説明

ストロボ装置及び撮像装置

【課題】小型化された装置であっても、2次電極部や2次電極部に電気的接続された回路基板パターンから周囲の金属外装や金属フレーム等の導電体へと発生する電気リークを防止する。
【解決手段】ストロボ装置は、発光部7と、発光部7を発光させるためのトリガーコイル23と、トリガーコイル23が実装されるハード回路基板21と、ハード回路基板21と電気的に接続されるフレキシブル回路基板22と、トリガーコイル23の高電圧部である2次電極の出力ピン25を覆うトリガーキャップ27を備える。フレキシブル回路基板22において出力ピン25に近接している外縁部では、ハード回路基板21におけるトリガーコイル23の実装面の反対側の面までトリガーキャップ27が延伸している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はストロボ装置及び該ストロボ装置を搭載した撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラ等の撮像装置に対する小型化の要請は強く、そのため、ストロボユニットに対する小型化の要請も強くなっている。例えば、デジタルカメラに搭載されるストロボユニットは、キセノン管を発光させるためのトリガーコイルを備えている。トリガーコイルは高電圧を発生するため、その周囲近傍に導電性の部品を配置する場合、両者の間に十分な沿面距離を確保する必要がある。そのため、十分な沿面距離を確保しようとするとストロボユニットが大型化するという問題がある。そこで、この問題を解決するために、ストロボユニットを構成しているストロボ基板上に実装されたトリガーコイルに絶縁部材で形成された絶縁キャップを被せることにより、沿面距離を確保した技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、近年では、カメラ背面に配置された液晶表示部のワイド化が進み、カメラの高さ方向を低く抑えた製品が求められている。ストロボ発光部(以下「発光部」と記す)が固定された従来のデジタルカメラでは、発光回路を配置した発光部の下部にメインコンデンサー以外の部品を配置するスペースが無く、発光回路を発光部の後方にコンパクトに配置する必要がある。一方、発光部がデジタルカメラの上方向に昇降可能な構造(所謂、ポップアップストロボ)の場合、トリガーコイルと昇降するための金属フレームを近接させて発光部の後方に配置して、発光部をコンパクトにする必要がある。そこで、2次電極部が回路基板に実装される面実装タイプのトリガーコイルを使用することにより、トリガーコイルを実装した回路基板部を小型化している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−98980号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、高圧部であるトリガーコイルの2次電極部が基板実装面に位置する構造では、特許文献1に開示されているような絶縁キャップをトリガーコイルに被せるだけでは沿面距離が不十分となる。そのため、2次電極部や2次電極部に電気的接続された回路基板パターンから周囲の金属外装や金属フレーム等の導電体へと電気リークが発生する虞がある。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、小型化された装置であっても、2次電極部や2次電極部に電気的接続された回路基板パターンから周囲の金属外装や金属フレーム等の導電体へと発生する電気リークを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係るストロボ装置は、発光部を発光させるための高電圧部を有する電子部品と、前記電子部品が実装される回路基板と、前記電子部品の前記高電圧部を覆う絶縁部材と、を備えるストロボ装置であって、前記高電圧部に近接する前記回路基板の外縁部では、前記絶縁部材が前記回路基板における前記電子部品の実装面の反対側の面まで延伸されていることを特徴とする。
【0008】
また、上記目的を達成するために、本発明に係る撮像装置は、発光部を発光させるための高電圧部を有する電子部品と、前記電子部品が実装される回路基板と、前記電子部品の前記高電圧部を覆う絶縁部材と、を備える撮像装置であって、前記高電圧部に近接する前記回路基板の外縁部では、前記絶縁部材が前記回路基板における前記電子部品の実装面の反対側の面まで延伸されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、小型化された装置であっても、2次電極部や2次電極部に電気的接続された回路基板パターンから周囲の金属外装や金属フレーム等の導電体へと発生する電気リークを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施形態に係るストロボ装置を備えるデジタルカメラの本体部の正面斜視図であり、(a)はストロボ発光部の収納状態を示し、(b)ストロボ発光部の起立状態を示す。
