センサ保護カバー、およびポインティングデバイス
【課題】 個人の体質によって操作者を限定することのないポインティングデバイスを提供する。
【解決手段】 ポインティングデバイスを搭載した装置12は、画像情報を取得する指紋センサ20と、センサ表面を保護するカバー1と、センサ表面に接するようにカバーのセンサ側の面に配置されたセンサ押圧部11とを備える。指によるカバー1の押圧の位置により、センサ20で得られるセンサ押圧部11の形状が変化し、これに基づき入力が行なわれる。
【解決手段】 ポインティングデバイスを搭載した装置12は、画像情報を取得する指紋センサ20と、センサ表面を保護するカバー1と、センサ表面に接するようにカバーのセンサ側の面に配置されたセンサ押圧部11とを備える。指によるカバー1の押圧の位置により、センサ20で得られるセンサ押圧部11の形状が変化し、これに基づき入力が行なわれる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、センサ保護カバー、およびポインティングデバイスに関し、特に指紋センサを用いてコンピュータに指令を与えるときに用いられるセンサ保護カバー、および小型で連続的な入力を行うことができるポインティングデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
以下の特許文献1には、指紋認証装置上の指の動きを検出することでコンピュータへの入力とし、トラックパッド装置と指紋認証装置とを1つの装置で実現することが記載されている。
【特許文献1】特開2002−062983号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1の技術では、指紋センサで得られる指紋模様の移動、変形に基づきコンピュータの操作を行っていた。
【0004】
ところが、静電容量式指紋センサによって得られる画像の濃淡および鮮明さは、湿度や気温などの環境の差、発汗の度合いなどの個人差に大きく影響を受けやすい。これにより、確実なポインティング動作を実現することが困難であった。
【0005】
また、特許文献1に開示された装置で操作者の指の変形を利用する場合は、皮膚の硬さなど個人の体質に依存する部分があり、操作可能な対象者を限定してしまうという問題点があった。
【0006】
また、ノート型コンピュータに広く用いられているトラックパッド装置や特許文献1に開示された装置では、操作者の指の位置を検出するために指の可動範囲を含む程度の設置面積を持つ指紋センサ(比較的大型のセンサ)が必要であった。
【0007】
また、従来の指紋センサをポインティングデバイスとして使用する装置では、指紋センサに直接指で触れなくてはならず、センサ表面を常に露出する必要があった。そのため、携帯型コンピュータや携帯電話に組み込む際には、センサが破損するおそれがあった。
【0008】
また、操作者は操作中に手袋をつけることができないため、寒冷地での使用にも問題があった。
【0009】
さらに、センサ表面が露出するため、装置全体の自由なデザインに制限が生じる問題があった。
【0010】
この発明は上記の問題点を解決するためになされたものであり、個人の体質によって操作者を限定することのないポインティングデバイスを提供することを第1の目的としている。
【0011】
また、この発明は、設置面積が小さく、装置を小型化することができるポインティングデバイスを提供することを第2の目的としている。
【0012】
さらにこの発明は、センサの破損を防ぐことができるセンサ保護カバー、およびポインティングデバイスを提供することを第3の目的としている。
【0013】
さらにこの発明は、センサの破損を防ぎながら、装置の自由なデザインを可能とし、かつ操作性の高いポインティングデバイスを提供することを第4の目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するため、この発明のある局面に従うと、センサ保護カバーは、センサ表面を保護するカバーと、センサ表面に接する面に、センサにポインティングを認識させるために設けられた突起部を有することを特徴とする。
【0015】
この発明の他の局面に従うと、ポインティングデバイスは、画像情報を取得するセンサと、センサ表面を保護するカバーと、センサの表面に接するようにカバーのセンサ側の面に配置されたセンサ押圧部と、センサにより取得された画像に基づいて、カバーに印加された圧力変化を検出する画像処理部と、検出された圧力変化に基づいて、操作者の指の動きを検出する動作検出部と、検出された操作者の指の動きをコンピュータへの入力値に変換する変換部とを備える。
【0016】
好ましくはポインティングデバイスは、カバーに加えられた圧力によって、センサ押圧部とセンサ表面との接触面積が変化する。
【0017】
好ましくはセンサ押圧部は、半球形状または球の一部を切り取った形状を有する。
【0018】
好ましくはポインティングデバイスは、カバーのセンサ側の面に複数のセンサ押圧部を配置し、センサ表面の複数の各部分に、複数のセンサ押圧部が各々接触することを特徴とする。
【0019】
好ましくはポインティングデバイスは、複数のセンサ押圧部が、4つのセンサ押圧部で配置され、センサ表面の複数の各部分が、4分割されたものであることを特徴とする。
【0020】
好ましくはセンサの面は操作者から見てひし形となるよう配置され、ひし形の4頂点近傍への圧力印加が、それぞれ操作画面の上下左右方向への操作者の指の動きの検出に対応することを特徴とする。
【0021】
好ましくはセンサの画像情報読取方式が、静電容量式、光学式、または感圧式であることを特徴とする。
【0022】
好ましくはセンサ押圧部の材料が、樹脂であることを特徴とする。
【0023】
好ましくはセンサ押圧部の材料が、導電性樹脂であることを特徴とする。
【0024】
好ましくはセンサは、画像情報として指紋あるいは指紋に由来する画像情報を取得することが可能である。
【0025】
好ましくはポインティングデバイスは、使用者の認証を行う時はカバーを取外すことが可能であり、ポインティング機能を使用するときはカバーを装着することが可能である。
【0026】
好ましくはポインティングデバイスは、カバーを取外して認証を行う際、カバーが完全に脱落しないように、センサまたは本体とカバーとが部分的に接続されていることを特徴とする。
【0027】
好ましくはセンサ保護カバーは、カバーと突起部との間に、押圧方向適正化補助材を設置することを特徴とする。
【0028】
好ましくはカバーは、押圧方向適正化補助材からなり、突起部は、センサ表面を傷つけることがない、押圧方向適正化補助材より柔らかい材料で構成されることを特徴とする。
【0029】
好ましくはポインティングデバイスは、カバーとセンサ押圧部との間に、押圧方向適正化補助材を設置することを特徴とする。
【0030】
好ましくはカバーは、押圧方向適正化補助材からなり、センサ押圧部は、センサ表面を傷つけることがない、押圧方向適正化補助材より柔らかい材料で構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0031】
この発明に従うと突起部または押圧部によりセンサ表面を操作することができるため、個人の体質によって操作者を限定することのないポインティングデバイスを提供することが可能となる。また、設置面積が小さく、装置を小型化することができるポインティングデバイスを提供することができる。
【0032】
さらにこの発明に従うと、センサの破損を防ぐことができるセンサ保護カバー、およびポインティングデバイスを提供することができる。また、センサの破損を防ぎながら、装置の自由なデザインを可能とし、かつ操作性の高いポインティングデバイスを提供することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0034】
