説明

スイッチ装置

【課題】前端部の押ボタン13の周囲にコイル32が配置されるスイッチ装置において、押ボタン外周の隙間から侵入した液体の排水性を確保しつつ、コイル32が装置外部から目視できることによる防犯性の低下を回避する。
【解決手段】押ボタン13の周囲に配置されてケース(第1ケース11と第2ケース12よりなるケース)の前端開口部内に取り付けられる前部構成部材14の外周にコイル用のボビン25を形成し、この前部構成部材14には、押ボタン13の外周と前部構成部材14の間の隙間から侵入した液体を、ボビン25の内側を経由してボビン25の奥側下方に流下させる排水路14gを形成し、ケース(第1ケース11)の下面側には、排水路14gの下端開口と隙間無く接合して連通する排水口11cを形成し、当該排水口11cから少なくともコイル32が目視できない構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば車両のエンジン始動用として好適なスイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、四輪自動車などの車両においては、キーをキーシリンダに差し込んで回すという従来の操作ではなく、いわゆるイモビライザなどの認証システムの装備を前提として、適正な電子キーを携帯したユーザが運転席に設けられたエンジン始動用スイッチ装置の押ボタンを押すだけでエンジンが始動する車種が普及しつつある。
なお、上述したようなエンジン始動用スイッチ装置について開示した特許文献は見当たらないが、排水性を考慮した自動車用キーシリンダとして、特許文献1に見られるものがある。特許文献1には、自動車用キーシリンダにおけるケースの前端側下部に水抜き穴を形成し、キープレート穴等からシリンダの頭部内に浸入した液体(雨水など)を前記水抜き穴からケース外に排出する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−205183号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えばイモビライザ用の電子キーのバッテリが消耗したなどの理由で、前記電子キーとイモビライザ用の車載コントローラのアンテナとの間の照合確認用の通常の無線通信ができない場合の非常用のアンテナとして、前述のスイッチ装置の前端外周部(押ボタンの周囲)にコイルアンテナを設けることが提案されている。
しかし、単純に前述のスイッチ装置の前端外周部にコイルアンテナを設け、さらに前記水抜き穴をスイッチ装置のケース前端下部に形成すると、スイッチ装置単体の状態で、この水抜き穴からコイルアンテナを構成する導線が目視できる恐れがあり、防犯上好ましくない。
そこで本発明は、前端部の押ボタンの周囲にコイルが配置されるスイッチ装置において、押ボタン外周の隙間から侵入した液体の排水性を確保しつつ、前記コイルが装置外部から目視できることによる防犯性の低下を回避することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願のスイッチ装置は、前後方向に進退移動するスライダと、
このスライダの前端に一体に設けられる押ボタンと、
この押ボタンが押し込まれて前記スライダが後退する動作に伴ってオンオフ状態が切り替わるスイッチ接点と、
前記押ボタン及びスライダを非操作位置に復帰させるために前記スライダを前進方向に付勢する付勢部材と、
前記スイッチ接点、前記付勢部材、及び前記スライダが内側に組み付けられるケースであり、前端の開口部内に前記押ボタンが配置されるケースと、
前記開口部における前記押ボタンの周囲に配置されて前記ケースに取り付けられる前部構成部材と、
前記前部構成部材の外周に形成されたボビンに巻き付けられたコイルと、を備えたスイッチ装置であって、
前記前部構成部材には、前記押ボタンの外周と前記前部構成部材の間の隙間から侵入した液体を、前記ボビンの内側を経由して前記ボビンの奥側下方に流下させる排水路が形成され、
前記ケースの下面側には、前記排水路の下端開口と隙間無く接合して連通する排水口が形成され、当該排水口から少なくとも前記コイルが目視できない構成とされているものである。
【0006】
本願のスイッチ装置では、前部構成部材の外周にコイル用のボビンが形成され、この前部構成部材には、押ボタンの外周と前部構成部材の間の隙間から侵入した液体を、前記ボビンの内側を経由して前記ボビンの奥側下方に流下させる排水路が形成され、ケースの下面側には、前記排水路の下端開口と隙間無く接合する排水口が形成され、当該排水口から少なくとも前記コイルが目視できない構成とされている。このため、押ボタン外周の隙間から侵入した液体の排水性を確保しつつ、前記コイルが装置外部から目視できることによる防犯性の低下を回避することができる。
【0007】
また、本願のスイッチ装置の好ましい態様は、前記ケース内には、前記スイッチ接点や前記コイルが接続される回路基板が設けられ、当該回路基板及び前記スイッチ接点も前記排水口から目視できない構成とされているものである。この場合、前記回路基板やスイッチ接点が装置外部から目視できることによる防犯性の低下を回避することができる。
