セッションプッシュ伝送
第1のUE(ユーザ機器)は、IMSベースのサービス、例えば、IPTVサービスを登録(41)し、アプリケーションサーバとの加入シグナリング手順を使用することによって、デバイスディスカバリ手順を開始し、アプリケーションサーバは、同一のIMS加入の下、登録されている他のUE群をUEへ通知(42)することによって応答する。これによって、第1のUEは、特定のメディアセッションを開始することを登録されている他のUEから選択されたUE(43)に実現可能にすることができる。これは、選択された対象のUEへ転送するために、少なくともコンテンツ識別子と、選択されたUEのアイデンティティを含むセッションプッシュをアプリケーションサーバへ送信することによって実現される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、IMS(インターネットプロトコルマルチメディアサブシステム)ベースのメディアセッションを開始することを選択されたUEに実現可能にする、第1のUE(ユーザ機器)のための方法、第1のUEからのセッションプッシュ情報を使用して、IMSベースのメディアセッションを開始することを選択されたUEに実現可能にするアプリケーションサーバのための方法、UE及びアプリケーションサーバに関するものである。
【背景技術】
【0002】
エンドユーザは、様々なタイプのIMS(インターネットプロトコルマルチメディアサブシステム)ベースのサービス、例えば、IPTV(インターネットプロトコルテレビ)、VoD(ビデオオンデマンド)、CoD(コンテンツオンデマンド)あるいは音楽を、様々なタイプのUE(ユーザ機器)からアクセスすることができ、また、特定のサービスに属するメディアセッションを見たり聞いたりすることができる。ここで、様々なタイプのUEには、TV、PC(パーソナルコンピュータ)あるいは適切な機能が提供されているモバイルフォン(移動電話)がある。
【0003】
エンドユーザにとっては、第1のUEから、同一のIMS加入を共有する対象のUEへと、例えば、ベッドルームに置かれているPCからリビングルームに置かれているTVへと、特定のメディアセッションを移動したりコピーすることができることは価値のあることである。また、メディアセッションが別のUEへ移動される場合、1つのUEは、他のUEへとセッションのコピーが完了した後にそのセッションを終了することになる。また、エンドユーザにとっては、自身の第1のUEがメディアセッションを実行していない場合でさえも、自身の第1のUEを使用して、別のUEで特定のメディアセッションを開始することができることは有益である。
【0004】
メディアセッションの複製は、部分的には、DLNA(デジタルリビングネットワークアライアンス)規格において扱われていて、これは、例えば、ホームネットワーク内のユーザ機器群が、任意の複雑な構成設定処理を行うことなく、互いに自身のコンテンツを共有することを可能にするために、家庭用電化製品メーカによって使用される。
【0005】
また、既存のIMSベースのメッセージングソリューション、例えば、エリクソン社によるPGM(プレゼンス及びグループ管理)は、部分的にセッション伝送環境と、3GPPを取り扱う機能を含んでいる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の従来のソリューションは、いくつかの欠点を含んでいる。例えば、DNLNソリューションは、UE群がDLNA規格に準拠することを要求する。既存のユーザ機器の多数は、DLNAに準拠しておらず、また、メディアセッションの複製を別のユーザ機器にコピーする手段を持っていない。また、DLNAは、実際には、サービスプロバイダからのサービス、例えば、IPTVサービスを取り扱わず、ホーム環境内だけでの画像及びストリーミングに着目している。
【0007】
加えて、上述のIMSベースのメッセージングソリューションは、メディア、少なくとも写真の共有をユーザ間で許容することで、第1のユーザは、第2のユーザとのチャットセッションで写真を含めるようにしている。しかしながら、これらのユーザは、ストリーム化ビデオあるいはIPTVセッションを共有することは許容されない、あるいは、同一のIMS加入に属するホームネットワーク内での他のユーザ機器と共有することは許容されない。
【0008】
つまり、第1のUEが実際にメディアセッションを実行しているかどうかとは独立して、同一のIMS加入、例えば、ホームネットワーク内に属する対象のUEへとIMSベースのメディアセッションを第1のUEから移動したりコピーすることを可能にするという課題が依然として存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的は、上述の課題に対処することであり、この目的及びその他の目的は、添付の独立請求項に従う方法及び装置によって達成され、また、従属請求項に実施形態によって達成される。
【0010】
第1の構成に従えば、本発明は、IMSベースのセッションを開始することを選択されたUEに実現可能にする第1のUEに対する方法を提供する。このメディアセッションは、IMSゲートウェイを介してアプリケーションサーバによって制御され、かつIMSベースのサービスに属する。
【0011】
前記第1のUEは、
前記IMSベースのサービスに登録するための加入メッセージを前記アプリケーションサーバへ送信するステップと、
同一のIMS加入の下、前記IMSベースのサービスに登録されている他のUE群の通知を前記アプリケーションサーバから受信するステップと、
前記登録された他のUE群の内の選択されたUEに転送するために、セッションプッシュ情報を、前記アプリケーションサーバへ送信するステップとを実行し、前記セッションプッシュ情報は、前記選択されたUEのアイデンティティと前記IMSベースのサービスに属するメディアセッションに関連するコンテンツ識別子とを含んでいる。
【0012】
UEは、更に、
同一のIMSベースのサービスに登録されている他のUE群を表示するステップと、
前記登録されている他のUE群の内の1つを選択するユーザ入力を受信するステップと
を実行する。
【0013】
第2の構成に従えば、第1のUEからのセッションプッシュ情報を使用して、IMSベースのメディアセッションを開始することを、選択されたUEへ実現可能にする、アプリケーションサーバに対する方法を提供する。このメディアセッションは、IMSゲートウェイを介してアプリケーションサーバによって制御され、かつIMSベースのサービスに属する。
【0014】
前記アプリケーションサーバは、
IMSベースのサービスに前記第1のUEを登録するための加入メッセージを前記第1のUEから受信するステップと、
同一のIMS加入の下、前記IMSベースのサービスに対して登録されている他のUE群の通知を前記第1のUEへ送信するステップと、
前記登録されている他のUE群の内の選択されたUEのアイデンティティと前記IMSベースのサービスに属するメディアセッションに関連するコンテンツ識別子とを含むセッションプッシュ情報を前記第1のUEから受信するステップと、
前記セッションプッシュ情報を前記選択されたUEへ転送するステップと
を実行する。
【0015】
アプリケーションサーバは、更に、UE自身が受信先として意図されているかどうかを検証するために各UEに対して、登録されているUE群すべてに前記セッションプッシュ情報をフォーキングすることによって、前記セッションプッシュ情報を前記選択されたUEへ転送することができる。
【0016】
第3の構成に従えば、IMSベースのメディアセッションを開始することを、選択されたUEへ実現可能にするように構成されているUEを提供する。メディアセッションは、IMSゲートウェイを介してアプリケーションサーバによって制御され、かつIMSベースのサービスに属する。
【0017】
UEは、
IMSベースのサービスに登録するための加入メッセージを前記アプリケーションサーバへ送信するための登録ユニットと、
同一のIMS加入の下、前記IMSベースのサービスに登録されている他のUE群の通知を前記アプリケーションサーバから受信するための通知受信ユニットと、
前記登録された他のUE群の内の選択されたUEに転送するために、セッションプッシュ情報を、前記アプリケーションサーバへ送信するセッションプッシュユニットとを有し、
前記セッションプッシュ情報は、前記選択されたUEのアイデンティティと前記IMSベースのサービスに属するメディアセッションに関連するコンテンツ識別子とを含んでいる。
【0018】
UEには、更に、前記IMSベースのサービスに登録されている他のUE群を表示し、かつ前記登録されている他のUE群の内の1つをセッションプッシュ用の対象として選択するためのユーザ入力を受信するための選択デバイスが更に提供されていても良い。
【0019】
第4の構成に従えば、IMSベースのメディアセッションを開始することを、選択されたUEへ実現可能にする、アプリケーションサーバを提供する。メディアセッションは、第1のUEからのセッションプッシュ情報を使用して、IMSゲートウェイを介してアプリケーションサーバによって制御され、かつIMSベースのサービスに属する。
【0020】
アプリケーションサーバは、
IMSベースのサービスに前記第1のUEを登録するための加入メッセージを前記第1のUEから受信するための登録受信ユニットと、
同一のIMS加入の下、前記IMSベースのサービスに対して登録されている他のUE群の通知を前記第1のUEへ送信するための通知ユニットと、
前記登録されている他のUE群の内の選択されたUEのアイデンティティと前記IMSベースのサービスに属するメディアセッションに関連するコンテンツ識別子とを含むセッションプッシュ情報を前記第1のUEから受信するためのセッションプッシュ転送ユニットとを有し、
前記セッションプッシュ転送ユニットは、更に、前記セッションプッシュ情報を前記選択されたUEへ転送するように構成されている。
【0021】
加えて、前記メディアセッションはIPTVセッションであっても良く、また、前記コンテンツ識別子は、テレビチャンネルのアイデンティティに対応する、あるいはビデオオンデマンドあるいはコンテンツオンデマンドのアイデンティティに対応する。