【図2】図1に示すデジタルカメラが備えるストロボユニットの背面斜視図であり、ストロボ発光部がデジタルカメラの本体部に収納されているときの状態を示す。
【図3】図1に示すデジタルカメラが備えるストロボユニットの分解斜視図であり、ストロボ発光部がデジタルカメラの本体部に収納されているときの状態を示す。
【図4】図2に示す矢視A−A断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るストロボ装置の後方斜視図である。
【図6】図5に示すストロボ装置の分解斜視図である。
【図7】図5に示すストロボ装置に用いられている回路基板の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。ここでは、本発明に係るストロボ装置を撮像装置であるデジタルカメラに適用した場合について説明することとする。
【0012】
《第1実施形態》
図1は、本発明の第1実施形態に係るストロボ装置を備えたデジタルカメラの本体部の正面斜視図であり、(a)はストロボ発光部の収納状態を示し、(b)ストロボ発光部の起立状態を示している。図2は、図1に示すデジタルカメラが備えるストロボ装置の背面斜視図であり、ストロボ発光部がデジタルカメラの本体部に収納された状態を示している。図3は、図1に示すデジタルカメラが備えるストロボ装置の分解斜視図であり、ストロボ発光部がデジタルカメラの本体部に収納されているときの状態を示している。図4は、図2に示す矢視A−A断面図である。以下、「ストロボ発光部」を「発光部」と略す。
【0013】
<デジタルカメラの全体構造>
図1に示されるように、デジタルカメラの本体部1は、発光部7を有するストロボ装置と、撮影光学系を構成する鏡筒3と、シャッターボタン4と、変倍動作を指示するズームレバー5と、本体部1の電源をオン/オフする電源ボタン6等を備える。なお、本体部1の背面には、不図示の液晶表示パネルや操作ボタン等が配置されている。
【0014】
本体部1が備えるストロボ装置は、所謂、ポップアップストロボと呼ばれるタイプであり、発光部7は、本体部1に対して図1(a)の収納位置と図1(b)の起立位置の間で移動可能となっている。なお、図2〜4は、発光部7が収納位置にあるときの状態を示しているが、ストロボ装置の使用時には、発光部7が起立位置へ移動する。
【0015】
本体部1の電源がオフのとき(例えば、図1(a)に示す状態)や発光部7を発光させないときは、発光部7は収納位置にあって本体部1から突出しないため、デジタルカメラをコンパクトに構成することができる。発光部7は、発光時には図1(b)に示す発光部7が起立位置に移動するため、鏡筒を構成する部位(例えば、固定筒や可動筒等)によるストロボ光のケラレを回避することができる。
【0016】
<発光部7の構成及び回動機構>
発光部7の本体部1に対する回動機構部について説明する。
【0017】
発光部7は、図4に示されるように、発光するキセノン管18と、配光を調整するフレネル2及び反射傘19と、それらを収納するホルダー12と、これらを上面から覆うストロボカバー20を備えている。
【0018】
図2に示されるように、ストロボ装置を構成するプレート8は、金属(例えば、ステンレス等)でプレス成形されており、プレート8に形成されたビス穴9を介して不図示の取り付け手段により、本体部1に取り付けられる。シャフト10は、プレート8に形成された穴11に挿入され、プレート8に回転自在に軸支される。発光部7を構成するホルダー12は、ホルダー12に設けられた穴13にシャフト10が挿通されていることにより、シャフト10回りに回動自在に軸支されている。このように、発光部7は、本体部1に対してシャフト10を回動中心として回動自在に係止されている。
【0019】
図3に示されるように、ホルダー12を起立位置と収納位置のそれぞれにおいて起立方向と収納方向にそれぞれ付勢するための付勢部材としてバネ14が用いられており、ここではトーションバネが用いられている。また、ホルダー12に形成された略円柱状のカム15は、リンク16に形成されたU字部の間に位置する。リンク16は不図示のシャフトに軸支されており、鏡筒3の繰り出し/沈胴に連動して、光軸方向に移動自在に係止されている。
