説明

スパウト支持機構

【課題】 比較的簡易な構成により使い勝手を良好にし、機構の信頼性を向上する。
【課題を解決するための手段】
【解決手段】 液移送用ホース8を管内を通って上端側の吐水ヘッド9へ導いている支持管1と、設置部側に取り付けられて支持管1を上下動可能に保持する筒部材2と、支持管1の上下動を解除可能に係止するロック手段3とを備えたスパウト支持機構において、筒部材2に配置された付勢手段4を有し、支持管1が筒部材2に深く差し込まれて相対的に低い位置にある状態で、ロック手段3による係止を解除したときに付勢手段4により上方向へ付勢移動されるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システムキッチンや洗面化粧台などに装備されるスパウト(吐水口)の支持機構、特にスパウトの高さを可変式にしたスパウト支持機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図9は特許文献1に開示のスパウト支持機構(水栓の高さ調整装置)を示している。このスパウト支持機構は、吐水ヘッド90を着脱するホルダー91と、ホルダー91の下端に連結されて液移送用ホース99を下側からホルダー91、更に吐水ヘッド90側へ導いている支持管92と、洗面台等の設置部に対しベース94等を介して取り付けられて支持管92を上下動可能に保持する筒部材93と、支持管92を筒部材93又はベース94側に解除可能に係止するロック手段95とを備えている。ロック手段95は、ベース94側の保持環に配置されているリング形のストッパ部材96と、ストッパ部材96を押して係止状態から係止解除状態に切り換える操作釦97と、操作釦97を上方向へ付勢しているばね部材98とを有し、操作釦97がばね部材98の付勢に抗して押下されることでストッパ部材96を傾斜した係止状態、つまり支持管92をストッパ部材96により位置固定する係止状態から略水平になった係止解除状態に切り換える。そして、このスパウト支持機構では、使用者が同図のように吐水ヘッド90の使用位置を低くした態様、吐水ヘッド90をホルダー91から引き出して使用する態様、ホルダー91を支持管92と共に引き上げて吐水ヘッド90の使用位置を高くした態様を選択できる。なお、以上のロック手段95は、操作釦97が吐水ヘッド90を高くした状態で押下されると、支持管92に対するロック部材96の係止を解放し、支持管92が自重により下移動されるが、操作釦97の押下を解放するとその時点で支持管92を再び係止して支持管92を任意の高さに調整可能となっている。
【0003】
【特許文献1】特開平11−81402号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記したようなスパウト支持機構では、吐水ヘッド90の高さが筒部材93に対する支持管92の差込量に応じて可変されるため便利である。ところで、吐水ヘッド90は、使用時に必ずしも高い位置に切り換えられものではなく、高くした方が好ましいケースだけ高い位置に切り換えられて、使用後は再び低い位置にして外観を維持したり邪魔にならないように処理される。また、吐水ヘッド90は使用途中で高い位置に切り換えたくなることも多い。ところが、従来の支持機構では、吐水ヘッド90を高い位置に切り換える場合、片手でホルダー91を把持して上方向へ引き上げなくてはならないため操作性に欠け迅速に変更できなかった。これは、例えば、使用者が力の弱い老人や背の低い子供であると、吐水ヘッド90を高くした方が明らかに好ましいと思われるケースでも、面倒くさいため高い位置に切り換えることなく低い位置のままで使用してしまうという要因になっていた。
【0005】
本発明の目的は、以上のような課題を解消して、比較的簡易な構成により使い勝手を良好にし、機構の信頼性を向上することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため本発明のスパウト支持機構は、液移送用ホースを下端から管内を通って上端側の吐水ヘッドへ導いている支持管と、設置部側に取り付けられて前記支持管を上下動可能に保持する筒部材と、前記支持管の上下動を解除可能に係止するロック手段とを備えたスパウト支持機構において、前記筒部材に配置された付勢手段を有し、前記支持管が前記筒部材に深く差し込まれて相対的に低い位置にある状態で、前記ロック手段による係止を解除したときに前記付勢手段により上方向へ付勢移動されることを特徴としている。
