説明

スパイラル巻着式注意喚起材と、その製造方法

【課題】 取付工事が極めて簡単で、確実に運転者などの注意を喚起でき、しかも安価に製造できるスパイラル巻着式注意喚起材と、その製造方法を提供する。
【解決手段】 合成樹脂又はゴム等の弾性素材で作製された長尺のベルト部材であって、このベルト部材1の外側面11には反射部2を有し、かつ、当該ベルト部材の隣接する側辺同士は復元弾力により互いに接近してスパイラル筒体形状を成すごとくカール癖が付与されて、対象とする柱体Pにベルト部材1を螺旋状に巻き付けたとき、当該ベルト部材1の内側面12が当該柱体Pの表面にフィットして添合可能に構成するという技術的手段を採用した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電柱等の柱体に巻き付けて使用する交通安全用の注意喚起材の改良、さらに詳しくは、取付工事が極めて簡単で、確実に運転者などの注意を喚起でき、しかも安価に製造できるスパイラル巻着式注意喚起材と、その製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
周知のとおり、路上には電柱が多数設置されており、衝突事故も多い。そこで、従来、かゝる電柱などへの自動車の衝突を防止するために、高輝度反射材などを付設して注意を喚起するためのカバー部材が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、かゝる従来のカバー部材は、常態では平板状を成している。それゆえ、電柱等への取付作業においても、材料固有の反発弾性があって一人では取り付けることができないため作業能率は低く、また、運搬にも嵩張って不便という問題があった。
【0004】
また、従来のカバー部材は、構造的にも止着バンドだけで締め付けて支持すると重量が集中して負担が大きいため、この止着バンドが破断したり、あるいは緩んでカバー部材がズリ落ちてしまうおそれもあった。
【0005】
一方また、電柱に巻き付けて使用する方式のバンド状の標識も開示されているけれども(例えば、特許文献2参照)、かゝる標識が効果を発揮するのには数量が必要であるし、柱体に固定するためには端部同士をバックル状の留め具で止着せねばならず、作業の手間が要するし、この部品コストも嵩むという不満がある。
【特許文献1】実開昭60−161389号公報 (第1頁、第1−3図)
【特許文献2】特開2001−348823号公報 (第3−5頁、図1−3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来の電柱などに巻き付ける注意喚起材に上記のような問題があったことに鑑みて為されたものであり、取付作業が非常に簡単であって、かつ、運転者などに確実に注意を喚起することができるスパイラル巻着式注意喚起材を提供すると共に、製造コストを低く抑えることができる合理的なその製造方法を提供することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を、添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。
【0008】
即ち、本発明は、柱体Pに巻き付けて着装することにより運転者等に注意を喚起して衝突を防止するための合成樹脂又はゴム等の弾性素材で作製された長尺のベルト部材であって、このベルト部材1の外側面11には反射部2を有し、かつ、当該ベルト部材の隣接する側辺同士は復元弾力により互いに接近してスパイラル筒体形状を成すごとくカール癖が付与されて、対象とする柱体Pにベルト部材1を螺旋状に巻き付けたとき、当該ベルト部材1の内側面12が当該柱体Pの表面にフィットして添合可能に構成するという技術的手段を採用することによって、スパイラル巻着式注意喚起材を完成させた。
【0009】
また、本発明は、上記課題を解決するため、必要に応じて上記手段に加え、テープ状の高輝度反射材2をベルト部材1の表面に付着するという技術的手段を採用する。
【0010】
また、本発明は、上記課題を解決するため、必要に応じて上記手段に加えて、ベルト部材1の内側面12に感圧接着剤を層着した両面テープを付着し、当該両面テープの剥離紙を剥ぎ取って柱体Pに巻き付けることにより、当該柱体に接着固定できるようにするという技術手段を採用する。
【0011】
また、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、ベルト部材1のチップ1a近傍に第1止め部13a、このベルト部材1を対象とする柱体Pに巻付けた際に前記第1止着部13aが対向すべき当該ベルト部材の締め込み対向部位には第2止め部13bを各々設けて、これら第1止め部13aと第2止め部13bとを締付部品3で互いに緊締できるように構成するという技術手段を採用する。
