説明

スポイトおよびこれを用いた液体採取方法

【課題】毛細管現象により多量の液体を採取可能なスポイトおよびこれを用いた液体採取方法を提供する。
【解決手段】スポイト1は、内部に管路13が形成され毛細管現象により管路13の開放端15側から管路13内に液体が浸入しうる管体部10と、外部と連通する中空部23が内部に形成された操作部20と、を備え、中空部23には、外部と連通する空気孔25が形成されている。液体を採取する際には、管路13の開放端15を液体に浸漬させて毛細管現象により液体を管路13に浸入させる。中空部23には空気孔25が形成されているため、管路13内に浸入する液体により管路13から中空部23に押し出される空気は、空気孔25を通じて中空部23の外部へ排出される。このため、操作部20の壁面により空気が管路13へ押し返されることがなく、多くの液体を管路13内に浸入させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スポイトおよびこれを用いた液体採取方法に係り、特に、毛細管現象を利用して液体を採取するスポイトおよびこれを用いた液体採取方法に関する。
【背景技術】
【0002】
血液検査や尿検査などで、血液や尿などの液体を採取してグルコースセンサなどの各種センサにて体液中に含まれる成分の濃度を測定したり、スライドガラスなどに滴下して光学的に観察したりすることが行われている。
従来、このような液体採取において、毛細管現象を利用して液体を採取するスポイトが知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
以下、特許文献1に記載された従来のスポイトについて説明する。図6は従来のスポイトの斜視図である。
このキャピラリースポイト101は、毛細管現象を起こしうる内径を有する管体部110と、この管体部110の一端部に配設され管体部110内に連通する気密性袋状の弾性体からなる操作部120を備えている。
このキャピラリースポイト101により液体を採取する際は、採取すべき液体内に管体部110の開放された端部を挿入することで、毛細管現象により若干量の液体が管体部110内に浸入する。このように、キャピラリースポイト101は毛細管現象を利用して液体を吸引するため、沈渣成分と上澄み液との対流を起こすことなく液体を容易に採取することができる。
【0004】
【特許文献1】実開平1−156745号公報(請求項1,第3頁,第4頁,第1図等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
毛細管現象により液体が管体部110内に浸入すると、浸入した液体の体積分だけ管体部110内の空気が操作部120内に流入する。従来のキャピラリースポイト101は、操作部120が気密状態に密封されているため、流入する空気の体積分だけ操作部120の内側から袋状の弾性体壁面を外側へ押し広げる。しかしながら、浸入する液体の体積が増加して操作部120に流入する空気の体積が増加すると、壁面により内方へ押し返す力が次第に大きくなる。壁面により押し返される力が大きくなって内部から外側へ押す力と釣り合うと、それ以上毛細管現象により液体が浸入することが不可能となる。このように、従来のキャピラリースポイト101は、操作部120が気密状態に密封されているため、一度の操作により採取可能な液体量が少ないという不都合があった。
【0006】
また、通常のスポイトを使用するときのように、キャピラリースポイト101の操作部120を予め押圧して内部の空気を若干排出した状態で管体部110の端部を液体内に挿入して、その後に操作部120の押圧を解除することで、浸入する液体量を増やすことも可能である。
しかしながら、この方法では、管体部110を押圧しながら液体内に端部を挿入したり、液体内に端部を挿入した状態で押圧を解除したりする必要があるため、液体の振動や管体部110への液体の急激な浸入により液体に対流が生じる不都合があった。
【0007】
また、液体が管体部110内に急激に吸引されることで、液体中に空気の気泡が混入する可能性がある。特に液体が血液などの場合は、気泡が混入することで、血液と空気との接触により凝固反応が生じ、これにより管体部110の一部が閉塞されることがある。また、液体を吐出する際に、気泡がはじけて飛沫が発生する可能性もある。
【0008】
