説明

スポーツイベントからの結果をゲーム入力に変換するシステム及び方法

【課題】本発明の課題は、スポーツイベントの結果をゲーム入力に変換する方法を提供することである。
【解決手段】スポーツイベントの結果をゲームに対する入力に変換する方法が提供される。ある数の参加者を有するスポーツイベントの1以上のイベント結果が受け付けられ、あるルールセットが、当該スポーツイベントへの参加者数に基づき複数のルールセットから選択される。複数の賭けのそれぞれに対して、ゲームの1以上の入力が、スポーツイベントの受け付けた1以上のイベント結果に選択されたルールセットを適用することによって決定される。その後、ゲームの結果が、複数の賭けのそれぞれに対して、該賭けに対する1以上の決定された入力に少なくとも基づき決定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にゲームシステム及び方法に関し、より詳細には、スポーツイベントからの結果をゲーム入力に変換するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カジノ、オンライン、レース場及びオフトラックギャンブル(OTB)施設でのギャンブルは、世界中において大規模かつ拡大中の産業である。特定のゲームの結果に対する賭けを容易にする様々なタイプのギャンブル製品及びシステムが存在する。例えば、オンラインギャンブルサービスを利用する人やカジノの利用者は、ブラックジャックの持ち手、スロットマシーンの回転、サイコロの投げ目などに対して賭けをするかもしれない。賭けが当たったか、外れたか、又は「プッシュ」(すなわち、引き分け)であるかなど、各賭けの結果は、いくつかの入力に基づき決定される。例えば、ブラックジャックゲームの入力は、各プレーヤー及びディーラーに配られるカードを含み、クラップス(craps)ゲームの入力は、サイコロの各投げ目を含み、ルーレットゲームに対する入力は、ルーレットの各回転を含む。このような入力は、典型的には、偶然によって又はスキルと偶然の組み合わせによって決定される。例えば、ルーレットゲームでは、ルーレットの各回転は偶然によって決定される。しかしながら、ブラックジャックゲームでは、各プレーヤーに配られるカードは、スキルと偶然の組み合わせによって決定される。プレーヤーは、一組のトランプから何れのカードが配られるか知らないが、何枚のカードを引くことを所望するかに対する制御を有する。
【0003】
ブラックジャック、クラップス、ルーレットなどの特定のゲームでは、各当選した賭けに対する払戻は、カジノ又はオンラインギャンブルサービス提供者によって予め決められているオッズに基づく決定される。例えば、ルーレットでは、赤又は黒について当選した賭けは、典型的には、1−1のオッズを賭けをした人に支払、1つの番号について当選した賭けは、典型的には、35−1のオッズを賭けをした人に支払う。競馬やドッグレースなどの他のタイプのギャンブルについては、各当選した賭けに対する払戻は、パリミューチュアル方法により決定されるかもしれない。パリミューチュアルギャンブルシステムでは、特定のイベントに関するすべての賭けが集計され、トラック場によって手数料(テイクアウト)が取得され、残りが各当選した賭け金に比例して当選者に分配される。パリミューチュアルギャンブルシステムは、競馬についての賭けに対して北米(及び世界の他の様々な地域)で一般的に利用されている。
【0004】
ギャンブルマシーン、ゲーム機、娯楽マシーン又は賞金付き娯楽マシーンは、周知である。それらは、スロットマシーン、「フルーツマシーン」及び筐体又はケースに収容された他の大型の固定式のマシーンから、GAMEBOYTMマシーンなどの携帯コンピュータゲームマシーンまで様々である。他の既知のギャンブル、ゲーム及び娯楽装置は、インターネットゲームシステムを含む。ゲームやギャンブルマシーンの製造、販売及び提供は、大規模産業である。同様に、分散化されたネットワークシステムを含むギャンブルシステムの製造、販売及び提供は、それに関係する既知の企業を有する既知の産業である。
【0005】
また、ゲームのプレーヤー又はギャンブルシステム又はマシーンでギャンブルをする人々が新しいものに興味を有している可能性があるということも知られている。システム又はマシーンによって提供される機能やゲームと、新しいマシーンやシステムの賭けの新規性は、特定のプレーヤーを魅了しうる。プレーヤーにより大きな魅力を提供することが望ましい。ゲームマシーン、インターネットベースギャンブルシステム、カジノギャンブルマシーン及び場内外のギャンブルシステムは、人々がそれらをプレイし始めたときには熱狂的にプレイされ、人々が興味を失って、他の新しいマシーンや新しいことに移るに従って、その利用頻度は尻すぼみとなりうる。各場所においては、当該場所に通うプレーヤーにとって新規かつ刺激的なものとなるように、スロットマシーンやフルーツマシーンを場所から場所に移動させることが知られている。ギャンブル、ゲーム、娯楽マシーンやギャンブルシステムを提供する産業は、プレーヤーに対する追加的な興味をマシーンに備えようとする。プレーヤーに新たなユーザ体験を提供する新しいマシーン又はシステムを提供することは、当該産業の問題点である。多くのギャンブルマシーンは、単にそれらが新しいものを提供するという理由により、顧客によってプレイされる。新しいマシーンや提供物は、顧客にとって魅力的である。従って、ギャンブル施設のオーナーやメーカーは、永遠に新しいゲームやギャンブルをプレイさせることによって、顧客にアピールしようとする。一部によって「巧妙な仕掛け(gimmick)」とみなされるようなものは、実際に、プレーヤーの興味を増大させ、ゲームやギャンブル体験とプレーヤーの関わりを向上させ、それらを提供するマシーンやシステムに付加価値を加える。一部の人が賭けをする1つの理由は、娯楽や興味のためのものであり、必ずしも単に金銭を獲得するためのものではない。結局、大部分の人々は、統計的には主催者が勝つということを知っているが、依然としてギャンブルをすることを感情的に楽しむ。もちろん、この体験の一部である当選の可能性が存在する。
【0006】
プレーヤーに対するさらなる興味を有する他の新しいマシーンが、当該産業によって求められている。本発明のいくつかの実施例の目的は、プレーヤーにより大きな魅力を与えるマシーン又はシステムを提供することであり、及び/又はユーザに新しいプレイ体験を提供することである。
【0007】
当該産業が直面する問題点は、プレーヤーに興味を持たせ、それを維持する方法と、これを実行するシステム及びマシーンを提供する方法を含む。本発明は、少なくとも一部の実施例において、上記既知の問題に対する他の解決手段を提供することである。
【0008】
いくつかのギャンブル又は娯楽システム又はマシーンの他の問題は、それらが乱数生成装置などを利用して、内部的にプレーヤーの勝ち負けと、シンボルやイベントの当選スコア/回転セットを決定することである。これは、マシーンが設置されている施設のオーナー(又は他の者)が乱数生成装置を改ざんしたり、不正行為を行う可能性を与える。乱数このため、生成装置は、改ざん耐性及び/又は改ざん自明性を備える必要があり、これはシステム/マシーンの複雑さを増大させ、コストを増やすこととなる。さらに、乱数生成装置が故障すると、マシーンは動作不能となり、技術者がそれを修理するため呼び出し可能となるまで、施設内のスペースを無駄に占有する。
【0009】
一部の乱数生成装置は、実際にはそのようなものではない。それらは予測することが極めて困難であるが、おそらく予測不可能ではない数を生成する。高額の当選(100万ドルなど)については、人々は不正行為を行おうとする誘因がある。一部の乱数生成装置は、クロック信号などの入力を受け取り、ある数を生成するアルゴリズムを有する(例えば、クロック入力からアルゴリズムを用いて大きな数を生成し、n番目と(n+1)番目の桁を選択するなど)。それらは実際には、アルゴリズムと、すでに到達した極めて長い数のシーケンスにおける位置とを知っている場合などでは、予測可能な数を生成する。「予測が大変困難な数の生成装置」というものが、いくつかの乱数生成装置のもう1つの見方であるかもしれない。何れの者も、たとえ当選するために押下する必要があるタイミングを知っていたとしても、予測可能な結果を実現するのに必要なタイミング(ミリ秒)によりシステムのギャンブルボタンを押下することはできない。しかしながら、極めて高額の賞金では、ギャンブルボタンを押下し、その押下した時間を正確に把握し、生成された回転シンボルを知り、それがアルゴリズム及び又は大きな数のシーケンスにおける位置を導くまで、これを何回も繰り返すことが可能であり、当選するためボタンを押下すべき正確なタイミングを求めることが可能であり、当選するためのボタンの作動タイミングを制御可能なマシーンを製造可能であると考えられる。また、ギャンブルシステムのメーカーからの内部の支援を排除することはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記問題点に鑑み、本発明の課題は、スポーツイベントの結果をゲーム入力に変換する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一実施例では、スポーツイベントの結果をゲーム入力に変換する方法が提供される。ある人数の参加者を有する特定のスポーツイベントの1以上のイベント結果が受け付けされ、当該スポーツイベントのこれらの参加者に基づき、複数のルールセットからあるルールセットが選択される。複数の賭けのそれぞれに対して、ゲームに対する1以上の入力が、選択されたルールセットを当該スポーツイベントの受け付けた1以上のイベント結果に適用することによって、ゲームに対する1以上の入力が決定される。その後、ゲームの結果が、複数の賭けのそれぞれに対して、当該賭けに対する1以上の決定された入力に少なくとも基づき決定される。
【0012】
他の実施例では、スポーツイベントの結果をカードゲームのカードに変換する方法が提供される。スポーツイベントの1以上のイベント結果が受け付けされる。複数の賭けのそれぞれに対して、当該スポーツイベントからの1以上のイベント結果にあるルールセットを適用することによって、複数のプレイカードから1以上のシミュレートされたプレイカードが決定される。その後、カードゲームの結果が、複数の賭けのそれぞれに対して、当該賭けに対して決定された1以上のシミュレートされたプレイカードに少なくとも基づき決定される。
【0013】