【0012】
そしてまた、本発明は、前段の第1止め部13aと第2止め部13bを設けるにあたって、ベルト部材1の第1止め部13aを下縁近傍に形成する一方、第2止め部13bを上縁近傍に形成し、当該ベルト部材1を柱体Pの表面に螺旋状に巻き付けたとき、止着部材3を略水平レベルに取り付け易くするという技術的手段も採用できる。
【0013】
猶また、本発明は、前段の第1止め部13aと第2止め部13bを設けるにあたって、当該ベルト部材1における第1止め部13aおよび第2止め部13bを、バンド状の締付部材3を掛止するための止孔に形成し、これら両孔に締付部品3を掛止して止着できるように構成するという技術手段も採用できる。
【0014】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、ベルト部材1の外側面11には小突起を多数形成し、張紙等の付着を防止することができるようにするという技術的手段も採用する。
【0015】
次に、本発明は、上記課題を解決する方法的手段として、
合成樹脂又はゴム等の弾性素材から成る筒体Aの胴周外面に反射材2′を螺旋状に付着する工程と、この反射材2′が螺旋状に付着した筒体Aを当該胴周外面の反射材2′と反射材2′との間に沿ってコイル形に切開する工程とを経ることにより、元の筒体形状に復帰するカール癖を帯有し、かつ、外表面には略全長にわたる反射部2を備えたベルト部材1を製するという技術的手段を採用することによって、スパイラル巻着式注意喚起材の製造方法を完成させた。
【0016】
他方また、本発明は、上記課題を解決する手段として、
胴周外面の所要部位に反射テープ2′が層着された合成樹脂又はゴム等の弾性素材から成る筒体Aの前記胴周全長にわたって切開部Cをスパイラル状に刻設すると共に、この切開部Cに沿って当該筒体を切り裂くことによって、元の筒体形状に復帰するカール癖を帯有し、かつ、長尺の反射部2を外表面に備えたベルト部材1を製するという技術的手段を採用することによって、スパイラル巻着式注意喚起材の製造方法を完成させた。
【0017】
更に、本発明は、上記課題を解決する手段として、
合成樹脂又はゴム等の弾性素材から成る筒体Aの外表面周方向へ反射材2′を螺旋状に付着させる工程と、この反射材2′が螺旋状に付着した筒体Aを当該胴周外面の反射材2′と反射材2′との間に沿ってコイル形に切開する工程と、コイル形に切開された長尺帯材の内側面に感圧接着剤が層着された両面テープを付着せしめる工程とを経由せしめることによって、元の筒体形状に復帰するカール癖を帯有し、かつ、長尺の反射部2を外側面に備えたベルト部材1を製するという技術的手段を採用することによって、スパイラル巻着式注意喚起材の製造方法を完成させた。
【0018】
また、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、柱体Pの径よりも小なる径を有する筒体Aをスパイラル状に切開するという技術的手段も採用することができる。
【0019】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、テープ状の高輝度反射材2を筒体Aの外側面の周方向に沿って螺旋状に付設した後、切断線に沿って当該筒体Aを切開してベルト部材1を形成するという技術的手段も採用することができる。
【発明の効果】
【0020】
しかして、本発明の提供する注意喚起材にあっては、合成樹脂又はゴム等の弾性素材で作製された長尺のベルト部材1の外側面11には反射部2を有し、かつ、前記外側面11を表側にして隣接する側辺同士が接近してスパイラル筒体形状を形成するごとくカール癖が付与されいるので、対象とする柱体Pにベルト部材1を螺旋状に巻き付けたときには、当該ベルト部材1の内側面12が当該柱体Pの表面にフィットして安定に添着させることができるのである。
【0021】
また、本発明の注意喚起材において、ベルト部材1のチップ1a近傍に第1止め部13a、このベルト部材1を対象とする柱体Pに巻付けた際に前記第1止め部13aが対向すべき当該ベルト部材の締め込み対向部位には第2止め部13bを各々設け、これら第1止め部13aと第2止め部13bとを締付部品3で互いに緊締できるように構成した場合には、より一層安定に対象の柱体Pに固定することができる。
【0022】
また、本発明の注意喚起材において、前記第1止め部13aと第2止め部材13bに代え、ベルト部材1の内側面12には、感圧接着剤が層着された両面テープが付着されており、当該両面テープの剥離紙を剥ぎ取って柱体Pに巻き付けることにより、当該柱体に接着固定するという手段を採用することによっても安定に対象の柱体Pに固定することができる。
