説明

センサ付き省エネルギーランプ

【課題】多機能省エネルギー蛍光ランプを提供する。
【解決手段】昼夜を区別する照度センサと、時間を調節するタイマーと、人間を感知する赤外線センサとが、光源としてのランプに一体に備えられた多機能省エネルギー蛍光ランプである。それらのセンサは、光量による照度を計測し、又は、人間の存在を感知する。ランプの周囲の照度が夜間のように一定の基準以下であったり、人間が存在する場合には、それらのセンサは、点灯制御回路を作動させるデータ信号を送ることにより、ランプを自動的に点灯及び消灯する。このランプは、構造が簡単で、低いエネルギー消費を確実にする。さらに、反射笠を付設することによって、ランプから発っせられる熱が遮断され、照明効率を上昇させることができる。このランプは、別体のセンサがなくても、ソケット型の電球が使用されているいかなる場所にも簡便に装着でき、ユーザの便宜の向上を大いに図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合センサが一体に備えられた自動制御省エネルギーランプに関し、更に詳しくは、昼夜を区別する照度センサと、時間を調節するタイマーと、人間を感知する赤外線センサとが、光源としての一つのランプに一体に備えられた多機能省エネルギー蛍光ランプ装置であり、これにより、それらのセンサは、光量によって照度を計測し、又は人間の存在を感知して、ランプの周囲の照度が夜間のように一定の基準以下であったり、人間が存在する場合には、それらのセンサーは、点灯制御回路を作動させるデータ信号を送ることにより、ランプが自動的に点灯及び消灯され、その結果、構造が簡単で、エネルギー消費の低減が確実になり、また、反射笠を付設することによって、ランプから発せられる熱が遮断され、照明効率を向上させることができ、別体のセンサがなくても、ソケット型の電球が使用されているいかなる場所にも簡便に装着でき、ユーザの便宜の向上を大いに図ることができるものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、ランプ装置は、電源供給によりランプケースの中に設けられるランプから発せられる光によって、夜間や暗い場所を明るくするための光源である。前記ランプ装置のうちで大抵の白熱電球や、一部の蛍光灯は、それらを取り付ける方式が露出型か壁内埋立型かを問わず、電源を供給するために、ネジが形成されたソケットに互いに結合させて接続されるように形成されており、これが通常の用い方となっている。
【0003】
ソケット型のランプ装置は、主として、道路や、アパート又は住宅の通路、階段、玄関、又はトイレのような場所で使用されており、これらの場所は人間の出入りが頻繁であるために、無駄な電力の浪費を防止するべく、電灯時間の管理が必要とされている。
【0004】
この問題点を解決するため、従来の自動制御ランプ装置は、光源としてのランプと、昼と夜と持続的に点灯及び消灯する場所の照度の認識が必要な周囲の明るさを検知するための照度センサ(例えば、CdSセンサ)と、人間の出入りに従ってランプが点灯及び消灯されるべき場所における対象の存在によって自動的に点灯及び消灯するようにランプを制御する赤外線センサ(例えば、Passive Infra−Red(PIR)センサ)とが、必要に応じて、選択的に又は組合わせて含まれている。該センサは、一般的に、本体とカバーとを有する1つのランプケースに、ランプと別体となっている各センサと共に設けられている。
即ち、従来の自動制御ランプ装置は、ランプと共に1つのランプケースに設けられた照度センサ又は人体感知センサ(又は赤外線センサ)が、設定照度又は人間の通行を感知することによってランプに電源の供給を可能としたときに、自動的に点灯し、また、例えば人間の通過のような所定の時間が過ぎると、自動的に消灯し、それによって、ランプの自動制御を確実にしている。
【0005】
従って、上記した自動制御ランプ装置は、周囲の照度が予め決められた基準よりも低かったり、人間の存在又は動きが感知されない場合は、光を発しないことで、無駄なエネルギーの浪費を防止している。
【0006】
