説明

スプリングコネクタ

【課題】振動等で遮断される虞がなく、また導通抵抗値の小さい一定な電気経路が確実に維持されるスプリングコネクタを提供する。
【解決手段】可動端子20の内側端部20bを軸心16方向と略直角方向に弾性付勢して偏寄させて筒状部材12の内周面に弾接させる弾性部材22を設ける。このために、可動端子20の内側端部20bの外周面に内側端面より軸心16方向に3本の溝20d、20d、20eを設ける。弾性部材22を、2本の溝20d、20dに挿入されて内側端部20bを弾力的に挟持する2本の挟持用アーム22a、22aと、他の1本の溝20eに挿入されてこの溝20e内で弾性変形自在で筒状部材12の内周面に弾接する1本の弾接用アーム22bを備えて形成する。弾接用アーム22bの弾力により内側端部20bを筒状部材12の内周面に直接に弾接する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性の筒状部材に、開口端部から突出部を外方に突出させるとともに、外方に抜け出さないように大径の内側端部を設けて軸心方向に摺動自在に可動端子を配設し、筒状部材内に縮設されたコイルスプリングで可動端子を外方に向けて弾性付勢したスプリングコネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図15は、従来のスプリングコネクタの一例の縦断面図である。図15において、導電性の棒状部材で可動端子10が形成され、先端側が小径の突出部10aとされ後端側が大径の内側端部10bとされ、さらに内側端面10cが軸心16方向に対して傾斜して設けられる。そして、この可動端子10が配設される筒状部材12は、導電材からなり一端の開口端部に突出部10aは挿通し得るが内側端部10bは挿通し得ない狭搾部12aが設けられ、他端側は閉塞されている。さらに、筒状部材12内に、可動端子10の内側端面10cと筒状部材12の他端側の閉塞部の間に、コイルスプリング14が縮設される。
【0003】
かかる構成の従来例において、自然状態で可動端子10はコイルスプリング14の弾力により突出部10aの先端が外方に突出した状態にある。そして、突出部10aの先端が軸心16方向で後端方向に押圧されると、コイルスプリング14の弾力に抗して可動端子10が収容方向に移動される。ここで、可動端子10の内側端面10cが軸心16方向に対して傾斜しているので、コイルスプリング14の弾力により内側端面10cに軸心16方向と直交する分力が作用し、この分力により可動端子10の内側端部10bが偏寄されて筒状部材12の内周面に弾接される。もって、可動端子10と筒状部材12の電気的接続がなされる。
【0004】
しかるに、上述の従来技術にあっては、内側端部10bを偏寄させて筒状部材12の内周面に弾接させる力は、コイルスプリング14の弾力の大きさと内側端面10cの傾きに依存するために、必ずしも充分な大きさに設定することができず、振動等により瞬間的に可動端子10と筒状部材12の間の電気的導通が遮断される虞があった。
【0005】
そこで、かかる不具合を解決する技術として、USP4904213号公報(特許文献1)や実開平06−50260号公報(特許文献2)等の技術が提案されている。これらの技術は、可動端子の内側端部を外側に拡げて筒状部材の内周面に弾接するバネ部材として作用するように形成し、または内側端部に外側に拡がるバネ部材を固定し、このバネ部材を筒状部材の内周面に弾接させて、可動端子と筒状部材の電気的導通を得るものである。電気的導通を得るための弾力を、コイルスプリングの弾力とは無関係に設定することができ、振動等に対しても確実に電気的導通を維持し得る。
【特許文献1】USP4904213号公報
【特許文献2】実開平06−50260号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1または2で提案された技術において、可動端子の内側端部自体をバネ部材として作用させるように形成する構造は、可動端子の内側端面から軸心方向に有底孔を穿設して筒状となし、この筒状部分に内側端面より軸心方向に複数のスリットを設け、さらに内側端方向が拡がるテーパー状に折り曲げ加工して弾性を備えさせなければならない。かかる構造は、加工工程が複雑であり、製作コストに難点があった。また、可動端子の内側端部に別部材で形成されたバネ部材を固定する構造は、製作が比較的に容易であるが、バネ部材を介して可動部材と筒状部材が電気的導通をすることとなり、接触導通点が2箇所であり、可動端子が筒状部材に直接に弾接する構造に比較して、導通抵抗値が大きなものになる、という不具合があった。
【0007】