本発明の目的は、従来のキャピラリースポイトと比較して、毛細管現象により一度に多量の液体を採取可能なスポイトを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、このスポイトを用いて一度に多量の液体を採取する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のスポイトは、一端が開放端である管路が内部に形成され、毛細管現象により前記開放端側から前記管路内に液体が浸入可能な管体部と、前記管路と連通する中空部が内部に形成された操作部と、を備え、前記管路または前記中空部には、外部と連通する空気孔が形成されたことを特徴とする。
【0010】
このように、本発明のスポイトは、液体を収容する際には、毛細管現象により管路内に液体を緩やかに浸入させることができるため、液体の対流や気泡の混入などが発生しにくい。また、管路または中空部には外部と連通する空気孔が形成されているため、管路内に浸入する液体により管路から操作部に向けて押し出される空気は、空気孔を通じて外部へ排出される。このため、操作部が気密状態の従来のキャピラリースポイトのように、管路から流入する空気量が増加することにより操作部の壁面により空気が管路へ押し返される力が作用することがなく、多くの液体を管路内に浸入させることが可能となる。
また、液体を吐出する際には、空気孔を閉塞した状態で操作部を押圧することにより、管路内に収容された液体を管路内に残留させずに吐出することができる。
【0011】
また、前記操作部は、扁平形状をなしていることが好ましい。
【0012】
このように、操作部が扁平形状をなしているため、操作部は扁平面の側部からの力に対してたわみにくい。このため、扁平面の側部を把持することで、操作部を安定的に把持することが可能となる。したがって、液体の収容時には、操作部の側部を把持することで安定した状態で液体を収容することができる。
一方で、操作部は扁平面に対して垂直方向の力によって容易に押圧することができる。このため、操作部を押圧する際には、扁平面を押圧することで、操作部内の空気に対して容易に圧力を加えることが可能となる。したがって、液体の吐出時には、扁平面を押圧することで収容された液体を容易に吐出させることが可能となる。
【0013】
また、前記空気孔は、前記操作部の頂端部に形成されていることが好ましい。
あるいは、前記空気孔は、前記操作部の側面に形成されていることが好ましい。
【0014】
上記課題を解決するために、本発明の液体採取方法は、一端が開放端である管路が内部に形成され、毛細管現象により前記開放端側から前記管路内に液体が浸入可能な管体部と、前記管路と連通する中空部が内部に形成された操作部と、を備え、前記管路または前記中空部には外部と連通する空気孔が形成されたスポイトを用いて液体を採取する液体採取方法であって、前記空気孔を開放した状態で前記管体部の前記開放端を液体中に浸漬させて、毛細管現象により前記管路内に前記液体を浸入させて収容する収容工程と、前記空気孔を閉塞した状態で前記操作部を押圧して、前記管路内に収容した前記液体を前記開放端側から吐出する吐出工程と、を行うことを特徴とする。
【0015】
このように、本発明の液体採取方法は、液体を収容する際には、空気孔を開放した状態で管体部の開放端を液体中に浸漬させることで、毛細管現象により管路内に多量の液体を浸入させて収容することができる。一方、液体を吐出する際には、空気孔を閉塞した状態で操作部を押圧することにより、管路内に収容された液体を管路内に残留させずに吐出させることができる。
【0016】
この場合、前記操作部は、扁平形状をなしており、前記収容工程では、前記操作部の扁平面の側部を把持した状態で前記管路内に液体を浸入させ、前記吐出工程では、前記操作部の扁平面を押圧することで前記管路内に収容した前記液体を吐出させることが好ましい。
【0017】
このように、操作部が扁平形状をなしているため、操作部は扁平面の側部からの力に対してたわみにくい。このため、扁平面の側部を把持することで、操作部を安定的に把持することが可能となる。したがって、液体の収容時には、操作部の側部を把持することで安定した状態で液体を収容することができる。
一方で、操作部は扁平面に対して垂直方向の力によって容易に押圧することができる。このため、操作部を押圧する際には、扁平面を押圧することで、操作部内の空気に対して容易に圧力を加えることが可能となる。したがって、液体の吐出時には、扁平面を押圧することで収容された液体を容易に吐出させることが可能となる。
