説明

スキー場部材およびそれを張設したスキー場

【課題】本発明は、スキー場の積雪量が少ない場合、芝生上でもスキーを可能とする手段の提供にある。
【解決手段】平板に、突部と透水部を設けた部材において、突部は平板上に開口し他端が閉じられ、透水部は平板に設けた透孔である部材を張り設したスキー場部材およびスキー場である。突部間に雪を保持し、突部間に設けた透孔を介して、夏場は草が生え、芝生スキーを可能とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スキー場に関する技術に属する。
【背景技術】
【0002】
スキー場は積雪量の多い場所で、雪崩などの危険性の少ない傾斜面に設置される。近年積雪量の低減が著しい場所が増え、気温の低いところでは人工的に水を噴霧して雪に変える場所も現れている。雪が少なく一部敷材が露出している場合などに特開平08-302609に表面に無数の不規則な小凹凸を有する粗面である紐を網目状に融着したネットを用いるものが開示されている。スキー場施設などで滑走時の摩擦抵抗を減ずるため、特開2006-006734にはフッ素樹脂あるいはシリコーン樹脂による小片、薄片、フィルム片を所定の厚さに積層あるいは堆積する方法などが開示されている。雪上のスキーおよび芝上のスキー両方に対応する手段はない。
【0003】
【特許文献1】特開平08-302609
【特許文献2】特開2006-006734
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、スキー場の積雪量が少ない場合および芝生上でもスキーを可能とする手段の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、平板に、突部と透水部を設けた部材において、突部は平板上に開口し他端が閉じられ、透水部は平板に設けた透孔であるスキー場部材およびそれを張設したスキー場である。雪を保持できるようスキー場部材に突部を設け、また同時に芝が育成できるよう透孔を設けた。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、スキー場部材の突部間に雪が保持できるため、積雪量が少ない場合でもスキーが可能となる。夏場は透孔より育成した芝、草により芝スキーが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下本発明を図により詳細に説明する。
図1は、本発明を構成するスキー場部材の概念を示す正面図および断面図である。
図1に示したように、本スキー場部材は樹脂製の平板に突部と透孔部が設けられている。突部は筒状で平板に開口し、その他端は閉じられている。透孔部は平板に設けられた透孔である。突部の間隔は、スキーの板がその上部を通過し、間に挟まらない程度に設けることが好ましい。
【0008】
本スキー場部材を斜面に張設してスキー場とする。スキー場に降った雪は本スキー場部材の突部間に踏み固められて固定される。積雪量が予測したように得られない場合で、一部露出した状態であってもスキー場部材の突部上を通過することができる。
【0009】
夏場は、本スキー場部材の透孔部から、芝生あるいは草が生え芝生スキーとすることも可能である。
スキーに限らずスノボーなど雪上のスポーツに対応可能である。
【0010】
本スキー場部材は、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの熱可塑系の樹脂で製造可能である。図に示した本スキー場部材は特に継手などは示していないが、必要に応じて相接する2辺に既存のオス、メスの接合用継手を設けることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明であるスキー場部材の概念図である。
【図2】本スキー状部材を用いたスキー場の概念図である。
【符号の説明】
【0012】
1 スキー場部材
11 突部
12 透水部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平板に、突部と透水部を設けた部材において、突部は平板上に開口し他端が閉じられ、透水部は平板に設けた透孔であるスキー場部材およびそれを張設したスキー場。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−184734(P2008−184734A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−16354(P2007−16354)
【出願日】平成19年1月26日(2007.1.26)
【出願人】(306024805)株式会社 林物産発明研究所 (155)
【Fターム(参考)】