説明

スライドレールユニット、ラックキャビネット、取外具、及び、取外方法

【課題】移動レールを中間レールから取り外すのに必要となる作業スペースを小さくでき、更に、架台の安定性を高めることができるスライドレールユニット、ラックキャビネット、取外具、及び、取外方法を提供する。
【解決手段】スライドレールユニットは、ラックキャビネット100の支柱に取り付け可能なアウターレール4(固定レール)と、このアウターレール4に対して引き出し可能に支持される中間レール5と、この中間レール5に対して引き出し可能に支持されるインナーレール6(移動レール)と、を含むスライドレール2と、中間レール5からのインナーレール6の引き出しは許容しつつ、アウターレール4からの中間レール5の引き出しは実質的に抑止するストッパー3と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスライドレールユニット、ラックキャビネット、取外具、及び、取外方法に関し、詳しくは中間レールから移動レールを取り外す技術に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の技術として、特許文献1は、架台に固定された固定レールと、この固定レールに対して引き出し可能に支持される中間レールと、この中間レールに対して引き出し可能に支持される移動レールと、から構成されるスライドレールを開示する。上記の移動レールには載置台が取り付けられており、この載置台の上にガスの分析計ユニットが載置される。そして、分析計ユニットを載置台と共に自由に持ち運びできるよう、移動レールが中間レールから取り外せるようになっている。
【0003】
詳しくは、通常の使用状態では、分析計ユニットが移動レール共々、中間レールから不用意に抜け出して落下してしまうのを防止するために、移動レールと中間レールとの間にはロック機構が設けられている。このロック機構は、中間レールに設けたロックピンと、移動レールに設けたスプリングストッパーと、によって構成されている。この構成で、分析計ユニットを架台から手前に引き出していくと、固定レールに対して中間レールが最大限引き出された状態となると共に、中間レールに対して移動レールが引き出されていく。やがて、上記のロック機構が作動すると、中間レールに対する移動レールのそれ以上の引き出しが阻止されるようになっている。
【0004】
この状態から上記持ち運びの際には、先ず、上記のロック機構によるロックを解除しつつ、載置台を更に手前に引き出す。このとき、中間レールは固定レールに対して最大限引き出された状態である。換言すれば、中間レールは固定レールによって引き止められた状態にある。そして、移動レールが中間レールから完全に引き出されると、分析計ユニットは、載置台や移動レールと共に自由に持ち運びできるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−236970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述した特許文献1のスライドレールは、以下のような問題点があった。即ち、上記持ち運びの際に中間レールから移動レールを完全に引き出すには、既に中間レールが固定レールに対して最大限引き出された状態となっているせいで、架台の正面側に相当の作業スペースを確保する必要があった。
【0007】
また、上記持ち運びの際に中間レールから移動レールを完全に引き出す際、架台全体の重心がより一層、架台の正面側に移ってしまうので、架台の安定性の観点からも改善の余地があった。
【0008】
本願発明の目的は、上述した課題を解決できる、スライドレールユニット、ラックキャビネット、取外具、及び、取外方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明の第一の観点によれば、以下のように構成されるスライドレールユニットが提供される。即ち、スライドレールユニットは、ラックキャビネットの支柱に取り付け可能な固定レールと、この固定レールに対して引き出し可能に支持される中間レールと、この中間レールに対して引き出し可能に支持される移動レールと、を含むスライドレールと、前記中間レールからの前記移動レールの引き出しは許容しつつ、前記固定レールからの前記中間レールの引き出しは実質的に抑止する引出抑止手段と、を備える。
【0010】
本願発明の第二の観点によれば、以下のように構成されるラックキャビネットが提供される。即ち、支柱と、前記支柱に取り付け可能な固定レールと、この固定レールに対して引き出し可能に支持される中間レールと、この中間レールに対して引き出し可能に支持される移動レールと、前記中間レールからの前記移動レールの引き出しは許容しつつ、前記固定レールからの前記中間レールの引き出しは実質的に抑止する引出抑止手段と、を備える。
【0011】
