説明

スペクトル分析に適合した測定セル

本発明は、ガス試料のスペクトル分析に適合する測定セル(1)を包含し、この測定セルは、IR光生成手段(4)から放出される収束および/または発散光ビームを、測定セルの内部キャビティに割当てられた多数の反射面(M1〜M6)からの放出される光ビームの複数回の反射によって、IR光受信手段(5)に向かう方向に調整するように設計され適合され、それにより、IR光生成手段(4)からIR光受信手段(5)までの、測定セル(1)の内部キャビティ(1c)内での所定の測定距離(「L」)を生成することを可能にする。前記測定セルのキャビティ(1c)は、スペクトル分析吸収測定を意図されるガス試料(「G」)を含むようになされており、それに加えて、IR光生成手段(4)からの光ビームは、反射面(M7)を介して、第1の反射面(M1)に収束的に送られる、かつ/または、第1の反射面(M1)で反射可能であるようになされており、それにより、反射されると、第1の焦点(「F1」)を介して発散光として、凹状反射面として形作られる第2の反射面(M2)に送られると共に、第3の反射面(M3)および第4の反射面(M4、M5、およびM6)を介して、光受信手段(5)内のまたは前記光受信手段(5)に近接する焦点(「F1」)に収束される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に測定セルに関し、特にガス試料のスペクトル分析に適合した測定セルに関する。
適切な種類の測定セルは、IR光などの光生成手段から放出される光ビームを、IR光などの光受信手段に向かう方向に調整するように設計され適合される。
【0002】
本発明がたとえ測定セルの一般的な設計に基づきまた一般的な設計を提供しても、こうした測定セルが、いずれの電磁放射についても使用されるようになる可能性があることが考慮されるべきである。しかし、以下の説明は、IR光(赤外線周波数範囲に入る光)、特に所定期間にわたってパルス状光ビームを与えるIR光の利用に的を絞ることになる。
【0003】
光生成手段と光受信手段との間の、本明細書で提供される調整は、測定セルの内部キャビティに割当てられた多数の反射面および/または単純化された反射点からのまたその間の、放出される光ビーム(複数可)の複数回の反射の利用によって本発明の規定に従って実施される。
【0004】
光ビームは、発散または収束光線として発生するため、形成された反射面で反射されることになり、一方、光線に割当てられた中心光線は、反射点で反射されたものと見なされることになる。キャビティ内での反射面の対向する設置および平面または湾曲などの反射面の形状は、それにより、測定セルの内部キャビティ内で所定の測定距離を提供し、測定距離の長さは、ガス試料を通して伸張可能であり、また通常、光生成手段から光受信手段まで測定されるべきである。
【0005】
前記測定セルのキャビティは、スペクトル分析吸収測定を意図されるガス試料を含むことができるようになされており、この分析は、アルゴリズムを含む計算回路と協働して、特に形成された電子部品によって実施される。しかし、アルゴリズムは、その設計が当業者によく知られていると考えられるため、以下の詳細な説明では述べられない。
【0006】
測定セルの内部キャビティおよびその割当てられた容積は、測定セルに割当てられた上部パーツなどの第2のパーツと密に協働する、測定セルに割当てられた底部パーツなどの第1のパーツによって制限され、キャビティへの入口およびキャビティからの出口は、含まれかつ交換可能なガス試料に割当てられるべきである。
【0007】
第1のパーツおよび/または第2のパーツは、必要な光送信手段および光受信手段を支持するための割り当てられた凹所およびまたはシートであるべきである。
それに関連して、割当てられた凹所は、光生成手段によって生成される光ビームの通過、および、測定セルのキャビティを通り、光受信手段に向かう方向に割当てられる光ビームの通過を可能にするようになされている。
【0008】
それに関連して、割当てられたシートは、光生成手段および/または光受信手段を、測定セルの第1のパーツおよび/または第2のパーツにクランプすることができるようになされている。
【0009】
本明細書で、光ビームは、光生成手段から、第1の反射面に送られる、かつ/または、第1の反射面で反射可能であるようになされており、それにより、1の反射面で反射されると、凹状反射面として本明細書で形作られる第2の反射面に送られる。
【0010】
生成される光ビームは、一方では、連続生成光として生成されることができるが、本発明は、短くかつパルス状のIR光ビームに起因する熱エネルギーの減少を第1に考慮して、所定期間にわたってパルス駆動される光ビームについて特別な用途がある。
【0011】
本発明は、測定セルの外側容積を低減することを可能にするが、依然として比較的長い測定距離を与えることができることを意図し、比「測定距離の長さ/測定セルの外側(内側)容積」が、選択された制限内に維持されるべきである。
【背景技術】
【0012】
上述した技術分野および特質に関連する方法、配置構成、および設計は、複数の異なる実施形態において以前から知られている。
背景技術および本発明が関連する技術分野の第1の例として、選択されたガス試料のスペクトル分析に適合する測定セルが述べられることができ、この測定セルは、IR光生成手段から放出される光ビームを、測定セルの内部キャビティに割当てられた多数の反射面または反射点からの放出される光ビームの複数回の反射を与えることによって、IR光受信手段に向かう方向に調整するように設計され適合され、それにより、まず第1にIR光生成手段からIR光受信手段までの、測定セルの内部キャビティ内での所定の測定距離の長さを生成することを可能にし、前記測定セルのキャビティは、付属回路、記憶デバイス、および必要なアルゴリズムを有する計算回路を含む電子部品におけるスペクトル分析吸収測定を意図されるガス試料を含むことができるようになされている。
【0013】
測定セルの内部キャビティおよび内部キャビティの容積は、測定セルに割当てられた上部パーツなどの第2のパーツと協働して、測定セルに割当てられた底部パーツの形態の第1のパーツによって制限され、第1のパーツおよび/または第2のパーツは、凹所および/またはシートが割り当てられるべきである。
【0014】
割当てられた凹所は、その後、IR光生成手段によって生成される光ビームの通過、および、測定セルを通り、IR光受信手段に向かう方向に最終的に割当てられる光ビームの通過に適合されることができる。
【0015】
割当てられたシートは、その後、IR光生成手段および/またはIR光受信手段を保持できるようになされていることができる。
