説明

スタッファーボックスけん縮機およびけん縮方法

本発明は、スタッファーボックスけん縮機およびけん縮方法に関するものであり、本発明のスタッファーボックスけん縮機は、1対のはさみローラー、前記1対のはさみローラーの出口端部に隣接している1対のドクターブレード、前記1対のドクターブレードに隣接するスタッファーボックス通路を有するスタッファーボックスであって、前記スタッファーボックス通路は少なくとも60ロックウェルC−スケール(Rc)硬度を有する硬い材料からなる表面を有するスタッファーボックス、および前記通路内に位置するフラッパーを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタッファーボックスけん縮機およびけん縮方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
合成繊維をけん縮するためのスタッファーボックスけん縮機は一般的に知られている。けん縮は、製造の間、合成繊維に与えられる波うちであり、けん縮のレベルは単位長さ当たりのけん縮、例えば、1インチ当りのけん縮で測定される。
【0003】
従来のスタッファーボックスけん縮機は、一般に、はさみを形成する共同して動く円柱状の平行なはさみロールの対、スタッファーボックスおよび繊維が横方向に出るのを防ぐためのはさみローラーの横側面に接触する1対のチークプレートから構成される。
【0004】
一般に、合成繊維は1対のはさみローラーを貫通して、例えば、通路および通路の末端にあるフラッパーを含むスタッファーボックスに引き込まれる。合成繊維は、フラッパーに対して合成繊維をスタッフィングする力によって引き起こされる後ろ向きの圧力に出会うと進行方向に垂直に折り曲げられ、これによってけん縮された合成繊維を形成する。
【0005】
スタッファーボックスは,スタッファーボックスと合成繊維の表面の間の摩擦によるすり減りによって短い寿命を有する。磨り減ったスタッファーボックスを取替える必要性はコスト高であり、スタッファーボックスと合成繊維の表面の間の摩擦および粘着−すべりはけん縮の均一性に影響を与える。
【0006】
均一にけん縮された合成繊維の他の特性を改良するための異なる技術も導入されてきた。例えば、ろ過トウの製造においては,均一にけん縮されたトウがトウの開放性またはこのようなトウからのろ過ロッドの圧力低下(PD)のばらつきに影響を与えるために導入される。
【0007】
PDばらつき、フィルターロッド品質は、多数のロッドのPDばらつきを意味し、Cv(ばらつきの整合性)によって定量化される。開放性、トウ品質は、トウを完全に脱レジスターまたは「開く」ためのロッド作成装置における開放の容易性を意味する。開放性は定量化されることはほとんどないが、容易に理解できる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
スタッファーボックスけん縮機の開発の努力にもかかわらず、磨り減り寿命が長く、均一にけん縮された合成繊維の製造を容易にする安価なスタッファーボックスけん縮機が必要とされている。さらに、けん縮された合成繊維の製造を容易にする安価なけん縮方法モ必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、スタッファーボックスけん縮機およびけん縮のための方法に関するものである。本発明のスタッファーボックスけん縮機は、1対のはさみローラー、1対のドクターブレードおよびスタッファーボックスを含む。1対のドクターブレードは、1対のはさみローラーの出口端部に隣接している。スタッファーボックスは1対のドクターブレードに隣接するスタッファーボックス通路を含み、およびスタッファーボックス通路は少なくとも60ロックウェルC−スケール(Rc)硬度を有する硬い材料からなる表面を有する。本発明のけん縮方法は、(1)60ロックウェルC−スケール(Rc)硬度を有する硬い材料からなる表面を有するスタッファーボックス通路を有するスタッファーボックスを含むスタッファーボックスけん縮機を供給する工程、および(2)このスタッファーボックスけん縮機によりけん縮を行う工程を含む。
【0010】
図1〜2においてスタッファーボックスけん縮機10が示され、同じ番号は同じ構成要素を表す。スタッファーボックスけん縮機10は,少なくとも1対のはさみローラー、1対のドクターブレードおよびスタッファーボックス16を含む。スタッファーボックス16は、60ロックウェルC−スケール(Rc)硬度を有する硬い材料からなる表面20を有するスタッファーボックス通路18を有する。スタッファーボックスけん縮機10は、
