ボタン
側係止片33、案内片34および操作片35を有する。天板部32は、略円板状に形成される。
【0038】
ボタン側係止片33は、天板部32から押圧方向R11側に突出して形成され、固定端と自由端との間には、半径方向外側に突出するボタン側係合部36が形成される。より詳しくは、ボタン側係止片33は、天板部32の軸線まわりに周方向に等間隔をあけて4個設けられる。図1を参照して、第1検出部22の内周部には、半径方向内側に突出するボタン用係合部37が設けられる。
【0039】
プッシュボタン23は、第1検出部22に対して軸線方向にスライド変位可能に、ボタン側係止片33が第1検出部22に弾性的に係止して、第1検出部22の半径方向内側から第1検出部22に嵌合する。例えば、ボタン側係合部36の係合面の半径方向長さを、第1検出部22のボタン用係合部37の係合面の半径方向長さよりも大きく形成すると、ボタン側係合部36とボタン用係合部37とが係合したときに、ボタン側係止片33に撓みが生じる。その結果、ボタン側係止片33は、第1検出部22に対して半径方向外側に向かう力を加えた状態で、即ち弾性的に係止される。
【0040】
このとき、プッシュボタン23は、押圧方向R11には所定量のスライド変位が可能であるけれども、離脱方向R12へのスライド変位は、ボタン側係止片33のボタン側係合部36と第1検出部22のボタン用係合部37との係合によって規制される。したがってプッシュボタン23を外側に所定の力以上で引き抜かない限り、プッシュボタン23が第1検出部22に嵌合している状態では、プッシュボタン23は第1検出部22から離脱しない。
【0041】
またボタン側係止片33には、ボタン側係合部36と固定端との間にボタン側傾斜部38が形成される。このボタン側傾斜部38は、プッシュボタン23およびロータリーノブ21が第1検出部22に嵌合されている状態では、ボタン側係合部36から前記固定端に向かうにつれてロータリーノブ21の内側部26に向かって傾斜するように形成されている。ボタン側傾斜部38は、プッシュボタン23およびロータリーノブ21が第1検出部22に嵌合されている状態では、ロータリーノブ21の突起部29よりも離脱方向R12側に配置されている。
【0042】
案内片34は、天板部32から押圧方向R11側に突出して形成される。より詳しくは、案内片34は4個設けられ、天板部32の軸線まわりに、周方向に隣り合う2つのボタン側係止片33の間に間隔をあけて1個ずつ配置される。操作片35は、天板部32から押圧方向R11側に突出して形成され、ボタン側係止片33および案内片34の半径方向内側に設けられる。プッシュボタン23およびロータリーノブ21が第1検出部22に嵌合されている状態では、プッシュボタン23の天板部32とロータリーノブ21の内側部26の離脱方向R12側端部とは間隔をあけて位置している。
【0043】
第2検出部24は、基板30上であって第1検出部22の内側に取り付けられ、プッシュボタン23のスライド変位を検出する。第2検出部24は、たとえばタクトスイッチで実現され、プッシュボタン23が押圧方向R11側にスライド変位して、プッシュボタン23の操作片35が第2検出部24を押圧することで、プッシュボタン23のスライド変位を検出する。
【0044】
また、ロータリーノブ21において、内側部26の離脱方向R12側端部は、弾性を有する。これによってプッシュボタン23およびロータリーノブ21が第1検出部22に嵌合されている状態で、プッシュボタン23の天板部32が操作者によって押圧方向R11に押圧されると、プッシュボタン23の天板部32とロータリーノブ21の離脱方向R1
2側の端部とが弾発的に当接する。
【0045】
また、プッシュボタン23およびロータリーノブ21が第1検出部22に嵌合されている状態で、プッシュボタン23は、ボタン側係止片33における少なくともノブ側突起部29に臨む部分よりも天板部32側の部分が、遮光性を有する。さらに、基板30上であって第1検出部22の内側には光源39が設けられる。
【0046】
図4は、図1におけるノブ側係合部28およびノブ側突起部29ならびにボタン側係止片33およびボタン側傾斜部38付近を拡大して示す断面図である。前述したように図4(a)に示すように、ロータリーノブ21およびプッシュボタン23が第1検出部22に嵌合されている状態では、ノブ側係合部28が第1検出部22のノブ用係合凹所31に嵌入し、ボタン側係止片33のボタン側係合部36が第1検出部22のボタン用係合部37に係合している。このときノブ側突起部29は、ボタン側係止片33のボタン側傾斜部38よりも押圧方向R11側に間隔をあけて位置している。