【発明の効果】
【0008】
本願のスイッチ装置によれば、押ボタン外周の隙間から侵入した液体の排水性を確保しつつ、装置前端外周部(押ボタンの周囲)に設けられたコイルが装置外部から目視できることによる防犯性の低下を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】(a)はスイッチ装置の正面図、(b)は(a)におけるA−A断面図である。
【図2】(a)はスイッチ装置の図1(a)におけるB−B断面図、(b)はE断面図である。
【図3】スイッチ装置(ニュートラル状態)の図1(a)におけるC−C断面図である。
【図4】スイッチ装置(フルストローク状態)の図1(a)におけるC−C断面図である。
【図5】スイッチ装置の図1(a)におけるD−D断面図である。
【図6】(a)は前部構成部材(前面外周部材含む)の下面図、(b)は前部構成部材の下面図であり、(c)は前面外周部材の正面図である。
【図7】(a),(b)は第2ケースを外したスイッチ装置の下面図であり、(a)は下部プレート装着状態、(b)は下部プレート非装着状態、(c)は接点構成例を示す図である。
【図8】スイッチ装置の図1(a)におけるF−F断面図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0010】
以下、本発明の実施例1を図面に基づいて説明する。
図1〜8は、本例のスイッチ装置10の構造や部品を説明するための図である。このうち、図1(a)は正面図、図1(b)は水平断面図(図1(a)におけるA−A断面図)である。図2(a)は水平断面図(図1(a)におけるB−B断面図)である。図2(b)は部分側断面図(図1(a)におけるE断面図)である。図3,4は側断面図(図1(a)におけるC−C断面図)であり、図3はニュートラル状態(非操作状態)を示し、図4はフルストローク状態(押ボタンが最大限押された操作状態)を示す。図5は側断面図(図1(a)におけるD−D断面図)である。図6(a),(b)は後述する前部構成部材14(コイルアンテナ32含む)を示す図であり、図6(a)は前部構成部材14に前面外周部材15を取り付けた状態の下面図、図6(b)は前部構成部材14から前面外周部材15を取り外した状態の下面図である。図6(c)は前面外周部材15の正面図である。図7(a),(b)は後述する第2ケース12を取り外した状態のスイッチ装置10の下面図であり、図7(a)は下部プレート17を装着した状態、図7(b)は下部プレート17を外した状態を示す。図7(c)は、後述するスイッチ本体41,42の接点構成例を示す図である。また、図8はスイッチ装置10の水平断面図(図1(a)におけるF−F断面図)である。
なお以下では、図1(a)において紙面に直交する方向を前後方向といい、図1(a)における左右方向を左右方向といい、図1(a)における上下方向を上下方向という。このため、例えば図1(b)における上下方向は、前後方向となる。また以下では、図1(b)における下方を前方といい、図1(b)における左方を左方という。
【0011】
スイッチ装置10は、図5に示すように、全体として前後方向に細長いもので、第1ケース11、第2ケース12、押ボタン13、前部構成部材14、前面外周部材15、スライダ16、下部プレート17、リターンバネ18、節度感用バネ19、節度感用ボール20、コネクタ31、コイルアンテナ32、回路基板40、及びスイッチ本体41,42を備える。ここで、節度感用バネ19や節度感用ボール20は、節度感発生機構21を構成している。
なお、図1(b)において符号Pで示すのは、スイッチ装置10が取り付けられる車両の運転席のパネルの壁である。スイッチ装置10は、図1(b)に示すように、押ボタン13等の正面側のみを前面に露出させた状態で、ほぼ全体がパネルの壁Pの内側に配置される。
【0012】
第1ケース11は、合成樹脂の成形品であって、スイッチ装置10の下面と側面の下約半分(主に回路基板40の高さより下側の部分)とを覆う部材であり、上面が開口している。この第1ケース11の前端には、前面外周部材15を装着するためのフランジ(鍔状部)の下半分11aが形成されている。また第1ケース11の前側下面には、スイッチ装置10を車両の運転席パネルに取り付けるための係止片11bが前方に伸びるように形成されている。また第1ケース11の前側底部であって、係止片11bの左右両側位置には、排水口11c(図3及び図7等に示す)が合計2箇所設けられている。
この排水口11cは、後述する排水路14gに隙間無く接合して連通している(図2(b)等参照)。即ち、第1ケース11における排水口11cの周縁部と排水路14gを取り囲む壁(後述する排水路後壁部14hなど)とは隙間無く接合しており、人がスイッチ装置10の外側から排水口11cを介してスイッチ装置10の内部を覗いた場合でも、排水路14gの下端内部が見えるだけであり、排水路14gの下端内部以外の部分(特にコイルアンテナ32や回路基板40やスイッチ本体41,42)は目視できない構造となっている。
