説明

ストロボ装置及びこれを備えた撮像装置

【課題】発光部の駆動機構を簡易化及び小型化することができるストロボ装置を提供する。
【解決手段】ストロボ装置は、切替手段12を介して一つの駆動源で少なくとも二つの駆動系10,11を切り替え可能に駆動する。この駆動機構は、駆動源からの駆動伝達により回転する駆動ギアと、該駆動ギアと噛合する太陽ギアと、該太陽ギアと噛合する遊星ギアと、太陽ギア及び遊星ギアを回転支持し且つ太陽ギアの回転軸を中心として揺動可能な支持部材と、それぞれ入力側に伝達ギアを有し、互いに伝達ギアが支持部材の異なる揺動位置で遊星ギアと噛合するよう配置される、前記発光部を少なくとも二軸で回転させるための少なくとも二つの駆動系と、遊星ギアが何れかの伝達ギアと噛合した状態で支持部材の揺動を解除可能に規制する規制手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光部を少なくとも二軸で回転させて発光部の向きを変えることができるストロボ装置及びこれを備えた撮像装置に関し、特に、発光を天井等に反射させて間接照明を行う、いわゆるバウンス撮影に適したストロボ装置及び撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、より自然な画像を得るために、ストロボ装置からの発光を天井や壁に照射して拡散させ、被写体を間接的に照明するストロボ装置が提案されており、ストロボ装置の発光部がモータ等の駆動源によって回転し、無段階で発光の照射方向や照射範囲を調整するストロボ装置が提案されている(特許文献1、2)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭63−204238号公報
【特許文献2】特開2009−75340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されたストロボ装置は、回転軸毎に超音波モータが設けられているため、比較的小さな電力でコンデンサに高電圧を充電し、連続的に発光させるストロボ装置においては、省電力化が図れないという問題がある。
【0005】
また、特許文献2に記載されたストロボ装置は、発光部内で上下方向と左右方向の二系統の駆動機構によって光源自体を駆動する機構であるため、モータとそれに接続されたギアとによって発光部が大型化してしまい、撮像装置(カメラ)に取り付けて使用する際に、重心が高くなり、撮像装置の保持が不安定になるという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、発光部の駆動機構を簡易化及び小型化することができるストロボ装置及びこれを備えた撮像装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るストロボ装置は、上記課題を解決するためになされたもので、発光部が駆動機構によって少なくとも二軸で回転可能なストロボ装置であって、駆動機構は、駆動源からの駆動伝達により回転する駆動ギアと、該駆動ギアと噛合する太陽ギアと、該太陽ギアと噛合する遊星ギアと、太陽ギア及び遊星ギアを回転支持し且つ太陽ギアの回転軸を中心として揺動可能な支持部材と、それぞれ入力側に伝達ギアを有し、互いに伝達ギアが支持部材の異なる揺動位置で遊星ギアと噛合するよう配置される、前記発光部を少なくとも二軸で回転させるための少なくとも二つの駆動系と、遊星ギアが何れかの伝達ギアと噛合した状態で支持部材の揺動を解除可能に規制する規制手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
かかる構成からなるストロボ装置によれば、支持部材が揺動して遊星ギアが伝達ギアと噛合した状態で、駆動ギアが回転すると、太陽ギア、遊星ギア、伝達ギア及び駆動系を介して発光部が回転する。また、規制手段による規制を解除して支持部材が別の位置に揺動して遊星ギアが他の伝達ギアと噛合することにより、別の駆動系を介して発光部が異なる軸で回転する。このように、少なくとも二つの駆動系を選択的に駆動して発光部の回転軸を切り換えることにより、一つの駆動源で発光部の複数方向の回転制御を行うことができる。
