説明

ステッピングモータ

【課題】簡単な構造で軸受板をヨーク及び端板に固定する。
【解決手段】回転軸21を取り囲むように筒状のヨーク42が配置される。ヨーク42の内周部には、回転軸21周りに複数の極歯43が設けられている。極歯間には凹部44が形成される。軸受板6の外周には凸部63が設けられる。軸受板6の外周における凸部63のヨーク側には段部64が設けられる。段部64はヨークの内周部に形成された凹部44内に収容される。端板7には収納部71が形成されており、収納部71に軸受板の凸部63が入り込む。端板7をヨーク42の端面に固定することにより、軸受板6は端板7を介してヨーク42に固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転軸を軸受板により支持するステッピングモータに関する。
【背景技術】
【0002】
ステッピングモータは、入力されたパルス信号に応じて回転軸が回転するモータであり、光学ドライブやデジタルカメラなどに用いられている。このようなステッピングモータの構成としては、例えば、円筒状の永久磁石を備えた回転軸の周囲を、軟磁性材料で構成された円筒状のヨークが覆い、ヨーク内には励磁コイルを巻回したボビンが収納される。
【0003】
この種のステッピングモータでは、回転軸の駆動部と逆側の端部は、ヨーク端部に配置された軸受板に支持されている。軸受板は、孔部を設けた端板に溶接や圧入等で固着されている。この端板をヨーク端面に溶接等により固定させることで、軸受板はヨークに固定されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−295070号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような構成では、軸受板を端板に強固に固定しようとすると、軸受板の一部がヨーク端面から大きく突き出てしまい、軸受板やモータ全体の小型化を図れないという問題があった。さらに、その組立工程において、軸受板を予め端板に圧入等で固定し、さらに端板を溶接等でヨークに固定するという二段階の工程が必要であった。また、組立工程では各部材の位置決めも考慮しなければならず、組立に多大な手間がかかるという問題点があった。
【0006】
本発明は、上述したような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、簡単な構造で軸受板をヨーク及び端板に固定することができ、さらに軸受板やモータ全体を小型化することができるステッピングモータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のステッピングモータは、以下のように構成される。
(a)回転軸と、回転軸を取り囲むように配置された筒状のヨークとから構成される。ヨークの内周部には、回転軸周りに複数の極歯が設けられる。極歯間には凹部が形成されている。
(b)筒状のヨークの端部には軸受板が配置され、回転軸の一端を支持する。軸受板のヨークと反対側には端板が配置され、軸受板をヨークに固定する。
(c)軸受板の外周には凸部が設けられ、その底面がヨークと当接している。
(d)軸受板の外周における凸部のヨーク側には段部が設けられる。さらに、この段部はヨークの内周部に形成された凹部内に収容される。
(e)端板には収納部が形成されており、収納部に軸受板の凸部が入り込む。
(f)端板をヨークの端面に固定することにより、軸受板は端板を介してヨークに固定される。
【発明の効果】
【0008】
以上のような本発明によれば、軸受板に段部と凸部を設ける簡単な構造としながらも、軸受板をヨーク及び端板に強固に固定し、さらに軸受板やモータ全体を小型化することができる。さらに、軸受板の凸部と段部とが一体的に設けられているので、軸受板の構造をコンパクトにすることができるとともに凸部の強度が高められ、これにより凸部の高さを低減することができ小型化できる。また、軸受板は端板とヨークに挟み込まれように固定されるため、モータ組立時に軸受板をヨークまたは端板に対して圧入等で固定する必要がなく、端板を溶接等で固定する1回の工程で済み、作業効率や生産効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態のステッピングモータの全体構成を示す、モータ軸線方向断面図である。