【発明の効果】
【0018】
本発明のスポイトは、液体を収容する際には、毛細管現象により管路内に液体を緩やかに浸入させることができるため、液体の対流や気泡の混入などが発生しにくい。また、管路または中空部には外部と連通する空気孔が形成されているため、毛細管現象により管路内に浸入する液体により管路から押し出される空気は、空気孔を通じて外部へ排出される。このため、管路から流入する空気量が増加することで操作部の壁面により空気が管路へ押し返される力が作用することがなく、一度の操作で多量の液体を収容することが可能となる。
さらに、液体を吐出する際には、空気孔を閉塞した状態で操作部を押圧することにより、管路内に収容された液体を管路内に残存させずに吐出させることができるため、液体が管路内に残存することによる液体のロスを減少させることができる。
このように、本発明のスポイトは、多量の液体を収容可能であると同時に、吐出時の液体のロスを低減することが可能であるため、液体の収容、吐出を効率よく行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、本発明のスポイトについて説明する。なお、以下に説明する材料、器具、条件などは本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
【0020】
図1〜図4は本発明の第一の実施形態に係るスポイトについて説明する説明図であり、図1は第一の実施形態に係るスポイトの斜視図、図2は図1のスポイトの縦断面図、図3は第一の実施形態に係るスポイトを用いて採血する様子を示す説明図、図4は採血後の血液を吐出する様子を示す説明図である。
【0021】
図1に示すように、本実施形態のスポイト1は、管状の管体部10と、管体部10の一端側に形成された操作部20とから構成されている。
【0022】
本実施形態のスポイト1は、可撓性を有するプラスチック樹脂やゴムなどの材料で形成されている。このような材料としては、低密度ポリエチレン(LDPE)や高密度ポリエチレン(HDPE)などのポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル(PETP)、ポリウレタン(PU)、ポリカーボネート(PC)、エチルビニル酢酸エステル(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体(PFA)、天然ゴム(NR)、シリコーンゴム(Si)などが挙げられる。
【0023】
図2に示すように、管体部10は、内部に管路13が形成された管状部材である。管体部10の先端には、管路13の開放端15が形成されている。管路13の内径は、液体中に開放端15を浸漬させたときに毛細管現象により管路13内に液体が浸入して上昇することが可能な径、具体的には0.1〜3mm程度となっている。本実施形態では、管路13の直径は1mmとされている。
管体部10の長さは、液体を収容するのに十分な長さであることが好ましい。本実施形態では、管体部10の長さは45mmとされている。
【0024】
なお、管路13の内壁面に対してプラズマ処理や化学処理などを施して、管路13の内壁面を親水化することで、管路13の表面の液体との接触角を増加させて、液体の浸入量を増加させても良い。また、ヘパリンなどの血液凝固阻止剤を塗布することで血液凝固による管路13の詰まりを防止してもよい。
また、管体部10は、透明であっても不透明であってもよいが、適当量の血液が管路13内に収容されたかどうかを目視により確認できるように、透明または半透明であることが好ましい。
【0025】
管体部10の開放端15側とは異なる他の端部には、外部に膨出した操作部20が管体部10と一体に形成されている。操作部20は、横断面形状が楕円状の扁平形状をなす袋状部材であり、上述したように可撓性を有する材料で形成されている。本実施形態では、操作部20の楕円形状の長径は約25mm、短径は約10mm、厚さは3mmとされている。
【0026】
本実施形態の操作部20は、従来のスポイトのようなニップル形状ではなく、扁平形状をなしている点を特徴としている。このような扁平形状とすることで、扁平面27の側部29から操作部20の中心に向かう力に対してたわみにくくなる。このため、操作部20を把持する際には、扁平面27の両側の側部29から操作部20を把持することで、把持力に対して操作部20がほとんどたわむことなく、安定的に操作部20を把持することができる。
