説明

スペースヒーター

【課題】対流ヒーターにおいて、空気の湿度を保つ。
【解決手段】アウターケーシング12、ケーシング内の熱源、および、ケーシングを通る空気の対流を許す複数の開口(格子16,17)を備え、熱源は、閉鎖区画を両者間に画成する一対のパネル、区画内の液体、および区画内にあり液体と熱的に接触する電気式加熱要素を備え、ここでケーシング12の開口は、熱源からの放射熱がケーシングから逃避するのを許容する。ケーシングを介しての対流および熱源のパネルからの放射の両者によって加熱する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
スペースヒーターは一般に二つの形式に分けられる。第一の形式はいわゆる「放熱器」と呼ばれ、通常、大きな表面積を有し流体で満たされた本体からなり、相当量の熱を放射によって放散する。第二の形式はいわゆる「対流ヒーター」である。対流ヒーターはハウジング、ハウジング内の熱源、および、空気がハウジングを通り熱源上を対流するのを許す複数の開口からなる。
【背景技術】
【0002】
例えば、電気式対流ヒーターでは、熱源は抵抗加熱要素であり、蓄熱式ヒーターでは、主熱源は抵抗加熱要素であってもよいが、主加熱要素は、通常、充熱モードにおいて積層煉瓦の形態の従熱源を加熱するよう作用する。従熱源はヒーターがスペース加熱モードのとき、対流空気に熱を放出する。対流ヒーターは極めて少量の熱を放射によっては放散するのみである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
対流ヒーターは多数の理由により、室内ヒーターとしては一般に不満足なものとみなされている。第一に、熱の多くが対流により放散されるので、ヒーターからの暖かい空気が上昇し、そして天井に集まるという傾向がある。時間が経つにつれ、ますます多くの暖かい空気が天井に集まり、そして次第に部屋の低い領域が暖まって来る。しかしながら、ヒーターから室内への熱伝達は、空気がヒーターの熱源上を通過するときこの空気を加熱することにより有効とされ、これは空気中の水蒸気の気化作用を有し、そしてそれは室内の冷たい表面で凝縮する。結果的に、天井に集まっている空気はむしろ乾燥しており、呼吸するのに快適でない。今まで、ファンヒーター以外に従来の対流ヒーターに代わるものは存在しない。ファンヒーターは騒がしく比較的効率が良くない。
【0004】
一方、放熱器は対流によっては相対的にほとんど加熱せず、結果として空気から冷気を取り去ることはしない。むしろ、放熱器は室内の放熱面に向けられている表面を加熱する傾向にある。放熱器の隣に座っている人にとって、このことは、彼の一側は暖かく他側は冷たいということになる。加えて、放熱器は対流ヒーターに比べて相対的に大きい。というのも、放熱面が加熱され得る温度が安全性の配慮により制限されているからである。しかしながら、それらは空気の快適な湿度を保つ。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は対流ヒーター型の新種のスペースヒーターを包含するが、それは空気の湿度を保つ傾向にある。本発明によるスペースヒーターは、ハウジング、ハウジング内の熱源、および、ハウジングを通る空気の対流を許す複数の開口を備え、ここで、熱源は、閉鎖区画を両者間に画成する一対のパネル、区画内の液体、および区画内にあり液体と熱的に接触する電気式加熱要素を備え、ここでハウジングの開口は、熱源からの放射熱がハウジングから逃避するのを許容する。
【0006】
容易に理解されるように、このスペースヒーターはハウジングを介しての対流および熱源のパネルからの放射の両者によって加熱する。ヒーターの物理的パラメータを調整することにより、より快適な加熱を提供するための、対流および放射機構間のよりよい釣り合いをとることができる。加えて、熱源はハウジングに大いに隠蔽されるので、熱源のパネルは、放射を促進するために黒色塗装されてもよい。さらに、熱源を黒色塗装することは、より見え難くする。