図1〜3は、本発明の実施の形態におけるポインティングデバイスを搭載した装置の外観構成を示した図である。
【0035】
ポインティングデバイスを搭載した装置12は、画像情報を取得する指紋センサ20と、センサ表面を保護するカバー1と、センサ表面に接するようにカバーのセンサ側の面に配置されたセンサ押圧部11と、ポインタ情報を含む情報を表示する表示画面41と、図示しない画像処理部と、該センサ、カバー、センサ押圧部、表示画面、および画像処理部を搭載したポインティングデバイスとから構成されている。
【0036】
指紋センサ20は、静電容量式、光学式、または圧力感知方式等を採用した指紋センサである。カバー1は、センサ表面を保護する目的、およびセンサ押圧部を配置する目的のものである。センサ押圧部11は、センサ表面に接するようにカバーのセンサ側の面に配置されている。センサ押圧部11の材料としては樹脂や導電性樹脂が望ましいが、必ずしもそれらに限られない。
【0037】
画像処理部は、画像からカバー1表面に印加された圧力変化を検出する画像処理アルゴリズムと、検出された圧力変化による画像の変化から操作者の指の動きを検出する動作検出アルゴリズムと、検出された操作者の指の動きをコンピュータへの入力値に変換するアルゴリズムとを有する。
【0038】
図1は、ポインティングデバイス搭載装置12から、カバー1およびカバー1に配置されているセンサ押圧部11が取外された状態を示したものであり、図2は、カバー1ならびにカバー1に配置されているセンサ押圧部11がポインティングデバイス搭載装置12に装着された状態を示したものである。
【0039】
図3は、カバー1ならびにカバー1に配置されているセンサ押圧部11がポインティングデバイス搭載装置12に装着された状態を上方から示した平面図である。
【0040】
図4は、センサ20の具体的な構成を示した図である。
【0041】
本実施の形態においては、センサとして静電容量方式センサの構成を示すが、これに限られるものではなく、光学式、感圧式などであっても良い。
【0042】
図4に示すように、静電容量式のセンサ20は、保護膜111および電極112aが所定行所定列に配列された電極群112を備えている。
【0043】
各電極112aは、保護膜111の上に載置された、例えば指などの凹凸によって(す
なわち、保護膜111と指などの表面との間の距離によって)帯電する電荷量が異なる特性を有している。したがって、指紋などの溝の(凹)部分が載置された電極112aの帯電量は、指紋などの山の(凸)部分が載置された電極の帯電量よりも少なくなる。
【0044】
そして、各電極112aに帯電した電荷を電荷量に応じた例えば電圧値に変換し、この電圧値をデジタル値に変換することにより指紋などの画像が得られる。
【0045】
以下の説明において、画像ないしは指紋画像とは、ユーザの指紋などが表わされた領域を含む長方形状の画像のことをいう。また、画像ないしは指紋画像の縦方向とは、図3に示すセンサ20の矢印Aに対応する指紋画像の方向をいい。横方向とは、矢印Bに対応する方向をいう。また、上方向とは、矢印Aで示す方向を指し、下方向とは矢印Aで示す方向と反対方向を指す、また、表示画面41の水平方向をX方向、X方向と直交する方向をY方向とする。また、表示画面41の左下の頂点P1を原点とし、X方向の座標軸をX座標とし、Y方向の座標軸をY座標とする。
【0046】
図5は、ポインティングデバイス搭載装置12の構成を示すブロック図である。
【0047】
図を参照して、ポインティングデバイス搭載装置12は、センサ101(図1〜4におけるセンサ20に対応)と、センサ101により得られた画像を処理する画像処理部103と、画像に基づいてユーザの指の動作を検出する指の動作検出部105と、検出された指の動作をコンピュータの入力値に変換する入力値変換部107と、入力に基づいて表示画面の表示(ポインタの位置など)を制御する表示制御部109と、表示画面を表示する表示部111とを備えている。
【0048】
図6は、カバーおよびセンサ押圧部を用いたポインティングデバイスのセンサ出力画像を示す図である。
【0049】
図6(a)は、センサ押圧部11が指紋センサ20に接触しようとしている状況を示しており、図6(b)は、センサ押圧部11が指紋センサ20に接触を開始している状況を示しており、図6(c)は、センサ押圧部11が指紋センサ20に接触している状況を示している。
【0050】
図6(a)、(b)、(c)の各々について、センサ押圧部11が指紋センサ20に接触したことによる指紋センサの出力画像200が示されている。図に示されるように、接触の度合により出力画像が変化することが示されている。
【0051】
尚、カバーが押され、指紋センサがセンサ押圧部によって押圧されて反応した画素を、以下、「反応画素」(図中では符号201で示す)という。
【0052】
図に示す様に、指の動作を検出するためのセンサ押圧部11の位置および材質が固定されているため、従来問題となっていたセンサによって得られる画像の濃淡および鮮明さが湿度や気温の環境の差、発汗の度合い、皮膚の硬さなどの個人差・体質に影響を受けやいという問題は生じない。
【0053】
また、センサ表面と接触するセンサ押圧部が半球形もしくは球の一部を切り取った形状のとき、印加圧力が強くなる毎にセンサ押圧部のより多くの部分がセンサ表面に接し、当該部分周辺のセンサ画素値が変化する。センサはこの動作を連続した画像情報として取得する。この構成によれば、印加圧力の変化によってセンサ表面とセンサ押圧部との接触面積の変化が生じやすくなる。
【0054】
図7および8は、カバーに対しセンサ押圧部を4つ有するポインティングデバイスを示す図であり、図9は、図7、8に示すカバーに対しセンサ押圧部を4つ有するポインティングデバイスについて、取得した画像の例、および、この取得画像による反応画素の数からポインタの移動値を計算する処理を示す図である。
【0055】
また、図10は取得画像による反応画素の数からポインタの移動値を計算する処理を示すフローチャートである。
【0056】
図7〜10を参照して、カバーに対し、センサ押圧部を4つ有するポインティングデバイスについて、取得した画像からポインタの移動値を計算する処理を説明する。
【0057】
図10のステップS101で画像が取得される。ここでの画像は、上述の図6の説明により示した様に、センサ押圧部が指紋センサに接触している度合に応じて変化する。
【0058】
図9の右側の図の例では、あらかじめ設定されている領域2に位置しているセンサ押圧部の反応画素数S2が「20」であり最も大きく、領域4に位置しているセンサ押圧部の反応画素数S4が「5」であり最も小さく、領域1、3に位置しているセンサ押圧部の反応画素数S1、S3が「10」でありその中間の値をとっている。
【0059】
図10のステップS102において、このように各領域の反応画素数をカウントする。
【0060】
ステップS103で各反応画素数を演算し、左右および上下方向についての差分計算を行う。
【0061】
この例の場合、左右方向差分計算は、
Sx=(S1+S4)−(S2+S3)=(10+5)−(20+10)=−15
上下方向差分計算は、
Sy=(S1+S2)−(S3+S4)=(10+20)−(10+5)=15
となる。即ち、ポインタ移動値は、x方向に−15、y方向に15となる(ステップS
104)。
【0062】
従って、図9に示す様に、本画像取得前のポインタの位置がPn=(Pnx,Pny)であった場合、ポインタは、Pn+1=(Pnx−15,Pny+15)の位置に移動することになる(ステップS105)。
【0063】
尚、上記の様に、センサ表面を4分割し、各部分にセンサ押圧部が1つずつ接触するよう、カバー裏面に4つのセンサ押圧部を配置することについて述べたが、本発明はこの構成に限定されず、センサ押圧部を複数(2個、3個、5個・・・)設ける構成でもよい。
【0064】