生成された光ビームは、IR光生成手段から、その後、第1の反射面に送られることができる、かつ/または、第1の反射面で反射可能であるようになされており、それにより、この反射面によって、本明細書で凹状反射面として形作られる第2の反射面に反射され送られる。
上述した技術分野に適合する測定セルに関して、これらの測定セルをディスクリート部品として形成することを可能にすることが、以前より知られており、IR光生成手段は、第1のディスクリートユニットとして構築され、プリント配線を有するカードに取付け可能であり、一方、IR光受信手段は、第2のディスクリートユニットとして構築され、プリント配線を有するカードに取付け可能である。これら2つのディスクリートユニットは、その後、必要な電子部品および計算回路との協働のためのプリント配線を有する前記カードと電気的に協働するために形成される。
【0016】
こうした配置構成では、適切な測定セルは、第3のディスクリートユニットとして形成されることができ、このユニットは、端部に関連するミラー面を有するチューブに形作られ、そのミラー面は、光生成手段(ランプ)からの光ビームを反射させ、光生成手段の割り当てられた長手方向配向軸は、チューブに割当てられた長手方向配向軸と直角を形成する。
【0017】
光生成手段および光受信手段を支持し、プリント配線を有するカードと電気的かつ機械的に協働するために構築されるディスクリートユニットを形成する測定セルを設計することを可能にすることも以前より知られている。
【0018】
上述した従来技術の例として、さらに特許文献1および特許文献2を引用してもよい。
本発明に関連する内部キャビティ内の光線経路(ray path)を考えるとき、従来技術のさらなる例として、特許文献3の図および内容が参照されるべきである。特許文献3では、焦点からの発散光ビームが、凹状反射面に、そして平面反射面に当たって反射され、それにより、凹状反射面に当たって再び反射され、それにより、最終的に、発散光ビーム用の収束点または焦点に対して横方向に配向したIR光受信手段または検出器の方に収束する実施形態が示され述べられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】国際特許公報WO97/18 460−A1
【特許文献2】国際特許公報WO98/09 152−A1
【特許文献3】国際特許公報WO2004/063725
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
当業者が1つまたは複数の提起された技術的問題の解決策を提示できるために行わなければならない技術的考察が、一方では、最初に、行われなければならない対策および/または対策のシーケンスの必要な理解であり、他方では、要求される1つまたは複数の手段の必要な選択であるという状況に注意が払われる場合、以下の技術的問題は、これを考慮して、本発明の現在の主題の生成に関連することになる。
上述されたような従来技術を考慮して、したがって、次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であることは、技術的問題として考えられるべきである。次のこととは、ガス試料のスペクトル分析に適合し、プリント配線を有するカードなどの、キャリアと電気的かつ機械的に協働する手段を有する測定セルにおいて、制限された数の反射面および反射点を用いて、制限された外形寸法内で構築可能であるべきであるが、電子部品における意図されるスペクトル分析評価において、目下の被測定値の信頼性のある確立のために十分に長い測定距離を依然として与えるような条件を作成することを可能にすることであり、前記測定セルは、測定セルのキャビティ内で、光生成手段から放出される光ビームを、測定セルの内部キャビティに割当てられた多数の反射面(または反射点)から前記放出される光ビームの複数回の反射を利用することを可能にすることによって、光受信手段に向かう方向に調整することを可能にするように設計され適合され、それにより、光生成手段から光受信手段までなどの、測定セルの内部キャビティ内での所定の光学測定距離を生成することを可能にし、前記測定セルのキャビティは、スペクトル分析吸収測定を意図されるガス試料を含むことを可能にするようになされており、測定セルの内部キャビティおよび内部キャビティの容積は、測定セルに割当てられた上部パーツなどの第2のパーツと協働して、測定セルに割当てられた底部パーツの形態の第1のパーツによって制限され、第1のパーツおよび/または第2のパーツは、凹所および/またはシートが割り当てられ、割当てられた凹所は、光生成手段によって生成される光ビームの通過および光受信手段に向かう方向に割当てられる光ビームの通過に適合可能であり、一方、割当てられたシートは、光生成手段および/または光受信手段を全体的にまたは部分的に保持できるようになされており、それに加えて、光ビームは、光生成手段から、第1の反射面(M1)に送られる、かつ/または、第1の反射面(M1)で反射可能であるようになされており、それにより、反射して、第1の凹状反射面として形作られる第2の反射面に送られる。
【0021】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、第1のパーツが、前記キャリアに載置されるようになされることを可能にすることであり、第1のパーツは、前記キャリアに面するその第1の表面内に、1つまたは2つの凹所またはシートを持つように形成され、それにより、少なくとも前記光生成手段を全体的にまたは部分的に囲むことを可能にする。
【0022】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、光を反射する第1の反射面が、手段によって生成される光を測定セルのキャビティに送ることを可能にするようになされること、および前記光生成手段に割当てられた第2の中央平面および手段に割当てられた長手方向配向軸から離れた、第1の中央平面内で伝搬することを可能にすることである。
【0023】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、キャリアと第2のパーツとの間で、第1のパーツが、中間配向パーツ部として配列されることを可能にすることであり、中間配向パーツ部は、キャリアおよび第2のパーツと共に、第2の凹状反射面の前にある前記第1の反射面を形成する。
【0024】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、第1のパーツまたは中間配向パーツ部が、光生成手段の1/2または本質的に1/2を囲むことを可能にするようになされた、キャリアに面するシートまたは凹所を有するようになされていることを可能にすることである。