1対のチークプレート(図示しない)、底部フレーム22、上部フレーム24およびフラッパー26をさらに有する。
【0011】
本発明は、便宜のため、セルロースアセテートトウの製造に関して説明する。しかしながら、本発明はこれに限定されず、任意の合成繊維の製造を含むものである。繊維表面の動摩擦係数および表面粘着−滑り頻度を測定するために、広い範囲の異なる試験手段および装置が導入されるが、このような試験手段および装置は一般的に知られており、市販されている。しかしながら、本明細書で後述するように、繊維表面の動摩擦係数および表面粘着−滑り頻度は、スイスのチューリッヒにあるRothchild Instrumentsから市販されている試験標準手法を使用してF−メーターによって測定された。
【0012】
図1を参照すると、1対のはさみローラー12は当業者にとって公知である。1対のはさみローラー12は、少なくとも1つの上部つかみローラー12a、および少なくとも1つの底部のつかみローラー12bを含む。上部つかみローラー12aはシャフト28によって上部フレーム24上に置かれ、ボルト30によってその場所に固定される。底部つかみローラー12bはシャフト28’によって底部フレーム22に置かれ、ボルト30’によって固定される。底部フレーム22および上部フレーム24は従来の方法により互いに結合され、上部フレーム24は底部フレームに関連して動く。
【0013】
図1〜5を参照すると、ドクターブレードは当業者に一般的に知られている。ドクターブレード14は少なくとも1つの上部ドクターブレード14aと底部ドクターブレード14bを有する。ドクターブレードの大きさまたは形状は任意である。例えば、ドクターブレード14は、合成繊維、例えば、トウが1対のはさみローラーに粘着するのを防ぐように適用される大きさまたは形状を有することができる。ドクターブレード14は任意の材料からなることができる。ドクターブレード14は、少なくとも60ロックウェルC−スケール(Rc)硬度を有する硬い材料からなる1つのブレード表面を有する。表面32の硬い材料は、例えば、繊維について0.35未満の動摩擦係数または繊維について30秒当り少なくとも5の粘着−滑り頻度を有することができる。例えば、ブレード表面32の硬い材料は、例えば、繊維について0.30未満の動摩擦係数または繊維について30秒当り少なくとも10の粘着−滑り頻度を有することができる。あるいは、表面32の硬い材料は、例えば、繊維について0.25未満の動摩擦係数または繊維について30秒当り少なくとも20の粘着−滑り頻度を有することができる。例えば、ブレード表面32は、セメント炭化物、耐火金属炭化物、被覆セメント炭化物、セラミックス、鋳造合金、窒化物、ホウ化物、酸化物、ダイアモンドおよびこれらの組合せからなることができる。これらの例示の材料に限定されるものではない。本明細書において、セメント炭化物の例としては、炭化タングステン、炭化チタン、炭化クロム、炭化ボロンおよび鉄炭化物であるが、これらに限定されるものではない。本明細書において、セラミックスの例としては、アルミナが挙げられるがこれに限定されるものではない。ブレード表面32は、ドクターブレード14の完全な構成要素であり、あるいは、ブレード表面32はコーティングまたは挿入でもよい。コーティングは任意の厚さを有することができる。コーティングは任意の厚さ、例えば、長期の摩滅に耐えられ、構造的な完全性を提供できる程度の厚さ、例えば、1μより厚い程度とすることができる。コーティングは、従来の方法、これに限定されずに、スプレー、プレーティング、気相蒸着、イオンプレーティングおよびこれらの組合せによって適用することができる。挿入物は任意な厚さ、例えば、長期の摩滅に耐えられ、構造的な完全性を提供できる程度の厚さとすることができる。挿入物は、異なる方法によってドクターブレード14に結合することができ、これに限定されずに、拡散接合、ボルト接合、溶接、はんだ付け、ロウ付け、接着剤、連結、機械接続、これらの組み合わせなどによることができる。ドクターブレード14は、それぞれ、上部および底部ローラー12aおよび12bに関する任意の場所に設置することができる。例えば、ドクターブレード14は、合成繊維、例えば、トウが1対のはさみローラー12に粘着するのを防ぐために、上部および底部ローラー12aおよび12bの隣に、上部および底部ローラー12aおよび12bから約1milのクリアランスをもって設置することができる。ドクターブレード14は、本明細書で後述するように、スタッファーボックス16の完全な部品であることができ、あるいは、従来の方法、例えば、これに限定されずに、拡散接合、ボルト接合、溶接、はんだ付け、ロウ付け、接着剤、連結、機械接続、これらの組み合わせなどによってスタッファーボックスけん縮機10に分離されて結合されてもよい。