【0009】
ここで、本発明に係るストロボ装置は、支持部材が、太陽ギアを所定の摩擦力を付勢した状態で回転支持する構成を採用することができる。
【0010】
かかる構成からなるストロボ装置によれば、規制手段による規制を解除した状態では、太陽ギアと支持部材とが所定の摩擦力により一体化しているため、駆動ギアが回転して太陽ギアが回転すると、この回転に伴って支持部材が揺動する。一方、規制手段により規制されている状態では、駆動ギアが回転しても支持部材は揺動せず、その代わり、所定の摩擦力に抗して太陽ギアが回転し、遊星ギア、伝達ギア及び駆動系を介して発光部が回転する。
【0011】
また、本発明に係るストロボ装置は、規制手段が、支持部材又は遊星ギアの所定箇所を支持部材の揺動方向で係止することにより支持部材の揺動を規制する規制部材と、該規制部材を支持部材の揺動方向とは異なる方向に移動させる作動手段とを備える構成を採用することができる。
【0012】
かかる構成からなるストロボ装置によれば、規制部材が支持部材又は遊星ギアの所定箇所を支持部材の揺動方向で係止することにより、規制手段による支持部材の揺動が規制され、この状態で、駆動ギアが回転すると、太陽ギア、遊星ギア、伝達ギア及び駆動系を介して発光部が回転する。一方、作動手段が規制部材を支持部材の揺動方向とは異なる方向に移動させることにより、規制部材による規制が解除され、支持部材は揺動可能となる。
【0013】
また、本発明に係るストロボ装置は、規制部材が、揺動動作する支持部材又は遊星ギアの前記所定箇所の摺接を受けて弾性変形する弾性片を有し、且つ、該弾性片は、前記所定箇所を支持部材の揺動方向で係止するための段部を有する構成を採用することができる。
【0014】
かかる構成からなるストロボ装置によれば、揺動動作する支持部材又は遊星ギアの所定箇所が弾性片を押し下げるようにして弾性片上を摺接し、しかる後、段部に到達すると、弾性片がその復元力により元の状態に復帰しようとすることにより、規制部材が支持部材又は遊星ギアの所定箇所を支持部材の揺動方向で係止する。一方、作動手段が規制部材を支持部材の揺動方向とは異なる方向に移動させることにより、段部が支持部材又は遊星ギアの所定箇所から外れ、規制部材による規制が解除され、支持部材は揺動が可能となる。
【0015】
また、本発明に係るストロボ装置は、規制部材が、揺動動作する支持部材又は遊星ギアの摺接を受けて元の位置に復帰するためのカムを有する構成を採用することができる。
【0016】
かかる構成からなるストロボ装置によれば、規制手段による規制を解除した状態で、支持部材が揺動すると、その揺動動作によって支持部材又は遊星ギアがカムに摺接し、規制部材が元の位置に復帰して、再び支持部材の揺動を規制可能な状態となる。
【0017】
また、本発明に係る撮像装置は、上記ストロボ装置を備えたことを特徴とする。これにより、発光部の向きを自在に変えて撮影することができる。
【発明の効果】
【0018】
以上の如く、本発明は、一つの駆動源で発光部の複数方向の回転制御を行うことができるため、発光部の駆動機構を簡易化及び小型化することができるストロボ装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係るストロボ装置であって、(a)は側面図、(b)は同正面図
【図2】同ストロボ装置であって、(a)は駆動機構の概略構成の要部拡大側面図、(b)は同正面図
【図3】同駆動機構であって、(a)は切替手段が第一駆動系に連結した状態の要部拡大正面図、(b)は同下面図
【図4】同駆動機構であって、(a)は切替手段の規制が解除された状態の要部拡大正面図、(b)は同下面図
【図5】同駆動機構であって、(a)は切替手段が第二駆動系側に切り替わろうとして途中まで揺動した状態の要部拡大正面図、(b)は同下面図
【図6】同駆動機構であって、(a)は切替手段が第二駆動系側に切り替わろうとして第二駆動系の手前まで揺動した状態の要部拡大正面図、(b)は同下面図
【図7】同駆動機構であって、(a)は切替手段が第二駆動系に連結した状態の要部拡大正面図、(b)は同下面図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係るストロボ装置の一実施形態について、図面を参酌しつつ説明する。
