説明

スプレー容器入り繊維製品処理剤組成物

【課題】スプレーするだけで静電気と汗由来の不快臭を同時に消去可能であり、しかも消臭作用が持続する、優れた帯電防止性と消臭機能を両立させた繊維製品用処理剤組成物を提供すること。
【解決手段】(A)アミド基、エステル基及び/又はエーテル基で分断されていてもよい、分子内にC8〜24の直鎖状又は分岐状の炭化水素基を1以上有する3級アミンの中和物、及び該3級アミンの4級化物からなる群から選択される1種以上のカチオン性化合物、
(B)ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールからなる群から選ばれるポリオール化合物、及び
(C)植物抽出物を含有し、且つ
(D)スプレー容器に充填してなる繊維製品処理剤組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣料等繊維製品用の処理剤組成物に関する。更に詳しくは帯電防止性に優れ、且つ持続性に優れた消臭機能を有するスプレー容器に充填してなる繊維製品処理剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デパートやオフィスなどで着用される制服(ユニフォーム)は、耐久性や経済性の点からポリエステルを素材としたものが増えてきている。これらポリエステル生地は水分を保持しにくいといった性質に由来し、非常に静電気を帯び易いといった性質を有している。更には女性の場合、これらの素材で出来たスカートの下にナイロン性のストッキングを着用することが多い。帯電列を見てみると、ポリエステルはプラスに帯電し易い素材であり、ナイロンはマイナスに帯電し易い素材とされている。つまり、これらの素材の組み合わせは、非常に静電気が発生しやすい組み合わせになっていることがわかり、デパートやオフィスにおける静電気トラブルが頻発していることの原因となっている。
一方で、静電気トラブルは冬場の乾燥時期特有のものと捉えられがちであるが、エアコン(冷房)の性能向上に伴い、デパートやオフィスでは、夏場も湿度が低く静電気が発生し易い環境に変化している。とはいえ、通勤時は高温多湿下を通勤してくるため、ストッキングには汗がつき、汗由来の不快臭が発生し易い状況になっている。
衣類の帯電防止剤としては特許文献2、3が挙げられるが消臭効果はなく、一方、消臭や防臭効果がある組成としては特許文献1、4が挙げられるが帯電防止効果は特に謳っていない。
【0003】
【特許文献1】特開2003−96667号公報
【特許文献2】特開2005−154645号公報
【特許文献3】特開2006−143852号公報
【特許文献4】特開2006−249599号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本発明が解決しようとする課題は、スプレーするだけで静電気と汗由来の不快臭を同時に消去可能であり、しかも消臭作用が持続する、優れた帯電防止性と消臭機能を両立させた繊維製品用処理剤組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らが上記課題を克服するために鋭意検討を行った結果、特定のカチオン性化合物及び特定の溶剤と植物抽出物とを組みわせることで、カチオン性化合物が有する帯電防止性能を損なうことなく、優れた消臭機能も発現させることが可能である事が明らかとなり、本発明に至った。
すなわち、本発明は(A)アミド基、エステル基及び/又はエーテル基で分断されていてもよい、分子内にC8〜24の直鎖状又は分岐状の炭化水素基を1以上有する3級アミンの中和物、及び該3級アミンの4級化物からなる群から選択される1種以上のカチオン性化合物、
(B)ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールからなる群から選ばれるポリオール化合物、及び
(C)植物抽出物を含有し、且つ
(D)スプレー容器に充填してなる繊維製品処理剤組成物を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の組成物は、汗由来の不快臭と静電気とを同時に消去可能な、持続性に優れた消臭性と帯電防止性とをあわせもつものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
(A)成分
(A)成分は、通常カチオン性界面活性剤として使用されており、帯電防止性や、(B)成分と一緒になって消臭持続性を発揮させることができる。(A)成分は、アミド基、エステル基及び/又はエーテル基で分断されていてもよい、分子内にC8〜24、好ましくはC10〜C18の直鎖状又は分岐状の炭化水素基を1以上、好ましくは1又は2つ有する3級アミンの中和物であるか、又は該3級アミンの4級化物である。途中に分断基を有さないC8〜C18、好ましくはC10〜C18の直鎖状又は分岐状の炭化水素基を1又は2つ有する4級アンモニウム塩であるのが好ましい。該炭化水素基は飽和でも不飽和でもよい。(A)成分は、1種または2種以上の混合物として用いることができる。
具体的には、以下に示す3級アミン化合物の有機酸または無機酸による中和物、および該3級アミン化合物の4級化物を例示することができる。

































【0008】
【化1】

