スタミナル細胞又は類似の血液成分の低温保存用の安全パウチ
【課題】 スタミナル細胞又は類似の血液成分の低温保存用のパウチである。
【解決手段】 保存される物質（４）と、これに関連し外部との連通手段（５、６）とを有する主パウチ（２）であって、主パウチ（２）及び連通手段（５、６）を収容する完全密封型外部２次パウチ（３）を更に有することを特徴とするスタミナル細胞又は類似の血液成分の低温保存用のパウチが記載されている。
【解決手段】 保存される物質（４）と、これに関連し外部との連通手段（５、６）とを有する主パウチ（２）であって、主パウチ（２）及び連通手段（５、６）を収容する完全密封型外部２次パウチ（３）を更に有することを特徴とするスタミナル細胞又は類似の血液成分の低温保存用のパウチが記載されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、スタミナル細胞又は類似の血液成分の低温保存用の安全パウチ（袋）に関する。
【背景技術】
【０００２】
現状のスタミナル細胞用のパウチは、適当なプラスチック材料（例えば、エチルビニルアセテートＥＶＡ）で製造され、必要に応じ密閉されていて、液体窒素と共に稼動する生物学的低温コンテナの中で、通常かなり低い温度（下限温度−１９６℃、通常−１３０℃ないし−１５０℃）で保存されている。
【０００３】
このようなパウチは、完全に水密でないためその内容物が外部雰囲気により汚染されてしまい、またそうなると今度はパウチを汚染するようになってしまうことがあり、生物学的低温コンテナ中に収容された幾つかのパウチの中の一つが汚染される危険性を伴うことがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明の目的は、スタミナル細胞又はそれと同様な他の血液成分を収容するパウチを完全に隔離することが可能で、従って完全低温保存を保証出来る装置又は手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明によれば、上記の目的は、保存される物質と外部との関連連通手段とを有する主パウチ及び主パウチ袋及び連通手段を収容する完全密封型外部２次パウチを有する、スタミナル細胞又は類似の血液成分の低温保存用の安全パウチにより達成される。
【０００６】
この外部パウチがあることにより、絶対的安定で安全な状態で主パウチを取り扱うことができるようになり、主パウチに収容された物質は汚染されることなく従って患者への投与の準備のととのった状態となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００７】
本発明のこれら及びその他の特徴は、本発明の以下に記載の実施態様の詳細な説明により明らかにされるが、本発明は以下の図に示された例により制限されるものではない。
【０００８】
図１は、内部主パウチ２とこの内部主パウチ２を収容する外部２次パウチ３とを含む安全パウチ１を示している。
【０００９】
内部主パウチ２は保存される物質４を収容し、物質４は一対のフランジブルコネクタ５及び充填管６により充填又は抜き出し可能となっていて、これらは、外部２次パウチ３内に完全に収容されている。
【００１０】
ピンチング７は、一旦、内部主パウチ２が充填されると、充填管６の水密性を保証する。
【００１１】
外部２次パウチ３は、物質４を識別するための情報を載せたタグを収納するのに適している外部ポケット８と、前記物質４と同じものを収容する試験管１０を入れるのに適切な一対のハウジング９を有している。
【００１２】
シール１１は、外部２次パウチ３の完全な水密性を保証する。
【００１３】
パウチ１は、使用者が、完全に安全に取り扱うことを可能とする。仮に前記物質を分析する必要が生じたときには、外部パウチ３を開封することを必要とせずに、試験管１０を使用することができる。
【００１４】
人為的ミスのために試験管の内容物が物質４とは異なったものであるため、前述の分析が絶対的な保証を与えるとは限らない場合も想定されるので、より安全性を高めるため、その物質を患者に導入する前に、充填管６の中にある物質を使用して分析することができる。ここで充填管６の中にある物質は、外部パウチ３のシール１１を押し開いて、抜き出すことができる。
【００１５】
実際には、内部主パウチ２の充填を終了するに際し、ピンチング７により充填管６のシールを行うのである。これらのピンチング７は充填管６のある長さ部分を隔離させるが、その部分には少量の物質が残存することになるが、この物質は、内部主パウチ２の中のものの１部であるので、内部主パウチ２に入れられた物質４であることに絶対間違いないのである。
【００１６】
一旦充填管６の中に収容された物質４に間違いないことが確認されたならば、次いでフランジブルコネクタ５を壊して、これに適切な注入セット（図示せず）を繋いで、これを通して、同じ物質を患者に対して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１７】
【図１】本発明にかかる安全パウチの正面図を示すものである。
【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線矢視の断面図である。
【図３】図１のＩＩＩ−ＩＩＩ線矢視の断面図である。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、スタミナル細胞又は類似の血液成分の低温保存用の安全パウチ（袋）に関する。
【背景技術】
【０００２】
現状のスタミナル細胞用のパウチは、適当なプラスチック材料（例えば、エチルビニルアセテートＥＶＡ）で製造され、必要に応じ密閉されていて、液体窒素と共に稼動する生物学的低温コンテナの中で、通常かなり低い温度（下限温度−１９６℃、通常−１３０℃ないし−１５０℃）で保存されている。
【０００３】
このようなパウチは、完全に水密でないためその内容物が外部雰囲気により汚染されてしまい、またそうなると今度はパウチを汚染するようになってしまうことがあり、生物学的低温コンテナ中に収容された幾つかのパウチの中の一つが汚染される危険性を伴うことがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明の目的は、スタミナル細胞又はそれと同様な他の血液成分を収容するパウチを完全に隔離することが可能で、従って完全低温保存を保証出来る装置又は手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明によれば、上記の目的は、保存される物質と外部との関連連通手段とを有する主パウチ及び主パウチ袋及び連通手段を収容する完全密封型外部２次パウチを有する、スタミナル細胞又は類似の血液成分の低温保存用の安全パウチにより達成される。
