説明

セメント材料

【課題】 実用上十分に適用できる程度の条件であっても、250N/mmを超える圧縮強度を有するセメント硬化体を製造することが可能なセメント材料を提供すること。
【解決手段】 セメント及びシリカフュームを含むセメント成分と、97質量%を超えるSiOを含み且つ30μmを超える平均粒径を有する粉末からなる高純度シリカ鉱物と、水とを含有し、1mあたりに含まれる水の質量(kg)をW、1mあたりに含まれる高純度シリカ鉱物の質量(kg)をSi、1mあたりに含まれるセメント成分の質量(kg)をCとしたとき、下記式(1)及び(2)を満たす、セメント材料。
W/C≦0.21 (1)
0.04≦Si/(C+Si)≦0.33 (2)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セメント材料、より詳しくは、超高強度のセメント硬化体を形成可能なセメント材料に関する。
【背景技術】
【0002】
超高強度を有するセメント硬化体については、これまで種々の検討がなされていているが、250N/mmを超えるような強度を有するセメント硬化体を、工業的見地から容易に、且つ低コストで得る方法はあまり知られていなかった。オートクレーブ養生とは、セメントを高圧・高温条件下で蒸気養生してセメント硬化体を得る方法であるが、このようなオートクレーブ養生によれば、比較的高強度のセメント硬化体を製造できることが知られている。
【0003】
下記非特許文献1には、水結合材比を0.21とし、シリカフュームを含むセメントを用いたセメントペースト供試体や、さらに硬質珪石細骨材や微粉石英を含むRPC(Reactive Powder Convrete)供試体を用い、条件を各種変化させて養生を行ったことが開示されているが、得られる圧縮強度は最大でも250N/mm程度であったことが示されている。
【0004】
更なる高強度を有するセメント硬化体を得る方法としては、従来の養生に加えて、さらに特別な工程を実施する方法が知られている。下記非特許文献2には、硬化の初期に加圧する方法が開示されており、例えば、養生の前に25N/mm以上の圧力を2日与えることで、圧縮強度を増大させることができることが示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】五十嵐,川村、「RPCの強度発現機構に関する基礎研究」、セメントコンクリート論文集、No.55、p.486−493、2001
【非特許文献2】内田,片桐、「さらなる超高強度高靭性コンクリートの可能性について」、コンクリート工学、Vol.44、No.12、p.16−22、2006
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記非特許文献2に開示されたような硬化の初期に25N/mm以上の圧力を加えるような方法は、実用レベルの大きさの建設部材を製造する際には実施することが困難な場合が多く、実用上、強度の向上方法として適用するには適していない。
【0007】
そこで、本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、実用上十分に適用できる程度の条件であっても、250N/mmを超える圧縮強度を有するセメント硬化体を製造することが可能なセメント材料を提供することを目的とする。本発明はまた、このようなセメント材料を用いたセメント硬化体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明のセメント材料は、セメント及びシリカフュームを含むセメント成分と、97質量%を超えるSiOを含み且つ30μmを超える平均粒径を有する粉末からなる高純度シリカ鉱物と、水とを含有し、1mあたりに含まれる水の質量(kg)をW、1mあたりに含まれる高純度シリカ鉱物の質量(kg)をSi、1mあたりに含まれるセメント成分の質量(kg)をCとしたとき、下記式(1)及び(2)を満たすことを特徴とする。
W/C≦0.21 (1)
0.1≦Si/(C+Si)≦0.33 (2)
【0009】