【0022】
前記セッションプッシュ情報は、更に、前記メディアセッションにおける位置に関連する情報、及びコーデック情報の少なくとも一方を含んでいても良い。
【0023】
本発明の効果は、既存の規格に基づいて、選択された対象とするUEに、IMSベースのメディアセッションを第1のUEによってプッシュすることができることである。第1のUEがコンテンツ識別子を含むプッシュ情報を送信することによって、それを受信する対象とするUEは、第1のUEがメディアセッションを実行中であるか否かとは独立して、新規のセッションを開始することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】デバイスディスカバリを示す図である。
【図2】デバイスディスカバリを示すSIPシグナリング図である。
【図3】本発明の実施形態に従うSIPセッションプッシュを示すシグナリング図である。
【図4】本発明に従って、UEによって実行される例示のデバイスディスカバリ及びセッションプッシュを示すフロー図である。
【図5】本発明に従って、アプリケーションサーバによって実行される例示のデバイスディスカバリ及びセッションプッシュを示すフロー図である。
【図6】本発明に従う、例示のUEを示す図である。
【図7】本発明に従う例示のアプリケーションサーバを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下の説明では、本発明を、いくつかの実施形態と図面を参照してより詳細に説明する。限定するものではなく、また、説明の目的のために、特定の詳細を、本発明の全体理解を提供するために、特定の状況、技術等で説明する。しかしながら、当業者には、本発明が、これらの特定の詳細とは異なる別の実施形態で実施できることは明らかであろう。
【0026】
また、当業者には、以下で説明される機能群及び手段群が、プログラム化マイクロプロセッサあるいは汎用コンピュータと協働するソフトウェアを使用して、また/あるいは特定用途集積回路(ASIC)を使用して実現されても良いことが明らかであろう。本発明が方法及び装置の形態で主に説明される一方で、本発明は、コンピュータプログラム、加えて、コンピュータプロセッサ及びそのコンピュータプロセッサに接続されるメモリを備えるシステムで実現されても良いことが明らかであろう。ここで、メモリは、本明細書で開示される機能群を実行することができる1つ以上のプログラムでエンコードされている。
【0027】
本発明に従う基本概念は、第1のUE(ユーザ機器)が、アプリケーションサーバとの加入シグナリング手順を使用してIMSベースのサービス、例えば、IPTVサービスに登録することによって、デバイスディスカバリ(発見)手順を開始し、そして、アプリケーションサーバが、同一のIMS加入の下で、そのサービスに登録されている他のUE群をUEへ通知することによって応答することである。これによって、第1のUEは、少なくともコンテンツ識別子と、登録されている他のUE群から選択されたUEのアイデンティティを含むセッションプッシュを、その選択されたUEへ転送するために、アプリケーションサーバへ送信することによって、好ましくは、アプリケーションサーバが、登録されているUE群のすべてに対してメッセージをフォーキング(forking)することによって、特定のメディアセッションをその選択されたUEが開始することを実現することができる。
【0028】
つまり、本発明は、異なるUE間でセッションプッシュ情報を伝送することを、IMS基盤の下で使用するための方法を定義する。この伝送は、例えば、セッションプッシュを実現可能にするように拡張されている、オープンIPTVフォーラム(OIPF)及びTISPAN等による標準化メカニズムを利用している。
【0029】
つまり、別のUEへセッションをプッシュすることを可能にするために、第1のUEは、アプリケーションサーバとのデバイスディスカバリ手順を開始することで、オンラインで、かつサービスに登録されている他のUE群のアイデンティティを確立する。当然のことながら、UE群は同一のIMS加入の下で登録されていることも必要とする。エンドユーザが他の利用可能なUE群のアイデンティティを知っている場合、エンドユーザは、それらの内の任意のものをセッションプッシュ用の対象とするUEとして選択することができる。
【0030】
UEがIMSベースのIPTVサービスに参加する場合の例示のデバイスディスカバリ手順を図1に示す。第1のUE11、即ち、リビングルームのTVは、サービスを提供するTV AS12(IPTV アプリケーション)サーバとの加入(SUBSCRIBE)/通知(NOTIFY)シグナリングシーケンスを使用してサービスに登録する。特定のUEがセッション伝送に関与することができるようにするためには、その特定のUEは、TISPAN規格のIPTV加入ダイアログ(対話)への拡張を認識しなければならない。この拡張は、ステップ1の加入(SUBSCRIBE)で、登録するUEのアイデンティティをTV ASへ提供し、ステップ2の通知(NOTIFY)で、TV ASに、そのUEへ、現在エンドユーザで利用可能な登録されているIPTVサービスを実現可能なすべての他のUE群を通知することを可能にする。加入(SUBSCRIBE)ペイロードは、好ましくは、図1に示されるように、UEの所望の表示名、例えば、「リビングルームのTV」を示す情報で拡張されている。
【0031】
つまり、第1のUE(「リビングルームのTV」)から受信される加入(SUBSCRIBE)への応答として、TV AS12は、UE11へ、登録されている他のUE群、即ち、「トムのPC」13及び「トムのモバイル」14を通知(NOTIFY)で通知する。これは、通知(NOTIFY)ペイロードが同一の加入の登録されているすべてのUEを示す情報で拡張されているからである。ステップ2で、TV AS12は、登録されているすべてのUEを示す通知(NOTIFY)を他の登録されているUEへ送信する。その後、それぞれの更新、例えば、エンドユーザがUE群のいずれかからログアウトする場合、あるいは別のUEが加入(SUBSCRIBE)を送信する場合、登録されているすべてのUEへ送信される新規の通知(NOTIFY)が得られることになる。
【0032】
図2は、同一のIPTVサービスに登録されているUE群の上述の例示の動的ディスカバリの主要なステップ群を示す更なるSIPシグナリング図である。シグナルS1では、UE1は、IPTVアプリケーションサーバ12が宛先となるSIP加入(SIP SUBSCRIBE)登録パッケージを、IMSゲートウェイ15へ送信する。シグナルS2では、IMS GWは、SIP加入(SIP SUBSCRIBE)をASM16(認証及びセッションマネージャ)へ転送し、シグナルS3で、ASMは、そのSIP加入(SIP SUBSCRIBE)をIPTVアプリケーションサーバへ転送する。次に、シグナルS4で、IPTVアプリケーションサーバは、SIP200 OKをASMへ返信し、シグナルS5で、ASMはそのSIP200 OKをIMS GWへ転送し、シグナルS6で、IMS GWはSIP200 OK応答をUE1へ送信する。シグナルS7で、IPTVアプリケーションサーバは、同一のIPTVサービスの下で登録されているすべてのUEを含むSIP通知(SIP NOTIFY)を、この手順の発信元、即ち、UE1とUE2として生成し、そのSIP通知(SIP NOTIFY)をASMへ送信する。シグナルS8で、ASMは、SIP通知(SIP NOTIFY)をIMS GWへ転送し、さらに、IMS GWはそのSIP通知(SIP NOTIFY)を、登録されているUE群へ、即ち、シグナルS9で、UE1へ転送し、シグナルS10で、UE2へ転送する。
【0033】
第1のUEに対して、別のUEへセッションプッシュ情報を伝送するために、UEは、利用可能なUE群を表示するための手段と、セッションプッシュ情報を受信するためのUEを選択するための手段、例えば、「セッションプッシュ」用のメニューオプションとが提供されていることが好ましい。ここで、このメニューオプションでは、利用可能な登録されているUE群が表示され、エンドユーザは、表示されているUE群から、セッションプッシュ用のUEを選択するための入力を行うことができる。
【0034】
例えば、UEがエンドユーザから選択されたUEの入力を受信することによって、セッションプッシュ情報伝送が開始される場合、UEは、必要な情報を含むSIPリクエスト、即ち、SIPリファー(SIP REFER)あるいはSIPメッセージ(SIP MESSAGE)をTV ASへ送信して、セッションプッシュを実行する。セッションプッシュ情報は、メディアセッションへのリファレンス、即ち、テレビのチャンネルのようなコンテンツ識別子と、それに加えて、例えば、メディアセッションのストリームにおける特定の位置のようなメディアセッションを受信するUEがそのメディアセッションを開始することを可能にするためのメディアに関する情報、あるいはコーデックに関する情報を含んでいる。
【0035】
メディアセッションを受信するUEがサービスを、新規のセッションであるかのように起動することが可能となるので、UEは、メディアセッションがライブTVである場合に、例えば、テレビのチャンネルのアイデンティティを受信することによって、コンテンツを識別することができるようにしなければならない。また、例えば、高解像度TVから、例えば、QSVG品質の移動電話への伝送の場合には、メディアセッションを受信するUEは、そのメディアセッションをセットアップする場合に、使用するコーデックがどれであるかを知らなければならない。加えて、更なる情報として、例えば、UEでコンテンツを見られる位置を伝送することができる。
【0036】