【0025】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、第1のパーツまたは中間配向パーツ部が、ディスクリートユニットとして関連付けられ、プリント配線によってカードに関連付けられる電子部品などの電子部品用の保護空間または場所を形成するために、キャリアに面する空間を形成するようになされていることを可能にすることである。
【0026】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、第1のパーツまたは中間配向パーツ部内に、光受信手段が全体的にまたは部分的に設置されることを可能にすることである。
【0027】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、第1のパーツまたは中間配向パーツ部が、第2のパーツおよびキャリアと共に、共通の第2の凹状反射面を形成し、それにより、生成された収束光ビームを、反射面を介して光受信手段および光受信手段の光検出器に送ることを可能にすることである。
【0028】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、この第2の凹状湾曲反射面が、前記光生成手段を閉囲し、前記凹状反射面によって、生成された収束光ビームを偏向用の第1の反射面に集中させることを可能にするようになされており、それにより、第2の、たとえば第1の凹状に形作られた反射面
に向かって焦点を介して収束的に反射されることを可能にすることである。
【0029】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、第2の反射面から反射されるこれらの光ビームが、都合よく平面反射面として形作られた第3の反射面に収束的に送られることを可能にすることである。
【0030】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、第3の反射面から反射されるこれらの収束光ビームが、都合よく本質的に平面反射面として形作られた第4の反射面に送られることを可能にすることである。
【0031】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、第4の反射面から反射されるこれらの発散光ビームが、第2の反射面に再び送られることを可能にすることである。
【0032】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、第2の反射面から再び反射されるこれらの光ビームが、意図される測定距離の第3の焦点が形成されと、収束光ビームとして、光受信手段に接して配向した反射面に適合可能であり送られることを可能にすることである。
【0033】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、光生成手段において、生成された光に割当てられたこれらの光ビームが、光ビームの進行または伝搬方向に考えると、第1の平面反射面の前に配向されるべきである、光ビームを収束させる反射面から反射されるようになされることを可能にすることである。
【0034】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、第5の反射面または反射点が、第2の反射面から反射される光ビームを光受信手段に送るようになされていることを可能にすることである。
【0035】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、測定セルが、断面が平行四辺形または平行六面体に結び付けられる内部キャビティおよび形状を有するようになされることを可能にすることであり、たとえば直角または少なくとも本質的に直角の場合、断面は長方形の形状である。
【0036】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、第2の反射面が、部分的に楕円の湾曲などの、キャビティ内の湾曲を有し、測定セルおよび測定セルのキャビティの短辺に沿って測定されると、「0」から「2〜4」:10まで変動する、測定セルの外側表面から測定セルのキャビティの湾曲壁部までの距離を有するようになされることを可能にすることである。
【0037】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する
。次のこととは、その反射点を有する第3の反射面が、測定セルの内部形状またはキャビティの長辺に関連することを可能にすることである。
【0038】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、第4の反射面が、測定セルに割当てられた短辺の25〜40%の長さを有するようになされていることを可能にすることである。
【0039】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、第4の反射面が、前記短辺に対して斜めの角度をとるようになされていることを可能にすることである。
【0040】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、第4の反射面が、割り当てられた中心光線の選択された入射角度内で入射IR光ビームを受信するようになされていることを可能にすることである。
【0041】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、測定セルの設計を提供することを可能にすることであり、測定セルの設計は、ミリメートルルールを使用して、1:10と1:30との間、たとえば1:20など、1:7〜1:60(mm−2)の比を与える「測定距離の長さ/測定セルの外側容積」の選択された比を有することができる。
【0042】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、第2のパーツがキャビティ全体を含み、2〜4mmなど、1〜5mmの制限された高さ寸法を有することを可能にすることである。
【0043】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、測定距離の長さが、100mmかそのくらいの測定距離において、3つの焦点など、2つから4つの焦点を包含するようになされることを可能にすることであり、2つの焦点は短い測定距離を与え、4つの焦点は長い測定距離を与える。
【0044】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、前記キャビティが、プラスチック材料の形態で少なくとも2つの協働するパーツ内に含まれ、約20×25×2〜4mmかそのくらいの外形寸法を有することを可能にすることである。
【0045】