【0023】
このようにして、ベルト部材のカール状反曲する復元弾力を巧みに利用したことによって、柱体に対する密着性を高くすることができ、柱体からズリ落ちることもなく、一人での巻き付け作業も容易になるとともに、巻いてコンパクトに畳むことができ、運搬も非常に便利である。
【0024】
また、本発明の製造方法にあっては、筒体を切断することによって、筒体のカール癖をそのまま利用することができるので、柱体への密着性と取付安定性の高いものを簡単に製造することができ、しかも、簡素な構造により製造コストを削減することも可能であることから、産業上の利用価値は頗る高いものと云える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の構成を具体的に図示した実施例に基いて、更に詳細に説明する。
【0026】
本発明の実施例は、図1から図8に示される。図中、符号1で指示するものは半硬質の合成樹脂で作製された長尺のベルト部材であるが、必要に応じ使用材料の種類(例えば、ゴム等の弾性素材)や硬度、厚みなどを適宜選択することができるが、本実施形態では、このベルト部材1の使用材料として中密度のポリエチレン(PE)を採用している。
【0027】
また、符号2で指示するものは反射部であり、本実施例においては球形のガラスビーズ等の再帰反射性を有する粒状物質を混入した周知の高輝度反射材2′が用いられており、運転者に対し自車のヘッドライト光を高輝度で反射させて注意を喚起する機能を有する。
【0028】
他方また、符号3で指示するものはバンド状の締付部品であり、ベルト部材1を柱体P(例えば、電柱)に固定可能にする部材である。
【0029】
即ち、本発明は、柱体Pに巻き付けることによって運転者などに注意を喚起して衝突を防止するための用具であって、具体的には、合成樹脂等で作製された長尺のベルト部材1の外側面11には反射部2を備え、かつ、当該ベルト部材の隣接する側辺同士は復元弾力により互いに接近してスパイラル円筒形状に巻き付き絡まるようなカール癖が付与されている(図1参照)。なお、本実施例にあっては、ベルト部材1の外側面にテープ状の高輝度反射材を付着することによって反射部2が形成されている。
【0030】
また、本実施例においては、ベルト部材1のチップ1a近傍に第1止め部13a、このベルト部材1を対象とする柱体Pに巻付けた際に前記第1止着部13aが対向すべき当該ベルト部材の締め込み対向部位には第2止め部13bを各々設け、これら第1止め部13aと第2止め部13bとを上記締付部品3によって互いに緊締できるように構成してある。
【0031】
即ち、前記柱体Pにベルト部材1を図2に示すように螺旋状に巻き付けたときに、当該ベルト部材1の内側面12が前記柱体Pの表面にフィットして添着可能であると共に、前記ベルト部材1の第1止め部13aおよび第2止め部13bとを締付部品3で連結して緊締止着することによってベルト部材1を固定することができるのである(図3参照)。
【0032】
なお、本実施例においては、ベルト部材1の第1止め部13aと第2止め部13bは、バンド状の締付部材3を繋ぎ止める止孔に形成してあり、これら両孔にバンド状の締付部品3を繋縛して止着固定する構成が採られている。
【0033】
また、ベルト部材1の第1止め部13aを下縁近傍に形成する一方、第2止め部13bを上縁近傍に形成しておくことにより、当該ベルト部材1を柱体Pの表面に螺旋状に巻き付けたとき、止着部材3は略水平状態に配置できるので、ベルト部材1の弛みを効果的に防止でき、しかも見栄えも良い。
【0034】
そしてまた、ベルト部材1の外側面11に小突起を多数形成しておくと、見苦しいポスター類の張紙を防止することができる。同様の効果は、シリコーン系樹脂、シリコーン系オイル、ワックス系滑剤、フッ素系樹脂などを当該ベルト部材1の表面にコーティングしておくことによっても達成できる。
【0035】
上記のように構成したベルト部材1を柱体Pに巻き付ける場合は、図2に示したように間隔を設けてもよいし、図4に示すように狭い巻き付け間隔であってもよい。なおまた、反射部2は、図5に示すように当該ベルト部材の幅方向に形成しておいてもよい。
【0036】
つぎに、本実施例品を効率的に製造する方法を、図6〜図8に基いて以下に説明する。まず、図6に示す如く、合成樹脂から成る円筒体A(直径約15cm)の胴周の全長にわたりスパイラル状の切開部C(約7cm間隔)を設ける。この円筒体Aは押出成形などの周知の成形法によって作製されるが、成形に際して、対象となる柱体Pの径よりも当該円筒体Aの径を小なる径に成形することによって、得られるベルト部材1の復元弾力による巻付力を向上させることができる。また、反射部2を形成する具体的手段としては、本実施例においては、図7に示すように、テープ状の高輝度反射材2′(テープ幅:19mm)を円筒体Aの胴周外面に沿って螺旋状に付設しておくという方法を採用するものとする。
