説明

スケジュール管理システム及びスケジュール管理方法並びに携帯端末

【課題】利用者の煩雑な入力操作がなく、イベントのスケジュール管理を確実に行うことができるスケジュール管理システム及びスケジュール管理方法並びに携帯端末の提供。
【解決手段】サービス提供者の店舗に設置される情報処理端末20と、サービス利用者の携帯端末40と、サービスにおけるイベントを管理するサーバ30とがネットワーク接続されるシステムにおいて、イベント発生時に情報処理端末20でイベント情報を登録すると、イベント情報がサーバ30に送信され、サーバ30ではイベント情報に基づいて携帯端末40で利用可能な特定フォーマットの電子メールを作成し、所定の時期に携帯端末40に送信し、携帯端末40では送信された電子メールを解析してイベント情報を抽出し、イベント情報をスケジュール管理ツールに登録又は更新し、スケジュール管理ツール表示部にイベント情報を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スケジュール管理システム及びスケジュール管理方法並びに携帯端末に関し、特に、サービス利用者の入力操作なしでサービスにおけるイベントのスケジュール管理が可能なスケジュール管理システム及びスケジュール管理方法並びに携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
日常生活の中において、クリーニングに出して仕上がった衣類などをクリーニング屋に取りに行っても、仕上がりが予定されていた時間を過ぎているにも関わらず出来上がっておらず、再度取りに行くことになったり、レンタルショップで借りたCDの返却をついうっかり忘れてしまったり、返却日が分からなくなってしまうなど、予定が意図せず変更されてしまう、または予定が分からなくなることは誰しも経験することである。
【0003】
このような問題に対して、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistants)などの携帯端末に設けられたスケジュール管理ツールなどを利用してスケジュール管理が行われている。
【0004】
例えば、下記特許文献1には、電子メールの送受信が可能なユーザの携帯電話機と、無線ネットワークを制御し携帯電話機との通信を仲介するセンター局サーバと、スケジュール情報を蓄積し指定された通知日時に取り出すデータサーバと、センター局サーバから転送される電子メールを解析し、スケジュール情報を抽出しデータサーバに送信すると共にデータサーバの取り出したスケジュール情報を受信し電子メールに変換してセンター局サーバを介し携帯電話機に送信するメールサーバと、インターネット上でスケジュール情報の提示、更新サービスを提供するWWWサーバと、ユーザ端末と、閲覧者端末とを含むスケジュール管理システムが開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2002−288394号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、携帯電話機やPDAなどの携帯端末に設けられたスケジュール管理ツールなどを利用し、携帯端末に利用者自らがスケジュールを登録することで、スケジュールを忘れてしまうケースについては回避することも可能であるが、そのスケジュール管理ツールに対して、利用者側でイベントが発生する度にスケジュールを登録する操作が必要であるために操作が煩雑になり、スケジュールの登録を忘れてしまうとスケジュール管理ができなくなってしまうという問題があった。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、サービス利用者自らが煩雑な入力操作をすることなく、サービスにおけるイベントのスケジュール管理を確実に行うことができるスケジュール管理システム及びスケジュール管理方法並びに携帯端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、サービス提供者の店舗に設置される情報処理端末と、サービス利用者が使用する携帯端末と、サービスにおけるイベントのスケジュールを管理するサーバとが通信ネットワークで接続されるスケジュール管理システムにおいて、前記情報処理端末は、予め入力された、前記イベントに関する情報と前記携帯端末を特定する携帯端末情報とを含むイベント情報を前記サーバに通知する情報通知部を備え、前記サーバは、前記情報処理端末から通知された前記イベント情報を解析する情報解析部と、前記イベント情報に基づいて前記携帯端末で利用可能な特定フォーマットの電子メールを作成するデータ作成部と、前記電子メールを前記携帯端末情報で特定される前記携帯端末に送信するデータ送信部とを備え、前記携帯端末は、前記電子メールを解析して前記イベント情報を抽出し、前記イベント情報をスケジュール管理ツールに登録又は更新する制御部を備えるものである。