本発明は、上記した従来のスプリングコネクタの事情に鑑みてなされたもので、振動等で遮断される虞がなく、また導通抵抗値の小さい一定な電気経路が確実に維持されるスプリングコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するために、本発明のスプリングコネクタは、導電性の筒状部材の開口端部に狭搾部を設け、導電性の可動端子を前記開口端部から突出部を外方に突出させるとともに外方に抜け出さないように大径の内側端部を設けて軸心方向に摺動自在に前記筒状部材内に配設し、前記筒状部材内に縮設されたコイルスプリングにより前記可動端子を外方に向けて弾性付勢したスプリングコネクタにおいて、前記可動端子の前記内側端部を前記軸心方向と略直角方向に弾性付勢して偏寄させて前記筒状部材の内周面に弾接させる弾性部材を設けて構成されている。
【0009】
そして、前記可動端子の前記内側端部の外周面に内側端面より前記軸心方向に3本の溝を設け、前記弾性部材を、2本の前記溝に挿入されて前記内側端部を弾力的に挟持する2本の挟持用アームと、他の1本の前記溝に挿入されてこの溝内で弾性変形自在で前記筒状部材の内周面に弾接する1本の弾接用アームを備えて形成し、前記弾接用アームの弾力により前記内側端部を前記筒状部材の内周面に弾接するように構成しても良い。
【0010】
また、前記可動端子の前記内側端部の外周面に周方向に溝を設け、前記弾性部材を、前記周方向の溝に挿入係合される断面C字状の板バネに前記筒状部材の内周面に弾接する凸状接触片を設け、前記凸状接触片の弾力により前記内側端部を前記筒状部材の内周面に弾接するように構成することもできる。
【0011】
さらに、前記可動端子の前記内側端部の外周面に内側端面より前記軸心方向に1本の溝を設け、前記弾性部材を、前記コイルスプリングの先端部を折り曲げて前記軸心を含む平面内となるようにするとともに前記溝に収容されて前記溝の底と前記筒状部材の内周面に弾接するように形成し、前記弾性部材の弾力により前記内側端部を前記筒状部材の内周面に弾接するように構成することも可能である。
【0012】
そしてまた、前記可動端子の前記内側端部の外周面に前記軸心方向と略直角方向に有底孔を穿設し、前記弾性部材を、前記有底孔に挿入されるコイルバネで形成して前記有底孔の底と前記筒状部材の内周面に弾接するように形成し、前記コイルバネの弾力により前記内側端部を前記筒状部材の内周面に弾接するように構成しても良い。
【0013】
そしてさらに、前記可動端子の前記内側端部の外周面に前記軸心方向に1本の溝を設け、前記弾性部材を、弾性を有するゴムで形成して前記溝に挿入されて前記溝の底と前記筒状部材の内周面に弾接するように設定し、前記弾性部材の弾力により前記内側端部を前記筒状部材の内周面に弾接するように構成することもできる。
【発明の効果】
【0014】
可動端子を外方に突出させるように弾性付勢するコイルスプリングとは別に、可動端子の内側端部を軸心方向と略直角方向に弾性付勢する弾性部材を設け、この弾性部材の弾力により可動端子の内側端部を筒状部材の内周面に弾接させるようにしたので、弾性部材の弾力の大きさを任意に設定することができ、可動端子を筒状部材に直接かつ確実に弾接させて電気的導通を確保することができる。そこで、振動等によっても電気的導通が遮断される虞がなく、しかも導通抵抗値の小さな一定な電気経路が確保される。
【0015】
そして、請求項2記載のスプリングコネクタにあっては、弾性部材の2本の挟持用アームと1本の弾接用アームの弾力により、可動端子の内側端部を確実に筒状部材の内周面に弾接させることができる。
【0016】
また、請求項3記載のスプリングコネクタにあっても、可動端子の内側端部の外周面に設けた周方向の溝に挿入係合される弾性部材を、断面C字状の板バネに筒状部材の内周面に弾接する凸状接触片を設けて構成したので、凸状接触片の弾力により内側端部を筒状部材の内周面に確実に弾接させることができる。
【0017】
さらに、請求項4記載のスプリングコネクタにあっては、弾性部材をコイルスプリングの先端部を折り曲げて軸心を含む平面内となるようにして形成するので、部品点数が少なくて良い。
【0018】
そしてまた、請求項5記載のスプリングコネクタにあっては、可動端子の内側端部の外周面に軸心方向と直角方向に穿設した有底孔に、弾性部材としてのコイルバネを挿入したので、このコイルバネの弾力で可動端子を筒状部材に弾接し得る。構造が極めて簡単である。
【0019】
そしてさらに、請求項6記載のスプリングコネクタにあっては、可動端子の内側端部の外周面に設けた溝に、弾性を有するゴムで形成した弾性部材を挿入するので、弾性部材の弾力により可動端子を筒状部材に弾接し得る。請求項5と同様に構造が簡単である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の第1実施例を、図1ないし図3を参照して説明する。図1は、本発明のスプリングコネクタの第1実施例の縦断面図である。図2は、図1の可動端子と弾性部材の分解斜視図である。図3は、図1のA−A矢視断面図である。図1ないし図3において、図15と同一部材には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0021】