【0037】
次いで、前記切開部Cに沿って当該円筒体Aを切開する。この場合の切断は、円筒体Aを回転かつ移動させながら固定したカッター体によって行ってもよいし、また、固定した円筒体Aに対してカッター体を螺旋軌道に移動させて行ってもよい。
【0038】
このようにして、元の円筒体Aの形状に復帰するカール癖を備えた長尺のベルト部材1が得られる(図8参照)。
【0039】
また、ベルト部材1のチップ1a近傍に第1止め部13aと、このベルト部材1を対象とする柱体Pに巻付けた際に前記第1止着部13aが対向すべき当該ベルト部材の締め込み対向部位とに第2止め部13bを各々設けておくと、対象とする電柱などの柱体Pに本実施例のベルト部材1を巻き付けたうえで、前記第1止め部13aと第2止め部13bとを締付部品3で互いに緊締することにより、当該柱体にベルト部材1をシッカリと安定に固定することができる。なお、本実施例では、反射部2(高輝度反射力を有する)は、当該ベルト部材の長手方向に形成されているけれども、図5のように幅方向に設けることも可能である。
【0040】
本実施例においては、復元弾力によって反曲カールするベルト部材1は柱体に取り付ける際に、より高い密着度でフィットして柱体Pにスムースに巻き付けることができ、取付安定性が向上する。
【0041】
具体的に云えば、本実施例は直径15cmの円筒体Aを約7〜8cmの間隔でスパイラル状にカットすると共に、ベルト部材1の幅を76mm、高輝度反射材2′の幅を19mmとしたことにより、十分な巻付力と十分な注意喚起機能を発揮することができる。
【0042】
また、高輝度反射材2′は、レンズとして作用する直径40〜90ミクロンの微小な高屈折ガラスビーズが一定の反射効果を発揮するように、結合樹脂の中に均一に多数分散されており、かつ、全体の厚みが100 〜 300ミクロンの薄く柔軟なシート状のものを採用するものとする。
【0043】
このガラスビーズの一つ一つは、真円球で一種の凸レンズとして作用し、ヘッドライトなどの光源から入射した光は当該ガラス体を通り屈折して一点に焦点を結ぶため、球体底部に反射層を設け、再びガラス体を通ってもとの光源方向に帰されることにより、反射シート自体が光源体のように明るく浮かび上がるのである。
【0044】
本発明は、概ね上記のように構成されるが、本発明は図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、次に掲げる形式のスパイラル巻着式注意喚起材は当然に本発明の技術的範囲に属するものと云える。
(1) ベルト部材1の内側面12に、感圧接着剤を層着した両面テープを付着して、当該両面 テープの剥離紙を剥ぎ取って柱体Pに巻き付けることにより、当該柱体の周面に接着 可能に構成したスパイラル巻着式注意喚起材。
(2) ベルト部材1における前述の第1止め部13aと第2止め部13bとに代え、当該ベルト 部材の該当位置にフック部を対設して、これら対応するフック部に締付部材3を繋留 するように構成したスパイラル巻着式注意喚起材。
(3) また、筒体形状は円筒形に限られず、対象とする柱体Pの外形にフィットするならば 多角筒に構成したスパイラル巻着式注意喚起材。
(3) また、ベルト部材1または高輝度反射材2、締付部材3の一部に光源ランプを配設し たスパイラル巻着式注意喚起材。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施例品を表わす全体斜視図である。
【図2】本発明の実施例品の使用状態を表わす正面図である。
【図3】本発明の実施例品の使用状態を表わす拡大正面図である。
【図4】本発明の実施例品の使用状態を表わす正面図である。
【図5】本発明の実施例品の使用状態を表わす正面図である。
【図6】本発明の実施例品を製造する工程を表わす説明斜視図である。
【図7】本発明の実施例品を製造する工程を表わす説明斜視図である。
【図8】本発明の実施例品を製造する工程を表わす説明斜視図である。
【符号の説明】
【0046】
1 ベルト部材
11 外側面
12 内側面
13 止着部
13a 第1止め部
13b 第2止め部
2 反射部
2′ 高輝度反射材
3 締付部品
P 柱体
A 筒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