【0013】
また第1ケース11の中央底部には、下部プレート17のボール接触部17aを下方から装着し内側(上方)に露出させるための開口11dが形成されている。また第1ケース11の後側底部の左右両側には、下部プレート17のストッパ部17bを下方から内側(上方)に向けて貫通状態に装着するための開口11e(図3に示す)が左右に合計2箇所形成されている。また第1ケース11の後側底面上には、コネクタ31の前端面が接合する仕切壁11fが上方に伸びるように形成されている。また、この仕切壁11fの下部前面には、図5に示すように、リターンバネ18の後端に挿入されてリターンバネ18の後端を位置決めて保持する突起11gが形成されている。また第1ケース11の外周の所定位置(係止片11bの付け根の後側の位置)には、第2ケース12の前端面下部を接合するための段部11hが形成されている。
【0014】
また第1ケース11は、付勢部材であるリターンバネ18とスライダ16が内側に組み付けられるケースであり、スライダ16との間には、スライダ16を前後移動のみ可能に滑らかに案内する十分な長さの案内機構が設けられている。本例では、図1(b)に示すように、スライダ16の後述する板状部16bの左右両側の側面には、前後方向のガイド溝16mが板状部16bのほぼ全長に渡って形成されている。そしてこれに対して、この板状部16bの側面に対向する第1ケース11の内側面には、このガイド溝16m内に摺動可能にはまり込むガイド突起11tが前後2箇所の位置に設けられ、このガイド突起11tとガイド溝16mとが上記案内機構を構成している。また図示省略しているが、スライダ16の下面と第1ケース11の底面との間にも、同様の案内機構が設けられている。 また図2(b)に示すように、第1ケース11の底部における比較的前方右側位置には、仮止め用係合突起11kが形成されている。仮止め用係合突起11kは、下部プレート17が第1ケース11に装着されていない状態で、スライダ16がリターンバネ18の付勢力によって第1ケース11から飛び出して離脱しないように、スライダ16の後述する仮止め用係合突起16kに係合して当該スライダ16が復帰方向(この場合、前方)に移動するのを阻止するものである。
【0015】
第2ケース12は、合成樹脂の成形品であって、スイッチ装置10の正面等を除くほぼ全面を覆う部材である。また、第1ケース11の段部11hよりも前側の部分の下半分を除いて、第2ケース12は第1ケース11の外面全体を覆うように装着される。この第2ケース12は、図示省略した係止部によって第1ケース11に対して取り付けられ、第1ケース11と一体化されている。この第2ケース12の前端には、図5に示すように、前面外周部材15を装着するためのフランジの上半分12aが形成されている。また第2ケース12の前側上面には、スイッチ装置10を車両の運転席パネルに取り付けるための係止片12b(前述の係止片11bと対を為すもの)が前方に伸びるように形成されている。また第2ケース12の後端の壁には、コネクタ31の後部を後方に突出させる開口12cが形成されている。なお図5に示すように、この第2ケース12は、組み付け状態において下部プレート17の下面側を僅かな隙間で覆うように設けられるため、この第2ケース12を取り外さないと下部プレート17を外すことができず、下部プレート17の脱落を防止する機能も発揮する。
【0016】
押ボタン13は、合成樹脂の成形品であって、前面壁13aの後側に内筒部13bと外筒部13cとが形成されたキャップ状のものであり、前部構成部材14の内側に配置されてスライダ16の先端に取り付けられ、スライダ16と一体に前後動するものである。この押ボタン13の前面壁13aは、ここをユーザ(例えば車両の運転者)が指で押せるように、図5や図1(a)等に示すように、スイッチ装置10の正面中央に臨ませて配置されている(即ち、第1ケース11と第2ケース12で構成されるケースの前端側開口部内の中央に前方に臨ませて配置されている)。そして、この押ボタン13の前面壁13aには、エンジン始動用(及び停止用)のボタンであることを明示する文字が前面に形成されている。
【0017】
前部構成部材14は、合成樹脂の成形品であって、押ボタン13の外周に沿って押ボタン13の外筒部13cに同心円状に配置される外筒部14aと、この外筒部14aの前端外周から径方向外側に鍔状(つばじょう)に伸びるように形成された前壁部14bと、外筒部14aの後端側外周から径方向に鍔状に伸びるように形成された後壁部14cと、外筒部14aの後端から断面コ字状に内側に伸びるように形成された内筒部14dとを有する。この前部構成部材14は、図6(a),(b)に示すように、外筒部14aの側部後端から後方に伸びるように形成された係止片14sを左右両側にそれぞれ有し、これら係止片14sの先端側が第1ケース11の段部11hを突き抜けて(図7(a)参照)、第1ケース11の外側面における段部11hよりも後方位置に形成された係止部(図示省略)に係止することによって第1ケース11に対して取り付けられ、第1ケース11と一体化されている。