図1ないし図3において、黄銅材等の導電材からなる可動端子20は、先端側の小径の突出部20aと後端側の大径の内側端部20bからなり、内側端部20bの外周面に軸心16方向に内側端面20cより3本の溝20d、20d、20eが設けられる。これらの溝20d、20d、20eは、図2および図3に示すごとく、一例として内側端部20bの外周面の両横側と上側にそれぞれ形成される。また、弾性部材22は、リン青銅などの導電性とバネ性を有する板金で形成され、内側端部20bの外周面に設けられた3本の溝20d、20d、20eにそれぞれ挿入される3本のアーム22a、22a、22bが底部22cで連結されて設けられる。そして、対向して設けられた2本の挟持用アーム22a、22aは、内側端部20bの外周面の両横側に設けられた2本の溝20d、20dに挿入され、溝20d、20dの底に弾接して内側端部20bを弾力的に挟持するように設定される。また、上側に設けられた1本の弾接用アーム22bは、内側端部22bの外周面の上側に設けられた1本の溝20eに挿入され、溝20e内で底に弾接することなく弾性変形可能で、しかも先端部に設けられた接触点22dが内側端部20bの外周面から上方に突出するように設定される。
【0022】
そこで、可動端子20に弾性部材22が組み付けられて、コイルスプリング14が既に挿入された筒状部材12内に挿入組み付けられると、弾性部材22の上側の弾接用アーム22bの接触点22dが筒状部材12の上側の内周面に弾接する。そこで、この弾接用アーム22bの弾力により可動端子20の内側端部22bは図で下側に偏寄されて、可動端子20の内側端部20bが筒状部材12の内周面に直接に弾接する。したがって、可動端子20が筒状部材12に直接に弾接し、しかもこの弾接させる弾力は弾性部材22により任意に設定できることから、導通抵抗値の小さな一定の電気経路が確保できるとともに、振動等によって電気経路が遮断される虞がない。
【0023】
なお、第1実施例において、可動端子20の内側端面20cおよび弾性部材22の底部22cは軸心16方向に対して直角に設けられているが、図15に示す従来例のごとく、コイルスプリング14の先端が弾接する弾性部材22の底部22cを軸心16方向に対して図1で下側に分力が生ずるように傾斜させても良い。また、第1実施例では、可動端子20の内側端部20bの外周面に3本の溝20d、20d、20eを設けたが、図4に示すごとく、図で上側の溝20eを残し、両横側の2本の溝20d、20dに代えて、内側端面20cより軸心16方向に2本の有底孔20f、20fを穿設し、弾性部材22は対向する2本のアーム22a、22aが有底孔20f、20fに挿入し得るように構成しても良い。
【0024】
次に、本発明の第2実施例を図5ないし図7を参照して説明する。図5は、本発明のスプリングコネクタの第2実施例の縦断面図である。図6は、図5の弾性部材を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。図7は、図5の可動端子と弾性部材の外観斜視図であり、(a)は分解した状態の斜視図、(b)は組み付け状態の斜視図である。図5ないし図7において、図1ないし図4および図15と同一部材には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0025】
図5ないし図7において、導電材からなる可動端子30は、先端側の小径の突出部30aと後端側の大径の内側端部30bからなり、内側端部30bの外周面に周方向に1本の溝30cが設けられる。そして、弾性部材32は、導電性とバネ性を有する板金で形成され、周方向の溝30cに挿入係合し得る断面C字状で、切り起こしなどにより外方に凸なる凸状接触片32a、32a、32aと内方に凸なる凹状接触片32b、32bが設けられる。そして、図7のごとく、弾性部材32が可動端子30の周方向の溝30cに挿入係合されると、凸状接触片32a、32a、32aは可動端子30の内側端部30bの外周面より外方に凸状となり、凹状接触片32b、32bは周方向の溝30cの底に当接するように設定される。そこで、これらが筒状部材12内に挿入されて組み付けられると、凸状接触片32a、32a、32aは筒状部材12の上側の内周面に弾接し凹状接触片32b、32bは周方向の溝30cの底に弾接し、凸状接触片32a、32a、32aおよび凹状接触片32b、32bの弾力により、可動端子30を筒状部材12の下側の内周面に弾接させる。なお、凸状接触片32a、32a、32aまたは凹状接触片32b、32bのいずれか一方のみを設けても、可動端子30を筒状部材12に弾接させることは可能である。
【0026】
