説明

センサ装置

【課題】本発明は、被測定液やその蒸気あるいは飛沫により性能劣化を起こすということはなく、小形で信頼性の高いセンサ装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明のセンサ装置は、処理回路25と、ランド電極30とを検出部21の表面上に形成した後、前記検出部21の表面上にシールゴム34と、半球状の凸部43を有する外部端子38,39を装着固定したコネクタケース26とを配置し、前記コネクタケース26と嵌合自在な支持基台27とを配置し、前記外部端子38,39の半球状の凸部43が前記ランド電極30に接触した状態で、前記コネクタケース26と支持基台27とを前記検出部21が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子38,39の半球状の凸部43を前記ランド電極30に圧接させるようにしたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器内に保管された液体の液位や液質を検出するセンサ装置に関し、特に自動車、建築機械等のエンジンオイルや燃料の液位や液質を検出するセンサ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、自動車、建築機械等のエンジンオイルや燃料の液位等を検出するセンサ装置としては図14、図15に示すようなものが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
図14(a)(b)は従来のセンサ装置の検出部の表側平面図および裏側平面図を示したもので、この図14(a)(b)において、1は上下に延びる長方形のポリイミドフィルム等からなる検出部で、この検出部1の表側と裏側には第1の検出電極2、第2の検出電極3からなる液位検出用電極が設けられている。そして、前記第1の検出電極2は上下に延びるリード線4によって金属パッド部5に接続され、かつ前記第2の検出電極3は上下に延びるリード線6とスルーホール7によって検出部1の表側に設けた金属パッド部8に接続されている。
【0004】
図15は前記検出部1を要部とする従来のセンサ装置の側断面図を示したもので、この図15において、9は外装ケース10の上部の略中央に収納された回路基板であり、この回路基板9には前記検出部1からの信号を処理する処理回路11が実装されている。また、前記検出部1は外装ケース10における下方の筒状部10aに収納されている。そして、前記検出部1の金属パッド部5,8は回路基板9の下端部に形成した金属端子部(図示せず)に押さえバネ12で押圧することにより電気的な接続を確保している。
【0005】
上記した従来のセンサ装置は、外装ケース10における下方の筒状部10aを被測定液(図示せず)に浸漬するとともに、検出部1に被測定液を接触させ、第1の検出電極2と第2の検出電極3の静電容量を検知することにより被測定液の液位を検出するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−351688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記した従来のセンサ装置を車両等に適用して、オイル等の被測定液の液位を検知する場合、回路基板9は常に被測定液の蒸気に曝されるとともに、走行時の振動によって被測定液の飛沫に曝されるものである。しかしながら、上記した従来のセンサ装置はこのような被測定液の蒸気や飛沫に対しては保護されていないため、センサ装置が性能劣化を起こす可能性があるという問題点を有していた。また、前記検出部1における金属パッド部5,8と回路基板9における金属端子部(図示せず)の接点部についても、被測定液やその蒸気あるいは飛沫が付着して電気的導通が不安定になる可能性があるという問題点を有していた。
【0008】
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、被測定液やその蒸気あるいは飛沫により性能劣化を起こすということはなく、小形で信頼性の高いセンサ装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
【0010】
本発明の請求項1に記載の発明は、検出部と、この検出部の第1の主面上に設けられた液位検出用電極と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記液位検出用電極からの信号を処理する処理回路と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記処理回路と電気的に接続された複数のランド電極と、前記液位検出用電極と処理回路とを被覆する保護部とを備え、前記検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置し、かつ半球状の凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の凸部が開口部を介して前記ランド電極に接触するように配置するとともに、前記コネクタケースと嵌合自在な支持基台を配置し、かつ前記外部端子における半球状の凸部が前記ランド電極に接触した状態で、前記コネクタケースと支持基台とを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記ランド電極に圧接させるようにしたもので、この構成によれば、液位検出用電極と処理回路を第1の主面上に設けた検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置し、かつ半球状の凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の凸部が開口部を介して前記ランド電極に接触するように配置するとともに、前記コネクタケースと嵌合自在な支持基台を配置し、かつ前記外部端子における半球状の凸部が前記ランド電極に接触した状態で、前記コネクタケースと支持基台とを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記ランド電極に圧接させるようにしているため、処理回路からの信号を出力する外部端子を気密、水密性を保ちながら直接検出部に取り付けることができ、これにより、被測定液やその蒸気あるいは飛沫により性能劣化を起こすということはなくなるため、小形で信頼性の高いセンサ装置を容易に提供することができるという作用効果を有するものである。