【0014】
図1〜8を参照すると、スタッファーボックス16は、単一部または2以上の部品を含むことができる。例えば、スタッファーボックス16は、2つの補足的な部分、例えば、上半部34と下半部36を有することができる。上半部34は上部フレーム24に連結することができ、下半部36は底部フレーム22に連結することができる。両部は、例えば、上半部34および下半部36は、対抗するときスタッファーボックス通路18を規定する。スタッファーボックス16は任意の材料からなることができる。スタッファーボックス16は、繊維について0.35未満の動摩擦係数または繊維について30秒当り少なくとも5の粘着−滑り頻度を有する60ロックウェルC−スケール(Rc)硬度を有する硬い材料からなることができる。スタッファーボックス16は、例えば、繊維について0.30の動摩擦係数または繊維について30秒当り少なくとも10の粘着−滑り頻度を有する60ロックウェルC−スケール(Rc)硬度を有する硬い材料からなることができる。あるいは、スタッファーボックス16は、例えば、繊維について0.25の動摩擦係数または繊維について30秒当り少なくとも20の粘着−滑り頻度を有する60ロックウェルC−スケール(Rc)硬度を有する硬い材料からなることができる。例えば、スタッファーボックス16は、セメント炭化物、耐火金属炭化物、被覆セメント炭化物、セラミックス、鋳造合金、窒化物、ホウ化物、酸化物、ダイアモンドおよびこれらの組合せからなる材料からなることができる。あるいは、スタッファーボックス16は、少なくとも60ロックウェルC−スケール(Rc)硬度を有し、繊維について0.35未満の動摩擦係数または繊維について30秒当り少なくとも5の粘着−滑り頻度を有する硬い材料からなる1つ通路表面を有する。これによって、スタッファーボックス通路は、60ロックウェルC−スケール(Rc)硬度を有し、繊維について0.35未満の動摩擦係数または繊維について30秒当り少なくとも5の粘着−滑り頻度を有する材料からなる少なくとも1つの通路表面有することができる。通路表面20の硬い材料は、例えば、繊維について0.30の動摩擦係数または繊維について30秒当り少なくとも10の粘着−滑り頻度を有する60ロックウェルC−スケール(Rc)硬度を有する硬い材料からなることができる。あるいは、通路表面20の硬い材料は、例えば、繊維について0.25の動摩擦係数または繊維について30秒当り少なくとも20の粘着−滑り頻度を有する60ロックウェルC−スケール(Rc)硬度を有する硬い材料からなることができる。例えば、通路表面20は、セメント炭化物、耐火金属炭化物、被覆セメント炭化物、セラミックス、鋳造合金、窒化物、ホウ化物、酸化物、ダイアモンドおよびこれらの組合せからなる材料からなることができる。これらの例示の材料に限定されるものではない。通路表面20は、スタッファーボックス16の完全な部品であることができ、あるいは、通路表面20は、コーティングまたは挿入物であることができる。コーティングは任意の厚さ、例えば、長期の摩滅に耐えられ、構造的な完全性を提供できる程度の厚さ、例えば、1μより厚い程度とすることができる。コーティングは、従来の方法、これに限定されずに、スプレー、プレーティング、気相蒸着、イオンプレーティングおよびこれらの組合せによって適用することができる。挿入物は任意な厚さ、例えば、長期の摩滅に耐えられ、構造的な完全性を提供できる程度の厚さとすることができる。挿入物は、異なる方法によってドクターブレード14に結合することができこれに限定されずに、拡散接合、ボルト接合、溶接、はんだ付け、ロウ付け、接着剤、連結、機械接続、これらの組み合わせなどによることができる。これらの例示の方法に限定されるものではない。本明細書において、拡散接合は、挿入物を、例えば、スタッファーボックス16に融着するために熱および圧力が導入される方法を意味する。ドクターブレード14は本明細書で前述した任意の材料からなることができる。例えば、ドクターブレード14は、スタッファーボックス16と同じ材料からなることができ、あるいは、ドクターブレードのブレード表面32のみをスタッファーボックスの通路表面と同様に、例えば、少なくとも60ロックウェルC−スケール(Rc)硬度を有し、繊維について0.35未満の動摩擦係数または繊維について30秒当り少なくとも5の粘着−滑り頻度を有することができる。
【0015】