【図2】ステッピングモータの要部を分解した上方斜視図である。
【図3】ステッピングモータの要部を分解した下方斜視図である。
【図4】(a)はステッピングモータの要部平面図であり、(b)は(a)のA−A線断面図であり、(c)は(a)のB−B線断面図である。
【図5】(a)は、ステッピングモータに使用するカバーを示す斜視図であり、(b)はカバーをモータに取り付けた状態を示すモータ軸線方向断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本実施形態に係るステッピングモータについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。まず、ステッピングモータの全体構成を説明し、次に要部の構成を詳説する。さらに、各部の配置及び組立の態様について説明する。
【0011】
(1.全体構成)
図1に示すように、ステッピングモータ1は、大別すると回転磁界により回転するロータ2と、回転磁界を発生させるステータ3から構成される。
【0012】
ロータ2の回転軸21は、一部がステータ3の内部に収容され、残りの部分は外部へ突出する。回転軸21のステータ3内部に収容されている部分の周囲には、永久磁石22が配置されている。永久磁石22は、円周上にNSNS…と交互に多極着磁され、ステータ3と所定の間隔を介して対向している。回転軸21の、ステータ3外部に突出した部分は、その表面にねじ部が設けられる。図示しないが、ナット等がこのねじ部に嵌入され、回転軸21の回転によってナットを移動させ、このナットを介して他の部材の移動を行っている。
【0013】
ステータ3は、2つのステータユニット3a及び3bから構成され、これら2つのステータユニット3a及び3bはモータ軸線L方向に重ねて配置されている。2つのステータユニット3a及び3bはそれぞれ、外ヨーク42と、コイルボビン5と、コイルボビン5を外ヨーク42との間で挟んで支持する内ヨーク41とを備えている。
【0014】
内ヨーク41及び外ヨーク42は軟磁性材料で構成されている。内ヨーク41は環状部材であり、外ヨーク42は筒状部材である。それぞれの内周部には、複数の極歯43がモータ軸線L方向に沿うように設けられ、円周等配位置に配置されている。内ヨーク41の外周縁は外ヨーク42の外周縁に嵌合して固定され、1つのヨーク(ステータコアともいう)を形成する。それぞれの極歯43はステータ3内部で周方向に交互に並んだ配置となり、ロータ2の永久磁石22と対向する。
【0015】
コイルボビン5には端子ピン51が設けられ、この端子ピン51に励磁コイルの端部が把持されてコイルボビン5の周面に巻回される。
【0016】
ステータユニット3bの外ヨーク42の端部には、軸受板6が取り付けられ、ステータ3内部に収容された回転軸21の一端を支持する。本明細書では、この一端を反出力端とし、ステータ3外部に延びる他端を出力端と定義する。ステータ3の端面には、軸受板6を覆うように端板7が取り付けられ固定されている。
【0017】
回転軸21の出力端は、モータ取付板8に支持される。モータ取付板8は、ステータ3の出力端側端面に固定される基端側垂直部81と、そこから垂直に立設する水平部82と、水平部82の先端から直角に折れ曲がり、基端側垂直部81と平行に延びる先端側垂直部83を有する。先端側垂直部83には、出力端側軸受板9が設けられている。回転軸21は、ステータ3から基端側垂直部81に設けられた孔81aを介して延び、出力端側軸受板9に回転可能に支持される。水平部82には孔82aが設けられている。この孔82aを介して、ステッピングモータ1を各種機器にボルト締め等によって取り付ける。
【0018】
(2.要部構成)
本実施形態の要部である、外ヨーク42、軸受板6、及び端板7の構成について、図2〜図4を参照して詳細に説明する。
【0019】
(2−1.外ヨーク)
外ヨーク42は、ステータユニット3a及び3bのそれぞれに備えられているが、本実施形態では反出力端側のステータユニット3bの外ヨーク42について述べる。
【0020】