【0047】
図4(a)に示す状態から、操作者がロータリーノブ21の把持部25を把持して、ロータリーノブ21を離脱方向R12に引張って離脱させようとすると、まず図4(b)に示すように、ロータリーノブ21のノブ側係合部28が半径方向外側に変位して、第1検出部22のノブ用係合凹所31から離脱する。これによってロータリーノブ21は、第1検出部22から離脱する。ノブ側係合部28の離脱方向R12側の端部は、ロータリーノブ21を離脱方向R12に引張ったときに半径方向外側に変位しやすいように、離脱方向R12側の端部に向かうにつれて半径方向外側に傾斜するように形成することが好ましい。これによってロータリーノブ21を離脱させるときに、ノブ側係合部28は第1検出部22から半径方向外側に向かう力を受けて、ノブ用係合凹所31から容易に離脱することができる。
【0048】
操作者がそのままロータリーノブ21を離脱方向R12に引張り続けると、ノブ側突起部29がボタン側係止片33のボタン側傾斜部38に当接する。このようにノブ側突起部29がボタン側傾斜部38に当接した状態で、さらに操作者がそのままロータリーノブ21を離脱方向R12に引張ると、ボタン側傾斜部38は前述のように傾斜しているので、ボタン側傾斜部38がノブ側突起部29から受ける力には、半径方向内側へ向かう方向の成分ができる。これによって図4(b)に示すように、ボタン側係止片33が半径方向内方、すなわちボタン側係止片33が第1検出部22のボタン用係合部37から離脱する方向に変位する。これによってプッシュボタン23は、第1検出部22から離脱する。
【0049】
操作者がさらにロータリーノブ21を離脱方向R12に引張り続けると、ロータリーノブ21の内側部26の離脱方向12側の端部がプッシュボタン23の天板部32に当接して、ロータリーノブ21およびプッシュボタン23は、ともに第1検出部22から離脱する。本実施形態において係止解除手段は、ロータリーノブ21のノブ側突起部29およびプッシュボタン23のボタン側係止片33のボタン側傾斜部38を含んで構成される。
【0050】
上記実施形態のスイッチ装置20によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、ロータリーノブ21を第1検出部22から離脱するときに、
ロータリーノブ21のノブ側突起部29およびプッシュボタン23のボタン側係止片33のボタン側傾斜部38を含む係止解除手段によって、第1検出部22とプッシュボタン23のボタン側係止片33との係止状態が積極的に解除されるので、プッシュボタン23を第1検出部22から容易に離脱することができる。このようにスイッチ装置20のロータ
リーノブ21およびプッシュボタン23を第1検出部22から離脱してスイッチ装置20を容易に分解できるので、スイッチ装置20のメンテナンス性を向上することができる。
【0051】
(2)上記実施形態では、ロータリーノブ21を第1検出部22から離脱させるように離脱方向R12にスライド変位させると、ボタン側係止片33が第1検出部22から離反する方向に変形するので、スイッチ装置20の分解を繰り返しても、ボタン側係止片33のボタン側係合部36が磨耗することを可及的に防止することができる。これによってスイッチ装置20の分解を繰り返しても、プッシュボタン23の第1検出部22への嵌合状態を良好に保つことができる。
【0052】
(3)上記実施形態では、ロータリーノブ21を第1検出部22から離脱させるように離脱方向R12にスライド変位させると、ボタン側係止片33が第1検出部22から離反する方向に容易に変形して、プッシュボタン23を第1検出部22から容易に離脱させる
ことができる。
【0053】
(4)上記実施形態では、プッシュボタン23は第1検出部22にがたつきなく嵌合されるので、操作者はプッシュボタン23の操作を安定して行うことができ操作性が向上する。
【0054】
(5)上記実施形態では、ロータリーノブ21を離脱方向R12にスライド変位させると、プッシュボタン23は第1検出部22から離脱しようとする方向の力をロータリーノブ21から受けるので、プッシュボタン23は前記ロータリーノブ21とともに第1検出部22から離脱することができる。
【0055】
(6)上記実施形態では、操作者がプッシュボタン23の天板部32を押圧方向R11に押圧すると、プッシュボタン23の天板部32とロータリーノブ21の内側部26の離脱方向12側の端部とが弾発的に当接するので、操作者の感じるプッシュボタン23の操作感が向上する。
【0056】