【0007】
以上の発明要部は、吐水ヘッドが低い位置にあるとき、ロック手段により支持管の係止を解除すると、支持管が吐水ヘッドと共に付勢手段の付勢力により上方向へ移動つまり自動的に上昇可能にしたものである。これは、例えば、従来のごとく支持管を手で把持して上方向へ引き上げる構成だと、力の弱い老人や背の低い子供などでは吐水ヘッドを高い位置に切り換え難い点を改良し、使い勝手を良好にする。
【発明の効果】
【0008】
本発明のスパウト支持機構は次のような利点を有している。
・請求項1の発明では、ロック手段により支持管の係止を解除すると、支持管が吐水ヘッドと共に付勢手段の付勢力により上方向へ移動されるため、ワンタッチ操作により吐水ヘッドを高い位置に切り換えることができ、それにより特に力の弱い老人や背の低い子供に優しいものが実現される。
・請求項2の発明では、前記ロック手段として、前記支持管の上端側外周に設けられた係合溝と、前記筒部材の上端側に設けられて前記支持管を内側に挿通しかつ前記係合溝と係脱する第1ロック部材と、押下されることで前記第1ロック部材の対向部分の間を拡開して前記係合溝に対する係止を解除する操作釦とを有しているため、簡明な構成であり、少ない部材で安定かつ確実な係止状態が得られる。
【0009】
・請求項3の発明では、前記支持管が上方向へ移動されたとき、当該支持管をその上方向の定位置に保持しておく保持手段を有しているため、吐水ヘッドが高い位置で保持手段を介して安定した状態に保たれるようにする。
・請求項4の発明では、前記保持手段として、前記筒部材の内周に設けられた係合溝と、前記支持管の下端側外周に設けられた第2ロック部材とを有し、前記支持管が上方向へ移動されたときに前記係合溝に前記第2ロック部材を係止し、前記支持管が再び下方向へ移動されるとき前記第2ロック部材の係止を弾性的に解除する構成であるため、保持手段も簡明な構成で実施できる。
・請求項5の発明では、前記筒部材が前記係合溝を上下方向に複数形成しており、前記第2ロック部材と係脱する前記係合溝を選択することで前記支持管の高さを変更可能になっているため、吐水ヘッドの高さを支持管を介して前記係合溝の数に応じて変えることができ、それにより使い勝手をより向上できる。
・請求項6の発明では、前記支持管の下端側外周にあって、前記第2ロック部材より下側に周設された溝部及び該溝部に装着されたがたつき防止及びシール兼用の圧接リングを有しているため、高い位置に切り換えられた吐水ヘッド及び支持管を圧接リングの作用によっても安定に保たれるようにする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の最良な形態を図1〜図7を参照しながら説明する。この説明では、本発明要部の概要、構造、作動の順に詳述する。
【0011】
(概要)形態例のスパウト支持機構は、液移送用ホース8を下端から管内を通って上端側の吐水ヘッド9へ導いている支持管1と、システムキッチンや洗面化粧台などの設置部側に取り付けられて支持管1を上下動可能に保持する筒部材2と、支持管1の上下動を解除可能に係止するロック手段3とを備えたものを対象としている。工夫点は、特に、筒部材2に配置された付勢手段4を有し、支持管1が筒部材2に深く差し込まれて相対的に低い位置にある状態で、ロック手段3による係止を解除したときに付勢手段4により上方向へ付勢移動されるようにしたものである。なお、以上のスパウト支持機構は装置として捉えても差し支えない。その場合は、例えば、上端に吐水ヘッド9を有し、液移送用ホース8を下端から管内を通って吐水ヘッド9へ導いている支持管1と、設置部に取り付けられて支持管1を上下動可能に保持する筒部材2と、筒部材2の上端側に設けられて支持管1の上下動を解除可能に係止するロック手段3と、筒部材2に内設されて支持管1が筒部材2に深く差し込まれて相対的に低い位置にある状態で、ロック手段3による係止を解除したときに上方向へ付勢移動されるようにする付勢手段4とを備えたスパウト支持装置として特定される。