【0009】
本発明においては、前記イベントは、前記サービス利用者が前記サービス提供者の物品を借用するイベントであり、前記イベント情報は、前記物品の返却日時と、前記物品を特定する情報と、前記店舗を特定する情報と、前記携帯端末情報と、前記電子メールの送信スケジュールとを含む構成とすることができる。
【0010】
また、本発明においては、前記イベントは、前記サービス提供者が前記サービス利用者の物品に対して処理を行うイベントであり、前記イベント情報は、前記処理の完了予定日時と、前記物品を特定する情報と、前記店舗を特定する情報と、前記携帯端末情報と、前記電子メールの送信スケジュールとを含む構成とすることができ、前記情報処理端末の前記情報通知部は、前記完了予定日時より前の所定日時までに前記処理が完了した場合は前記サーバに完了情報を通知し、前記サーバの前記データ送信部は、前記所定日時までに前記完了情報が通知された場合は、前記携帯端末に前記完了情報を送信し、前記所定日時までに前記完了情報が通知されなかった場合は、前記携帯端末に遅延情報を送信する構成とすることもできる。
【0011】
また、本発明は、サービス提供者の店舗に設置される情報処理端末と、サービス利用者が使用する携帯端末と、サービスにおけるイベントのスケジュールを管理するサーバとが通信ネットワークで接続されるシステムにおけるスケジュール管理方法であって、前記情報処理端末で、前記イベントに関する情報と前記携帯端末を特定する携帯端末情報とを含むイベント情報を入力する入力ステップと、前記情報処理端末で、前記イベント情報を前記サーバに通知する情報通知ステップと、前記サーバで、前記情報処理端末から通知された前記イベント情報を解析する情報解析ステップと、前記サーバで、前記イベント情報に基づいて前記携帯端末で利用可能な特定フォーマットの電子メールを作成するデータ作成ステップと、前記サーバで、前記電子メールを前記携帯端末情報で特定される前記携帯端末に送信するデータ送信ステップと、前記携帯端末で、前記電子メールを解析して前記イベント情報を抽出し、前記イベント情報をスケジュール管理ツールに登録又は更新する登録ステップと、前記携帯端末で、スケジュール管理ツールを用いて、前記イベント情報を表示部に表示する表示ステップと、を少なくとも有するものである。
【0012】
本発明においては、前記イベントは、前記サービス利用者が前記サービス提供者の物品を借用するイベントであり、前記イベント情報は、前記物品の返却日時と、前記物品を特定する情報と、前記店舗を特定する情報と、前記携帯端末情報と、前記電子メールの送信スケジュールとを含む構成とすることができる。
【0013】
また、本発明においては、前記イベントは、前記サービス提供者が前記サービス利用者の物品に対して処理を行うイベントであり、前記イベント情報は、前記処理の完了予定日時と、前記物品を特定する情報と、前記店舗を特定する情報と、前記携帯端末情報と、前記電子メールの送信スケジュールとを含む構成とすることができ、前記情報通知ステップでは、前記完了予定日時より前の所定日時までに前記処理が完了した場合は前記サーバに完了情報を通知し、前記データ送信ステップでは、前記所定日時までに前記完了情報が通知された場合は、前記携帯端末に前記完了情報を送信し、前記所定日時までに前記完了情報が通知されなかった場合は、前記携帯端末に遅延情報を送信する構成とすることもできる。
【0014】
また、本発明は、サービスにおけるイベントのスケジュールを管理するスケジュール管理ツールを備える携帯端末であって、前記イベントに関するイベント情報に基づいて作成された特定フォーマットの電子メールを解析して前記イベント情報を抽出し、前記イベント情報を前記スケジュール管理ツールに登録又は更新する制御部を備えるものである。
【0015】
このように、本発明では、サービスにおけるイベントが発生した場合に、サービス提供者の情報処理端末側でイベント情報の登録を行い、そのイベント情報が情報処理端末からサーバを介して携帯端末に送信され、携帯端末でそのイベント情報をスケジュール管理ツールに登録又は更新し、スケジュール管理ツールを用いて表示部にイベント情報を表示するため、サービス利用者自らがイベント情報を入力しなくても、スケジュール管理ツールを用いてイベントのスケジュール管理を確実に行うことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のスケジュール管理システム及びスケジュール管理方法並びに携帯端末によれば、サービス利用者自らが煩雑な入力操作をすることなく、サービスにおけるイベントのスケジュール管理を確実に行うことができる。