セッションプッシュ情報は、例えば、3GPPに従うSIPリファー(SIP REFER)で送信され、これには、コンテンツ識別子がさらに含まれる。あるいは、セッションプッシュ情報は、どのセッションプッシュ情報が特定のpush(プッシュ)コマンドで送信されるかに従って、SIPメッセージで伝送される。本発明の例示の実施形態に従えば、pushコマンドは、既存のNotify、Record、SwitchToTM及びSwithToBC TISPAN IPTVEコマンドと同じ立場であり、また、IPTVSessionActionDataと呼ばれる構造を備える。この構造は、プッシュされるメディアセッションを開始するために、メディアセッションを受信するUEが必要となるデータを含んでいる。TV ASがpush(プッシュ)コマンドを含むSIPメッセージを受信する場合、TV ASは、ペイロードを付加するあるいは変更したうえで、メディアセッションを受信するUEに向けて、そのペイロードをSIPメッセージで転送する。
【0037】
図3は、第1のUE11であるUE1から、第2のUE13(UE2)への、SIPメッセージによるセッションプッシュ情報の例示の伝送を示すシグナリング図である。(図面を簡単にするために、ASMは不図示である)。シグナルS1及びS2では、UE1とUE2は、TVサービスを登録するために要求される加入(SUBSCRIBE)シグナリングシーケンスを送信し、その一部は図1及び図2で示されている。シグナルS3では、UE1は、ペイロード内にpushコマンドを含むSIPメッセージを、TV AS12を送信する。このpushコマンドは、同一のメディアセッションを別のUEが開始することを可能にするために要求される必要なメディアセッションデータを含んでいて、このデータは、以下のような、IPTVSessionActionData構造に包含されている。
【0038】
シグナルS4では、TV ASは、SIPメッセージを、シグナルS3でのデータと同一あるいは類似のデータとともに、IMS GW15へ送信する。但し、TV ASは、必要であれば、例えば、UE2に対して、VoDを表示することをどこで開始することを把握させるために、VoDタイムスタンプを含めることによって、ペイロードの一部を付加するあるいは修正する。TV ASは、この情報を、メディアポンプ、即ち、ストリーミングサーバからリクエストすることができる、あるいはTV AS自身の内部でユーザの再生位置を追跡し続けることができる。シグナルS5では、IMSゲートウェイは、すべてのUEについてのSIPメッセージをフォークして、各UEについて、そのSIPメッセージの意図されている受信先であるか否かを検証する。そして、シグナルS6では、UE2は、IMSゲートウェイを介して受信されるセッションプッシュ情報を使用して、UE1からプッシュされるメディアセッションを開始する。
【0039】
例示の実施形態に従えば、上述の新規のpushコマンドは、以下のスキーマで示されるように、IPTVSessionActionData構造内に包含されるように定義される。関連する部分についてのみ示し、太字部分が本発明に従う新規な部分である。
【0040】
【数1】
【0041】
また、TISPANは、BC(ブロードキャスト)、CoD(コンテンツオンデマンド)、及びネットワークレコード関連サービスに対するサービスアクションデータスキーマを定義する。例示の実施形態に従えば、新規のアクションデータ構造である、IPTVSessionActionDataは、以下のスキーマで示されるように、セッションプッシュをサポートするために定義される。ここでは、TISPANインポートと拡張要素は不図示である。
【0042】
【数2】
【0043】
上述のスキーマでは、強調表示の用語「name」は、リビングルームのTVのようなセッションを実行するUEの名前を示している。強調表示の用語「type」は、例えば、セットトップボックス、PCあるいは通常のモバイルフォン用のハンドセットのようなセッションを実行するUEのタイプを示している。強調表示の用語「service」は、例えば、BC(ブロードキャスト)あるいはVoD(ビデオオンデマンド)のようなサービスのタイプを示している。
【0044】
このIPTVSessionActionData−構造は、UE AからTV ASへの、また、TV ASからUE Bへのセッションプッシュ用の例示のSIPメッセージに含まれ、これは、以下の2つのスキーマにおいて強調表示されている。
【0045】
【数3】
【0046】
【数4】
【0047】
図4は、特定のメディアセッションを開始することを選択されたUEへ可能にするために、本発明に従う、セッションプッシュ手順において第1のUEによって実行されるステップ群を示すフロー図である。ステップ41で、UEは、好ましくは、SIP加入/通知シグナリングを使用して、IPTVのようなIMSベースのサービスに対して、アプリケーションサーバに登録される。ステップ42で、加入の応答として、UEは、アプリケーションサーバから通知を受信する。この通知には、同一のIMS加入の下で、IMSサービスに登録されているUEのアイデンティティを含んでいる。好ましくは、ステップ43で、UEは、利用可能な他のUE群を表示し、そうすることで、エンドユーザは、「対象とする」UEの選択を入力することが可能となり、ステップ44で、セッションプッシュを開始することになる。セッションプッシュは、選択されたUEの情報と特定のメディアセッションのコンテンツ識別子とを、選択されたUEへ転送させるためにアプリケーションサーバへ送信する。この処理は、好ましくは、アプリケーションサーバがセッションプッシュ情報を利用可能なすべてのUE群へ送信して、各UEに、自身が受信先として意図されているかどうかを検証させることによって実現する。
【0048】
図5は、図4に示すセッションプッシュ手順において、アプリケーションサーバによって実行されるステップ群を示すフロー図である。ステップ51で、第1のUEを特定のIMSサービスに登録するために、アプリケーションサーバは、第1のUEからメッセージ、好ましくは、SIP加入を受信する。ステップ52で、アプリケーションサーバは、UEをそのサービスに登録し、通知を登録されているすべてのUEへ送信することによって、同一のエンドユーザに属する登録されている他のすべてのUEを、そのUEへ通知する。この通知は、IMSサービスに登録されていて、かつ同一のエンドユーザに属する、即ち、同一のIMS加入の下で登録されているUEのアイデンティティを含んでいる。その後、ステップ53で、アプリケーションサーバは、第1のUEからセッションプッシュコマンドを受信する。このセッションプッシュコマンドは、選択された「対象とする」UEのアイデンティティとコンテンツアイデンティティとを含んでいる。そして、ステップ54で、アプリケーションサーバは、セッションプッシュ情報を選択されたUEへ転送する。この処理は、好ましくは、セッションプッシュ情報を、サービスに登録されていて、かつ同一のエンドユーザに属するすべてのUEへ送信し、各UEに、自身が受信先として意図されているかどうかを検証させることによって実現する。
【0049】
コンテンツ識別子は、例えば、テレビチャンネル、あるいは、ビデオオンデマンドあるいはコンテンツオンデマンドのアイデンティティであり得る。また、セッションプッシュ情報は、例えば、位置情報あるいはコーデック情報であり得る。
【0050】
図6は、IMSベースのメディアセッションを開始することを選択された対象とするUEに実現可能にするように構成されている、例示のユーザ機器60、即ち、TVを示していて、このUEには登録ユニット61、通知受信ユニット62、及びセッションプッシュユニット63とが提供されている。IMSベースのサービスに属するメディアセッションは、IMSゲートウェイを介してアプリケーションサーバ70によって制御される。登録ユニットは、加入メッセージをアプリケーションサーバへ送信するように構成されている。このアプリケーションサーバは、IMSベースのサービスを登録し、また、同一のサービスの下、登録されている他のUE群のディスカバリを開始する。また、通知受信ユニットは、アプリケーションサーバから、IMSベースのサービスの下で登録されている他のUEの通知を受信するように構成されていて、セッションプッシュユニットは、登録されている他のUE群の内の選択されたUEへ転送するために、セッションプッシュ情報を、アプリケーションサーバへ送信するように構成されている。
【0051】
更なる実施形態に従えば、ユーザ機器には、IMSベースのサービスに登録されている他のUE群を表示し、ユーザ入力を受信するように構成されている選択デバイスが提供される。このユーザ入力は、エンドユーザが、登録されているUE群の1つをセッションプッシュ用の対象とするデバイスとして選択することを可能にするものである。
【0052】
図7は、登録受信ユニット71、通知ユニット72、及びセッション転送ユニット73とが提供される例示のアプリケーションサーバを示し、このアプリケーションサーバは、第1のUEから受信されるセッションプッシュ情報を使用して、IMSベースのメディアセッションを開始することを選択されたUEに実現可能にするように構成されている登録受信ユニットは、UEをIMSベースのサービスに登録するために第1のUEから加入メッセージを受信し、また、同一のIMS加入の下、同一のサービスに登録されている、任意の他のUEをディスカバリするように構成されている。また、通知ユニットは、同一のIMSベースのサービスの下で登録されていて、かつディスカバリされたUE群の通知を第1のUEへ送信するように構成されていて、セッションプッシュ転送ユニットは、第1のUEからセッションプッシュ情報を受信し、そして、そのセッションプッシュ情報を選択された対象とするUEへ転送するように構成されている。
【0053】
このセッションプッシュ情報は、登録されている他のUEの内、選択されたUEの少なくともアイデンティティと、IMSベースのサービスに属するメディアセッションに関連づけられているコンテンツ識別子とを含んでいるが、例えば、VoDセッションにおいて閲覧される位置に関する情報とコーデック情報とを備えることもできる。
【0054】
図6及び図7に示されるユーザ機器とアプリケーションサーバは、プログラム化マイクロプロセッサあるいは汎用コンピュータと協働するソフトウェア機能を使用する、及び/あるいは特定用途集積回路(ASIC)を使用する、物理エンティティあるいは論理エンティティによって実現されても良いことに注意すべきである。