さらなる他の実施例では、スポーツイベントの結果をサイコロの振りに変換する方法が提供される。スポーツイベントの結果をサイコロの振りに変換する方法が提供される。スポーツイベントの1以上のイベント結果が受け付けられる。複数の賭けのそれぞれに対して、シミュレートされた第1のサイコロの振りの結果が、スポーツイベントからの1以上のイベント結果にあるルールセットを適用することによって決定され、シミュレートされた第2のサイコロの振りの結果が、スポーツイベントからの1以上のイベント結果に当該ルールセットを適用することによって決定され、クラップスゲームの結果が、シミュレートされた第1及び第2のサイコロの振りの決定された結果に少なくとも基づき決定される。
【0014】
さらなる他の実施例では、スポーツイベントの結果をルーレットの回転に変換する方法が提供される。スポーツイベントの1以上のイベント結果が受け付けられる。複数の賭けのそれぞれに対して、シミュレートされたルーレットの回転の結果が、スポーツイベントからの1以上のイベント結果にあるルールセットを適用することによって決定され、ルーレットゲームの結果が、当該賭けに対するシミュレートされたルーレットの回転の決定された結果に少なくとも基づき決定される。
【0015】
さらなる他の実施例では、スポーツイベントの結果をスロットマシーンのリールの回転に変換する方法が提供される。スポーツイベントの1以上のイベント結果が受け付けられる。複数の賭けのそれぞれに対して、第1スロットマシーンリールのシミュレートされた回転の結果が、スポーツイベントからの1以上のイベント結果の第1部分にあるルールセットを適用することによって決定され、第2のスロットマシーンリールのシミュレートされた回転の結果が、スポーツイベントからの1以上のイベント結果の第2部分に当該ルールセットを適用することによって決定され、第3のスロットマシーンリールのシミュレートされた回転の結果が、スポーツイベントからの1以上のイベント結果のシミュレートされた回転に当該ルールセットを適用することによって決定される。各賭けに対する第1、第2及び第3のスロットマシーンリールのシミュレートされた回転の決定された各結果は、複数のスロットマシーンシンボルの1つを構成する。スロットゲームの結果は、複数の賭けのそれぞれに対して、第1、第2及び第3のスロットマシーンリールのシミュレートされた回転の決定された結果に少なくとも基づき決定される。
【発明の効果】
【0016】
本発明の様々な実施例は、多くの効果を提供するかもしれない。1以上の実施例は、後述される効果の一部又はすべてを提供するかもしれないし、その何れも提供しないかもしれないということに留意すべきである。
【0017】
1つの効果は、システム及び方法がスポーツイベントの結果に基づくパリミューチュアルなゲームを賭けをする人に提供する。従って、賭けをする人は、ゲーム(カード、サイコロの振り、ルーレットの回転など)への入力が、スポーツイベントの結果(競馬の各馬の着順など)に基づき決定される。賭けをした人がパリミューチュアルプールに投入した金額が、すべての当選した賭けをした人にパリミューチュアル式に(少なくとも部分的に)分配される。パリミューチュアルゲーム提供者は、競馬に関する従来のパリミューチュアルな賭けなどの従来のパリミューチュアルゲームの代わりとして、又はそれに加えてこのようなゲームを提供するかもしれない。
【0018】
他の効果は、スポーツイベントの結果に基づくこのようなパリミューチュアルなゲームが、ギャンブル提供者に係る1以上のウェブサイトを介し賭けをする人が賭けを発注できるように、オンラインに提供されてもよい。賭けをする人は、このような賭けを発注するため、カジノ、競技場又はOTB施設を訪れる必要がない。他の効果は、システム及び方法がスポーツイベントからの結果(競馬の各馬の着順など)をゲームに利用される各種入力(ブラックジャックの手持ちのカード、クラップスゲームの各サイコロの投げ目など)に変換するため、各ゲームに対するルールを提供するということである。あるゲームについては、このような変換ルールのいくつかのセットが提供されてもよく、そのそれぞれは、スポーツイベントの特定数の参加者に対応している。従って例えば、あるルールセットは、8頭の競馬の各馬の着順に基づきクラップスゲームのサイコロの投げ目を決定するのに利用可能であり、また異なるルールセットは、12頭の競馬の各馬の着順に基づきクラップスゲームのサイコロの振りを決定するのに利用可能である。従って、ゲームの入力は、このようなスポーツイベントの参加人数に関係なく、各種スポーツイベントから決定されるかもしれない。
【0019】
さらなる他の効果は、賭けをした人の賭けが割り当てられるスポーツイベントの進行の表示が通信ネットワークを介し賭けをした人に通信可能であるということである。特定の実施例では、スポーツイベント(競馬など)のすべて又は一部から提供された映像が、インターネットを介し賭けをした人に通信可能である。一部の実施例では、スポーツイベントの進行の表示は、リアルタイム又は実質的にリアルタイムに賭けをした人に通信されるようにしてもよい。例えば、特定の実施例では、スポーツイベントから提供された映像が、リアルタイム又は実質的にリアルタイムに賭けをした人に通信される。従って、賭けをした人は、自分の賭けの結果を決定するのに利用されるスポーツイベントに立ち会うことができる。
【0020】
本発明の一部の実施例は、マシーン内の乱数生成装置に対する必要性を排除する。人々がそれに介入するために、乱数生成装置が人々にアクセス可能であるという問題は、当選を獲得するためシステムの作動ボタンを押下する時点を予測可能であるという可能性に関するものであるため解消される。
【0021】
リールの値又は他のゲーム要素を決定するとき、外部の入力ソースを提供することは、カジノオーナーがマシーンを不正操作などすることを困難にし、これらの者がスポーツイベントの結果を不正操作することができないようになる。秘密番号生成アルゴリズムを開示可能な内部の人間はいない。ゲーム結果を制御するため選択されるスポーツイベントは予め知られていない場合、ある人が不正操作しようとしても、何れのスポーツイベントをコントロールしようとすべきか知ることはできない。
【0022】
さらに、乱数生成装置が故障し、これにより、マシーンを動作不能にすることに係る問題が解消される。「マシーン内部」に故障する乱数生成装置は存在しない。
【0023】
本発明のいくつかの実施例の1つの効果は、スポーツイベントの結果がゲーム又はゲームコンポーネントの対応する結果に変換可能であるため、それは特定のゲーム結果の確率を決定するのにフレキシビリティとある程度のコントロールを許容する。例えば、より確率の高いスポーツイベントの結果が特定のゲームイベントの結果に変換される場合、そのことは、これらのゲーム結果が実際に実現される可能性を向上させる(例えば、レースの諸入りのお気に入りの馬が、次のカードがキングとなることに変換される場合、次のカードがキングになることは、次のカードがキングになることがあるレースの200−1の外部の馬に変換される場合より高い確率を有することとなるなど)。
【0024】
これは、特定のゲームイベントの確率が、ゲームに当選する確率を含む変換を制御することによって制御されることを可能にする。
【0025】
従って、本発明の実施例は、特定のゲーム結果が生起する統計的確率に対するコントロールをゲームシステム設計者が提供する他の方法を提供する。
【0026】
プレーヤーが自分がゲームに勝つために必要なスポーツイベントを知っている場合(及びシステムがおそらくスポーツイベントの終了前にプレーヤーにそれを通知又は表示可能である)、ゲーム結果が「固定」されておらず、ゲームに当選する真の確率を有していることを確認できる。この感覚は、娯楽性を高めることができる。スポーツイベントの少なくとも一部(終了部分など)を提示した(ディスプレイ上などに)スポーツイベントの結果の視聴(又は聴取)はまた、ゲームが公正であるとみなされることを保証するのに役立つ。スポーツイベントは、リアルタイム又はほぼリアルタイムにユーザに表示されてもよい。
【0027】
スポーツイベントを特定のゲーム、ゲーム要素又は結果に割り当てる各種ルールを利用することは、特定のゲーム結果が生起する確率を変更することが可能である。従って、しばしばゲームに勝つ確率をより大きなものにするかもしれない。典型的には、予めユーザに宣伝される設定された所定の時間(必ずしも1時間である必要はない)には、勝つ確率が引き上げられる「ハッピーアワー(happy hour)」のコンセプトがあってもよい。これは、人々が特定の時間に特定の施設に訪れることを促しうる。
【0028】
いくつかの実施例では、ユーザは、スポーツイベントの結果をどのように選択するか、又は何れのスポーツイベントの結果を選択するかについてスキルと判断を実行することによって、ゲームの結果に影響を与えることが可能となるかもしれない。ユーザは、ゲームの結果に影響を及ぼすスポーツイベント、参加者、結果/発注又はこれらの何れかの組み合わせを選択するよう構成されるユーザ選択入力手段を操作可能であってもよい。あるいは、システムは、おそらくユーザ入力なしにこの選択を実行するようにしてもよい。
【0029】
ゲームは、近い将来に行われるものなど、ゲーム結果とスポーツイベントをリンクさせることによって、認識される値に追加する時間延長がされてもよい。利用可能なスポーツイベント及びそれらのタイミングのデータベースが存在し、システムプロセッサによってアクセス可能としてもよく、データベースは経時的に更新されるようにしてもよい。
【0030】
本発明の一部の実施例は、ユーザがゲームへの入力値に寄与するスポーツイベントを利用することを可能にすることによって、ユーザの興味を引き上げる。一部のものは、ユーザが寄与すべきスポーツイベントを選択することを可能にする。一部のものは、ユーザが寄与するであろうスポーツイベントへの参加者を選択することを可能にする。一部の実施例では、ユーザは、自らの選択によってゲーム結果に影響を与える可能性を有していると実感することができる。
【0031】
本発明の実施例の他の効果は、ゲーム入力に影響を与えるスポーツイベントのソース又はアイデンティティを変更することが可能であるということである。これは、1つのスポーツイベント(野球の試合など)が終了して、他のもの(野球のゲームなど)が依然としてプレイ中である場合に、役立つ可能性がある。入力は、任意の時点において利用可能な未知の結果ソースによって提供することが可能である。何れかの理由により、1つのソースからのデータの供給が中断する場合、システム又はマシーンは、いくつかの実施例は、他のソースである他のスポーツイベントソースからデータを取得するよう切り替えられるようにしてもよい。
【0032】
入力データ(ゲームの結果を決定する)のソースが切り替え可能であることは、不正行為が入力データソースをコントロールすることを困難にする。マシーンが異なる入力データソースを利用することに切り替えられる場合、1つの入力ソースをコントロールしようとするのに多くの投資をすることが、不正をする者にとって魅力的でなくなる。これは、セキュリティの効果を向上させる。