本願発明の第三の観点によれば、以下のように構成される取外具が提供される。即ち、取外具は、ラックキャビネットの支柱に取り付け可能な固定レールと、この固定レールに対して引き出し可能に支持される中間レールと、この中間レールに対して引き出し可能に支持される移動レールと、を含むスライドレールのうち、前記移動レールを前記中間レールから取り外すためのものである。前記取外具は、前記中間レールからの前記移動レールの引き出しは許容しつつ、前記固定レールからの前記中間レールの引き出しは実質的に抑止する。
【0012】
本願発明の第四の観点によれば、ラックキャビネットの支柱に取り付け可能な固定レールと、この固定レールに対して引き出し可能に支持される中間レールと、この中間レールに対して引き出し可能に支持される移動レールと、を含むスライドレールのうち、前記移動レールを前記中間レールから取り外すに際し、以下のような方法が採用される。即ち、前記固定レールからの前記中間レールの引き出しは実質的に抑止しつつ、前記中間レールから前記移動レールを引き出す。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、移動レールを中間レールから取り外すのに必要となる作業スペースを小さくでき、更に、架台の安定性を高めることができるスライドレールユニット、ラックキャビネット、取外具、及び、取外方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第一実施形態に係るスライドレールユニットの斜視図
【図2】第二実施形態に係るラックキャビネットの斜視図
【図3】第二実施形態に係るスライドレールユニットの正面図
【図4】第二実施形態に係るスライドレールユニットに設けられた規制機構の斜視図
【図5】図4のV−V線断面図であって、上記規制機構の作動説明図
【図6】第二実施形態に係る取外具の分解斜視図
【図7】上記取外具の第一の状態と第二の状態を示す図
【図8】上記スライドレールユニットの作動説明図
【図9】上記スライドレールユニットの作動説明図
【図10】上記スライドレールユニットの作動説明図
【発明を実施するための形態】
【0015】
<第一実施形態>
以下、図1を参照しつつ、本願発明の第一実施形態を説明する。
【0016】
スライドレールユニット1は、スライドレール2と、引出抑止手段としての取外具であるストッパー3と、を備えて構成されている。スライドレール2は、ラックキャビネット100の支柱101に取り付けられた固定レールとしてのアウターレール4と、このアウターレール4に対して引き出し可能に支持される中間レール5と、この中間レール5に対して引き出し可能に支持される移動レールとしてのインナーレール6と、を含んで構成されている。そして、インナーレール6は、例えば、各種の計測機器やコンピュータ機器、サーバー機器などの被支持装置7に取り付けられている。
【0017】
詳しくは、上記のアウターレール4は、ラックキャビネット100の支柱101に対してブラケット8を介して略水平となるように固定されている。また、アウターレール4と中間レール5の間、及び、中間レール5とインナーレール6の間には、夫々、図示しないボールが挟まれている。
【0018】
また、ストッパー3は、上記の支柱101とブラケット8を順に介してアウターレール4に固定されている。この構成で、ストッパー3は、図1に示す状態で、中間レール5からのインナーレール6の引き出しは許容しつつ、アウターレール4からの中間レール5の引き出しは実質的に抑止するようになっている。
【0019】
本実施形態に係るスライドレールユニット1によれば、中間レール5からインナーレール6をアウターレール4に近い位置で取り外すことが可能となる。
【0020】
従って、中間レール5からインナーレール6を取り外す際に必要となる、ラックキャビネット100の正面側の作業スペースをコンパクトとすることができる。また、別の観点から言えば、中間レール5からインナーレール6を取り外す際、前述の特許文献1の構成と比較して、ラックキャビネット100全体の重心が過度にラックキャビネット100の正面側に移ってしまうのを抑制できるので、ラックキャビネット100の安定性に優れる。
【0021】
<第二実施形態>
次に、図2〜図10を参照しつつ、本願発明の第二実施形態を説明する。なお、上記第一実施形態で説明した構成要素と対応する構成要素については原則として同一の符号を付すこととする。
【0022】
(ラックキャビネット100)
図2に示すラックキャビネット100は、図示しないキャスターを四方に備える底板102と、この底板102に立てた状態で設けられる4本の支柱101と、支柱101を挟んで底板102と対面する天板103と、を主たる構成として備えている。そして、被支持装置7は、スライドレール2を介して支柱101に支持されるようになっている。
【0023】
図2には、被支持装置7の三つの状態が図示されている。即ち、ラックキャビネット100の上段では被支持装置7がラックキャビネット100内に完全に収容されている、被支持装置7の収容状態が示されている。同様に、ラックキャビネット100の中段では被支持装置7がラックキャビネット100から正面側に引き出され、被支持装置7の上面や側面のメンテナンスが可能となる、被支持装置7の通常メンテナンス状態が示されている。そして、ラックキャビネット100の下段では被支持装置7がラックキャビネット100から取り外された、被支持装置7の取り外し状態が示されている。