【0009】
カチオン性界面活性剤を構成するRは炭素数8〜24、好ましくは8〜18の炭化水素基、好ましくは飽和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖式基、より好ましくは直鎖又は分岐アルキル基又はアルケニル基である。不飽和基を有する場合、シス体とトランス体が存在するが、その質量比率はシス/トランス=25/75〜100/0が好ましく、40/60〜80/20が特に好ましい。また、飽和と不飽和炭化水素基の比率は95/5〜50/50(wt/wt)であることが好ましい。
また、カチオン性界面活性剤を構成するR1は脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基であり、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、直鎖脂肪酸、分岐脂肪酸のいずれから誘導される長鎖炭化水素基である。不飽和脂肪酸の場合、シス体とトランス体が存在するが、その質量比率はシス/トランス=25/75〜100/0が好ましく、40/60〜80/20が特に好ましい。
R及びR1のもととなる脂肪酸は以下のものが例示できる。ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、エライジン酸、部分水添パーム油脂肪酸(ヨウ素化10〜60)、部分水添牛脂脂肪酸(ヨウ素化10〜60)などが挙げられる。中でも好ましいのは、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、エライジン酸を所定量組み合わせ、飽和/不飽和比率が95/5〜50/50(wt/wt)、シス/トランス体質量比が40/60〜80/20、ヨウ素価が10〜50、炭素数18の比率が80質量%以上であり、炭素数20の脂肪酸を2質量%以下、炭素数22の脂肪酸を1質量%以下となるように調整した脂肪酸組成を用いることが好ましい。ここで、式中に存在するR及びR1はすべて同一であっても、またはそれぞれ異なっていても構わない。
【0010】
上記3級アミンの中和に用いる酸としては、塩酸、硫酸、メチル硫酸が挙げられる。本発明で用いる3級アミンは塩酸、硫酸、メチル硫酸によって中和されたアミン塩の形で用いることが好ましい。その中和工程は3級アミンを予め中和したものを水に分散してもよいし、酸水溶液中に3級アミン を液状又は固体状で投入してもよい。もちろん3級アミンと酸成分を同時に投入してもよい。また、上記3級アミンの4級化に用いる4級化剤としては塩化メチルやジメチル硫酸が挙げられる。
一般式(A-IV)、(A-V)の化合物は上記脂肪酸組成物、または脂肪酸メチルエステル組成物とメチルジエタノールアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、分散安定性を良好にする観点から、(A-IV)と(A-V)の化合物の存在比率は質量比で99/1〜50/50となる様に合成することが好ましい。更に、その4級化物を用いる場合には、4級化剤として塩化メチルやジメチル硫酸などを用いるが、低分子量であり4級化に所要する4級化剤重量が少ない点で塩化メチルがより好ましい。その際、(A-IV)と(A-V)で示されるエステルアミンの4級化物の存在比率も、分散安定性の観点から質量比で99/1〜50/50となる様に合成することが好ましい。また、(A-IV)、(A-V)を4級化する場合、一般的に4級化反応後も4級化されていないエステルアミンが残留する。その際、4級化物/4級化されていないエステルアミンの比率は、エステル基の加水分解安定性の観点から、質量比で99/1〜70/30の質量比率であることが好ましい。
【0011】
一般式(A-VI)、(A-VII)、(A-VIII)の化合物は上記脂肪酸組成物、または脂肪酸メチルエステル組成物とトリエタノールアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、分散安定性を良好にする観点から、[(A-VI)+(A-VII)]と(A-VIII)の化合物の存在比率は質量比で99/1〜50/50となる様に合成することが好ましい。更に、その4級化物を用いる場合には、4級化剤として塩化メチルやジメチル硫酸などを用いるが、反応性の観点からジメチル硫酸がより好ましい。その際、[(A-VI)+(A-VII)]と(A-VIII)で示されるエステルアミンの4級化物の存在比率も、分散安定性の観点から質量比で99/1〜50/50となる様に合成することが好ましい。また、(A-VI)、(A-VII)、(A-VIII)を4級化する場合、一般的に4級化反応後も4級化されていないエステルアミンが残留する。その際、4級化物/4級化されていないエステルアミンの比率は、エステル基の加水分解安定性の観点から、質量比で99/1〜70/30の質量比率であることが好ましい。
【0012】