一方、操作部20は、扁平面27側からの力に対しては容易にたわむため、収容した液体を吐出する際には、扁平面27側から押圧することで、中空部23の空気を管路13に押し出して、管路13内に収容された液体を吐出することができる。
【0027】
なお、本実施形態のスポイト1は、管体部10と操作部20が一体成形されているが、管体部10と操作部20が分離可能なものであってもよい。この場合、操作部20のみを上述のような可撓性を有する材料で形成し、管体部10をほうケイ酸ガラスなどの硬質ガラス、スチロール樹脂やアクリル樹脂などの硬質プラスチック、ステンレスなどの金属といった剛性材料で形成してもよい。
【0028】
操作部20の頂端部には、空気孔25が形成されている。空気孔25は、指などで押圧することで閉塞することが可能な径、具体的には直径が約1〜10mm程度となっている。本実施形態では、空気孔25の直径は3mmとされている。
【0029】
次に、本実施形態のスポイト1を用いて血液を採取する方法について説明する。具体的には、スポイト1を用いて人差し指から出血させた血液を自己採血し、スライドガラス上に吐出する方法について説明する。
【0030】
まず、公知の穿刺針などを用いて左手人差し指の腹に穿刺して血液Bを水滴状となるまで出血させる。続いて、図3に示すように、空気孔25を閉塞せず開放した状態のまま、右手の親指と人差し指でスポイト1の操作部20の扁平面27の側部29を把持し、管体部10の開放端15の先端部を血液B中にゆっくりと浸漬させる。このとき、管体部10の中央部を少したわませると、血液Bが管路13内に浸入しやすくなる。
開放端15を血液B中にわずかに浸漬させた状態でスポイト1を動かさずにいると、毛細管現象により血液Bの一部が管路13内に自然に浸入して上昇する。管路13内の空気のうち浸入した血液Bの体積分の空気は、空気孔25を通じて外部へ排出される。
【0031】
管路13中に適当量の血液Bが収容された後で、収容後の血液Bを吐出する。
図4に示すように、血液Bを吐出する際には、まずスポイト1の位置を縦方向に向けて、親指の腹と中指の腹で操作部20の扁平な側面を把持する。次に、右手の人差し指で空気孔25を閉塞し、親指と中指で操作部20を両側から押圧する。
【0032】
空気孔25が閉塞されているため、操作部20を押圧することで、操作部20の中空部23に存在する空気が管路13を通じて開放端15側へ押し出される。この押し出された空気により管路13に収容された血液Bが開放端15から外部へ吐出される。吐出された血液Bはスライドガラス上に滴下して、顕微鏡などで観察することができる。また、公知のグルコースセンサなどのセンサ素子に滴下することで、血糖値などを測定することも可能である。
【0033】
次に、本発明のスポイトの他の実施形態について説明する。図5は第二の実施形態に係るスポイトの斜視図である。この図に示すように、本実施形態のスポイト1は、第一の実施形態のスポイト1とは異なり、袋状の操作部20の扁平面27側に空気孔25が形成されている点を特徴としている。
本実施形態のスポイト1は、袋状の扁平面27の中央部に空気孔25が形成されている。また、この図には示されていないが、反対側の扁平面27にも同様に空気孔25が形成されている。
【0034】
本実施形態のスポイト1を用いて液体を採取する場合は、第一の実施形態と同様に、管体部10の開放端15をわずかに液体中に浸漬した状態で、毛細管現象により管路13内に液体を浸入させる。
管路13内の液体を吐出する場合は、スポイト1の位置を縦方向に向けて、親指の腹と人差し指の腹で操作部20の扁平な側面を把持する。操作部20には空気孔25が2箇所形成されているが、操作部20を把持した際にそれぞれ親指の腹と人差し指の腹で閉塞され、操作部20の中空部23が気密状態となる。この状態で親指と人差し指で操作部20を押圧すると、操作部20の中空部23の空気が管路13を通じて開放端15側へ押し出され、この押し出された空気により管路13に収容された血液Bが開放端15から外へ吐出される。
【0035】
このように、本実施形態のスポイト1によれば、親指と人差し指で操作部20の扁平面27を把持した際に空気孔25がこれらの指の腹で自然に閉塞されるため、第一の実施形態のように操作部20を把持する指とは別の指で空気孔25を押圧する必要がなく、簡単な操作により空気孔25を閉塞することが可能となる。