【0024】
ここで、本願明細書で用いる用語を定義する。図2において、被支持装置7をラックキャビネット100から引き出す方向を以下、単に「引出方向」と称し、符号PUで図示することとする。同様に、被支持装置7をラックキャビネット100に収容する方向を以下、単に「収容方向」と称し、符号ACで図示することとする。つまり、引出方向PUと収容方向ACは、反対の関係にある。
【0025】
各支柱101は、例えば図8に示すように、平面視で一部を欠いた枠部101aと、引出方向PUに対して垂直な第一取付面101bを有する第一支持部101cと、引出方向PUに対して平行な第二取付面101dを有する第二支持部101eと、から構成されている。そして、第一支持部101cの第一取付面101bには上下方向に多数の取付穴101fが並べて形成されており、これらの取付穴101fを用いることで、図2に示す被支持装置7の前面パネル7aを支柱101の第一支持部101cに対してねじ止めできるようになっている。
【0026】
(スライドレールユニット1)
本実施形態において、スライドレールユニット1は、図2に示すように、スライドレール2と、引出抑止手段としての取外具であるストッパー3と、を主たる構成として備えている。図示するように、スライドレールユニット1は被支持装置7を挟むように一対で設けられる。そして、各スライドレールユニット1は、ラックキャビネット100の正面側から見て左右対称であることから、以降の説明では、一対のスライドレールユニット1のうち図2において紙面手前側となるスライドレールユニット1のみを説明し、他方の説明は割愛する。
【0027】
(スライドレール2)
図3に示すように、スライドレール2は、支柱101に取り付けられた固定レールとしてのアウターレール4と、このアウターレール4に対して引き出し可能に支持される中間レール5と、この中間レール5に対して引き出し可能に支持される移動レールとしてのインナーレール6と、を含んで構成されている。そして、図3の正面視においては、アウターレール4は中間レール5を収容する関係にあり、中間レール5はインナーレール6を収容する関係にある。また、これらのアウターレール4、中間レール5、インナーレール6は、図2に示す引出方向PUにおいて何れも略同じ長さとなっている。また、図2に示すようにスライドレール2は支柱101に対して略水平に取り付けられている。この構成で、インナーレール6は、図3に示すように、被支持装置7の側面7bに固定されている。
【0028】
詳しくは、図3に示すように、上記のアウターレール4は、支柱101の第二支持部101e(図8を併せて参照)に対してブラケット8を介して固定されている。アウターレール4の上下にはボール溝4aが形成されている。同様に、インナーレール6の上下にはボール溝6aが形成されている。そして、中間レール5の上下には、アウターレール4のボール溝4aと対向する第一ボール溝5aと、インナーレール6のボール溝6aに対向する第二ボール溝5bが形成されている。この構成で、アウターレール4のボール溝4aと中間レール5の第一ボール溝5aとの間には図示しない複数のボールが挟まれており、アウターレール4からの中間レール5のスムーズな引き出しが実現されている。同様に、中間レール5の第二ボール溝5bとインナーレール6のボール溝6aとの間には図示しない複数のボールが挟まれており、中間レール5からのインナーレール6のスムーズな引き出しが実現されている。
【0029】
(スライドレール2の規制構造)
次に、図4及び図5を主として参照しつつ、中間レール5からのインナーレール6の所定量以上の引き出しを規制する規制手段としての規制構造Rについて説明する。本実施形態において規制構造Rは、図4に示すように、インナーレール6に取り付けられた弾性部材としてのディスコネクトスプリング9を含んで構成されている。
【0030】
詳しくは、ディスコネクトスプリング9は、実質的に垂直となっており且つ中間レール5に対して対向するインナーレール6の面としての垂直面6bに取り付けられている。このディスコネクトスプリング9は、ステンレス板の折り曲げ形成によって構成されている。このディスコネクトスプリング9は収容方向ACに延びている。このディスコネクトスプリング9は、収容方向ACに沿って順に、取付部9aと第一傾斜部9b、爪保持部9c、第二傾斜部9dを備えている。
【0031】
取付部9aは、インナーレール6の垂直面6bに対してスポット溶接によって固定されている。第一傾斜部9bは、図5(a)に示すように、取付部9aから離れるにつれてインナーレール6の垂直面6bからも離れるように傾斜している。爪保持部9cには、図4に示すように上下一対の爪9eが形成されている。爪9eは、図5(a)に示すように爪保持部9cから中間レール5に向かって突出している。爪9eの取付部9a側端部には図5(a)の断面視において爪保持部9cに対して略垂直となる第一の縁としての垂直縁9fが形成されている。一方、爪9eの第二傾斜部9d側端部には爪保持部9cに対して傾斜する第二の縁としての傾斜縁9gが形成されている。第二傾斜部9dは、爪保持部9cから離れるにつれてインナーレール6の垂直面6bに対して接近するように傾斜している。
