説明

スイッチ装置

【課題】 使用者の好みに合った操作感触が得られ、スイッチ操作性の向上を図ることができるスイッチ装置を提供する。
【解決手段】 楽器本体1の上部ケース2に対して取り付けられたロータリースイッチ12と、このロータリースイッチ12を回転操作に応じてスイッチ動作させる回転操作部材11と、この回転操作部材11が回転する際に回転操作部材11に負荷を付与するばね部材13と、このばね部材13のばね力によって回転操作部材11に付与される負荷を調整する負荷調整部材14と、を備えている。従って、ばね部材13のばね力によって回転操作部材11に付与される負荷を負荷調整部材14によって調整することができるので、簡単に且つ容易に回転操作部材11の回転操作力を重くしたり、軽くしたりすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ピッチベンド操作が可能な回転式のスイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、回転式のスイッチ装置においては、特許文献1に記載されているように、装置本体に回転軸を設け、この回転軸に回転操作部材を取り付け、この回転操作部材にピッチベンド用のスイッチ部を設け、このスイッチ部を押しながら回転操作部材を回転させてピッチベンド操作を行い、スイッチ部を押さずに回転操作部材を回転させてスクラッチ操作を行うように構成したものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−234012号公報
【0004】
このような回転式のスイッチ装置では、回転操作部材が回転円板と基板支持板とを備えている。この場合、回転円板には貫通孔が設けられており、この貫通孔内にはキートップが設けられている。また、基板支持板にはスイッチ基板が設けられており、このスイッチ基板にはスイッチ部がキートップに対応して設けられている。
【0005】
これにより、この種のスイッチ装置は、ピッチベンド操作を行うときに、キートップを押して回転操作部材のスイッチ部をオンさせた状態で回転操作部材を回転させ、またスクラッチ操作を行うときに、キートップを押さずに回転操作部材のスイッチ部をオフにした状態で回転操作部材を回転させるように構成されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような回転式のスイッチ装置では、回転操作部材が回転軸に回転可能に取り付けられている構成であるから、回転操作部材が回転する際に回転操作部材にほとんど負荷が付与されず、回転操作部材が常に一定の状態で回転するだけであり、使用者の好みに応じて回転操作部材の回転を重くしたり、軽くしたりすることができない。このため、使用者の好みに合った操作感触が得られないため、使用者が所望するような感触の回転操作ができず、十分なスイッチ操作性が得られないという不都合がある。
【0007】
この発明が解決しようとする課題は、使用者の好みに合った操作感触が得られ、スイッチ操作性の向上を図ることができるスイッチ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、装置本体に対して取り付けられた回転式のスイッチ部と、このスイッチ部を回転操作に応じてスイッチ動作させる回転操作部材と、この回転操作部材が回転する際に前記回転操作部材に負荷を付与する付勢部材と、この付勢部材によって前記回転操作部材に付与される前記負荷を調整する負荷調整部材と、を備えていることを特徴とするスイッチ装置である。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、付勢部材によって回転操作部材に付与される負荷を負荷調整部材によって調整することができるので、簡単に且つ容易に回転操作部材の回転操作力を重くしたり、軽くしたりすることができる。これにより、使用者の好みに合った操作感触を得ることができ、使用者が所望するような感触の回転操作を行うができるので、スイッチ操作性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】この発明を電子鍵盤楽器に適用した一実施形態を示した平面図である。
【図2】図1に示された電子鍵盤楽器のA−A矢視における要部を示した拡大断面図である。
【図3】図2に示された回転式のスイッチ装置を示した要部の拡大正面図である。
【図4】図3に示されたスイッチ装置のB−B矢視における要部の拡大断面図である。
【図5】図4に示されたスイッチ装置のC―C矢視における要部の拡大正面図である。
【図6】図4に示されたスイッチ装置のロータリースイッチを示した要部の拡大側面図である。
【図7】図3および図4に示されたスイッチ装置の取付部材を示し、(a)はその要部の拡大正面図、(b)はその要部の拡大側面図である。
【図8】図5に示された回転操作部材および負荷調整部材を示した要部の拡大正面図である。
【図9】図8に示された回転操作部材および負荷調整部材のD―D矢視における要部の拡大断面図である。
【図10】図8に示された回転操作部材および負荷調整部材を示した要部の拡大裏面図である。
【図11】図4および図5に示されたスイッチ装置のばね部材を示し、(a)はその要部の拡大正面図、(b)はその要部の拡大側面図である。
【図12】図8〜図10に示された負荷調整部材の可動部を示した要部の拡大平面図である。
【図13】図5に示された負荷調整部材の調整操作部を操作して可動部を回転操作部材の円筒部に近づけた際におけるニュートラル状態を示した拡大正面図である。
【図14】図13に示された回転操作部材を正方向である時計回りに回転させた状態を示した拡大正面である。