本実施形態において、図2に示すように、外ヨーク42は複数の極歯43を備えている。複数の極歯43は円周等配位置に設けられ、各極歯43の間には内周部から外周部に向かって半径方向に凹む複数の凹部44が形成されている。複数の凹部44は同一形状であり、等間隔に形成されている。
【0021】
(2−2.軸受板)
軸受板6は、所定の厚みを有する円盤部材であり、樹脂成形品で構成される。本実施形態では、外ヨーク42側に位置する方を底面とし、端板7側に位置する方を外面とする。軸受板6の底面側には、回転軸21を支持する筒状の軸受部61が設けられる。軸受部61の基底面には、外面側に抜ける貫通孔62が設けられる。
【0022】
図2に示すように、軸受板6の外面側には、凸部63が形成されている。凸部63は、軸受板6の外周部から端板7側に突出し、さらに半径方向外方へ突出する。
【0023】
図3に示すように、凸部63の外方に突出した部分の、外ヨーク42側の面には、段部64が形成されている。段部64は、軸受板6の周面から軸受板6の半径方向外方へ突出するように形成されている。凸部63は、その少なくとも一部が段部64より外方へ突出している。なお、段部64は凸部63より小さく、その周縁は凸部63の周縁からはみ出さない。つまり、軸受板6の外面側から見たとき、段部64は凸部63に外周を覆われて露出しない状態となるように構成するとよい。段部64は、外ヨーク42の凹部44に収容可能なサイズに形成されている。なお、この段部64を外ヨーク42の凹部44の内面に当接する寸法に設定するとよい。段部64の先端部やその側面部が凹部44の内面に当接することで、軸受板6と外ヨーク42との位置決めが成され、また固定強度が向上する。
【0024】
図3に示すように、軸受板6は段部64及び凸部63を2個ずつ有し、それぞれ軸受板6のモータ軸線Lに対して左右対称となる位置に配置されている。さらに、図2に示すように、軸受板6の外面側には、表面の一部を切り欠いて外周縁から貫通孔62に至る切り欠き部65が形成されている。
【0025】
(2−3.端板)
端板7は薄肉の金属円板である。図2に示すように、円板中央には、軸受板6の凸部63の収納部として略T字形状の孔部71が設けられている。T字の基部から水平部に向けて板バネ72が伸び、図4(a)に示すように、その先端は端板7の円中心に位置している。図4(c)に示すように、板バネ72は端板7の表面に対して所定角度斜めになるように切り起こされ、途中で当初角度より緩やかな角度となるように折り曲げられている。T字の水平部は、軸受板6の2つの凸部63の外周面に沿って掛け渡される大きさとなっている。
【0026】
(3.各部の配置)
外ヨーク42、軸受板6及び端板7の配置の態様について、組み立て方法に言及しつつ説明する。また、これらの部分と他の部分との配置についても簡潔に述べる。
【0027】
(3−1.軸受板の配置)
軸受板6は、軸受部61が設けられた底面側を外ヨーク42内部に向けて配置する。このとき、図4(b)に示すように、軸受板6の2つの段部64が、モータ軸線Lを挟んで左右対称に位置する2つの凹部44にそれぞれ入るように位置合わせする。軸受板6は、段部64が凹部44内に収容されたところで、モータ軸線L方向の動きが規制され、周面が外ヨーク42の内周部に設けられた極歯43の根元部分に当接した状態で固定される。さらに、段部64によって、軸受板6の円周方向の動きも規制される。軸受板6の凸部63は、外ヨーク42側の面、すなわち底面が外ヨーク42の凹部44近傍の端面上に載置されて、軸受板6と外ヨーク42との高さ位置が固定される。これにより、軸受板6の外面側に設けられた凸部63のみが外ヨーク42の端面から突出した状態となる。
【0028】
(3−2.端板の配置)
軸受板6の配置完了後、端板7を外ヨーク42の端面に取り付ける。端板7の位置合わせは、孔部71のT字形状の水平部に、外ヨーク42の端面から突出した軸受板6の2つの凸部63を、外周面に沿わせるよう入れる。さらに、板バネ72が軸受板6の切り欠き部65に入るようにする。さらに、端板7の表面から斜めに切り起こされた板バネ72の先端が軸受板6の貫通孔62の直上に位置する。
【0029】
このとき、図4(a)及び(c)に示すように、軸受板6はその外面が、端板7のヨーク側の面、すなわち下面に当接している。そして、図4(b)に示すように、凸部63のヨーク側の面、すなわち底面が、外ヨーク42の端面上に載置されている。