【0011】
本発明の請求項2に記載の発明は、検出部と、この検出部の第1の主面上に設けられた液位検出用電極と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記液位検出用電極からの信号を処理する処理回路と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記処理回路と電気的に接続された複数のランド電極と、前記液位検出用電極と処理回路とを被覆する保護部とを備え、前記検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置し、かつ半球状の凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の凸部が開口部を介して前記ランド電極に接触するように配置するとともに、前記第2の主面上の前記ランド電極と対応する位置に端子受けゴムを配置し、さらに前記端子受けゴムの下に前記コネクタケースと嵌合自在な支持基台を配置し、かつ前記外部端子における半球状の凸部が前記ランド電極に接触した状態で、前記コネクタケースと支持基台とを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記ランド電極に圧接させるようにしたもので、この構成によれば、液位検出用電極と処理回路を第1の主面上に設けた検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置し、かつ半球状の凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の凸部が開口部を介して前記ランド電極に接触するように配置するとともに、前記第2の主面上の前記ランド電極と対応する位置に端子受けゴムを配置し、さらに前記端子受けゴムの下に前記コネクタケースと嵌合自在な支持基台を配置し、かつ前記外部端子における半球状の凸部が前記ランド電極に接触した状態で、前記コネクタケースと支持基台とを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記ランド電極に圧接させるようにしているため、処理回路からの信号を出力する外部端子を気密、水密性を保ちながら直接検出部に取り付けることができ、これにより、被測定液やその蒸気あるいは飛沫により性能劣化を起こすということはなくなるため、小形で信頼性の高いセンサ装置を容易に提供することができるという作用効果を有するものである。
【0012】
本発明の請求項3に記載の発明は、検出部と、この検出部の第1の主面上に設けられた液位検出用電極と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記液位検出用電極からの信号を処理する処理回路と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記処理回路と電気的に接続された複数のランド電極と、前記液位検出用電極と処理回路とを被覆する保護部とを備え、前記検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置するとともに、前記ランド電極上に導電性を有する弾性体を配置し、さらに半球状の凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極上に位置するように配置するとともに、前記検出部の第2の主面の下に前記コネクタケースと嵌合自在な支持基台を配置し、かつ前記外部端子における半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介してランド電極に接触した状態で、前記コネクタケースと支持基台とを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極に圧接させるようにしたもので、この構成によれば、液位検出用電極と処理回路を第1の主面上に設けた検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置するとともに、前記ランド電極上に導電性を有する弾性体を配置し、さらに半球状の凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極上に位置するように配置するとともに、前記検出部の第2の主面の下に前記コネクタケースと嵌合自在な支持基台を配置し、かつ前記外部端子における半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介してランド電極に接触した状態で、前記コネクタケースと支持基台とを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極に圧接させるようにしているため、前記外部端子における半球状の凸部の高さを大きくすることが困難な場合でも、処理回路からの信号が出力されるランド電極と外部端子との電気的接続を確保することができるとともに、ランド電極と外部端子の半球状の凸部および導電性を有する弾性体からなる電気的接続部に被測定液体やその蒸気が侵入するのも確実に防止することができ、これにより、被測定液やその蒸気あるいは飛沫により性能劣化を起こすということはなくなるため、小形で信頼性の高いセンサ装置をさらに容易に提供することができるという作用効果を有するものである。
【0013】