【0032】
一方で、実質的に垂直となっており且つインナーレール6に対して対向する中間レール5の面としての垂直面5cには、爪9eの少なくとも一部又は全部を収容可能な収容部としての収容孔5dが図4に示すように一対で形成されている。図5(b)に示すように、収容孔5dの縁5eは、中間レール5の垂直面5cに対して略垂直となっている。
【0033】
以上の構成で、上記の規制構造Rは、以下のように作動する。図5(a)には規制構造Rによる上記の規制が発揮される直前の状態が示され、図5(b)には規制構造Rによる上記の規制が発揮されている状態が示されている。図5(a)の状態では、ディスコネクトスプリング9の爪9eは、ディスコネクトスプリング9の自己弾性復元力によって中間レール5の垂直面5cに対して押し当てられている。この状態で、インナーレール6を中間レール5から引出方向PUに更に引き出すと、爪9eが収容孔5dに至って、ディスコネクトスプリング9の自己弾性復元力によって爪9eは収容孔5d内に収容される。続けて、インナーレール6を中間レール5から引出方向PUへ更に引き出すと、やがて、図5(b)に示すように、爪9eの垂直縁9fが収容孔5dの縁5eに対して突き当る。ここで、ディスコネクトスプリング9の爪9eの垂直縁9fも、中間レール5の収容孔5dの縁5eも、何れも引出方向PUに対して略垂直であるから、図5(b)の状態よりもインナーレール6を中間レール5から引き出すことは規制されるようになっている。
【0034】
一方、図5(b)の状態からインナーレール6を中間レール5に対して収容方向ACへ押し込むと、先ず、ディスコネクトスプリング9の爪9eの垂直縁9fが中間レール5の収容孔5dの縁5eから離れる。次いで、爪9eの傾斜縁9gの存在により、ディスコネクトスプリング9は、インナーレール6の垂直面6bへ向かって押し退けられる。この結果、図5(b)の状態から図5(a)の状態へと問題なく移行する。要するに、規制構造Rによる上記規制は、インナーレール6を中間レール5から引出方向PUに引き出す場合にのみ作動するものであって、インナーレール6を中間レール5に対して収容方向ACへ押し込む場合には作動しないようになっている。
【0035】
(ストッパー3)
次に、図6及び図7を参照しつつ、ストッパー3について説明する。ストッパー3は、中間レール5からのインナーレール6の引き出しは許容しつつ、アウターレール4からの中間レール5の引き出しは実質的に抑止する引出抑止手段としての取外具である。このストッパー3は、図2や図3、図7、図8に示すように、支柱101の第一支持部101cの第一取付面101bに対して固定されている。更に言えば、図3に示すように、ストッパー3は、スライドレール2に近い位置で支柱101に取り付けられている。図2に示すように、スライドレールユニット1を構成するスライドレール2とストッパー3は、ラックキャビネット100の高さ方向に関して略同一の高さ位置となるように揃えられている。そして、図6に示すように、ストッパー3は、台座としてのベース10と、回転部材としてのツマミ11と、を主たる構成として備えている。
【0036】
ベース10は、ツマミ11を支柱101に対して安定して取り付けるための台座であって、やや肉薄の第一台座部12と、やや肉厚の第二台座部13と、を備えている。これら第一台座部12と第二台座部13には、ベース10を支柱101の第一支持部101cに対して固定するための取付孔としての皿穴12a、13aが形成されている。皿穴12aと皿穴13aとの間隔は、図8に示す取付穴101fの形成間隔と略一致している。この構成で、ベース10は、図6に示す皿ネジ14を用いて、支柱101の第一支持部101cに対して固定できるようになっている。
【0037】
上記の第一台座部12には、更に、ベース10に対してツマミ11を回転自在に取り付けるための軸孔12bが形成されている。この軸孔12bの中心軸Cが、ツマミ11の回転軸を実質的に規定する。
【0038】
ツマミ11は、貫通孔11aが形成されたツマミ本体15と、指で把持することが可能な把持部としてのツマミ部16と、から構成されている。ツマミ本体15は、貫通孔11aから離れる方向へ延びており、ツマミ部16は貫通孔11aから離れた位置でツマミ本体15と一体形成されている。この構成で、ツマミ11の貫通孔11aにシャフト17を挿入し、シャフト17の先端を第一台座部12の軸孔12bに捩じ込むことで、ツマミ11は、図7に示すように、ベース10に対して回転自在となっている。本実施形態では、図6に示されるツマミ11の回転軸としての中心軸Cは、図8に示すようにインナーレール6の引出方向PUに対して実質的に平行となっている。また、ツマミ11は、第一台座部12と第二台座部13との間に形成される段差との干渉の存在により、第一台座部12の長手方向を基準として両側に略90度だけ、回転できるようになっている。更には、ツマミ11は、図7(a)に示す起立位置を保持可能に構成されている。