【0030】
端板7は、外ヨーク42の端面に溶接又は接着剤によって固定される。これにより、軸受板6は、外ヨーク42と端板7に挟まれる形となり、端板7を介して外ヨーク42に固定された状態となる。
【0031】
(3−3.他の部分の配置)
端板7の固定後に、外ヨーク42の外周面と極歯43との間にコイルボビン5を取り付ける。さらに、外ヨーク42と内ヨーク41とを組み合わせ、ステータユニット3bを構成する。又、先端側垂直部83に出力端側の軸受板9を設置し、モータ取付板8の基端側垂直部81にステータユニット3aを構成する外ヨーク42を取り付ける。この外ヨーク42に回転軸21を挿入し、回転軸21の先端側を軸受板9にはめるとともに、外ヨーク42の外周面と極歯43との間にコイルボビン5を取り付け、外ヨーク42と内ヨーク41とを組み合わせ、ステータユニット3aを構成する。さらに、ステータユニット3bを回転軸21に挿通させ、ステータユニット3aとステータユニット3bを接合してステータ3を構成し、ステッピングモータ1が完成する。この時、回転軸21の反出力端は軸受板6の軸受部61に収容され、貫通孔62を挿通して、端板7の板バネ72に当接し、係止される。外ヨーク42及び内ヨーク41の極歯43は、回転軸21の周囲に並んで、永久磁石22を取り囲む。反出力端側の軸受板6及び出力端側の軸受板9は、ラジアル軸受として回転軸21のラジアル荷重を支持する。さらに、板バネ72はその弾性力によって回転軸21を出力端側方向に付勢し、アキシャル軸受として回転軸21のアキシャル荷重を支持する。
【0032】
(4.本実施形態の効果)
(1)本実施形態では、ステッピングモータ1の軸受板6の外周に設けられた段部64を外ヨーク42の極歯43間に形成された凹部44に収容させるとともに、軸受板の凸部63の底面を外ヨーク42の凹部44近傍の端面上に載置して軸受板6を外ヨーク42に設置する。さらに、軸受板6の外面側に設けられた凸部63を、端板7に設けた孔部71に入れ込む。すなわち、軸受板6を外ヨーク42に取り付けた上で、端板7を介して外ヨーク42に固定する。これによって、軸受板6を端板7から大きく突出させて固定させる必要がない。さらに、軸受板6を簡単な構造としながらも、軸受板6を外ヨーク42及び端板7に強固に固定し、かつ軸受板6やモータ全体を小型化することができる。
【0033】
(2)さらに、軸受板6の凸部63のヨーク側の面に、凸部63より小さく、周縁がはみ出していない段部64が設けられている。これによって、段部64と凸部63が軸受板6の半径方向において同じ位置で突出し且つ一体的に構成される。そのため、軸受板6をコンパクトな構造とすることができるとともに、凸部63の強度を高められる。さらに、凸部63自体の高さを低減することができ、モータ全体を小型化することができる。
【0034】
(3)また、軸受板6は端板7と外ヨーク42に挟み込まれように固定されるため、モータを組み立てる際に、軸受板6を外ヨーク42または端板7に対して溶接等で固定する必要がなく、端板7を溶接等で固定する1回の工程で済む。すなわち、作業効率や生産効率を向上させることができる。
【0035】
(4)本実施形態では、軸受板6の凸部63及び段部64を2個ずつ設け、それぞれを軸受板6のモータ軸線Lに対して左右対称となる位置に配置した。これによって端板7を外ヨーク42の端面に固定する際、先に固定された軸受板6の2か所の凸部の外周に孔部71の外周縁を沿わせるように位置合わせすれば良く、組み立てが容易になる。
【0036】
(5)本実施形態ではさらに、端板7の外周部から孔部71の中央部分に延びる板バネ72を設け、軸受板6の外面の一部を切り欠いて、板バネ72が差し込まれる切り欠き部65を設けている。これによって、軸受板6の貫通孔62の直上に板バネ72の先端が位置することになり、貫通孔62を挿通された回転軸21を板バネ72によって係止することができる。
【0037】
(5.他の実施形態)
本発明は、図示の実施形態に限定されるものではなく、下記の様な他の実施形態も包含する。
(1)例えば、端板7には、さらに図5(a)に示すような金属製のカバー73を付けて、板バネを保護するように構成してもよい。図5(b)に示すように、カバー73は端板7の端面に重ねて溶接等で固定される。