【0055】
本発明は、既存の規格に基づいて、第1のUEから選択されたUEへの、例えば、IPTVセッションのようなメディアセッションのセッションプッシュを実現可能にする。第1のUEは、コンテンツ識別子を含むセッションプッシュ情報を送信するので、それを受信する対象とするUEは、第1のUEがメディアセッションを実行していない場合でさえも、例えば、既存のオープンIPTVフォーラムのシーケンスに従って、新規のセッションを開始することができる。
【0056】
また、上述の実施形態群は例示としてのみ与えられるものであって、本発明を制限するものではない。添付の特許請求の範囲で請求される発明の範囲内の、他のソリューション、用途、目的、及び機能が、当業者には明らかであろう。
【0057】
略語表
TV AS テレビアプリケーションサーバ
VoD ビデオオンデマンド
BC ブロードキャスト
UE ユーザ機器、即ち、モバイルフォン、PCあるいはTVのようなエンドユーザ端末
SIP セッション開始プロトコル
IMS IPマルチメディアサブシステム
STB セットトップボックス
DLNA デジタルリビングネットワークアライアンス
PGM プレゼンス&グループ管理
【技術分野】
【0001】
本発明は、IMS(インターネットプロトコルマルチメディアサブシステム)ベースのメディアセッションを開始することを選択されたUEに実現可能にする、第1のUE(ユーザ機器)のための方法、第1のUEからのセッションプッシュ情報を使用して、IMSベースのメディアセッションを開始することを選択されたUEに実現可能にするアプリケーションサーバのための方法、UE及びアプリケーションサーバに関するものである。
【背景技術】
【0002】
エンドユーザは、様々なタイプのIMS(インターネットプロトコルマルチメディアサブシステム)ベースのサービス、例えば、IPTV(インターネットプロトコルテレビ)、VoD(ビデオオンデマンド)、CoD(コンテンツオンデマンド)あるいは音楽を、様々なタイプのUE(ユーザ機器)からアクセスすることができ、また、特定のサービスに属するメディアセッションを見たり聞いたりすることができる。ここで、様々なタイプのUEには、TV、PC(パーソナルコンピュータ)あるいは適切な機能が提供されているモバイルフォン(移動電話)がある。
【0003】
エンドユーザにとっては、第1のUEから、同一のIMS加入を共有する対象のUEへと、例えば、ベッドルームに置かれているPCからリビングルームに置かれているTVへと、特定のメディアセッションを移動したりコピーすることができることは価値のあることである。また、メディアセッションが別のUEへ移動される場合、1つのUEは、他のUEへとセッションのコピーが完了した後にそのセッションを終了することになる。また、エンドユーザにとっては、自身の第1のUEがメディアセッションを実行していない場合でさえも、自身の第1のUEを使用して、別のUEで特定のメディアセッションを開始することができることは有益である。
【0004】
メディアセッションの複製は、部分的には、DLNA(デジタルリビングネットワークアライアンス)規格において扱われていて、これは、例えば、ホームネットワーク内のユーザ機器群が、任意の複雑な構成設定処理を行うことなく、互いに自身のコンテンツを共有することを可能にするために、家庭用電化製品メーカによって使用される。
【0005】
また、既存のIMSベースのメッセージングソリューション、例えば、エリクソン社によるPGM(プレゼンス及びグループ管理)は、部分的にセッション伝送環境と、3GPPを取り扱う機能を含んでいる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の従来のソリューションは、いくつかの欠点を含んでいる。例えば、DNLNソリューションは、UE群がDLNA規格に準拠することを要求する。既存のユーザ機器の多数は、DLNAに準拠しておらず、また、メディアセッションの複製を別のユーザ機器にコピーする手段を持っていない。また、DLNAは、実際には、サービスプロバイダからのサービス、例えば、IPTVサービスを取り扱わず、ホーム環境内だけでの画像及びストリーミングに着目している。
【0007】
加えて、上述のIMSベースのメッセージングソリューションは、メディア、少なくとも写真の共有をユーザ間で許容することで、第1のユーザは、第2のユーザとのチャットセッションで写真を含めるようにしている。しかしながら、これらのユーザは、ストリーム化ビデオあるいはIPTVセッションを共有することは許容されない、あるいは、同一のIMS加入に属するホームネットワーク内での他のユーザ機器と共有することは許容されない。
【0008】
つまり、第1のUEが実際にメディアセッションを実行しているかどうかとは独立して、同一のIMS加入、例えば、ホームネットワーク内に属する対象のUEへとIMSベースのメディアセッションを第1のUEから移動したりコピーすることを可能にするという課題が依然として存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的は、上述の課題に対処することであり、この目的及びその他の目的は、添付の独立請求項に従う方法及び装置によって達成され、また、従属請求項に実施形態によって達成される。
【0010】
第1の構成に従えば、本発明は、IMSベースのセッションを開始することを選択されたUEに実現可能にする第1のUEに対する方法を提供する。このメディアセッションは、IMSゲートウェイを介してアプリケーションサーバによって制御され、かつIMSベースのサービスに属する。
【0011】
前記第1のUEは、
前記IMSベースのサービスに登録するための加入メッセージを前記アプリケーションサーバへ送信するステップと、
同一のIMS加入の下、前記IMSベースのサービスに登録されている他のUE群の通知を前記アプリケーションサーバから受信するステップと、
前記登録された他のUE群の内の選択されたUEに転送するために、セッションプッシュ情報を、前記アプリケーションサーバへ送信するステップとを実行し、前記セッションプッシュ情報は、前記選択されたUEのアイデンティティと前記IMSベースのサービスに属するメディアセッションに関連するコンテンツ識別子とを含んでいる。
【0012】
UEは、更に、
同一のIMSベースのサービスに登録されている他のUE群を表示するステップと、
前記登録されている他のUE群の内の1つを選択するユーザ入力を受信するステップと
を実行する。
【0013】
第2の構成に従えば、第1のUEからのセッションプッシュ情報を使用して、IMSベースのメディアセッションを開始することを、選択されたUEへ実現可能にする、アプリケーションサーバに対する方法を提供する。このメディアセッションは、IMSゲートウェイを介してアプリケーションサーバによって制御され、かつIMSベースのサービスに属する。
【0014】
前記アプリケーションサーバは、
IMSベースのサービスに前記第1のUEを登録するための加入メッセージを前記第1のUEから受信するステップと、
同一のIMS加入の下、前記IMSベースのサービスに対して登録されている他のUE群の通知を前記第1のUEへ送信するステップと、
前記登録されている他のUE群の内の選択されたUEのアイデンティティと前記IMSベースのサービスに属するメディアセッションに関連するコンテンツ識別子とを含むセッションプッシュ情報を前記第1のUEから受信するステップと、
前記セッションプッシュ情報を前記選択されたUEへ転送するステップと
を実行する。
【0015】
アプリケーションサーバは、更に、UE自身が受信先として意図されているかどうかを検証するために各UEに対して、登録されているUE群すべてに前記セッションプッシュ情報をフォーキングすることによって、前記セッションプッシュ情報を前記選択されたUEへ転送することができる。
【0016】
第3の構成に従えば、IMSベースのメディアセッションを開始することを、選択されたUEへ実現可能にするように構成されているUEを提供する。メディアセッションは、IMSゲートウェイを介してアプリケーションサーバによって制御され、かつIMSベースのサービスに属する。
【0017】
UEは、
IMSベースのサービスに登録するための加入メッセージを前記アプリケーションサーバへ送信するための登録ユニットと、
同一のIMS加入の下、前記IMSベースのサービスに登録されている他のUE群の通知を前記アプリケーションサーバから受信するための通知受信ユニットと、
前記登録された他のUE群の内の選択されたUEに転送するために、セッションプッシュ情報を、前記アプリケーションサーバへ送信するセッションプッシュユニットとを有し、
前記セッションプッシュ情報は、前記選択されたUEのアイデンティティと前記IMSベースのサービスに属するメディアセッションに関連するコンテンツ識別子とを含んでいる。
【0018】
UEには、更に、前記IMSベースのサービスに登録されている他のUE群を表示し、かつ前記登録されている他のUE群の内の1つをセッションプッシュ用の対象として選択するためのユーザ入力を受信するための選択デバイスが更に提供されていても良い。
【0019】
第4の構成に従えば、IMSベースのメディアセッションを開始することを、選択されたUEへ実現可能にする、アプリケーションサーバを提供する。メディアセッションは、第1のUEからのセッションプッシュ情報を使用して、IMSゲートウェイを介してアプリケーションサーバによって制御され、かつIMSベースのサービスに属する。
【0020】
アプリケーションサーバは、
IMSベースのサービスに前記第1のUEを登録するための加入メッセージを前記第1のUEから受信するための登録受信ユニットと、
同一のIMS加入の下、前記IMSベースのサービスに対して登録されている他のUE群の通知を前記第1のUEへ送信するための通知ユニットと、
前記登録されている他のUE群の内の選択されたUEのアイデンティティと前記IMSベースのサービスに属するメディアセッションに関連するコンテンツ識別子とを含むセッションプッシュ情報を前記第1のUEから受信するためのセッションプッシュ転送ユニットとを有し、