【0021】
図1(a)は、本実施形態に係るストロボ装置の側面図、図1(b)は、その正面図を示す。ストロボ装置は、例えばキセノン放電管を用いた光源1を収納した発光部2と、該発光部2を水平方向の回転軸3回りに回転可能に支持するヘッド4と、該ヘッド4を垂直方向の回転軸5回りに回転可能に支持し、回路部や電源を収納する本体6とを備え、上下左右に発光部2の向きを変えることができるようになっており、本体6の底部に設けられたシュー7によって本体6を撮像装置(カメラ)に装着して使用される。
【0022】
図2(a)は、ストロボ装置における駆動機構の概略構成の要部拡大側面図、図2(b)は、その正面図を示す。ヘッド4には、発光部2を上下方向(垂直方向)に回転させ、あるいは、ヘッド4を本体6に対して左右方向(水平方向)に回転させることにより、発光部2を左右方向(水平方向)に回転させる駆動機構が設けられる。該駆動機構は、大きく分けると、駆動源としてのモータ8に連結される主駆動系9と、発光部2を上下方向に回転させる第一駆動系10と、ヘッド4を左右方向に回転させる第二駆動系11と、モータ8からの駆動力を第一駆動系10に伝達するか、第二駆動系11に伝達するかを切替可能な切替手段12とを備える。
【0023】
図3(a)は、駆動機構の要部拡大正面図、図3(b)は、その下面図を示す。主駆動系9は、その出力側に駆動ギア13を備える。また、切替手段12は、駆動ギア13と噛合する太陽ギア14と、該太陽ギア14と噛合する遊星ギア15と、太陽ギア14及び遊星ギア15を回転支持し且つ太陽ギア14の回転軸14aを中心として揺動可能な支持部材16とを備える。また、第一駆動系10及び第二駆動系11は、それぞれ入力側に伝達ギア17、18を備える。これら駆動ギア13、太陽ギア14、伝達ギア17、18は、ヘッド4に回転自在に支持される。
【0024】
また、駆動機構は、遊星ギア15が何れかの伝達ギア17、18と噛合した状態で支持部材16の揺動を解除可能に規制する規制手段19を備える。該規制手段19は、遊星ギア15の回転軸15aを支持部材16の揺動方向で係止することにより支持部材16の揺動を規制する規制部材20と、該規制部材20を支持部材16の揺動方向とは異なる方向に移動させる作動手段としてのソレノイド21とを備える。
【0025】
支持部材16は、太陽ギア14を所定の摩擦力を付勢した状態で回転支持する。より詳しくは、支持部材16に取り付けられた太陽ギア14の回転軸14aと太陽ギア14との間には、コイルばね状のフリクションバネ(図示しない)が介挿入されており、太陽ギア14を所定の摩擦力に抗して回転させると、回転軸14aに対して太陽ギア14が回転するが、所定の摩擦力以下であれば、回転軸14aに対して太陽ギア14を回転させることができないようになっている。
【0026】
規制部材20は、太陽ギア14に対する接離方向にスライド可能で、ソレノイド21の可動片21aが連結されており、ソレノイド21に通電されると、可動片21aが飛び出して太陽ギア14側に移動する一方、ソレノイド21への通電を止めた後、可動片21aは通電前の位置に復帰させることができるようになっている。
【0027】
また、規制部材20は、支持部材16の揺動動作に伴って揺動する遊星ギア15の回転軸(支持部材16に取り付けられた遊星ギア15の回転軸)15aの摺接を受けて弾性変形する弾性片20aを有する。該弾性片20aは、両端に回転軸15aを支持部材16の揺動方向で係止するための段部20bを有する。より詳しくは、弾性片20aは、回転軸15aの移動軌跡に一致する円弧形状を有し、段部20bに至るまでは、弾性片20aは回転軸15aを軸方向にロック部材22aに押し付けるような方向に変位し、段部20bでは回転軸15aは前記変位方向とは反対の方向に落ち込むような形態となっている。
【0028】