本発明の請求項4に記載の発明は、検出部と、この検出部の第1の主面上に設けられた液位検出用電極と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記液位検出用電極からの信号を処理する処理回路と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記処理回路と電気的に接続された複数のランド電極と、前記液位検出用電極と処理回路とを被覆する保護部とを備え、前記検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置するとともに、前記ランド電極上に半球状の弾性を有する凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の弾性を有する凸部が前記ランド電極上に位置するように配置するとともに、前記検出部の第2の主面の下に前記コネクタケースと嵌合自在な支持基台を配置し、かつ前記外部端子における半球状の凸部がランド電極に接触した状態で、前記コネクタケースと支持基台とを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記ランド電極に圧接させるようにしたもので、この構成によれば、液位検出用電極と処理回路を第1の主面上に設けた検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置するとともに、前記ランド電極上に半球状の弾性を有する凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の弾性を有する凸部が前記ランド電極上に位置するように配置するとともに、前記検出部の第2の主面の下に前記コネクタケースと嵌合自在な支持基台を配置し、かつ前記外部端子における半球状の凸部がランド電極に接触した状態で、前記コネクタケースと支持基台とを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記ランド電極に圧接させるようにしているため、処理回路からの信号が出力されるランド電極と外部端子との電気的接続を端子受けゴムや導電性を有する弾性体等を使用することなく確保することができるとともに、ランド電極と外部端子の半球状の凸部および導電性を有する弾性体からなる電気的接続部に被測定液体やその蒸気が侵入するのも確実に防止することができ、これにより、被測定液やその蒸気あるいは飛沫により性能劣化を起こすということはなくなるため、小形で信頼性の高いセンサ装置をさらに容易に提供することができるという作用効果を有するものである。
【0014】
本発明の請求項5に記載の発明は、検出部と、この検出部の第1の主面上に設けられた液位検出用電極と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記液位検出用電極からの信号を処理する処理回路と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記処理回路と電気的に接続された複数のランド電極と、前記液位検出用電極と処理回路とを被覆する保護部とを備え、前記検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置するとともに、前記ランド電極上に導電性を有する弾性体を配置し、さらに半球状の凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極上に位置するように配置するとともに、前記検出部の第1の主面の裏面である第2の主面側に前記コネクタケースと嵌合自在なキャップを配置し、前記キャップは開口部を有し、前記開口部は、前記半球状の凸部を有する外部端子と前記導電性を有する弾性体との接続部より液位検出側に配置し、かつ前記外部端子における半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介してランド電極に接触した状態で、前記コネクタケースと前記キャップとを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極に圧接させるようにしたもので、この構成によれば、液位検出用電極と処理回路を第1の主面上に設けた検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置するとともに、前記ランド電極上に導電性を有する弾性体を配置し、さらに半球状の凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極上に位置するように配置するとともに、前記検出部の第1の主面の裏面である第2の主面側に前記コネクタケースと嵌合自在なキャップを配置し、前記キャップは開口部を有し、前記開口部は、前記半球状の凸部を有する外部端子と前記導電性を有する弾性体との接続部より液位検出側に配置し、かつ前記外部端子における半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介してランド電極に接触した状態で、前記コネクタケースと前記キャップとを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極に圧接させるようにしているため、キャップの開口部より高い位置に被測定液体が入りにくい構造になっているためシールゴムの耐久性を向上することができ、これにより、被測定液やその蒸気あるいは飛沫により性能劣化を起こすということはなくなるため、小型で信頼性の高いセンサ装置を提供することが出来るという作用効果を有するものである。
【0015】