次のことを行うために必要とされることになる技術的対策および考慮事項の意義、および/またはそれに関連する利点を認識することが可能であるという技術的問題が存在する。次のこととは、光生成手段が、赤外線(IR)範囲内に入る周波数カバリジを有するようになされることを可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0046】
それに関連して、本発明は、イントロダクションとして示された、知られている技法をその出発点とし、ガス試料のスペクトル分析に適合し、プリント配線を有するカードなど
の、キャリアと電気的かつ機械的に協働する手段を有する測定セルに基づいており、前記測定セルは、光生成手段から放出される光ビームを、測定セルの内部キャビティに割当てられた多数の反射面(または反射点)から前記放出される光ビームの複数回の反射を利用することを可能にすることによって、光受信手段に向かう方向に調整することを可能にするように設計され適合され、それにより、光生成手段から光受信手段までなどの、測定セルの内部キャビティ内での所定の光学測定距離を生成することを可能にし、前記測定セルのキャビティは、スペクトル分析吸収測定を意図されるガス試料を含むことを可能にするようになされており、測定セルの内部キャビティおよび内部キャビティの容積は、測定セルに割当てられた上部パーツなどの第2のパーツと協働して、測定セルに割当てられた底部パーツの形態の第1のパーツによって制限され、第1のパーツおよび/または第2のパーツは、凹所および/またはシートが割り当てられ、割当てられた凹所は、光生成手段によって生成される光ビームの通過および光受信手段に向かう方向に割当てられる光ビームの通過に適合可能であり、一方、割当てられたシートは、光生成手段および/または光受信手段を全体的にまたは部分的に保持できるようになされており、それに加えて、光ビームは、光生成手段から、第1の反射面(または反射点)に収束的に送られる、かつ/または、第1の反射面(または反射点)で反射可能であるようになされており、それにより、反射して、第1の凹状反射面として形作られる第2の反射面(または反射点)に第1の焦点を介して送られる。
【0047】
上述した技術的問題の1つまたは複数を解決することができるように、第1のパーツが、前記キャリアに載置されるようになされているべきであり、第1のパーツが、キャリアに面するその第1の表面内に、1つまたは2つの凹所またはシートを持つように形成され、それにより、少なくとも前記光生成手段を全体的にまたは部分的に囲むことを可能にする点で、知られている技法が補われるべきであることを本発明は特に教示する。
【0048】
さらに、キャリアと第2のパーツとの間で、第1のパーツが、中間配向パーツ部として配列されるべきであり、中間配向パーツ部が、キャリアおよび第2のパーツと共に、第2の、第1の凹状に形作られた反射面の前にある前記第1の反射面を形成することが教示される。
第1のパーツまたは中間配向パーツ部は、光生成手段の1/2または本質的に1/2を囲むことを可能にするようになされた、キャリアに面するシートまたは凹所を有するようになされているべきである。
【0049】
第1のパーツまたは中間配向パーツ部は、電子部品用の保護空間を形成するために、キャリアに面する空間を形成するようになされていることができる。
さらに、第1のパーツまたは中間配向パーツ部内に、前記光受信手段が全体的にまたは部分的に設置されるべきであることが教示される。
【0050】
前記第1のパーツまたは前記中間配向パーツ部は、第2のパーツおよびキャリアと共に、共通の第2の凹状反射面を形成し、それにより、生成された光ビームを、反射面および焦点を介して光受信手段および光受信手段の光検出器に送るべきである。
【0051】
第2の凹状湾曲反射面は、前記光生成手段を閉囲し、前記凹状反射面によって、生成された光ビームを偏向用の第1の反射面に集中させることを可能にするようになされているべきであり、それにより、収束点または焦点を介して第2の、たとえば第1の凹状に形作られた反射面に向かうように収束的に反射される。
【0052】
さらに、第2の反射面から反射される光ビームが、平面反射面として形作られた第3の反射面に収束的に送られるべきであること、第3の反射面から反射される収束光ビームが、平面のまたは本質的に平面の反射面として形作られた第4の反射面に送られるべきであ
ること、第4の反射面から反射される発散光ビームが、第2の反射面に送られるべきであること、および、それにより第2の反射面から反射される収束光ビームが、光受信手段に適合され送られることが教示される。
【0053】
上述した技術的問題の1つまたは複数を解決することができるように、光生成手段において、生成された光として割当てられた光ビームが、光ビームの進行または伝搬方向に考えると、第1の反射面の前にあるべきである反射面から収束的に反射されるようになされているべきである点で、知られている技法が補われるべきであることを本発明はさらに教示する。
【0054】
本発明の基本的な概念の範囲に入る提案される実施形態として、さらに、第5(第2)の反射面が、第4の反射面から反射される光ビームを光受信手段に送ることを可能にするようになされているべきであることが教示される。
【0055】
さらに、測定セルが、断面が平行四辺形または平行六面体に結び付けられる内部キャビティおよび形状を有することを可能にするようになされているべきであり、たとえば直角または少なくとも本質的に直角の場合、断面は長方形の形状であることが教示される。
【0056】
第2の反射面は、部分的に楕円(放物または円柱)の湾曲などの、キャビティ内の湾曲を有し、測定セルのキャビティの短辺に沿って測定されると、「0」から「2〜4」:10まで変動する、測定セルの外側表面から測定セルのキャビティの湾曲壁部までの距離を有するようになされているべきである。
【0057】
第3の反射面は、測定セルの内部形状またはキャビティの長辺に関連するべきである。
第4の反射面は、測定セルに割当てられた短辺の25〜40%の長さを有するようになされているべきである。
【0058】
第4の反射面は、前記短辺に対して斜めの角度をとるようになされているべきである。
第4の反射面は、中心光線の選択された入射角度内で入射光ビームを受信するようになされているべきである。
【0059】
さらに、測定セルの設計が、ミリメートルルールを使用して、1:10と1:30との間、たとえば1:20など、1:7〜1:60(mm−2)の比を与えることができる「測定距離の長さ/測定セルの外側(内側)容積」の選択された比を有することができるという測定セルの設計が教示される。
【0060】
第2のパーツは、2〜4mmなど、1mmよりわずかに低い値から5mmの高さ寸法を有するキャビティを含むべきである。
測定距離の長さは、100mmかそのくらいの測定距離において、3つの焦点など、2つから4つの焦点を包含するようになされていてもよく、2つの焦点は短い測定距離を与え、4つの焦点は長い測定距離を与え、反射面の位置および/または形状ならびに手段の配置が相応して変化する。