【0039】
以上の構成により、ストッパー3は、図7(a)に示す第一の状態と、図7(b)に示す第二の状態と、の間で切換可能に構成されている。
【0040】
第一の状態は、図7(a)に示すように、ストッパー3のツマミ11が起立している状態である。このとき、ツマミ11は、ラックキャビネット100の正面側から見て、ブラケット8とアウターレール4、中間レール5、インナーレール6の何れに対しても全く重複しない関係にある。従って、第一の状態では、ツマミ11の先端11bが中間レール5の引出側端部5f(図8参照)に対して引き出し側から接触不能となっている。それ故、図7(a)に示される第一の状態にあるときは、図8に示すように、中間レール5からのインナーレール6の引き出しと、アウターレール4からの中間レール5の引き出しと、がともに許容されている。
【0041】
第二の状態は、図7(b)に示すように、ストッパー3のツマミ11がスライドレール2側に90度、倒れている状態である。このとき、ツマミ11は、ラックキャビネット100の正面側から見て、ブラケット8とアウターレール4、中間レール5に対しては重複する関係にあり、一方で、インナーレール6に対しては全く重複しない関係にある。従って、第二の状態では、ツマミ11の先端11bが中間レール5の引出側端部5f(図8参照)に対して引き出し側から接触可能となっている。それ故、図7(b)に示される第二の状態にあるときは、図9に示すように、中間レール5からのインナーレール6の引き出しは許容しつつ、アウターレール4からの中間レール5の引き出しは実質的に抑止されている。
【0042】
(規制の無効化)
次に、規制構造Rによる上記の規制を無効化するメカニズムに関して説明する。本実施形態においてストッパー3は、図7(b)や図9に示される上記第二の状態にあるとき、図10(a)〜(d)に示すように、規制構造Rによる上記の規制を無効化する機能を発揮できるようになっている。そして、この無効化は、図10(b)及び図10(c)に示すように上記第二の状態にあるストッパー3と、規制構造Rを構成しているディスコネクトスプリング9と、の干渉によって実現されている。更に言えば、この干渉は、図10(b)に示すように規制構造Rによる上記規制が発揮される前に発生し始めるようになっている。以下、図10(a)〜(d)を参照しつつ、規制構造Rによる上記の規制を無効化するメカニズムを説明する。
【0043】
図10(a)の状態は、図5(a)の状態に対応している。即ち、図10(a)の状態では、ディスコネクトスプリング9の爪保持部9cの爪9eは、ディスコネクトスプリング9の自己弾性復元力によって中間レール5の垂直面5cに対して押し当てられている。この状態で、更にインナーレール6を中間レール5から引出方向PUに引き出していくと、爪9eは一度は部分的に中間レール5の収容孔5d内に収容されるものの、図10(b)に示すように、すぐさま、ディスコネクトスプリング9の第一傾斜部9bと、ツマミ11の先端11bと、の干渉が開始する。この干渉により第一傾斜部9bと爪保持部9c、第二傾斜部9dは中間レール5の垂直面5cから離れる方向へ押し退けられる。ここで、図10(b)に示すように、ディスコネクトスプリング9の爪保持部9cの爪9eの垂直縁9fが中間レール5の収容孔5dのストッパー3側の縁5eに最も接近した状態で、爪9eが完全に収容孔5d内から排除された状態となるように、ツマミ11の長さが設定されている。従って、ディスコネクトスプリング9の爪保持部9cの爪9eの垂直縁9fと、中間レール5の収容孔5dの縁5eと、の接触によって実現される規制構造Rの上記規制が一度も発揮されないまま、図10(c)の状態へと移行することになる。換言すれば、規制構造Rによる上記規制が発揮される前に、規制構造Rによる上記規制が無効化されるようになっている。
【0044】
図10(b)の状態から更にインナーレール6を中間レール5から引出方向PUに引き出していくと、ディスコネクトスプリング9の第一傾斜部9bと、ストッパー3のツマミ11の先端11bと、の干渉により、図10(c)に示すように第一傾斜部9bはツマミ11の先端11bを乗り越える。このとき、ディスコネクトスプリング9の爪保持部9cの一対の爪9eは、第二の状態となっているストッパー3のツマミ11に対して接触しないように十分に間隔を空けて形成されているので(図4や図7(b)を併せて参照)、図10(c)に示すような、ツマミ11の先端11bに対するディスコネクトスプリング9の第一傾斜部9bの乗り上げ動作が問題なく行われるようになっている。
【0045】
図10(c)の状態から更にインナーレール6を中間レール5から引出方向PUに引き出していくと、ディスコネクトスプリング9の爪保持部9cと第二傾斜部9dがツマミ11の先端11bを順に乗り越える。そして、ディスコネクトスプリング9の第二傾斜部9dが完全にツマミ11の先端11bを離れると、ディスコネクトスプリング9は、図10(d)に示すように自己弾性復元力によってインナーレール6の垂直面6bから離れる方向へ大きく変位する。