放射された熱がハウジングから逃避し得るのを保証する最良の方法は、格子を形成するようハウジングの一側または両側を穿孔することである。他方、対流された熱については、格子を形成するよう穿孔されるべきはハウジングの頂部である。明らかに、熱源のパネルの少なくとも一つが格子の少なくとも一つを介して外方に面すると、放射プロセスが助長される。
【0007】
便利のため、スペースヒーターはポータブルであってもよく、例えば、ハウジングにホイールまたはキャスターが設けられてもよい。
【0008】
熱源はハウジング内に閉じ込められており、それ故に、こじ入れる指ないしは偶然の接触から離れて保たれているので、熱源の温度は露出されたヒーターについて許容できる安全限度よりも高く上昇し得る。結果として、熱源内の液体はかなりな程度まで膨張する。危険なことは、区画内の液体が、熱源内の圧力増加がパネル自体のいわゆる「枕型」歪曲のような変形を生じさせる程度まで膨張し得るということである。これは、熱源のパネル間の周辺シーム、および熱源の本体に存在するスポット溶接点に応力をかける。パネルに加えられる圧力は、スポット溶接点の一つまたは幾つか、または時間が経過すると、周辺シームの破裂分離を生じさせるに充分であり、そして圧力下に熱い液体が逃げ出すのを許すことになる。
【0009】
この問題は本発明の好ましい実施例で対処されており、ここで、液体は区画を部分的に満たし、区画は、室温で液体を包含する下側液体チャンバと室温では液体を包含しない拡大された上側膨張チャンバとに細分割されている。この配列の有利性については以下に論じられる。
【0010】
本発明の好ましい実施例が取り組んだ問題が、ハウジングおよび熱源を有するスペースヒーターとの関係で上に説明されたが、この問題に対する解決法は広い分野に適用可能である。それは、特に、熱源が安全性の配慮によって温度上束縛されない場合、または、熱源のパネルの変形が通常のものに対して、より大きな危険性が存在する場合等に適用可能である。かくて、本発明のこのより広い適用性はスペースヒーターによって具体化され、ここで、熱源は、閉鎖区画を両者間に画成する一対のパネル、区画内を部分的に満たす液体、および、区画内にあり液体と熱的に接触する電気式加熱要素を備え、ここで、区画は室温で液体を包含する下側液体チャンバと室温では液体を包含しない拡大された上側膨張チャンバとに細分割されている。
【0011】
この配列の有利な点は、液体が膨張したとき、空気は拡大された膨張チャンバ内で圧縮され、さもなくば畜圧される圧力を逃がすことである。圧力の軽減程度は、区画全体の容量に対する膨張チャンバの容量の割合を含む多数のファクターに依存する。厳密に言えば、それは室温において液体で満たされていない、全ての特定の温度においてチャンバ内の圧力を決定する区画の容量の部分であるが、しかし、区画全体の容量に対する膨張チャンバの容量の割合は圧力上の上限を与える。選択される割合は、熱源の作動温度、液体の体膨張係数、熱源が安全に耐え得る最高圧力を含む多数のファクターに依存するが、しかし、本発明の好ましい実施例についての範囲は40%と60%との間である。
【0012】
好ましい実施例において、上側膨張チャンバは、膨張チャンバに連結する位置の下側液体チャンバの水平方向断面積が膨張チャンバの水平方向断面積より小さくなる程度拡大されている。
【0013】
さらに好ましい実施例においては、ハウジング、ハウジング内の熱源およびハウジングを通る空気の対流を許容する複数の開口を備え、ここで、該熱源は、閉鎖区画を両者間に画成する一対のパネル、区画内で部分的に満たしている液体、および区画内でパネルにほぼ平行に延在し液体と熱的に接触する電気式加熱要素を備え、該区画は、下側液体チャンバと上側膨張チャンバとに細分割され、膨張チャンバに連結する位置の液体チャンバの水平方向断面積が膨張チャンバの水平方向断面積より小さく、そして、該ハウジングの開口は、熱源からの放射熱がハウジングから逃避するのを許容するスペースヒーターが提供される。
【0014】
膨張チャンバが効果的に作動するのを保証するためには、スペースヒーターの物理的パラメータを、好ましくは、熱源の作動温度において、せいぜい膨張チャンバの部分が液体で満たされるようにする。よくても、熱源の作動温度において、膨張チャンバの如何なる部分も液体に満たされない。