ここで、外筒部14aにおける前壁部14bの位置から後壁部14cの位置までの部分と、前壁部14bと、後壁部14cとは、コイルアンテナ32を構成するコイルの線を巻き付けるためのボビン25を構成している。
【0018】
なお、押ボタン13の内筒部13b及び外筒部13cと、前部構成部材14の外筒部14a及び内筒部14dとは、前後方向の一つの中心線に対して全て同心円状に配置される。そして、この中心線に対する径方向において、押ボタン13の内筒部13bは前部構成部材14の内筒部14dよりも内側に位置しており、押ボタン13の外筒部13cは前部構成部材14の外筒部14aと内筒部14dの間に位置しており、押ボタン13が前部構成部材14に対して前後に摺動可能となっている。
また、この前部構成部材14の内筒部14dの先端側は、外筒部14aに沿って前方に伸びるように形成されており、押ボタン13が押し込まれる作動時には、図4に示すように押ボタン13の内筒部13bと外筒部13cの間に入り込む構成となっている。
また組立状態において、ボビン25の外周は図3等に示すように第1ケース11と第2ケース12によって隙間なく覆われ、後述するコイル線導出溝14fなどの一部を除いて、コイルアンテナ32は基本的に閉じられた空間内(即ち、第1ケース11、第2ケース12、前部構成部材14の外筒部14a、前壁部14b、及び後壁部14cによって囲まれた空間内)に配置される。
【0019】
また前部構成部材14の内筒部14dの後端の左右両側部には、後方に突出するようにコイル端子支持部14e(図2(a)に示す)が形成されている。このコイル端子支持部14eには、インサート成形によって金属製のコイル端子33が固定支持されている。コイル端子33は、一端がコイル端子支持部14eから上方に伸びて回路基板40に接続され、他端がコイル端子支持部14eから後方に伸びてコイルアンテナ32に接続されるもので、側面から見ると全体としてL字形のものである。なお、コイルアンテナ32を構成するコイルの線は、前述のボビン25に、即ち前部構成部材14の外筒部14aの外周(前壁部14bと後壁部14cの間)に巻きつけられている。また、コイルアンテナ32を構成するコイルの線の各線端(図示省略)は、前部構成部材14の後端両側部に形成されたコイル線導出溝14f(図2(a)に半線で示す)をそれぞれ経由してボビン25から導出され、左右両側のコイル端子33の他端にそれぞれ絡げて接続されている。なお、コイル端子33の一端(上端)は、回路基板40の所定のスルーホールに挿入されて半田付けされることによって、回路基板40の所定の回路導体に接続されている。
【0020】
また前部構成部材14の後端下部には、図2(b)及び図6(a),(b)に示すように、押ボタン13の外筒部13cと前部構成部材14の外筒部14aの隙間から侵入した液体(雨水やジュースなど)をボビン25の内側を経由してボビン25の奥側下方に流下させて排水するための略上下方向の排水路14gが形成されている。この排水路14gの下端側は、後壁部14cの下端部や、内筒部14dの後端下部から下方に伸びる排水路後壁部14hや、後壁部14cの下端両側から後方に延びる排水路側壁部14j(図6(a),(b)に示す)によって、前後左右の全体を隙間無く囲まれており、コイルアンテナ32のある領域(前壁部14bと後壁部14cの間、即ちボビン25の内側)とは隔絶されている。そして図3や図2(b)に示すように、この排水路14gの上端側は、外筒部14aと内筒部14dの後端側連結部分を貫通するように形成され、外筒部14aと内筒部14dの間の空間の下部に連通しており、図2(b)に矢印で示す如くここに侵入した水が排水路14gに流れ落ちるようになっている。即ち図2(b)に示すように、この排水路14gの上端部は、前部構成部材14の内筒部14dの下部によって上面を覆われており、この排水路14gの上端部は、前方に曲がってボビン25の内側に連通している。
また既述したように、図2(b)や図7(a),(b)に示すように、排水路14gの下端側は、第1ケース11の下部に二つ並んで形成された排水口11cに隙間無く接合して連通しており、排水路14gに流れ落ちた液体はこれら排水口11cの何れか一方から装置下方に落下して排水される構成となっている。
したがって、人がこの排水口11cや排水路14gの下端開口を介してスイッチ装置10の内部を覗こうとしても、排水路14gの下端部を覆う各壁(後壁部14c、排水路後壁部14h、排水路側壁部14j、内筒部14d)の内面が見えるのみであり、この排水口11cや排水路14gの下端開口を介して防犯上重要な部分(コイルアンテナ32、コイル端子33、回路基板40、及びスイッチ接点を内蔵したスイッチ本体41,42)を目視することができない構造となっている。
【0021】