【0020】
電源ボタン6を押下して本体部1の電源をオンにすると、鏡筒3の繰り出しに応じてリンク16が被写体方向(光軸前方向)に移動し、リンク16のU字形状の後内面(不図示)がホルダー12のカム15に当接する。ホルダー12は、カム15が押圧されることによりシャフト10を回動中心として回動する。こうして発光部7は起立位置にポップアップする。本体部1の電源をオフすると、鏡筒3の沈胴に応じてリンク16が撮影者方向(光軸後方向)に移動し、リンク16のU字形状の前内面17がホルダー12のカム15に当接する。ホルダー12は、カム15が押圧されることによりシャフト10を回動中心として回動する。こうして発光部7は収納位置にポップダウンする。
【0021】
<ストロボ装置の発光回路>
次に、ストロボ装置の発光回路について説明する。発光回路は、図3に示されるように、ハード回路基板21上にトランス等の電気部品が実装され、フレキシブル回路基板22上に、高電圧部を有する電子部品であるトリガーコイル23が実装された構造を有する。ハード回路基板21とフレキシブル回路基板22は不図示のハンダで接続されている。メインコンデンサー24やハード回路基板21やプレート8はそれぞれ、発光部7を支持するストロボベース35の所定の位置に、不図示の取り付け方法で固定されている。メインコンデンサー24とハード回路基板21、キセノン管18とハード回路基板21は、それぞれ不図示のリード線により接続されている。
【0022】
図4に示されるように、トリガーコイル23の高電圧部である2次電極の出力ピン25は、フレキシブル回路基板22上に実装され、フレキシブル回路基板22内の不図示の銅箔パターンを経由して舌片形状の銅箔パターン開口部に電気的に接続されている。フレキシブル回路基板22の舌片部26は反射傘19に当接しており、発光部7の発光時に出力ピン25に発生する約4kVの高電圧は、フレキシブル回路基板22と舌片部26を経由して反射傘19へ伝導する。トリガーコイル23は、絶縁部材であるトリガーキャップ27で覆われている。トリガーキャップ27は、ポリプロピレン等の絶縁材料により、略箱形状に形成されている。
【0023】
続いて、図3及び図4を用いてトリガーコイル23とプレート8の沿面距離について説明する。トリガーコイル23の2次電極の出力ピン25と導電体であるプレート8は、直線距離が近いため、仮にトリガーキャップ27が無い状態では、出力ピン25からプレート8への電気リークが発生しやすい。これに対し、第1実施形態に係るストロボ装置では、フレキシブル回路基板22においてトリガーコイル23の2次電極の出力ピン25に近接する部分は、トリガーコイル23の外形と略同一の形状とされている。また、出力ピン25に近接するフレキシブル回路基板22の外縁部では、トリガーキャップ27の延部28が、フレキシブル回路基板22におけるトリガーコイル23の実装面の反対側の面まで延伸されている。すなわち、トリガーキャップ27は、プレート8と近接する側において、フレキシブル回路基板22が通る部分を除いて、フレキシブル回路基板22におけるトリガーコイル23の実装面の反対側の面まで延伸する延部28が設けられている。
【0024】
これにより、出力ピン25からプレート8までは、トリガーキャップ27の延部28に沿って十分な沿面距離を確保することができる。こうして、2次電極部や2次電極部に電気的接続された回路基板パターンから周囲の金属外装や金属フレーム等の導電体へと発生する電気リークの防止と、ストロボ装置の小型化とを両立させている。
【0025】
また、トリガーキャップ27のフレキシブル回路基板22を通すために延部28を設けていない部分は、フレキシブル回路基板22の上面と側面を囲うような壁が外側に設けられている。このように、トリガーキャップ27のフレキシブル回路基板22を通すために延部28を設けていない部分にはフレキシブル回路基板22の上面と側面を囲うような壁を設けることで、延部28が設けていない部分であっても十分な沿面距離を確保することができる。こうして、2次電極部や2次電極部に電気的接続された回路基板パターンから周囲の金属外装や金属フレーム等の導電体へと発生する電気リークをより防止することができる。
【0026】
<フレキシブル回路基板22のホルダー12への固定方法>