【0017】
その理由は、サービス提供者の店舗に設置される情報処理端末と、サービス利用者が使用する携帯端末と、サービスにおけるイベントのスケジュールを管理するサーバとが通信ネットワークで接続されたシステムにおいて、イベント発生時に、サービス提供者の情報処理端末でイベント情報を登録すると、そのイベント情報がサーバに送信され、サーバではそのイベント情報に基づいて携帯端末で利用可能な特定フォーマットの電子メールを作成し、その電子メールをサービス利用者の携帯端末に送信し、サービス利用者の携帯端末では送信された電子メールを解析してイベント情報を抽出し、そのイベント情報をスケジュール管理ツールに登録又は更新し、そのスケジュール管理ツールを用いて表示部にイベント情報を表示してサービス利用者に通知するからである。
【0018】
具体的には、様々なサービス(例えば、CD/DVDレンタルやクリーニングなど)の日時情報(例えば、CD/DVDレンタルの返却日時やクリーニングの完了予定日時など)をサービス利用者に通知してスケジュール管理ツールに登録又は更新したり、表示することにより、サービス利用者は、より正確なイベントの期限管理を行うことができ、それを元に計画的に行動することが可能となる。一方、サービス提供者側は、サービス利用者へのサービス提供により顧客確保の促進を図ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
従来技術で示したように、携帯電話機やPDAなどの携帯端末に設けられたスケジュール管理ツールなどを利用してスケジュール管理が行われているが、従来の方法では、サービス利用者自らがスケジュールの登録を行わなければならないために操作が煩雑であり、登録忘れなどによってスケジュール管理を確実に実行することができないという問題があった。
【0020】
このような問題に対して、様々なイベントに関する情報を、面倒な操作を行うことなく、個人の身近なツールを用いて通知したりスケジュール管理ツールに登録することができれば、サービス利用者は時間をより効率的に利用でき、かつ、計画的に行動することが可能となる。
【0021】
そこで、本発明では、レンタル品の返却期限やクリーニングの仕上がり日時など、未来の日程の認識が必要となるイベント発生時に、サービス提供者側でイベント情報を登録し、そのイベント情報をサーバに送信し、サーバでイベント情報を解析して携帯端末で利用可能な特定フォーマットの電子メールを作成し、その電子メールをスケジュール管理ツールが搭載された携帯端末に送信し、携帯端末では、受信した電子メールからイベント情報を抽出して、そのイベント情報をスケジュール管理ツールに自動登録・更新し、スケジュール管理ツールを用いて表示部にそのイベント情報を表示してサービス利用者に通知する。
【0022】
これにより、携帯端末の利用者側は未来のイベント情報を自身で登録することなく、自動登録・更新された今後の予定を携帯端末で確認することが可能となる。また、そのような利便性の高いサービスを提供する側は顧客獲得を促進することができる。
【実施例1】
【0023】
上記した本発明の一実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の第1の実施例に係るスケジュール管理システム及びスケジュール管理方法並びに携帯端末について、図1乃至図6を参照して説明する。図1は、本実施例のスケジュール管理システムの構成を示す図であり、図2乃至図4は、各々、情報処理端末、サーバ、携帯端末の構成を示すブロック図である。また、図5及び図6は、本実施例のスケジュール管理システムを用いたスケジュール管理方法の例を示す図である。
【0024】
図1に示すように、本実施例のスケジュール管理システム10は、各種イベントを契機にイベント情報を送信可能な機能もしくはアプリケーションを搭載したパーソナルコンピュータなどの情報処理端末20と、情報処理端末20から送信されるイベント情報の管理や携帯端末40へのメール配信を行うサーバ30と、サーバ30から配信される電子メールを解析してイベント情報を抽出し、そのイベント情報をスケジュール管理ツールに自動登録するPDAや携帯電話機などの携帯端末40とを含み、これらはインターネットなどの通信ネットワーク50を介して接続されている。
【0025】
また、図2に示すように、上記情報処理端末20は、サービス提供者がサービス利用者を登録したりイベント情報を入力するための操作部22と、サービス登録画面やイベント情報入力画面などを表示する表示部23と、サービス利用者の登録情報などを記憶するハードディスクなどの記憶部24と、登録されたサービス利用者が使用する携帯端末40を特定する情報と入力されたイベント情報などをサーバ30に通知する情報通知部25と、通信ネットワーク50に接続するための通信部26と、これらを制御する制御部21などで構成される。なお、上記情報通知部25はハードウェアとして構成してもよいし、コンピュータを、情報通知部25として機能させるプログラムとして構成し、該プログラムを情報処理端末20で動作させる構成としてもよい。