(7)上記実施形態では、ボタン側係止片33における少なくともノブ側突起部29に臨む部分よりも天板部32側の部分が遮光性を有するので、第1検出部22の内側に光源39を配置した際に、光源39からの光が天板部32側に漏れることを抑制することができる。これによって、スイッチ装置20の美観を向上することができる。
【0057】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を、図5を参照しながら説明する。なお、第2実施形態は、第1実施形態の係止解除手段を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。図5は、第2実施形態におけるノブ側係合部28およびノブ側突起部29Aならびにボタン側係止片33付近を拡大して示す断面図である。
【0058】
ロータリーノブ21の内側部26の軸線方向中央部には、半径方向内側に突出するノブ側突起部29Aが形成される。ノブ側突起部29Aの先端部には傾斜部が形成されており、この傾斜部は、離脱方向R12に向かうにつれて半径方向外側に向かって傾斜している。ボタン側係止片33には、ロータリーノブ21に向かって突出するボタン側突出部33aが形成される。このボタン側突出部33aは、ロータリーノブ21およびプッシュボタン23が第1検出部22に嵌合している状態では、ノブ側突起部29Aよりも離脱方向R12側に位置している。
【0059】
図5に示す状態から、操作者がロータリーノブ21の把持部25を把持して、ロータリーノブ21を離脱方向R12に引張って離脱させようとすると、まずロータリーノブ21のノブ側係合部28が半径方向外側に変位して、第1検出部22のノブ用係合凹所31から離脱する。これによってロータリーノブ21は、第1検出部22から離脱する。ノブ側係合部28の軸線方向他端部は、ロータリーノブ21を離脱方向R12に引張ったときに
半径方向外側に変位しやすいように、離脱方向R12側の端部に向かうにつれて半径方向外側に傾斜するように形成することが好ましい。これによってロータリーノブ21を離脱させるときに、ノブ側係合部28は第1検出部22から半径方向外側に力を受けて、ノブ用係合凹所31から容易に離反することができる。
【0060】
操作者がそのままロータリーノブ21を離脱方向R12に引張り続けると、ノブ側突起部29Aの傾斜部がボタン側係止片33の突出部33aに当接する。そしてノブ側突起部29Aの傾斜部がボタン側係止片33の突出部33aに当接した状態で、さらに操作者がそのままロータリーノブ21を離脱方向R12に引張ると、ノブ側突起部29Aの傾斜部は前述のように傾斜しているので、ボタン側係止片33の突出部33aがノブ側突起部29Aから受ける力には、半径方向内側へ向かう方向の成分ができる。これによって、ボタン側係止片33が半径方向内側、すなわちボタン側係止片33が第1検出部22のボタン用係合部37から離反する方向に変位する。これによってプッシュボタン23は、第1検出部22から離脱する。
【0061】
操作者がさらにロータリーノブ21を離脱方向R12に引張り続けると、ロータリーノブの内側部26の離脱方向12側の端部がプッシュボタン23の天板部32に当接して、ロータリーノブ21およびプッシュボタン23は、ともに第1検出部22から離脱する。本実施形態において係止解除手段は、ロータリーノブ21のノブ側突起部29Aおよびプッシュボタン23のボタン側係止片33の突出部33aを含んで構成される。
【0062】
第2実施形態のスイッチ装置によれば、前述の第1実施形態のスイッチ装置と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を、図6を参照しながら説明する。なお、第3実施形態は、第1実施形態におけるプッシュボタン23のボタン側係止片33を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。図6は、第3実施形態におけるロータリーノブ21のノブ側係合部28およびノブ側突起部29ならびにプッシュボタン23のボタン側係止片33付近を拡大して示す断面図である。
【0063】
プッシュボタン23のボタン側係止片33は、ボタン側傾斜部38よりも天板部32側の部分がボタン側係合部36よりも薄肉に形成される。詳細には、ボタン側係止片33の傾斜部38よりも天板部32側に、ロータリーノブ21のノブ側突起部29が嵌合可能な嵌合凹所40が形成される。
【0064】