【図15】図13に示された回転操作部材を逆方向である反時計回りに回転させた状態を示した拡大正面である。
【図16】図5に示された負荷調整部材の調整操作部を操作して可動部を回転操作部材の円筒部から離した際におけるニュートラル状態を示した拡大正面図である。
【図17】図16に示された回転操作部材を正方向である時計回りに回転させた状態を示した拡大正面である。
【図18】図16に示された回転操作部材を逆方向である反時計回りに回転させた状態を示した拡大正面である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図1〜図18を参照して、この発明を電子鍵盤楽器に適用した一実施形態について説明する。
この電子鍵盤楽器は、図1および図2に示すように、楽器本体1を備えている。この楽器本体1は、上部ケース2と下部ケース3とを備え、これらの内部に鍵盤部4が設けられた構成になっている。
【0012】
鍵盤部4は、図1に示すように、白鍵と黒鍵とからなる複数の鍵5を備えている。この複数の鍵5は、楽器本体1内に並列に配列された状態で、上下方向に回転するように構成されている。この場合、上部ケース2は、鍵盤部4の後方(図1では上辺側)に位置する箇所、および鍵5の配列方向(図1では左右方向)における鍵盤部4の両側部に位置する箇所において、下部ケース3上に設けられている。これにより、鍵盤部4は、上部ケース2で覆われることなく上側に露出するように構成されている。
【0013】
また、上部ケース2には、図1に示すように、スピーカ部6、表示部7、およびスイッチ部8が設けられている。スピーカ部6は、複数のスピーカ6a〜6cを備え、これらが上部ケース2の後部側における鍵5の配列方向の両側にそれぞれ設けられている。表示部7は、液晶表示パネルやEL(エレクトロ・ルミネッセンス)表示パネルなどの平面型の表示パネルからなり、上部ケース2のほぼ中央部に配置され、鍵盤楽器に必要な各種の情報を電気光学的に表示するように構成されている。
【0014】
スイッチ部8は、図1に示すように、電源スイッチ、音量スイッチ、音色スイッチ、ファンクションスイッチなどの鍵盤楽器に必要な各種のスイッチを備えているほか、回転式のスイッチ装置10をも備えている。このスイッチ部8は、図1に示すように、上部ケース2の上面に各種のスイッチが分散して設けられている。
【0015】
この場合、回転式のスイッチ装置10は、図1に示すように、上部ケース2の上面における鍵5の配列方向の片側(図1では左側)に位置する箇所に設けられている。この回転式のスイッチ装置10は、鍵盤部4の各鍵5を押鍵操作して演奏している最中にスイッチ操作することにより、演奏中の楽音に効果を付与するためのものであり、図2〜図5に示すように、回転操作部材11、ロータリースイッチ12、ばね部材13、および負荷調整部材14を備えている。
【0016】
ロータリースイッチ12は、図6に示すように、スイッチ本体15と、このスイッチ本体15に回転可能に取り付けられたスイッチ軸16とを備え、スイッチ本体15がスイッチ軸16の回転動作の変化を電気的に検出し、その検出信号を出力するように構成されている。このロータリースイッチ12は、図2〜図5に示すように、スイッチ本体15が取付部材17に取り付けられ、この取付部材17によって楽器本体1の上部ケース2内に取り付けられている。
【0017】
また、このロータリースイッチ12は、図4に示すように、そのスイッチ軸16に回転操作部材11が取り付けられるように構成されている。これにより、回転操作部材11は、図2に示すように、ロータリースイッチ12と共に取付部材17によって上部ケース2に対して取り付けられ、この状態でロータリースイッチ12のスイッチ軸16を中心にスイッチ軸16と共に回転するように構成されている。
【0018】
取付部材17は、図2〜図5に示すように、ロータリースイッチ12を楽器本体1の上部ケース2内に取り付けるためのものであり、図3および図7に示すように、ロータリースイッチ12のスイッチ本体15が取り付けられるスイッチ取付部17aと、このスイッチ取付部17aから下側に延出された延出部17bとを備え、これらが金属板によって一体に形成されている。
【0019】
この場合、スイッチ取付部17aの中間部には、図7(a)に示すように、ロータリースイッチ12のスイッチ軸16が挿入する軸挿入孔17cが設けられている。また、延出部17bの下端部には、図4および図7(b)に示すように、回転操作部材11側(図7(b)では左側)に向けて突出した固定部17dが設けられている。
【0020】
回転操作部材11は、図2〜図5に示すように、上部ケース2に設けられた長方形状の開口部2aからその上方に一部が露出するほぼ半円形状の操作本体部18と、この操作本体部18の回転中心に設けられてロータリースイッチ12のスイッチ軸16が取り付けられる円筒部19と、操作本体部18の円弧状の外周部に設けられた操作面部20と、操作本体部18に設けられて負荷調整部材14を取り付けるための操作取付部21とを備え、これらが合成樹脂によって一体に形成されている。
【0021】
この場合、操作本体部18は、図2〜図5に示すように、その上部側に位置するほぼ半分程度が上部ケース2の開口部2aから上方に突出し、この状態でロータリースイッチ12のスイッチ軸16が取り付けられる円筒部19を中心に上下方向に回転するように構成されている。
【0022】
円筒部19は、図8および図9に示すように、操作本体部15の回転中心に設けられた大径筒部19aと、この大径筒部19aの端部(図9では右端部)に同一軸上に設けられた小径筒部19bとを備え、この小径筒部19bにロータリースイッチ12のスイッチ軸16が挿入して取り付けられるように構成されている。
【0023】