さらに、規制部材20は、太陽ギア14側に移動した状態で、揺動動作する遊星ギア15の回転軸15aの摺接を受けて元の位置に復帰するためのカム20cを有する。より詳しくは、規制部材20が常時の位置(太陽ギア14から離間した位置)にあるときは、遊星ギア15の回転軸15aは、段部20b上に位置するが、ソレノイド21に通電され、可動片21aが飛び出して規制部材20が太陽ギア14側に移動した状態では、弾性片20aが回転軸15aの移動軌跡上から外れる代わりに、カム20cが回転軸15aの移動軌跡上に位置し、この状態で支持部材16が揺動すると、遊星ギア15の回転軸15aがカム20cに摺接し、規制部材20が元の位置に復帰するように該規制部材20を押し戻すようになっている。
【0029】
尚、符号22で表される構成は、支持部23によって揺動自在に支持され、遊星ギア15が噛合する伝達ギア17(18)とは反対側の伝達ギア18(17)の表面に周方向に沿って複数形成された溝18a(17a)に係合して該反対側の伝達ギア18(17)が不用意に回転してしまうのを規制する係合部22aを両端に有するロック部材である。
【0030】
本実施形態に係るストロボ装置の構成は以上のとおりであり、次に、このストロボ装置における駆動系の切替動作について説明する。
【0031】
図3においては、支持部材16は、第一駆動系10の伝達ギア17と噛合しており、従って、駆動ギア13が回転すると、太陽ギア14、遊星ギア15及び第一駆動系10を介して発光部2が回転する。この場合、太陽ギア14が時計回りに回転する場合は関係ないが、太陽ギア14が反時計回りに回転するように駆動ギア13が回転する場合、なにもなければ、太陽ギア14の回転に伴って支持部材16が(所定の摩擦力のために)第二駆動系11側に揺動してしまい、遊星ギア15が第一駆動系10の伝達ギア17から離間してしまうが、遊星ギア15の回転軸15aは、規制部材20の弾性片20aの段部20bに係止されているため、第二駆動系11側への移動が規制された状態にあり、従って、遊星ギア15と伝達ギア17との噛合状態は維持される。
【0032】
尚、この状態では、回転軸15aによってロック部材22の第一駆動系10側が持ち上げられ、反対側の端部の係合部22aが第二駆動系11の伝達ギア18と係合しているため、第二駆動系11は回転が規制された状態にある。
【0033】
ここで、駆動伝達を第一駆動系10から第二駆動系11に変える場合、まずソレノイド21に通電することによって、ソレノイド21と可動片21aの吸着を解除する。このとき規制部材20は太陽ギア14の方向へコイルバネなどで付勢されているため、図4に示すごとく、付勢力により可動片21aは太陽ギア14側へ移動する。そして、ソレノイド21が規制部材20を移動させることにより、規制部材20の弾性片20aの段部20bが遊星ギア15の回転軸15aから外れ、支持部材16は揺動が可能となる。
【0034】
そして、揺動規制が解除された状態では、太陽ギア14と支持部材16とが所定の摩擦力により一体化しているため、駆動ギア13が回転して太陽ギア14が回転すると、この回転に伴って支持部材16が第二駆動系11側に揺動する。
【0035】
また、支持部材が揺動すると、その揺動動作によって遊星ギア15の回転軸15aがカム20cに摺接し、図5に示す如く、規制部材20が元の位置に復帰して、再び支持部材16の揺動を規制可能な状態となる。
【0036】
規制部材20が元の位置に戻ると、弾性片20aが遊星ギア15の回転軸15aの下に位置する。従って、支持部材16が第二駆動系11に向かってさらに揺動すると、図6に示す如く、揺動動作する遊星ギア15の回転軸15aが弾性片20aを押し下げるようにして弾性片20a上を摺接し、しかる後、図7に示す如く、段部20bに到達すると、弾性片20aがその復元力により元の状態に復帰しようとすることにより、規制部材20が遊星ギア15の回転軸15aが規制部材20の段部20bに落ち込み、第一駆動系10側への移動が規制された状態となり、従って、遊星ギア15と伝達ギア18との噛合状態は維持される。
【0037】
尚、この状態では、回転軸15aによってロック部材22の第二駆動系11側が持ち上げられ、第一駆動系10側の端部の係合部22aが第一駆動系10の伝達ギア17と係合するため、第一駆動系10は回転が規制された状態にある。
【0038】
以上、本実施形態に係るストロボ装置によれば、一つのモータ8で発光部2の複数方向の回転制御を行うことができるため、発光部2の駆動機構を簡易化及び小型化することができる。