しかしながら、従来の自動制御ランプ装置は、周囲の照度を感知して、人間の存在に関わらず、設定された時間だけ一定の条件で点灯し、そして消灯されるものである。また、人間を感知する赤外線センサを有するランプ装置は、周囲の明るさにかかわらず、点灯されるものである。さらに、これを改善した1つ又は複数のセンサがランプとは別体のカバーで覆われている別のランプ装置は、専用の装置に使用されるものであるため、その使用は、該専用の装置が備えられていなければ不可能である。従って、このようなランプ装置は、不便であり、交換や保守を行う点で極めて扱い難い。また、ランプは必要に応じて複数の機能が相違するセンサと共にランプケース内に別体で設けられるので、該ランプ装置は、構造が複雑になり、サイズが大きくなり、工程数が増えることによって、生産性が悪くなるという不具合があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前述した技術の問題点を解決するためのものであり、昼夜を区別する照度センサと、時間を調節するタイマーと、人間を感知する赤外線センサとが、光源としてのランプに一体に備えられて、これにより、それらのセンサは、光量による照度を計測し、又は人間の存在を感知して、ランプの周囲の照度が夜間のように一定の基準以下であったり、人間が存在する場合には、それらのセンサーは、点灯制御回路を作動させるデータ信号を送ることにより、ランプが自動的に点灯及び消灯される多機能省エネルギー蛍光ランプ装置であり、その結果、構造が簡単で、エネルギー消費の低減が確実になり、また、反射笠を付設することによって、ランプから発っせられる熱が遮断され、照明効率を上昇させることができ、別体のセンサがなくても、ソケット型の電球が使用されているいかなる場所にも簡便に装着でき、ユーザの便宜の向上を大いに図ることができるものである。
【0008】
上記した目的を達成するための本発明の特徴的な構成は以下の通りであり、発明の要旨を不明確にする無用の周知な機能及び構成に関する詳細な説明は省略し、同一の構成要素には同一の参照符号が付されている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の1つの形態は、ランプの点灯及び消灯を制御する点灯制御回路を有するソケットボディに複数のU字形ランプが固定され、回転固定式ネジ部が、電気的なソケット接続により電源が供給されるようにソケットボディに延設されており、所定のプログラムによりランプの点灯及び消灯を制御する点灯制御回路を有するソケットボディには、周囲の照度を感知する照度センサ及び点灯時間を調節するタイマーとが一体に備えられ、ソケットボディの結合溝に結合するように下部に結合部が形成された本体カバー機能を有するベースに、四角構造で配置された複数のU字形ランプ間の中央部にランプの光を遮断する高照度反射笠で取り囲まれてセンサ支持台が、所定の長さで延設されており、センサ支持台の端部には、人間の動きを感知する赤外線センサが下向きに突出されている自動制御省エネルギーランプである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の第1の特徴は、1つのケースにランプとセンサとを別体で設けるのではなく、照度及び人間の動きを複合的に感知して、ランプが自動的に点灯及び消灯されるようにするために、光源としてのランプと、ランプの周辺の光を感知して昼夜を区別する照度センサと、時間を調節するタイマーと、人間を感知する赤外線センサとが一体的に形成されていることである。
【0011】
また、本発明の第2の特徴は、別のセンサ装置がなくても、ネジが形成されたタイプのソケット電球が使用されるあらゆる場所にも簡便に装着することができるランプ装置を提供し、それにより、ユーザの便宜を大いに向上させることにある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1に示すように、本発明のランプ装置において、回転固定方式の電源接続用のソケットネジ部11は、一体的に形成されたソケットボディ10の一端から延出されている。螺旋のネジが、ソケットネジ部11の外周に形成されており、電源(図に示さず)は、それに回転固定されることによって、電気的に接続される。ソケットボディ10には、周囲の光を感知する受光センサ(例えば、CdSセンサ)として機能する照度センサ12と、ランプの点灯時間を調節するタイマー13とが設けられている。スイッチング動作手段によってセンサに電源を印加するように、接続端子としてのソケットネジ部11から電源を供給するための点灯制御回路40は、ソケットボディ10に設けられている。点灯制御回路40は、光を検出する照度センサ12と、人間を感知する赤外線センサ31の信号を認識し、ランプ30の点灯及び消灯を制御する。
点灯制御回路40は、センサのデータ入力を判断しランプの点灯及び消灯を制御するようにプログラム化されたマイクロプロセッサ41と、センサのデータを蓄積するメモリ42と、商用AC電源を受けてDC電源に変換し整流して供給する電源制御部43とを有する。点灯制御回路40には、キー入力部が設けられてもよい。