前記キャビティは、プラスチック材料の形態で少なくとも2つの協働するパー内に含まれ、約100mmの光学測定距離の場合に約20×25×2〜4mmかそのくらいの外形寸法を有することができる。
【0061】
光生成手段は、赤外線(IR)範囲内の周波数カバリジを有するようになされているべきである。
本発明の特徴およびそれによって示された固有の重要な特徴であると第1にみなされることができる利点は、添付特許請求項1のプリアンブルによる、ガス試料のスペクトル分析
に適合する測定セルにおいて、キャリアに面するその第1の表面内に、少なくとも前記光生成手段の1/2または全体を囲むことを可能にするようになされた、1つまたは2つの凹所またはシートを持つように形成される第1のパーツが、キャリアに載置されるようになされているべきであるという教示を可能にする。
キャリアは、第1のパーツに面する第1の表面内に、少なくとも前記光生成手段を全体的にまたは部分的に囲むことを可能にするようになされた、1つまたは2つの凹所またはシートを持つように形成されるべきである。
第1に本発明の特徴とみなすことができるものは、従属請求項の特徴付け条項に規定される。
本発明に関連する重要な特徴を有する現在のところ提案される実施形態が、例証のためにここでより詳細に述べられ、添付図面が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の特徴による、測定セルまたはガスセルを有するガスセンサ、ならびに、電子部品および電子部品の計算ユニットにおいてスペクトル分析評価を与えるため選択されたスペクトル範囲内で周波数依存性光強度を評価すると共に、それをディスプレイ(図示せず)上に提示するのに必要とされる電子部品の略図。
【図2】本発明の特徴による2つのパーツが、説明のために、プリント配線、プリント基板、またはプリント基板組立体を有するカードの形態のキャリアの少し上に設置された、測定セルの斜視図。
【図3】光生成手段から第1の反射面への光線経路が第2の反射面として形成された第1の凹状反射面に当たって反射されることを示すための前記カード上に設置された測定セルの断面図。
【図4】第2の反射面または第1の凹状反射面から光受信手段への光線経路を示すための、前記カード上に設置された測定セルの断面図。
【図5】測定セルの第2のパーツ内の凹所および反射面、ならびに、光ビームの形態の生成光のための、提案される中心光線関連光ビームまたは光線経路および形成された反射面において示される反射点を有する測定セルの構造の平面図。
【図6】線図で形成されたプリント基板に載置される測定セルの側面図。
【図7】光ビームが第1および第2の焦点を形成するために発散および収束する、図5による測定セルの図。
【図8】光ビームが第2の焦点から発散し、第3の焦点に収束する、図5による測定セルの図。
【発明を実施するための形態】
【0063】
本発明に関連する重要な特徴を有し、また、添付図面に示す図によって明らかにされる現在のところ提案される実施形態の以下の説明において、適切な発明の概念を明らかにする目的で、用語および専門用語が選択されたことが、前置きとして強調されるべきである。
【0064】
しかし、これに関して、本明細書で選択された表現が本明細書で利用し選択される用語だけに限定されるものと考えられるべきではなく、こうして選択された各用語が、さらに、同じ調子または実質的に同じ調子で機能する全ての技術的な均等物を包含し、それにより、結果的に、同じまたは実質的に同じ目的および/または技術的な効果の達成を可能にできるように解釈されるべきであることが考慮されるべきである。
【0065】
したがって、図1〜図8を参照して、本発明の基本条件が、模式的で詳細に示され、本発明に関連する重要な特徴が、以下でより詳細に述べられる現在のところ提案される実施形態によって具体的にされている。
【0066】
したがって、図1は、ガスセンサ「A」を略図で示し、ガスセンサ「A」は、測定セルまたはガスセル1ならびに必要な電子部品10を包含し、それにより、セルおよび電子部品によって、計算ユニットまたは計算回路の形態のスペクトル分析配置構成11において周波数依存性光強度を評価することが可能になる。
【0067】
電子部品10は、開口6および7を通過する光ビームまたは光線の周波数依存性光強度を評価することを可能にするようになされていると共に、周波数依存性光強度の結果を光源2aと比較することを可能にし、発生する相違に応じて、測定セル1のキャビティ2内に含まれるガスまたはガス混合物を分析することを可能にするが、ライン1aおよび1bを通過できるガスまたはガス混合物の濃度を評価することを可能にするようにもなされている。
【0068】
これらのガスセンサ「A」の主要な構造は、以前に知られており、したがって、詳細に述べられない。
本発明は、基本的に、新しい設計または測定セル1に関しており、図2の測定セル1は、キャリア13またはプリント配線用のカード3の少し上の2つのパーツ11、12で示されるが、カードの上部表面3aと協働すべきであり、また、カードの上部表面3aにおいてディスクリート部品として設置されるか、あるいは、カード3ならびに/または測定セル1およびその第2のパーツ12内で全体的にまたは部分的に構成される光生成手段4および光受信手段5を持つように示される。
【0069】
そして、図3および図4は、測定セル1の設計を側面図で詳細に示し、第1のパーツ11は、第2のパーツ12、プリント基板またはプリント基板組立体3の形態のキャリア13と協働する。
【0070】
第1に図2〜図8を参照して、本発明が、基本的に、プリント配線を有するカード3などのキャリア13と電気的に協働する手段13aを有する、ガス試料のスペクトル分析に適合する測定セル1に関することが示される。
【0071】
前記測定セル1は、光生成手段4から放出される光ビームを、測定セル1の内部キャビティ1cに割当てられた多数の反射面(または単純化された中心光線の反射点)から前記放出される光ビームの複数回の反射を利用することを可能にすることによって、光受信手段5に向かう方向に調整することを可能にするように設計され適合される。
【0072】
ここで、反射面は、割り当てられた反射点用の参照名称M1a、M2aなどを有する、第1、第2、第3の反射面など用の参照名称M1、M2、M3などを割り当てられている。
【0073】
それにより、(反射点を有する)反射面は、光生成手段4から光受信手段5までなどの、測定セルの内部キャビティ1c内での所定の光学測定距離「L」を生成することを可能にするようになされている。
【0074】