【0012】
(構造)支持管1は、上端側に連結される吐水ヘッド9にホース8を導いていると共に、筒部材2に対し上下動可能に配置される。管上端側には雄ねじ1aが設けられている。この雄ねじ1aには、リング形の装着部材5が内周の雌ねじ5aを介し螺合結合され、又、その装着部材5の上側に吐水ヘッド9が螺合結合される。装着部材5は、外周に形成されて後述する第1ロック部材6に係脱される係合溝5bを有している。なお、吐水ヘッド9は、支持管1の上端側に直接結合されているが、例えば図9のように支持管1の上端にホルダーを結合し、該ホルダーに対し着脱式に連結保持される構成でもよい。また、装着部材5は支持管1に一体に形成されることもある。
【0013】
支持管1の下端側には、保持部材10が連結され、該保持部材10を利用して第2ロック部材7及び圧接リング15が付設される。すなわち、保持部材10は、図8に模式的に示したように、概略筒形であり、周囲部に設けられて略コ形スリットで区画されている弾性爪11と、上下中間より下側周囲部に設けられた保持用段差12と、その下側周囲に設けられた周回溝13と、下端面に設けられて後述する付勢手段4であるコイルばねの上端部を係合する受溝14などを有している。そして、保持部材10は、支持管1に対し、上側が支持管の下端内径に押し込まれると、弾性爪11が弾性縮径しながら支持管1の周囲に設けられた対応する穴1bに係合し、該係合により連結される。段差12には、保持部材10内に通じるスリットが点在して設けられている。そして、第2ロック部材7は、概略U形であり、保持部材10を内側に配置しかつ前記スリットに対応部を嵌合した状態で段差12に保持されている。周回溝13には、がたつき防止及びシール兼用の圧接リング15が装着されている。
【0014】
筒部材2は、支持管1を挿入しガイドすると共に、支持管1の上下動を解除可能に係止するロック手段3と、支持管1を上方へ付勢する付勢手段4とを配置している。筒上端側にあって、外周には雄ねじ2aが設けられ、内周は上端側が少し径小に設定されており、その径小部分に周設された係合溝2bと、径小部分と径大部分の境界部に周設された傾斜面2cとが設けられている。下端面2dには、ホース8が余裕を持って挿通される開口が設けられている。そして、付勢手段4であるばね部材は、支持管1が筒部材2内に挿入されるときに、ばね上端が支持管下端の受溝14に係合される。なお、本発明の保持手段は係合溝2bと第2ロック部材7とから構成され、ロック手段3は第1ロック部材6、装着部材5の係合溝5b、操作釦35から構成されている。
【0015】
筒部材2の上端には受け部材20が雄ねじ2aを利用して接続されている。受け部材20には、内部に配置されたロックベース30と、ロックベース30内に配置された第1ロック部材6及び操作釦35と、ロックベース30を閉じるカバー部材38と、カバー部材38を固定する止め部材39とが組み付けられている。
【0016】
すなわち、受け部材20は、上側の径大筒部21と下側の径小筒部22からなる。径大筒部21は、外径が雄ねじ21aに形成され、内径23がロックベース30を受け入れて装着可能となっている。径小筒部22は、外径が雄ねじ22aに形成され、内径が上側に内周溝24を形成し、雌ねじ22bをその内周溝24の下側に形成している。そして、受け部材20は、内周溝24にシール部材16を装着した後、筒部材2の上端側に対し雄・雌ねじ2a,22bの螺合を介し結合される。なお、その際はガイド筒26が筒部材2の外周に装着される。
【0017】
ロックベース30は、上側に凹状部31を形成していると共に、中心孔として支持管1を摺動可能に挿通する下孔及び該下孔の上側に位置して装着部材5を挿入可能な上孔とを形成しており、径大筒部21の内径に装着される。凹状部31には、外周立壁の一部を切欠した部分31aと、部分31a側に位置した複数の釦ガイド片33と、前記上孔の周縁から起立されて第1ロック部材6を位置決めする複数のガイド片34と、ガイド片34との間に第1ロック部材6の対応部を挟む挟持片34aなどが設けられている。ここで、第1ロック部材6は、中間片部分及び対向片部分を有した概略U形をなしている。そして、第1ロック部材6は、凹状部31内において、中間片部分が挟持片34aと対応ガイド片34との間に挟まれた状態に配置されると、両側の対向片部分が釦ガイド片33側で対向している対応ガイド片34,34の外面にそれぞれ圧接する。そして、第1ロック部材6は、支持管1が付勢手段4の付勢力に抗して下降され、装着部材5の係合溝5bが両側の対向片部分に一致すると、係合溝5bに弾性的に係合して、支持管1の上下動を係止する。