【0014】
また、ランプ30は、U字形に曲げられた通常の曲管型ランプである。複数のランプ30(例えば、4つのランプ30)が、ソケットボディ10に結合される円盤状のベース20に、空間活用度の高い四角構造で配列されている。U字形ランプの間の中央部の端部には、人間の動きを感知する赤外線センサ31が備えられている。そして、所定の長さのセンサ支持台32が、ランプ30の間に設けられ、赤外線センサ31が、センサ支持台32の端部に設けられている。センサ支持台32は、銀やアルミニウムが蒸着によって成膜された高照度反射笠33で取り囲まれている。高照度反射笠33は、赤外線センサ31の誤動作を防止するように、ランプからの光を遮断及び反射するための効率の高い光反射手段として機能する。
【0015】
他の実施の形態として、図2及び図3に示すように、ランプの保護のために外部の塵埃混入を最少化し、造形美を高めるため、透光性を有するプラスチック製又はガラス製の着脱式のランプカバー34を備えてもよい。この場合、赤外線センサ31は、最大の範囲で容易に人間を感知できるように、カバー34の外部中央から突出している。
【0016】
センサ支持台32は、箱体や円筒形で形成されており、4つのランプが対称に整列されたことによって全体の輪郭が四角形となるように、4つのランプとともにモジュールを構成する。センサ支持台32の端部に形成された赤外線センサ31は、ランプ30から発せられる光の方向に赤外線を放出する。また、赤外線センサ31は、対象により反射される光線が感知されて、左右の感知範囲が最大化される長さで突出している。照度センサ12は、ランプの直射光線が受光されないように、ランプの上部に位置するソケットボディ10に一定の深さ(例えば、5mm)に埋設されるようにすることが好適である。
【0017】
勿論、本発明によるランプ装置は、従来の白熱電球にも使用できるように、ソケット11aを有するボディに、現実の自然色により光を発することが可能な3波長蛍光物質が塗布された真空バルブを設けてもよい。U字形のランプは、I字形のランプとしてもよい。さらに、ランプの間の中央部に赤外線センサ31が備えられるように、少なくとも2つのランプ(対称構造)であればよく、3つ(三角構造)又は4つのランプを備えるのが好適である。
【0018】
照度センサ12と赤外線センサ31とは、それぞれ、点灯制御回路40に電気的に接続されたモジュールによる通常のセンサ制御回路とともに設けられている。点灯制御回路40は、所定の電子回路又は集積回路を含む回路基板であり、独自のプログラムを有するマイクロプロセッサ41の駆動により、周囲の光の強さによって照度センサが発した信号データ、及び、人間の感知によって赤外線センサが発した信号データとを分析する。周囲の明るさが設定照度よりも低く、人間が存在すると判断されると、点灯制御回路40は、タイマー13の作動によって、点灯及び消灯されるようにランプを制御することで、電気エネルギーが節約される。これは、通常使用される構成であり、詳細な説明は省略する。
【0019】
また、本発明によるランプ装置は、ソケットが上部と下部とに着脱可能に分離されるように構成してもよい。着脱式の場合は、ソケットは、ランプ30を備える上部ベース20と、点灯制御回路40を有するソケットボディ10に分離される。このとき、下部に延長されて縦横に突起を有する結合部21が、上部ベース20の基板に形成されており、ソケットボディ10には、突起と一致する結合溝15が形成されている。従って、ソケットの上部及び下部は、ベースに設けられた結合部21の突起を結合溝15に対して差し込み又は分離させるだけで、簡便に組立て及び分解が可能となる。これにより、ランプ装置全体の交換が不要となるため、ランプの寿命が尽きた後にランプの交換をする時や、点灯制御回路部の異常時にランプ装置のメンテナンスをするときに、ユーザは便利であり、かつ経済的である。
【0020】
このように本発明によるランプ装置が、アパートの通路や階段、トイレ等の様々な場所に取り付けられて、電源がソケットネジ部11を介してそれに供給されると、夜間又は光を感知する照度センサ12の感知信号により設定された基準以下の照度であると判断し、かつ、赤外線センサ31により人間等の対象が感知されたときに、点灯制御回路40が作動して、電源制御部43によってランプの点灯及び消灯を制御する。それにより、別体のいかなる点灯スイッチがなくても、その周囲に合わせて適当に設定された所定の時間、又は、人間がその場所にいる間、ランプが自動的に点灯及び消灯されるので、無駄なエネルギー消費が防止され、電気エネルギーが節約される。