本発明の請求項6に記載の発明は、検出部と、この検出部の第1の主面上に設けられた液位検出用電極と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記液位検出用電極からの信号を処理する処理回路と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記処理回路と電気的に接続された複数のランド電極と、前記液位検出用電極と処理回路とを被覆する保護部とを備え、前記検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置するとともに、前記シールゴム開口部内に空間を埋めるゲルを充填し、前記ランド電極上に導電性を有する弾性体を配置し、さらに半球状の凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極上に位置するように配置するとともに、前記検出部の第1の主面の裏面である第2の主面の下に前記コネクタケースと嵌合自在な支持基台を配置し、かつ前記外部端子における半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介してランド電極に接触した状態で、前記コネクタケースと支持基台とを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極に圧接させるようにしたもので、この構成によれば、液位検出用電極と処理回路を第1の主面上に設けた検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置するとともに、前記シールゴム開口部内に空間を埋めるゲルを充填し、前記ランド電極上に導電性を有する弾性体を配置し、さらに半球状の凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極上に位置するように配置するとともに、前記検出部の第1の主面の裏面である第2の主面の下に前記コネクタケースと嵌合自在な支持基台を配置し、かつ前記外部端子における半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介してランド電極に接触した状態で、前記コネクタケースと支持基台とを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極に圧接させるようにしているため、温度変化による圧力変化を抑制し、ランド電極と外部端子の半球状の凸部および導電性を有する弾性体からなる電気的接続部に被測定液体やその蒸気が侵入するのも確実に防止することができ、これにより、被測定液やその蒸気あるいは飛沫により性能劣化を起こすということはなくなるため、小形で信頼性の高いセンサ装置をさらに容易に提供することができるという作用効果を有するものである。
【0016】
本発明の請求項7に記載の発明は、検出部と、この検出部の第1の主面上に設けられた液位検出用電極と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記液位検出用電極からの信号を処理する処理回路と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記処理回路と電気的に接続された複数のランド電極と、前記液位検出用電極と処理回路とを被覆する保護部とを備え、前記検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置するとともに、前記シールゴム開口部内に空間を埋めるゲルを充填し、前記ランド電極上に導電性を有する弾性体を配置し、さらに半球状の凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極上に位置するように配置するとともに、前記検出部の第1の主面の裏面である第2の主面側に前記コネクタケースと嵌合自在なキャップを配置し、前記キャップは開口部を有し、前記開口部は、前記半球状の凸部を有する外部端子と前記導電性を有する弾性体との接続部より液位検出側に配置し、かつ前記外部端子における半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介してランド電極に接触した状態で、前記コネクタケースと前記キャップとを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極に圧接させるようにしたもので、この構成によれば、液位検出用電極と処理回路を第1の主面上に設けた検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置するとともに、前記シールゴム開口部内に空間を埋めるゲルを充填し、前記ランド電極上に導電性を有する弾性体を配置し、さらに半球状の凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極上に位置するように配置するとともに、前記検出部の第1の主面の裏面である第2の主面側に前記コネクタケースと嵌合自在なキャップを配置し、前記キャップは開口部を有し、前記開口部は、前記半球状の凸部を有する外部端子と前記導電性を有する弾性体との接続部より液位検出側に配置し、かつ前記外部端子における半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介してランド電極に接触した状態で、前記コネクタケースと前記キャップとを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極に圧接させるようにしているため、キャップの開口部より高い位置に被測定液体が入りにくい構造になっているためシールゴムの耐久性を向上することができ、かつ温度変化による圧力変化を抑制し、ランド電極と外部端子の半球状の凸部および導電性を有する弾性体からなる電気的接続部に被測定液体やその蒸気が侵入するのも確実に防止することができ、これにより、被測定液やその蒸気あるいは飛沫により性能劣化を起こすということはなくなるため、小型で信頼性の高いセンサ装置を提供することが出来るという作用効果を有するものである。
【発明の効果】
【0017】