一般式(A-IX)、(A-X)の化合物は上記脂肪酸組成物とN−メチルエタノールアミンとアクリロニトリルの付加物より、「J.Org.Chem.,26,3409(1960)」に記載の公知の方法で合成したN−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−1,3−プロピレンジアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、(A-IX)と(A-X)の化合物の存在比率は質量比で99/1〜50/50となる様に合成することが好ましい。更にその4級化物を用いる場合には塩化メチルで4級化するが、(A-IX)と(A-X)で示されるエステルアミンの4級化物の存在比率も質量比で99/1〜50/50となる様に合成することが好ましい。また、(A-IX)、(A-X)を4級化する場合、一般的に4級化反応後も4級化されていないエステルアミンが残留する。その際、4級化物/4級化されていないエステルアミンの比率は、エステル基の加水分解安定性の観点から、質量比で99/1〜70/30の質量比率であることが好ましい。
本発明において使用できるカチオン性界面活性剤としては、高級脂肪酸由来の脂肪酸アミドアルキル3級アミンの塩を用いることも可能であり、該脂肪酸は飽和でも不飽和であってもよい。
【0013】
該脂肪酸アミドアルキル3級アミンの具体例としては、カプリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラウリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、オレイン酸ジメチルアミノプロピルアミド等の脂肪酸アミドアルキル3級アミン又はその塩などが挙げられる。中でも、それ自体の臭気が低く良好なことから、カプリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラウリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、オレイン酸ジメチルアミノプロピルアミドが好ましく、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミドがより好ましい。
【0014】
長鎖アミンの具体的な商品としては、例えば、東邦化学(株)製のカチナールMPAS−R(商品名、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミドとステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミドの質量比3/7混合物)、ライオンアクゾ(株)製のアーミンAPA168−65E(商品名、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミドとステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミドの質量比3/7混合物の65質量%のエタノール溶液)等が好ましく用いられる。
なお、上記の「脂肪酸アミドアルキル3級アミン又はその塩」は、例えば、脂肪酸あるいは脂肪酸低級アルキルエステル、動・植物性油脂等の脂肪酸誘導体と、ジアルキルアミノアルキルアミンとを縮合反応させ、その後、未反応のジアルキルアミノアルキルアミンを、減圧または窒素ブローにて留去することにより得られる。
【0015】
ここで、脂肪酸又は脂肪酸誘導体としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、エルカ酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ヤシ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、とうもろこし油脂肪酸、牛脂脂肪酸、パーム核油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ひまし油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸等、またはこれらのメチルエステル、エチルエステル、グリセライド等が具体的に挙げられる。中でも、洗濯すすぎ行程における繊維製品への吸着性能に優れることから、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸が好ましい。これら脂肪酸又は脂肪酸誘導体は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0016】
カチオン性界面活性剤としては、上記式(A-I)、(A-II)、(A-III)、(A-VI)、(A-VII)又は(A-VIII)で表されるアミン化合物の4級化物が好ましく、(A-I)、(A-II)、(A-III)がより好ましく、(A-I)、(A-III)がさらに好ましい。中でも、Rが炭素数10〜18の直鎖状飽和又は不飽和炭化水素基である式(A-I)、(A-III)で表されるアミン化合物の4級化物が好ましい。とりわけ分子内の合計炭素数が32以下であるアミン化合物の4級化物が好ましく、特にジデシルジメチルアンモニウム塩と、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、又はこれらの混合物が好ましく、対イオンとしてはクロライド、ブロマイド、メチルサルフェート、エチルサルフェートが好ましい。特に、水溶性のカチオン性化合物を用いる場合、成分を均一に付着することができるため性能が高く、また、溶剤として使用可能なエタノールの濃度を下げることができるため安全性が高くなり、トリガースプレーやフィンガースプレーでも使用できるので最も好ましい。