前記セッションプッシュ転送ユニットは、更に、前記セッションプッシュ情報を前記選択されたUEへ転送するように構成されている。
【0021】
加えて、前記メディアセッションはIPTVセッションであっても良く、また、前記コンテンツ識別子は、テレビチャンネルのアイデンティティに対応する、あるいはビデオオンデマンドあるいはコンテンツオンデマンドのアイデンティティに対応する。
【0022】
前記セッションプッシュ情報は、更に、前記メディアセッションにおける位置に関連する情報、及びコーデック情報の少なくとも一方を含んでいても良い。
【0023】
本発明の効果は、既存の規格に基づいて、選択された対象とするUEに、IMSベースのメディアセッションを第1のUEによってプッシュすることができることである。第1のUEがコンテンツ識別子を含むプッシュ情報を送信することによって、それを受信する対象とするUEは、第1のUEがメディアセッションを実行中であるか否かとは独立して、新規のセッションを開始することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】デバイスディスカバリを示す図である。
【図2】デバイスディスカバリを示すSIPシグナリング図である。
【図3】本発明の実施形態に従うSIPセッションプッシュを示すシグナリング図である。
【図4】本発明に従って、UEによって実行される例示のデバイスディスカバリ及びセッションプッシュを示すフロー図である。
【図5】本発明に従って、アプリケーションサーバによって実行される例示のデバイスディスカバリ及びセッションプッシュを示すフロー図である。
【図6】本発明に従う、例示のUEを示す図である。
【図7】本発明に従う例示のアプリケーションサーバを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下の説明では、本発明を、いくつかの実施形態と図面を参照してより詳細に説明する。限定するものではなく、また、説明の目的のために、特定の詳細を、本発明の全体理解を提供するために、特定の状況、技術等で説明する。しかしながら、当業者には、本発明が、これらの特定の詳細とは異なる別の実施形態で実施できることは明らかであろう。
【0026】
また、当業者には、以下で説明される機能群及び手段群が、プログラム化マイクロプロセッサあるいは汎用コンピュータと協働するソフトウェアを使用して、また/あるいは特定用途集積回路(ASIC)を使用して実現されても良いことが明らかであろう。本発明が方法及び装置の形態で主に説明される一方で、本発明は、コンピュータプログラム、加えて、コンピュータプロセッサ及びそのコンピュータプロセッサに接続されるメモリを備えるシステムで実現されても良いことが明らかであろう。ここで、メモリは、本明細書で開示される機能群を実行することができる1つ以上のプログラムでエンコードされている。
【0027】
本発明に従う基本概念は、第1のUE(ユーザ機器)が、アプリケーションサーバとの加入シグナリング手順を使用してIMSベースのサービス、例えば、IPTVサービスに登録することによって、デバイスディスカバリ(発見)手順を開始し、そして、アプリケーションサーバが、同一のIMS加入の下で、そのサービスに登録されている他のUE群をUEへ通知することによって応答することである。これによって、第1のUEは、少なくともコンテンツ識別子と、登録されている他のUE群から選択されたUEのアイデンティティを含むセッションプッシュを、その選択されたUEへ転送するために、アプリケーションサーバへ送信することによって、好ましくは、アプリケーションサーバが、登録されているUE群のすべてに対してメッセージをフォーキング(forking)することによって、特定のメディアセッションをその選択されたUEが開始することを実現することができる。
【0028】
つまり、本発明は、異なるUE間でセッションプッシュ情報を伝送することを、IMS基盤の下で使用するための方法を定義する。この伝送は、例えば、セッションプッシュを実現可能にするように拡張されている、オープンIPTVフォーラム(OIPF)及びTISPAN等による標準化メカニズムを利用している。
【0029】
つまり、別のUEへセッションをプッシュすることを可能にするために、第1のUEは、アプリケーションサーバとのデバイスディスカバリ手順を開始することで、オンラインで、かつサービスに登録されている他のUE群のアイデンティティを確立する。当然のことながら、UE群は同一のIMS加入の下で登録されていることも必要とする。エンドユーザが他の利用可能なUE群のアイデンティティを知っている場合、エンドユーザは、それらの内の任意のものをセッションプッシュ用の対象とするUEとして選択することができる。
【0030】
UEがIMSベースのIPTVサービスに参加する場合の例示のデバイスディスカバリ手順を図1に示す。第1のUE11、即ち、リビングルームのTVは、サービスを提供するTV AS12(IPTV アプリケーション)サーバとの加入(SUBSCRIBE)/通知(NOTIFY)シグナリングシーケンスを使用してサービスに登録する。特定のUEがセッション伝送に関与することができるようにするためには、その特定のUEは、TISPAN規格のIPTV加入ダイアログ(対話)への拡張を認識しなければならない。この拡張は、ステップ1の加入(SUBSCRIBE)で、登録するUEのアイデンティティをTV ASへ提供し、ステップ2の通知(NOTIFY)で、TV ASに、そのUEへ、現在エンドユーザで利用可能な登録されているIPTVサービスを実現可能なすべての他のUE群を通知することを可能にする。加入(SUBSCRIBE)ペイロードは、好ましくは、図1に示されるように、UEの所望の表示名、例えば、「リビングルームのTV」を示す情報で拡張されている。
【0031】
つまり、第1のUE(「リビングルームのTV」)から受信される加入(SUBSCRIBE)への応答として、TV AS12は、UE11へ、登録されている他のUE群、即ち、「トムのPC」13及び「トムのモバイル」14を通知(NOTIFY)で通知する。これは、通知(NOTIFY)ペイロードが同一の加入の登録されているすべてのUEを示す情報で拡張されているからである。ステップ2で、TV AS12は、登録されているすべてのUEを示す通知(NOTIFY)を他の登録されているUEへ送信する。その後、それぞれの更新、例えば、エンドユーザがUE群のいずれかからログアウトする場合、あるいは別のUEが加入(SUBSCRIBE)を送信する場合、登録されているすべてのUEへ送信される新規の通知(NOTIFY)が得られることになる。
【0032】
図2は、同一のIPTVサービスに登録されているUE群の上述の例示の動的ディスカバリの主要なステップ群を示す更なるSIPシグナリング図である。シグナルS1では、UE1は、IPTVアプリケーションサーバ12が宛先となるSIP加入(SIP SUBSCRIBE)登録パッケージを、IMSゲートウェイ15へ送信する。シグナルS2では、IMS GWは、SIP加入(SIP SUBSCRIBE)をASM16(認証及びセッションマネージャ)へ転送し、シグナルS3で、ASMは、そのSIP加入(SIP SUBSCRIBE)をIPTVアプリケーションサーバへ転送する。次に、シグナルS4で、IPTVアプリケーションサーバは、SIP200 OKをASMへ返信し、シグナルS5で、ASMはそのSIP200 OKをIMS GWへ転送し、シグナルS6で、IMS GWはSIP200 OK応答をUE1へ送信する。シグナルS7で、IPTVアプリケーションサーバは、同一のIPTVサービスの下で登録されているすべてのUEを含むSIP通知(SIP NOTIFY)を、この手順の発信元、即ち、UE1とUE2として生成し、そのSIP通知(SIP NOTIFY)をASMへ送信する。シグナルS8で、ASMは、SIP通知(SIP NOTIFY)をIMS GWへ転送し、さらに、IMS GWはそのSIP通知(SIP NOTIFY)を、登録されているUE群へ、即ち、シグナルS9で、UE1へ転送し、シグナルS10で、UE2へ転送する。
【0033】
第1のUEに対して、別のUEへセッションプッシュ情報を伝送するために、UEは、利用可能なUE群を表示するための手段と、セッションプッシュ情報を受信するためのUEを選択するための手段、例えば、「セッションプッシュ」用のメニューオプションとが提供されていることが好ましい。ここで、このメニューオプションでは、利用可能な登録されているUE群が表示され、エンドユーザは、表示されているUE群から、セッションプッシュ用のUEを選択するための入力を行うことができる。
【0034】
例えば、UEがエンドユーザから選択されたUEの入力を受信することによって、セッションプッシュ情報伝送が開始される場合、UEは、必要な情報を含むSIPリクエスト、即ち、SIPリファー(SIP REFER)あるいはSIPメッセージ(SIP MESSAGE)をTV ASへ送信して、セッションプッシュを実行する。セッションプッシュ情報は、メディアセッションへのリファレンス、即ち、テレビのチャンネルのようなコンテンツ識別子と、それに加えて、例えば、メディアセッションのストリームにおける特定の位置のようなメディアセッションを受信するUEがそのメディアセッションを開始することを可能にするためのメディアに関する情報、あるいはコーデックに関する情報を含んでいる。
【0035】
メディアセッションを受信するUEがサービスを、新規のセッションであるかのように起動することが可能となるので、UEは、メディアセッションがライブTVである場合に、例えば、テレビのチャンネルのアイデンティティを受信することによって、コンテンツを識別することができるようにしなければならない。また、例えば、高解像度TVから、例えば、QSVG品質の移動電話への伝送の場合には、メディアセッションを受信するUEは、そのメディアセッションをセットアップする場合に、使用するコーデックがどれであるかを知らなければならない。加えて、更なる情報として、例えば、UEでコンテンツを見られる位置を伝送することができる。