【0026】
また、図3に示すように、上記サーバ30は、情報処理端末20から通知されるイベント情報を解析して、日時情報やイベント名称、店舗名称、データ配信先情報、送信スケジュールなどの各種情報を読み取る情報解析部33と、イベント情報やイベント情報から抽出した各種情報を記憶する記憶部32と、イベント情報に基づいて携帯端末40で利用可能な特定フォーマットのデータ(電子メール)を作成するデータ作成部34と、作成した電子メールとして携帯端末40に送信するデータ送信部35と、通信ネットワーク50に接続するための通信部36と、これらを制御する制御部31などで構成される。
【0027】
また、図4に示すように、携帯端末40は、アンテナ41と、無線部42と、制御部43と、方向キーや数字キー、特殊キーなどで構成されるキー操作部44と、液晶表示装置や有機EL(Electroluminescence)表示装置などで構成される表示部45と、スケジュールを管理するためのスケジュール管理ツールなどが記憶されるRAM(Random Access Memory)などのメモリ46と、音声コーデック部47と、スピーカ48と、マイク49などで構成される。
【0028】
そして、制御部43の制御により、無線部42、アンテナ41を介して基地局と通信を行う。無線部42はアンテナ41にて信号を受信し、信号周波数を選択し周波数変換を行い、これを増幅、復調して受信データを制御部43に出力する。制御部43は受信データを処理して音声信号を音声コーデック部47に出力し、音声コーデック部47は音声信号をアナログ信号に変換し、スピーカ48は音声を出力する。また、マイク49により入力された音声は、音声コーデック部47にてPCM信号にA/D変換され、制御部43がその信号を送信データに処理し、無線部42が送信データを変調し、規定の周波数の搬送波として増幅し、アンテナ41から送信される。
【0029】
また、制御部43は、アンテナ41及び無線部42を介してサーバ30から受信した電子メールを解析してイベント情報を抽出し、そのイベント情報を上記スケジュール管理ツールに登録又は更新する制御を行う。この制御は、コンピュータを、上記制御を行う手段として機能させる制御プログラムで実行してもよい。
【0030】
次に、図5及び図6を参照して、本実施例のスケジュール管理システムを用いたスケジュール管理方法の具体例について説明する。なお、本実施例は、CD/DVDの貸し出し業を営むレンタルショップ60において、利用者向けに返却日時やレンタルショップ60でのキャンペーン情報の通知サービスの提供を行う場面を想定した例を示すものである。
【0031】
図5は、サービス利用者がレンタル品を借りる際の流れである。
【0032】
まず、S11で、サービス利用者は自身の携帯端末40への情報サービス提供の承諾および情報配信先の登録をレンタルショップ60にて行う。
【0033】
次に、S12で、サービス利用者はレンタルしたい品物をショップレジに持ち込み、レンタルショップ60側でレンタルの手続きを開始する。情報処理端末20の制御部21は、レンタル品の返却期間やレンタル物件名、イベント名、貸し出し店舗名、データ配信先(サービス利用者の携帯端末40のメールアドレスなど)、送信スケジュールなどのイベント情報(ここではレンタル情報と呼ぶ。)を記憶部24に登録し、S13で、情報通知部25は、レンタル情報を含むデータをサーバ30に送信する。
【0034】
次に、S14で、サーバ30の情報解析部33は、レンタル情報を解析して個々の情報を読み取り、データ作成部34は、レンタル情報を成型して携帯端末40でスケジュール管理ツールに自動登録可能な特定フォーマットの電子メールを作成する。携帯端末40における自動登録の為のフォーマット例に関しては、例えば、図5に示すように、送信元をサーバ30の名前などとして、それを識別子として携帯端末40側で自動登録を行うかどうかを判断できるようにし、スケジュール管理ツールに登録すべきレンタル情報の全部又は一部を本文に記載する。
【0035】
次に、S15で、サーバ30のデータ送信部35は、レンタル情報の送信スケジュールに基づいて、予定した時期になったら(ここでは即時に)、作成した電子メールをサービス利用者の携帯端末40に配信する。
【0036】