図1〜8を参照すると、スタッファーボックス18は任意の大きさおよび形状を有することができる。スタッファーボックス18は均一なけん縮を容易にするための形状または大きさを有することができる。
【0016】
スタッファーボックスけん縮機は,さらに合成繊維の横方向に出るのを防ぐためのチークプレート(図示しない)を有することができる。チークプレートは、当業者に一般的に知られている。
【0017】
スタッファーボックスけん縮機10は、均一なけん縮を容易にするために、合成繊維にベアリングがかみ合うように適用されるフラッパー26をさらに含むことができる。フラッパー26は、フラッパー26がスタッファーボックス通路18にぶら下がり、部分的に通路を塞ぐように、ピボット(図示しない)によってスタッファーボックス16の上半部34に置かれる。フラッパー26の動きは、フラッパー26に取り付けられるアクトエータ(図示しない)によって制御される。フラッパー26の動きは、任意の従来の手段、これに限定されずに、重力、空気、電気的または電子的手段によってけん縮の均一性を確保するために制御される。フラッパー26は、60ロックウェルC−スケール(Rc)硬度を有し、繊維について0.35未満の動摩擦係数または繊維について30秒当り少なくとも5の粘着−滑り頻度を有する硬い材料からなることができる。フラッパー26は、例えば、60ロックウェルC−スケール(Rc)硬度を有し、繊維について0.30未満の動摩擦係数または繊維について30秒当り少なくとも10の粘着−滑り頻度を有する材料からなることができる。あるいは、フラッパー26は、繊維について0.25未満の動摩擦係数または繊維について30秒当り少なくとも20の粘着−滑り頻度を有する60ロックウェルC−スケール(Rc)硬度を有する硬い材料からなることができる。例えば、フラッパー26は、セメント炭化物、耐火金属炭化物、被覆セメント炭化物、セラミックス、鋳造合金、窒化物、ホウ化物、酸化物、ダイアモンドおよびこれらの組合せからなる材料からなることができる。これらの例示の材料に限定されるものではない。あるいは、フラッパー26は、例えば、60ロックウェルC−スケール(Rc)硬度を有し、繊維について0.35未満の動摩擦係数または繊維について30秒当り少なくとも5の粘着−滑り頻度を有する材料からなる1つの表面を有することができる。フラッパー26の表面の硬い材料は、例えば、繊維について0.30未満の動摩擦係数または繊維について30秒当り少なくとも10の粘着−滑り頻度を有する60ロックウェルC−スケール(Rc)硬度を有することができる。あるいは、フラッパー26の表面の硬い材料は、例えば、繊維について0.25未満の動摩擦係数または繊維について30秒当り少なくとも20の粘着−滑り頻度を有する60ロックウェルC−スケール(Rc)硬度を有することができる。例えば、フラッパー26の表面は、セメント炭化物、耐火金属炭化物、被覆セメント炭化物、セラミックス、鋳造合金、窒化物、ホウ化物、酸化物、ダイアモンドおよびこれらの組合せからなる材料からなることができる。フラッパー26の表面20は、フラッパー26の完全な一部であることができ、あるいは、フラッパー26は、コーティングまたは挿入物であることができる。コーティングは任意の厚さ、例えば、長期の摩滅に耐えられ、構造的な完全性を提供できる程度の厚さ、例えば、1μより厚い程度とすることができる。コーティングは、従来の方法、これに限定されずに、スプレー、プレーティング、気相蒸着、イオンプレーティングおよびこれらの組合せによって適用することができる。挿入物は任意な厚さ、例えば、長期の摩滅に耐えられ、構造的な完全性を提供できる程度の厚さとすることができる。挿入物は、異なる方法によってフラッパー26に結合することができこれに限定されずに、拡散接合、ボルト接合、溶接、はんだ付け、ロウ付け、接着剤、連結、機械接続、これらの組み合わせなどによることができる。これらの例示の方法に限定されるものではない。
【0018】
スタッファーボックスけん縮機10は、さらに、蒸気注入器(図示しない)、端部潤滑適用器(図示しない)または成型ステーション(図示しない)を有することができる。蒸気注入器、端部潤滑適用器および成型ステーションは当業者に一般的に知られている。
【0019】