上記、画像の取得(ステップS101)によるポインタの移動(ステップS105)を連続的に行った場合の表示画面を示す図が図11である。
【0065】
図11の表示画面において、T1〜T7は、ポインタないし指が、移動の際に経由しようとするターゲットを示す箇所であり、一筆書きされている実線は、実際にポインタの移動した軌跡を示す。
【0066】
尚、この構成によれば、指による印加圧力を伝達するセンサ押圧部の配列間隔を操作者の指の幅よりも狭くしても押圧できるため、指の幅よりも小さい指紋センサを用いて装置の小型化を図ることができる。
【0067】
尚、上記においては、操作者に対してセンサ面が正方形や長方形などの矩形である場合に、該センサ面が操作者に対して一般的な正方形配置である場合について記載しているが、図12に示す様に、操作者に対してセンサ面が正方形や長方形などの矩形である場合に、該センサ面が操作者に対してひし形となるよう該センサを概45°傾け、該矩形の4頂点近傍への圧力印加がそれぞれ操作画面の上下左右方向への操作者の指の動きの検出となるように配置しても良い。
【0068】
この場合、携帯電話などで入力に用いられることの多い上下方向もしくは左右方向に限定した方向へセンサをより長く配置することができ、センサ面を有効に活用できるという効果がある。
【0069】
また、ポインティングデバイス及び個人認証機能搭載機器において、搭載機器の使用者の認証を行う時は当該カバーを取り外し、ポインティング機能を使用するときはカバーを装着することとしたり、センサ表面を保護するカバーを取り外して認証を行う際、該カバーが完全に脱落しないように指紋センサもしくは搭載機器とカバーが部分的に接続されていても良い。たとえば、図5の画像処理部103がセンサにより得られた指紋などの画像に基づいて認証を行なうように装置を構成することができる。
【0070】
[実施の形態における効果]
本実施の形態においては、携帯電話などのポインティングデバイスを搭載した装置のポインタを動かしたい方向にカバーに指で圧力を印加すると、その圧力によってセンサ押圧部とセンサ表面の接触面積が変化し、その接触面積の変化は指紋センサで得られる画像情報の変化となるため、画像処理によって操作者の指の動きが検出され、コンピュータへの入力値に変換することができる。
【0071】
また、指の動作を検出するためのセンサ押圧部の位置および材質は常に固定されているため、従来問題となっていた静電容量式指紋センサによって得られる画像の濃淡および鮮明さが湿度や気温の環境の差、発汗の度合い、皮膚の硬さなどの個人差・体質に影響を受けやすかった問題を解決することができる。
【0072】
また、指による印加圧力を伝達するセンサ押圧部の配列間隔を操作者の指の幅よりも狭くでき、結果的に指の幅よりも小さい指紋センサを用いて装置の小型化ができる。
【0073】
また、指紋センサが通常カバーで覆われることとなるため、落下や衝突の際の破損をさけることができる。
【0074】
また、カバーに対して装飾や着色を施して装置全体を自由なデザインとできる。
【0075】
また、指紋センサ表面と接触するセンサ押圧部が半球形もしくは球の一部を切り取った形状のとき、印加圧力によってセンサ押圧部のより多くの部分がセンサ表面に接し、当該部分周辺のセンサ画素値が変化する。指紋センサはこの動作を連続した画像情報として取得する。この構成によれば、指による印加圧力の変化によって指紋センサ表面とセンサ押圧部との接触面積の変化が生じやすくなる利点がある。
【0076】
また、長方形のセンサ表面を4分割し、各部分に導電性樹脂が1つずつ接触するよう、カバー裏面に4つの上記センサ押圧部を配置する場合、通常ポインティングデバイスを搭載した装置への入力に用いられる画面上の上下左右の動きを、導電性樹脂と指紋センサ面との接触面積変化から検出する必要最小限のセンサ押圧部の個数で検出することができる。
【0077】
また、操作者に対してセンサ面が正方形や長方形などの矩形である場合に、該センサ面が操作者に対してひし形となるよう該センサを概45°傾け、該矩形の4頂点近傍への圧力印加がそれぞれ操作画面の上下左右方向への操作者の指の動きの検出となるように配置する場合、携帯電話などで入力に用いられることの多い上下方向もしくは左右方向に限定した方向へセンサをより長く配置することができ、センサ面を有効に活用できる。
【0078】
また、搭載機器の使用者の認証を行う時は当該カバーを取り外し、ポインティング機能を使用するときはカバーを装着する構成によれば、個人認証とポインティング機能をカバーの脱着によって切り替える際も、カバーが常に本体に接続されており、カバーの紛失を防ぐことができるという効果がある。
【0079】
尚、センサの画像情報読取方式が静電容量式である場合は、センサ押圧部の材料は、導電性樹脂であることが望ましい。
【0080】
[他の実施の形態]
図13は、本発明の他の実施の形態に係るポインティングデバイスを搭載した装置の構成を示した図である。
【0081】
本ポインティングデバイスを搭載した装置は、画像情報を取得するセンサ20と、センサ表面を保護するカバー1と、センサ表面に接するようにカバーのセンサ側の面に配置されたセンサ押圧部11と、カバー1および押圧部11の間に挿入されている押圧方向適正化補助材111とから構成されている。
【0082】
本構成と既述の構成(図6など)との差異は、カバーおよび押圧部の間に挿入されている押圧方向適正化補助材111の存在である。
【0083】
既述の構成では、カバーおよび押圧部の材質によっては(例えば、これらが柔らかい場合)、ユーザの指によるカバー上部の押圧位置に係らず、押圧部11の各々がセンサ20をほぼ均一に押してしまう場合があった。
【0084】
図14は、カバー1および押圧部11の材質が柔らかい場合で、かつ、押圧方向適正化補助材111が挿入されていない場合の装置の構成と、センサ20の出力画像を示す図である。
【0085】
図15は、カバー1および押圧部11の間に押圧方向適正化補助材111が挿入されている場合の装置の構成と、センサ20の出力画像を示す図である。
【0086】
図14に示す様に、カバーおよび押圧部の材質が柔らかい場合で、かつ、押圧方向適正化補助材が挿入されていない場合には、押圧した圧力が、カバー全体にほぼ均一にかかってしまう。これにより、センサ押圧部11を介して、センサ上へ伝わる圧力も同様にほぼ均一となってしまい、センサ出力画像上でも、押圧部11により押圧される面積がほぼ同一となってしまう。
【0087】
一方、図15に示す様に、カバーおよび押圧部の間に押圧方向適正化補助材が挿入されている場合には、押圧した圧力が、指向性を持ってカバーにかかる。これにより、センサ押圧部を介して、センサ上へ伝わる圧力も同様に指向性を持つことになる。センサ出力画像上でも、押圧部により押圧される場所の面積が、押圧された位置および強さを反映した面積となっている。
【0088】
なお、押圧方向適正化補助材111は、押圧方向適正化の補助が可能な硬度を有する材料(一般にカバー1よりも硬い材料)であれば、何を用いても良い。また、押圧部はセンサ表面を傷つけることの無い材料であれば、何を用いても良い。
【0089】
[変形例]
図16は、図14のポインティングデバイスの変形例を示す図である。
【0090】
ポインティングデバイスは、画像情報を取得するセンサ20と、押圧方向適正化補助が可能な硬度をもつ材料から構成され、センサ表面を保護するカバー1aと、センサ表面に接するようにカバーのセンサ側の面に配置され、かつセンサ表面を傷つけることの無い材料を用いたセンサ押圧部11aとから構成されている。
【0091】
本構成と既述の構成との差異は、カバーと、押圧部との材料について、押圧方向適正化補助が可能な硬度を持ち、かつ、センサ表面を傷つけることの無い材料を用いたことである。
【0092】
この構成においても、図15に示す様に、押圧した圧力が、指向性を持ってカバーにかかることにより、センサ押圧部を介して、センサ上へ伝わる圧力も同様に指向性を持つことになる。これにより、センサ出力画像上でも、押圧部により押圧される面積が押圧された位置および強さを反映した面積になる。