【0033】
一部の実施例では、ユーザは、スポーツイベントデータなど、外部入力データソースが何れであるか、あるいはスポーツデータのソース(又は他の外部ソース)がゲーム結果をコントロールするため利用されること、そしておそらく何れのスポーツイベント(又は他のソース)が特定のゲーム要素(マシーンのリール、サイコロ、カード、ルーレットの回転など)に対してゲーム結果を決定することに関連するかについてマシーンによって通知されるようにしてもよい。ユーザはこのことをゲーム前、ゲーム中又はゲーム後に知らされるようにしてもよい。ユーザは、視覚表示、音声表示又はその両方により通知されてもよい。
【0034】
本発明の実施例は、複数のマシーンに発注された賭けの結果に影響を与えるため、同一の非ランダムであって予測不能な入力ソースが複数のシステム又はマシーンに入力を提供することを可能にする。これは、整合性がまだ解決されていないことを保証するため、購入、マシーン製造時のインストール及び任意的な定期的チェックを必要とする複数の独立した乱数生成装置を有することと比較して、コスト及び検証ロジスティックを節約可能である。
【0035】
スポーツイベント、特に結果と競合する可能性があるスポーツイベントの結果は、予測不能であるが、乱数生成装置によっては生成されない入力を提供することができる。この結果は真にランダムなものではなく、ゲーム要素の値/アイデンティティがスポーツイベントの結果によって影響を受けるゲームに対する賭けの結果をコントロールするのに利用するのに十分予測不能なものである。
【0036】
一部の実施例では、ゲーム結果又はゲーム要素の結果(リールのシンボルやサイコロの投げ目など)をスポーツイベントの結果に変換することは、ゲーム毎に(又はいくつかのゲーム間で)変更されてもよい。これは、当該変換の知識やそれが経時的にどのように変化するかについて、結果について不正行為をしようとする必要があるため、セキュリティを向上させることが可能である。
【0037】
さらに、スポーツイベントの結果とゲーム要素の結果との間の変換は、複数のマシーンに対して同ものとすることが可能であり(例えば、すべてのマシーンが1つの物理的位置にあり、又は異なる位置にあるなど)、あるいは異なるものとすることも可能である。これはまた、1つのマシーンを不正操作する方法が検出されても、他のマシーンは異なる変換を有し、当該「不正行為」は他のマシーンに対しては機能しないため、より高いセキュリティを可能にする。
【0038】
いくつかのシナリオでは、ローカルな規制が、乱数生成装置を禁止するかもしれないが、本発明を有するシステムを許可するかもしれない。
【0039】
一部の実施例では、ユーザは、おそらく何れが選択することができる利用可能な入力ソースであったか知っていることによって、何れの外部入力ソースが賭けに影響を与えるのに利用されるか選択することが可能であってもよい。これは、コントロールの感覚又はスキルの実感を向上させ、ユーザの体感の娯楽性を高めることができるかもしれない。
【0040】
入力がスポーツイベントの結果であることは大きな魅力を有するが、このようなイベントは容易には「固定」することができないため、本発明の一部の特徴は、真にランダムではないが、予測不可能な値又は入力を提供する任意的にはプレーヤーにとって既知の異なるソースを利用することが可能である。これは、ゲーム/賭けのプレーヤーの魅力を高めることが可能であり、新たな体験を提供することが可能である。システムへの外部入力を求めることは、ときには時間がかかるものであり(又は時間がかかるものとしてユーザに提供される)、ゲーム/賭けの経験を増やすかもしれず、認識された値を向上させる。
【0041】
入力パラメータ(スポーツイベントの結果など)は、少なくとも特定の回数だけユーザに表示されるようにしてもよい。ユーザは、おそらくリアルタイムではなく、又はおそらくリアルタイム若しくはほぼリアルタイムにそれが移行することを確認することができるかもしれない。
【0042】
以下の図面、説明及び請求項から、当業者には他の効果が容易に明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】図1は、本発明の実施例によるスポーツイベントからの結果に基づくパリミューチュアルゲームを提供する一例となるシステムを示す。
【図2】図2は、本発明の実施例による各種ゲームに対するゲーム入力のいくつかの例を示すチャートである。
【図3】図3は、本発明の実施例による競馬レースからの結果に基づくクラップスゲームに対するゲーム入力を決定するための一例となるルールを示す。
【図4】図4は、本発明の実施例による競馬レースからの結果と選択された着順とに基づくブラックジャックゲームに対する入力を決定するための一例となるルールを示す。
【図5】図5は、本発明の実施例による競馬レースからの結果に基づく一般的なカードゲームに対する入力を決定する一例となるルールを示す。
【図6A】図6Aは、本発明の実施例による競馬レースからの結果と選択された着順とに基づくスロットゲームに対する入力を決定するための一例となるルールを示す。
【図6B】図6Bは、本発明の実施例による競馬レースからの結果と選択された着順とに基づくスロットゲームに対する入力を決定するための一例となるルールを示す。
【図7】図7は、図1のシステムによるスポーツイベントからの結果に基づくパリミューチュアルゲームを提供する一例となる方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図1は、本発明の実施例によるスポーツイベントからの結果に基づくパリミューチュアルゲームを提供する一例となるシステム10を示す。一般に、システム10は、当該賭けの結果が、例えば、競馬、ドッグレース、自動車レース、ハイアライゲーム、野球の試合、フットボールの試合、サッカーの試合、ホッケーの試合、バスケットボールの試合又はクリケットの試合などのスポーツイベントの結果によって少なくとも部分的に決定される賭けをユーザが発注することを可能にする。システム10のユーザは、標準的なカジノゲームなどの各種ゲームについて賭けを発注するかもしれない。一実施例では、各賭けは、競馬やドッグレースなどのいくつかのスポーツイベントの1つに割り当てられる。各賭けに係る資金は、当該賭けが割り当てられたスポーツイベントにかかる賭けプールに含まれる。各賭けの結果は、競馬に参加する馬の着順など、当該賭けが割り当てられるスポーツイベントの結果に少なくとも部分的に基づき決定される。各当選した賭けについて、当該当選した賭けが割り当てられたスポーツイベントに係る賭けプールから、払戻がパリミューチュアル式に決定される。
【0045】
システム10は、賭けシステムプラットフォーム12と、複数のクライアント14と、1以上のパリミューチュアル賭けプールホスト16とを有する。クライアント14は、ユーザ20に賭けシステムプラットフォーム12へのアクセスを提供するため、通信ネットワーク18を介し賭けシステムプラットフォーム12に接続されてもよい。賭けシステムプラットフォーム12は、一般にクライアント14のユーザ20から受け付けた賭け26を管理するよう動作可能であるかもしれない。パリミューチュアル賭けプールホスト16は、通信ネットワーク22を介し賭けシステムプラットフォーム12に接続されてもよく、1以上のパリミューチュアル賭けプール30を運営するようにしてもよい。一部の実施例では、賭けシステムプラットフォーム12は、オンライン賭け口座をクライアント14に提供することによって、インターネット口座の賭けを提供するインターネット賭け提供者として機能する。オンライン賭け口座を利用して、クライアント14は、口座に資金を供給し、賭けイベントに関する賭け情報を閲覧し、賭け26を発注するため、賭けシステムプラットフォーム12に係る1以上のウェブサイトとインタフェースをとるようにしてもよい。このようなオンライン賭け口座は、預かり口座、信用口座、損切り口座、ハイブリッド口座など1以上の各種タイプの口座を含むものであってもよい。
【0046】
通信ネットワーク18は、クライアント14と賭けシステムプラットフォーム12との間の有線又は無線通信を接続及び容易にし、通信ネットワーク22は、プールホスト16と賭けシステムプラットフォーム12との間の有線又は無線通信を接続及び容易にする。各通信ネットワーク18及び22は、1以上のサーバ、ルータ、スイッチ、リピータ、バックボーン、リンク及び/又は有線、光、無線又は他の適切なリンクなどのリンクによって接続される他の何れか適切なタイプの通信装置を含むものであってもよい。一般に、各通信ネットワーク18又は22は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネット、インターネットの一部又は他の何れかのデータ交換システムなどの何れかの通信ネットワークに見つけられる何れかの相互接続を含むものであってもよい。ある実施例では、通信ネットワーク18及び22は、完全に別個のものであってもよいし、部分的に重複又は一体化されていてもよいし、又は完全に重複又は一体化されていてもよい。
【0047】
プールホスト16は、パリミューチュアル賭けプール30を運営するのに適した任意のエンティティを含むものであってもよい。例えば、図1に示される実施例では、プールホスト16は、1以上の競馬場又はドッグレース場などの1以上のスポーツイベントの場所44と、1以上のOTB施設又はカジノなどの1以上のOTB(Off Track Betting)エンティティ46とを含む。図1に示されるように、各プールホスト16は、当該プールホスト16に係る各スポーツイベントに対して、1以上のパリミューチュアル賭けプール30と共にスポーツイベント情報66を維持するようにしてもよい。各パリミューチュアル賭けプール30は、当選した賭け26を発注したユーザ20に少なくとも部分的にパリミューチュアル式に分配される特定のスポーツイベントに割り当てられる賭け26に係る資金のプールである。
【0048】
スポーツイベント情報66は、各スポーツイベント場所44で行われるようスケジューリングされるスポーツイベントに関する情報、又はスポーツイベントのタイプ、イベント参加者数(例えば、馬又は犬の頭数など)、イベントの各参加者に関する情報(各プレーヤーの背番号、各馬又は犬の番号など)、スケジューリングされたイベントの開始時間、イベントのおよその長さなど、各OTBエンティティ46に係る各種情報を含む。各プールホスト16は、様々な時点で賭けシステムプラットフォーム12とスポーツイベント情報66を通信するようにしてもよい。例えば、ある実施例では、各プールホスト16は、各日の始まりにスポーツイベント情報66を賭けシステムプラットフォーム12と通信し、そのようなスポーツイベント情報66に対するリアルタイム又は実質的にリアルタイムな更新を賭けシステムプラットフォーム12に1日中送信する。