(A)成分の配合量は、組成物の全重量を基準として、好ましくは2%以下、より好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.5%以下であり、好ましくは0.01%以上、より好ましくは0.02%以上、さらに好ましくは0.05%以上である。上記範囲内であれば、優れた帯電防止性能が得られ、抗菌性も高いため消臭持続性もより向上し、さらに経済的な面で好ましい。
【0017】
(B)成分 ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールからなる群から選ばれるポリオール化合物
(B)成分は、(A)成分と一緒になって、所定時間持続的に(C)成分を放出させることができる。ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールは室温において液状であるのが望ましい。ポリエチレングリコールが好ましく、特に重量平均分子量が100〜1000のポリエチレングリコールが好ましい。更に、重量平均分子量が200超600未満のポリエチレングリコールがより好ましい。なお、本明細書において、重量平均分子量は、医薬部外品原料規格2006に記載されているポリエチレングリコール300の平均分子量試験で測定することができる。
(B)成分の配合量は、組成物の全重量を基準として、好ましくは5%以下、より好ましくは4%以下、さらに好ましくは3%以下であり、好ましくは0.1%以上、より好ましくは0.2%以上、さらに好ましくは0.4%以上である。上記範囲内であれば、優れた帯電防止性能が得られることができ、また消臭剤である(C)成分を担持することで、消臭性や消臭持続性も向上し、さらに衣類に噴霧した際のシミ発生や、衣類のベタツキ等が生じることもない。
【0018】
(C)成分 植物抽出物
(C)成分としては、消臭効果を発揮するもの、特に汗由来の不快臭を消すのに効果を発揮するものなら特に制限されず使用することが可能であるが、その中でも以下のものを含有することが好ましい。
マルバ等のアオイ科植物、アセンヤク、クチナシ等のアカネ科植物、アケビ等のアケビ科植物、タイセイ等のアブラナ科植物、イチョウ等のイチョウ科植物、アリストロキア、ウスバサイシン、ウマノスズクサ等のウマノスズクサ科植物、カシューなどのウルシ科植物、ヘラオオバコ等のオオバコ科植物、カキなどのカキノキ科植物、サトウキビ等のイネ科植物、シラカバ等のカバノキ科植物、ハマスゲ等のカヤツリグサ科植物、ミルラ等のカンラン科植物、キキョウ、ツリガネニンジン等のキキョウ科植物、キク、カモミール、西洋ノコギリソウ、アルニカ、タラゴン、オケラ、ゴショイチゴ、フジバカマ等のキク科植物、ショウマ、サラシナショウマ、オウレン、ボタン、シャクヤク等のキンポウゲ科植物、サッサフラス、ゲッケイジュ、クスノキ、タイワンクロモジ等のクスノキ科植物、クルミ等のクルミ科植物、マグワ(ソウハクヒ)、ホップ等のクワ科植物、クベバ、コショウ、ヒハツ等のコショウ科植物、コオウレン、アカヤジオウ等のゴマノハグサ科植物、ショウブ、セキショウ、カラスビシャク等のサトイモ科植物、ザクロ等のザクロ科植物、カシ、テルミナリア等のシクンシ科植物、スターアニス等のシキミ科植物、シソ、ローズマリー、セージ、バジル、オウゴン、オレガノ、マジョラム、ブラックミント、メボウキ、タチジャコウ、タイム、メリッサ、ナギナタコウジュ、セボリー、サルビア、ハッカ、西洋ハッカ、オランダハッカ、ラベンダー、コガネバナ等のシソ科植物、リンデン等のシナノキ科植物、ガジュツ、サンナ、ウコン、カルダモン、リョウキョウ、ヤクチ、ソウズク、ソウカ等のショウガ科植物、スイカズラ等のスイカズラ科植物、メタセコイア等のスギ科植物、シシウド、セロリ、ディル、アンミ、アニス、クミン、カサモチ、ヨロイグサ、ミシマサイコ、キャラウェイ等のセリ科植物、センダン、ニーム等のセンダン科植物、ダイオウ、ヤナギタデ等のタデ科植物、アセビ等のツツジ科植物、茶、ツバキ、サザンカ等のツバキ科植物、ツルムラサキ等のツルムラサキ科植物、クコ、パプリカ等のナス科植物、キササゲ等のノウセンカズラ科植物、ヤマザクラ、オヘビイチゴ、ウメ、サンザシ、キョウニン、アーモンド等のバラ科植物、ヒノキ等のヒノキ科植物、セネガ等のヒメハギ科植物、ビャクブ等のビャクブ科植物、グローブ、ユーカリ、オールスパイス等のフツモモ(フトモモ)科植物、ケルクス等のブナ科植物、ヒマラヤスギ等のマツ科植物、スオウ、ラタニア、カンゾウ、オウギ、センナ、エビスグサ、クララ等のマメ科植物、ハマメリス等のマンサク科植物、サンショウ、キハダ、ミカン、ゴシュユ等のミカン科植物、サンシュユ等のミズキ科植物、ムラサキ、シコンなどのムラサキ科植物、マツブサ等のマツブサ科植物、ナンテン、イカリソウ等のメギ科植物、モウセンゴケ等のモウセンゴケ科植物、レンギョウ等のモクセイ科植物、コウボク、コブシ、ホオノキ、ゴミシ等のモクレン科植物、セイヨウヤドリギ等のヤドリギ科植物、ヤマモモなどのヤマモモ科植物、アマチャ等のユキノシタ科植物、アロエ等のアロエ科植物、シランなどのラン科植物、オトギリソウ等のオトギリソウ科植物等から選ばれる植物の抽出物が挙げられる。
【0019】