【0046】
(収容状態から通常メンテナンス状態への作業)
以上の説明を踏まえ、被支持装置7の状態を収容状態(図2の上段)から通常メンテナンス状態(図2の中段)へと切り換えるには、ストッパー3が図7(a)に示される第一の状態となっていることを確認した上で、被支持装置7をラックキャビネット100の正面側に引き出せばよい。すると、図8に示されるように中間レール5はアウターレール4から所定量、引き出されると共に、インナーレール6は中間レール5から所定量、引き出されたところで規制構造Rによってそれ以上の引き出しが規制される。この規制により、被支持装置7はラックキャビネット100から脱落する虞がない。
【0047】
(通常メンテナンス状態から収容状態への作業)
反対に、被支持装置7の状態を通常メンテナンス状態(図2の中段)から収容状態(図2の上段)へと切り換えるには、ストッパー3が図7(a)に示される第一の状態となっていることを確認した上で、被支持装置7をラックキャビネット100内へ向かって押し込めばよい。すると、図5(b)に示されるディスコネクトスプリング9の爪保持部9cの爪9eの傾斜縁9gの存在により、ディスコネクトスプリング9の爪保持部9cの爪9eはインナーレール6の垂直面6b側へと押し退けられる。この押し退け動作により、中間レール5に対してインナーレール6を収容方向ACへ収容する動作が問題なく行われることとなる。
【0048】
(収容状態から取り外し状態への作業)
被支持装置7の状態を収容状態(図2の上段)から取り外し状態(図2の下段)へと切り換えるには、ストッパー3が図7(b)に示される第二の状態となっていることを確認した上で、被支持装置7をラックキャビネット100の正面側に引き出せばよい。すると、図9に示されるように、アウターレール4からの中間レール5の引き出しがストッパー3のツマミ11によって実質的に抑止される。また、図10に示されるように、規制構造Rによる上記規制が無効化されることとなる。従って、規制構造Rによる上記規制を解除するといった作業手順を意識することなく、図2の下段に示すように被支持装置7をラックキャビネット100に対して極めて近い位置でラックキャビネット100から取り外すことができる。換言すれば、図9に示すように、インナーレール6をアウターレール4に対して極めて近い位置でアウターレール4から取り外すことができる。
【0049】
(取り外し状態から収容状態への作業)
被支持装置7の状態を取り外し状態(図2の下段)から収容状態(図2の上段)へと切り換えるには、ストッパー3が図7(a)に示される第一の状態となっていることを確認した上で、被支持装置7をラックキャビネット100内へ向かって押し込めばよい。すると、図4に示されるディスコネクトスプリング9の第二傾斜部9dが中間レール5と干渉することで、ディスコネクトスプリング9は全体的にインナーレール6の垂直面6b側へと押し退けられる。この押し退け動作により、ディスコネクトスプリング9は問題なく中間レール5とインナーレール6との間に挿入されることとなり、また、中間レール5に対してインナーレール6を収容方向ACへ収容する動作が問題なく行われることとなる。
【0050】
(通常メンテナンス状態から取り外し状態への作業)
被支持装置7の状態を通常メンテナンス状態(図2の中段)から取り外し状態(図2の下段)へと切り換えるには、被支持装置7の状態を通常メンテナンス状態から収容状態へと一旦、切り換えてからストッパー3が第二の状態となっていることを確認した上で、被支持装置7をラックキャビネット100の正面側に引き出せばよい。
【0051】
<まとめ>
(1)以上説明したように本実施形態に係るスライドレールユニット1は、ラックキャビネット100の支柱101に取り付け可能なアウターレール4と、このアウターレール4に対して引き出し可能に支持される中間レール5と、この中間レール5に対して引き出し可能に支持されるインナーレール6と、を含むスライドレールユニット1と、中間レール5からのインナーレール6の引き出しは許容しつつ、アウターレール4からの中間レール5の引き出しは実質的に抑止するストッパー3と、を備える。以上の構成によれば、中間レール5からインナーレール6をアウターレール4に近い位置で取り外すことが可能となる。
【0052】
従って、中間レール5からインナーレール6を取り外す際に必要となる、ラックキャビネット100の正面側の作業スペースをコンパクトとすることができる。また、別の観点から言えば、中間レール5からインナーレール6を取り外す際、前述の特許文献1の構成と比較して、ラックキャビネット100全体の重心が過度にラックキャビネット100の正面側に移ってしまうのを抑制できるので、ラックキャビネット100の安定性に優れる。
【0053】
(2)上記のスライドレールユニット1は、更に、以下のように構成されている。即ち、ストッパー3は、中間レール5からのインナーレール6の引き出しと、アウターレール4からの中間レール5の引き出しと、を共に許容する第一の状態(図7(a)参照)と、中間レール5からのインナーレール6の引き出しは許容しつつ、アウターレール4からの中間レール5の引き出しは実質的に抑止する第二の状態(図7(b))と、の間で切換可能に構成される。