上記本発明のセメント材料は、上述したような、特定の粒径及びSiO含有量の条件を満たす高純度シリカ鉱物を、セメント成分及び水と組み合わせて含むことに加えて、W/C≦0.21という低い水結合材比を有し、しかも、セメント成分と高純度シリカ鉱物とが特定の割合で含まれる組成を有することにより、実用上十分に適用できる条件でオートクレーブ養生を行うことで、250N/mmを超えるような高強度のセメント硬化体を形成することができる。
【0010】
上記本発明のセメント材料は、高性能減水剤を更に含むと好ましい。また、高純度シリカ鉱物とは異なる骨材を更に含むと好ましい。これらにより、高強度のセメント硬化体が更に得られやすくなる。
【0011】
また、本発明は、セメント材料をオートクレーブ養生してセメント硬化体を製造する方法であって、1.3MPa以下の圧力、及び、190℃以下の温度の条件でオートクレーブ養生を行い、且つ、セメント材料として、セメント及びシリカフュームを含むセメント成分と、97質量%を超えるSiOを含み且つ30μmを超える平均粒径を有する粉末からなる高純度シリカ鉱物と、水とを含有し、1mあたりに含まれる水の質量(kg)をW、1mあたりに含まれる高純度シリカ鉱物の質量(kg)をSi、1mあたりに含まれるセメント成分の質量(kg)をCとしたとき、下記式(1)及び(2)を満たすものを用いるセメント硬化体の製造方法を提供する。
W/C≦0.21 (1)
0.1≦Si/(C+Si)≦0.33 (2)
【0012】
かかる本発明の製造方法においては、上記本発明のセメント材料を用いることから、1.3MPa以下及び190℃以下という実用上十分に適用できる条件でオートクレーブ養生を行うことで、250N/mmを超える高強度のセメント硬化体を製造することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、実用上十分に適用できる程度の条件であっても、250N/mmを超える圧縮強度を有するセメント硬化体を製造することが可能なセメント材料を提供することが可能となる。また、このような本発明のセメント材料を用い、高強度のセメント硬化体を得ることが可能なセメント硬化体の製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】オートクレーブ養生における養生時間と養生温度の関係を示すグラフである。
【図2】各セメントペーストに用いた粉末硅砂の平均粒径に対する、各セメントペーストから得られたセメント硬化体の圧縮強度を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0016】
好適な実施形態のセメント材料は、セメント及びシリカフュームを含むセメント成分と、97質量%を超えるSiOを含み且つ30μmを超える平均粒径を有する粉末からなる高純度シリカ鉱物と、水とを少なくとも含有し、1mあたりに含まれる水の質量(kg)をW、1mあたりに含まれる高純度シリカ鉱物の質量(kg)をSi、1mあたりに含まれるセメント成分の質量(kg)をCとしたとき、下記式(1)及び(2)を満たすものである。
W/C≦0.21 (1)
0.1≦Si/(C+Si)≦0.33 (2)
【0017】
セメント材料に含まれるセメント成分は、セメント及びシリカフュームを含む。セメントとしては、普通、早強、中庸熱、低熱、耐硫酸塩性、白色などの各種ポルトランドセメント、高炉スラグや通常のフライアッシュをポルトランドセメントに混合した混合セメント、エコセメント、超早強セメントや急硬セメント等が挙げられる。また、これらのセメントの複数を任意量混合したセメントも使用することができる。なかでも、セメントとしては、低熱ポルトランドセメント、または、中庸熱ポルトランドセメントが好ましい。
【0018】
シリカフュームとは、金属シリコンやフェロシリコンなどのシリコンアロイを電気炉等で製造する際に副生する球形の超微粒子である。シリカフュームとしては、主成分として非晶質SiOを含み、少量成分としてAl、Fe、CaO、TiO等を含むものが挙げられる。
【0019】