【0018】
操作釦35は、本体36及びカバー37とからなる。本体36には、カバー37が凹・凸36a,37a係合により装着される。そして、操作釦35は、釦ガイド片33同士の間に配置されると共に、釦ガイド片33に設けられたガイド溝に沿って上下動可能に組み付けられる。その際には、図5に示されるように本体36の下面側凹部に付勢ばね32が配置される。この付勢ばね32は、操作釦35を常に上方へ付勢しており、操作釦35に対する押力を解放したとき、操作釦35を初期位置に復帰させる。
【0019】
カバー部材38は、装着部材5を挿通可能な中心孔と、外周側上面を一段低くした段差38aと、操作釦35を摺動自在に通すガイド孔38bと、ロックベース30の切欠部分31aと係合する係合片38cとを一体に形成している。止め部材39は、径大筒部21に対応した筒形をなしている。止め部材39には、カバー部材38の段差38aを押さえる上端面部分39aと、径大筒部21の雄ねじ21aと螺合される内径の雌ねじ39bとが設けられている。そして、以上のカバー部材38は、ロックベース30に対し、係合片38cを切欠部分31aに係合した状態で凹状部31に位置決めされた後、径大筒部21に対し雄・雌ねじ21a,39bを介して螺合される止め部材39により固定される。この状態では操作釦35がガイド孔38b、更に止め部材39の内径から突出されている。
【0020】
以上のスパウト支持機構ないしは支持装置は、例えば、図2などから推察されるごとく、システムキッチン等の設置部40に対し筒部材2が埋め込まれた状態で取り付けられる。取付手順的には、設置部40に設けられた上下に貫通された取付孔41に筒部材2に結合されている受け部材20の径小筒部22を挿入し、位置決めした後、設置部40の下側からナット42を小径筒部22の雄ねじ22aに螺合結合する。但し、この取付構造自体は具体的な設置部の形態に応じて変形可能である。
【0021】
(作動)図2と図3は支持管1が筒部材2に対し最も深く差し込まれて吐水ヘッド9を相対的に低い位置にした態様である。この態様では、支持管1が付勢手段4の付勢力に抗して下降されている。支持管1の上下動は、ロック手段3により係止、つまり装着部材5の係合溝5bに第1ロック部材6(の対向片部)を係合することで係止されている。設計上は、この態様で吐水ヘッド9を低い位置で使用したり、邪魔にならないようにコンパクトないしはスッキリとした姿勢にして不使用時の外観特性を維持する。
【0022】
吐水ヘッド9の位置は、図5(b)に示されるように、操作釦35を押下(押圧)してロック手段3の係止を解除すると、支持管1が自動的に上移動されて図4の上昇位置に切り換えられる。すなわち、このロック手段3は、操作釦35が押下されると、係合溝5bと係合していたロック部材6の対向片部分の間を操作釦35の下側テーパー部により拡開して、係合溝5bから外れることで係止解除する。そして、支持管1は、ロック手段3がそのように係止解除されると、付勢手段4の付勢力により上方向へ付勢移動される。この上移動時において、まず、保持手段である第2ロック部材7は、筒部材2内において、径大部分から上側の径小部分に縮径しながら移行し、係合溝2bに対向したときに復元して該係合溝2bと弾性的に係合する。この係合は、上移動された支持管1をその上位置で安定保持可能にし、又、吐水ヘッド9を再び低い位置にするため上から下向きに所定の力で押圧することにより係合解除される。圧接リング15は、筒部材2内において、径大部分から傾斜面2cを通って上側の径小部分に圧接力を増大しながらスムーズに移行され、シール作用と共に上移動された支持管1のがたつきを防ぐ作用を兼ねる。
【0023】