【0054】
以上の構成によれば、ストッパー3が上記の第一の状態と第二の状態との間で切換可能となっているので、ストッパー3の状態を切り換えるだけで、アウターレール4から中間レール5を引き出すと共に中間レール5からインナーレール6を引き出して行われる通常のメンテナンスを問題なくこなすことができる。
【0055】
なお、本実施形態においてストッパー3は、図7(a)及び図7(b)に示すように、ツマミ11の回転を利用することで上記の第一の状態と第二の状態の間で切換可能としたが、これに限らず、以下のような構成も考えられる。
【0056】
第一に、支柱101に対するストッパー3の着脱を利用することで上記の切換可能な構成を実現することとしてもよい。即ち、図7(b)に示されるストッパー3を、ツマミ11を起立させることなく単に支柱101から取り外せば、この取り外しにより、上記の第二の状態から第一の状態へと切り換ったと言うことができる。
【0057】
第二に、上記第二実施形態では、図7(b)に示されるツマミ11を中心軸Cまわりに回転可能とし、この回転を利用することで上記の切り換えを実現しているが、これに代えて、図7(b)に示されるツマミ11を紙面左右方向にスライド可能に構成し、このスライドを利用することで上記の切り換えを実現してもよい。
【0058】
第三に、図7(b)に示されるツマミ11の回転軸(中心軸C)を支柱101の長手方向と平行にすることにより、ツマミ11の回転の態様を異ならせてもよい。
【0059】
(3)上記のスライドレールユニット1は、更に、以下のように構成されている。即ち、中間レール5からのインナーレール6の所定量以上の引き出しを規制する規制構造Rが設けられる。ストッパー3は、図7(b)に示される第二の状態において、図10(a)〜(d)に示すように規制構造Rによる上記規制を無効化する機能を有する。以上の構成によれば、中間レール5からインナーレール6を取り外すに際し、規制構造Rによる上記規制の解除を意識して行う必要がなくなるので、取り扱いが容易なスライドレールユニット1が実現される。
【0060】
なお、上記の規制構造Rとしてはインナーレール6に取り付けられた弾性部材を採用し、この弾性部材として上記実施形態ではディスコネクトスプリング9を用いた。そして、このディスコネクトスプリング9は、ステンレス板の折り曲げ形成によって構成されるものとした。しかし、これに代えて、ディスコネクトスプリング9を樹脂製とすることも考えられる。この場合、インナーレール6に対するディスコネクトスプリング9の取り付けは、例えば振動溶着などの方法が考えられる。
【0061】
また、上記実施形態では中間レール5の垂直面5cには、ディスコネクトスプリング9の爪保持部9cの爪9eが収容される収容孔5dを形成することとしたが、収容孔5dに代えて収容溝を形成することとしてもよい。
【0062】
(4)上記のスライドレールユニット1は、更に、以下のように構成されている。即ち、規制構造Rによる上記規制の無効化は、図7(b)に示す第二の状態にあるストッパー3と、規制構造Rの構成要素であるディスコネクトスプリング9と、の干渉によって実現される。以上の構成によれば、規制構造Rによる上記規制の無効化が、干渉という単純な現象によって実現される。従って、上記無効化が複雑なメカニズムで実現される場合と比較して、上記無効化の繰り返し安定性に優れる。
【0063】
なお、上記実施形態においてディスコネクトスプリング9は、図10(a)に示すように取付部9aによってインナーレール6の垂直面6bに取り付けられることとしたが、これに代えて、取付部9aを第二傾斜部9dを挟んで爪保持部9cと反対側に付け替え、第一傾斜部9b側を自由端としてもよい。何れの構成も、規制構造Rを構成するディスコネクトスプリング9の第一傾斜部9bと、ストッパー3を構成するツマミ11の先端11bと、の干渉によりディスコネクトスプリング9がインナーレール6側に弾性変形するのを妨げることがない。
【0064】
(5)上記のスライドレールユニット1は、更に、以下のように構成されている。即ち、前記の干渉は、規制構造Rによる上記規制が発揮される前に発生し始める。以上の構成によれば、規制構造Rによる上記規制は図10(b)に示すように発揮される前から既に無効化されることとなるので、この点、中間レール5からのインナーレール6のスムーズな取り外しが実現される。
【0065】
(6)上記のスライドレールユニット1は、更に、以下のように構成されている。即ち、ストッパー3は、アウターレール4に対して取り付けられ、インナーレール6の引出方向PUに対して実質的に平行な回転軸を有するツマミ11を含んで構成される。図7(a)に示す第一の状態では、図8に示すように、ツマミ11は中間レール5の引出側端部5fに対して引き出し側から接触不能となっている。図7(b)に示す第二の状態では、図9に示すように、ツマミ11の先端11bが中間レール5の引出側端部5fに対して引き出し側から接触可能となっている。以上の構成によれば、簡素な構成で、上記の切換機能を有するストッパー3を構成することができる。また、簡素な構成であるからストッパー3を安価に製造できる。