【0049】
一部の実施例では、パリミューチュアル賭けプール30は、賭け26に係る資金が賭けシステムプラットフォーム12とスポーツイベント場所44又はOTBエンティティ46との間で転送されないように、賭けシステムプラットフォーム12によって運営される。他の実施例では、パリミューチュアル賭けプール30は、賭けシステムプラットフォーム12と1以上のスポーツイベント場所44又はOTBエンティティ46などの1以上のプールホスト16の双方によって運営される。
【0050】
上述されたように、賭けシステムプラットフォーム12は、一般に通信ネットワーク18を介しクライアント14から受信した賭け26を管理するよう動作可能であってもよい。各賭け26は、賭け26を発注したユーザ20の身元、賭け26の単位賭け金、賭け発注時間、賭けに係るゲーム、特定タイプの賭け、1以上の選択された着順31など1以上の賭けパラメータ28によって規定される。賭け26の単位賭け金29は、賭けを発注したユーザ20が賭け26に賭けたい金額を表す。単位賭け金29は、ドルやポンドなどの金銭的価値、いくつかの賭けクレジット又は他の何れか適切な方法により規定されるようにしてもよい。
【0051】
システム10は、典型的には、少なくとも部分的には運に基づいて、又は偶然によって決定される1以上のゲーム入力を有する任意数のゲームに関する賭け26を提供する。システム10によって提供されるゲームは、カジノゲーム(クラップス、ブラックジャック、ルーレット、スロット、キーノー(keno)、バカラ、戦争、マネーホイール(money wheel)、ポーカー、ペイゴウポーカー(pai gow poker)、hold‘emなど)、このようなカジノゲームと同様又はそれに基づくゲーム、及び1以上のゲーム入力34を有する他のゲームを含むものであってもよい。上述したように、ゲーム入力34は、少なくとも部分的に運又は偶然によって典型的に決定されるゲームの1以上の入力を含む。図2は、本発明の一実施例によるシステム10によって提供される各種ゲームの複数の具体例となるゲーム入力34を示すチャートである。
【0052】
1以上のタイプの賭けが、賭けシステムプラットフォーム12によってユーザ20に提供される各種ゲームについて利用可能であるかもしれない。このようなタイプの賭けの一部は、カジノ又は他の賭け提供者によって提供される賭けのタイプと同様又は同一であってもよいし、他のタイプの賭けはそうでなくてもよい。例えば、クラップスゲームについては、一例となるタイプの賭け26は、7又は11ベット(7 or 11 bet)、フィールドベット(field bet)、プレースベット(place bet)又はハードウェイズベット(hardways bet)を含むかもしれない。他の例では、ルーレットゲームでは、一例となるタイプの賭け26は、黒又は赤の賭け、偶数又は奇数の賭け、ストレートベット(straight bet)(各数字の賭け)、ツーナンバーベット(two−number bet)、スリーナンバーベット(three−number bet)、フォーナンバーベット(four−number bet)、カラムベット(column bet)及びダースベット(dozen bet)を含むかもしれない。従って、複数タイプの賭け26が特定のゲームに対して利用可能であるこのような状況では、当該ゲームに関する各賭け26のパラメータは、当該賭け26のタイプを規定するかもしれない。
【0053】
一部の実施例では、スポーツイベントがレース(競馬、ドッグレース、自動車レースなど)を含む場合など、1以上の選択された着順31が賭け26に関連付けされる。選択された各着順31は、1位の着順、4位の着順、9位の着順などのレースイベントの特定の着順を表す。以下でより詳細に説明されるように、賭け26に係る選択された着順31が、選択された各着順31により終了したレースイベントの参加者の番号に基づき、当該賭け26に対する1以上のゲーム入力34を決定するのに利用される。例えば、選択された2位と4位の着順がある賭け26に関連付けされ、当該賭け26が特定の競馬レースに割り当てられている場合、当該競馬レースにおいて2位と4位で終了した馬の番号が、当該賭け26に対する1以上のゲーム入力34を決定するのに利用されるかもしれない。ある実施例では、選択された着順31は、ユーザ20から受け付けた各種賭けに対して自動的に選択される。例えば、選択された着順31は、各賭け26に対してランダムに決定されてもよい。他の実施例では、ユーザ20は、当該ユーザ20によって発注された賭け26に対して1以上の着順31を選択してもよいし、選択するオプションを有するようにしてもよい。
【0054】
一部の実施例では、特定のスポーツイベントに割り当てられた各賭け26、又はあるタイプのゲームに関する各賭け26に係る1以上の着順31は同一である。他の実施例では、特定のスポーツイベントに割り当てられる異なる賭け26、又はあるタイプのゲームに関する異なる賭け26は、異なる関連付けされた着順31を有するかもしれない。例えば、2人の賭けをした人が同一の競馬レースに割り当てられる賭け26を発注する場合、賭けをした人の1人は自分の賭け26について1位、4位及び6位の着順31を選択していたかもしれず、他方の賭けをした人は、自分の賭け26について2位、3位及び4位の着順31を選択していたかもしれない。この例では、各賭け26について1以上のゲーム入力34が、当該賭け26に係る選択された着順31のそれぞれでゴールした馬に基づき決定されると仮定する。従って、これら2つの賭け26は、異なるゲーム入力34と共に異なる賭け結果40を有するかもしれない。
【0055】
賭けシステムプラットフォーム12は、メモリ52に接続されるプロセッサ50を有するようにしてもよく、一般にクライアント14のユーザ20から受信した賭け26を管理するよう動作可能である。プロセッサ50は、一般にゲーム入力34、賭け結果40、各パリミューチュアル賭けプール30のプール金額、払戻などの各種データを決定するため、各種アルゴリズム又は計算を実行するよう動作可能である。プロセッサ50は、中央処理ユニット(CPU)や他のマイクロプロセッサなど、賭けシステムソフトウェアアプリケーション54又は他のコンピュータ命令を実行する何れか適切なプロセッサから構成されてもよいし、協調して動作する何れか適切な個数のプロセッサを有するようにしてもよい。
【0056】
メモリ52は、1以上のRAM(Random Access Memory)、ROM(Read−Only Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、FCRAM(Fast Cycle RAM)、SRAM(Static RAM)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなど、コンピュータ命令の実行を容易にするのに適した1以上の記憶装置から構成されるようにしてもよい。
【0057】
メモリ52は、一般にゲーム入力34、賭け結果40、各パリミューチュアル賭けプール30のプール金額53及び払戻42を決定する際、プロセッサ50によって利用可能な各種情報を格納するよう動作可能である。例えば、メモリ52は、一緒に配置され、又は物理的及び/又は地理的に分散可能な何れか適切な個数のデータベースから構成されてもよい。図1に示される例では、メモリ52は、ユーザ20の口座情報60と、ユーザ20から受信した賭け26に関する賭け情報62と、スポーツイベント情報66と、イベント結果32と、ゲーム入力34と、賭けシステムプラットフォーム12によって提供される各ゲームのルールセット36と、賭け結果40と、払戻42と、プールホスト16によって運営されているパリミューチュアル賭けプール30のプール金額53の何れか又はすべてを格納するようにしてもよい。
【0058】
口座情報60は、ユーザ20に関する個人情報、口座ID、ユーザパスワード、ユーザ20について維持されている各口座のタイプ、及び各口座の口座残高64など、システム10の各ユーザ20について維持される1以上の口座に関する各種情報を含むものであってもよい。ある実施例では、各ユーザ20の口座情報60は、賭けシステムプラットフォーム12によって管理されてもよい。例えば、賭けシステムプラットフォーム12は、例えば、ユーザ20から受け付けた資金の追加、必要に応じた口座とパリミューチュアル賭けプール30との間の資金の移動、及びユーザによる自らの口座から資金の引き出しの許可を含むユーザ20に係る各口座に対する口座残高64を管理してもよい。
【0059】
受け付けた賭け26に関する賭け情報62は、賭け26を発注したユーザ20の身元、賭け26の単位賭け金29、賭けシステムプラットフォーム12によって賭けが受付された時間、賭けに係るゲーム、特定タイプの賭け、1以上の選択された着順31など、ユーザ26から受け付けた各賭け26と規定するパラメータ28を含むようにしてもよい。さらに、各賭け26に関する賭け情報62は、賭けシステムプラットフォーム12によって賭け26が割り当てられたパリミューチュアル賭けプール30(存在する場合)、賭け26が保留中、完了又はキャンセルされているかなどの賭け26の状態、賭け26が完了している場合、賭け26の賭け結果40(例えば、賭け26が当たり、外れ又は引き分けと判断されたか否かなど)、賭け26に係る資金の状態など、賭け26に関する他の情報を特定するものであってもよい。
【0060】
上述したように、スポーツイベント情報66は、各種スポーツイベントに関する各種情報を含む。賭けシステムプラットフォーム12は、各時点においてレース主催者16からスポーツイベント情報66を受信するようにしてもよい。例えば、上述したように、ある実施例では、賭けシステムプラットフォーム12は、各日の始まりに各プールホスト16からスポーツイベント情報66と共に、1日中そのようなスポーツイベント情報66に対するリアルタイム又は実質的にリアルタイムな更新を受信するようにしてもよい。従って、賭けシステムプラットフォーム12によって維持されるスポーツイベント情報66は、実質的に更新され続けるようにしてもよい。
【0061】