【0038】
(2)上述の実施形態では、内ヨーク41を環状部材、外ヨーク42を筒状部材としたが、ヨーク41を筒状部材、外ヨーク42を環状部材としても良い。
【0039】
(3)回転軸21を回転可能に支持する軸受として、樹脂成形品で形成された滑り軸受けである軸受板6を使用したが、焼結材で形成された滑り軸受やボール軸受やころ軸受等を用いても良い。
【0040】
(4)本実施形態では、軸受板の凸部63及び段部64を2個ずつ設けたが、それぞれ3個以上設けても良い。その場合、段部64がそれぞれ外ヨーク42の凹部に係合する位置に設ける。端板7の孔部71は、凸部63全体に掛け渡されるような形状にしてもよく、又はそれぞれ係合するように複数の孔部としてもよい。
【0041】
(5)本実施形態では、端板7の収納部として孔部71を設け、この孔部71に軸受板6の凸部63を入れ込んでいるため、軸受板の凸部63が端板7から露出している。これに限らず、端板7の収納部として凹部を設け、この凹部に軸受板6の凸部63を収納してもよい。
【0042】
(6)本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0043】
1 ステッピングモータ
2 ロータ
21 回転軸
22 永久磁石
3 ステータ
3a 3b ステータユニット
41 内ヨーク
42 外ヨーク
43 極歯
44 凹部
5 コイルボビン
51 端子ピン
6 軸受板
61 軸受部
62 貫通孔
63 凸部
64 段部
65 切り欠き部
7 端板
71 孔部
72 板バネ
73 カバー
8 モータ取付板
81 基端側垂直部
81a 孔部
82 水平部
82a 孔部
83 先端側垂直部
9 出力端側の軸受板
L モータ軸線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸と、
前記回転軸を取り囲むように配置され、内周部に前記回転軸周りに設けられた複数の極歯と該極歯間に形成された凹部を備える筒状のヨークと、
前記筒状のヨークの端部に配置され、前記回転軸の一端を支持する軸受板と、
前記軸受板の前記ヨークと反対側に配置され、前記軸受板を前記ヨークに固定する端板とを備えたステッピングモータであって、
前記軸受板の外周には、その底面が前記ヨークと当接する凸部が設けられ、
前記軸受板の外周における前記凸部のヨーク側には段部が設けられ、当該段部が前記ヨークの内周部に形成された前記凹部内に収容され、
前記端板には収納部が形成され、当該収納部に前記軸受板の凸部が入り込み、
前記端板を前記ヨークの端面に配置することにより、前記軸受板は前記端板を介して前記ヨークに固定されることを特徴とするステッピングモータ。
【請求項2】
前記軸受板は、前記段部及び凸部を複数備えていることを特徴とする請求項1記載のステッピングモータ。
【請求項3】
前記段部は、その先端部又は両側面部が前記ヨークの内周部に形成された前記凹部の内面と当接することを特徴とする請求項1又は2記載のステッピングモータ。
【請求項4】
前記軸受板は、前記ヨーク側に回転軸を支持する軸受部が設けられ、
前記軸受部の底面には、前記軸受板の前記端板側に貫通する貫通孔が形成され、
前記端板は、外周部から前記貫通孔に向けて切り起こされた板バネが設けられ、
前記軸受板の前記端板側の面は一部が切り欠かれて、板バネが差し込まれる切り欠き部が形成され、
前記回転軸は、前記貫通孔を挿通して板バネに当接し、前記板バネにより付勢されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のステッピングモータ。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2013−115948(P2013−115948A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−260971(P2011−260971)
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【出願人】(000228578)日本ケミコン株式会社 (514)