図1〜9を参照すると、トウプロセス100が示されている。潤滑油、例えば、ポリマーの溶液、例えば、セルロースアセテート、および溶媒、例えば、アセトンが潤滑油準備ステーション102に用意される。潤滑油準備ステーション102は複数のキャビネット104(3つだけが示され、必ずしもこれに限定されない)に供給する。キャビネット104においては従来の方法で繊維が製造される。繊維は巻き取りローラー106によって巻き取られる。これらの繊維は、仕上げによって潤滑剤ステーション(図示しない)で潤滑される。続いて、トウはスタッファーボックスけん縮機10によりけん縮機でけん縮される。トウは1対のはさみローラー12にはさまれてスタッファーボックス16に送り込まれる。1対のチークプレートが存在するとき、それらは上部および底部はさみローラー12aおよび12bでトウを保持する。トウは、硬度60Rcを有する硬い材料からなる表面20を有するスタッファーボックス通路に移動する。フラッパー26はスタッファーボックス20に垂れ下がって部分的にこれを塞ぐ。フラッパー26の動きは、前述したように均一なけん縮を確保するために制御される。トウは、フラッパー26対してトウを詰め込む力によって生じる後ろ向き圧力に出合うとき進行方向に垂直に折りたたまれ、これによってけん縮を形成する。次いで、けん縮されたトウは乾燥機112で乾燥され、続いて、乾燥されけん縮されたトウはベイリングステーションでベイルされる。
【0020】
本発明は本発明の精神に本質的な特徴から外れない限り他の形の形態をとることができ、したがって、本発明の範囲については、明細書ではなく特許請求の範囲を参照されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明のスタッファーボックスけん縮機の側面図であり,部品は明確化のために切り離されている側面図を示す。
【図2】本発明のスタッファーボックスの斜視図を示す。
【図3】図2のスタッファーボックスの上半部の上面斜視図を示す。
【図4】図2のスタッファーボックスの上半部の下面斜視図を示す。
【図5】図2のスタッファーボックスの下半部の斜視図を示す。
【図6】図2のスタッファーボックスの下半部の背面図を示す。
【図7】図2のスタッファーボックスの下半部の側面図を示す。
【図8】図2のスタッファーボックスの下半部の前面図を示す。
【図9】本発明のトウ製造方法の概略図を示す。
【符号の説明】
【0022】
10 スタッファーボックスけん縮機
12a 上部はさみローラー
12b 底部はさみローラー
14a 上部ドクターブレード
14b 底部ドクターブレード
16 スタッファーボックス
18 スタッファーボックス通路
20 通路表面
22 底部フレーム
24 上部フレーム
26 フラッパー
28 シャフト
30 ボルト
32 ブレード表面
34 上半部
36 下半部
100 トウ製造プロセス
102 ドープ準備ステーション
104 キャビネット
106 巻き取りローラー
108 ローラー
110 けん縮機
112 乾燥機
114 ベイリングステーション

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スタッファーボックスけん縮機であって、
1対のはさみローラー、
前記1対のはさみローラーの出口端部に隣接している1対のドクターブレード、
前記1対のドクターブレードに隣接するスタッファーボックス通路を有するスタッファーボックスであって、通路表面を含む前記通路は少なくとも60ロックウェルC−スケール硬度を有する硬い材料からなる表面を有するスタッファーボックス、および
前記通路内に位置するフラッパーを含むスタッファーボックスけん縮機。
【請求項2】
前記1対のドクターブレードは、前記硬い材料からなるブレード表面を有する請求項1に記載のスタッファーボックスけん縮機。
【請求項3】
前記フラッパーは前記硬い材料からなるフラッパー表面を有する請求項1に記載のスタッファーボックスけん縮機。
【請求項4】
前記硬い材料は、繊維について0.35未満の動摩擦係数を有する請求項1に記載のスタッファーボックスけん縮機。
【請求項5】
前記硬い材料は、繊維について30秒当り少なくとも5の粘着−滑り頻度を有する請求項1に記載のスタッファーボックスけん縮機。
【請求項6】
前記硬い材料は、セメント炭化物、耐火金属炭化物、被覆セメント炭化物、セラミックス、鋳造合金、窒化物、ホウ化物、酸化物、ダイアモンドおよびこれらの組合せからなる請求項1に記載のスタッファーボックスけん縮機。
【請求項7】
前記セメント炭化物は、炭化タングステン、炭化チタン、炭化クロム、炭化ボロンおよび鉄炭化物からなる群より選ばれる請求項6に記載のスタッファーボックスけん縮機。
【請求項8】
前記通路表面は、前記1対のドクターブレードの完全な構成要素であるか、あるいは、コーティングまたは挿入物である請求項1に記載のスタッファーボックスけん縮機。
【請求項9】