【0015】
膨張チャンバに加えて、液体チャンバも拡大されるのが好ましい。従って、液体チャンバもまた区画の容量のうち40%および60%の間を占める。熱源は水平面内においてほぼ対称でもよく、結果として、成形された後、一つのパネルが半回転だけ回されると、二つのパネルから熱源を組み立てるのに、困難に遭遇することはない。
【0016】
完全性のためには、液体チャンバおよび膨張チャンバが、一般に、区画の全部の割合を占めないことが評価されよう。室温において、せいぜい部分的に液体で満たされる中間領域があってもよい。中間領域は液体チャンバおよび膨張チャンバの間を、例えば、少なくとも一つの垂直方向チャンネルを経由して連通させる。かくて、中間領域は区画の容積の5%から15%の間を占める。
【0017】
熱源の作動温度において、中間領域は少なくとも部分的に液体で満たされる。
【0018】
膨張チャンバからの最良の結果のためには、熱源の作動温度において、中間領域はほぼまたは完全に液体で満たされることが好ましい。
【0019】
熱源の表面積に対する高い熱出力比を達成するためには、その作動温度は、好ましくは、100または150℃さえ超える。例えば、120と250℃との間であってもよい。作動温度とは、加熱要素がその定格出力で作動しているとき熱源が上昇する温度、もしくは、簡単に、ヒーターがそれように設計されるか適合されている主電源に接続されたとき、熱源が上昇する温度を意味する。
【0020】
完全性のために、以下の好ましいパラメータが設計される。流体の熱体膨張係数は、好ましくは、単位℃当たり0.00095と0.0012との間である。
【0021】
室温において、区画内のゲージ圧は、好ましくは、−0.5から0barである。
【0022】
熱源の作動温度において、区画内のゲージ圧は、好ましくは、0から1.0bar、または、0から0.75barでもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1から分かるように、スペースヒーターはハウジングすなわちアウターケーシング12を備え、その内部に熱源1が配置されている。アウターケーシング12は底部において開口し、前部および後部パネル13、側部パネル14および頂部パネル15からなっている。前部および後部パネル13、および頂部パネル15は、対流によって熱を放散することを助ける格子16,17を形成すべく、各々穿孔され、もしくはスロットが形成されている。冷たい空気がケーシング12の底部から入り、熱源1にわたって上昇し、そして格子16,17を通って出現する。熱源は側部パネル13に平行に横たわるべくケーシング内に整列されている。従って、熱源の表面はケーシング12の側部パネル13の格子16,17を介して外方に面している。
【0024】
このスペースヒーターは、ケーシング12を通しての対流および熱源からの放射の両者によって加熱する。ケーシング12のスロットおよび孔の寸法および配分は、放射および対流損失間で適当な釣り合いを達成するよう選ばれる。熱源は放射を促進するために黒色塗装されている。
【0025】
構造および作動についてはよく知られているコントロールパネル18が、アウターケーシング12に取付られており、それは、通常、サーモスタットおよび熱源の電気的要素のための、他の制御回路を含んでいる。キャスター18がケーシング12の基部に取付けられている。
【0026】
図2および3に示されるように、熱源1は前部および後部パネル2,3を含み、各々は間に垂直方向のチャンネル10を有する窪み4の列を有している。熱源をケーシング12に取り付けるのを許容すべく、接続脚部19がパネル2,3に設けられている。パネル2,3は、0.7mm厚さの軟鉄から形成されている。
【0027】
窪みがパネルにプレス成形され、その結果、それらは内方に延在し、そして対応する窪みは熱源内で互いに接触している。このことは、窪みが一緒にスポット溶接されることを可能とし、ここにおいて、それらの内表面が互いに接触し、結果として、パネルの適当な隙間付けを維持するために、パネル間のブリッジを形成する。