セメント成分としては、シリカフュームの含有率が、シリカフューム及びセメントの合計に対して5〜20質量%のものが好ましく、10〜15質量%のものがより好ましい。このようなシリカフューム/セメント比を有するセメント成分を含有することで、一層優れた強度を有するセメント硬化体が得られやすくなる。なお、セメント成分は、あらかじめセメントにシリカフュームを混合したシリカフュームプレミックスセメントであってもよく、セメント材料の調製時にセメントとシリカフュームとが混合されたものであってもよい。
【0020】
高純度シリカ鉱物としては、97質量%を超えるSiOを含み且つ30μmを超える平均粒径を有する粉末からなるものであれば特に制限なく適用できる。そのような高純度シリカ鉱物としては、粉末状の硅砂が挙げられる。高純度シリカ鉱物を構成する粉末の平均粒径は、例えば、レーザ回折式粒度分布測定装置により測定することができる。また、高純度シリカ鉱物に含まれるSiOの含有量は、例えば、蛍光X線分析により測定することができる。高純度シリカ鉱物の平均粒径は、30μmを超え1000μm以下であると好ましく、30〜100μmであるとより好ましい。
【0021】
本実施形態のセメント材料は、水、高純度シリカ鉱物、及び、セメント成分の3成分のセメント材料の1mあたりに含まれる質量(「単位容積質量(kg/m)」ともいう。)が、上述した式(1)及び(2)に示される関係を満たすように少なくとも配合されている。
【0022】
すなわち、まず、式(1)に示すように、水の単位容積質量Wとセメント成分の単位容積質量Cとの比W/Cは、0.21以下であり、0.17以下であると好ましく、0.13以下であるとより好ましい。本実施形態のセメント材料では、セメント成分(セメント及びシリカフューム)が結合材として機能するので、このW/Cの値が水結合材比に相当する。W/Cが好適な範囲であるほど、高強度のセメント硬化体が得られやすくなる。ただし、W/Cの値が小さすぎると、練り混ぜが困難となったり、さらには硬化反応が十分に生じなくなったりするおそれがあるので、W/Cは、0.10以上であることが好ましい。
【0023】
また、式(2)に示すように、高純度シリカ鉱物の単位容積質量Siとセメント成分の単位容積質量Cとの関係Si/(C+Si)は、0.04以上0.33以下であり、0.04以上0.23以下であることが好ましく、0.04以上0.13以下であることがより好ましい。Si/(C+Si)が好適な範囲であるほど、高強度のセメント硬化体が得られやすくなる。
【0024】
さらに、セメント材料においては、各成分の単位容積質量が次のような範囲であると、高強度のセメント硬化体が一層得られやすくなる傾向にある。すなわち、セメント成分の単位容積質量Cは、700〜2000(kg/m)であると好ましく、1000〜1500(kg/m)であるとより好ましい。高純度シリカ鉱物の単位容積質量Siは、30〜700(kg/m)であると好ましく、50〜400(kg/m)であるとより好ましい。
【0025】
本実施形態のセメント材料は、上述したセメント成分、高純度シリカ鉱物及び水に加えて、その他の成分を更に含有していてもよい。その他の成分としては、まず、高純度シリカ鉱物とは異なる骨材が挙げられる。高純度シリカ鉱物に加えて、これとは異なる成分からなる骨材を組み合わせて含むことで、高強度のセメント硬化体が更に得られ易くなる。
【0026】
骨材としては、通常、細骨材として適用される公知の材料であって、上述した高純度シリカ鉱物の条件を満たすもの以外のものを適用することができる。細骨材としては、例えば、川砂、山砂、海砂等の天然骨材や、砕石、砕砂、高炉スラグ細骨材等の人工骨材、コンクリート廃材から取り出した再生骨材等が挙げられる。骨材の平均粒径は、5〜4000μmであると好ましく、1500〜2500μmであるとより好ましい。骨材を含む場合、その単位容積質量は、2000(kg/m)以下であると好ましく、500〜1500(kg/m)であるとより好ましい。
【0027】
また、セメント材料は、通常のセメント組成物に含有される混和剤を必要に応じて含有していてもよい。例えば、混和剤としては、高性能減水剤を含むことが好ましい。高性能減水剤を含むことによっても、より高強度のセメント硬化体を形成し易くなる傾向にある。高性能減水剤としては、公知の高性能減水剤を適用することができる。
【0028】