この場合、円筒部19の小径筒部19bの内部には、図8〜図10に示すように、キー部19cが軸方向に沿って設けられており、ロータリースイッチ12におけるスイッチ軸16の外周面には、図6に示すように、小径筒部19b内のキー部19cに対応する切欠き部16aが軸方向に沿って設けられている。
【0024】
これにより、ロータリースイッチ12のスイッチ軸16は、図4に示すように、その切欠き部16aが円筒部19の小径筒部19b内のキー部19cに対応した状態で、小径筒部19b内に挿入されて嵌着することにより、回転操作部材11と共に回転するように構成されている。
【0025】
また、回転操作部材11の円筒部19における小径筒部19bの外周面には、図5および図8に示すように、後述するばね部材13に対する摩擦抵抗を軽減するための多数の凸部19dが設けられている。この回転操作部材11の操作面部20は、図8および図9に示すように、外周壁部であり、操作本体部18の外周部から軸方向における円筒部19と同じ方向(図9では右方向)に向けて突出した状態で設けられている。
【0026】
すなわち、この操作面部20は、図9に示すように、回転操作部材11の軸方向における突出長さが、円筒部19の大径筒部19aとほぼ同じ長さで形成されている。また、この操作面部20の外周面には、図8および図10に示すように、回転操作部材11を指先で回転操作する際に、その指先が滑るのを防ぐための滑り止め用の凹凸部20aが設けられている。
【0027】
一方、ばね部材13は、図11(a)および図11(b)に示すように、コイル状の捻じりばねであり、図4および図5に示すように、回転操作部材11の円筒部19における小径筒部19bの外周面に、その径方向に変位可能(伸縮可能)な状態で巻き付けられ、その両端部13a、13bが取付部材17の延出部17bに設けられた固定部17dの両側に配置されるように構成されている。
【0028】
この場合、取付部材17の固定部17dは、図4に示すように、取付部材17の延出部17bの下端部から回転操作部材11の調整取付部21の下端部側に向けてほぼ水平に延び、この延びた先端部(図4では左端部)が調整取付部21の下側に接近するように構成されている。
【0029】
これにより、取付部材17の固定部17dは、図4および図5に示すように、回転操作部材11の円筒部19における小径筒部19bの下側に位置し、この状態で固定部17dの両側にばね部材13の両端部13a、13bが配置されていることにより、ばね部材13の両端部13a、13bによって挟まれるように構成されている。
【0030】
また、このばね部材13は、図13〜図18に示すように、回転操作部材11に負荷を付与するものであり、回転操作部材11が正方向(図14、図17では時計回り方向)と逆方向(図15、図18では反時計回り方向)とのいずれかの方向に回転する際に、回転操作部材11に付与される負荷を回転操作部材11の回転に応じて徐々に大きくするように構成されている。
【0031】
また、このばね部材13は、図5、図13、および図16に示すように、回転操作部材11がいずれの方向にも回転しない中立状態(ニュートラル状態)のときに、回転操作部材11に付与される負荷を最も小さくするように構成されている。これにより、回転操作部材11は、中立状態(ニュートラル状態)から回転を開始する際に軽く回転し、回転が進むに伴って徐々に重くなるように構成されている。
【0032】
この場合、回転操作部材11は、図13および図16に示すように、回転操作部材11がいずれの方向にも回転しない中立状態(ニュートラル状態)のときに、回転操作部材11の操作面部20の中間部が上部ケース2の開口部2aの中間部に位置し、この状態で操作面部20および操作本体部18の各上側半部が上部ケース2の上側に突出するように構成されている。
【0033】
また、この回転操作部材11は、図13および図16に示すように、回転操作部材11がいずれの方向にも回転しない中立状態(ニュートラル状態)のときに、操作面部20が操作本体部18と共に正方向(図14、図17では時計回り方向)と逆方向(図15、図18では反時計回り方向)とのいずれかの方向に回転するように構成されている。
【0034】
ところで、負荷調整部材14は、図4および図5に示すように、ばね部材13によって回転操作部材11に付与される負荷を調整するためのものであり、回転操作部材11に移動可能に設けられてばね部材13のばね力を変化させる可動部22と、この可動部22をばね部材13のばね力が変化する方向に移動させるための調整操作部23とを備えている。
【0035】
可動部22は、図4および図5に示すように、ばね部材13の両端部13a、13b間に位置した状態で、回転操作部材11の操作取付部21に移動可能に取り付けられ、この状態で回転操作部材11の回転中心である円筒部19に対する接離方向(図4では上下方向)に移動するように構成されている。この可動部22は、図12に示すように、長方形の平板に形成されている。
【0036】
すなわち、この可動部22は、図8、図9および図12に示すように、回転操作部材11の軸方向(図12では左右方向)の長さが回転操作部材11の円筒部19における軸方向の長さよりも少し長く、その軸方向と直交する方向(図12では上下方向である幅方向)の長さが円筒部19の小径筒部19bの外径とほぼ同じ長さに形成されている。
【0037】
この可動部22における調整操作部23に対応する箇所、つまり可動部22のほぼ中心部には、図12に示すように、ねじ孔22aが設けられている。この可動部22の一端部側(図12では左端部側)には、ガイド溝22bが設けられている。この場合、回転操作部材11の操作取付部21は、図8〜図10に示すように、回転操作部材11の操作本体部18の下端部から下側に突出し、この突出した下端部が軸方向における円筒部19と同じ方向に向けて突出して形成されている。