【0093】
なお、本変形例におけるカバー1aは、押圧方向適正化補助が可能な硬度を有する材料(一般に図14のカバー1よりも硬い材料)であれば、何を用いても良い。また、押圧部はセンサ表面を傷つけることの無い材料であれば、何を用いても良い。
【0094】
[他の実施の形態における効果]
この実施の形態では、カバーとセンサ押圧部との間に、押圧方向適正化補助材が挿入されている。この構成によれば、押圧により生じた圧力が、指向性を持ってカバーにかかることにより、センサ押圧部を介して、センサ上へ伝わる圧力も同様に指向性を持つことになる。これにより、センサ出力画像上でも、押圧部により押圧される面積が押圧された位置および強さを反映した面積を生じることで、操作者の指の動きを、より正確に検出することができる。
【0095】
また,変形例においては、カバーが、押圧方向適正化補助材からなり、押圧部は、センサ表面を傷つけることがない、押圧方向適正化補助材より柔らかい材料で構成される。この構成によれば、押圧により生じた圧力が、指向性を持ってカバーにかかることにより、センサ押圧部を介して、センサ上へ伝わる圧力も同様に指向性を持つことになる。これにより、センサ出力画像上でも、押圧部により押圧される面積が押圧された位置および強さを反映した面積を生じることで、操作者の指の動きを、より正確に検出することができる。
【0096】
尚、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の実施の形態におけるポインティングデバイスを搭載した装置の外観構成を示した図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるポインティングデバイスを搭載した装置の外観構成を示した図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるポインティングデバイスを搭載した装置の外観構成を示した図である。
【図4】センサの構成を示した図である。
【図5】ポインティングデバイス搭載装置12の構成を示すブロック図である。
【図6】カバーおよびセンサ押圧部を用いたポインティングデバイスのセンサ出力画像を示す図である。
【図7】カバーに対しセンサ押圧部を4つ有するポインティングデバイスを示す図である。
【図8】カバーに対しセンサ押圧部を4つ有するポインティングデバイスを示す図である。
【図9】カバーに対しセンサ押圧部を4つ有するポインティングデバイスについて、取得した画像、および取得画像による反応画素の数からポインタの移動値を計算する処理を示す図である。
【図10】取得画像による反応画素の数からポインタの移動値を計算する処理を示すフローチャートである。
【図11】画像の取得によるポインタの移動処理を連続的に行った場合の表示画面を示す図である。
【図12】操作者に対してセンサ面がひし形となるようセンサを配置した状態を示す図である。
【図13】カバー、押圧方向適正化補助材、およびセンサ押圧部を用いたポインティングデバイスを示す図である。
【図14】カバーおよびセンサ押圧部を用いたポインティングデバイスのセンサ出力画像を示す図である。
【図15】カバー、押圧方向適正化補助材、およびセンサ押圧部を用いたポインティングデバイスのセンサ出力画像を示す図である。
【図16】図14のポインティングデバイスの変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0098】
1 カバー、11 センサ押圧部、12 ポインティングデバイス搭載装置、20 センサ、41 表示画面、101 センサ、103 画像処理部、105 動作検出部、107 入力値変換部、109 表示制御部、111 押圧方向適正化補助材。
【技術分野】
【0001】
この発明は、センサ保護カバー、およびポインティングデバイスに関し、特に指紋センサを用いてコンピュータに指令を与えるときに用いられるセンサ保護カバー、および小型で連続的な入力を行うことができるポインティングデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
以下の特許文献1には、指紋認証装置上の指の動きを検出することでコンピュータへの入力とし、トラックパッド装置と指紋認証装置とを1つの装置で実現することが記載されている。
【特許文献1】特開2002−062983号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1の技術では、指紋センサで得られる指紋模様の移動、変形に基づきコンピュータの操作を行っていた。
【0004】
ところが、静電容量式指紋センサによって得られる画像の濃淡および鮮明さは、湿度や気温などの環境の差、発汗の度合いなどの個人差に大きく影響を受けやすい。これにより、確実なポインティング動作を実現することが困難であった。
【0005】
また、特許文献1に開示された装置で操作者の指の変形を利用する場合は、皮膚の硬さなど個人の体質に依存する部分があり、操作可能な対象者を限定してしまうという問題点があった。
【0006】
また、ノート型コンピュータに広く用いられているトラックパッド装置や特許文献1に開示された装置では、操作者の指の位置を検出するために指の可動範囲を含む程度の設置面積を持つ指紋センサ(比較的大型のセンサ)が必要であった。
【0007】
また、従来の指紋センサをポインティングデバイスとして使用する装置では、指紋センサに直接指で触れなくてはならず、センサ表面を常に露出する必要があった。そのため、携帯型コンピュータや携帯電話に組み込む際には、センサが破損するおそれがあった。
【0008】
また、操作者は操作中に手袋をつけることができないため、寒冷地での使用にも問題があった。
【0009】
さらに、センサ表面が露出するため、装置全体の自由なデザインに制限が生じる問題があった。
【0010】
この発明は上記の問題点を解決するためになされたものであり、個人の体質によって操作者を限定することのないポインティングデバイスを提供することを第1の目的としている。
【0011】
また、この発明は、設置面積が小さく、装置を小型化することができるポインティングデバイスを提供することを第2の目的としている。
【0012】
さらにこの発明は、センサの破損を防ぐことができるセンサ保護カバー、およびポインティングデバイスを提供することを第3の目的としている。
【0013】
さらにこの発明は、センサの破損を防ぎながら、装置の自由なデザインを可能とし、かつ操作性の高いポインティングデバイスを提供することを第4の目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するため、この発明のある局面に従うと、センサ保護カバーは、センサ表面を保護するカバーと、センサ表面に接する面に、センサにポインティングを認識させるために設けられた突起部を有することを特徴とする。
【0015】
この発明の他の局面に従うと、ポインティングデバイスは、画像情報を取得するセンサと、センサ表面を保護するカバーと、センサの表面に接するようにカバーのセンサ側の面に配置されたセンサ押圧部と、センサにより取得された画像に基づいて、カバーに印加された圧力変化を検出する画像処理部と、検出された圧力変化に基づいて、操作者の指の動きを検出する動作検出部と、検出された操作者の指の動きをコンピュータへの入力値に変換する変換部とを備える。
【0016】
好ましくはポインティングデバイスは、カバーに加えられた圧力によって、センサ押圧部とセンサ表面との接触面積が変化する。
【0017】
好ましくはセンサ押圧部は、半球形状または球の一部を切り取った形状を有する。
【0018】