ロータリーノブ21およびプッシュボタン23が第1検出部22に嵌合されている状態で、操作者がロータリーノブ21の把持部25を把持して、ロータリーノブ21を離脱方向R12に引張って離脱させようとすると、まずロータリーノブ21のノブ側係合部28が半径方向外側に変位して、第1検出部22のノブ用係合凹所31から離脱する。これによってロータリーノブ21は、第1検出部22から離脱する。
【0065】
操作者がそのままロータリーノブ21を離脱方向R12に引張り続けると、ロータリーノブ21のノブ側突起部29がプッシュボタン23のボタン側係止片33の傾斜部38に当接する。そして、ノブ側突起部29がボタン側係止片33の傾斜部38に当接した状態で、さらに操作者がそのままロータリーノブ21を離脱方向R12に引張ると、ボタン側係止片33の傾斜部38は前述のように傾斜しているので、ボタン側係止片33の傾斜部38がノブ側突起部29から受ける力には、半径方向内側へ向かう方向の成分ができる。これによって、ボタン側係止片33が半径方向内側、すなわちボタン側係止片33が第1検出部22のボタン用係合部37から離反する方向に変位する。またプッシュボタン23のボタン側係止片33の傾斜部38よりも天板部32側はボタン側係合部36よりも薄肉
に形成されているので、ボタン側係止片33は、第1検出部22のボタン用係合部37から離反する方向に極めて容易に変位する。これによってプッシュボタン23は、第1検出部22から離脱する。
【0066】
操作者がさらにロータリーノブ21を離脱方向R12に引張り続けると、ロータリーノブ21のノブ側突起部29がプッシュボタン23のボタン側係止片33の嵌合凹所40にはまり込んで、ロータリーノブ21およびプッシュボタン23は、一体的に第1検出部22から離脱する。
【0067】
第3実施形態によれば、第1実施形態に記載の効果に加えて以下の効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、ロータリーノブ21を第1検出部22から離脱するときに、
プッシュボタン23を第1検出部22からさらに容易に離脱することができる。
【0068】
(2)上記実施形態では、ロータリーノブ21とプッシュボタン23とは一体的に第1検出部22から離脱するので、第1検出部22から離脱させた後のロータリーノブ21およびプッシュボタン23の保管性が向上する。これによって、ロータリーノブ21およびプッシュボタン23が紛失するのを抑制することができる。
【0069】
なお、本発明は、ロータリーノブと、前記ロータリーノブが軸線まわりに嵌合し、前記ロータリーノブの回転に連動して回転して前記ロータリーノブの角変位量を検出する検出部と、前記検出部に軸線方向に変位可能に嵌合するプッシュボタンとを備えるスイッチ装置であれば、上述したスイッチ装置20とは異なる形状のスイッチ装置に対しても、同様に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】第1実施形態であるスイッチ装置20を示す断面図。
【図2】スイッチ装置20を示す斜視図。
【図3】プッシュボタン23を示す斜視図。
【図4】(a)および(b)は図1におけるロータリーノブ21のノブ側係合部28およびノブ側突起部29ならびにプッシュボタン23のボタン側係止片33およびボタン側傾斜部38付近を拡大して示す断面図。
【図5】第2実施形態におけるロータリーノブ21のノブ側係合部28およびノブ側突起部29Aならびにプッシュボタン23のボタン側係止片33付近を拡大して示す断面図。
【図6】第3実施形態におけるロータリーノブ21のノブ側係合部28およびノブ側突起部29ならびにプッシュボタン23のボタン側係止片33付近を拡大して示す断面図。
【図7】従来のスイッチ装置1を示す断面図。
【符号の説明】
【0071】
20…スイッチ装置、21…ロータリーノブ、22…第1検出部、23…プッシュボタン、24…第2検出部、28…ノブ側係合部、29,29A…ノブ側突起部、32…天板部、33…ボタン側係止片、33a…ボタン側突出部、36…ボタン側係合部、38…ボタン側傾斜部、40…嵌合凹所、L10…軸線、R11…押圧方向、R12…離脱方向。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータリーノブと、
前記ロータリーノブが軸線まわりに嵌合し、前記ロータリーノブの回転に連動して回転して前記ロータリーノブの角変位量を検出する検出部と、
前記検出部に軸線方向に変位可能に嵌合するプッシュボタンとを備えるスイッチ装置であって、
前記ロータリーノブの軸線方向の変位によって、前記プッシュボタンと前記検出部との嵌合状態を解除する解除手段が設けられることを特徴とするスイッチ装置。