【0028】
各パネルの頂部分および底部分5,6はそれぞれ半円筒または半楕円形状にプレス成形され、かくて、前部および後部パネルは頂部に、拡大された樽状の膨張チャンバ7を、底部にオイルチャンバ8を画成している。これらのパネルは水平面内において対称であり、従って、成形された後、一つのパネルが半回転だけ回されると、二つのパネルから熱源を組み立てるのに困難に遭遇することはない。
【0029】
膨張チャンバ7は、後述のように、一般に空であるが、しかし、一つまたは複数の電気式加熱要素9を包含しているオイルチャンバ8は、熱源が室温にある時でさえオイルで満たされている。前部および後部のパネルは、膨張チャンバ7およびオイルチャンバ8の両者を含む包囲された区画20を形成すべく、例えば、シーム溶接によって周囲がシールされている。加熱要素9はオイルチャンバ8内に封入されている。
【0030】
熱源1が気密的にシールされる前に、オイルがパネル2,3間に形成された区画20内に導入される。このオイルは、その粘度を下げ充填を促進するために、約70℃に加熱されてもよい。しかしながら、もしもオイルが室温にあるとすれば、それはオイルチャンバと膨張チャンバとの間の中間領域から全く離れて導入することなくオイルチャンバ8を満たすであろう。この段階では、熱源の作動圧力をさらに低下するために、区画をシールする前に区画20内にバキュウムを導入するのが好ましい。バキュウムは典型的には約−0.5barであり、冷凍回路の製造におけると同様の方法で、バキュウムポンプを用いることにより創られる。例えば、製造の際、約−0.5barのバキュウムが、オイルチャンバがクリンプおよび半田付けによりシールされる前に、オイルチャンバ内に導入される。チャンバ内に導入されるバキュウムは、ヒーターに関連するパラメータ、例えば、オイルの熱的容積膨張係数および区画の容積に対する膨張チャンバの容積の割合を考慮して、好ましくは、選ばれ、かくて、熱源が作動温度にある時でさえ、負圧がチャンバ内に維持されるようにする。
【0031】
加熱要素がスイッチオンされたとき、オイルは加熱され膨張し始める。そして、従って、垂直方向のチャンネル10を上昇する。サーモスタットが無ければ、熱源は大気温度の違いによって僅かに変わるであろう、最終の作動温度に到達しよう。もし、サーモスタットがヒーターに取付けられていれば、その最高作動温度がサーモスタットの最高設定によって達成されるであろう。いずれの場合にも、熱源は100℃を超える、好ましくは、120ないし250℃の最高温度に到達するよう設計されている。これらの温度は、熱源1がケーシング12の中に包含されており、従って、害を受けないように保たれているので、実現可能である。
【0032】
図3を参照するに、膨張チャンバ7およびオイルチャンバ8の両者は拡大されて画成されていることが注目されよう。それらは、好ましくは、各々、区画の全容積の40%を占めている。熱源1のオイルチャンバに導入されるオイルの量および膨張チャンバ7の寸法その他は、オイルがその作動温度に到達したとき、オイルレベルが膨張チャンバ7の底部とほぼ同じ高さであるようにされている。換言すると、オイルは重大な程度までは膨張チャンバ7に入らない。膨張チャンバは、オイルが膨張するとき圧縮される空気は別として、大きく空のまま残る。しかしながら、ある場合には、オイルが圧力チャンバ7内にその有効性を妥協させることなく小さな距離上昇してもよい。
【0033】
本発明による代表的なスペースヒーターでは、熱源の区画の総容量は7.75リットル見当である。オイルチャンバ8はそこで、室温で3.5リットルを占める量のオイルで満たされている。実際には、オイルはその粘度を下げ充填を助けるために約60℃に加熱されるのが好ましい。加えられるオイルの量は、熱源の作動温度、液体の体膨張係数および熱源が安全に耐えられる最高圧力を含む多数のファクターに依存する。
【0034】