中でもシソ科植物、マメ科植物、クワ科植物、フツモモ(フトモモ)科植物、オトギリソウ科植物、ツバキ科植物、アロエ科植物、タデ科植物、バラ科植物、ヒノキ科植物、モウセンゴケ科植物、モクセイ科植物、モクレン科植物、イネ科植物、カキノキ科植物からの抽出物が好ましい。その中でも、シソ科植物、マメ科植物、クワ科植物、フツモモ(フトモモ)科植物、オトギリソウ科植物、ツバキ科植物からの抽出物が好ましい。特に、ローズマリー(シソ科)、ラベンダー(シソ科)、セージ(シソ科)、クララ(マメ科)、マグワ(ソウハクヒ)(クワ科)、ユーカリ(フツモモ科)、オトギリソウ(オトギリソウ科)、チャ(ツバキ科)からの抽出物が好ましい。最も好ましいのはシソ科植物からの抽出物であり、その中でも特にローズマリー、ラベンダー、セージからの抽出物が好ましい。
上記植物抽出物は、1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
【0020】
〔抽出方法〕
本発明で用いる植物抽出物は、公知の方法により抽出することもできるし、商業的に入手できるものを使用することもできる。これらの植物からの好ましい抽出方法としては、以下の方法が例示できる。
原体を生のままあるいは乾燥したものを適当な大きさに切断、粉砕加工したものを抽出して、それらの抽出エキスあるいは成分を分離精製したものとして用いることが出来る。抽出は常法による溶媒抽出することによって得ることができ、抽出溶媒が使用上無害のものであれば抽出液をそのまま用いても、適宜濃縮エキスとしたり、凍結乾燥などの乾燥粉末としたり、ぺ−スト状に調整したものなどが使用できる。
【0021】
上記植物抽出物を得るのに用いる溶媒としては、水のほか、親水性有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール類や、グリセリン、1,3−ブチレングリコ−ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコ−ル類、疎水性溶媒、例えばヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、酢酸エチル、アセトン、モノテルペン類などを挙げることができ、これらの1種類を単独でまたは2種類以上を混合して使用することが出来る。これらの溶媒の中では、特にエタノール、水、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、モノテルペン類およびこれらの混合剤が好ましく、特にエタノール、水とエタノールとの混合物、1,3−ブチレングリコール、水と1,3−ブチレングリコールとの混合物、及びエタノールと1,3−ブチレングリコールとの混合物が好ましい。水とエタノールとの混合物は、エタノール濃度が50〜90質量%となるのが好ましく、60〜80質量%となるのがより好ましい。なお、抽出処理は、冷浸、温浸、加熱還流、パ−コレ−ション法など常法によって行うことが出来る。溶媒抽出のほかに、水蒸気蒸留、炭酸ガスを超臨界状態にして行う超臨界抽出によって得たエキスも同様にして行うことが出来る。それぞれの植物を個別に抽出するほか、数種を予め混合したあと、抽出することも出来る。また、抽出の分離精製は、抽出物を炭酸処理、液液分配、カラムクロマトグラフィ−、液体クロマトグラフィ−などで行うことが出来る。
(C)成分の配合量は、抽出溶剤を除いたエキス分として、組成物の全重量を基準として、好ましくは0.1%以下、より好ましくは0.01%以下、さらに好ましくは0.005%以下であり、好ましくは0.000005%以上、より好ましくは0.00005%以上、さらに好ましくは0.00025%以上である。上記範囲内であれば、良好な持続性のある消臭効果を発揮することができ、処理対象である繊維製品に対して着色もせず、また、効果が飽和に達した際の余分な添加を抑えて経済性を図ることが可能となる。
【0022】
(D)スプレー容器
本発明において使用できるスプレー容器としては、具体的には、エアゾールスプレー容器、トリガースプレー容器(直圧型あるいは蓄圧型)、フィンガースプレー容器等が挙げられる。エアゾールスプレー容器の例としては特開平9−58765号公報等に記載されているものが挙げられる。エアゾールスプレー容器に充填する場合、噴射剤としてLPG(液化プロパンガス)、DME(ジメチルエーテル)、炭酸ガス、窒素ガス、亜酸化窒素ガス等を使用することができる。これら噴射剤は単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用しても良い。トリガースプレー容器の例としては特開平9−268473号公報、特開平9−256272号公報、特開平10−76196号公報等に記載のものが挙げられる。フィンガースプレー容器充填して使用する場合、フィンガースプレー容器の例としては特開平9−256272号公報等に記載のものが挙げられる。
スプレー容器に充填してなる組成物とすることにより、帯電防止成分や消臭成分を直接繊維製品に付着させることができるようになるため、速効性があり効果が発現しやすい。また、家庭では水洗いできない繊維製品(コート、スーツや絨毯など)にも使用でき、簡便な方法で帯電防止効果や持続性消臭効果を付与することができる。塗布容器などスプレー容器以外では付着量が均一でないため、乾燥速度がばらつき性能上好ましくない。
【0023】
本発明の繊維製品処理剤組成物は、前記必須成分以外に以下のような任意成分を本発明の効果を損なわない範囲で配合することが可能である。