【0038】
この操作取付部21には、図10に示すように、可動部22の一端部が挿入してガイド溝22bが縁部に係合するガイド孔部21aが操作取付部21に上下方向に沿って細長く形成されている。これにより、可動部22は、図4および図5に示すように、ばね部材13の両端部13a、13b間に位置した状態で、ガイド溝22bが操作取付部21のガイド孔部21aの縁部に沿って移動することにより、非回転状態で上下方向に移動するように構成されている。
【0039】
調整操作部23は、図8および図9に示すように、ほぼ丸棒状に形成され、その中間部が回転操作部材11の円筒部19における大径筒部19aの上下部に設けられた取付孔19eに回転可能に取り付けられている。この調整操作部23の一端部である下端部側には、図8および図9に示すように、可動部22のねじ孔22aに螺合するねじ部23aが設けられており、このねじ部23aの下端部は、操作取付部21の下端部に設けられた挿入孔21bに回転可能に挿入されている。
【0040】
また、調整操作部23の他端部である上端部は、図8および図9に示すように、回転操作部材11の操作面部20に設けられた挿入孔20bに回転可能に挿入されて上方に突出している。この調整操作部23の上端部における回転操作部材11の操作面部20から突出した部分には、図8〜図10に示すように、操作ツマミ23bが設けられている。
【0041】
また、回転操作部材11の操作面部20の下面に位置する箇所の調整操作部23には、図8および図9に示すように、抜止めリング23cが取り付けられている。このため、調整操作部23は、操作ツマミ23bが回転操作されると、上下方向に移動することなく、その場所で回転するように構成されている。
【0042】
これにより、負荷調整部材14は、図8および図9に示すように、調整操作部23の操作ツマミ23bを回して調整操作部23が回転すると、これに伴って下端部側のねじ部23aが可動部22のねじ孔22aに螺合した状態で回転し、このねじ部23aの回転に伴って可動部22が回転することなく上下方向に移動するように構成されている。
【0043】
また、この負荷調整部材14は、図8および図9に示すように、調整操作部23の操作ツマミ23bを回して可動部22を上下方向に移動させると、ばね部材13の両端部13a、13bに当接する可動部22の位置が変化することにより、回転操作部材11の回転操作時にばね部材13によって回転操作部材11に付与される負荷を調整するように構成されている。
【0044】
すなわち、この負荷調整部材14は、図13〜図15に示すように、調整操作部23の操作ツマミ23bを時計回り(右回り)に回すと、調整操作部23のねじ部23aによって可動部22が上方に移動してばね部材13の両端部13a、13bにおける上部側に当接することにより、可動部22が位置する箇所からばね部材13の中心部までにおけるばね部材13の両端部13a、13bの長さを短くして、回転操作部材11の回転操作時に付与されるばね部材13の負荷を大きくするように構成されている。
【0045】
また、この負荷調整部材14は、図16〜図18に示すように、調整操作部23の操作ツマミ23bを反時計回り(左回り)に回すと、調整操作部23のねじ部23aによって可動部22が下方に移動してばね部材13の両端部13a、13bにおける下部側に当接することにより、可動部22が位置する箇所からばね部材13の中心部までにおけるばね部材13の両端部13a、13bの長さを長くして、回転操作部材11の回転操作時に付与されるばね部材13の負荷を小さくするように構成されている。
【0046】
なお、ロータリースイッチ12は、図2および図3に示すように、接続ケーブル24によって楽器本体1内に設けられた回路基板(図示せず)と電気的に接続されている。この場合、接続ケーブル24は、その一端部がスイッチ本体15に接続された状態で取付部材17に固定具24aによって固定され、この状態で他端部側が楽器ケース1内を引き回されて回路基板に接続されるように構成されている。
【0047】
次に、このような回転式のスイッチ装置10を楽器本体1に組み付ける場合について説明する。この場合には、まず、回転操作部材11に負荷調整部材14を組み付ける。このときには、負荷調整部材14の可動部22の一端部を回転操作部材11の操作本体部18に設けられた操作取付部21のガイド孔部21aに挿入させて、可動部22のガイド溝22bを操作取付部21のガイド孔部21aの縁部に上下方向に移動可能に係合させる。
【0048】
この状態で、負荷調整部材14の調整操作部23を回転操作部材11の操作本体部18に取り付ける。このときには、操作本体部18の上方から調整操作部23を操作本体部18の外周部に設けられた操作面部20の挿入孔20bに挿入させ、この挿入した調整操作部23を操作本体部18の回転中心に設けられた円筒部19における大径筒部19aの取付孔19eに挿入させ、この挿入した調整操作部23の下部側に設けられたねじ部23aを可動部22のねじ孔22aに螺入させる。
【0049】
そして、調整操作部23の操作ツマミ23bを回して調整操作部23のねじ部23aを可動部22のねじ孔22aに螺入させながら、調整操作部23の下端部を操作取付部21の下端部に設けられた挿入孔21bに挿入させる。このときには、可動部22が回転せず、調整操作部23のみが回転して下側に移動し、この回転調整操作部23の操作ツマミ23bが操作本体部18の操作面部20の外周面に接近または接触する。
【0050】
この状態で、回転操作部材11の操作面部20の下面に位置する箇所の調整操作部23に、抜止めリング23cを取り付ける。これにより、調整操作部23が回転操作部材11に回転自在に取り付けられる。この状態では、調整操作部23は、操作ツマミ23bを回しても、調整操作部23が上下方向に移動することなく、その場所で回転する。