次に、フレキシブル回路基板22のホルダー12への固定方法について説明する。本実施形態では、フレキシブル回路基板22は、ホルダー12に対して直接に位置決めや固定がされていない。トリガーキャップ27の固定位置は、トリガーキャップ27がホルダー12に設けられた爪部29(図3参照)に嵌合することにより定められ、これにより、フレキシブル回路基板22も間接的にホルダー12に対して一定の位置に位置決めされ、固定される。このような構成を採用することにより、フレキシブル回路基板22を固定するための両面テープ等の手段が不要となり、しかも、ホルダー12へフレキシブル回路基板22を確実に固定することができる。また、フレキシブル回路基板22を位置決めのための複雑な形状も不要となるので、フレキシブル回路基板22の外形(形状)を小型化することも可能になる。
【0027】
《第2実施形態》
図5は、本発明の第2実施形態に係るストロボ装置の後方斜視図であり、図6は、図5に示すストロボ装置の分解斜視図であり、図5と同様に後方から描画されている。図7は、図5に示すストロボ装置に用いられている回路基板の斜視図であり、図6に示す回路基板の裏面側を上側に向けて、図6に示す矢印B方向から見た図である。なお、第2実施形態に係るストロボ装置において、第1実施形態に係るストロボ装置と同様の機能を有する構成要素については、第1実施形態と同じ名称及び符号を用いる。
【0028】
<ストロボ装置の全体的構成>
第2実施形態に係るストロボ装置の発光部7は、主に、発光するキセノン管18と、配光を調整するフレネル2及び反射傘19と、これら収納するホルダー12と、上面から発光部7を覆う略コの字状のストロボカバー20とで構成されている。
【0029】
<発光回路の構成>
発光回路は、両面に銅箔パターンのあるハード回路基板21上にトリガーコイル23及びトランス等の電気部品が実装されて構成されており、メインコンデンサー24とハード回路基板21は不図示のリード線で接続されている。高電圧を伝達するリード線であるトリガーケーブル30の一端は反射傘19に接続され、他端はハード回路基板21にはんだ付け部32で電気的に接続されている。
【0030】
トリガーコイル23の2次電極の出力ピン25は、ハード回路基板21上の銅箔パターン31に電気的に接続されている。出力ピン25には発光部7での発光時に約4kVの高電圧が発生し、発生した電圧は、ハード回路基板21とトリガーケーブル30を経由して反射傘19に伝達される。トリガーコイル23は、出力ピン25がハード回路基板21の端部に位置するように、ハード回路基板21に実装されている。ポリプロピレンで形成された箱状の絶縁部材であるトリガーキャップ27が、高電圧部である出力ピン25及び銅箔パターン31を覆うように、ハード回路基板21と共にトリガーコイル23を内包するように配設されている。すなわち、前述した第1実施形態の延部28に相当する、トリガーキャップ27の延伸されている部分が、ハード回路基板21におけるトリガーコイル23の実装面の反対側の面を覆うようにつながっている。
【0031】
このような構成により、高電圧部であるトリガーコイル23の出力ピン25、銅箔パターン31及びトリガーケーブル30のはんだ付け部32からこれらの近傍に位置する不図示の導電体であるシャーシや金属外装等までの沿面距離が十分に確保される。こうして第2実施形態に係るストロボ装置では、2次電極部や2次電極部に電気的接続された回路基板パターンから周囲の金属外装や金属フレーム等の導電体へと発生する電気リークの防止と、ストロボ装置の小型化とを両立させている。すなわち、絶縁部材であるトリガーキャップ27の形状をトリガーコイル23に合わせて箱形状としてハード回路基板21と共に高電圧部を覆うことで、高電圧部をコンパクトに囲み、沿面距離の確保を省スペースで実現することが可能となっている。
【0032】
また、弾性材料(ここでは、弾性変形しやすい軟らかい材料)であるポリプロピレンで成形されたトリガーキャップ27の内寸とハード回路基板21の幅は略同一であり、トリガーキャップ27はハード回路基板21に軽い圧入で被せられている。これにより、ハード回路基板21に被せたトリガーキャップ27が容易に抜け落ちることがないため、組立工程におけるトリガーキャップ27の脱落を防止することができる。また、トリガーキャップ27とハード回路基板21の間のクリアランスが少ないので、ストロボユニットを小型化することができる。
【0033】
<ハード回路基板21のホルダー12への固定方法>
次に、ハード回路基板21のホルダー12への固定方法について説明する。従来は、例えば、ハード回路基板21に凹凸形状を設け、ホルダー12に形成されているフック33を凹凸形状に引っ掛けることで、ハード回路基板21をホルダー12に固定していた。
【0034】
これに対し、第2実施形態では、ハード回路基板21はフック33を引っ掛けるための凹凸形状を有しておらず、圧入により一体になったトリガーキャップ27にホルダー12のフック33を引っ掛けることで、ハード回路基板21はホルダー12に固定される。