さらに、本発明の第3実施例を図8および図9を参照して説明する。図8は、本発明のスプリングコネクタの第3実施例の縦断面図である。図9は、図8の可動端子とコイルスプリングの分解斜視図である。図8および図9において、図1ないし図7および図15と同一部材には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0027】
図8および図9において、導電材からなる可動端子40は、先端側の小径の突出部40aと後端側の大径の内側端部40bからなり、内側端部40bの外周面に内側端面より軸心16方向に1本の溝40cが設けられる。コイルスプリング42は、可動端子40側の先端部が軸心16方向を含む平面内となるように折り曲げられて、弾性部材として作用する弾接部42aが形成される。この弾接部42aは、可動端子40の溝40cに挿入され、下側が溝40cの底に当接し上側が内側端部40bの外周面よりも上方に突出するように設定される。すると、図8に示すごとく、筒状部材12内に組み込まれた状態では、弾接部42aの上側が筒状部材12の上側の内周面に弾接して適宜に弾性変形され、この弾接部42aの弾力により可動端子40の内側端部40bが筒状部材12の下側の内周面に弾接される。この第3実施例にあっては、部品点数が少ないという利点がある。
【0028】
そしてまた、本発明の第4実施例を図10および図11を参照して説明する。図10は、本発明のスプリングコネクタの第4実施例の縦断面図である。図11は、図10の可動端子とコイルバネの分解斜視図である。図10および図11において、図1ないし図9および図15と同一部材には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0029】
図10および図11において、導電材からなる可動端子50は、先端側の小径の突出部50aと後端側の大径の内側端部50bからなる。しかも、内側端部50bの上側が平面50cとされ、この平面50cに軸心16方向と直角方向に有底孔50dが穿設される。そして、弾性部材として作用する小径のコイルバネ52が有底孔50dに挿入される。このコイルバネ52は、自然状態で一端が有底孔50dの底に当接して他端が有底孔50dの開口より所定寸法だけ突出して内側端部50bの平面50cが形成されないで想定される外周面よりも上側となるように設定される。そこで、筒状部材12内に組み込まれると、コイルバネ52の突出した端部が筒状部材12の上側の内周面に弾接し、このコイルバネ52の弾力により可動端子50の内側端部50bが筒状部材12の下側の内周面に弾接される。
【0030】
なお、図12に示すごとく、可動端子50の有底孔50dに代えて、内側端部50bの外周面に軸心16方向の溝50eを設け、この溝50eに弾性部材として作用する略く字状の板バネ54を組み付けても良い。
【0031】
そしてさらに、本発明の第5実施例を図13および図14を参照して説明する。図13は、本発明のスプリングコネクタの第5実施例の縦断面図である。図14は、図13の可動端子と弾性部材の分解斜視図である。図13および図14において、図1ないし図12および図15と同一部材には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0032】
図13および図14において、導電材からなる可動端子60は、先端側の小径の突出部60aと後端側の大径の内側端部60bからなり、内側端部60bの外周面に内側端面より軸心16方向に1本の溝60cが設けられる。そして、弾性部材62は、弾性を有するゴムで形成され、溝60cに挿入されて、下側が溝60cの底に当接するとともに上側が内側端部60bの外周面よりも突出するように設定される。すると、筒状部材12内に組み込まれた状態では、弾性部材62の上側が筒状部材12の上側の内周面に弾接して適宜に弾性変形され、この弾性部材62の弾力により可動端子60の内側端部60bが筒状部材12の下側の内周面に弾接される。
【0033】
かかる構成からなる第1ないし第5実施例のいずれにあっても、可動端子の内側端部が筒状部材の内周面に直接に弾接され、可動端子と筒状部材の接触導通点が1点であり、しかも可動端子を筒状部材に弾接させる弾力は、可動端子を突出方向に弾性付勢するコイルスプリングの弾力とは関係なしに任意の大きさに設定することができ、振動等により電気的導通が遮断される虞はなく、しかも導通抵抗値が小さく一定で確実な電気経路を確保および維持することができる。
【0034】
なお、上記実施例の説明において、説明の都合上から図面における上側および下側との記述を用いているが、本発明のスプリングコネクタは軸心16回りにいかような姿勢で配設されても良く、本発明の構造は、上記説明の上側および下側との記述に何ら限定されるものでない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明のスプリングコネクタの第1実施例の縦断面図である。
【図2】可動端子と弾性部材の分解斜視図である。
【図3】図1のA−A矢視断面図である。