前面外周部材15は、合成樹脂の成形品であって、スイッチ装置10の正面外周を飾るリング状の部材であり(図6(c)参照)、前部構成部材14の前壁部14bの外周部と、第1ケース11と第2ケース12の前端外周に形成されたフランジ11a,12aの前面及び外周面を覆うように装着される。この前面外周部材15は、図6(a),(c)に示すように、後面側から後方に伸びる係止片15aを周方向4箇所の位置に有する。そしてこの前面外周部材15は、図6(a)に示すように、各係止片15aの先端に内側に向かって形成された爪(符号省略)が前部構成部材14の後壁部14cの裏面側に係合することによって、前部構成部材14の前壁部14bや後壁部14cの外周に対して取り付けられ、前部構成部材14と一体化されている。なお、図6(b)において符号14x、14yで示すものは、上記係止片15aをはめ込むために前部構成部材14の前壁部14bや後壁部14cの外周に形成された切欠きである。図6(a),(c)に示すように、これら係止片15aや切欠き14x、14yは、周方向において前述した排水路14gとは異なる位置に配置されている。これにより、これら切欠き14x、14yが排水路14gの下端周縁に形成されることによってコイルアンテナ32等が排水口11cを介して外部から目視できる隙間が排水路14gの下端周縁に生じてしまう、という不具合が回避される。
【0022】
スライダ16は、合成樹脂の成形品であって、押ボタン13の内筒部13b内にその前端部が装着される筒状部16aと、この筒状部16aの後端下部から後方に伸びるように形成された板状部16bとを有する。このスライダ16の板状部16bは、図1(b)に示すように上面から見ると全体として長方形状の外形であり、第1ケース11内の底面上に装着されて第1ケース11に対して前後方向に摺動可能とされている。
このスライダ16の板状部16bの後端部の左右両側には、下部プレート17のストッパ部17bの上端部が挿入されるストッパ用開口16cが上下に貫通状態に形成されている。スイッチ装置10の組立状態において、スライダ16やこれと一体の押ボタン13の前後動の移動範囲は、このストッパ用開口16cの前後両内端面とストッパ部17bの上端部との当接によって所定範囲に規制されている。所定範囲とは、図3に示すニュートラル状態(非操作状態)の位置から、図4に示すフルストローク状態の位置までの範囲である。
【0023】
また、板状部16bの上面における左側の位置(左側のストッパ用開口16cの前方位置)には、スライダ16が移動する所定方向(この場合、前後方向)に対して傾斜し後述する押圧操作部41a,42aに接触可能な傾斜面35,36が形成されている(図3参照)。傾斜面35,36は前後に並んで形成され、前側の傾斜面35が前側のスイッチ本体41の押圧操作部41aに接触し、後側の傾斜面36が後側のスイッチ本体42の押圧操作部42bに接触する構成となっている。ここで、傾斜面35は、後方に向かって下り傾斜しており、スイッチ装置10の作動時に押圧操作部41aを後退させる向きに傾斜した正方向傾斜面である。一方、傾斜面36は、後方に向かって上り傾斜しており、スイッチ装置10の作動時に押圧操作部42aを前進させる向きに傾斜した逆方向傾斜面である。
【0024】
また、図1(b)及び図5に示すように、スライダ16の板状部16bの後端部における左右方向中央位置の下面側には、リターンバネ18を配置する凹室16dが形成されている。この凹室16dの前方の内端面には、後方に突出する突起16e(図5に示す、図1等では省略)が形成されている。リターンバネ18の先端部は、この突起16eの外周に装着されることによって、位置決めされ保持されている。
また、図5に示すように、スライダ16の板状部16bの比較的前側における左右方向中央位置には、上方に突出するボス部16fが形成されている。このボス部16f内には、下面側に開口する円柱状凹室16gが形成され、図5に示すように、この円柱状凹室16g内に節度感用バネ19と節度感用ボール20が順に装填されている。
【0025】
また既述したように、スライダ16の板状部16bの左右両側の側面には、ガイド溝16mが板状部16bのほぼ全長に渡って形成され(図1(b)参照)、第1ケース11の内側面には、このガイド溝16m内に摺動可能にはまり込むガイド突起11tが前後2箇所の位置に設けられ、このガイド突起11tとガイド溝16mとが案内機構を構成している。また図示省略しているが、スライダ16の下面と第1ケース11の底面との間にも、同様の案内機構が設けられている。ここで、ガイド溝16mは、スライダ16が装着できるように、後端が後方に開口しているのはいうまでもない。
そしてスライダ16は、リターンバネ18を装着した後、第1ケース11の前方(図5における左方)から、各ガイド溝16mに対応するガイド突起11tをはめ込みつつ、リターンバネ18の付勢力に抗して押圧操作方向(図5において右方)に挿入されて第1ケース11内に装着され、第1ケース11内に前後方向にのみ移動可能に組み付けられる。
【0026】
