説明

スプリンクラー配管支持工法

【課題】少ない労力かつさまざまな条件のもと停滞水防止継手とスプリンクラーヘッドを天井裏に固定する工法を開発し、柔軟性を持つ樹脂管によるスプリンクラー配管支持を容易にする。
【解決手段】プレートにネジを彫った棒とナットが取り付けられている配管支持金具を天井下地材に取付け、その支持金具にニップルを取り付けた停滞水防止継手とスプリンクラーヘッドを取り付けた。天井下地材が軽鉄材料の場合は、プレートにネジを彫った棒とナットが取り付けられている配管支持金具を天井下地材に設置したファイリング又は角バーと呼ばれる金物に取付け、停滞水防止継手とスプリンクラーヘッドを固定する。また、ナットを蝶ネジとしても効果は同様である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はスプリンクラー配管支持工法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
水道管に直結するスプリンクラー消火設備では、柔軟な樹脂管で配管されることがある。
樹脂管は扱いやすい反面、柔軟であるがゆえ配管がたるみ、ふらついてしまう。ここで停滞水防止継手とスプリンクラーヘッドを天井裏に固定する必要性が生じるが、その術があまりない。
従来は天井裏の梁等にあて木を打ちつけ、そのあて木に停滞水防止継手とスプリンクラーヘッドを取り付けて固定していた。
しかしこれは多大な労力を要することや、梁と天井仕上げ面との距離が大きいとふらつきやすいこと、あて木を打ちつける対象物がない時等、多数の欠点がある。
また木材は燃えるため、できれば使用を避けたい材質でもある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明者は、少ない労力かつさまざまな条件のもと容易に停滞水防止継手とスプリンクラーヘッドを天井裏に固定する方法の研究を重ねた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、少ない労力かつさまざまな条件のもと容易に停滞水防止継手とスプリンクラーヘッドを天井裏に固定するため、次の手段をとった。
プレートにネジを彫った棒とナットが取り付けられている配管支持金具を天井下地材に取付け、その支持金具にニップルを取り付けた停滞水防止継手とスプリンクラーヘッドを取り付けた。
天井下地材が軽鉄材料の場合は、プレートにネジを彫った棒とナットが取り付けられている配管支持金具を天井下地材に設置したファイリング又は角バーと呼ばれる金物に取付け、停滞水防止継手とスプリンクラーヘッドを取り付けた。
あとはニップルに樹脂管を接合すればよいことである。
ここで流用した配管支持金具は通常床上に配管を固定するためのものである。一般にはフロアーバンドと呼ばれている。
支持金具やニップルは金属製を想定してはいるが、強度が確保できれば他の材質とすることも可能である。
以上の構成よりなるスプリンクラー配管支持の工法である。
※必要が生じるなら同等の構造品を製作し、専用品としてもよい。
【発明の効果】
【0005】
本発明は以上の構成によりなるため、天井下地材さえあれば容易に停滞水防止継手とスプリンクラーヘッドを固定することが可能である。労力も少なくすむこととなる。
また重要なこととして、流用した配管支持金具はネジ棒とナットにより高さの調整をすることが可能である。これは天井仕上げ面とスプリンクラーヘッドの高さを合わせるときに非常に有効である。
※停滞水防止継手のスプリンクラーヘッド取付け口にストレート形継手を取り付けることも可能であるが、延長制限があるため、支持金具側でも調整可能となれば、さらに施工が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施例について説明する。
プレートにネジを彫った棒とナットが取り付けられている配管支持金具を天井下地材に取付け、その支持金具にニップルを取り付けた停滞水防止継手とスプリンクラーヘッドを取り付けた。
天井下地材が軽鉄材料の場合は、プレートにネジを彫った棒とナットが取り付けられている配管支持金具を天井下地材に設置したファイリング又は角バーと呼ばれる金物に取付け、停滞水防止継手とスプリンクラーヘッドを固定する。
天井下地材は木材や金属製のものがあるが、この工法を用いればどちらの材質であっても対応は可能である。
流用した配管支持金具はネジ棒とナットにより高さの調整ができるため、天井仕上げ面とスプリンクラーヘッドの高さ調整が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】 本発明の正面図
【図2】 本発明の側面図
【図3】 金物を用いた本発明の正面図
【図4】 金物を用いた本発明の側面図
【図5】 蝶ネジを用いた本発明の側面図
【符号の説明】
1 停滞水防止継手
2 スプリンクラーヘッド
3 支持金具(バンド)
4 支持金具(ネジ棒)
5 支持金具(ナット)
6 支持金具(プレート)
7 取り付けネジ
8 支持金具(蝶ネジ)
9 金物
10 天井下地材
11 天井仕上げ面
12 ニップル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレートにネジを彫った棒とナットが取り付けられている配管支持金具を天井下地材に取付け、停滞水防止継手とスプリンクラーヘッドを固定することを特徴とする工法。
【請求項2】
プレートにネジを彫った棒とナットが取り付けられている配管支持金具を天井下地材に設置した金物に取付け、停滞水防止継手とスプリンクラーヘッドを固定することを特徴とする工法
【請求項3】
プレートにネジを彫った棒と蝶ネジが取り付けられている配管支持金具を使用した請求項1の工法
【請求項4】
プレートにネジを彫った棒と蝶ネジが取り付けられている配管支持金具を使用した請求項2の工法

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−83565(P2011−83565A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−253458(P2009−253458)
【出願日】平成21年10月14日(2009.10.14)
【出願人】(591246539)
【Fターム(参考)】