イベント結果32は、競馬、ドッグレース、自動車レース、ハイアライゲーム、野球の試合、フットボールの試合、サッカーの試合、ホッケーの試合、バスケットボールの試合又はクリケットの試合など各種タイプのスポーツイベントからの結果を含むようにしてもよい。イベント結果32は、終了したイベントの結果を含むようにしてもよいし、あるいはいくつかの実施例では、スポーツイベント期間中のイベントの結果を含むようにしてもよい。競馬、ドッグレース又は自動車レースのイベント結果32は、例えば、当該レースイベントの各参加者の着順(各馬、犬又は自動車の着順など)、レースイベントの各参加者(各馬、犬、自動車など)に割り当てられている番号又は印、レースイベント内の特定時点における参加者の位置(自動車レースのある周の終了時における先頭の車両など)、レースイベントのゴール時間、レースイベントの公式結果の時間などを含むものであってもよい。ある実施例では、レースイベントのイベント結果32は、当該レースイベントの終了後、又はレースイベントの結果が公式発表された後、スポーツイベント場所44及び/OTBエンティティ46から受信される。
【0062】
野球の試合のイベント結果32は、例えば、次の投球がボールかストライクか、ゲームの次の打席の結果などを含むものであるかもしれない。フットボールの試合のイベント結果32は、例えば、小競り合いからの次のプレイの結果(ゲイン又はロスしたヤード数、ボールを所持又はタックルをしたプレーヤー数など)、クオーター終了時のスコア、又はゲーム終了時のスコアなどを含むものであってもよい。ハイアライのイベント結果32は、例えば、あるプレーヤーによって獲得されたスコアなどを含むものであってもよい。サッカーの試合のイベント結果32は、例えば、次のゴールを決め、次のシュートをし、次の反則をするプレーヤーの番号、次のゴール、次の反則又は次のコーナーキックの時間などを含むものであってもよい。ホッケーの試合のイベント結果32は、例えば、次のゴールを決め、次のシュートをし、次の反則をするプレーヤーの番号、又は次のゴール、次の反則又は次の警告を受けた時間などを含むものであってもよい。バスケットボールの試合のイベント結果32は、例えば、ゲーム終了時のスコア、ゲーム中のある時点でのスコア(クオーター又はハーフ終了時など)、次に得点したプレーヤーの番号、又はある時間に取得された点数などを含むものであってもよい。クリケットの試合のイベント結果32は、例えば、ラン又はイニング数を含むものであってもよい。
【0063】
上述したように、ゲーム入力34は、少なくとも部分的には運又は偶然により典型的に決定されるゲームの1以上の入力を含み、図2は、本発明の一実施例による各種ゲームの一例となるゲーム入力34を規定するテーブル90を示す。テーブル90は、第1カラム92と、第2カラム94といくつかのロー96を含む。第1カラム92は各種ゲームを示し、第2カラム94はカラム92にリストされた各ゲームの1以上のゲーム入力34を示す。各ロー96は、あるゲームと当該ゲームの1以上のゲーム入力34とを関連付ける。例えば、ロー94aは、ルーレットゲームの一例となるゲーム入力34が、(1)1〜36又は0若しくは00からの1つの番号であるシミュレートされたルーレットの回転の数字の結果、又は(2)黒、赤又は緑であるシミュレートされたルーレットスピンの結果の色であるかもしれない。
【0064】
ゲームの入力34及び賭け26の賭け結果40を決定するルール36
賭けシステムプラットフォーム12によって提供される各ゲームの1以上のルールセット36は、当該ゲームを規定するのに適した任意のルールを含むかもしれない。各ゲームのルール36は、カジノ、オンラインギャンブルサービスなどのギャンブルサービス提供者によってこのようなゲームを規定するのに使用されるルールと同一、類似又は非類似のものであってもよい。さらに、各ゲームのルール36は、選択された着順31などの賭け26のパラメータ及び/又はイベント結果32からのゲーム入力の決定方法を規定する。
【0065】
図3〜6は、(1)競馬レースからのイベント結果32と、一部のケースでは、(2)各賭け26の選択された着順31とに基づき、このようなゲームのゲーム入力34の決定方法を規定する各種ゲームの複数の例となるルールセット36を示す。複数のルールセット36が、あるゲームの各ルールセット36が関連する競馬レースの1以上の馬の番号に対応するように、各ゲームに対して提供される。いくつかの実施例では、ゲーム入力34を決定するのに利用可能な競馬レースの予想される各馬番について、異なるルールセット36が与えられるようにしてもよい。図3〜6は、8頭の馬を有する競馬レースの第1ルールセット36と、12頭の馬を有する競馬レースの第2ルールセット36とを示し、さらなるルールセット36が、他の参加頭数(すなわち、8又は12以外)を有する競馬レースの各ゲームについて与えられてもよい。
【0066】
図3は、本発明の一実施例による8又は12頭の馬を有する競馬レースから受け取ったイベント結果32に基づき、クラップスゲームに対する入力34を決定する一例となるルールセット36を示す。図4は、本発明の一実施例による(1)8又は12頭の馬を有する競馬レースから受け取ったイベント結果32と、(2)選択された着順31とに基づき、ブラックジャックゲームに対する入力34を決定する一例となるルール36を示す。図5は、本発明の一実施例による8又は12頭の馬を有する競馬レースから受け取ったイベント結果32に基づき、一般にカードゲームに対する入力34を決定する一例となるルール36を示す。図6A及び6Bは、本発明の一実施例による(1)8又は12頭の馬を有する競馬レースから受け取ったイベント結果32と、(2)選択された着順31とに基づき、スロットゲームに対する入力34を決定する一例となるルール36を示す。図3〜6に示されるルール36は単なる一例であることが理解されるべきである。同様に、他のタイプのゲームに対するゲーム入力34を決定するためだけでなく、競馬、ドッグレース、自動車レース、ハイアライゲーム、野球の試合、フットボールの試合、サッカーの試合、ホッケーの試合、バスケットボールの試合又はクリケットの試合などの他のタイプのスポーツイベントのイベント結果32からゲーム入力34を決定するためにルール36が提供されてもよい。
【0067】
ルール36はまた、各賭け26のタイプなどの賭け26のパラメータ28及び/又はイベント結果32から決定されるゲーム入力34に基づき、各賭け26に対する賭け結果40を決定する方法を規定してもよい。例えば、ブラックジャックゲームのルール36は、(1)当該賭け26に対する入力34として決定されるカードの合計値が18〜21(18と21を含む)の範囲内にある場合、賭け26は「当たり」であり、(2)入力34として決定されるカードの合計値が17未満又は21より大きい場合、賭け26は「外れ」であり、(3)入力34として決定されるカードの合計値が17に等しい場合、賭け26は「引き分け」である。
【0068】
いくつかの実施例では、ルール36はまた、当たった賭け26に対する払戻42を決定する方法を規定するようにしてもよい。あるゲームのルール36は、ゲームの当選した賭け26に対する単位賭け金29毎の払戻42が、(1)各当選した賭け26のタイプ及び/又は(2)各当選した賭け26に対して決定された1以上の入力34に基づくものであると規定してもよい。従って、(1)各賭け26のパラメータ28によって示されるように、賭け26が異なるタイプの賭け26であった場合、及び/又は1以上の異なる入力34が各賭け26に対して決定された場合、ルール36は、同じ単位賭け金29を有する2つの当選した賭け26に対して異なる払戻42を規定するかもしれない。例えば、図6A及び6Bに示される一例となるルール36を用いて、入力34(3つのリールのそれぞれの回転)がイベント結果32から決定されるスロットゲームを仮定する。ルール36はまた、当選した賭け26に対する異なる入力の組み合わせに対して各種払戻を規定するかもしれない。例えば、3つの入力34が、(1)3つのチェリー、(3)3つのレモン、(3)3つのオレンジ又は(4)3つのベルである場合には、賭け26は当たりの賭けであり、他の任意の入力34の組み合わせを有するすべての賭けは外れの賭けであるとルール36が規定していると仮定する。ルール36は、例えば、入力34として3つのチェリーを有する当たりの賭け26に対する払戻42は、入力34として3つのレモン、3つのオレンジ又は3つのベルを有する当たりの賭け26に対する払戻の3倍となることをさらに規定するかもしれない。従ってこの例では、入力34として3つのチェリーが決定される10ドル分の賭け26に対する払戻42は、入力34として3つのオレンジが決定される10ドル分の賭け26の金額の2倍となるであろう。ルール36の他の変形は、他の具体例において、異なる結果をもたらすよう実現されてもよい。
【0069】
賭け結果40は、各賭け26の結果を含み、それは、特定のゲームに対するルールセット36と当該賭け26に対して決定された1以上のゲーム入力34とに少なくとも基づき、賭けシステムプラットフォーム12によって決定されてもよい。
【0070】
当選した賭け26に対するパリミューチュアルな払戻42の決定
各パリミューチュアル賭けプール30のプール額53は、各パリミューチュアル賭けプール30内の資金の現在価値を表す。賭けシステムプラットフォーム12は、各パリミューチュアル賭けプール30に対するプール額53の現在価値を維持するため、各プールホスト16と通信するようにしてもよい。ある実施例では、賭けシステムプラットフォーム12は、当選した賭け26の払戻42などの他のデータを決定するため、プール額53を利用するかもしれない。
【0071】
各当選した賭け26に対して、賭けシステムプラットフォーム12によって、払戻42がパリミューチュアル式に決定されてもよい。例えば、あるスポーツイベントに対する各当選した賭け26の払戻は、当該賭け26に係る単位賭け金29、すべての当選した賭け26に係る単位賭け金29の合計、スポーツイベントに係るパリミューチュアル賭けプール30の金額及び/又は当選した賭け26に対して払戻42を決定することに関連するゲームに関するルール36に基づき決定される。上述したように、賭けシステムプラットフォーム12は、払戻42を決定するため、パリミューチュアル賭けプール30に対応してプール額53を利用するかもしれない。ある実施例では、当選した賭け26に対する払戻が決定される前に、パリミューチュアル賭けプール30の金額から1以上の金額が差し引かれるかもしれない。例えば、「引き分け」の賭け26及び/又は「ノーアクション」の賭け26の単位賭け金29が、払戻42の決定前にパリミューチュアル賭けプール30の額から差し引かれるようにしてもよい。さらに、払戻が決定される前に、テイクアウトが差し引かれてもよい。ある実施例では、このテイクアウトは、パリミューチュアル賭けプール30の所定のパーセンテージである。ある実施例では、テイクアウトはパリミューチュアル賭けプール30の10%である。パリミューチュアル賭けプール30のテイクアウトは、当該パリミューチュアル賭けプール30を運営するプールホストに関連付けされてもよい。例えば、スポーツイベント場所44において行われる競馬レースのパリミューチュアル賭けプール30を運営するスポーツイベント場所44は、パリミューチュアル賭けプール30からのテイクアウトの少なくとも一部を差し引き、保持するかもしれない。ある実施例では、このテイクアウトは、所定の調整に従って、プールホスト16と賭けシステムプラットフォーム12との間で分配されてもよい。