測定セル1のキャビティ1cは、スペクトル分析吸収測定を意図されるガス試料「G」を含むことを可能にするようになされており、ガス試料用の入口および出口は、手段4に接する形成されたダクトによって形成されることができる。
【0075】
測定セルの内部キャビティ1cおよび内部キャビティ1の容積は、測定セルおよびその1つの表面12aに割当てられた上部パーツなどの第2のパーツ12と協働して、測定セルおよびその他の表面11bに割当てられた底部パーツの形態の第1のパーツ11によって制限される。
第1のパーツ11および/または第2のパーツ12は、凹所14、15および/またはシートが割り当てられ、割当てられた凹所は、光生成手段4によって生成される光ビームの通過および光受信手段5に向かう方向に割当てられる光ビームの通過に適合可能である。割当てられたシートは、ディスクリート部品として光生成手段4および/または光受信手段5を全体的にまたは部分的に保持できるようになされていることができる。
光ビームは、光生成手段4から、また、(第2の)凹状に形作られた反射面M7によって、第1の反射面M1に送られる、かつ/または、第1の反射面M1で反射可能であるようになされており、それにより、反射して、第1の焦点「F1」を介して、第1の凹状反射面として形作られる第2の反射面M2に発散的に送られる。
第1のパーツ11は、前記キャリア13に載置されるようになされており、キャリア13に面するその第1の表面11a内に、1つまたは2つの凹所14、17またはシートを持つように形成され、それにより、少なくとも前記光生成手段4を全体的にまたは部分的に囲むことを可能にする。
キャリア13は、第1のパーツ11に面するその第1の表面3a内に、1つまたは2つの凹所16またはシートを持つように形成され、それにより、少なくとも前記光生成手段4を全体的にまたは部分的に囲むことを可能にする。
図3は、光を反射する第1の反射面M1は、前記光生成手段4およびその長手方向配向(水平)軸4’に割当てられた第2の平面「P2」から離れた、第1の平面「P1」に生成された収束光を送ることを可能にするようになされていることを教示する。
【0076】
キャリア13と第2のパーツ12との間で、第1のパーツ11は、中間配向パーツ部11’として配列される。
前記パーツ部11’は、キャリア13および第2のパーツ12と共に、第2の凹状に形作られた反射面(M7と表示)の前にある前記第1の平面反射面M1を形成する。
第1のパーツ11または中間配向パーツ部11’は、図3に従って、光生成手段4の1/2または本質的に1/2を囲むようになされた、キャリア13およびその第1の表面3aに面するシートまたは凹所14を有するようになされている。
【0077】
第1のパーツ11または中間配向パーツ部は、電子部品(ここでは18と表示)のために意図され、第1のパーツ11によって保護される空間を形成するために、キャリア13およびその第1の表面3aに面する空間17を形成するようになされている。
【0078】
図4を参照して、第1のパーツ11または中間配向パーツ部内で、前記光受信手段5が、電気コネクタ13aを介して、プリント回路カードに属する電子部品18と協働可能であるように設置される。
【0079】
第2の凹状湾曲反射面M7は、前記光生成手段4を閉囲し、前記凹状反射面M7によって、生成された光ビームを偏向用の第1の平面反射面M1に集中させることを可能にするようになされており、それにより、平面P1の第1の収束点または焦点「F1」を介して、第2の、たとえば第1の凹状に形作られた反射面M2に当たって反射される。
【0080】
そして、図5は、測定セル1、および、そのキャビティ1c内の内部構造であって、その反射面または焦点「F3」に関する示される反射点M1a、M2a、M3a、M4a、M2b、およびM6aを含む、内部構造をより詳細に示し、これらの反射点は、仮想中心光線の衝突点を示す。
【0081】
光生成手段4から光受信手段5までの選択された中心光線経路を示すことを可能にするために、これは、図5では、反射点M1a〜M6a(「F3」)の間で、中心光線に割当てられた単一ラインL1、L2、L3、L4、およびL5で示されたが、適切な光線経路は、図7および図8に示され明らかにされる光線経路に比べて、発散または収束など、よ
り広いばらつきを有することが考慮されるべきである。
光生成手段4からの光ビームは、凹状反射面M7を介して、第1の平面反射面M1に収束的に送られる、かつ/または、第1の平面反射面M1で反射可能であるようになされており、それにより、反射されると、第1の焦点「F1」を介して、第1の凹状反射面として形作られる第2の反射面M2およびその反射点M2aに送られる。
【0082】
第2の反射面M2から反射される光ビームL2は、ここで平面反射面として形作られた第3の反射面M3に送られ、一方、第3の反射面M3から反射される光ビームL3は、平面のまたは若干凹状に湾曲した反射面に形作られた第4の反射面M4に送られ、よれにより、第4の反射面M4でまたは第4の反射面M4の近傍で第2の焦点「F2」が形成される。
第4の反射面M4から反射される光ビームL4は、図8に従って、(反射点Mb2として示す)第2の反射面M2に再びに送られ、第2の反射面M2および反射点Mb2から反射される光ビームL5は、反射体表面M6を介して、集中光ビームL6として、光受信手段5に適合し送られ、それにより、第3の焦点「F3」が生じる。
【0083】
スペクトル光生成手段4において、生成された光に割当てられた光ビームは、光ビームの進行または伝搬方向に考えると、第1の反射面M1の直前にある反射面M7から反射されるようになされる。
【0084】
第5の反射面(M2)または第2の反射面(M2)内の反射点(M2b)は、反射面M4から反射される収束光ビームL5を、傾斜反射面M6を介して、光受信手段5に送り、それにより、第3の焦点「F3」を形成することを可能にするようになされている。
【0085】
測定セル1は、断面が平行四辺形または平行六面体に結び付けられる内部キャビティ1cおよび形状を有することを可能にするようになされており、たとえば直角または少なくとも本質的に直角の場合、断面は
長方形の形状である。
【0086】
第1の反射面M1に対する光ビームの入射角度は、その中心光線「L7」について、15°未満、たとえば5°と10°との間に未満になるように選択される。
第2の反射面M2は、部分的に楕円の湾曲1d’などの、キャビティ1c内の湾曲を有し、測定セル1の短辺1Aに沿って測定されると、「0」から「2〜4」:10まで変動する、測定セル1の外側表面1Aから測定セルのキャビティの湾曲壁部までの距離を有するようになされている。
【0087】
第3の平面反射面M3は、測定セル1の内部形状またはキャビティ1cの長辺1Bに関連し、ここでは平面に形作られるが、若干湾曲することができる。
第4の反射面M4は、測定セルに割当てられた短辺1Cの25〜40%の長さを有し、第3の焦点「F3」としての検出器5に光パルスが集中することを可能にするために若干傾斜するようになされている。