以上のように本発明のセンサ装置は、検出部と、この検出部の第1の主面上に設けられた液位検出用電極と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記液位検出用電極からの信号を処理する処理回路と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記処理回路と電気的に接続された複数のランド電極と、前記液位検出用電極と処理回路とを被覆する保護部とを備え、前記検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置し、かつ半球状の凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の凸部が開口部を介して前記ランド電極に接触するように配置するとともに、前記コネクタケースと嵌合自在な支持基台を配置し、かつ前記外部端子における半球状の凸部が前記ランド電極に接触した状態で、前記コネクタケースと支持基台とを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記ランド電極に圧接させるようにしているため、処理回路からの信号を出力する外部端子を気密、水密性を保ちながら直接検出部に取り付けることができ、これにより、被測定液やその蒸気あるいは飛沫により性能劣化を起こすということはなくなるため、小形で信頼性の高いセンサ装置を容易に提供することができるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】(a)〜(c)本発明の実施の形態1におけるセンサ装置の表側平面図、裏側平面図および側面図
【図2】(a)〜(c)同センサ装置の組立工程の前半部を表す工程図
【図3】同センサ装置の組立工程における支持基台の取り付け方法を示す分解斜視図
【図4】(a)(b)同センサ装置で使用するコネクタケースの構成および外部端子の斜視図
【図5】同センサ装置の上端部の側断面図
【図6】本発明の実施の形態2におけるセンサ装置の組立工程における支持基台の取り付け方法を示す分解斜視図
【図7】本発明の実施の形態2におけるセンサ装置の側断面図
【図8】本発明の実施の形態3におけるセンサ装置の側断面図
【図9】本発明の実施の形態4におけるセンサ装置の側断面図
【図10】同センサ装置で使用する外部端子の斜視図
【図11】本発明の実施の形態5におけるセンサ装置の側断面図
【図12】本発明の実施の形態6におけるセンサ装置の側断面図
【図13】本発明の実施の形態7におけるセンサ装置の側断面図
【図14】(a)(b)従来のセンサ装置の検出部の表側平面図および裏側平面図
【図15】従来のセンサ装置の側断面図
【発明を実施するための形態】
【0019】
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の請求項1に記載の発明について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
図1(a)〜(c)は本発明の実施の形態1におけるセンサ装置の表側平面図、裏側平面図および側面図を示したもので、この図1(a)〜(c)において、21は厚さが約120μmの上下に延びる長方形状のポリイミドフィルム等からなる検出部で、この検出部21の一方の主面上には下端部から上部にかけて厚さが約15μmでカーボン、銀等により櫛歯形状に構成された第1の検出電極22、第2の検出電極23からなる液位検出用電極が設けられている。また、前記第1、第2の検出電極22,23は上下に延びるリード線24によって処理回路25に接続されている。さらに、前記検出部21の上端部はコネクタケース26と支持基台27によって上下から挟持されている。そして、前記処理回路25の出力はコネクタケース26に装着されたコネクタピンに電気的に接続されている。液位測定時には前記検出部21は被測定液中に浸漬されるもので、この時、前記第1の検出電極22は常に被測定液中に浸漬するように配置される。一方、前記第2の検出電極23は被測定液面と交差し、そして液中に浸漬する部分は液位の昇降に伴って増減することになる。
【0021】
以上のように構成された本発明の実施の形態1におけるセンサ装置について、次に、その組立方法を説明する。
【0022】
図2(a)〜(c)は本発明の実施の形態1におけるセンサ装置の組立工程の前半部を示したものである。まず、図2(a)に示すように、上部に支持基台27の位置決めピンを挿入するための開口28を設けたフィルム状の検出部21を用意し、そして、この検出部21の一方の主面上に第1、第2の検出電極22,23とリード線24、処理回路配線29および処理回路出力端となるランド電極30を印刷、乾燥等の方法で形成する。
【0023】
次に、図2(b)に示すように、IC、コンデンサ、抵抗等を前記処理回路配線29に半田付けして処理回路25を形成した後、この処理回路25をエポキシ樹脂等からなるモールド樹脂層31で覆い、そして、乾燥、硬化させる。
【0024】
次に、図2(c)に示すように、前記第1の検出電極22、第2の検出電極23、リード線24、前記モールド樹脂層31の全体を覆うようにラミネートフィルムからなる保護部32を融着する。これにより、第1の検出電極22、第2の検出電極23からなる液位検出用電極と処理回路25を検出部21上に一体に形成することができるとともに、これらを外部環境から保護することができるものである。この時、前記ラミネートフィルムからなる保護部32には前記開口28とランド電極30に対応する部分に孔部が設けられているものである。
【0025】
図3は本発明の実施の形態1におけるセンサ装置の支持基台27の取り付け方法を示す分解斜視図で、この図3にもとづいて、支持基台27の取り付け方法を説明する。
【0026】
まず、検出部21の一方の主面上にランド電極30に対応する開口部33を有するシールゴム34を配置する。
【0027】
次に、前記支持基台27の位置決めピン37を前記検出部21の開口28に貫通させることにより、前記検出部21を支持基台27上に配置する。
【0028】
次に、コネクタケース26を検出部21上に配置するが、図4(a)は本発明の実施の形態1におけるセンサ装置のコネクタケース26の構成を示す斜視図である。この図4(a)において、38,39は金属からなる外部端子で、この外部端子38,39は樹脂製のコネクタケース26に設けた端子装着溝40,41に装着固定される。42は前記支持基台27の位置決めピン37が嵌合される半円柱状溝部である。
【0029】
図4(b)は外部端子38の拡大斜視図を示したもので、この外部端子38および別の外部端子39のそれぞれの先端部分には、図4(a)(b)に示すように半球状の凸部43とこの凸部43を囲む円環状の平坦部44が設けられているものである。そして、前記コネクタケース26を、前記外部端子38,39の半球状の凸部43がシールゴム34の開口部33を介してランド電極30上に位置するとともに、前記半円柱状溝部42に支持基台27の位置決めピン37が嵌合するように検出部21上に配置する。