【0036】
セッションプッシュ情報は、例えば、3GPPに従うSIPリファー(SIP REFER)で送信され、これには、コンテンツ識別子がさらに含まれる。あるいは、セッションプッシュ情報は、どのセッションプッシュ情報が特定のpush(プッシュ)コマンドで送信されるかに従って、SIPメッセージで伝送される。本発明の例示の実施形態に従えば、pushコマンドは、既存のNotify、Record、SwitchToTM及びSwithToBC TISPAN IPTVEコマンドと同じ立場であり、また、IPTVSessionActionDataと呼ばれる構造を備える。この構造は、プッシュされるメディアセッションを開始するために、メディアセッションを受信するUEが必要となるデータを含んでいる。TV ASがpush(プッシュ)コマンドを含むSIPメッセージを受信する場合、TV ASは、ペイロードを付加するあるいは変更したうえで、メディアセッションを受信するUEに向けて、そのペイロードをSIPメッセージで転送する。
【0037】
図3は、第1のUE11であるUE1から、第2のUE13(UE2)への、SIPメッセージによるセッションプッシュ情報の例示の伝送を示すシグナリング図である。(図面を簡単にするために、ASMは不図示である)。シグナルS1及びS2では、UE1とUE2は、TVサービスを登録するために要求される加入(SUBSCRIBE)シグナリングシーケンスを送信し、その一部は図1及び図2で示されている。シグナルS3では、UE1は、ペイロード内にpushコマンドを含むSIPメッセージを、TV AS12を送信する。このpushコマンドは、同一のメディアセッションを別のUEが開始することを可能にするために要求される必要なメディアセッションデータを含んでいて、このデータは、以下のような、IPTVSessionActionData構造に包含されている。
【0038】
シグナルS4では、TV ASは、SIPメッセージを、シグナルS3でのデータと同一あるいは類似のデータとともに、IMS GW15へ送信する。但し、TV ASは、必要であれば、例えば、UE2に対して、VoDを表示することをどこで開始することを把握させるために、VoDタイムスタンプを含めることによって、ペイロードの一部を付加するあるいは修正する。TV ASは、この情報を、メディアポンプ、即ち、ストリーミングサーバからリクエストすることができる、あるいはTV AS自身の内部でユーザの再生位置を追跡し続けることができる。シグナルS5では、IMSゲートウェイは、すべてのUEについてのSIPメッセージをフォークして、各UEについて、そのSIPメッセージの意図されている受信先であるか否かを検証する。そして、シグナルS6では、UE2は、IMSゲートウェイを介して受信されるセッションプッシュ情報を使用して、UE1からプッシュされるメディアセッションを開始する。
【0039】
例示の実施形態に従えば、上述の新規のpushコマンドは、以下のスキーマで示されるように、IPTVSessionActionData構造内に包含されるように定義される。関連する部分についてのみ示し、太字部分が本発明に従う新規な部分である。
【0040】
【数1】
【0041】
また、TISPANは、BC(ブロードキャスト)、CoD(コンテンツオンデマンド)、及びネットワークレコード関連サービスに対するサービスアクションデータスキーマを定義する。例示の実施形態に従えば、新規のアクションデータ構造である、IPTVSessionActionDataは、以下のスキーマで示されるように、セッションプッシュをサポートするために定義される。ここでは、TISPANインポートと拡張要素は不図示である。
【0042】
【数2】
【0043】
上述のスキーマでは、強調表示の用語「name」は、リビングルームのTVのようなセッションを実行するUEの名前を示している。強調表示の用語「type」は、例えば、セットトップボックス、PCあるいは通常のモバイルフォン用のハンドセットのようなセッションを実行するUEのタイプを示している。強調表示の用語「service」は、例えば、BC(ブロードキャスト)あるいはVoD(ビデオオンデマンド)のようなサービスのタイプを示している。
【0044】
このIPTVSessionActionData−構造は、UE AからTV ASへの、また、TV ASからUE Bへのセッションプッシュ用の例示のSIPメッセージに含まれ、これは、以下の2つのスキーマにおいて強調表示されている。
【0045】
【数3】
【0046】
【数4】
【0047】
図4は、特定のメディアセッションを開始することを選択されたUEへ可能にするために、本発明に従う、セッションプッシュ手順において第1のUEによって実行されるステップ群を示すフロー図である。ステップ41で、UEは、好ましくは、SIP加入/通知シグナリングを使用して、IPTVのようなIMSベースのサービスに対して、アプリケーションサーバに登録される。ステップ42で、加入の応答として、UEは、アプリケーションサーバから通知を受信する。この通知には、同一のIMS加入の下で、IMSサービスに登録されているUEのアイデンティティを含んでいる。好ましくは、ステップ43で、UEは、利用可能な他のUE群を表示し、そうすることで、エンドユーザは、「対象とする」UEの選択を入力することが可能となり、ステップ44で、セッションプッシュを開始することになる。セッションプッシュは、選択されたUEの情報と特定のメディアセッションのコンテンツ識別子とを、選択されたUEへ転送させるためにアプリケーションサーバへ送信する。この処理は、好ましくは、アプリケーションサーバがセッションプッシュ情報を利用可能なすべてのUE群へ送信して、各UEに、自身が受信先として意図されているかどうかを検証させることによって実現する。
【0048】
図5は、図4に示すセッションプッシュ手順において、アプリケーションサーバによって実行されるステップ群を示すフロー図である。ステップ51で、第1のUEを特定のIMSサービスに登録するために、アプリケーションサーバは、第1のUEからメッセージ、好ましくは、SIP加入を受信する。ステップ52で、アプリケーションサーバは、UEをそのサービスに登録し、通知を登録されているすべてのUEへ送信することによって、同一のエンドユーザに属する登録されている他のすべてのUEを、そのUEへ通知する。この通知は、IMSサービスに登録されていて、かつ同一のエンドユーザに属する、即ち、同一のIMS加入の下で登録されているUEのアイデンティティを含んでいる。その後、ステップ53で、アプリケーションサーバは、第1のUEからセッションプッシュコマンドを受信する。このセッションプッシュコマンドは、選択された「対象とする」UEのアイデンティティとコンテンツアイデンティティとを含んでいる。そして、ステップ54で、アプリケーションサーバは、セッションプッシュ情報を選択されたUEへ転送する。この処理は、好ましくは、セッションプッシュ情報を、サービスに登録されていて、かつ同一のエンドユーザに属するすべてのUEへ送信し、各UEに、自身が受信先として意図されているかどうかを検証させることによって実現する。
【0049】
コンテンツ識別子は、例えば、テレビチャンネル、あるいは、ビデオオンデマンドあるいはコンテンツオンデマンドのアイデンティティであり得る。また、セッションプッシュ情報は、例えば、位置情報あるいはコーデック情報であり得る。
【0050】
図6は、IMSベースのメディアセッションを開始することを選択された対象とするUEに実現可能にするように構成されている、例示のユーザ機器60、即ち、TVを示していて、このUEには登録ユニット61、通知受信ユニット62、及びセッションプッシュユニット63とが提供されている。IMSベースのサービスに属するメディアセッションは、IMSゲートウェイを介してアプリケーションサーバ70によって制御される。登録ユニットは、加入メッセージをアプリケーションサーバへ送信するように構成されている。このアプリケーションサーバは、IMSベースのサービスを登録し、また、同一のサービスの下、登録されている他のUE群のディスカバリを開始する。また、通知受信ユニットは、アプリケーションサーバから、IMSベースのサービスの下で登録されている他のUEの通知を受信するように構成されていて、セッションプッシュユニットは、登録されている他のUE群の内の選択されたUEへ転送するために、セッションプッシュ情報を、アプリケーションサーバへ送信するように構成されている。
【0051】
更なる実施形態に従えば、ユーザ機器には、IMSベースのサービスに登録されている他のUE群を表示し、ユーザ入力を受信するように構成されている選択デバイスが提供される。このユーザ入力は、エンドユーザが、登録されているUE群の1つをセッションプッシュ用の対象とするデバイスとして選択することを可能にするものである。
【0052】
図7は、登録受信ユニット71、通知ユニット72、及びセッション転送ユニット73とが提供される例示のアプリケーションサーバを示し、このアプリケーションサーバは、第1のUEから受信されるセッションプッシュ情報を使用して、IMSベースのメディアセッションを開始することを選択されたUEに実現可能にするように構成されている登録受信ユニットは、UEをIMSベースのサービスに登録するために第1のUEから加入メッセージを受信し、また、同一のIMS加入の下、同一のサービスに登録されている、任意の他のUEをディスカバリするように構成されている。また、通知ユニットは、同一のIMSベースのサービスの下で登録されていて、かつディスカバリされたUE群の通知を第1のUEへ送信するように構成されていて、セッションプッシュ転送ユニットは、第1のUEからセッションプッシュ情報を受信し、そして、そのセッションプッシュ情報を選択された対象とするUEへ転送するように構成されている。
【0053】
このセッションプッシュ情報は、登録されている他のUEの内、選択されたUEの少なくともアイデンティティと、IMSベースのサービスに属するメディアセッションに関連づけられているコンテンツ識別子とを含んでいるが、例えば、VoDセッションにおいて閲覧される位置に関する情報とコーデック情報とを備えることもできる。