[任意成分:溶媒]
本発明の繊維製品処理剤組成物は、任意の溶媒に溶解して使用することができる。中でも、安全性の面から好ましくは、エタノールと水の質量比がエタノール:水=80:20〜10:90の範囲であるエタノール水溶液に溶解して使用することが望ましい。
水としては、水中に微量に存在するカルシウム、マグネシウムなどの硬度成分や鉄などの重金属を除去した水が好ましく、イオン交換水又は蒸留水を用いることができる。
[任意成分:香料組成物]
香料としては特に限定されないが、使用できる香料原料のリストは、様々な文献、例えば「Perfume and Flavor Chemicals 」,Vol.Iand II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)および「合成香料 化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996)および「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin 」,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)および「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989)および「Perfumery Material Performance V.3.3」,Boelens Aroma Chemical Information Service(1996)および「Flower oils and Floral Compounds In Perfumery」,Danute Lajaujis An
onis,Allured Pub.Co.(1993)等で見られ、それぞれを引用することにより本明細書の開示の一部とされる。
【0024】
[任意成分:シリコーン化合物]
本発明で用いるシリコーン化合物としては、変性、未変性いずれのシリコーンも用いることができるが、未変性ジメチルシリコーン、アミノ変性シリコーン、アミノ・ポリエーテル変性シリコーン、アミド変性シリコーン、アミド・ポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルキル・ポリエーテル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、から選ばれるシリコーンが好ましく、ポリエーテル変性シリコーン及びジメチルシリコーンがより好ましい。特に好ましくはポリエーテル変性シリコーンである。
変性シリコーンの場合、シロキサン骨格に対する各種変性基の変性部位は、側鎖の部分でも、主鎖を部分的に分断しているものなどいずれでも良いが、側鎖に変性基を有するものがより好ましい。また、いずれの場合も主鎖の最末端はメチル基、ヒドロキシル基、水素原子であることが好ましい。
中でも下記一般式(I)で示されるポリエーテル変性シリコーンが最も好ましい。
【0025】
【化2】

【0026】
式(I)中、−Zは、それぞれ独立に−R、−O−R、−OH、−O−X−R、−O−X−Hであり、Rは同一でも異なっていてもよく、いずれも飽和あるいは不飽和の直鎖又は分岐の炭素数1〜4の炭化水素基である。−Zとしては、−R、−OHが好ましく、Rとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの飽和炭化水素基(アルキル基)が好ましく、中でもメチル基が好ましい。
Xはポリオキシアルキレン基である。具体的には、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン基等があげられ、これらのうちの1種が付加したものであってもよく、あるいはオキシエチレン単位、オキシプロピレン単位、またはオキシブチレン単位などの異なった種類のオキシアルキレン基がブロック状あるいはランダムに配列したものであってもよい。但し、いずれの場合であっても、X中のポリオキシエチレン鎖部分の質量割合は、分子全体の質量を基準として10〜50質量%が好ましく、さらに好ましくは15〜45質量%であり、さらに好ましくは20〜35質量%である。
【0027】
−Yは、−R1−O−X−R2または−O−X−R2であり、R1は炭素数1〜4の飽和あるいは不飽和の直鎖又は分岐の炭化水素基であり、R2は水素原子または炭素数1〜4の飽和あるいは不飽和の直鎖又は分岐の炭化水素基である。ここで、R1は、炭素数1〜4の飽和あるいは不飽和の直鎖又は分岐の炭化水素基であり、これらの中でもメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などの飽和炭化水素基(アルキレン基)が好ましく、中でもプロピレン基が特に好ましい。R2は、水素原子又は炭素数1〜4の飽和あるいは不飽和の直鎖又は分岐の炭化水素基であり、これらの中でも水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの飽和炭化水素基(アルキル基)が好ましい。特に好ましいR2は、水素原子又はメチル基である。