なおスライダ16は、下部プレート17のストッパ部17bとの干渉を避けるために、下部プレート17を第1ケース11に装着する前に、上述したような組み付け構造で第1ケース11に装着される。
また図2(b)に示すように、スライダ16の板状部16bの下面における比較的前方右側位置には、前述の仮止め用係合突起11kと係合可能な仮止め用係合突起16kが形成されている。
【0027】
但し、この仮止め用係合突起11kと仮止め用係合突起16kは、スライダ16を第1ケース11へ組み付ける際には弾力的に変形して互いに係合せず、スライダ16の前述した組付けを可能とするものである。そのため、これら仮止め用係合突起11kと仮止め用係合突起16kは、スライダ16の組み付け時に互いに接触する面が図2(b)に示すような傾斜面となっていて、スライダ16の組み付け時に若干の変形(各突起自体の変形と周辺部の撓みとを含む)を伴いつつ相互に乗り越えることができる小さな突起となっている。
【0028】
下部プレート17は、合成樹脂の成形品であって、図5及び図7に示すように第1ケース11の下面に下方から装着されて、第1ケース11と一体化される部材である。この下部プレート17は、リターンバネ18とスライダ16を第1ケース11に組み付けた状態(但し、第2ケース12は取り外した状態)で、この下部プレート17のみを第1ケース11に対して着脱可能な構成である。また、この下部プレート17は、下面から見ると、図7(a)に示すように、左右方向の中央部が前方に細長く伸び、後端部が左右に伸びた、全体として略T字形の外形のものである。この下部プレート17の前方に伸びた前端部の上面側は、前述した第1ケース11の開口11dにはめ込まれ、上面が節度感用ボール20に接触するボール接触部17aを構成している。また下部プレート17の後端部の左右両端には、図3及び図8に示すように、前述した第1ケース11の開口11eにはめ込まれるストッパ部17bが左右に合計2箇所形成されている。
【0029】
ここで、ストッパ部17bは、スライダ16の移動範囲を規制するストッパを構成するものであり、下部プレート17の後端部の左右両端から上方に突出して、スライダ16に形成された前述のストッパ用開口16c内に挿入される突起状のものである。スライダ16が非操作位置にあるときには、このストッパ部17bがストッパ用開口16cの後側の内端面に当接することによって、ストッパ部17bがスライダ16に係合し、スライダ16が非操作位置を超えてさらに復帰方向(この場合、前方)に移動するのを阻止する。なお本例では、ストッパ部17bは、スライダ16の押圧操作方向(この場合、後方)へのストロークも規制している。即ち、押ボタン13が押し込まれてスライダ16が後方へフルストローク移動したフルストローク状態では、図4に示すように、ストッパ部17bがストッパ用開口16cの前側の内端面に当接することによって、ストッパ部17bがスライダ16に係合し、スライダ16がフルストローク状態の位置を超えてさらに押圧操作方向(この場合、後方)に移動するのを阻止する構成となっている。
【0030】
リターンバネ18は、既述したようにスライダ16の後部と第1ケース11の仕切壁11fとの間に装着されるコイルバネであり、スライダ16を非操作位置に向かって(この場合、前方に)付勢する付勢部材として機能する。
【0031】
節度感発生機構21は、前述した節度感用バネ19と節度感用ボール20とボール接触部17aとよりなる。節度感用ボール20は、節度感用バネ19の付勢力によって常に下方に押されボール接触部17aの上面に押し付けられて圧接している。節度感用ボール20は、スライダ16とともに前後方向に移動するが、ボール接触部17aは第1ケース11と一体化されて動かない。また、ボール接触部17aの上面は概略山形状に隆起した形状となっているが、押ボタン13やスライダ16が非操作位置(図3や図5に示す)にあるニュートラル状態では、節度感用ボール20はボール接触部17aの上面における最も隆起した頂上位置よりも若干前方位置に圧接している(図5参照)。そして、スライダ16が非操作位置から所定の作動位置(例えば、非操作位置から1.2mm押し込まれた位置)を越えて移動する作動時には、上記ボール接触部17aの頂上位置を節度感用ボール20が節度感用バネ19を押し縮めつつ乗り越える必要がある。この際、節度感用バネ19を押し縮めなければならい分だけ、スライダ16に抵抗力が発生し、この抵抗力が節度感を生じさせる。そして、この抵抗力の大きさが上述した作動位置より例えば若干手前の位置(例えば、非操作位置から1.0mm押し込まれた位置)においてピーク(極大)になるように、ボール接触部17aの上面の形状が設定されている。
【0032】
コネクタ31は、スイッチ装置10と外部の装置(例えば、車両のエンジン制御用コントローラ或いはイモビライザ用の車載コントローラ)とを電気的に接続するためのコネクタである。このコネクタ31と、回路基板40の所定の回路導体との接続は、図5に符号31a,31bで示すようなL字状の端子(コネクタ31の前端から伸びて、先端が回路基板40のスルーホールに挿入されて半田付けされるもの)によって行われている。