(変形例)以上の形態例では、係合溝5bが1つであるが、筒部材2の内周にあって上下方向に複数、例えば、3つの係合溝5b,5b,5bを形成し、第2ロック部材7が任意の係合溝5bと係脱するように構成することもある。この場合は、例えば、ロック手段3が係止解除されると、支持管1が付勢手段4の付勢力により上方向へ付勢移動され、複数の係合溝のうち、最も下側にある係合溝5bと弾性的に係止する。使用者は、吐水ヘッド9の位置を更に高くしたいときは支持管1又は吐水ヘッド9を上方へ押し上げて、第2ロック部材7を次の係合溝5bに係止すると言うように、最適な高さに調製できる。
【0024】
なお、本発明のスパウト支持機構は、請求項1の要件を備えていればよく、細部的には種々変更可能なものである。その一例は、吐水ヘッドを支持管に対しホルダーを介して着脱可能に設けるようにすることである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明のスパウト支持機構を上下から見た上面図と下面図である。
【図2】図1(a)のA−A線に沿った断面図である。
【図3】図1(a)のB−B線に沿った断面図である。
【図4】上記スパウト支持機構を吐水ヘッドを高い位置に切り換えた状態で図2に対応して示す断面図である。
【図5】図1(a)のC−C線に沿った断面図である。
【図6】図2のD−D線に沿った断面図である。
【図7】図2のE−E線に沿った断面図である。
【図8】上記スパウト支持機構の要部を分解した概略構成図である。
【図9】従来のスパウト支持機構を説明するための参考図である。
【符号の説明】
【0026】
1…支持管(1aは雄ねじ)
2…筒部材(2cは傾斜面)
2b…係合溝(保持手段)
3…ロック手段(35は操作釦、6は第1ロック部材、30はロックベース)
4…付勢手段
5…装着部材(5aは雌ねじ、5bは係合溝)
7…第2ロック部材(保持手段)
8…液移送用ホース
9…吐水ヘッド
10…保持部材(12は段差、13は周回溝、14は受溝)
15…がたつき防止及びシール兼用の圧接リング


【特許請求の範囲】
【請求項1】
液移送用ホースを下端から管内を通って上端側の吐水ヘッドへ導いている支持管と、設置部側に取り付けられて前記支持管を上下動可能に保持する筒部材と、前記支持管の上下動を解除可能に係止するロック手段とを備えたスパウト支持機構において、
前記筒部材に配置された付勢手段を有し、前記支持管が前記筒部材に深く差し込まれて相対的に低い位置にある状態で、前記ロック手段による係止を解除したときに前記付勢手段により上方向へ付勢移動されることを特徴とするスパウト支持機構。
【請求項2】
前記ロック手段は、前記支持管の上端側外周に設けられた係合溝と、前記筒部材の上端側に設けられて前記支持管を内側に挿通しかつ前記係合溝と係脱する第1ロック部材と、押下されることで前記第1ロック部材の対向部分の間を拡開して前記係合溝に対する係止を解除する操作釦とを有している請求項1に記載のスパウト支持機構。
【請求項3】
前記支持管が上方向へ移動されたとき、当該支持管をその上方向の定位置に保持しておく保持手段を有している請求項1又は2に記載のスパウト支持機構。
【請求項4】
前記保持手段は、前記筒部材の内周に設けられた係合溝と、前記支持管の下端側外周に設けられた第2ロック部材とを有し、前記支持管が上方向へ移動されたときに前記係合溝に前記第2ロック部材を係止し、前記支持管が再び下方向へ移動されるとき前記第2ロック部材の係止を弾性的に解除する請求項3に記載のスパウト支持機構。
【請求項5】
前記筒部材が前記係合溝を上下方向に複数形成しており、前記第2ロック部材と係脱する前記係合溝を選択することで前記支持管の高さを変更可能になっている請求項4に記載のスパウト支持機構。
【請求項6】
前記支持管の下端側外周にあって、前記第2ロック部材より下側に周設された溝部及び該溝部に装着されたがたつき防止及びシール兼用の圧接リングを有している請求項4に記載のスパウト支持機構。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−28992(P2006−28992A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−212753(P2004−212753)
【出願日】平成16年7月21日(2004.7.21)
【出願人】(000135209)株式会社ニフコ (972)
【Fターム(参考)】