柱体Pに巻き付けて着装することにより運転者等に注意を喚起して衝突を防止するための合成樹脂又はゴム等の弾性素材で作製された長尺のベルト部材であって、
このベルト部材1の外側面11には反射部2を有し、かつ、当該ベルト部材の隣接する側辺同士は復元弾力により互いに接近してスパイラル円筒形状を成すごとくカール癖が付与されて、対象とする柱体Pにベルト部材1を螺旋状に巻き付けたとき、当該ベルト部材1の内側面12が当該柱体Pの表面にフィットして添合可能であることを特徴とするスパイラル巻着式注意喚起材。
【請求項2】
反射部2として、テープ状の高輝度反射材がベルト部材1の表面に付着されていることを特徴とする請求項1記載の、スパイラル巻着式注意喚起材。
【請求項3】
ベルト部材1の内側面12に、感圧接着剤を層着した両面テープが付着されており、当該両面テープの剥離紙を剥ぎ取って柱体Pに巻き付けることにより、当該柱体の周面に接着可能であることを特徴とする請求項1または2記載の、スパイラル巻着式注意喚起材。
【請求項4】
ベルト部材1のチップ1a近傍に第1止め部13aと、このベルト部材1を対象とする柱体Pに巻付けた際に前記第1止着部13aが対向すべき当該ベルト部材の締め込み対向部位とに第2止め部13bを各々設けて、これら第1止め部13aと第2止め部13bとを締付部品3で互いに緊締するように構成したことを特徴とする請求項1または2記載の、スパイラル巻着式注意喚起材。
【請求項5】
ベルト部材1の第1止め部13aが下縁近傍に形成されている一方、第2止め部13bが上縁近傍に形成されており、当該ベルト部材1を柱体Pの表面に螺旋状に巻き付けたとき、締付部材3が略水平に配置できるように構成したことを特徴とする請求項1もしくは2、または請求項4記載の、スパイラル巻着式注意喚起材。
【請求項6】
ベルト部材1における第1止め部13aおよび第2止め部13bが、バンド状の締付部材3を掛止する止孔に形成されており、これら両孔に締付部品3を掛止して締め付けることにより、ベルト部材1を柱体Pの周面に固定できるように構成したことを特徴とする請求項1もしくは2、または請求項4もしくは5記載の、スパイラル巻着式注意喚起材。
【請求項7】
ベルト部材1の外側面11に小突起が多数形成されており、張紙等の貼付を阻止可能であることを特徴とする請求項1〜6の何れか一つに記載の、スパイラル巻着式注意喚起材。
【請求項8】
合成樹脂又はゴム等の弾性素材から成る円筒体Aの胴周外面に反射材2′を螺旋状に付着せしめる工程と、この反射材2′が螺旋状に付着した円筒体Aを当該胴周外面の反射材2′と反射材2′との間に沿ってコイル形に切開する工程とを経ることにより、元の円筒体形状に復帰するカール癖を帯有し、かつ、外表面には略全長にわたる反射部2を備えたベルト部材1を製することを特徴とするスパイラル巻着式注意喚起材の製造方法。
【請求項9】
胴周外面の所要部位に反射テープ2′が層着された合成樹脂又はゴム等の弾性素材から成る円筒体Aの前記胴周全長にわたって切開部Cをスパイラル状に刻設すると共に、この切開部Cに沿って当該円筒体を切り裂くことにより、元の円筒体形状に復帰するカール癖を帯有し、かつ、長尺の反射部2を外表面に備えたベルト部材1を得ることを特徴とするスパイラル巻着式注意喚起材の製造方法。
【請求項10】
螺旋状に反射材2′が付着した円筒体Aを当該胴周外面の反射材2′と反射材2′との間に沿ってコイル形に切開した後、得られたベルト部材1のチップ1aの近傍には第1止め部13aを設ける一方、このベルト部材1を対象となる柱体Pに巻付けた際に前記第1止め部13aが対向すべき当該ベルト部材の締め込み対向部位には第2止め部13bを設けることを特徴とする請求項8または9記載の、スパイラル巻着式注意喚起材の製造方法。
【請求項11】
使用対象となる柱体Pの径よりも小なる径の円筒体Aを切開して巻締めカール癖の強いベルト部材1を得ることを特徴とする請求項8〜10の何れか一つに記載の、スパイラル巻着式注意喚起材の製造方法。
【請求項12】
合成樹脂又はゴム等の弾性素材から成る円筒体Aの外表面周方向へ反射材2′を螺旋状に付着せしめる工程と、この反射材2′が螺旋状に付着した円筒体Aを当該胴周外面の反射材2′と反射材2′との間に沿ってコイル形に切開する工程と、コイル形に切開された長尺帯材の内側面に感圧接着剤が層着された両面テープを付着せしめる工程とを経ることにより、元の円筒体形状に復帰するカール癖を帯有し、かつ、長尺の反射部2を外表面に備えたベルト部材1を得ることを特徴とするスパイラル巻着式注意喚起材の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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