好ましくはポインティングデバイスは、カバーのセンサ側の面に複数のセンサ押圧部を配置し、センサ表面の複数の各部分に、複数のセンサ押圧部が各々接触することを特徴とする。
【0019】
好ましくはポインティングデバイスは、複数のセンサ押圧部が、4つのセンサ押圧部で配置され、センサ表面の複数の各部分が、4分割されたものであることを特徴とする。
【0020】
好ましくはセンサの面は操作者から見てひし形となるよう配置され、ひし形の4頂点近傍への圧力印加が、それぞれ操作画面の上下左右方向への操作者の指の動きの検出に対応することを特徴とする。
【0021】
好ましくはセンサの画像情報読取方式が、静電容量式、光学式、または感圧式であることを特徴とする。
【0022】
好ましくはセンサ押圧部の材料が、樹脂であることを特徴とする。
【0023】
好ましくはセンサ押圧部の材料が、導電性樹脂であることを特徴とする。
【0024】
好ましくはセンサは、画像情報として指紋あるいは指紋に由来する画像情報を取得することが可能である。
【0025】
好ましくはポインティングデバイスは、使用者の認証を行う時はカバーを取外すことが可能であり、ポインティング機能を使用するときはカバーを装着することが可能である。
【0026】
好ましくはポインティングデバイスは、カバーを取外して認証を行う際、カバーが完全に脱落しないように、センサまたは本体とカバーとが部分的に接続されていることを特徴とする。
【0027】
好ましくはセンサ保護カバーは、カバーと突起部との間に、押圧方向適正化補助材を設置することを特徴とする。
【0028】
好ましくはカバーは、押圧方向適正化補助材からなり、突起部は、センサ表面を傷つけることがない、押圧方向適正化補助材より柔らかい材料で構成されることを特徴とする。
【0029】
好ましくはポインティングデバイスは、カバーとセンサ押圧部との間に、押圧方向適正化補助材を設置することを特徴とする。
【0030】
好ましくはカバーは、押圧方向適正化補助材からなり、センサ押圧部は、センサ表面を傷つけることがない、押圧方向適正化補助材より柔らかい材料で構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0031】
この発明に従うと突起部または押圧部によりセンサ表面を操作することができるため、個人の体質によって操作者を限定することのないポインティングデバイスを提供することが可能となる。また、設置面積が小さく、装置を小型化することができるポインティングデバイスを提供することができる。
【0032】
さらにこの発明に従うと、センサの破損を防ぐことができるセンサ保護カバー、およびポインティングデバイスを提供することができる。また、センサの破損を防ぎながら、装置の自由なデザインを可能とし、かつ操作性の高いポインティングデバイスを提供することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0034】
図1〜3は、本発明の実施の形態におけるポインティングデバイスを搭載した装置の外観構成を示した図である。
【0035】
ポインティングデバイスを搭載した装置12は、画像情報を取得する指紋センサ20と、センサ表面を保護するカバー1と、センサ表面に接するようにカバーのセンサ側の面に配置されたセンサ押圧部11と、ポインタ情報を含む情報を表示する表示画面41と、図示しない画像処理部と、該センサ、カバー、センサ押圧部、表示画面、および画像処理部を搭載したポインティングデバイスとから構成されている。
【0036】
指紋センサ20は、静電容量式、光学式、または圧力感知方式等を採用した指紋センサである。カバー1は、センサ表面を保護する目的、およびセンサ押圧部を配置する目的のものである。センサ押圧部11は、センサ表面に接するようにカバーのセンサ側の面に配置されている。センサ押圧部11の材料としては樹脂や導電性樹脂が望ましいが、必ずしもそれらに限られない。
【0037】
画像処理部は、画像からカバー1表面に印加された圧力変化を検出する画像処理アルゴリズムと、検出された圧力変化による画像の変化から操作者の指の動きを検出する動作検出アルゴリズムと、検出された操作者の指の動きをコンピュータへの入力値に変換するアルゴリズムとを有する。
【0038】
図1は、ポインティングデバイス搭載装置12から、カバー1およびカバー1に配置されているセンサ押圧部11が取外された状態を示したものであり、図2は、カバー1ならびにカバー1に配置されているセンサ押圧部11がポインティングデバイス搭載装置12に装着された状態を示したものである。
【0039】
図3は、カバー1ならびにカバー1に配置されているセンサ押圧部11がポインティングデバイス搭載装置12に装着された状態を上方から示した平面図である。
【0040】
図4は、センサ20の具体的な構成を示した図である。
【0041】
本実施の形態においては、センサとして静電容量方式センサの構成を示すが、これに限られるものではなく、光学式、感圧式などであっても良い。
【0042】
図4に示すように、静電容量式のセンサ20は、保護膜111および電極112aが所定行所定列に配列された電極群112を備えている。
【0043】
各電極112aは、保護膜111の上に載置された、例えば指などの凹凸によって(す
なわち、保護膜111と指などの表面との間の距離によって)帯電する電荷量が異なる特性を有している。したがって、指紋などの溝の(凹)部分が載置された電極112aの帯電量は、指紋などの山の(凸)部分が載置された電極の帯電量よりも少なくなる。
【0044】
そして、各電極112aに帯電した電荷を電荷量に応じた例えば電圧値に変換し、この電圧値をデジタル値に変換することにより指紋などの画像が得られる。
【0045】
以下の説明において、画像ないしは指紋画像とは、ユーザの指紋などが表わされた領域を含む長方形状の画像のことをいう。また、画像ないしは指紋画像の縦方向とは、図3に示すセンサ20の矢印Aに対応する指紋画像の方向をいい。横方向とは、矢印Bに対応する方向をいう。また、上方向とは、矢印Aで示す方向を指し、下方向とは矢印Aで示す方向と反対方向を指す、また、表示画面41の水平方向をX方向、X方向と直交する方向をY方向とする。また、表示画面41の左下の頂点P1を原点とし、X方向の座標軸をX座標とし、Y方向の座標軸をY座標とする。
【0046】
図5は、ポインティングデバイス搭載装置12の構成を示すブロック図である。
【0047】
図を参照して、ポインティングデバイス搭載装置12は、センサ101(図1〜4におけるセンサ20に対応)と、センサ101により得られた画像を処理する画像処理部103と、画像に基づいてユーザの指の動作を検出する指の動作検出部105と、検出された指の動作をコンピュータの入力値に変換する入力値変換部107と、入力に基づいて表示画面の表示(ポインタの位置など)を制御する表示制御部109と、表示画面を表示する表示部111とを備えている。
【0048】
図6は、カバーおよびセンサ押圧部を用いたポインティングデバイスのセンサ出力画像を示す図である。
【0049】
図6(a)は、センサ押圧部11が指紋センサ20に接触しようとしている状況を示しており、図6(b)は、センサ押圧部11が指紋センサ20に接触を開始している状況を示しており、図6(c)は、センサ押圧部11が指紋センサ20に接触している状況を示している。
【0050】
図6(a)、(b)、(c)の各々について、センサ押圧部11が指紋センサ20に接触したことによる指紋センサの出力画像200が示されている。図に示されるように、接触の度合により出力画像が変化することが示されている。
【0051】
尚、カバーが押され、指紋センサがセンサ押圧部によって押圧されて反応した画素を、以下、「反応画素」(図中では符号201で示す)という。
【0052】
図に示す様に、指の動作を検出するためのセンサ押圧部11の位置および材質が固定されているため、従来問題となっていたセンサによって得られる画像の濃淡および鮮明さが湿度や気温の環境の差、発汗の度合い、皮膚の硬さなどの個人差・体質に影響を受けやいという問題は生じない。