2.0kWの電気式加熱要素が取り付けられ、200℃の作動温度となる。この温度上昇によって、オイルは約0.675リットル、すなわち、その容積の約19%分膨張する。これはオイルの高い体膨張係数のせいである。オイルの膨張に起因して、熱源の本体内に捕捉されている空気が膨張チャンバ7内に圧縮される。狙いは、オイルが作動温度の状態で、圧縮された空気の圧力が約1.0(好ましくは、0.3)barを超えないように、圧力チャンバ7を設計することである。この圧力は熱源のシームおよびスポット溶接の過剰な応力を避けるのに充分に低い。
【0035】
67%に至る放射および33%の対流からなる熱出力が、本発明によるヒーターにおいて達成され得ることを実験は示している。
【0036】
ある任意の実施例では、パネル2,3の対応する窪みを共に結合するのに、一点のスポット溶接が用いられている。スポット溶接は、典型的には、上側チャンバ20の直ぐ下で中心に位置されている。これの目的は、仮に破損が生じたとき、安全であるに充分に低い圧力でオイルレベルの上方で破裂する弱いスポットをもたらすためである。例えば、オイルレベルが危険な低レベルに達するようなオイルの漏れがあると、オイルの分解(クラッキング)およびパネル内に畜圧するガスの発生をもたらすということが予見され得る。通常、切り欠きがオイル/オイル貯めの温度上昇に応じて作動する。一点のスポット溶接は、破裂したとき、パネルに孔を形成することによってオイルレベルより上の圧力を逃がす。
【0037】
もしもヒーター全体としての設計基準がそれらの破裂および破損時における後続の圧力逃げを許容するなら、追加的なスポット溶接がなされてもよい。代わりの、または、付加的な易破壊手段が破損時の圧力逃げのために設けられてもよい。
【0038】
代わりに、パネルを結合している外側のシーム溶接がオイルレベルの上方で圧力を逃がすべく破裂するよう配列されてもよい。これよりも前に、パネルが圧力の増加のいくらかを吸収すべく変形するよう配列されている。このために、スチールパネルは典型的に0.5から1mm(好ましくは、約0.7mm)の厚さである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】スペースヒーターの斜視図である。
【図2】熱源の前面図である。
【図3】熱源の側面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 熱源
2 前部パネル
3 後部パネル
5,6 底部分
7 膨張チャンバ
8 オイルチャンバ
9 電気式加熱要素
10 チャンネル
12 アウターケーシング
13 前部および後部パネル
14 側部パネル
15 頂部パネル
16,17 格子
20 上側チャンバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング、ハウジング内の熱源、および、ハウジングを通る空気の対流を許す複数の開口を備え、ここで、熱源は、閉鎖区画、区画内の液体、および区画内にあり液体と熱的に接触する電気式加熱要素を備え、
ここで、区画は一対のパネルを備え、当該一対のパネルは両者間に前記区画を画成し、且つ液体は区画を部分的に満たし、
加熱要素はパネルに実質的に平行に延在し、
区画は、下側液体チャンバと、上側膨張チャンバとに細分割されており、且つ膨張チャンバに連結する位置の液体チャンバの水平方向断面積は膨張チャンバの水平方向断面積より小さく、
ハウジングの開口は、熱源からの放射熱がハウジングから逃避するのを許容し、熱源の作動温度は、100℃を超えることを特徴とするスペースヒーター。
【請求項2】
ハウジングの少なくとも一側部が格子を形成すべく穿孔されていることを特徴とする請求項1に記載のスペースヒーター。
【請求項3】
ハウジングの頂部が格子を形成すべく穿孔されていることを特徴とする請求項1または2に記載のスペースヒーター。
【請求項4】
熱源のパネルの少なくとも一つが格子の少なくとも一つを通して外方に面していることを特徴とする請求項2または3に記載のスペースヒーター。
【請求項5】
ポータブルであることを特徴とする請求項1ないし4に記載のいずれかのスペースヒーター。
【請求項6】
ハウジングにホイールまたはキャスターが設けられていることを特徴とする請求項5に記載のスペースヒーター。