【0036】
本発明のスポイト1は、射出成形、バルーン成形、ブロー成形などの公知の成形技術を用いて製造することができる。特に、図1に示す第一の実施形態の形状のスポイト1を製造する場合、一つのスポイト1の管体部10と隣接する他のスポイト1の空気孔25とが順次連結した形状の成形型を用いることが好ましい。このような成形型を用いることで、成形後に脱型した成形品は複数のスポイト1が連結した状態となっている。それぞれのスポイト1の連結部を順次切断することで、スポイト1の管体部10の開放端15と空気孔25が同時に形成される。
【0037】
スポイト1により採取する液体の具体例としては、上記の実施形態のように血液のみに限定されず、例えば唾液、鼻水、尿、涙、汗、痰、胃液、精液、羊水、リンパ液、髄液、関節液などの他の体液や、培地、培養液、薬液、緩衝液、生理的食塩水などの他の液体であってもよい。
また、上記各実施形態では、血液を採取する採取者が自らの血液を採取する自己採血について説明したが、医療従事者が患者から採血する際にも本発明のスポイト1を使用することが可能である。
【0038】
上記各実施形態では、空気孔25は操作部20に形成されているが、管路13内の空気を排出可能な位置であれば管路13と外部を連通するように管体部10に形成されてもよい。この場合、毛細管現象により浸入する液体と接触しない位置に空気孔25を形成する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】第一の実施形態に係るスポイトの斜視図である。
【図2】図1のスポイトの縦断面図である。
【図3】第一の実施形態に係るスポイトを用いて採血する様子を示す説明図である。
【図4】採血後の血液を吐出する様子を示す説明図である。
【図5】第二の実施形態に係るスポイトの斜視図である。
【図6】従来のスポイトの斜視図である。
【符号の説明】
【0040】
1 スポイト
10 管体部
13 管路
15 開放端
20 操作部
23 中空部
25 空気孔
27 扁平面
29 側部
101 キャピラリースポイト
110 管体部
120 操作部
B 血液(液体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端が開放端である管路が内部に形成され、毛細管現象により前記開放端側から前記管路内に液体が浸入可能な管体部と、
前記管路と連通する中空部が内部に形成された操作部と、を備え、
前記管路または前記中空部には、外部と連通する空気孔が形成されたことを特徴とするスポイト。
【請求項2】
前記操作部は、扁平形状をなしていることを特徴とする請求項1に記載のスポイト。
【請求項3】
前記空気孔は、前記操作部の頂端部に形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載のスポイト。
【請求項4】
前記空気孔は、前記操作部の側面に形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載のスポイト。
【請求項5】
一端が開放端である管路が内部に形成され、毛細管現象により前記開放端側から前記管路内に液体が浸入可能な管体部と、前記管路と連通する中空部が内部に形成された操作部と、を備え、前記管路または前記中空部には外部と連通する空気孔が形成されたスポイトを用いて液体を採取する液体採取方法であって、
前記空気孔を開放した状態で前記管体部の前記開放端を液体中に浸漬させて、毛細管現象により前記管路内に前記液体を浸入させて収容する収容工程と、
前記空気孔を閉塞した状態で前記操作部を押圧して、前記管路内に収容した前記液体を前記開放端側から吐出する吐出工程と、を行うことを特徴とする液体採取方法。
【請求項6】
前記操作部は、扁平形状をなしており、
前記収容工程では、前記操作部の扁平面の側部を把持した状態で前記管路内に液体を浸入させ、
前記吐出工程では、前記操作部の扁平面を押圧することで前記管路内に収容した前記液体を吐出させることを特徴とする請求項5に記載の液体採取方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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