【0053】
また、センサ表面と接触するセンサ押圧部が半球形もしくは球の一部を切り取った形状のとき、印加圧力が強くなる毎にセンサ押圧部のより多くの部分がセンサ表面に接し、当該部分周辺のセンサ画素値が変化する。センサはこの動作を連続した画像情報として取得する。この構成によれば、印加圧力の変化によってセンサ表面とセンサ押圧部との接触面積の変化が生じやすくなる。
【0054】
図7および8は、カバーに対しセンサ押圧部を4つ有するポインティングデバイスを示す図であり、図9は、図7、8に示すカバーに対しセンサ押圧部を4つ有するポインティングデバイスについて、取得した画像の例、および、この取得画像による反応画素の数からポインタの移動値を計算する処理を示す図である。
【0055】
また、図10は取得画像による反応画素の数からポインタの移動値を計算する処理を示すフローチャートである。
【0056】
図7〜10を参照して、カバーに対し、センサ押圧部を4つ有するポインティングデバイスについて、取得した画像からポインタの移動値を計算する処理を説明する。
【0057】
図10のステップS101で画像が取得される。ここでの画像は、上述の図6の説明により示した様に、センサ押圧部が指紋センサに接触している度合に応じて変化する。
【0058】
図9の右側の図の例では、あらかじめ設定されている領域2に位置しているセンサ押圧部の反応画素数S2が「20」であり最も大きく、領域4に位置しているセンサ押圧部の反応画素数S4が「5」であり最も小さく、領域1、3に位置しているセンサ押圧部の反応画素数S1、S3が「10」でありその中間の値をとっている。
【0059】
図10のステップS102において、このように各領域の反応画素数をカウントする。
【0060】
ステップS103で各反応画素数を演算し、左右および上下方向についての差分計算を行う。
【0061】
この例の場合、左右方向差分計算は、
Sx=(S1+S4)−(S2+S3)=(10+5)−(20+10)=−15
上下方向差分計算は、
Sy=(S1+S2)−(S3+S4)=(10+20)−(10+5)=15
となる。即ち、ポインタ移動値は、x方向に−15、y方向に15となる(ステップS
104)。
【0062】
従って、図9に示す様に、本画像取得前のポインタの位置がPn=(Pnx,Pny)であった場合、ポインタは、Pn+1=(Pnx−15,Pny+15)の位置に移動することになる(ステップS105)。
【0063】
尚、上記の様に、センサ表面を4分割し、各部分にセンサ押圧部が1つずつ接触するよう、カバー裏面に4つのセンサ押圧部を配置することについて述べたが、本発明はこの構成に限定されず、センサ押圧部を複数(2個、3個、5個・・・)設ける構成でもよい。
【0064】
上記、画像の取得(ステップS101)によるポインタの移動(ステップS105)を連続的に行った場合の表示画面を示す図が図11である。
【0065】
図11の表示画面において、T1〜T7は、ポインタないし指が、移動の際に経由しようとするターゲットを示す箇所であり、一筆書きされている実線は、実際にポインタの移動した軌跡を示す。
【0066】
尚、この構成によれば、指による印加圧力を伝達するセンサ押圧部の配列間隔を操作者の指の幅よりも狭くしても押圧できるため、指の幅よりも小さい指紋センサを用いて装置の小型化を図ることができる。
【0067】
尚、上記においては、操作者に対してセンサ面が正方形や長方形などの矩形である場合に、該センサ面が操作者に対して一般的な正方形配置である場合について記載しているが、図12に示す様に、操作者に対してセンサ面が正方形や長方形などの矩形である場合に、該センサ面が操作者に対してひし形となるよう該センサを概45°傾け、該矩形の4頂点近傍への圧力印加がそれぞれ操作画面の上下左右方向への操作者の指の動きの検出となるように配置しても良い。
【0068】
この場合、携帯電話などで入力に用いられることの多い上下方向もしくは左右方向に限定した方向へセンサをより長く配置することができ、センサ面を有効に活用できるという効果がある。
【0069】
また、ポインティングデバイス及び個人認証機能搭載機器において、搭載機器の使用者の認証を行う時は当該カバーを取り外し、ポインティング機能を使用するときはカバーを装着することとしたり、センサ表面を保護するカバーを取り外して認証を行う際、該カバーが完全に脱落しないように指紋センサもしくは搭載機器とカバーが部分的に接続されていても良い。たとえば、図5の画像処理部103がセンサにより得られた指紋などの画像に基づいて認証を行なうように装置を構成することができる。
【0070】
[実施の形態における効果]
本実施の形態においては、携帯電話などのポインティングデバイスを搭載した装置のポインタを動かしたい方向にカバーに指で圧力を印加すると、その圧力によってセンサ押圧部とセンサ表面の接触面積が変化し、その接触面積の変化は指紋センサで得られる画像情報の変化となるため、画像処理によって操作者の指の動きが検出され、コンピュータへの入力値に変換することができる。
【0071】
また、指の動作を検出するためのセンサ押圧部の位置および材質は常に固定されているため、従来問題となっていた静電容量式指紋センサによって得られる画像の濃淡および鮮明さが湿度や気温の環境の差、発汗の度合い、皮膚の硬さなどの個人差・体質に影響を受けやすかった問題を解決することができる。
【0072】
また、指による印加圧力を伝達するセンサ押圧部の配列間隔を操作者の指の幅よりも狭くでき、結果的に指の幅よりも小さい指紋センサを用いて装置の小型化ができる。
【0073】
また、指紋センサが通常カバーで覆われることとなるため、落下や衝突の際の破損をさけることができる。
【0074】
また、カバーに対して装飾や着色を施して装置全体を自由なデザインとできる。
【0075】
また、指紋センサ表面と接触するセンサ押圧部が半球形もしくは球の一部を切り取った形状のとき、印加圧力によってセンサ押圧部のより多くの部分がセンサ表面に接し、当該部分周辺のセンサ画素値が変化する。指紋センサはこの動作を連続した画像情報として取得する。この構成によれば、指による印加圧力の変化によって指紋センサ表面とセンサ押圧部との接触面積の変化が生じやすくなる利点がある。
【0076】
また、長方形のセンサ表面を4分割し、各部分に導電性樹脂が1つずつ接触するよう、カバー裏面に4つの上記センサ押圧部を配置する場合、通常ポインティングデバイスを搭載した装置への入力に用いられる画面上の上下左右の動きを、導電性樹脂と指紋センサ面との接触面積変化から検出する必要最小限のセンサ押圧部の個数で検出することができる。
【0077】
また、操作者に対してセンサ面が正方形や長方形などの矩形である場合に、該センサ面が操作者に対してひし形となるよう該センサを概45°傾け、該矩形の4頂点近傍への圧力印加がそれぞれ操作画面の上下左右方向への操作者の指の動きの検出となるように配置する場合、携帯電話などで入力に用いられることの多い上下方向もしくは左右方向に限定した方向へセンサをより長く配置することができ、センサ面を有効に活用できる。
【0078】
また、搭載機器の使用者の認証を行う時は当該カバーを取り外し、ポインティング機能を使用するときはカバーを装着する構成によれば、個人認証とポインティング機能をカバーの脱着によって切り替える際も、カバーが常に本体に接続されており、カバーの紛失を防ぐことができるという効果がある。
【0079】
尚、センサの画像情報読取方式が静電容量式である場合は、センサ押圧部の材料は、導電性樹脂であることが望ましい。
【0080】
[他の実施の形態]
図13は、本発明の他の実施の形態に係るポインティングデバイスを搭載した装置の構成を示した図である。
【0081】