【請求項2】
ロータリーノブと、
前記ロータリーノブが軸線まわりに角変位可能に半径方向外側から嵌合し、前記ロータリーノブの角変位量を検出する第1検出部と、
前記第1検出部に対して軸線方向にスライド変位可能に、前記第1検出部に半径方向内側から嵌合するプッシュボタンと、
前記プッシュボタンのスライド変位を検出する第2検出部とを備えるスイッチ装置であって、
前記プッシュボタンは、前記第1検出部に嵌合されている状態で、該第1検出部に半径方向内側から係止するボタン側係止片を備え、
前記プッシュボタンおよび前記ロータリーノブには、前記第1検出部から前記ロータリーノブを離脱させるときに、前記第1検出部と前記ボタン側係止片との係止状態を解除する係止解除手段が設けられることを特徴とするスイッチ装置。
【請求項3】
前記係止解除手段は、
前記ボタン側係止片の自由端と固定端との間に設けられるボタン側係合部と、
前記ロータリーノブに設けられるノブ側係合部とを含み、
前記ロータリーノブを前記第1検出部から離脱させる離脱方向にスライド変位させると、前記ボタン側係合部と前記ノブ側係合部とが当接して前記ボタン側係止片が前記第1検出部から離反する方向に変形することを特徴とする請求項2記載のスイッチ装置。
【請求項4】
前記係止解除手段は、
前記ボタン側係止片における前記ボタン側係合部と前記固定端との間に設けられ、前記ボタン側係合部から前記固定端に向かうにつれて前記ロータリーノブに向かって傾斜するボタン側傾斜部と、
前記ロータリーノブに設けられ、前記ロータリーノブの半径方向内側に突出し、前記プッシュボタンおよび前記ロータリーノブが前記第1検出部に嵌合されている状態では、前記ボタン側係止片とは間隔をあけ、前記ロータリーノブを前記第1検出部から離脱させるときに、前記ボタン側傾斜部に当接するノブ側突起部とを含み、
前記ロータリーノブを前記離脱方向にスライド変位させると、前記ノブ側突起部が前記ボタン側傾斜部に当接して、前記ボタン側係止片が前記第1検出部から離反する方向に変形することを特徴とする請求項3記載のスイッチ装置。
【請求項5】
前記係止解除手段は、
前記ボタン側係止片における前記ボタン側係合部と前記固定端との間に設けられ、前記ロータリーノブに向かって突出するボタン側突出部と、
前記ロータリーノブに設けられ、前記ロータリーノブの半径方向内側に突出するとともに先端部が前記離脱方向に向かうにつれて半径方向外側に傾斜して形成され、前記プッシュボタンおよび前記ロータリーノブが前記第1検出部に嵌合されている状態では、前記ボタン側係止片とは間隔をあけ、前記ロータリーノブを前記第1検出部から離脱させるときに、前記ボタン側突出部に当接するノブ側突起部とを含み、
前記ロータリーノブを前記離脱方向にスライド変位させると、前記ノブ側突起部が前記ボタン側突出部に当接して、前記ボタン側係止片が前記第1検出部から離反する方向に変形することを特徴とする請求項3記載のスイッチ装置。
【請求項6】
前記ボタン側係止片における前記ボタン側係合部よりも前記プッシュボタンの天板部側に、前記ノブ側突起部が嵌合可能な嵌合凹所が形成されることを特徴とする請求項4または5に記載のスイッチ装置。
【請求項7】
前記プッシュボタンおよび前記ロータリーノブが前記第1検出部に嵌合されている状態で、前記プッシュボタンの天板部が操作者によって前記プッシュボタンの押圧方向に押圧されると、前記プッシュボタンの天板部と前記ロータリーノブの離脱方向側端部とが弾発的に当接することを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載のスイッチ装置。
【請求項8】
前記プッシュボタンおよび前記ロータリーノブが前記第1検出部に嵌合されている状態で、前記プッシュボタンは、前記ボタン側係止片における少なくとも前記ノブ側突起部に臨む部分よりも前記プッシュボタンの天板部側の部分が遮光性を有することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載のスイッチ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−228452(P2006−228452A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−37612(P2005−37612)
【出願日】平成17年2月15日(2005.2.15)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】