【0072】
従って、ある実施例では、あるスポーツイベントの当選した賭け26に対する払戻は、以下のように計算されるかもしれない。まず、「引き分け」の賭け26及び/又は「ノーアクション」の賭け26が、当該スポーツイベントのパリミューチュアル賭けプール30に対応するプール額53から差し引かれる。次に、残りのプール額53の所定のパーセンテージであるテイクアウトが、残りのプール額53から差し引かれる。その後、残りのプール額53は、各当選した賭け26の単位賭け金29に比例してすべての当選した賭け26に分配される。
【0073】
例えば、ある競馬レースについてクライアントAとクライアントBによって発注された当選した賭け26の単位賭け金29は、それぞれ50ドルと100ドルであると仮定する。さらに、当該競馬レースのパリミューチュアル賭けプール30に対応するプール額53は5000ドルであり、すべての「引き分け」の賭け26の合計の単位賭け金29は2000ドルであり、すべての当選した賭け26の合計の単位賭け金29は1000ドルであり、テイクアウトは10%であると仮定する。クライアントA及びBに対する払戻42を決定するため、まず、「引き分け」の賭け26に対する2000ドルが5000ドルのプール額から差し引かれ、プール額は残り3000ドルとなる。次に、10%のテイクアウト(300ドル)が除かれ、プール額は残り2700ドルとなる。その後、この残りの2700ドルが、各当選した賭け26の単位賭け金29に比例してすべての当選した賭け26に分配される。クライアントBの当選した賭け26(100ドル)の単位賭け金29は、すべての当選した賭け26(1000ドル)の合計の単位賭け金29の1/10となるため、クライアントBの賭け26に対する払戻42は、(1/10)*(2700ドル)=270ドルとなるであろう。同様にして、クライアントAの当選した賭け26(50ドル)の単位賭け金29は、すべての当選した賭け26(1000ドル)の合計の単位賭け金29の1/20となるため、クライアントAの賭け26に対する払戻42は、(1/20)*(2700ドル)=135ドルとなるであろう。
【0074】
ある実施例では、賭けシステムプラットフォーム12は、1以上のウェブページ72を運営するため、ウェブサイト及び/又はウェブサイト情報58を格納するよう動作可能な1以上のウェブサーバ56に関連付けされるか、又はそれを有するようにしてもよい。ウェブサーバ56は、通信ネットワーク18又は22に接続されてもよく、部分的又は完全に賭けシステムプラットフォーム12に一体化又は分離されてもよい。各クライアント14は、ユーザ20が通信ネットワーク18を介し情報を通信し、情報を受信することができるように、ウェブサーバ56によって運営されるウェブページ72のインタフェースを提供するよう動作可能なブラウザアプリケーション74を有するようにしてもよい。例えば、1以上のウェブページ72は、ユーザ20が、ゲームのタイプ、賭け26のタイプ、賭け26の単位賭け金29及び/又は1以上の選択された着順31などの賭け26に対する各種パラメータを選択肢、このような選択されたパラメータを有する賭け26を送信することを可能にするかもしれない。
【0075】
1以上のウェブページ72が、各種口座情報62、ユーザ20によって発注される可能性のある利用可能な賭け26に関する情報(あるスポーツイベントの現在のパリミューチュアル賭けプール30、又は特定タイプの賭け26についてすべてのユーザ20によって賭けられた金額など)、ユーザ20によって発注された賭け26の状態に関する情報(各賭け26が割り当てられるスポーツイベント、当該スポーツイベントの現在のパリミューチュアル賭けプール30、当該スポーツイベントについて特定タイプの賭け26についてすべてのユーザ20によって賭けられた金額など)など、各種情報をユーザ20に通信するよう動作可能であるかもしれない。
【0076】
スポーツイベントへの賭け26の割当て及び/又はパリミューチュアル賭けプール30
上述したように、賭けシステムプラットフォーム12は、受け付けた各賭け26のスポーツイベントへの割当てを管理し、当該賭け26に係る資金を当該スポーツイベントに対応するパリミューチュアル賭けプール30に送信する。この賭け26のパリミューチュアル賭けプール30への割当ての管理は、何れか適切な方法により実行されてもよい。ある実施例では、賭けシステムプラットフォーム12は、賭け26が賭けシステムプラットフォーム12によって受け付けされた時点の近傍において行われるようスケジューリングされているスポーツイベントに関する各種スポーツイベント情報66に基づき、各賭け26を割り当てるスポーツイベント(及び対応するパリミューチュアル賭けプール30)を決定するようにしてもよい。あるスポーツイベントに対するこのようなスポーツイベント情報66は、例えば、スポーツイベントのタイプ、スポーツイベントの参加者数、スポーツイベントの参加者に関する情報、スポーツイベントのスケジュールされた時間、及びスポーツイベントのおよその時間などを含むものであってもよい。一部の実施例では、賭けシステムプラットフォーム12は、このようなスポーツイベント情報66及び/又は他の各種情報に基づき、賭け26のパリミューチュアル賭けプール30への割当てを管理するため、1以上の適切なアルゴリズムを実行するようにしてもよい。
【0077】
賭けシステムプラットフォーム12はまた、各賭け26に割り当てられるパリミューチュアル賭けプール30及び/又はスポーツイベントを決定する際、各賭け26に係る1以上の賭けパラメータ28を考慮するようにしてもよい。例えば、いくつかの実施例では、あるゲーム(クラップス、ブラックジャック、ルーレットなど)に関する賭け26のみ、又はあるゲームに関する特定タイプの賭け(ルーレットゲームにおける個々の数字に関する賭けでなく、赤又は黒の賭けなど)が、特定のスポーツイベントに割り当てられる。他の実施例では、複数のパリミューチュアル賭けプール30は、各スポーツイベントに対応しているかもしれない。例えば、あるスポーツイベントについて、異なるパリミューチュアル賭けプール30が、異なるゲームの賭け26に対して(例えば、クラップスの賭け26、ブラックジャックの賭け26及びルーレットの賭け26について別々のプール30など)、又はあるゲームについて特定タイプの賭けに対して(例えば、ルーレットゲームの赤/黒の賭け26については第1プール30を、ルーレットゲームの個々の数字の賭け26については第2プール30をなど)利用されてもよい。このような実施例では、賭けシステムプラットフォーム12は、各賭け26に対して、(1)賭け26を割り当てるスポーツイベントと、(2)当該スポーツイベントに対応する1以上のパリミューチュアル賭けプール30の適切な1つを、賭け26の賭けパラメータに基づき決定するようにしてもよい。他の実施例では、パリミューチュアル賭けプール30は、各スポーツイベントについて与えられ、ゲーム(クラップス、ブラックジャック、ルーレットなど)又は各賭け26のタイプと関係なく、当該スポーツイベントに割り当てられたすべての賭け26に対して利用される。
【0078】
一部の実施例では、賭けシステムプラットフォーム12は、次に開始されるレース、次に賭けの受け付けがクローズされるレース、次に終了するレース、次に公式結果が与えられるレースなど、何れのスポーツイベントが次に期限となるか決定し(又は決定しようとする)、当該スポーツイベントに受け付けた賭けを割り当てる。他の実施例では、賭けシステムプラットフォーム12は、(a)次に期限となると決定され、(b)賭け26に対して1以上の他の基準を満たすスポーツイベントに当該賭け26を割り当てる。例えば、ブラックジャックゲームのルールセット36によると、ゲーム入力(カード値)34は、少なくとも8つのレース参加者を有するレース(競馬レース、ドッグレース、自動車レースなど)のイベント結果32から決定されさえすればよい。このような具体例では、賭けシステムプラットフォーム12は、ブラックジャックゲームについて受け付けた各賭け26を少なくとも8つの参加者を有する次のレースに割り当てる。
【0079】
スポーツイベントに関する進行データ80のユーザ20への通信
いくつかの実施例では、賭けシステムプラットフォーム12はまた、通信ネットワーク22を介し特定のスポーツイベントの進行に関する進行データ80を1以上のスポーツイベント場所44及び/又はOTBエンティティ46から受信するようにしてもよい。進行データ80は、例えば、スポーツイベントが進行するに従って、スポーツイベントの各参加者の位置の表示を含むかもしれない。ある実施例では、進行データ80は、スポーツイベントの映像を含み、ある実施例では、進行データ80は、スポーツイベントのライブ(又は実質的にライブ)の映像を含む。
【0080】
賭けシステムプラットフォーム12は、このような進行データ80を通信ネットワーク18を介しユーザ20に通信するようにしてもよい。ある実施例では、賭けシステムプラットフォーム12は、ブラウザアプリケーション74を用いて閲覧可能な1以上のウェブページ72を介しこのような進行データ80をユーザ20と通信するようにしてもよい。例えば、賭けシステムプラットフォーム12は、ユーザ20がスポーツイベントの進捗を追跡することができるように、当該ユーザ20によって発注された賭け26が割り当てられているスポーツイベントに関する進行データ80を示す1以上のウェブページ72をユーザ20と通信するようにしてもよい。進行データ80がスポーツイベントの映像を含む実施例では、賭けシステムプラットフォーム12は、通信ネットワーク12を介しクライアント14にこのような映像を通信するようにしてもよい。ある実施例では、賭けシステムプラットフォーム12は、スポーツイベントのライブ(又は実質的にライブ)の映像を通信ネットワーク18を介しクライアント14に通信するようにしてもよい。各種実施例では、賭けシステムプラットフォーム12は、リアルタイムに、実質的にリアルタイムに、又はある程度の遅延を有して進行データ80をユーザ20に通信するようにしてもよい。
【0081】
システム10の一般的動作