本ポインティングデバイスを搭載した装置は、画像情報を取得するセンサ20と、センサ表面を保護するカバー1と、センサ表面に接するようにカバーのセンサ側の面に配置されたセンサ押圧部11と、カバー1および押圧部11の間に挿入されている押圧方向適正化補助材111とから構成されている。
【0082】
本構成と既述の構成(図6など)との差異は、カバーおよび押圧部の間に挿入されている押圧方向適正化補助材111の存在である。
【0083】
既述の構成では、カバーおよび押圧部の材質によっては(例えば、これらが柔らかい場合)、ユーザの指によるカバー上部の押圧位置に係らず、押圧部11の各々がセンサ20をほぼ均一に押してしまう場合があった。
【0084】
図14は、カバー1および押圧部11の材質が柔らかい場合で、かつ、押圧方向適正化補助材111が挿入されていない場合の装置の構成と、センサ20の出力画像を示す図である。
【0085】
図15は、カバー1および押圧部11の間に押圧方向適正化補助材111が挿入されている場合の装置の構成と、センサ20の出力画像を示す図である。
【0086】
図14に示す様に、カバーおよび押圧部の材質が柔らかい場合で、かつ、押圧方向適正化補助材が挿入されていない場合には、押圧した圧力が、カバー全体にほぼ均一にかかってしまう。これにより、センサ押圧部11を介して、センサ上へ伝わる圧力も同様にほぼ均一となってしまい、センサ出力画像上でも、押圧部11により押圧される面積がほぼ同一となってしまう。
【0087】
一方、図15に示す様に、カバーおよび押圧部の間に押圧方向適正化補助材が挿入されている場合には、押圧した圧力が、指向性を持ってカバーにかかる。これにより、センサ押圧部を介して、センサ上へ伝わる圧力も同様に指向性を持つことになる。センサ出力画像上でも、押圧部により押圧される場所の面積が、押圧された位置および強さを反映した面積となっている。
【0088】
なお、押圧方向適正化補助材111は、押圧方向適正化の補助が可能な硬度を有する材料(一般にカバー1よりも硬い材料)であれば、何を用いても良い。また、押圧部はセンサ表面を傷つけることの無い材料であれば、何を用いても良い。
【0089】
[変形例]
図16は、図14のポインティングデバイスの変形例を示す図である。
【0090】
ポインティングデバイスは、画像情報を取得するセンサ20と、押圧方向適正化補助が可能な硬度をもつ材料から構成され、センサ表面を保護するカバー1aと、センサ表面に接するようにカバーのセンサ側の面に配置され、かつセンサ表面を傷つけることの無い材料を用いたセンサ押圧部11aとから構成されている。
【0091】
本構成と既述の構成との差異は、カバーと、押圧部との材料について、押圧方向適正化補助が可能な硬度を持ち、かつ、センサ表面を傷つけることの無い材料を用いたことである。
【0092】
この構成においても、図15に示す様に、押圧した圧力が、指向性を持ってカバーにかかることにより、センサ押圧部を介して、センサ上へ伝わる圧力も同様に指向性を持つことになる。これにより、センサ出力画像上でも、押圧部により押圧される面積が押圧された位置および強さを反映した面積になる。
【0093】
なお、本変形例におけるカバー1aは、押圧方向適正化補助が可能な硬度を有する材料(一般に図14のカバー1よりも硬い材料)であれば、何を用いても良い。また、押圧部はセンサ表面を傷つけることの無い材料であれば、何を用いても良い。
【0094】
[他の実施の形態における効果]
この実施の形態では、カバーとセンサ押圧部との間に、押圧方向適正化補助材が挿入されている。この構成によれば、押圧により生じた圧力が、指向性を持ってカバーにかかることにより、センサ押圧部を介して、センサ上へ伝わる圧力も同様に指向性を持つことになる。これにより、センサ出力画像上でも、押圧部により押圧される面積が押圧された位置および強さを反映した面積を生じることで、操作者の指の動きを、より正確に検出することができる。
【0095】
また,変形例においては、カバーが、押圧方向適正化補助材からなり、押圧部は、センサ表面を傷つけることがない、押圧方向適正化補助材より柔らかい材料で構成される。この構成によれば、押圧により生じた圧力が、指向性を持ってカバーにかかることにより、センサ押圧部を介して、センサ上へ伝わる圧力も同様に指向性を持つことになる。これにより、センサ出力画像上でも、押圧部により押圧される面積が押圧された位置および強さを反映した面積を生じることで、操作者の指の動きを、より正確に検出することができる。
【0096】
尚、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の実施の形態におけるポインティングデバイスを搭載した装置の外観構成を示した図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるポインティングデバイスを搭載した装置の外観構成を示した図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるポインティングデバイスを搭載した装置の外観構成を示した図である。
【図4】センサの構成を示した図である。
【図5】ポインティングデバイス搭載装置12の構成を示すブロック図である。
【図6】カバーおよびセンサ押圧部を用いたポインティングデバイスのセンサ出力画像を示す図である。
【図7】カバーに対しセンサ押圧部を4つ有するポインティングデバイスを示す図である。
【図8】カバーに対しセンサ押圧部を4つ有するポインティングデバイスを示す図である。
【図9】カバーに対しセンサ押圧部を4つ有するポインティングデバイスについて、取得した画像、および取得画像による反応画素の数からポインタの移動値を計算する処理を示す図である。
【図10】取得画像による反応画素の数からポインタの移動値を計算する処理を示すフローチャートである。
【図11】画像の取得によるポインタの移動処理を連続的に行った場合の表示画面を示す図である。
【図12】操作者に対してセンサ面がひし形となるようセンサを配置した状態を示す図である。
【図13】カバー、押圧方向適正化補助材、およびセンサ押圧部を用いたポインティングデバイスを示す図である。
【図14】カバーおよびセンサ押圧部を用いたポインティングデバイスのセンサ出力画像を示す図である。
【図15】カバー、押圧方向適正化補助材、およびセンサ押圧部を用いたポインティングデバイスのセンサ出力画像を示す図である。
【図16】図14のポインティングデバイスの変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0098】
1 カバー、11 センサ押圧部、12 ポインティングデバイス搭載装置、20 センサ、41 表示画面、101 センサ、103 画像処理部、105 動作検出部、107 入力値変換部、109 表示制御部、111 押圧方向適正化補助材。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ表面を保護するカバーと、
前記センサ表面に接する面に、前記センサにポインティングを認識させるために設けられた突起部を有することを特徴とする、センサ保護カバー。
【請求項2】
画像情報を取得するセンサと、
前記センサ表面を保護するカバーと、
前記センサの表面に接するように前記カバーのセンサ側の面に配置されたセンサ押圧部と、
前記センサにより取得された画像に基づいて、前記カバーに印加された圧力変化を検出する画像処理部と、
前記検出された圧力変化に基づいて、操作者の指の動きを検出する動作検出部と、
前記検出された操作者の指の動きをコンピュータへの入力値に変換する変換部とを備えた、ポインティングデバイス。
【請求項3】
前記カバーに加えられた圧力によって、前記センサ押圧部と前記センサ表面との接触面積が変化する、請求項2に記載のポインティングデバイス。
【請求項4】
前記センサ押圧部は、半球形状または球の一部を切り取った形状を有する、請求項2または3に記載のポインティングデバイス。