【0039】
尚、本発明に係るストロボ装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0040】
例えば、上記実施形態においては、第一駆動系10の伝達ギア17及び第二駆動系11の伝達ギア18が太陽ギア14と規制手段19とを結ぶ線で線対称に配置されているが、これに限定されない。また、駆動系の数も二つに限定されず、三つ以上であってもよい。
【0041】
また、上記実施形態においては、第一駆動系10の伝達ギア17及び第二駆動系11の伝達ギア18は、太陽ギア14の周りを公転する遊星ギア15と噛合するため、太陽ギア14から同一距離に配置されるが、第一駆動系の伝達ギアと噛合する遊星ギアと、第二駆動系の伝達ギアと噛合する遊星ギアの二つの遊星ギアを支持部材に回転自在に設けることもできる。この場合、二つの遊星ギアのギア数(直径)を異ならせて、太陽ギアからの各伝達ギアの距離を異ならせることができるし、二つの遊星ギアを同じものを用い、太陽ギアからの各伝達ギアの距離を同じにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明に係るストロボ装置は、一つの駆動源で発光部の複数方向の回転制御を行うことにより、発光部の駆動機構を簡易化及び小型化することが必要な用途に適用できる。
【符号の説明】
【0043】
1 光源
2 発光部
3 水平方向の回転軸
4 ヘッド
5 垂直方向の回転軸
6 本体
7 シュー
8 モータ
9 主駆動系
10 第一駆動系
11 第二駆動系
12 切替手段
13 駆動ギア
14 太陽ギア
14a 回転軸
15 遊星ギア
15a 回転軸
16 支持部材
17、18 伝達ギア
19 規制手段
20 規制部材
20a 弾性片
20b 段部
20c カム
21 ソレノイド(作動手段)
21a 可動片
22 ロック部材
22a 係合部
23 支持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光部が駆動機構によって少なくとも二軸で回転可能なストロボ装置であって、
駆動機構は、
駆動源からの駆動伝達により回転する駆動ギアと、
該駆動ギアと噛合する太陽ギアと、
該太陽ギアと噛合する遊星ギアと、
太陽ギア及び遊星ギアを回転支持し且つ太陽ギアの回転軸を中心として揺動可能な支持部材と、
それぞれ入力側に伝達ギアを有し、互いに伝達ギアが支持部材の異なる揺動位置で遊星ギアと噛合するよう配置される、前記発光部を少なくとも二軸で回転させるための少なくとも二つの駆動系と、
遊星ギアが何れかの伝達ギアと噛合した状態で支持部材の揺動を解除可能に規制する規制手段と
を備えることを特徴とするストロボ装置。
【請求項2】
支持部材は、太陽ギアを所定の摩擦力を付勢した状態で回転支持することを特徴とする請求項1に記載のストロボ装置。
【請求項3】
規制手段は、支持部材又は遊星ギアの所定箇所を支持部材の揺動方向で係止することにより支持部材の揺動を規制する規制部材と、該規制部材を支持部材の揺動方向とは異なる方向に移動させる作動手段とを備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のストロボ装置。
【請求項4】
規制部材は、揺動動作する支持部材又は遊星ギアの前記所定箇所の摺接を受けて弾性変形する弾性片を有し、且つ、該弾性片は、前記所定箇所を支持部材の揺動方向で係止するための段部を有することを特徴と請求項3に記載のストロボ装置。
【請求項5】
規制部材は、揺動動作する支持部材又は遊星ギアの摺接を受けて元の位置に復帰するためのカムを有することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のストロボ装置。
【請求項6】
請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のストロボ装置を備えたことを特徴とする撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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