【0054】
図6及び図7に示されるユーザ機器とアプリケーションサーバは、プログラム化マイクロプロセッサあるいは汎用コンピュータと協働するソフトウェア機能を使用する、及び/あるいは特定用途集積回路(ASIC)を使用する、物理エンティティあるいは論理エンティティによって実現されても良いことに注意すべきである。
【0055】
本発明は、既存の規格に基づいて、第1のUEから選択されたUEへの、例えば、IPTVセッションのようなメディアセッションのセッションプッシュを実現可能にする。第1のUEは、コンテンツ識別子を含むセッションプッシュ情報を送信するので、それを受信する対象とするUEは、第1のUEがメディアセッションを実行していない場合でさえも、例えば、既存のオープンIPTVフォーラムのシーケンスに従って、新規のセッションを開始することができる。
【0056】
また、上述の実施形態群は例示としてのみ与えられるものであって、本発明を制限するものではない。添付の特許請求の範囲で請求される発明の範囲内の、他のソリューション、用途、目的、及び機能が、当業者には明らかであろう。
【0057】
略語表
TV AS テレビアプリケーションサーバ
VoD ビデオオンデマンド
BC ブロードキャスト
UE ユーザ機器、即ち、モバイルフォン、PCあるいはTVのようなエンドユーザ端末
SIP セッション開始プロトコル
IMS IPマルチメディアサブシステム
STB セットトップボックス
DLNA デジタルリビングネットワークアライアンス
PGM プレゼンス&グループ管理
【特許請求の範囲】
【請求項1】
IMSゲートウェイ(15)を介してアプリケーションサーバ(12、70)によって制御され、かつIMSベースのサービスに属する、IMSベースのメディアセッションを開始することを、選択されたUEへ実現可能にする、第1のUE(11、60)に対する方法であって、
前記第1のUEは、
前記IMSベースのサービスに登録するための加入メッセージを前記アプリケーションサーバへ送信するステップ(41)と、
同一のIMS加入の下、前記IMSベースのサービスに登録されている他のUE群の通知を前記アプリケーションサーバから受信するステップ(42)と、
前記登録された他のUE群の内の選択されたUE(43)に転送するために、セッションプッシュ情報を、前記アプリケーションサーバへ送信するステップ(44)とを実行し、
前記セッションプッシュ情報は、前記選択されたUEのアイデンティティと、前記IMSベースのサービスに属するメディアセッションに関連するコンテンツ識別子とを含んでいる
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第1のUE(11)は、更に、
前記同一のIMSベースのサービスに登録されている他のUE群を表示するステップと、
前記登録されている他のUE群の内の1つを選択するユーザ入力を受信するステップと
を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記メディアセッションは、IPTVセッションであり、
前記コンテンツ識別子は、テレビチャンネルのアイデンティティに対応する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記コンテンツ識別子は、ビデオオンデマンドあるいはコンテンツオンデマンドのアイデンティティに対応する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記セッションプッシュ情報は、更に、前記メディアセッションの位置に関連する情報を含んでいる
ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記セッションプッシュ情報は、更に、コーデック情報を含んでいる
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
第1のUE(11、60)からのセッションプッシュ情報を使用して、IMSゲートウェイ(15)を介してアプリケーションサーバ(12、70)によって制御され、かつIMSベースのサービスに属する、IMSベースのメディアセッションを開始することを、選択されたUEへ実現可能にする、前記アプリケーションサーバ(12、70)に対する方法であって、
前記アプリケーションサーバは、
IMSベースのサービスに前記第1のUEを登録するための加入メッセージを、前記第1のUE(11)から受信するステップ(51)と、
同一のIMS加入の下、前記IMSベースのサービスに対して登録されている他のUE群の通知を前記第1のUEへ送信するステップ(52)と、
前記登録されている他のUE群の内の選択されたUE(13)のアイデンティティと前記IMSベースのサービスに属するメディアセッションに関連するコンテンツ識別子とを含むセッションプッシュ情報を前記第1のUEから受信するステップ(53)と、
前記セッションプッシュ情報を前記選択されたUEへ転送するステップ(54)と
を実行する
ことを特徴とする方法。
【請求項8】
前記セッションプッシュ情報は、UE自身が受信先として意図されているかどうかを検証するために各UEに対して、登録されているUE群すべてに前記セッションプッシュ情報をフォーキングすることによって前記選択されたUEへ転送される
ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記メディアセッションは、IPTVセッションであり、
前記コンテンツ識別子は、テレビチャンネルのアイデンティティに対応する
ことを特徴とする請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記コンテンツ識別子は、ビデオオンデマンドあるいはコンテンツオンデマンドのアイデンティティに対応する
ことを特徴とする請求項7または8に記載の方法。
【請求項11】
前記セッションプッシュ情報は、更に、前記メディアセッションにおける位置に関連する情報を含んでいる
ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記セッションプッシュ情報は、更に、コーデック情報を含んでいる
ことを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
IMSゲートウェイを介してアプリケーションサーバ(70)によって制御され、かつIMSベースのサービスに属する、IMSベースのメディアセッションを開始することを、選択されたUEへ実現可能にするように構成されているUE(60)であって、
IMSベースのサービスに登録するための加入メッセージを前記アプリケーションサーバへ送信するための登録ユニット(61)と、
同一のIMS加入の下、前記IMSベースのサービスに登録されている他のUE群の通知を前記アプリケーションサーバから受信するための通知受信ユニット(62)と、
前記登録された他のUE群の内の選択されたUEに転送するために、セッションプッシュ情報を、前記アプリケーションサーバへ送信するセッションプッシュユニット(63)とを有し、
前記セッションプッシュ情報は、前記選択されたUEのアイデンティティと、前記IMSベースのサービスに属するメディアセッションに関連するコンテンツ識別子とを含んでいる
ことを特徴とするUE。
【請求項14】
前記IMSベースのサービスに登録されている他のUE群を表示し、かつ前記登録されている他のUE群の内の1つをセッションプッシュ用の対象として選択するためのユーザ入力を受信するための選択デバイスが更に提供されている
ことを特徴とする請求項13に記載のUE。
【請求項15】
前記メディアセッションは、IPTVセッションであり、
前記コンテンツ識別子は、テレビチャンネルのアイデンティティに対応する
ことを特徴とする請求項13または14に記載のUE。
【請求項16】
前記コンテンツ識別子は、ビデオオンデマンドあるいはコンテンツオンデマンドのアイデンティティに対応する
ことを特徴とする請求項13または14に記載のUE。
【請求項17】
前記セッションプッシュ情報は、更に、前記メディアセッションの位置に関連する情報を含んでいる
ことを特徴とする請求項16に記載のUE。
【請求項18】
前記セッションプッシュ情報は、更に、コーデック情報を含んでいる
ことを特徴とする請求項13乃至17のいずれか1項に記載のUE。
【請求項19】
第1のUEからのセッションプッシュ情報を使用して、IMSゲートウェイを介してアプリケーションサーバによって制御され、かつIMSベースのサービスに属する、IMSベースのメディアセッションを開始することを、選択されたUEへ実現可能にするように構成されている、アプリケーションサーバ(70)であって、
IMSベースのサービスに前記第1のUEを登録するための加入メッセージを前記第1のUEから受信するための登録受信ユニット(71)と、
同一のIMS加入の下、前記IMSベースのサービスに対して登録されている他のUE群の通知を前記第1のUEへ送信するための通知ユニット(72)と、
前記登録されている他のUE群の内の選択されたUEのアイデンティティと前記IMSベースのサービスに属するメディアセッションに関連するコンテンツ識別子とを含むセッションプッシュ情報を前記第1のUEから受信するためのセッションプッシュ転送ユニット(73)とを有し、
前記セッションプッシュ転送ユニットは、更に、前記セッションプッシュ情報を前記選択されたUEへ転送するように構成されている
ことを特徴とするアプリケーションサーバ。
【請求項20】
前記メディアセッションはIPTVセッションであり、
前記コンテンツ識別子は、テレビチャンネルのアイデンティティに対応する
ことを特徴とする請求項19に記載のアプリケーションサーバ。
【請求項21】
前記コンテンツ識別子は、ビデオオンデマンドあるいはコンテンツオンデマンドのアイデンティティに対応する
ことを特徴とする請求項20に記載のアプリケーションサーバ。
【請求項22】
前記セッションプッシュ情報は、更に、前記メディアセッションにおける位置に関連する情報を含んでいる