高性能減水剤を含む場合、その単位容積質量は、5〜80(kg/m)であると好ましく、15〜50(kg/m)であるとより好ましい。なお、本実施形態のセメント材料は、混和剤として高性能減水剤以外のものを更に含んでいてもよく、そのような混和剤としては、高性能AE減水剤等が挙げられる。
【0029】
上述した組成を有する本実施形態のセメント材料は、実用上適用できる条件で養生を行うことにより、250N/mmを超える高強度のセメント硬化体を形成することができる。
【0030】
本実施形態のセメント材料を用いたセメント硬化体の製造は、オートクレーブ養生により行うことが好ましい。オートクレーブ養生とは、セメント材料を高温・高圧条件下で蒸気に晒すことによって、セメント材料を硬化させる方法である。オートクレーブ養生は、例えば既成杭の製造等に一般的に用いられる手法であり、実用レベルの大きさの建設部材を製造する際にも十分に適用することができる。
【0031】
本実施形態のセメント材料を用いてオートクレーブ養生を行う場合、その条件は、通常、オートクレーブ養生に適用される条件とすることができる。例えば、圧力条件は、1.3MPa以下とすることが好ましく、0.5〜1.3MPaとすることがより好ましい。また、温度条件は、190℃以下とすることが好ましく、150〜190℃とすることがより好ましい。本実施形態のセメント材料によれば、このような条件でオートクレーブ養生を行っても、250N/mmを超える高強度のセメント硬化体を形成することができる。したがって、本実施形態のセメント材料によれば、超高強度のセメント硬化体を容易に製造することが可能となる。
【0032】
以上説明した好適な実施形態のセメント材料は、特定のセメント成分、高性能減水剤、高純度シリカ鉱物、骨材及び水を組み合わせて含むとともに、水、高純度シリカ鉱物及びセメント成分が、それらの単位容積質量が特定の関係を満たすように配合された特定の組成を有するものである。
【0033】
そして、このような本実施形態のセメント材料によれば、通常の条件でオートクレーブ養生を行うことで、250N/mmを超える高強度のセメント硬化体を形成することができる。したがって、本発明のセメント材料によれば、セメント材料として特殊な成分を含むものを適用せず、また特殊な工程を実施しなくてもよいため、超高強度のセメント硬化体を容易に製造することができる。
【0034】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は必ずしも上述した実施形態に制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
【実施例】
【0035】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0036】
[実験例1]
まず、高純度シリカ鉱物である粉末硅砂の粒径による効果を確認するために、以下の実験を行った。
【0037】
すなわち、まず、セメント及びシリカフュームを含むセメント成分、高純度シリカ鉱物である粉末硅砂、及び水を混合して、セメントペーストを調製した。この際、平均粒径が異なる粉末硅砂をそれぞれ用いて各種のセメントペーストを調製した。なお、各セメントペーストにおいて、Si/(C+Si)は0.5となるようにし、また、水粉体比(W/C)は、セメントペーストの練り混ぜが可能となる範囲で最低の値とした。
【0038】
次いで、各セメントペーストに対して図1に示す条件でオートクレーブ養生を行い、セメント硬化体を作製した。図1は、オートクレーブ養生における養生時間と養生温度の関係を示すグラフである。
【0039】
そして、得られた各セメント硬化体について、JIS A 1108に準拠するコンクリートの圧縮強度試験方法により圧縮強度を測定した。得られた結果を図2に示す。図2は、各セメントペーストに用いた粉末硅砂の平均粒径に対する、各セメントペーストから得られたセメント硬化体の圧縮強度を示すグラフである。
【0040】