次に、S16で、電子メールを受信した携帯端末40の制御部43は、特定フォーマットの電子メールを解析して本文などからレンタル情報を抽出し、抽出したレンタル情報の全部又は一部をスケジュール管理ツールに登録し、かつ、スケジュール管理ツールは表示部45にレンタル情報の全部又は一部を表示してサービス利用者への新着情報の通知を行う。このレンタル情報は、図5のスケジュール管理ツール画面表示例のようにして表示される。これにより、サービス利用者が携帯端末40を操作することなく携帯端末40のスケジュールにレンタル情報が自動登録され、サービス利用者は携帯端末40を利用して、いつでもレンタル品の返却日時などを確認することができる。
【0037】
また、図6は、サービス利用者がレンタルショップ60のキャンペーン情報や店舗改装・閉店のお知らせなど、配信予約された情報を受け取る際の流れである。この配信は希望顧客のみに行われる。
【0038】
まず、S21で、レンタルショップ50の情報処理端末20にてショップ店員が配信日時の情報を含むイベント情報(ここではキャンペーン情報と呼ぶ。)を記憶部24に登録し、S22で、情報通知部25はキャンペーン情報をサーバ13に配信する。
【0039】
次に、S23で、サーバ30の情報解析部33は、キャンペーン情報を解析して個々の情報を読み取り、データ作成部34は、キャンペーン情報を成型して携帯端末40でスケジュール管理ツールに自動登録可能な特定フォーマットの電子メールを作成する。
【0040】
次に、S24で、サーバ30のデータ送信部35は、キャンペーン情報中の送信スケジュールに基づいて、予定された時期になったら、作成した電子メールをサービス利用者の携帯端末40に配信する。なお、サーバ30は通信トラフィックも考慮に入れ、配信先過多の場合には配信先および配信時間帯を複数に分けて配信を行うなどの管理を行うことが好ましい。
【0041】
次に、S25で、電子メールを受信した携帯端末40の制御部43は、特定フォーマットの電子メールを解析してキャンペーン情報を抽出し、キャンペーン情報の全部又は一部をスケジュール管理ツールに登録し、かつ、スケジュール管理ツールは表示部45にキャンペーン情報の全部又は一部を表示してサービス利用者への新着情報の通知を行う。このキャンペーン情報は、図6のスケジュール管理ツール画面表示例のようにして表示される。これにより、店舗側は顧客への情報展開を適切に行うことができ、サービス利用者側は有益な情報を特に意識することなく、かつ、何らかの操作を行うなどの手間をかけることなく受け取ることが可能となる。
【実施例2】
【0042】
次に、本発明の第2の実施例に係るスケジュール管理システム及びスケジュール管理方法並びに携帯端末について、図7乃至図9を参照して説明する。図7乃至図9は、本実施例のスケジュール管理システムを用いたスケジュール管理方法の例を示す図である。なお、スケジュール管理システム10の情報処理端末20、サーバ30、携帯端末40の構成は前記した第1の実施例と同様である。
【0043】
図7、図8および図9を参照して本実施例の動作について説明する。本実施例は、クリーニング業を営むクリーニングショップ70において、利用者向けに仕上がり日時の情報や仕上がり状況(完了・遅延などの状況)やキャンペーン情報の通知サービスの提供を行う場面を想定した例を示すものである。
【0044】
図7は、利用者がクリーニングを注文して仕上がり予定を受ける際の流れである。
【0045】
まず、S31で、サービス利用者は自身の携帯端末40への情報サービス提供の承諾および情報配信先の登録をクリーニングショップ70にて行う。
【0046】
次に、S32で、サービス利用者はクリーニング注文に出す品物をクリーニングショップ70に持ち込み、クリーニングショップ70にて手続きを開始する。情報処理端末20の制御部21は、仕上がり予定やクリーニング物件名、イベント、クリーニング店舗名、データ配信先、送信スケジュールなどのイベント情報(ここでは注文情報と呼ぶ。)を記憶部24に登録し、S33で、情報通知部25は、注文情報を含むデータをサーバ30に送信する。
【0047】
次に、S34で、サーバ30の情報解析部33は、注文情報を解析して個々の情報を読み取り、データ作成部34は、その情報を成型して携帯端末40でスケジュール管理ツールに自動登録可能な特定フォーマットの電子メールを作成する。携帯端末40における自動登録の為のフォーマット例に関しては、例えば、図7に示すように、送信元をサーバ30の名前などとして、それを識別子として携帯端末40側で自動登録を行うかどうかの判断できるようにし、スケジュール管理ツールに登録すべき注文情報の全部又は一部を本文に記載する。
【0048】
次に、S35で、サーバ30のデータ送信部35は、注文情報の送信スケジュールに基づいて、予定した時期になったら(ここでは即時に)、作成した電子メールをサービス利用者の携帯端末40に配信する。