【0021】
以上で説明した本発明は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者において本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で様々な置換、変更が可能であり、前述した実施の形態に限定されることはない。
【産業上の利用可能性】
【0022】
このように、本発明は、昼夜を区別する照度センサと、時間を調節するタイマーと、人間を感知する赤外線センサとが、光源としてのランプに一体に備えられて、これにより、それらのセンサは、光量による照度を計測し、又は人間の存在を感知する多機能省エネルギー蛍光ランプ装置である。それにより、ランプの周囲の照度が夜間のように一定の基準以下であったり、人間が存在する場合には、それらのセンサーは、点灯制御回路を作動させるデータ信号を送信することにより、ランプが自動的に点灯及び消灯されるので、構造が簡単で、エネルギー消費の低減が確実になる。さらに、反射笠を付設することによって、ランプから発っせられる熱が遮断され、照明効率を上昇させることができる。その上、別体のセンサがなくても、ソケット型の電球が使用されているいかなる場所にも簡便に装着でき、ユーザの便宜の向上を大いに図ることができる。さらに、ソケットボディが着脱可能な場合は、ランプだけを交換することができるので、経済的でメンテナンスと修理が容易である。
【0023】
本発明の好ましい態様のこれらの又は他の特徴、外観及び好適な条件は、以下の詳細な記述、添付図面によってより十分に説明されている。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明によるランプ装置の全体的な構成を示す斜視図である。
【図2】本発明によるランプ装置の分解斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態によるカバーでランプが覆われたランプ装置の斜視図である。
【図4】本発明のランプ装置の動作のフローチャートである。
【図5】本発明によるランプ装置の電気的構成を示すブロック構成図である。
【図6】本発明のランプ装置によるランプの断面図である。
【符号の説明】
【0025】
10 ソケットボディ
11 ソケットネジ部
12 照度センサ
13 タイマー
14 連結線
15 結合溝
20 ベース
21 結合部
30 ランプ
31 赤外線センサ
32 センサ支持台
33 高照度反射笠
34 ランプカバー
40 制御回路
41 マイクロプロセッサ
42 メモリ
43 電源制御部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランプの点灯及び消灯を制御する点灯制御回路40を有するソケットボディ10に複数のU字形ランプ30が固定され、回転固定式ネジ部11が、電気的なソケット接続により電源が供給されるようにソケットボディ10に延設されており、
所定のプログラムによりランプの点灯及び消灯を制御する点灯制御回路40を有するソケットボディ10には、周囲の照度を感知する照度センサ12及び点灯時間を調節するタイマー13が一体に備えられ、
ソケットボディ10の結合溝に結合するように下部に結合部21が形成された本体カバー機能を有するベース20に、四角構造で配置された複数のU字形ランプ30の中央部にランプの光を遮断する高照度反射笠33で取り囲まれてセンサ支持台32が所定の長さで延設されており、センサ支持台32の端部には、人間の動きを感知する赤外線センサ31が下向きに突出されていること
を特徴とする自動制御省エネルギーランプ。
【請求項2】
ランプ30を備えるベース20と、ソケットネジ部11及び点灯制御回路40を含むソケットボディ10とが、一体又は別体で形成されることを特徴とする請求項1に記載の自動制御省エネルギーランプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−503087(P2007−503087A)
【公表日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−523781(P2006−523781)
【出願日】平成16年8月17日(2004.8.17)
【国際出願番号】PCT/KR2004/002052
【国際公開番号】WO2005/018286
【国際公開日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(506057605)
【Fターム(参考)】