【0033】
コイルアンテナ32は、既述したように、前部構成部材14の外筒部14aの外周(前壁部14bと後壁部14cの間)に、コイルの線(表面を絶縁被覆した導線)を巻きつけることによって構成されたもので、既述したコイル端子33を介して回路基板40の所定の回路導体に接続されている。なお、このコイルアンテナ32は、イモビライザ用の電子キーのバッテリが消耗したなどの理由で、前記電子キーとイモビライザ用の車載コントローラのアンテナとの間の照合確認用の通常の無線通信ができない場合の非常用のアンテナである。即ち、ユーザが電子キーを押ボタン13の近くに(即ち、コイルアンテナ32の近くに)持ってくると、コイルアンテナ32から送信される電磁波による電力転送によって電子キーが稼動し、この電子キーとコイルアンテナ32との間で照合確認用の無線通信が実行され、照合結果が肯定的であればエンジン始動が許可される、というものである。
【0034】
回路基板40は、スイッチ本体41,42等を実装したもので、コイルアンテナ32の駆動回路などがこの基板40に形成されていてもよい。この回路基板40は、基板表面が前後方向に平行で上下方向に直交する姿勢で、第1ケース11の上面を塞ぐように配置され、図示省略した係止部やネジなどによって第1ケース11及びコネクタ31に対して固定されている。
なお、図5等において符号37で示すものは、回路基板40の前部下面側に実装された発光素子よりなる発光部である。この発光部37は、押ボタン13に裏側から光を照射することによって押ボタン13を光らせ、押ボタン13の位置などの情報をユーザに報知するためのものである。
【0035】
スイッチ本体41,42は、出没するように進退移動可能で前進方向(この場合、下方に突出する方向)に付勢された押圧操作部41a,42a(図3に示す)をそれぞれ有するとともに、この押圧操作部41a,42aの進退移動によってオンオフ状態が切り替わるスイッチ接点を内蔵するモジュールタイプのスイッチであり、例えばいわゆる検出スイッチと呼ばれるものである(或いはマイクロスイッチと呼ばれるものでもよい)。これらスイッチ本体41,42は、例えば図7(c)に示すように三つの接点端子A,B,Cを有し、押圧操作部41a,42aが押し込まれていない状態ではコモン端子Cと常閉端子Bが導通した非作動状態となり、押圧操作部41a,42aが所定量以上押し込まれた状態ではコモン端子Cと常開端子Aが導通した作動状態となる。この場合、コネクタ31を介してスイッチ装置10に接続された車両のエンジン始動コントローラ等は、このようなスイッチ本体41,42の接点の切り替わり動作を読み取って、エンジンの始動又は停止が指令されたと判定する。
なおこの場合、スイッチ本体41,42は、図3に示すように回路基板40の下面側に実装され、各押圧操作部41a,42aの進退方向が前後方向と交差する上下方向となるように設置される。
【0036】
ここで、スイッチ本体41の押圧操作部41aは、押ボタン13やスライダ16が非操作位置(図3に示す)にあるニュートラル状態では、前述した傾斜面35に圧接せずに最大限前進した状態(即ち、最大限下方に前進した状態、接点は非作動状態)となっており、押ボタン13やスライダ16が非操作位置よりも後方に押し込まれると、傾斜面35に圧接して後退動作を開始し(即ち、上方に押し込まれる動作が始まり)、押ボタン13やスライダ16が前記作動位置まで押し込まれると、スイッチ本体41の接点の状態が前述の非作動状態から作動状態に切り替わる位置まで後退する構成となっている。
またスイッチ本体42の押圧操作部42aは、前述のニュートラル状態では、前述した傾斜面36に圧接して最大限後退した状態(即ち、最大限上方に押し込まれた状態、接点は作動状態)となっており、押ボタン13やスライダ16が非操作位置よりも後方に押し込まれると、傾斜面36に圧接しつつ前進動作を開始し(即ち、下方に突出ように前進する動作が始まり)、押ボタン13やスライダ16が前記作動位置まで押し込まれると、スイッチ本体42の接点の状態が前述の作動状態から非作動状態に切り替わる位置まで前進する構成となっている。
【0037】
以上説明したスイッチ装置10では、ユーザが押ボタン13を押していないニュートラル状態では、リターンバネ18の付勢力によって図3に示すようにスライダ16は前述した非操作位置(ストッパ部17bの上端部がストッパ用開口16cの後側内端面に当接した位置)に保持され、これにより、スイッチ本体41は非作動状態でスイッチ本体42は作動状態にあるため、車両のエンジン始動又は停止の指令は出力されない(即ち、そのような指令が出力されたとコントローラ側で判断しない)。
ユーザがリターンバネ18の付勢力や節度感発生機構21の抵抗力に逆らって押ボタン13を後方へ押し込む操作を行い、押ボタン13やスライダ16が前記作動位置以降に押し込まれると、各傾斜面35,36が各スイッチ本体41,42の押圧操作部41a,42aにそれぞれ接触して各押圧操作部41a,42aを前述したように進退移動させ、各スイッチ本体41,42のスイッチ接点のオンオフ状態がそれぞれ切り替わる(この場合、スイッチ本体41は作動状態になり、スイッチ本体42は非作動状態になる)ため、車両のエンジン始動又は停止の指令が出力される(即ち、そのような指令が出力されたとコントローラ側で判断する)。