【0049】
次に、S36で、電子メールを受信した携帯端末40の制御部43は、特定フォーマットの電子メールを解析して本文などから注文情報を抽出し、抽出した注文情報の全部又は一部をスケジュール管理ツールに登録し、かつ、スケジュール管理ツールは表示部45に注文情報の全部又は一部を表示してサービス利用者への新着情報の通知を行う。この注文情報は、図7のスケジュール管理ツール画面表示例のようにして表示される。これにより、サービス利用者が携帯端末40を操作することなく携帯端末40のスケジュールに注文情報が自動登録され、サービス利用者は携帯端末40を利用して、いつでもクリーニングに出した案件の仕上がり日時などを確認することができる。
【0050】
図8は、クリーニング事業者側の何らかの原因で仕上がり予定日時に変更が起きた場合に、仕上がり予定を更新する場合を想定したものである。これはクリーニング完了までの手順の中に店舗陳列を行う直前に完了の登録を情報処理端末40に行うという手順を組み込むことで実現するものである。
【0051】
例えば、ある案件のクリーニング仕上がり予定時刻が2006年10月2日18時であったとする。クリーニングショップは仕上がり予定時刻の幾分か前までには仕上がった商品を当然既に保有していなければならない。その時間を過ぎても何らサインを示すことができない(完了登録を行うことができない)場合は、遅延としてサービス利用者に何らか通知を行うようにする。例えば、クリーニングショップでは通常、利用者に当初通知した2時間前までには仕上がって店頭陳列まで完了しているものとした場合、その時間までに情報処理端末20に完了の登録があった場合は図の左側のような流れをたどる。
【0052】
まずは、情報処理端末20の制御部21は、記憶部24に記憶した注文情報を完了として更新登録し、情報通知部25はサーバ30を経由してサービス利用者の携帯端末40に完了情報を通知する。次に、電子メールを受信した携帯端末40の制御部43は、注文完了情報をスケジュール管理ツールに登録し、かつ、スケジュール管理ツールは表示部45に完了情報を表示してサービス利用者への新着情報の通知を行う。サービス利用者は頼んでいたクリーニング案件の予定通りの完了を知ることになる。これにより、サービス利用者は計画的にショップに出向いて預けていた品物の引取りが可能となる。
【0053】
一方、予定通りクリーニングが完了しなかった場合は、図の右側のような流れをたどり、完了予定日時を管理しているサーバ30は情報処理端末20から何ら通知がないことから、サービス利用者の携帯端末40に対して未完了(遅延情報)の通知を送り、ショップ店員に対しても警告を通知して仕上がり予定の確認と更新を行うように促す。次に、ショップ店員が完了予定日時の登録を行うと、情報処理端末20の制御部21は、記憶部24に記憶した注文情報を更新登録し、情報通知部25はサーバ30を経由してサービス利用者の携帯端末40に通知する。次に、電子メールを受信した携帯端末40の制御部43は、更新された注文情報をスケジュール管理ツールに登録し、かつ、スケジュール管理ツールは表示部45に注文情報を表示してサービス利用者への新着情報の通知を行う。これにより、サービス利用者は新たな仕上がり予定日時を知ることができる。
【0054】
また、図9はクリーニングショップ70のキャンペーン情報や店舗改装・閉店のお知らせなどの情報を受け取る際の流れである。この配信は希望顧客のみに行うこととする。
【0055】
まず、S41で、クリーニングショップ70の情報処理端末20にてショップ店員が配信日時の情報を含むイベント情報(ここではキャンペーン情報と呼ぶ。)を記憶部24に登録し、S42で、情報通知部25はキャンペーン情報をサーバ13に配信する。
【0056】
次に、S43で、サーバ30の情報解析部33は、キャンペーン情報を解析して個々の情報を読み取り、データ作成部34は、キャンペーン情報を成型して携帯端末40でスケジュール管理ツールに自動登録可能な特定フォーマットの電子メールを作成する。
【0057】
次に、S44で、サーバ30のデータ送信部35は、キャンペーン情報中の送信スケジュールに基づいて、予定された時期になったら、作成した電子メールをサービス利用者の携帯端末40に配信する。なお、サーバ30は通信トラフィックも考慮に入れ、配信先過多の場合には配信先および配信時間帯を複数に分けて配信を行うなどの管理を行うことが好ましい。
【0058】
次に、S45で、電子メールを受信した携帯端末40の制御部43は、特定フォーマットの電子メールを解析してキャンペーン情報を抽出し、キャンペーン情報の全部又は一部をスケジュール管理ツールに登録し、かつ、スケジュール管理ツールは表示部45にキャンペーン情報の全部又は一部を表示してサービス利用者への新着情報の通知を行う。このキャンペーン情報は、図9のスケジュール管理ツール画面表示例のようにして表示される。これにより、店舗側は顧客への情報展開を適切に行うことができ、サービス利用者側は有益な情報を特に意識することなく、かつ、何らかの操作を行うなどの手間をかけることなく受け取ることが可能となる。