【請求項7】
下側液体チャンバは室温において液体を包含し、上側膨張チャンバは室温において液体を包含しないことを特徴とする請求項1ないし6に記載のいずれかのスペースヒーター。
【請求項8】
閉鎖区画、区画内を部分的に満たす液体、および区画内にあり液体と熱的に接触する電気式加熱要素を備えた熱源を含むスペースヒーターであって、区画はその間に区画を画成する一対のパネルを備え、区画は室温で液体を包含する下側液体チャンバと室温では液体を包含しない上側膨張チャンバとに細分割され、且つ膨張チャンバに連結する位置の液体チャンバの水平方向断面積は膨張チャンバの水平方向断面積より小さく、熱源の作動温度は、120から250℃の間であることを特徴とするスペースヒーター。
【請求項9】
膨張チャンバは区画の容積の40%から60%を占めることを特徴とする請求項7または8に記載のスペースヒーター。
【請求項10】
熱源の作動温度において、せいぜい膨張チャンバの一部が液体で満たされることを特徴とする請求項7ないし9に記載のいずれかのスペースヒーター。
【請求項11】
熱源の作動温度において、膨張チャンバのいずれの部分も液体で満たされないことを特徴とする請求項10に記載のスペースヒーター。
【請求項12】
液体チャンバは区画の容積の40%から60%を占めることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のスペースヒーター。
【請求項13】
熱源は水平面内においてほぼ対称であることを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載のスペースヒーター。
【請求項14】
区画はまた、室温においてせいぜい部分的に液体で満たされる中間領域を含むことを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載のいずれかのスペースヒーター。
【請求項15】
中間領域は、液体チャンバおよび膨張チャンバ間を連通させる少なくとも一つの垂直方向チャンネルを含むことを特徴とする請求項14に記載のスペースヒーター。
【請求項16】
中間領域は、区画の容積の5%から15%を占めることを特徴とする請求項14または15に記載のスペースヒーター。
【請求項17】
中間領域は、熱源の作動温度において、少なくとも部分的に液体で満たされることを特徴とする請求項14ないし16のいずれかに記載のスペースヒーター。
【請求項18】
中間領域は、熱源の作動温度において、ほぼまたは完全に液体で満たされることを特徴とする請求項17に記載のスペースヒーター。
【請求項19】
流体の熱体膨張係数は、単位℃当たり0.00095から0.0012の間であることを特徴とする請求項1ないし18のいずれかに記載のスペースヒーター。
【請求項20】
区画内のゲージ圧は、室温において、−0.5から0barの間であることを特徴とする請求項1ないし19のいずれかに記載のスペースヒーター。
【請求項21】
区画内のゲージ圧は、熱源の作動温度において、0から1.0barの間であることを特徴とする請求項1ないし20のいずれかに記載のスペースヒーター。
【請求項22】
例えば圧力下の破裂時に一のまたは他のパネルに孔を生じさせ過剰の圧力を逃がすべく一つのパネルから他のパネルに易破壊連結が設けられていることを特徴とする請求項1ないし21のいずれかに記載のスペースヒーター。
【請求項23】
易破壊連結は一つのスポット溶接であることを特徴とする請求項22に記載のスペースヒーター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−57970(P2008−57970A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−250144(P2007−250144)
【出願日】平成19年9月26日(2007.9.26)
【分割の表示】特願平10−505736の分割
【原出願日】平成9年7月11日(1997.7.11)
【出願人】(506280052)ベーシック ホールディングス (5)