【0030】
次に、前記検出部21を挟持した状態でコネクタケース26に支持基台27を押し付け、前記外部端子38,39の半球状の凸部43をランド電極30に、そして外部端子38,39の平坦部44をシールゴム34に圧接させる。
【0031】
最後に、前記支持基台27の位置決めピン37をコネクタケース26に熱溶着して固定するものである。
【0032】
図5は上記のようにして組み立てられた本発明の実施の形態1におけるセンサ装置の上端部の側断面図である。この図5において、検出部21上のランド電極30は外部端子38,39の半球状の凸部43によって圧接されるとともに、かつ前記検出部21上のランド電極30を取り囲むシールゴム34は外部端子38,39の平坦部44と検出部21とによって圧接される。このような構成とすることにより、処理回路25と外部端子38,39とを電気的に接続することができるとともに、シールゴム34が検出部21および外部端子38,39の平坦部44に密着するため、ランド電極30と外部端子38,39の半球状の凸部43との接触点に被測定液体やその蒸気あるいは飛沫が侵入するのを確実に防止することができ、これにより、被測定液やその蒸気あるいは飛沫により性能劣化を起こすということはなくなるため、小形で信頼性の高いセンサ装置を容易に提供することができるものである。
【0033】
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて、本発明の請求項2に記載の発明について、図面を参照しながら説明する。
【0034】
図6は本発明の実施の形態2におけるセンサ装置の支持基台27の取り付け方法を示す分解斜視図で、図7は本発明の実施の形態2におけるセンサ装置の側断面図を示したものである。本発明の実施の形態2は上記した本発明の実施の形態1におけるセンサ装置の外部端子とランド電極との接続部の構成を変更したもので、上記本発明の実施の形態1の構成と同様の構成を有するものについては、同一番号を付し、その説明は省略する。
【0035】
図6において、支持基台27に設けた凹部35に端子受けゴム36を取り付ける。この場合、凹部35は前記端子受けゴム36が前記ランド電極30に対応する位置に設けられている。
【0036】
図7は上記のようにして組み立てられた本発明の実施の形態2におけるセンサ装置の上端部の側断面図である。この図7において、検出部21上のランド電極30は外部端子38,39の半球状の凸部43によって圧接されるとともに、前記検出部21の他方の主面上で前記ランド電極30と対応する位置にある端子受けゴム36が圧接され、かつ前記検出部21上のランド電極30を取り囲むシールゴム34は外部端子38,39の平坦部44と検出部21とによって圧接される。このような構成とすることにより、処理回路25と外部端子38,39とを電気的に接続することができるとともに、シールゴム34が検出部21および外部端子38,39の平坦部44に密着するため、ランド電極30と外部端子38,39の半球状の凸部43との接触点に被測定液体やその蒸気あるいは飛沫が侵入するのを確実に防止することができ、これにより、被測定液やその蒸気あるいは飛沫により性能劣化を起こすということはなくなるため、小形で信頼性の高いセンサ装置を容易に提供することができるものである。
【0037】
(実施の形態3)
以下、実施の形態3を用いて、本発明の請求項3に記載の発明について、図面を参照しながら説明する。
【0038】
図8は本発明の実施の形態3におけるセンサ装置の側断面図を示したものである。本発明の実施の形態3は上記した本発明の実施の形態1および実施の形態2におけるセンサ装置の外部端子とランド電極との接続部の構成を変更したもので、上記本発明の実施の形態1および実施の形態2の構成と同様の構成を有するものについては、同一番号を付し、その説明は省略する。
【0039】
図8において、外部端子38,39の先端部分には上記した本発明の実施の形態1におけるセンサ装置の場合と同様に半球状の凸部43が設けられているものである。しかしながら、外部端子38,39の先端部分の形状が小さい場合や使用する材料によっては、絞り加工で形成する半球状の凸部43の高さをあまり大きくできないことがある。本発明の実施の形態2におけるセンサ装置においては、外部端子38,39の先端部の直径が6mmで、かつ半球状の凸部43の高さが1mmとなっているものである。この時、外部端子38,39の半球状の凸部43と検出部21上のランド電極30とを電気的に接続させるために、シールゴム34の厚みを薄くした場合、外部端子38,39の平坦部44とシールゴム34との密着力が弱くなって、ランド電極30と外部端子38,39の半球状の凸部43との接触点に被測定液体やその蒸気が侵入するという問題点があった。
【0040】
そこで、上記本発明の実施の形態3においては、このような問題点を解決するために、外部端子38,39とランド電極30との間に導電ゴムやコイルバネ等の導電性を有する弾性体45を挿入するとともに、検出部21の他方の主面の下にコネクタケース26と嵌合自在な支持基台27を配置し、かつ前記外部端子38,39における半球状の凸部43が前記導電性を有する弾性体45を介してランド電極30に接触した状態で、前記コネクタケース26と支持基台27とを前記検出部21が挟持されるように嵌合固定したものである。
【0041】
このような構成にすれば、前記導電性を有する弾性体45が外部端子38,39とランド電極30との両方に圧接するとともに、前記検出部21上のランド電極30を取り囲むシールゴム34は外部端子38,39の平坦部44と検出部21とによって圧接されるため、支持基台27に端子受けゴム36を設ける必要はなくなり、これにより、前記外部端子38,39における半球状の凸部43の高さを大きくすることが困難な場合でも、処理回路からの信号が出力されるランド電極30と外部端子38,39との電気的接続を確保することができるとともに、シールゴム34が検出部21および外部端子38,39の平坦部44に密着するため、ランド電極30と外部端子38,39の半球状の凸部43および導電性を有する弾性体45からなる電気的接続部に被測定液体やその蒸気が侵入するのも確実に防止することができ、これにより、被測定液やその蒸気あるいは飛沫により性能劣化を起こすということはなくなるため、小形で信頼性の高いセンサ装置をさらに容易に提供することができるものである。