前記ブレード表面は、前記1対のドクターブレードの完全な構成要素であるか、あるいは、前記ドクターブレード上のコーティングまたは前記ドクターブレードへの挿入物である請求項2に記載のスタッファーボックスけん縮機。
【請求項10】
前記フラッパー表面は、前記フラッパーの完全な構成要素であるか、あるいは、前記フラッパー上のコーティングまたは前記フラッパーへの挿入物である請求項3に記載のスタッファーボックスけん縮機。
【請求項11】
スタッファーボックスけん縮機を提供する工程およびスタッファーボックスけん縮機によりけん縮する工程を含むけん縮方法であって、
前記スタッファーボックスは、
1対のはさみローラー、
前記1対のはさみローラーの出口端部に隣接している1対のドクターブレード、
前記1対のドクターブレードに隣接するスタッファーボックス通路を有するスタッファーボックスであって、表面を含む前記通路は少なくとも60ロックウェルC−スケール(Rc)硬度を有する硬い材料からなる表面を有するスタッファーボックス、および
前記通路内に位置するフラッパーを含むけん縮方法。
【請求項12】
前記1対のドクターブレードは前記硬い材料からなるブレード表面を有する請求項11に記載のスタッファーボックスけん縮機。
【請求項13】
前記フラッパーは前記硬い材料からなるフラッパー表面を有する請求項11に記載のスタッファーボックスけん縮機。
【請求項14】
前記硬い材料は、繊維について0.35未満の動摩擦係数を有する請求項11に記載のスタッファーボックスけん縮機。
【請求項15】
前記硬い材料は、繊維について30秒当り少なくとも5の粘着−滑り頻度を有する請求項11に記載のスタッファーボックスけん縮機。
【請求項16】
前記硬い材料は、セメント炭化物、耐火金属炭化物、被覆セメント炭化物、セラミックス、鋳造合金、窒化物、ホウ化物、酸化物、ダイアモンドおよびこれらの組合せからなる請求項11に記載のスタッファーボックスけん縮機。
【請求項17】
前記セメント炭化物は、炭化タングステン、炭化チタン、炭化クロム、炭化ボロンおよび鉄炭化物からなる群より選ばれる請求項16に記載のスタッファーボックスけん縮機。
【請求項18】
前記通路表面は、前記スタッファーボックスの完全な構成要素であるか、あるいは、コーティングまたは挿入物である請求項11に記載のスタッファーボックスけん縮機。
【請求項19】
前記ブレード表面は、前記1対のドクターブレードの完全な構成要素であるか、あるいは、前記ドクターブレード上のコーティングまたは前記ドクターブレードへの挿入物である請求項12に記載のスタッファーボックスけん縮機。
【請求項20】
前記フラッパー表面は、前記フラッパーの完全な構成要素であるか、あるいは、前記フラッパー上のコーティングまたは前記フラッパーへの挿入物である請求項12に記載のスタッファーボックスけん縮機。
【請求項21】
セルロースアセテートトウを製造する方法であって、
セルロースアセテートの溶液および溶媒を含むドープを回転する工程、
前記回転されたセルロースアセテート繊維を巻き取る工程、
前記セルロースアセテート繊維に給油する工程、
前記セルロースアセテート繊維からトウを形成する工程、
前期トウをスタッファーボックスけん縮機によってけん縮する工程、
前記けん縮されたトウを乾燥する工程、および
前記乾燥されけん縮されたトウをベイリングする工程を含み、
前記スタッファーボックスけん縮機は、
1対のはさみローラー、
前記1対のはさみローラーの出口端部に隣接している1対のドクターブレード、
前記1対のドクターブレードに隣接するスタッファーボックス通路を有するスタッファーボックスであって、前記スタッファーボックス通路は少なくとも60ロックウェルC−スケール(Rc)硬度を有する硬い材料からなる表面を有するスタッファーボックス、および前記通路内に位置するフラッパーを含むセルロースアセテートトウを製造する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2009−501282(P2009−501282A)
【公表日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−520247(P2008−520247)
【出願日】平成18年6月13日(2006.6.13)
【国際出願番号】PCT/US2006/022944
【国際公開番号】WO2007/008323
【国際公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【出願人】(506099834)セラニーズ アセテート,エルエルシー (21)
【Fターム(参考)】