【0059】
なお、上記した実施例では、レンタルショップ60でのレンタルの場合と、クリーニングショップ70でのクリーニング注文の場合を例にして説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、期限管理が必要なイベントに対して同様に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、スケジュールを管理する任意のシステム及び方法並びに端末に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の第1の実施例に係るスケジュール管理システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係るスケジュール管理システムの情報処理端末の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係るスケジュール管理システムのサーバの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施例に係るスケジュール管理システムの携帯端末の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施例に係るスケジュール管理システムを用いたレンタル品の返却管理の例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施例に係るスケジュール管理システムを用いたキャンペーン情報の利用例を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施例に係るスケジュール管理システムを用いたクリーニング品の受け取り管理の例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施例に係るスケジュール管理システムを用いたクリーニング品の受け取り管理の他の例を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施例に係るスケジュール管理システムを用いたキャンペーン情報の利用例を示す図である。
【符号の説明】
【0062】
10 スケジュール管理システム
20 情報処理端末
21 制御部
22 操作部
23 表示部
24 記憶部
25 情報通知部
26 通信部
30 サーバ
31 制御部
32 記憶部
33 情報解析部
34 データ作成部
35 データ送信部
36 通信部
40 携帯端末
41 アンテナ
42 無線部
43 制御部
44 キー操作部
45 表示部
46 記憶部
47 音声コーデック部
48 スピーカ
49 マイク
50 通信ネットワーク
60 レンタルショップ
70 クリーニングショップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービス提供者の店舗に設置される情報処理端末と、サービス利用者が使用する携帯端末と、サービスにおけるイベントのスケジュールを管理するサーバとが通信ネットワークで接続されるスケジュール管理システムにおいて、
前記情報処理端末は、予め入力された、前記イベントに関する情報と前記携帯端末を特定する携帯端末情報とを含むイベント情報を前記サーバに通知する情報通知部を備え、
前記サーバは、前記情報処理端末から通知された前記イベント情報を解析する情報解析部と、前記イベント情報に基づいて前記携帯端末で利用可能な特定フォーマットの電子メールを作成するデータ作成部と、前記電子メールを前記携帯端末情報で特定される前記携帯端末に送信するデータ送信部とを備え、
前記携帯端末は、前記電子メールを解析して前記イベント情報を抽出し、前記イベント情報をスケジュール管理ツールに登録又は更新する制御部を備えることを特徴とするスケジュール管理システム。
【請求項2】
前記イベントは、前記サービス利用者が前記サービス提供者の物品を借用するイベントであり、
前記イベント情報は、前記物品の返却日時と、前記物品を特定する情報と、前記店舗を特定する情報と、前記携帯端末情報と、前記電子メールの送信スケジュールとを含むことを特徴とする請求項1記載のスケジュール管理システム。
【請求項3】
前記イベントは、前記サービス提供者が前記サービス利用者の物品に対して処理を行うイベントであり、