【0088】
第4の反射面M4は、10°〜20°、たとえば約15°の、短辺に対する角度をとるようになされている。ここで、辺1Aおよび1Cは平行である。
第4の反射面M4は、さらに15°〜30°、たとえば約20°の入射角度で入射光ビームL3を受信するようになされている。
【0089】
前記キャビティ1cは、プラスチック材料の形態で少なくとも2つの協働するパーツ11,12内に含まれ、好ましい実施形態では、約100mmの光学測定距離を形成することを可能にするために20×25×2〜4mmかそのくらいの外形寸法を有する。
【0090】
キャビティ1cは、主に第2のパーツ12内に組込まれ、その一方の表面12aは、他の表面11bと表示される、第1のパーツ11の上部平面表面に接続するために開口している。
【0091】
さらに、光生成手段4は、赤外線(IR)範囲内の周波数または周波数カバリジを有するようになされているべきである。
本明細書で、反射面M7は、回転楕円体または回転放物面反射面の一部として形作られ、光源4の照明点は、その焦点にまたは焦点の近くに向けられる。
【0092】
受信光ビームおよび/または反射光ビームの要件に応じて、反射面を平面または湾曲になるように形成することを可能にする可能性は、本発明の範囲内に入る。
図3、図4、および図5を参照して、手段4によって生成される光ビームは、反射面M7によって、第1の焦点「F1」に向かって収束し、反射面M2に向かって発散し、それにより、反射点M2aによって、反射面M3および反射面M4に収束的に送られ、そこで第2の焦点「F2」を形成し、それにより、その後、反射面M2およびその第2の反射点M2bに向かう発散光ビームを形成し、それにより、そこから、検出器5の第3の焦点「F3」を形成するために、反射面M6に向かう収束光ビームを形成することが考えられる。
【0093】
本発明は、利用される反射面の異なる形状を与え、反射面M7およびM2は凸状であるべきであるが、他の面は、検出器5内または検出器5の近くに位置すべきである焦点「F3」に向かって光ビームを収集するために、平面または若干湾曲することができる。
【0094】
さらに、測定セルの設計が、ミリメートルルールを使用して、1:10と1:30との間、たとえば1:20(mm−2)など、1:7〜1:60(mm−2)の比を与える「測定距離の長さ/測定セルの外側(内側)容積」の選択された比を有することができるという測定セルの設計が教示される。
【0095】
第2のパーツ12は、2〜4mmなど、1mm〜5mmの高さ寸法を有するキャビティを含むべきである。
測定距離の長さは、100mmかそのくらいの測定距離において、3つの焦点など、2つから4つの焦点を包含するようになされていてもよく、2つの焦点は短い測定距離を与え、4つの焦点は長い測定距離を与える。
【0096】
本発明は、もちろん、例として先に示した実施形態に限定されるのではなく、添付特許請求の範囲に示す、本発明による一般的な概念の範囲内の変更を受けることができる。
特に、所望の技術的機能を達成するために、示す各ユニットおよび/またはカテゴリが、範囲内で示す任意の他のユニットおよび/またはカテゴリと組合されることができることが考慮されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス試料のスペクトル分析に適合し、プリント配線を有するカードなどの、キャリアと電気的かつ機械的に協働する手段を有する測定セルにおいて、測定セルは、光生成手段から放出される光ビームを、測定セルの内部キャビティに割当てられた多数の反射面から前記放出される光ビームの複数回の反射を利用することを可能にすることによって、光受信手段に向かう方向に調整することを可能にするように設計され適合され、それにより、前記光生成手段から前記光受信手段までなどの、測定セルの前記内部キャビティ内での所定の光学測定距離を生成することを可能にし、測定セルのキャビティは、スペクトル分析吸収測定を意図されるガス試料を含むことを可能にするようになされており、測定セルの前記内部キャビティおよび前記内部キャビティの容積は、測定セルに割当てられた上部パーツなどの第2のパーツと協働して、測定セルに割当てられた底部パーツの形態の第1のパーツによって制限され、前記第1のパーツおよび/または前記第2のパーツは、凹所および/またはシートが割り当てられ、割当てられた凹所は、前記光生成手段によって生成される光ビームの通過および前記光受信手段に向かう方向に割当てられる光ビームの通過に適合可能であり、一方、割当てられたシートは、前記光生成手段および/または前記光受信手段を全体的にまたは部分的に保持できるようになされており、それに加えて、光ビームは、前記光生成手段から、第1の反射面(M1)に送られる、かつ/または、第1の反射面(M1)で反射可能であるようになされており、それにより、反射して、第1の凹状反射面として形作られる第2の反射面(M2)に送られる、測定セルであって、前記第1のパーツ(11)は、前記キャリアに載置されるようになされており、前記キャリアに面する前記第1のパーツ(11)の第1の表面(11a)内に、1つまたは2つの凹所(14)またはシートを持つように形成され、それにより、少なくとも前記光生成手段(4)を全体的にまたは部分的に囲むことを可能にし、前記キャリア(3)は、前記キャリア(3)の第1の表面(3a)内に、1つまたは2つの凹所(16)またはシートを持つように形成され、それにより、少なくとも前記光生成手段(4)を全体的にまたは部分的に囲むことを可能にし、光を反射する第1の反射面(M1)は、前記光生成手段(4)に割当てられた第2の平面(P2)から離れた、第1の平面(P1)に生成された光を送ることを可能にするようになされていることを特徴とする測定セル。
【請求項2】
前記キャリア(3)と前記第2のパーツ(12)との間で、前記第1のパーツ(11)は、中間配向パーツ部(11’)として配列され、前記中間配向パーツ部(11’)は、前記キャリア(3)および前記第2のパーツ(12)と共に、第2の凹状反射面(M7)の前にある前記第1の反射面(M1)を形成することを特徴とする請求項1に記載の測定セル。
【請求項3】
前記第1のパーツまたは前記中間配向パーツ部は、前記光生成手段(4)の1/2または本質的に1/2を囲むようになされた、前記キャリアに面するシートまたは凹所(14)を有するようになされていることを特徴とする請求項1または2に記載の測定セル。
【請求項4】
前記第1のパーツまたは前記中間配向パーツ部は、電子部品(18)用の保護空間を形成するために、前記キャリア(3)に面する空間(17)を形成するようになされていることを特徴とする請求項2または3に記載の測定セル。
【請求項5】