【0042】
(実施の形態4)
以下、実施の形態4を用いて、本発明の請求項4に記載の発明について、図面を参照しながら説明する。
【0043】
図9は本発明の実施の形態4におけるセンサ装置の側断面図を示したものである。本発明の実施の形態4は上記した本発明の実施の形態1および実施の形態2および実施の形態3におけるセンサ装置の外部端子の構成およびこの外部端子とランド電極との接続部の構成を変更したもので、上記本発明の実施の形態1および実施の形態2および実施の形態3の構成と同様の構成を有するものについては、同一番号を付し、その説明は省略する。
【0044】
本発明の実施の形態4においては、図9に示すように、外部端子38,39の先端部分に半球状の弾性を有する凸部46を設けたもので、この構成によれば、上記した本発明の実施の形態2における端子受けゴム36や本発明の実施の形態3における導電性を有する弾性体45を用いることなく、ランド電極30と外部端子38,39との電気的接続を確保することができるものである。
【0045】
図10は本発明の実施の形態4におけるセンサ装置に使用する外部端子38の拡大斜視図を示したものである。この外部端子38は0.1mm以下の非常に薄い金属からなり、平坦部44と半球状の弾性を有する凸部46以外の部分の幅方向の端部を折り曲げることによって、端子強度を維持するとともに半球状の弾性を有する凸部46が容易に弾性変形できるようにしている。このような構成にすれば、処理回路からの信号が出力されるランド電極30と外部端子38,39との電気的接続を端子受けゴムや導電性を有する弾性体等を使用することなく確保することができるとともに、シールゴム34が検出部21および外部端子38,39の平坦部44に密着するため、ランド電極30と外部端子38,39の半球状の凸部43からなる電気的接続部に被測定液体やその蒸気が侵入することも確実に防止することができ、これにより、被測定液やその蒸気あるいは飛沫により性能劣化を起こすということはなくなるため、構成部材が少なく、かつ小形で信頼性の高いセンサ装置をさらに容易に提供することができるものである。
【0046】
(実施の形態5)
以下、実施の形態5を用いて、本発明の請求項5に記載の発明について、図面を参照しながら説明する。
【0047】
図11は本発明の実施の形態5におけるセンサ装置の側断面図を示したものである。本発明の実施の形態5は上記した本発明の実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3および実施の形態4におけるセンサ装置の外部端子の構成およびこの外部端子とランド電極との接続部の構成を変更したもので、上記本発明の実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3および実施の形態4の構成と同様の構成を有するものについては、同一番号を付し、その説明は省略する。
【0048】
本発明の実施の形態5においては、図11に示すように、コネクタケース26とキャップ47とを検出部21が挟持されるように嵌合固定することにより、外部端子38,39における半球状の凸部43を導電性を有する弾性体45を介してランド電極30に圧接させるようにしているため、キャップ47の開口部より高い位置に被測定液体が入りにくい構造になっているためシールゴム34の耐久性を向上することができ、これにより、被測定液やその蒸気あるいは飛沫により性能劣化を起こすということはなくなるため、小型で信頼性の高いセンサ装置を提供することが出来るという作用効果を有するものである。
【0049】
(実施の形態6)
以下、実施の形態6を用いて、本発明の請求項6に記載の発明について、図面を参照しながら説明する。
【0050】
図12は本発明の実施の形態6におけるセンサ装置の側断面図を示したものである。本発明の実施の形態6は上記した本発明の実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3および実施の形態4におけるセンサ装置の外部端子の構成およびこの外部端子とランド電極との接続部の構成を変更したもので、上記本発明の実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3および実施の形態4の構成と同様の構成を有するものについては、同一番号を付し、その説明は省略する。
【0051】
本発明の実施の形態6においては、図12に示すように、シールゴム34開口部33内に空間を埋めるゲル48を充填することで、温度変化による圧力変化を抑制し、ランド電極30と外部端子38,39の半球状の凸部43および導電性を有する弾性体45からなる電気的接続部に被測定液体やその蒸気が侵入するのも確実に防止することができ、これにより、被測定液やその蒸気あるいは飛沫により性能劣化を起こすということはなくなるため、小形で信頼性の高いセンサ装置をさらに容易に提供することができるという作用効果を有するものである。
【0052】
(実施の形態7)
以下、実施の形態7を用いて、本発明の請求項7に記載の発明について、図面を参照しながら説明する。
【0053】
図13は本発明の実施の形態7におけるセンサ装置の側断面図を示したものである。本発明の実施の形態7は上記した本発明の実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3、実施の形態4、実施の形態5および実施の形態6におけるセンサ装置の外部端子の構成およびこの外部端子とランド電極との接続部の構成を変更したもので、上記本発明の実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3、実施の形態4、実施の形態5および実施の形態6の構成と同様の構成を有するものについては、同一番号を付し、その説明は省略する。
【0054】