ことを特徴とする請求項21に記載のアプリケーションサーバ。
【請求項23】
前記セッションプッシュ情報は、更に、コーデック情報を含んでいる
ことを特徴とする請求項19乃至22のいずれか1項に記載のアプリケーションサーバ。
【請求項1】
IMSゲートウェイ(15)を介してアプリケーションサーバ(12、70)によって制御され、かつIMSベースのサービスに属する、IMSベースのメディアセッションを開始することを、選択されたUEへ実現可能にする、第1のUE(11、60)に対する方法であって、
前記第1のUEは、
前記IMSベースのサービスに登録するための加入メッセージを前記アプリケーションサーバへ送信するステップ(41)と、
同一のIMS加入の下、前記IMSベースのサービスに登録されている他のUE群の通知を前記アプリケーションサーバから受信するステップ(42)と、
前記登録された他のUE群の内の選択されたUE(43)に転送するために、セッションプッシュ情報を、前記アプリケーションサーバへ送信するステップ(44)とを実行し、
前記セッションプッシュ情報は、前記選択されたUEのアイデンティティと、前記IMSベースのサービスに属するメディアセッションに関連するコンテンツ識別子とを含んでいる
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第1のUE(11)は、更に、
前記同一のIMSベースのサービスに登録されている他のUE群を表示するステップと、
前記登録されている他のUE群の内の1つを選択するユーザ入力を受信するステップと
を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記メディアセッションは、IPTVセッションであり、
前記コンテンツ識別子は、テレビチャンネルのアイデンティティに対応する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記コンテンツ識別子は、ビデオオンデマンドあるいはコンテンツオンデマンドのアイデンティティに対応する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記セッションプッシュ情報は、更に、前記メディアセッションの位置に関連する情報を含んでいる
ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記セッションプッシュ情報は、更に、コーデック情報を含んでいる
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
第1のUE(11、60)からのセッションプッシュ情報を使用して、IMSゲートウェイ(15)を介してアプリケーションサーバ(12、70)によって制御され、かつIMSベースのサービスに属する、IMSベースのメディアセッションを開始することを、選択されたUEへ実現可能にする、前記アプリケーションサーバ(12、70)に対する方法であって、
前記アプリケーションサーバは、
IMSベースのサービスに前記第1のUEを登録するための加入メッセージを、前記第1のUE(11)から受信するステップ(51)と、
同一のIMS加入の下、前記IMSベースのサービスに対して登録されている他のUE群の通知を前記第1のUEへ送信するステップ(52)と、
前記登録されている他のUE群の内の選択されたUE(13)のアイデンティティと前記IMSベースのサービスに属するメディアセッションに関連するコンテンツ識別子とを含むセッションプッシュ情報を前記第1のUEから受信するステップ(53)と、
前記セッションプッシュ情報を前記選択されたUEへ転送するステップ(54)と
を実行する
ことを特徴とする方法。
【請求項8】
前記セッションプッシュ情報は、UE自身が受信先として意図されているかどうかを検証するために各UEに対して、登録されているUE群すべてに前記セッションプッシュ情報をフォーキングすることによって前記選択されたUEへ転送される
ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記メディアセッションは、IPTVセッションであり、
前記コンテンツ識別子は、テレビチャンネルのアイデンティティに対応する
ことを特徴とする請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記コンテンツ識別子は、ビデオオンデマンドあるいはコンテンツオンデマンドのアイデンティティに対応する
ことを特徴とする請求項7または8に記載の方法。
【請求項11】
前記セッションプッシュ情報は、更に、前記メディアセッションにおける位置に関連する情報を含んでいる
ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記セッションプッシュ情報は、更に、コーデック情報を含んでいる
ことを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
IMSゲートウェイを介してアプリケーションサーバ(70)によって制御され、かつIMSベースのサービスに属する、IMSベースのメディアセッションを開始することを、選択されたUEへ実現可能にするように構成されているUE(60)であって、
IMSベースのサービスに登録するための加入メッセージを前記アプリケーションサーバへ送信するための登録ユニット(61)と、
同一のIMS加入の下、前記IMSベースのサービスに登録されている他のUE群の通知を前記アプリケーションサーバから受信するための通知受信ユニット(62)と、
前記登録された他のUE群の内の選択されたUEに転送するために、セッションプッシュ情報を、前記アプリケーションサーバへ送信するセッションプッシュユニット(63)とを有し、
前記セッションプッシュ情報は、前記選択されたUEのアイデンティティと、前記IMSベースのサービスに属するメディアセッションに関連するコンテンツ識別子とを含んでいる
ことを特徴とするUE。
【請求項14】
前記IMSベースのサービスに登録されている他のUE群を表示し、かつ前記登録されている他のUE群の内の1つをセッションプッシュ用の対象として選択するためのユーザ入力を受信するための選択デバイスが更に提供されている
ことを特徴とする請求項13に記載のUE。
【請求項15】
前記メディアセッションは、IPTVセッションであり、
前記コンテンツ識別子は、テレビチャンネルのアイデンティティに対応する
ことを特徴とする請求項13または14に記載のUE。
【請求項16】
前記コンテンツ識別子は、ビデオオンデマンドあるいはコンテンツオンデマンドのアイデンティティに対応する
ことを特徴とする請求項13または14に記載のUE。
【請求項17】
前記セッションプッシュ情報は、更に、前記メディアセッションの位置に関連する情報を含んでいる
ことを特徴とする請求項16に記載のUE。
【請求項18】
前記セッションプッシュ情報は、更に、コーデック情報を含んでいる
ことを特徴とする請求項13乃至17のいずれか1項に記載のUE。
【請求項19】
第1のUEからのセッションプッシュ情報を使用して、IMSゲートウェイを介してアプリケーションサーバによって制御され、かつIMSベースのサービスに属する、IMSベースのメディアセッションを開始することを、選択されたUEへ実現可能にするように構成されている、アプリケーションサーバ(70)であって、
IMSベースのサービスに前記第1のUEを登録するための加入メッセージを前記第1のUEから受信するための登録受信ユニット(71)と、
同一のIMS加入の下、前記IMSベースのサービスに対して登録されている他のUE群の通知を前記第1のUEへ送信するための通知ユニット(72)と、
前記登録されている他のUE群の内の選択されたUEのアイデンティティと前記IMSベースのサービスに属するメディアセッションに関連するコンテンツ識別子とを含むセッションプッシュ情報を前記第1のUEから受信するためのセッションプッシュ転送ユニット(73)とを有し、
前記セッションプッシュ転送ユニットは、更に、前記セッションプッシュ情報を前記選択されたUEへ転送するように構成されている
ことを特徴とするアプリケーションサーバ。
【請求項20】
前記メディアセッションはIPTVセッションであり、
前記コンテンツ識別子は、テレビチャンネルのアイデンティティに対応する
ことを特徴とする請求項19に記載のアプリケーションサーバ。
【請求項21】
前記コンテンツ識別子は、ビデオオンデマンドあるいはコンテンツオンデマンドのアイデンティティに対応する
ことを特徴とする請求項20に記載のアプリケーションサーバ。
【請求項22】
前記セッションプッシュ情報は、更に、前記メディアセッションにおける位置に関連する情報を含んでいる
ことを特徴とする請求項21に記載のアプリケーションサーバ。
【請求項23】
前記セッションプッシュ情報は、更に、コーデック情報を含んでいる
ことを特徴とする請求項19乃至22のいずれか1項に記載のアプリケーションサーバ。
【図1】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図2】
【公表番号】特表2012−526411(P2012−526411A)
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−508425(P2012−508425)
【出願日】平成21年6月29日(2009.6.29)
【国際出願番号】PCT/SE2009/050828
【国際公開番号】WO2010/128916
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月29日(2009.6.29)
【国際出願番号】PCT/SE2009/050828
【国際公開番号】WO2010/128916
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】
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