上述したように、動作に関して、賭けシステムプラットフォーム12は、ユーザ20が賭け26を発注することを可能にし、そこでは、賭け26の結果は、競馬、ドッグレース、自動車レース、ハイアライゲーム、野球の試合、フットボールの試合、サッカーの試合、ホッケーの試合、バスケットボールの試合又はクリケットの試合などのスポーツイベントの結果によって少なくとも部分的に決定される。各賭け26は、賭け26を発注したユーザ20の身元、賭け26の単位賭け金29、賭けの時間、賭けに係るゲーム、賭けのタイプ、一部の例では、1以上の選択された着順31など1以上の賭けパラメータ28によって規定される。ある期間内に様々なユーザ20から賭けシステムプラットフォーム12が受け付ける賭け26は、あるスポーツイベントに割り当てられ、賭け26の単位賭け金29は、当該スポーツイベントに対応するパリミューチュアル賭けプール30に含まれる。
【0082】
当該スポーツイベントが終了した後、スポーツイベントのイベント結果32が、賭けシステムプラットフォーム12によって受信されるかもしれない。例えば、スポーツイベントが競馬レースである場合、イベント結果32は、当該レースの各順位によりゴールした馬の番号を含むかもしれない。その後、賭けシステムプラットフォーム12は、各賭け26に対して、ゲームの1以上のゲーム入力34を決定するようにしてもよい。ゲーム入力34が各賭け26に対して同じものである状況又は実施例では、賭けシステムプラットフォーム12は、(1)受信したイベント結果32と、(2)ゲームに関する関連するルール36とに少なくも基づき、1以上のゲーム入力34を決定するようにしてもよい。例えば、スポーツイベントが競馬レースであると仮定すると、賭けシステムプラットフォーム12が図3に示されるクラップスのルール36を使用する実施例では、賭けシステムプラットフォーム12は、(1)競馬レースの受信した結果32と、(2)図3に示されるルール36とに基づき、クラップスゲームのゲーム入力34として、シミュレートされた第1のサイコロの投げ目と第2のサイコロの投げ目を決定するようにしてもよい。図3に示されるルール36を使用して、賭けシステムプラットフォーム12は、レースの参加者数に対応する適切なルールセットを選択するようにしてもよい。決定されたシミュレートされた第1及び第2のサイコロの投げ目が、各賭け26について使用される。
【0083】
あるいは、異なる賭け26について異なるゲーム入力34が使用される状況又は実施例では、賭けシステムプラットフォーム12は、(1)受信したイベント結果32と、(2)ゲームに関する関連するルール36と、一部の例では、(3)当該賭け26の1以上の賭けパラメータ28とに少なくとも基づき、各賭け26に対する1以上のゲーム入力34を決定するようにしてもよい。例えば、再びスポーツイベントが競馬レースであると仮定して、スロットゲームの各賭け26が当該賭け26にランダムに割り当てられた3つの着順31を有する実施例を仮定する。賭けシステムプラットフォーム12は、(1)競馬レースの受信した結果32と、図6A及び6Bに示されるルール36と、(3)当該賭けに割り当てられる3つの着順31とに基づき、各スロットの賭け26に対するゲーム入力34として、第1、第2及び第3スロットマシーンリールのシミュレートされた回転の結果を決定するようにしてもよい。特に、各賭け26に対して、賭けシステムプラットフォーム12は、ルール36を用いてこれら3つの着順31によりゴールした馬の番号を、第1、第2及び第3スロットマシーンリールのシミュレートされた回転の結果に変換するようにしてもよく、当該結果は賭け26のゲーム入力として利用される。異なる着順31が異なる賭け26に割り当てられるため、第1、第2及び第3スロットマシーンリールのシミュレートされた回転の結果は、異なる賭け26に対して異なるものとなるかもしれない。
【0084】
各賭け26についてゲーム入力34を決定した後、賭けシステムプラットフォーム12は、(1)ゲームに関する関連するルール36と、(2)決定されたゲーム入力34と、一部の例では、(3)当該賭け26の1以上のパラメータ28とに少なくとも基づき、レースに割り当てられた各賭け26に対するゲームの賭け結果40を決定するようにしてもよい。いくつかの実施例では、賭けシステムプラットフォーム12は、各賭け26に対する「当たり」、「外れ」又は一部のケースでは、「引き分け」の賭け結果40を決定するようにしてもよい。例えば、上述したクラップスの例では、各賭け26に係るパラメータは、特定の数字に関する「7又は11」ベット、「フィールド」ベット、「プレース」ベットなどの賭けのタイプを規定するかもしれない。「7又は11」ベット26は、シミュレートされた2つのサイコロの合計が7又は11に等しい場合には、「当たり」と決定される。「フィールド」ベット26は、シミュレートされた2つのサイコロの合計が2、3、4、9、10、11又は12に等しい場合には、「当たり」と決定される。「プレース」ベット26は、シミュレートされた2つのサイコロの合計が賭け26を発注したユーザによって選択された数字に等しい場合には(選択された数字は、当該賭け26の賭けパラメータ28として格納されてもよい)、「当たり」と決定される。
【0085】
各賭け26の賭け結果40を決定した後、賭けシステムプラットフォーム12は、パリミューチュアル賭けプール30又はパリミューチュアル賭けプール30の少なくとも一部をパリミューチュアル式に分配する方法を決定するようにしてもよい。例えば、賭けシステムプラットフォーム12は、(1)当たりの賭け26に分配されるパリミューチュアル賭けプール30の部分と、(2)すべての当たりの賭け26の単位賭け金の合計と、(3)当選した賭け26の単位賭け金と、一部の状況では、(4)当該賭け26のタイプに基づく払戻オッズとに少なくとも基づき、各当選した賭け26に対する払戻42を決定することを含むすべての当選した賭け26へのパリミューチュアル賭けプール30の少なくとも一部の分配を決定するようにしてもよい。いくつかの状況では、1以上の賭け26は、「引き分け」であると決定されるかもしれない。例えば、ある実施例では、カード(すなわち、ゲーム入力34)がユーザトータル17に対して決定したブラックジャック賭け26は、「引き分け」と決定される。ある実施例では、存在する場合には、「引き分け」と決定されたすべての賭け26の単位賭け金は、パリミューチュアル賭けプール30において控除され(すなわち、分配されず)、以降のレース又は他のスポーツイベントにキャリーオーバーされる。
【0086】
一例となるクラップス賭けの管理
システム10の動作のさらなる例として、ゲームがクラップスであり、スポーツイベントが8頭の馬を有する競馬レースであり、クラップスゲームのゲーム入力34が図3に示されるルールによって決定された2つのサイコロであると仮定する。さらに、クラップスゲームのルール36に従って、ユーザ20に利用可能な賭け26のタイプは、
(1)「パスラインベット(pass line bet)」:ユーザ20は、2つのサイコロの合計が7又は11に等しい場合に当たりであり、2、3又は12である場合にはずれであり、その他の数である場合に引き分けとなる。
(2)「フィールドベット」:ユーザ20は、2つのサイコロの合計が3、4、9、10又は11に等しい場合に当たりであり、2又は12である場合により大きなオッズによる当たりであり、その他の数である場合に外れとなる。
(3)「プレースベット」:ユーザ20は、2〜12のある数字を選択し、2つのサイコロの合計がその選択された数字に等しい場合により大きなオッズによる当たりであり、その他の数である場合に外れとなる。
を含むかもしれない。
【0087】
さらに、様々なユーザ20からいくつかの賭け26が受け付けされ、当該競馬レースに割り当てられると仮定する。当該競馬レースに割り当てられた賭けは、「パスラインベット」として賭けパラメータ28によって規定された第1の賭け26と、「フィールドベット」として賭けパラメータ28によって規定された第2の賭け26と、「数字4に関するプレースベット」として賭けパラメータ28によって規定される第3の賭け26とを含む。さらに、競馬レースが実行され、各馬が以下の順序、すなわち、馬#2(当たり)、馬#8(プレース)、馬#7(ショー)、馬#4、馬#1、馬#3、馬#5、馬#6の順序によりゴールしたと仮定する。
【0088】
賭けシステムプラットフォーム12はまず、レースにおける馬の頭数に基づき適切なルールセット36を決定する。従って、賭けシステムプラットフォーム12は、図3に示されるルール36から、8頭の馬を有する競馬レースに対応するルールセット36を選択する。賭けシステムプラットフォーム12は、その後、クラップスゲームのゲーム入力34、すなわち、シミュレートされる第1及び第2のサイコロの投げ目を決定する。8頭の競馬レースに対する図3に示されるルール36に従って、1着の馬が馬#2であるため、シミュレートされた第1のサイコロが2となる。さらに、2着の馬が馬#8であるため、賭けシステムプラットフォーム12は、シミュレートされる第2のサイコロを決定するため、3着の馬を調べる。3着の馬は馬#7であるため、シミュレートされた第2のサイコロは第1のサイコロ、すなわち、サイコロの2の投げ目と同じになる。従って、シミュレートされた第1及び第2のサイコロの合計は4に等しくなる。
【0089】
賭けシステムプラットフォーム12は、その後当該競馬レースに割り当てられる各賭け26に対するクラップスゲームの賭け結果40を決定する。第1の賭け26(「パスラインベット」)は、「パスラインベット」に対して上述されたルールと4である2つのサイコロの合計とに基づき「引き分け」と決定される。従って、第1の賭け26に対する単位賭け金29は(「引き分け」と決定される他のすべての賭け26に対する単位賭け金29と共に)、キャリーオーバープールに割り当てられる。キャリーオーバープールは、パリミューチュアル賭けプール30において控除され(すなわち、分配されず)、以降のレース又は他のスポーツイベントにキャリーオーバーされる。すべての「引き分け」の賭け26に対する単位賭け金29がキャリーオーバープールに割り当てられた後、テイクアウトが決定され、パリミューチュアル賭けプール30の残りの金額から差し引かれるようにしてもよい。例えば、一実施例では、パリミューチュアル賭けプール30の残りの金額の10%が、テイクアウトとして控除されるかもしれない。
【0090】