L、M、Nはいずれも各繰返し単位の数の平均値を表す。Lは0〜50、好ましくは0〜10、さらに好ましくは0〜3であり、Mは1〜1000、好ましくは1〜300、さらに好ましくは1〜50であり、Nは10〜10000、好ましくは20〜3000、更に好ましくは20〜500である。上記一般式(I)で表される変性シリコーンは、各繰返し単位がブロック状に配列しているブロックコポリマーの構造を有するものであってもよく、あるいは、各繰返し単位がランダムに配列しているランダムコポリマーの構造を有するものであってもよい。
【0028】
本発明の任意成分として使用する変性シリコーンは、その分子量が特に制限されるものではないが、重量平均分子量は500〜1,000,000の範囲が好ましい。
本発明で用いることができるポリエーテル変性シリコーンとして商業的に入手可能な具体例としては、東レ・ダウコーニング(株)製のSH3772M、SH3775M、SH3748、SH3749、SF8410、SH8700、BY22−008、SF8421、SILWET L−7001、SILWET L−7002、SILWET L−7602、SILWET L−7604、SILWET FZ−2104、SILWET FZ−2120、SILWET FZ−2161、SILWET FZ−2162、SILWET FZ−2164、SILWET FZ−2171、ABN SILWET FZ−F1−009−01、ABN SILWET FZ−F1−009−02、ABN SILWET FZ−F1−009−03、ABN SILWET FZ−F1−009−05、ABN SILWET FZ−F1−009−09、ABN SILWET FZ−F1−009−11、ABN SILWET FZ−F1−009−13、ABN SILWET FZ−F1−009−54、ABN SILWET FZ−2222、信越化学工業(株)製のKF352A、KF6008、KF615A、KF6016、KF6017、GE東芝シリコーン(株)製のTSF4450、TSF4452等が挙げられ、これらを1種単独で又は2種以上の混合物として用いることができる。
本発明の組成物における上記成分の配合量は、特に制限されるものではなく、通常、組成物全量に対して、好ましくは0.05〜20質量%、更に好ましくは0.2〜10質量%、特に好ましくは0.5〜5質量%配合することができる。
【0029】
[任意成分:酸化防止剤]
本発明では、組成物の香気安定性や色調安定性向上のため、酸化防止剤を添加することができる。酸化防止剤としては、一般に知られている天然系酸化防止剤、合成系酸化防止剤ともに使用できる。具体的には、アスコルビン酸、アスコルビン酸パルミテート、没食子酸プロピルの混合物、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、BHA(ブチル化ヒドロキシアニソール)、没食子酸プロピル、及びクエン酸の混合物、ハイドロキノン、三級ブチルハイドロキノン、天然のトコフェロール系化合物、没食子酸の長鎖エステル(C8〜C22)、例えば没食子酸ドデシル、チバスペシャルティケミカル(株)から入手可能なイルガノックス系化合物、クエン酸及び/またはクエン酸イソプロピル、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(エチドロン酸)、4,5−ジヒドロキシ−m−ベンゼンスルホン酸/ナトリウム塩、ジメトキシフェノール、カテコール、メトキシフェノール、カロチノイド、フラン類、アミノ酸類等が挙げられる。
この中で、組成物の外観や保存安定性の観点から、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、メトキシフェノール、トコフェロール系化合物等が好ましい。酸化防止剤の配合量は、0.001〜1質量%の範囲で使用されることが好ましい。
【0030】
〔任意成分:pH調整剤〕
必要に応じて、塩酸、硫酸、リン酸、アルキル硫酸、安息香酸、パラトルエンスルホン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、グリコール酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等の短鎖アミン化合物、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属珪酸塩などのpH調整剤を用いることができる。
【0031】
本発明の繊維製品処理剤組成物のpHは、安全性の面から弱酸〜中性であるのが好ましい。
本発明の繊維製品処理剤組成物の粘度は、容器から排出する際の排出性などから10mPa・s(BL型粘度計、TOKIMEC社製、ローター No.1、60rpm、25℃)以下であることが好ましく、5mPa・s以下であることがより好ましい。
本発明の繊維製品処理剤組成物を適用する対象の繊維としては特に限定されるものではなくポリエステル、ナイロン、アクリル等の合成繊維、アセテート等の半合成繊維、レーヨン、テンセル、ポリノジック等の再生繊維、綿、ウール、絹等の天然繊維及びこれら各種繊維の混紡品、混織品、混編品等幅広い用途に用いることができる。
【実施例】
【0032】
実施例及び比較例で使用した成分を表1に示す。








































【0033】
【表1】

【0034】
〔繊維製品処理剤組成物の調製〕