前記第1のパーツまたは前記中間配向パーツ部(11’)内に、前記光受信手段(5)が設置されることを特徴とする請求項2、3、または4に記載の測定セル。
【請求項6】
前記第1のパーツまたは前記中間配向パーツ部は、前記第2のパーツ(12)および前記キャリア(3)と共に、共通の第2の凹状反射面(M7)を形成し、それにより、生成された光ビームを、反射面および焦点を介して前記光受信手段(5)および前記光受信手
段(5)の光検出器に収束的に送ることを可能にすることを特徴とする請求項1または5に記載の測定セル。
【請求項7】
前記第2の凹状湾曲反射面(M7)は、前記光生成手段(4)を閉囲し、前記凹状反射面(M7)によって、生成された光ビームを偏向用の第1の反射面(M1)に集中させることを可能にするようになされており、それにより、第1の収束点(「F1」)を介して、前記第2の、たとえば第1の凹状に形作られた反射面(M2)に当たって反射されることを特徴とする請求項1または2に記載の測定セル。
【請求項8】
前記第2の反射面(M2)から反射される光ビームは、収束光ビームとして、平面反射面として形作られた第3の反射面(M3)に送られること、前記第3の反射面(M3)から反射される収束光ビームは、平面反射面に形成可能であるような第4の反射面(M4)に送られること、前記第4の反射面(M4)から反射される光ビームは、第2の焦点(「F2」)を介して、前記第2の反射面(M2)に送られること、および、それにより前記第2の反射面(M2)から反射される収束光ビームは、第3の焦点(「F3」)として、直接的にまたは間接的に前記光受信手段(5)に適合され送られることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の測定セル。
【請求項9】
前記光生成手段(4)において、生成された光に割当てられた光ビームは、前記光ビームの進行または伝搬方向に考えると、前記第1の反射面(M1)の前にある回転楕円体または回転放物面反射面(M7)の一部から反射されるようになされていることを特徴とする請求項1または8に記載の測定セル。
【請求項10】
第5の反射面(M2)または前記第2の反射面(M2)内の反射点(M2b)は、前記第4の反射面(M4)から反射される光ビームを前記光受信手段(5)に送ることを可能にするようになされていることを特徴とする請求項1または8に記載の測定セル。
【請求項11】
測定セル(1)は、断面が平行四辺形または平行六面体に結び付けられる内部キャビティ(1c)および形状を有することを可能にするようになされており、たとえば直角または少なくとも本質的に直角の場合、断面は
長方形の形状であることを特徴とする請求項1または8に記載の測定セル。
【請求項12】
前記第1の反射面(M1)に対する、中心光線についての光ビームの入射角度は、10°未満になるように選択されることを特徴とする請求項1または8に記載の測定セル。
【請求項13】
前記第2の反射面(M2)は、部分的に楕円のまたは放物の湾曲などの、前記キャビティ(1c)内の湾曲を有し、測定セルの前記キャビティ(1c)の短辺(1A)に沿って測定されると、「0」から「2〜4」:10まで変動する、測定セルの外側表面から測定セルの前記キャビティ(1c)の湾曲壁部までの距離を有するようになされていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の測定セル。
【請求項14】
前記第3の平面反射面(M3)は、測定セルの内部形状またはキャビティの長辺に関連することを特徴とする請求項1または8に記載の測定セル。
【請求項15】
前記第4の反射面(M4)は、測定セルに割当てられた短辺(1C)の25〜40%の長さを有するようになされていることを特徴とする請求項1または8に記載の測定セル。
【請求項16】
前記第4の反射面(M4)は、中心光線について、10°〜20°の、前記短辺に対する角度をとるようになされていることを特徴とする請求項1、8、または15に記載の測定セル。
【請求項17】
前記第4の反射面(M4)は、中心光線について、15°〜30°、たとえば約20°の入射角度で入射光ビームを受信するようになされていることを特徴とする請求項1、8、15または16に記載の測定セル。
【請求項18】
前記キャビティは、プラスチック材料の形態で少なくとも2つの協働するパーツ(11,12)内に含まれ、約100mmの光学測定距離の場合に約20×25×2〜4mmかそのくらいの外形寸法を有することを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の測定セル。
【請求項19】
前記光生成手段(4)は、赤外線(IR)範囲内の周波数カバリジを有するようになされていることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の測定セル。
【請求項20】
測定セルの設計は、ミリメートルルールを使用して、1:10と1:30との間、たとえば1:20など、1:7〜1:60(mm−2)の比を与える「測定距離の長さ/測定セルの外側(内側)容積」の選択された比を有することができるようになされていることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の測定セル。
【請求項21】
前記第2のパーツ(12)は、2〜4mmなど、1〜5mmの高さ寸法を有する前記キャビティ(1c)を含むことを特徴とする請求項1〜20のいずれか1項に記載の測定セル。
【請求項22】
前記測定距離の長さは、100mmかそのくらいの測定距離において、3つの焦点など、2つから4つの焦点を包含するようになされており、2つの焦点は短い測定距離を与え、4つの焦点は長い測定距離を与えることを特徴とする請求項1〜21のいずれか1項に記載の測定セル。
【請求項23】
前記光生成手段(4)は、必要な構造高さを減少させるために、前記キャリアの上部表面(3a)の平面に関連するかまたは前記平面に密接接続状態にある長手方向配向軸(4’)を有するランプであることを特徴とする請求項1〜22のいずれか1項に記載の測定セル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−508721(P2013−508721A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−535168(P2012−535168)
【出願日】平成22年10月26日(2010.10.26)
【国際出願番号】PCT/SE2010/051153
【国際公開番号】WO2011/053230
【国際公開日】平成23年5月5日(2011.5.5)
【出願人】(505403267)センスエア アーベー (6)
【氏名又は名称原語表記】SENSEAIR AB
【Fターム(参考)】