【0038】
なお、ユーザが押ボタン13を後方へ押し込む操作を行うと、通常はフルストロークまで押ボタン13やスライダ16が一時的に移動する。このフルストローク状態では、ストッパ部17bの上端部がストッパ用開口16cの前側内端面に当接して、押ボタン13やスライダ16のそれ以上後方への移動が阻止される。
また、車載コントローラ側では、各スイッチ本体41,42の接点の動作のAND条件で指令を判定してもよいし、OR条件で判定してもよい。即ち、各スイッチ本体41,42の両方の接点の状態(具体的には、接点の状態に対応した電圧などの信号の状態)が適正に変化したときに指令があったと判定してもよいし、スイッチ本体41,42の何れか一方の接点の状態が適正に変化したときに指令があったと判定してもよい。但し、スイッチ本体41,42の何れか一方が故障した時でも、確実にエンジン始動が指令できるようにするためには、スイッチ本体41,42の何れか一方の接点の状態が適正に変化したとき(即ちこの場合、スイッチ本体41の接点が非作動状態から作動状態になるか、或いはスイッチ本体42の接点が作動状態から非作動状態になったとき)に指令があったと判定する構成が望ましい。
このように、スイッチ装置10によれば、エンジンの始動又は停止の指令を二つのスイッチ本体41,42によって信頼性高く出力することができる。
【0039】
しかも本例のスイッチ装置10では、前部構成部材14の外周にコイル用のボビン25が形成され、この前部構成部材14には、押ボタン13の外周と前部構成部材14の間の隙間から侵入した液体を、ボビン25の内側を経由してボビン25の奥側下方に流下させる排水路14gが形成され、ケース(第1ケース11)の下面側には、排水路14gの下端開口と隙間無く接続された排水口11cが形成され、当該排水口11cから少なくともコイル32が目視できない構成とされている。このため、押ボタン13の外周の隙間から侵入した液体の排水性を確保しつつ、コイル32が装置外部から目視できることによる防犯性の低下を回避することができる。またスイッチ装置10は、ケース(第1ケース11と第2ケース12よりなるケース)内に、スイッチ接点を内蔵するスイッチ本体41,42やコイル32が接続される回路基板40が設けられ、当該回路基板40及びスイッチ本体41,42(スイッチ接点含む)も排水口11cから目視できない構成とされている。このため、回路基板40やスイッチ接点が装置外部から目視できることによる防犯性の低下を回避することができる。
【符号の説明】
【0040】
10 スイッチ装置
11 第1ケース(ケース)
11c 排水口
12 第2ケース(ケース)
13 押ボタン
13a 前面壁
13b 内筒部
13c 外筒部
14 前部構成部材
14a 外筒部
14b 前壁部
14c 後壁部
14d 内筒部
14g 排水路
14h 排水路後壁部
14j 排水路側壁部
16 スライダ
18 リターンバネ(付勢部材)
25 ボビン
32 コイルアンテナ(コイル)
40 回路基板
41,42 スイッチ本体


【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向に進退移動するスライダと、
このスライダの前端に一体に設けられる押ボタンと、
この押ボタンが押し込まれて前記スライダが後退する動作に伴ってオンオフ状態が切り替わるスイッチ接点と、
前記押ボタン及びスライダを非操作位置に復帰させるために前記スライダを前進方向に付勢する付勢部材と、
前記スイッチ接点、前記付勢部材、及び前記スライダが内側に組み付けられるケースであり、前端の開口部内に前記押ボタンが配置されるケースと、
前記開口部における前記押ボタンの周囲に配置されて前記ケースに取り付けられる前部構成部材と、
前記前部構成部材の外周に形成されたボビンに巻き付けられたコイルと、を備えたスイッチ装置であって、
前記前部構成部材には、前記押ボタンの外周と前記前部構成部材の間の隙間から侵入した液体を、前記ボビンの内側を経由して前記ボビンの奥側下方に流下させる排水路が形成され、
前記ケースの下面側には、前記排水路の下端開口と隙間無く接合して連通する排水口が形成され、当該排水口から少なくとも前記コイルが目視できない構成とされていることを特徴とするスイッチ装置。
【請求項2】
前記ケース内には、前記スイッチ接点や前記コイルが接続される回路基板が設けられ、当該回路基板及び前記スイッチ接点も前記排水口から目視できない構成とされていることを特徴とする請求項1に記載のスイッチ装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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