図2に示すように、粉末硅砂の平均粒径が30μmを超えると、高い圧縮強度が得られることが確認された。また、実験例1では、粉末硅砂の平均粒径が小さいほど、練り混ぜが可能なW/Bの値が大きくなることや、粉末硅砂の平均粒径が大きくても、オートクレーブ養生による粉末硅砂の反応は低下しないことが確認された。これらの結果から、高純度シリカ鉱物(粉末硅砂)の平均粒径は、30μmを超えることが好ましいことが判明した。
【0041】
[実験例2]
セメント及びシリカフュームを含むセメント成分、高純度シリカ鉱物である粉末硅砂、細骨材、及び水を、表1に示す配合となるように混合して、サンプル1〜11の各種のセメント材料を調製した。なお、粉末硅砂については、表1に示すようにSiO純度及び平均粒径が異なるものをそれぞれ用いた。また、表1中、「−」で示されている欄は、当該成分を添加しなかったことを示している。表1において、Wは水の、Cはセメント成分の、Siは粉末硅砂の、Sは細骨材の単位容積質量(kg/m)をそれぞれ示している。さらに、表1には、各サンプルのセメント材料における「W/C」及び「Si/(C+Si)」の値をそれぞれ示した。
【0042】
得られたセメント材料について、図1に示す条件でオートクレーブ養生を行い、各種のセメント硬化体を作製した。
【0043】
そして、得られた各セメント硬化体について、JIS A 1108に準拠するコンクリートの圧縮強度試験方法により圧縮強度を測定した。各サンプルのセメント材料から作製したセメント硬化体で得られた圧縮強度を、表1中に示した。
【表1】

【0044】
表1の結果より、W/Cが0.21以下であり、Si/(C+Si)が0.04以上0.33以下であり、粉末硅砂のSiO純度が97質量%を超えるとともに平均粒径が30μmを超えるサンプルNo.1〜5のセメント材料によれば、250N/mmを超える強度を有するセメント硬化体が得られることが確認された。
【0045】
これに対し、粉末硅砂の平均粒径が1μmであったサンプルNo.6、W/Cが0.17であり且つ粉末硅砂のSiO純度が97%以下であったサンプルNo.7〜10、及び、粉末硅砂を添加しなかったサンプル11のセメント材料によると、250N/mmを下回る強度を有するセメント硬化体が得られることが確認された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セメント及びシリカフュームを含むセメント成分と、97質量%を超えるSiOを含み且つ30μmを超える平均粒径を有する粉末からなる高純度シリカ鉱物と、水と、を含有し、
1mあたりに含まれる水の質量(kg)をW、1mあたりに含まれる前記高純度シリカ鉱物の質量(kg)をSi、1mあたりに含まれる前記セメント成分の質量(kg)をCとしたとき、下記式(1)及び(2)を満たす、セメント材料。
W/C≦0.21 (1)
0.04≦Si/(C+Si)≦0.33 (2)
【請求項2】
高性能減水剤を更に含む、請求項1記載のセメント材料。
【請求項3】
前記高純度シリカ鉱物とは異なる骨材を更に含む、請求項1又は2記載のセメント材料。
【請求項4】
セメント材料をオートクレーブ養生してセメント硬化体を製造する方法であって、
1.3MPa以下の圧力、及び、190℃以下の温度の条件で前記オートクレーブ養生を行い、且つ、
前記セメント材料として、セメント及びシリカフュームを含むセメント成分と、97質量%を超えるSiOを含み且つ30μmを超える平均粒径を有する粉末からなる高純度シリカ鉱物と、水と、を含有し、1mあたりに含まれる水の質量(kg)をW、1mあたりに含まれる前記高純度シリカ鉱物の質量(kg)をSi、1mあたりに含まれる前記セメント成分の質量(kg)をCとしたとき、下記式(1)及び(2)を満たすものを用いる、セメント硬化体の製造方法。
W/C≦0.21 (1)
0.1≦Si/(C+Si)≦0.33 (2)


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−193056(P2012−193056A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−56640(P2011−56640)
【出願日】平成23年3月15日(2011.3.15)
【出願人】(000001373)鹿島建設株式会社 (1,387)
【Fターム(参考)】