前記イベント情報は、前記処理の完了予定日時と、前記物品を特定する情報と、前記店舗を特定する情報と、前記携帯端末情報と、前記電子メールの送信スケジュールとを含むことを特徴とする請求項1記載のスケジュール管理システム。
【請求項4】
前記情報処理端末の前記情報通知部は、前記完了予定日時より前の所定日時までに前記処理が完了した場合は前記サーバに完了情報を通知し、
前記サーバの前記データ送信部は、前記所定日時までに前記完了情報が通知された場合は、前記携帯端末に前記完了情報を送信し、前記所定日時までに前記完了情報が通知されなかった場合は、前記携帯端末に遅延情報を送信することを特徴とする請求項3記載のスケジュール管理システム。
【請求項5】
サービス提供者の店舗に設置される情報処理端末と、サービス利用者が使用する携帯端末と、サービスにおけるイベントのスケジュールを管理するサーバとが通信ネットワークで接続されるシステムにおけるスケジュール管理方法であって、
前記情報処理端末で、前記イベントに関する情報と前記携帯端末を特定する携帯端末情報とを含むイベント情報を入力する入力ステップと、
前記情報処理端末で、前記イベント情報を前記サーバに通知する情報通知ステップと、
前記サーバで、前記情報処理端末から通知された前記イベント情報を解析する情報解析ステップと、
前記サーバで、前記イベント情報に基づいて前記携帯端末で利用可能な特定フォーマットの電子メールを作成するデータ作成ステップと、
前記サーバで、前記電子メールを前記携帯端末情報で特定される前記携帯端末に送信するデータ送信ステップと、
前記携帯端末で、前記電子メールを解析して前記イベント情報を抽出し、前記イベント情報をスケジュール管理ツールに登録又は更新する登録ステップと、
前記携帯端末で、スケジュール管理ツールを用いて、前記イベント情報を表示部に表示する表示ステップと、を少なくとも有することを特徴とするスケジュール管理方法。
【請求項6】
前記イベントは、前記サービス利用者が前記サービス提供者の物品を借用するイベントであり、
前記イベント情報は、前記物品の返却日時と、前記物品を特定する情報と、前記店舗を特定する情報と、前記携帯端末情報と、前記電子メールの送信スケジュールとを含むことを特徴とする請求項5記載のスケジュール管理方法。
【請求項7】
前記イベントは、前記サービス提供者が前記サービス利用者の物品に対して処理を行うイベントであり、
前記イベント情報は、前記処理の完了予定日時と、前記物品を特定する情報と、前記店舗を特定する情報と、前記携帯端末情報と、前記電子メールの送信スケジュールとを含むことを特徴とする請求項5記載のスケジュール管理方法。
【請求項8】
前記情報通知ステップでは、前記完了予定日時より前の所定日時までに前記処理が完了した場合は前記サーバに完了情報を通知し、
前記データ送信ステップでは、前記所定日時までに前記完了情報が通知された場合は、前記携帯端末に前記完了情報を送信し、前記所定日時までに前記完了情報が通知されなかった場合は、前記携帯端末に遅延情報を送信することを特徴とする請求項7記載のスケジュール管理方法。
【請求項9】
サービスにおけるイベントのスケジュールを管理するスケジュール管理ツールを備える携帯端末であって、
前記イベントに関するイベント情報に基づいて作成された特定フォーマットの電子メールを解析して前記イベント情報を抽出し、前記イベント情報を前記スケジュール管理ツールに登録又は更新する制御部を備えることを特徴とする携帯端末。
【請求項10】
前記イベントは、前記サービスを利用するサービス利用者が前記サービスを提供するサービス提供者の物品を借用するイベントであり、
前記イベント情報は、前記物品の返却日時と、前記物品を特定する情報と、前記サービス提供者の店舗を特定する情報と、前記携帯端末を特定する情報と、前記電子メールの送信スケジュールとを含むことを特徴とする請求項9記載の携帯端末。
【請求項11】
前記イベントは、前記サービスを提供するサービス提供者が前記サービスを利用するサービス利用者の物品に対して処理を行うイベントであり、
前記イベント情報は、前記処理の完了予定日時と、前記物品を特定する情報と、前記サービス提供者の店舗を特定する情報と、前記携帯端末を特定する情報と、前記電子メールの送信スケジュールとを含むことを特徴とする請求項9記載の携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−123214(P2008−123214A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−305723(P2006−305723)
【出願日】平成18年11月10日(2006.11.10)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】