【0051】
この後、回転操作部材11にばね部材13を取り付ける。このときには、回転操作部材11の回転中心に設けられた円筒部19の小径筒部19bの外周にばね部材13の捻り部分を挿入させると共に、このばね部材13の両端部13a、13bを負荷調整部材14の可動部22の両側に配置させる。この状態で、回転操作部材11をロータリースイッチ12に取り付ける。
【0052】
このときには、予め、ロータリースイッチ12のスイッチ軸16を取付部材17の軸挿入孔17cに挿入させ、この状態でロータリースイッチ12のスイッチ本体15を取付部材17に取り付ける。また、このときには、接続ケーブル24の一端部をスイッチ本体15に接続して取付部材17に固定具24aによって固定する。
【0053】
そして、スイッチ本体15に回転可能に取り付けられたスイッチ軸16を回転操作部材11の回転中心に設けられた円筒部19の小径筒部19b内に挿入させる。このときには、円筒部19の小径筒部19b内に設けられたキー部19cにスイッチ軸16の切欠き部16aを対応させた状態で、小径筒部19b内にスイッチ軸16を挿入する。
【0054】
これにより、回転操作部材11は、その回転に伴ってロータリースイッチ12のスイッチ軸16が回転するようにスイッチ軸16に取り付けられる。また、小径筒部19b内にスイッチ軸16を挿入する際には、取付部材17の延出部17bに設けられた固定部17dをばね部材13の両端部13a、13b間に挿入して配置する。
【0055】
この後、取付部材17を楽器本体1の上部ケース2内に取り付ける。このときには、回転操作部材11の上部側を上部ケース2に設けられた開口部2a内に上部ケース2の内部から挿入させて上部ケース2の上面側に突出させる。この状態で、取付部材17を上部ケース2内に取り付ける。そして、ロータリースイッチ12に一端部が接続されて固定された接続ケーブル24の他端部を楽器本体1内に設けられた回路基板(図示せず)と電気的に接続する。これにより、回転式のスイッチ装置10が楽器本体1内に組み付けられる。
【0056】
次に、このような電子鍵盤楽器で演奏をする場合について説明する。
この電子鍵盤楽器で演奏する際には、楽器本体1の上部ケース2から上方に露出した鍵盤部4における複数の鍵5を押鍵操作する。すると、スピーカ部6から演奏に応じた楽音が放音される。このような演奏中に回転式のスイッチ装置10における回転操作部材11を回転操作すると、その回転操作部材11の回転操作に応じて、放音される楽音に変化を与えて効果を付与することができる。
【0057】
この場合、この回転式のスイッチ装置10では、負荷調整部材14を操作して回転操作部材11の回転動作を重くしたり軽くしたりすることができ、これにより演奏者の好みに合った操作感触で回転操作部材11を回転操作することができる。このため、演奏者が所望する感触で回転操作部材11を回転操作することができるので、スイッチ操作性を向上させることができる。
【0058】
例えば、回転式のスイッチ装置10における回転操作部材11の回転動作を重くする場合には、図13に示すように、負荷調整部材14の調整操作部23の操作ツマミ23bを時計回り(右回り)に回す。すると、調整操作部23のねじ部23aが回転し、このねじ部23aの回転に伴って可動部22が上方に移動してばね部材13の両端部13a、13bにおける上部側に当接する。
【0059】
すなわち、可動部22が上方に移動すると、図13に示すように、この可動部22が回転操作部材11の回転中心である円筒部19に接近する方向に位置し、この接近した位置で可動部22がばね部材13の両端部13a、13bに当接する。このため、可動部22が位置する箇所からばね部材13の中心部までにおけるばね部材13の両端部13a、13bの長さが短くなるので、可動部22がばね部材13をねじる際に、可動部22に付与される力が大きくなる。これにより、ばね部材13のばね力によって回転操作部材11に付与される負荷が大きくなる。
【0060】
この状態で、図14に示すように、回転操作部材11の操作面部20から突出した操作ツマミ23bを指先で正方向(時計回り方向)に操作して回転操作部材11を回転させると、これに伴って負荷調整部材14の可動部22がばね部材13のばね力に抗して同じ方向に回転移動する。
【0061】
このときには、図14に示すように、ばね部材13の一方の端部13bが取付部材17の固定部17dに当接して保持され、この状態でばね部材13の他方の端部13aが負荷調整部材14の可動部22によって押し広げられる。このため、回転操作部材11を回転操作させる際に、指先にばね部材13のばね力が負荷として付与される。
【0062】
すなわち、図14に示すように、可動部22が回転操作部材11の円筒部19に接近した状態で、その円筒部19を中心に回転移動する際には、可動部22が位置する箇所からばね部材13の中心部までにおけるばね部材13の両端部13a、13bの長さが短いので、回転操作部材11を回転させる際に、指先に付与されるばね部材13の負荷が大きくなる。このため、指先に重い感触が与えられるので、ゆったりとした回転操作ができる。
【0063】
この後、回転操作部材11の操作面部20から突出した操作ツマミ23bから指先を離すと、回転操作部材11の可動部22がばね部材13の他方の端部13aによって反時計回り方向に押し戻されるので、図13に示すように、回転操作部材11がばね部材13のばね力によって中立状態(ニュートラル位置)に戻る。
【0064】