【０００６】
この外部パウチがあることにより、絶対的安定で安全な状態で主パウチを取り扱うことができるようになり、主パウチに収容された物質は汚染されることなく従って患者への投与の準備のととのった状態となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００７】
本発明のこれら及びその他の特徴は、本発明の以下に記載の実施態様の詳細な説明により明らかにされるが、本発明は以下の図に示された例により制限されるものではない。
【０００８】
図１は、内部主パウチ２とこの内部主パウチ２を収容する外部２次パウチ３とを含む安全パウチ１を示している。
【０００９】
内部主パウチ２は保存される物質４を収容し、物質４は一対のフランジブルコネクタ５及び充填管６により充填又は抜き出し可能となっていて、これらは、外部２次パウチ３内に完全に収容されている。
【００１０】
ピンチング７は、一旦、内部主パウチ２が充填されると、充填管６の水密性を保証する。
【００１１】
外部２次パウチ３は、物質４を識別するための情報を載せたタグを収納するのに適している外部ポケット８と、前記物質４と同じものを収容する試験管１０を入れるのに適切な一対のハウジング９を有している。
【００１２】
シール１１は、外部２次パウチ３の完全な水密性を保証する。
【００１３】
パウチ１は、使用者が、完全に安全に取り扱うことを可能とする。仮に前記物質を分析する必要が生じたときには、外部パウチ３を開封することを必要とせずに、試験管１０を使用することができる。
【００１４】
人為的ミスのために試験管の内容物が物質４とは異なったものであるため、前述の分析が絶対的な保証を与えるとは限らない場合も想定されるので、より安全性を高めるため、その物質を患者に導入する前に、充填管６の中にある物質を使用して分析することができる。ここで充填管６の中にある物質は、外部パウチ３のシール１１を押し開いて、抜き出すことができる。
【００１５】
実際には、内部主パウチ２の充填を終了するに際し、ピンチング７により充填管６のシールを行うのである。これらのピンチング７は充填管６のある長さ部分を隔離させるが、その部分には少量の物質が残存することになるが、この物質は、内部主パウチ２の中のものの１部であるので、内部主パウチ２に入れられた物質４であることに絶対間違いないのである。
【００１６】
一旦充填管６の中に収容された物質４に間違いないことが確認されたならば、次いでフランジブルコネクタ５を壊して、これに適切な注入セット（図示せず）を繋いで、これを通して、同じ物質を患者に対して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１７】
【図１】本発明にかかる安全パウチの正面図を示すものである。
【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線矢視の断面図である。
【図３】図１のＩＩＩ−ＩＩＩ線矢視の断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
保存される物質（４）を収容する主パウチ（２）と関連外部との連通手段（５、６）とを有する安全パウチであって、前記主パウチ（２）及び連通手段（５、６）を収容する完全密封型外部２次パウチ（３）を更に有することを特徴とするスタミナル細胞又は類似の血液成分の低温保存用の安全パウチ。
【請求項２】
前記外部２次パウチ（３）が、前記物質（４）を識別するための情報を載せたタグを収納するのに適当な第一外部ポケット（８）を少なくとも一つ有することを特徴とする請求項１に記載の安全パウチ。
【請求項３】
前記主パウチ（２）内のものと同じ物質（４）を収容する試験管（１０）のためのハウジング（９）を少なくとも１つ有することを特徴とする請求項１に記載の安全パウチ。
【請求項４】
前記連通手段（５、６）が、少なくとも１つのフランジブルコネクタ（５）及び少なくとも１つの充填管（６）を有することを特徴とする請求項１に記載の安全パウチ。
【請求項１】
保存される物質（４）を収容する主パウチ（２）と関連外部との連通手段（５、６）とを有する安全パウチであって、前記主パウチ（２）及び連通手段（５、６）を収容する完全密封型外部２次パウチ（３）を更に有することを特徴とするスタミナル細胞又は類似の血液成分の低温保存用の安全パウチ。
【請求項２】
前記外部２次パウチ（３）が、前記物質（４）を識別するための情報を載せたタグを収納するのに適当な第一外部ポケット（８）を少なくとも一つ有することを特徴とする請求項１に記載の安全パウチ。
【請求項３】
前記主パウチ（２）内のものと同じ物質（４）を収容する試験管（１０）のためのハウジング（９）を少なくとも１つ有することを特徴とする請求項１に記載の安全パウチ。
【請求項４】
前記連通手段（５、６）が、少なくとも１つのフランジブルコネクタ（５）及び少なくとも１つの充填管（６）を有することを特徴とする請求項１に記載の安全パウチ。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２００６−３４９６１（Ｐ２００６−３４９６１Ａ）
【公開日】平成１８年２月９日（２００６．２．９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００５−２１０７９５（Ｐ２００５−２１０７９５）
【出願日】平成１７年７月２１日（２００５．７．２１）
【出願人】（５０５２７５８４８）ヘモファーム インダストリー アーゲー (1)
【出願人】（５０５２７５５８３）
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年２月９日（２００６．２．９）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年７月２１日（２００５．７．２１）
【出願人】（５０５２７５８４８）ヘモファーム インダストリー アーゲー (1)
【出願人】（５０５２７５５８３）
【Ｆターム（参考）】
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