【0035】
こうして、ハード回路基板21に凹凸形状を設けることなく、ハード回路基板21の小型化と、ホルダー12へのハード回路基板21の固定とが実現されている。また、ホルダー12へのハード回路基板21の固定後は、トリガーキャップ27もホルダー12に対して固定されるため、脱落が防止される。なお、第2実施形態では、ハード回路基板21の他方の固定部では、従来通り、ハード回路基板21に凹部を設け、この凹部にホルダー12のフックを引っ掛ける構成を採用することができる。
【0036】
トリガーキャップ27の形状は、トリガーキャップ27の内壁とハード回路基板21やトリガーコイル23とのクリアランスが極力少なくなるように設定することが好ましい。そのため、トリガーキャップ27においてトリガーケーブル30が通る経路のみが凸形状部34とされて、トリガーケーブル30が収容されている。こうして、高電圧を伝達するトリガーケーブル30の経路を規制することができ、トリガーケーブル30の位置のばらつきを防止することができる。
【0037】
なお、本実施形態では、高電圧部であるトリガーコイル23の出力ピン25がトリガーコイル23の長手方向の一方の端部近傍に配置されているため、トリガーコイル23の他方の端部近傍をトリガーキャップ27で覆わなくても沿面距離が十分に確保されている。しかしながら、沿面距離を十分に確保するために、トリガーキャップ27の長手方向の長さがトリガーコイル23の長手方向の長さよりも長い構成であってもよい。
【0038】
《その他の実施形態》
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜、変更され得る。例えば、トリガーキャップ27はポリプロピレン製であるとしたが、これに限定されず、これと同等の絶縁性能及び物理的性質(軟らかさ等)を備える樹脂であれば、本発明に用いることができる。
【0039】
また、上記実施の形態では、本発明に係るストロボ装置をデジタルカメラに適用した場合について説明したが、これに限定されず、本発明は高電圧部が実装面に位置する電子部品を備えた電子機器に広く適用することができる。
【符号の説明】
【0040】
7 ストロボ発光部
19 反射傘
21 ハード回路基板
22 フレキシブル回路基板
23 トリガーコイル
25 2次電極出力ピン
27 トリガーキャップ
30 トリガーケーブル
34 (トリガーキャップの)凸形状部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光部を発光させるための高電圧部を有する電子部品と、
前記電子部品が実装される回路基板と、
前記電子部品の前記高電圧部を覆う絶縁部材と、を備えるストロボ装置であって、
前記高電圧部に近接する前記回路基板の外縁部では、前記絶縁部材が前記回路基板における前記電子部品の実装面の反対側の面まで延伸されていることを特徴とするストロボ装置。
【請求項2】
前記回路基板は、前記絶縁部材を介して所定の位置に固定されること特徴とする請求項1記載のストロボ装置。
【請求項3】
前記絶縁部材は、前記延伸されている部分が前記回路基板における前記電子部品の実装面の反対側の面を覆うようにつながっていることを特徴とする請求項1または2に記載のストロボ装置。
【請求項4】
前記絶縁部材は、弾性材料で構成されており、前記回路基板に圧入によって固定されることを特徴とする請求項3記載のストロボ装置。
【請求項5】
前記絶縁部材は、前記高電圧部と前記発光部からの配光を調整する反射傘とを電気的に接続するためのリード線を収容する凸形状部を有し、該凸形状部により前記リード線を覆うことを特徴とする請求項3又は4記載のストロボ装置。
【請求項6】
発光部を発光させるための高電圧部を有する電子部品と、
前記電子部品が実装される回路基板と、
前記電子部品の前記高電圧部を覆う絶縁部材と、を備える撮像装置であって、
前記高電圧部に近接する前記回路基板の外縁部では、前記絶縁部材が前記回路基板における前記電子部品の実装面の反対側の面まで延伸されていることを特徴とする撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−158609(P2011−158609A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−18855(P2010−18855)
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】