また、この回転操作部材11を、図15に示すように、逆方向(反時計回り方向)に回転させる際には、ばね部材13の一方の端部13aが取付部材17の固定部17dに当接して保持され、この状態でばね部材13の他方の端部13bが負荷調整部材14の可動部22によって押し広げられる。このため、回転操作部材11を回転操作させる際に、指先にばね部材13のばね力が負荷として付与される。
【0065】
このときにも、可動部22が回転操作部材11の円筒部19に接近した状態で、その円筒部19を中心に回転移動することにより、回転操作部材11を回転させる際に、指先に付与される負荷が大きくなり、指先に重い感触が与えられるので、ゆったりとした回転操作ができる。なお、このときにも、回転操作部材11の操作面部20から突出した操作ツマミ23bから指先を離すと、回転操作部材11がばね部材13のばね力によって中立状態(ニュートラル位置)に戻る。
【0066】
次に、回転操作部材11の回転動作を軽くする場合について説明する。この場合には、図16に示すように、負荷調整部材14の調整操作部23の操作ツマミ23bを反時計回り(左回り)に回す。すると、調整操作部23のねじ部23aが回転し、このねじ部23aの回転に伴って可動部22が下方に移動してばね部材13の両端部13a、13bにおける下部側に当接する。
【0067】
すなわち、可動部22が下方に移動すると、図16に示すように、この可動部22が回転操作部材11の回転中心である円筒部19から離れる方向に位置し、この離れた位置で可動部22がばね部材13の両端部13a、13bに当接する。このため、可動部22が位置する箇所からばね部材13の中心部までにおけるばね部材13の両端部13a、13bの長さが長くなるので、可動部22がばね部材13をねじる際に、可動部22に付与される力が小さくなる。これにより、ばね部材13のばね力によって回転操作部材11の回転操作時に付与される負荷が小さくなる。
【0068】
この状態で、図17に示すように、回転操作部材11の操作面部20から突出した操作ツマミ23bを指先で正方向(時計回り方向)に操作して回転操作部材11を回転させると、これに伴って負荷調整部材14の可動部22がばね部材13のばね力に抗して同じ方向に回転移動する。
【0069】
このときには、図17に示すように、ばね部材13の一方の端部13bが取付部材17の固定部17dに当接して保持され、この状態でばね部材13の他方の端部13aが負荷調整部材14の可動部22によって押し広げられる。このため、回転操作部材11を回転操作させる際に、指先にばね部材13のばね力が負荷として付与される。
【0070】
すなわち、可動部22が回転操作部材11の円筒部19から離れた状態で、その円筒部19を中心に回転移動する際には、可動部22が位置する箇所からばね部材13の中心部までにおけるばね部材13の両端部13a、13bの長さが長くなるので、回転操作部材11を回転させる際に、指先に付与されるばね部材13の負荷が小さくなる。このため、指先に軽い感触が与えられると共に、素早い回転操作ができる。
【0071】
この後、回転操作部材11の操作面部20から突出した操作ツマミ23bから指先を離すと、回転操作部材11の可動部22がばね部材13の他方の端部13aによって反時計回り方向に押し戻されるので、図16に示すように、回転操作部材11がばね部材13のばね力によって中立状態(ニュートラル位置)に戻る。
【0072】
また、この回転操作部材11を、図18に示すように、逆方向(反時計回り方向)に回転させる際には、ばね部材13の一方の端部13aが取付部材17の固定部17dに当接して保持され、この状態でばね部材13の他方の端部13bが負荷調整部材14の可動部22によって押し広げられる。このため、回転操作部材11を回転操作させる際に、指先にばね部材13のばね力が負荷として付与される。
【0073】
このときにも、上述した場合と同様、可動部22が回転操作部材11の円筒部19から離れた状態で、その円筒部19を中心に回転移動するため、回転操作部材11を回転させる際に、指先に付与される負荷が小さくなり、指先に軽い感触が与えられるので、このときにも素早い回転操作ができる。なお、このときにも、回転操作部材11の操作面部20から突出した操作ツマミ23bから指先を離すと、回転操作部材11がばね部材13のばね力によって中立状態(ニュートラル位置)に戻る。
【0074】
このように、この回転式のスイッチ装置10によれば、楽器本体1の上部ケース2に対して取り付けられたロータリースイッチ12と、このロータリースイッチ12を回転操作に応じてスイッチ動作させる回転操作部材11と、この回転操作部材11が回転する際に回転操作部材11に負荷を付与するばね部材13と、このばね部材13のばね力によって回転操作部材11に付与される負荷を調整する負荷調整部材14と、を備えていることにより、演奏者の好みに合った操作感触が得られ、演奏者が所望するような感触の回転操作を行うことができるので、スイッチ操作性の向上を図ることができる。
【0075】
すなわち、このスイッチ装置10では、ばね部材13のばね力によって回転操作部材11に付与される負荷を負荷調整部材14によって調整することができるので、簡単に且つ容易に回転操作部材11の回転操作力を重くしたり、軽くしたりすることができる。すなわち、回転操作部材11の回転操作力を重くすることにより、ゆったりとした操作ができ、また回転操作部材11の回転操作力を軽くすることにより、素早い操作ができる。これにより、演奏者の好みに合った操作感触を得ることができ、演奏者が所望するような感触の回転操作を行うができるので、スイッチ操作性を向上させることができる。
【0076】