【0066】
なお、上記実施形態では、ストッパー3をアウターレール4に対して支柱101やブラケット8を介して間接的に取り付けることとしたが、これに代えて、ストッパー3をアウターレール4に対して直接的に固定することとしてもよい。要するに、アウターレール4に対するストッパー3の相対的な位置に変化が起こらないような構成であれば、どのような構成であれ、採用し得る。
【符号の説明】
【0067】
1 スライドレールユニット
2 スライドレール
3 ストッパー
4 アウターレール
5 中間レール
6 インナーレール
7 被支持装置
8 ブラケット
9 ディスコネクトスプリング
100 ラックキャビネット
101 支柱

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラックキャビネットの支柱に取り付け可能な固定レールと、この固定レールに対して引き出し可能に支持される中間レールと、この中間レールに対して引き出し可能に支持される移動レールと、を含むスライドレールと、
前記中間レールからの前記移動レールの引き出しは許容しつつ、前記固定レールからの前記中間レールの引き出しは実質的に抑止する引出抑止手段と、
を備えるスライドレールユニット。
【請求項2】
請求項1に記載のスライドレールユニットであって、
前記引出抑止手段は、
前記中間レールからの前記移動レールの引き出しと、前記固定レールからの前記中間レールの引き出しと、を共に許容する第一の状態と、
前記中間レールからの前記移動レールの引き出しは許容しつつ、前記固定レールからの前記中間レールの引き出しは実質的に抑止する第二の状態と、
の間で切換可能に構成される、
スライドレールユニット。
【請求項3】
請求項2に記載のスライドレールユニットであって、
前記中間レールからの前記移動レールの所定量以上の引き出しを規制する規制手段が設けられ、
前記引出抑制手段は、前記第二の状態において前記規制手段による上記規制を無効化する機能を有する、
スライドレールユニット。
【請求項4】
請求項3に記載のスライドレールユニットであって、
前記規制手段による上記規制の無効化は、前記第二の状態にある前記引出抑制手段と、前記規制手段と、の干渉によって実現される、
スライドレールユニット。
【請求項5】
請求項4に記載のスライドレールユニットであって、
前記の干渉は、前記規制手段による上記規制が発揮される前に発生し始める、
スライドレールユニット。
【請求項6】
請求項2〜5の何れかに記載のスライドレールユニットであって、
前記引出抑止手段は、前記固定レールに対して直接的又は間接的に取り付けられ、前記移動レールの引出方向に対して実質的に平行な回転軸を有する回転部材を含んで構成され、
前記第一の状態では、前記回転部材は前記中間レールの引出側端部に対して引き出し側から接触不能となっており、
前記第二の状態では、前記回転部材の少なくとも一部が前記中間レールの引出側端部に対して引き出し側から接触可能となっている、
スライドレールユニット。
【請求項7】
支柱と、
前記支柱に取り付け可能な固定レールと、
この固定レールに対して引き出し可能に支持される中間レールと、
この中間レールに対して引き出し可能に支持される移動レールと、
前記中間レールからの前記移動レールの引き出しは許容しつつ、前記固定レールからの前記中間レールの引き出しは実質的に抑止する引出抑止手段と、
を備えるラックキャビネット。
【請求項8】
ラックキャビネットの支柱に取り付け可能な固定レールと、この固定レールに対して引き出し可能に支持される中間レールと、この中間レールに対して引き出し可能に支持される移動レールと、を含むスライドレールのうち、前記移動レールを前記中間レールから取り外すための取外具であって、
前記取外具は、前記中間レールからの前記移動レールの引き出しは許容しつつ、前記固定レールからの前記中間レールの引き出しは実質的に抑止する、
取外具。
【請求項9】
ラックキャビネットの支柱に取り付け可能な固定レールと、この固定レールに対して引き出し可能に支持される中間レールと、この中間レールに対して引き出し可能に支持される移動レールと、を含むスライドレールのうち、前記移動レールを前記中間レールから取り外すに際し、
前記固定レールからの前記中間レールの引き出しは実質的に抑止しつつ、前記中間レールから前記移動レールを引き出す、
取外方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−92259(P2011−92259A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−246643(P2009−246643)
【出願日】平成21年10月27日(2009.10.27)
【出願人】(000168285)エヌイーシーコンピュータテクノ株式会社 (572)
【Fターム(参考)】