【請求項5】
前記カバーのセンサ側の面に複数のセンサ押圧部を配置し、
前記センサ表面の複数の各部分に、複数のセンサ押圧部が各々接触することを特徴とする、請求項2〜4のいずれかに記載のポインティングデバイス。
【請求項6】
前記複数のセンサ押圧部が、4つのセンサ押圧部で配置され、
前記センサ表面の複数の各部分が、4分割されたものであることを特徴とする、請求項5に記載のポインティングデバイス。
【請求項7】
前記センサの面は操作者から見てひし形となるよう配置され、
前記ひし形の4頂点近傍への圧力印加が、それぞれ操作画面の上下左右方向への操作者の指の動きの検出に対応することを特徴とした、請求項2〜6のいずれかに記載のポインティングデバイス。
【請求項8】
前記センサの画像情報読取方式が、静電容量式、光学式、または感圧式であることを特徴とする、請求項2〜7のいずれかに記載のポインティングデバイス。
【請求項9】
前記センサ押圧部の材料が、樹脂であることを特徴とする、請求項2〜8のいずれかに記載のポインティングデバイス。
【請求項10】
前記センサ押圧部の材料が、導電性樹脂であることを特徴とする、請求項2〜9のいずれかに記載のポインティングデバイス。
【請求項11】
前記センサは、画像情報として指紋あるいは指紋に由来する画像情報を取得することが可能であることを特徴とする、請求項2〜10のいずれかに記載のポインティングデバイス。
【請求項12】
使用者の認証を行なう時は前記カバーを取外すことが可能であり、
ポインティング機能を使用するときは前記カバーを装着することが可能である、請求項
2〜11のいずれかに記載のポインティングデバイス。
【請求項13】
前記カバーを取外して認証を行なう際、前記カバーが完全に脱落しないように、前記センサまたは本体とカバーとが部分的に接続されていることを特徴とする、請求項12に記載のポインティングデバイス。
【請求項14】
前記カバーと前記突起部との間に、押圧方向適正化補助材を設置することを特徴とする、請求項1に記載のセンサ保護カバー。
【請求項15】
前記カバーは、押圧方向適正化補助材からなり、
前記突起部は、センサ表面を傷つけることがない、前記押圧方向適正化補助材より柔らかい材料で構成されることを特徴とする、請求項1に記載のセンサ保護カバー。
【請求項16】
前記カバーと前記センサ押圧部との間に、押圧方向適正化補助材を設置することを特徴とする、請求項2〜13のいずれかに記載のポインティングデバイス。
【請求項17】
前記カバーは、押圧方向適正化補助材からなり、
前記センサ押圧部は、センサ表面を傷つけることがない、前記押圧方向適正化補助材より柔らかい材料で構成されることを特徴とする、請求項2〜13のいずれかに記載のポインティングデバイス。
【請求項1】
センサ表面を保護するカバーと、
前記センサ表面に接する面に、前記センサにポインティングを認識させるために設けられた突起部を有することを特徴とする、センサ保護カバー。
【請求項2】
画像情報を取得するセンサと、
前記センサ表面を保護するカバーと、
前記センサの表面に接するように前記カバーのセンサ側の面に配置されたセンサ押圧部と、
前記センサにより取得された画像に基づいて、前記カバーに印加された圧力変化を検出する画像処理部と、
前記検出された圧力変化に基づいて、操作者の指の動きを検出する動作検出部と、
前記検出された操作者の指の動きをコンピュータへの入力値に変換する変換部とを備えた、ポインティングデバイス。
【請求項3】
前記カバーに加えられた圧力によって、前記センサ押圧部と前記センサ表面との接触面積が変化する、請求項2に記載のポインティングデバイス。
【請求項4】
前記センサ押圧部は、半球形状または球の一部を切り取った形状を有する、請求項2または3に記載のポインティングデバイス。
【請求項5】
前記カバーのセンサ側の面に複数のセンサ押圧部を配置し、
前記センサ表面の複数の各部分に、複数のセンサ押圧部が各々接触することを特徴とする、請求項2〜4のいずれかに記載のポインティングデバイス。
【請求項6】
前記複数のセンサ押圧部が、4つのセンサ押圧部で配置され、
前記センサ表面の複数の各部分が、4分割されたものであることを特徴とする、請求項5に記載のポインティングデバイス。
【請求項7】
前記センサの面は操作者から見てひし形となるよう配置され、
前記ひし形の4頂点近傍への圧力印加が、それぞれ操作画面の上下左右方向への操作者の指の動きの検出に対応することを特徴とした、請求項2〜6のいずれかに記載のポインティングデバイス。
【請求項8】
前記センサの画像情報読取方式が、静電容量式、光学式、または感圧式であることを特徴とする、請求項2〜7のいずれかに記載のポインティングデバイス。
【請求項9】
前記センサ押圧部の材料が、樹脂であることを特徴とする、請求項2〜8のいずれかに記載のポインティングデバイス。
【請求項10】
前記センサ押圧部の材料が、導電性樹脂であることを特徴とする、請求項2〜9のいずれかに記載のポインティングデバイス。
【請求項11】
前記センサは、画像情報として指紋あるいは指紋に由来する画像情報を取得することが可能であることを特徴とする、請求項2〜10のいずれかに記載のポインティングデバイス。
【請求項12】
使用者の認証を行なう時は前記カバーを取外すことが可能であり、
ポインティング機能を使用するときは前記カバーを装着することが可能である、請求項
2〜11のいずれかに記載のポインティングデバイス。
【請求項13】
前記カバーを取外して認証を行なう際、前記カバーが完全に脱落しないように、前記センサまたは本体とカバーとが部分的に接続されていることを特徴とする、請求項12に記載のポインティングデバイス。
【請求項14】
前記カバーと前記突起部との間に、押圧方向適正化補助材を設置することを特徴とする、請求項1に記載のセンサ保護カバー。
【請求項15】
前記カバーは、押圧方向適正化補助材からなり、
前記突起部は、センサ表面を傷つけることがない、前記押圧方向適正化補助材より柔らかい材料で構成されることを特徴とする、請求項1に記載のセンサ保護カバー。
【請求項16】
前記カバーと前記センサ押圧部との間に、押圧方向適正化補助材を設置することを特徴とする、請求項2〜13のいずれかに記載のポインティングデバイス。
【請求項17】
前記カバーは、押圧方向適正化補助材からなり、
前記センサ押圧部は、センサ表面を傷つけることがない、前記押圧方向適正化補助材より柔らかい材料で構成されることを特徴とする、請求項2〜13のいずれかに記載のポインティングデバイス。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
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【図10】
【図11】
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【図13】
【図14】
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【図16】
【公開番号】特開2006−24177(P2006−24177A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−264331(P2004−264331)
【出願日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【出願人】(504143441)国立大学法人 奈良先端科学技術大学院大学 (226)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【出願人】(504143441)国立大学法人 奈良先端科学技術大学院大学 (226)
【Fターム(参考)】
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