第2の賭け26(「フィールドベット」)は、「フィールドベット」に対して上述されたルールと、4である2つのサイコロの合計とに基づき、「当たり」と決定される。第3の賭け26(「数字4に対するプレースベット」)はまた、サイコロの合計が4であるため、「当たり」と決定される。その後、パリミューチュアル賭けプール30の残りの部分(すなわち、テイクアウトとすべての「引き分け」の単位賭け金が控除された後の部分)からの払戻42が、第2及び第3の賭け26を含む各当選した賭け26に対してパリミューチュアル式に決定される。当選した第2の賭け26に対する払戻42は、第2の賭け26の単位かエッ金29をすべての当選した賭けの単位賭け金29の合計により除算し、その商とパリミューチュアル賭けプール30の残りの部分を乗算することによって決定されるかもしれない。当選した第3の賭け26に対する払戻42は、第3の賭け26の単位賭け金26をすべての当選した賭け26の単位賭け金29の合計により除算し、その商をパリミューチュアル賭けプール30の残りの部分と乗算し、結果として得られる積を2倍することによって決定されるかもしれない。上述したルールは、ユーザ20が当選した「プレースベット」に対してより大きなオッズにより当選していることを示すため、当選した第3の賭け26に対する払戻42が2倍される。
【0091】
図7は、図1のシステムによるパリミューチュアルレースに基づくカジノゲームギャンブルを提供する一例となる方法を示す。ステップ100において、各種ギャンブル情報及び各種ゲームに対する1以上のタイプの賭け26を提供するウェブページ72が、賭けシステムプラットフォーム12からクライアント14に通信され、ブラウザアプリケーション74により表示される。ステップ102において、システム10のユーザ20Aは、賭け26Aを規定し、それを賭けシステムプラットフォーム12に送信するため、1以上のウェブページ72とやりとりする。賭け26Aは、ユーザ20Aによって選択されたいくつかのパラメータ28によって少なくとも部分的に規定される。賭け26Aに対するパラメータは、ユーザ20Aの身元、単位賭け金29、賭けが送信された時間、特定のゲーム(クラップス、ブラックジャック、スロット、ルーレットなど)、特定タイプの賭け、あるゲームに対しては1以上の選択された着順31を含む。
【0092】
ステップ104において、賭けシステムプラットフォーム12は、1以上のスポーツイベント場所44及び/又はOTBエンティティ46から、各種競馬レース及びドッグレースに対するスポーツイベント情報66を受け取る。各レースに対するスポーツイベント情報66は、少なくともレースのタイプ、レースの参加者数、レースの各参加者に割り当てられた番号、レースのスケジュールされた開始時間、及びレースのおよその時間を含む。
【0093】
ステップ106において、賭けシステムプラットフォーム12は、各レースに参加する馬又は犬の頭数及び各レースのスケジュールされた開始時間を含む、ステップ104において受信した各種スポーツイベント情報66に基づき、賭け26Aを特定のレースに割り当てる方法を決定するため、アルゴリズム群を実行する。本実施例では、賭けシステムプラットフォーム12は、(a)次に期限が来ると判断され、(b)賭け26Aのタイプに対する十分な数の参加者を有するレースに賭け26Aを割り当てる。ステップ108において、賭けシステムプラットフォーム12は、賭け26Aに対する選択された単位賭け金29の資金を、賭け26Aが割り当てられた競馬レースに対応するパリミューチュアル賭けプール30に移転する。ステップ110において、賭けシステムプラットフォーム12は、賭け26Aの単位賭け金29をパリミューチュアル賭けプール30に対応するプール額53に追加し、ユーザ20Aに対して維持される口座残高64から賭け26Aの単位賭け29を差し引く。上述したように、一部の実施例では、賭けシステムプラットフォーム12はまた、賭け26Aを割り当てるべきレース及び/又はパリミューチュアル賭けプール30を決定する際に、賭け26Aに係る1以上の賭けパラメータ28を考慮するようにしてもよい。例えば、いくつかの実施例では、賭けシステムプラットフォーム12は、賭け26Aのゲーム(クラップス、ブラックジャック、ルーレットなど)及び/又は当該ゲームに関する賭けのタイプ(ルーレットゲームにおける赤又は黒についての賭けなど)に対応するパリミューチュアル賭けプール30に賭け26Aを割り当てるようにしてもよい。
【0094】
ステップ112において、賭けシステムプラットフォーム12は、特定の競馬レースに対する賭けの実行をクローズし、これにより、当該競馬レースにはさらなる賭け26は割り当てられない。ステップ114において、当該競馬レースが開始される。ステップ116において、当該競馬レースの進行が、ユーザ20Aがリアルタイムに又は実質的にリアルタイムに当該競馬レースの進行を追跡できるように、競馬レースを運営するスポーツイベント場所44から賭けシステムプラットフォーム12とユーザ20Aによって使用されているクライアント14に通信される。上述されたように、進行データ80は、当該競馬レースのライブ又は実質的にライブなストリーミング映像を含むかもしれない。
【0095】
ステップ118において、当該競馬レースの終了後、イベント結果32が、スポーツイベント場所44において決定され、賭けシステムプラットフォーム12に通信される。イベント結果32は、当該競馬レースの各馬の割り当てられた番号と着順を含む。ステップ120において、賭けシステムプラットフォーム12は、賭け26Aに関するゲーム(クラップス、ブラックジャック、スロット、ルーレットなど)に係る複数のルールセット36からあるルールセット36を選択する。ある実施例では、賭けシステムプラットフォーム12は、各ゲームタイプに対して、異なるレース参加者数について異なるルールセット36を維持し、ステップ120において、賭け26Aが割り当てられた競馬レースの投数に対応するルールセット36を選択する。
【0096】
ステップ122において、賭けシステムプラットフォーム12は、ステップ120において選択されたルールセット36を利用して、ステップ102においてユーザ20Aによって選択された着順31など賭け26Aのイベント結果32及び/又はパラメータ28に基づき、賭け26Aに対して1以上のゲーム入力34を決定する。当該競馬レースに割り当てられた他の各賭け26に対するゲーム入力34がまた決定される。ステップ124において、賭けシステムプラットフォーム12は、ステップ120において選択されたルールセット36を利用して、賭け26Aの賭け結果と共に、当該競馬レースに割り当てられた他の各賭け26の賭け結果を決定する。本実施例では、賭け26Aの賭け結果40は、「当たり」、「外れ」又は「引き分け」である。
【0097】
賭け26Aがステップ124において「当たり」と判断された場合、ステップ126において、賭けシステムプラットフォーム12によって賭け26Aと共に、当該競馬レースに割り当てられた他の各当選した賭け26に対する払戻が決定される。賭け26Aに対する払戻42は、賭け26Aの単位賭け金29、当該競馬レースに割り当てられたすべての当選した賭け26(賭け26Aを含む)の単位賭け金29の合計、パリミューチュアル賭けプール30の金額、及び/又は当選した賭け26に対する払戻42を決定することに関連するルール36に基づき決定される。上述したように、賭け26Aを含む各当選した賭け26に対する払戻42は、(1)当該競馬レースに割り当てられたすべての「引き分け」賭け26に対する合計の単位賭け金29と、(2)テイクアウトとを控除した後、パリミューチュアル式に決定されるかもしれない。ステップ128において、賭け26Aに対して決定された払戻42は、ユーザ20Aに係る口座残高64に追加される。
【0098】
賭け26Aがステップ122において「外れ」と判断された場合、ステップ130において、賭け26Aに対する払戻42は決定されない。賭け26Aがステップ124において「引き分け」又は「ノーアクション」と判断された場合、ステップ132において賭け26Aに対する払戻42は決定されず、賭け26Aの資金は(単位賭け金29の金額による)、キャリーオーバープール(他の各「引き分け」の賭け26に対する資金と共に)キャリーオーバープールに投入される。キャリーオーバープールの資金は、パリミューチュアル賭けプール30内で維持され、賭け26Aが(他の各「引き分け」の賭け26と共に)、次のレース又は他のスポーツイベントに対して存続し続けるように、本方法はステップ114に戻る。他の実施例では、キャリーオーバーの資金は、パリミューチュアル賭けプール30から控除され、本方法は、キャリーオーバーの資金を必要に応じて1以上の他のパリミューチュアル賭けプール30に再割り当てするようステップ106に戻る。従って、ユーザ20Aは、当該競馬レースを運営した同一のスポーツイベント場所44によって運営される次の競馬レースまで待機する必要はない。
【0099】
他の実施例では、本発明は、パリミューチュアルレースに基づくカジノゲームギャンブルを提供及び管理するステップが適切に維持される限り、より多く、より少なく、異なるステップを異なる順序による有する方法を利用することを想定しているということは理解されるべきである。
【0100】
本発明の実施例及びそれらの効果が詳細に説明されたが、当業者は、添付した請求項によって規定されるような本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な変更、追加及び省略を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0101】
10 システム
12 賭けシステムプラットフォーム
14 クライアント
16 パリミューチュアル賭けプールホスト
18 通信ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ある数の参加者を有するスポーツイベントの1以上のイベント結果を受け付けるステップと、
前記スポーツイベントの参加者数に基づき、複数のルールセットからあるルールセットを選択するステップと、
複数の賭けのそれぞれに対して、前記選択されたルールセットを前記スポーツイベントの受け付けた1以上のイベント結果に適用することによって、ゲームに対する1以上の入力を決定するステップと、
前記複数の賭けのそれぞれに対して、前記1以上の決定された入力に少なくとも基づき前記ゲームの結果を決定するステップと、
から構成されることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−78636(P2013−78636A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−285715(P2012−285715)
【出願日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【分割の表示】特願2007−510986(P2007−510986)の分割
【原出願日】平成17年4月29日(2005.4.29)
【出願人】(506361856)シーエフピーエイチ, エル.エル.シー. (75)
【Fターム(参考)】