この場合、ばね部材13は、回転操作部材11が正方向と逆方向とのいずれかの方向に回転する際に回転操作部材11に付与される負荷を徐々に大きくし、また回転操作部材11がいずれの方向にも回転しない中立状態(ニュートラル状態)のときに回転操作部材11に付与される負荷を最も小さくする構成であることにより、回転操作部材11を指先で回す際に、回転操作部材11の回転に伴って指先の感触を徐々に重くすることができると共に、指先を回転操作部材11から離すと、回転操作部材11を中立状態(ニュートラル状態)に自動的に戻すことができるので、これによってもスイッチ操作性を向上させることができる。
【0077】
また、負荷調整部材14は、回転操作部材11に移動可能に設けられてばね部材13のばね力を変化させる可動部22と、この可動部22をばね部材13のばね力が変化する方向に移動させる調整操作部23とを備えているので、調整操作部23を操作することにより、可動部22を容易に移動させることができ、これにより簡単に且つ容易にばね部材13のばね力を変化させて調整することができるので、ばね部材13のばね力を良好に且つ最適に調整することができ、演奏者が所望する回転操作時の感触を良好に得ることができる。
【0078】
この場合、ばね部材13は、回転操作部材11の回転中心に位置する円筒部19の外周に配置された捻じりばねであり、この捻じりばねの両端部13a、13bが楽器本体1の上部ケース2に対して固定された取付部材17の固定部17dの両側に配置されるように構成されていることにより、固定部17dによってばね部材13のばね力を回転操作部材11に対して確実に且つ良好に付与することができると共に、ばね部材13を回転操作部材11に簡単に且つ容易に取り付けることができる。
【0079】
また、負荷調整部材14の可動部22は、捻りばねであるばね部材13の両端部13a、13b間に位置し、この状態で回転操作部材11の回転中心に位置する円筒部19に対する接離方向に移動可能に配置されていることにより、可動部22を回転操作部材11の回転中心に位置する円筒部19に対して接離方向に移動させるだけで、ばね部材13のばね力を簡単に且つ容易に調整することができ、これにより演奏者が所望する回転操作部材11の回転操作の感触を最適に且つ良好に調整することができる。
【0080】
すなわち、可動部22を回転操作部材11の回転中心に位置する円筒部19に接近する方向に移動させると、可動部22が位置する箇所からばね部材13の中心部までにおけるばね部材13の両端部13a、13bの長さが短くなるので、ばね部材13のばね力が可動部22に強く付与されることになる。このため、回転操作部材11の回転操作力を重くすることができ、これにより回転操作部材11をゆったり操作することができる。
【0081】
また、可動部22を回転操作部材11の回転中心に位置する円筒部19から離れる方向に移動させると、可動部22が位置する箇所からばね部材13の中心部までにおけるばね部材13の両端部13a、13bの長さが長くなるので、ばね部材13のばね力が可動部22に弱く付与されることになる。このため、回転操作部材11の回転操作力を軽くすることができ、これにより回転操作部材11を素早く操作することができる。
【0082】
さらに、この負荷調整部材14の可動部22は、回転操作部材11に設けられた操作取付部21のガイド孔部21aによって非回転状態でガイドされていると共に調整操作部23に対応する箇所にねじ孔22aを有しており、調整操作部23は、その一端部に設けられたねじ部23aが可動部22のねじ孔22aに螺合し、他端部が回転操作部材11における操作面部20の外周面側から突出した状態で回転操作部材11に回転可能に取り付けられていることにより、操作面部20の外周面側から突出している調整操作部23の操作ツマミ23bを回転操作するだけ、可動部22を容易に且つ良好に移動させることができる。
【0083】
すなわち、この負荷調整部材14は、調整操作部23の他端部である操作ツマミ23bを回すと、これに伴って調整操作部23のねじ部23aが回転するので、このねじ部23aが可動部22のねじ孔22a内で回転し、このねじ部23aの回転に応じて可動部22を回転させることなく回転操作部材11に設けられた操作取付部21のガイド孔部21aに沿って移動させることができる。
【0084】
これにより、操作面部20の外周面側から突出している調整操作部23の操作ツマミ23bを回転操作するだけ、可動部22を容易に移動させて、ばね部材13の両端部13a、13bに当接する位置を正確に且つ良好に変化させることができると共に、ばね部材13のばね力を無段階で微調整することができる。これにより、演奏者が所望する回転操作部材11の回転操作の感触を最適に且つ良好に調整することができる。
【0085】
この場合、調整操作部23の操作ツマミ23bが回転操作部材11の操作面部20の外周面側から突出しているので、回転操作部材11を回転操作する際に、操作ツマミ23bに指先を引っ掛けて回転操作することができ、これにより回転操作部材11を確実に且つ良好に回転させることができる。また、この負荷調整部材14は、電子鍵盤楽器を演奏する前、または演奏中に、操作ツマミ23bを操作してばね部材13のばね力を容易に且つ良好に調整することができる。このため、調整作業が簡単で容易にできるので、電子鍵盤楽器の演奏性をも向上させることができる。
【0086】
なお、上述した実施形態では、電子鍵盤楽器に適用した場合について述べたが、必ずしも電子鍵盤楽器である必要はなく、例えば電気ギターなどの電子弦楽器や、サックスホーンなどの電子管楽器など、各種の電子楽器にも適用することができるほか、必ずしも電子楽器に適用する必要はなく、シンセサイザーなどの音響機器や各種の電子機器などにも広く適用することができる。
【0087】
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、これに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0088】