【図4】第1実施例を変形させた例の可動端子と弾性部材の分解斜視図である。
【図5】本発明のスプリングコネクタの第2実施例の縦断面図である。
【図6】図5の弾性部材を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
【図7】図5の可動端子と弾性部材の外観斜視図であり、(a)は分解した状態の斜視図、(b)は組み付け状態の斜視図である。
【図8】本発明のスプリングコネクタの第3実施例の縦断面図である。
【図9】図8の可動端子とコイルスプリングの分解斜視図である。
【図10】本発明のスプリングコネクタの第4実施例の縦断面図である。
【図11】図10の可動端子とコイルバネの分解斜視図である。
【図12】第4実施例を変形させた例の可動端子と板バネの分解斜視図である。
【図13】本発明のスプリングコネクタの第5実施例の縦断面図である。
【図14】図13の可動端子と弾性部材の分解斜視図である。
【図15】従来のスプリングコネクタの一例の縦断面図である。
【符号の説明】
【0036】
10、20、30、40、50、60 可動端子
10a、20a、30a、40a、50a、60a 突出部
10b、20b、30b、40b、50b、60b 内側端部
12 筒状部材
14、42 コイルスプリング
16 軸心
20d、20e、40c、50e、60c 溝
22、32、62 弾性部材
22a 挟持用アーム
22b 弾接用アーム
30c 周方向の溝
32a 凸状接触片
42a 弾接部
50d 有底孔
52 コイルバネ
54 板バネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性の筒状部材の開口端部に狭搾部を設け、導電性の可動端子を前記開口端部から突出部を外方に突出させるとともに外方に抜け出さないように大径の内側端部を設けて軸心方向に摺動自在に前記筒状部材内に配設し、前記筒状部材内に縮設されたコイルスプリングにより前記可動端子を外方に向けて弾性付勢したスプリングコネクタにおいて、前記可動端子の前記内側端部を前記軸心方向と略直角方向に弾性付勢して偏寄させて前記筒状部材の内周面に弾接させる弾性部材を設けて構成したことを特徴とするスプリングコネクタ。
【請求項2】
請求項1記載のスプリングコネクタにおいて、前記可動端子の前記内側端部の外周面に内側端面より前記軸心方向に3本の溝を設け、前記弾性部材を、2本の前記溝に挿入されて前記内側端部を弾力的に挟持する2本の挟持用アームと、他の1本の前記溝に挿入されてこの溝内で弾性変形自在で前記筒状部材の内周面に弾接する1本の弾接用アームを備えて形成し、前記弾接用アームの弾力により前記内側端部を前記筒状部材の内周面に弾接するように構成したことを特徴とするスプリングコネクタ。
【請求項3】
請求項1記載のスプリングコネクタにおいて、前記可動端子の前記内側端部の外周面に周方向に溝を設け、前記弾性部材を、前記周方向の溝に挿入係合される断面C字状の板バネに前記筒状部材の内周面に弾接する凸状接触片を設け、前記凸状接触片の弾力により前記内側端部を前記筒状部材の内周面に弾接するように構成したことを特徴とするスプリングコネクタ。
【請求項4】
請求項1記載のスプリングコネクタにおいて、前記可動端子の前記内側端部の外周面に内側端面より前記軸心方向に1本の溝を設け、前記弾性部材を、前記コイルスプリングの先端部を折り曲げて前記軸心を含む平面内となるようにするとともに前記溝に収容されて前記溝の底と前記筒状部材の内周面に弾接するように形成し、前記弾性部材の弾力により前記内側端部を前記筒状部材の内周面に弾接するように構成したことを特徴とするスプリングコネクタ。
【請求項5】
請求項1記載のスプリングコネクタにおいて、前記可動端子の前記内側端部の外周面に前記軸心方向と略直角方向に有底孔を穿設し、前記弾性部材を、前記有底孔に挿入されるコイルバネで形成して前記有底孔の底と前記筒状部材の内周面に弾接するように設定し、前記コイルバネの弾力により前記内側端部を前記筒状部材の内周面に弾接するように構成したことを特徴とするスプリングコネクタ。
【請求項6】
請求項1記載のスプリングコネクタにおいて、前記可動端子の前記内側端部の外周面に前記軸心方向に1本の溝を設け、前記弾性部材を、弾性を有するゴムで形成して前記溝に挿入されて前記溝の底と前記筒状部材の内周面に弾接するように設定し、前記弾性部材の弾力により前記内側端部を前記筒状部材の内周面に弾接するように構成したことを特徴とするスプリングコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−66305(P2006−66305A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−249480(P2004−249480)
【出願日】平成16年8月30日(2004.8.30)
【出願人】(000006758)株式会社ヨコオ (158)