表2〜表4に示した各成分を常温にて攪拌混合することにより繊維製品処理剤組成物を調整した。該繊維製品処理剤組成物をエアゾール缶に充填し、クリンチ(閉缶)後、噴射ガスを所定量充填して、スプレー容器に充填してなる繊維製品用処理剤組成物を得た。尚、噴射ガスとしてはDME:LPG=60:40(質量比)の混合ガスを使用し、質量比で繊維製品処理剤組成物65に対し混合ガス35の割合で全量50gになるよう充填した。
同様にして得られた繊維製品用処理剤組成物をトリガースプレー容器又はフィンガースプレー容器に充填して、スプレー容器に充填してなる繊維製品用処理剤組成物を得た。
このようにして得られたスプレー容器に充填してなる繊維製品用処理剤組成物を使用して、以下に説明する消臭性能及び帯電防止性を評価した。結果を表2〜表4に示す。
尚、実施例の表中、(C)成分の配合量はエキス分としての濃度を表している。
【0035】
〔実施例及び比較例で使用した容器〕
・エアゾール容器:
缶:アルミニウム アルミニウム BL45×150(B2改コート)(東洋製罐(株)製)
バルブ:DY02−H04222xC128R(東洋エアゾール製)
ボタン:MB−8N09
・トリガースプレー:
スタイルガードスーツ用(商品名、ライオン株式会社製)のトリガータイプ
・フィンガースプレー:
スタイルガードスーツ用(商品名、ライオン株式会社製)のディスペンサータイプ
【0036】
〔消臭性能評価方法〕
ナイロン製のストッキングを着用後、トレーニングルームにて1時間運動して発汗させ、汗が付着したストッキングを回収した。回収したストッキングを10cm×10cmの裁断したものを、ビニール袋に入れ1晩放置したものをモデル臭気試験布とした。
モデル臭気試験布に対し、上で調製した繊維製品処理剤組成物を均一に1g噴霧し、室内で1時間及び24時間放置した後、10人のパネラーによる官能一対比較を行い、以下に示す評価基準で臭気評価を行った。上記繊維製品用処理剤組成物を噴霧せずに1時間及び24時間放置した後のモデル臭気試験布を対照とした。
判定基準 +2:対照と比較して明らかに臭わない
+1:対照と比較してやや臭わない
0 :対照とほぼ同じ
−1:対照の方がやや臭わない
−2:対照の方が明らかに臭わない
評点の平均をとり、1.1〜2.0点を◎、0.1以上〜1.0点を○、−1.0〜0点を△、−1.1点以下を×とした。なお、△以上を許容範囲とした。一時間後の評価を消臭性、24時間後の評価を消臭持続性の結果とした。
【0037】
〔帯電防止性評価方法:半減期測定〕
試験布として市販のポリエステルサテンを用いた。この試験布を30cm×30cmに裁断したものに対し、調整した繊維製品処理剤組成物をエアゾールスプレーまたはトリガースプレイヤーまたはフィンガースプレーにて均一に噴霧し、組成物が試験布上に1gになるよう調整した。20℃、20%RHにて24時間調湿しその後、STATIC HONESTMETER TYPES−5109(シシド静電気株式会社 製)を用いてJIS−L−1094−1997(半減期測定法)に準じて半減期の測定を行い、以下の基準で判定した。
判定基準 ◎:半減期2秒未満
○:半減期2秒以上、5秒未満
△:半減期5秒以上、30秒未満
×:半減期30秒以上
なお、△以上を許容範囲とした。



【0038】
【表2】



【0039】
【表3】






















【0040】
【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)アミド基、エステル基及び/又はエーテル基で分断されていてもよい、分子内にC8〜24の直鎖状又は分岐状の炭化水素基を1以上有する3級アミンの中和物、及び該3級アミンの4級化物からなる群から選択される1種以上のカチオン性化合物、
(B)ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールからなる群から選ばれるポリオール化合物、及び
(C)植物抽出物を含有し、且つ
(D)スプレー容器に充填してなる繊維製品処理剤組成物。
【請求項2】
前記化合物(A)が、分断基を有さないC8〜C18の直鎖状又は分岐状の炭化水素基を1又は2つ有する3級アミンの4級化物である請求項1記載の繊維製品処理剤組成物。
【請求項3】
前記ポリオール化合物(B)が、重量平均分子量が100〜1000のポリエチレングリコールである請求項1又は2記載の繊維製品処理剤組成物。
【請求項4】
前記ポリオール化合物(B)が、重量平均分子量が200超600未満のポリエチレングリコールである請求項3記載の繊維製品処理剤組成物。
【請求項5】
前記植物抽出物(C)が、シソ科植物、マメ科植物、クワ科植物、フツモモ(フトモモ)科植物、オトギリソウ科植物、ツバキ科植物、タデ科植物、バラ科植物、ヒノキ科植物、モウセンゴケ科植物、モクセイ科植物、モクレン科植物、イネ科植物及びカキノキ科植物からなる群から選ばれる植物の抽出物である請求項1〜4のいずれか1項記載の繊維製品処理剤組成物。
【請求項6】
前記植物抽出物(C)が、シソ科植物抽出物である請求項5記載の繊維製品処理剤組成物。

【公開番号】特開2009−144288(P2009−144288A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−323663(P2007−323663)
【出願日】平成19年12月14日(2007.12.14)
【出願人】(000006769)ライオン株式会社 (1,816)
【Fターム(参考)】