(付記)
請求項1に記載の発明は、装置本体に対して取り付けられた回転式のスイッチ部と、このスイッチ部を回転操作に応じてスイッチ動作させる回転操作部材と、この回転操作部材が回転する際に前記回転操作部材に負荷を付与する付勢部材と、この付勢部材によって前記回転操作部材に付与される前記負荷を調整する負荷調整部材と、を備えていることを特徴とするスイッチ装置である。
【0089】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のスイッチ装置において、前記付勢部材は、前記回転操作部材が正方向と逆方向とのいずれかの方向に回転する際に前記回転操作部材に付与される前記負荷を徐々に大きくし、前記回転操作部材がいずれの方向にも回転しない中立状態のときに前記回転操作部材に付与される前記負荷を最も小さくする構成であることを特徴するスイッチ装置である。
【0090】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のスイッチ装置において、前記負荷調整部材は、前記回転操作部材に移動可能に設けられて前記付勢部材の付勢力を変化させる可動部と、この可動部を前記付勢部材の付勢力が変化する方向に移動させる調整操作部とを備えていることを特徴するスイッチ装置である。
【0091】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のスイッチ装置において、前記付勢部材は、前記回転操作部材の回転中心に配置された捻じりばねであり、この捻じりばねの両端部が前記装置本体に対して固定された固定部の両側に配置されており、
前記負荷調整部材の前記可動部は、前記付勢部材である前記捻じりばねにおける前記両端部の間に位置し、この状態で前記回転操作部材の回転中心に対する接離方向に移動可能に配置されていることを特徴とするスイッチ装置である。
【0092】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のスイッチ装置において、前記負荷調整部材の前記可動部は、前記回転操作部材に設けられたガイド部によって非回転状態でガイドされていると共に前記調整操作部に対応する箇所にねじ孔を有しており、前記調整操作部は、その一端部に設けられたねじ部が前記可動部の前記ねじ孔に螺合し、他端部が前記回転操作部材の外周面側から突出した状態で前記回転操作部材に回転可能に取り付けられていることを特徴とするスイッチ装置である。
【符号の説明】
【0093】
1 楽器本体
2 上部ケース
2a 開口部
10 スイッチ装置
11 回転操作部材
12 ロータリースイッチ
13 ばね部材
13a、13b ばね部材の両端部
14 負荷調整部材
15 スイッチ本体
16 スイッチ軸
17 取付部材
17d 固定部
18 操作本体部
19 円筒部
20 操作面部
21 操作取付部
21a ガイド孔部
22 可動部
22a ねじ孔
22b ガイド溝
23 調整操作部
23a ねじ部
23b 操作ツマミ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に対して取り付けられた回転式のスイッチ部と、
このスイッチ部を回転操作に応じてスイッチ動作させる回転操作部材と、
この回転操作部材が回転する際に前記回転操作部材に負荷を付与する付勢部材と、
この付勢部材によって前記回転操作部材に付与される前記負荷を調整する負荷調整部材と、
を備えていることを特徴とするスイッチ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のスイッチ装置において、前記付勢部材は、前記回転操作部材が正方向と逆方向とのいずれかの方向に回転する際に前記回転操作部材に付与される前記負荷を徐々に大きくし、前記回転操作部材がいずれの方向にも回転しない中立状態のときに前記回転操作部材に付与される前記負荷を最も小さくする構成であることを特徴するスイッチ装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のスイッチ装置において、前記負荷調整部材は、前記回転操作部材に移動可能に設けられて前記付勢部材の付勢力を変化させる可動部と、この可動部を前記付勢部材の付勢力が変化する方向に移動させる調整操作部とを備えていることを特徴するスイッチ装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載のスイッチ装置において、前記付勢部材は、前記回転操作部材の回転中心に配置された捻じりばねであり、この捻じりばねの両端部が前記装置本体に対して固定された固定部の両側に配置されており、
前記負荷調整部材の前記可動部は、前記付勢部材である前記捻じりばねにおける前記両端部の間に位置し、この状態で前記回転操作部材の回転中心に対する接離方向に移動可能に配置されていることを特徴とするスイッチ装置。
【請求項5】
請求項4に記載のスイッチ装置において、前記負荷調整部材の前記可動部は、前記回転操作部材に設けられたガイド部によって非回転状態でガイドされていると共に前記調整操作部に対応する箇所にねじ孔を有しており、前記調整操作部は、その一端部に設けられたねじ部が前記可動部の前記ねじ孔に螺合し、他端部が前記回転操作部材の外周面側から突出した状態で前記回転操作部材に回転可能に取り付けられていることを特徴とするスイッチ装置。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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