本発明の実施の形態7においては、図13に示すように、キャップ47の開口部より高い位置に被測定液体が入りにくい構造になっているためシールゴム34の耐久性を向上することができ、かつシールゴム34開口部33内に空間を埋めるゲル48を充填することで、温度変化による圧力変化を抑制し、ランド電極30と外部端子38,39の半球状の凸部43および導電性を有する弾性体45からなる電気的接続部に被測定液体やその蒸気が侵入するのも確実に防止することができ、これにより、被測定液やその蒸気あるいは飛沫により性能劣化を起こすということはなくなるため、小型で信頼性の高いセンサ装置を提供することが出来るという作用効果を有するものである。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明に係るセンサ装置は、処理回路からの信号を出力する外部端子を気密、水密性を保ちながら直接検出部に取り付けることができるため、被測定液やその蒸気あるいは飛沫により性能劣化を起こすということはなくなり、その結果、小形で信頼性の高いセンサ装置を容易に提供することができるという効果を有するものであり、特に、自動車、建築機械等のエンジンオイルや燃料の液位を検出するセンサ装置として有用なものである。
【符号の説明】
【0056】
21 検出部
22,23 液位検出用電極
25 処理回路
26 コネクタケース
27 支持基台
30 ランド電極
32 保護部
33 開口部
34 シールゴム
36 端子受けゴム
38,39 外部端子
43 半球状の凸部
45 導電性を有する弾性体
46 半球状の弾性を有する凸部
47 キャップ
48 ゲル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出部と、この検出部の第1の主面上に設けられた液位検出用電極と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記液位検出用電極からの信号を処理する処理回路と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記処理回路と電気的に接続された複数のランド電極と、前記液位検出用電極と処理回路とを被覆する保護部とを備え、前記検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置し、かつ半球状の凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の凸部が開口部を介して前記ランド電極に接触するように配置し、前記検出部の第1の主面の裏面である第2の主面上の前記コネクタケースと嵌合自在な支持基台を配置し、前記コネクタケースと前記支持基台とを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記ランド電極に圧接させるようにしたセンサ装置。
【請求項2】
検出部と、この検出部の第1の主面上に設けられた液位検出用電極と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記液位検出用電極からの信号を処理する処理回路と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記処理回路と電気的に接続された複数のランド電極と、前記液位検出用電極と処理回路とを被覆する保護部とを備え、前記検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置し、かつ半球状の凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の凸部が開口部を介して前記ランド電極に接触するように配置するとともに、前記検出部の第1の主面の裏面である第2の主面上の前記ランド電極と対応する位置に端子受けゴムを配置し、さらに前記端子受けゴムの下に前記コネクタケースと嵌合自在な支持基台を配置し、かつ前記外部端子における半球状の凸部が前記ランド電極に接触した状態で、前記コネクタケースと支持基台とを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記ランド電極に圧接させるようにしたセンサ装置。
【請求項3】
検出部と、この検出部の第1の主面上に設けられた液位検出用電極と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記液位検出用電極からの信号を処理する処理回路と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記処理回路と電気的に接続された複数のランド電極と、前記液位検出用電極と処理回路とを被覆する保護部とを備え、前記検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置するとともに、前記ランド電極上に導電性を有する弾性体を配置し、さらに半球状の凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極上に位置するように配置するとともに、前記検出部の第1の主面の裏面である第2の主面の下に前記コネクタケースと嵌合自在な支持基台を配置し、かつ前記外部端子における半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介してランド電極に接触した状態で、前記コネクタケースと支持基台とを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極に圧接させるようにしたセンサ装置。
【請求項4】
検出部と、この検出部の第1の主面上に設けられた液位検出用電極と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記液位検出用電極からの信号を処理する処理回路と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記処理回路と電気的に接続された複数のランド電極と、前記液位検出用電極と処理回路とを被覆する保護部とを備え、前記検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置するとともに、前記ランド電極上に半球状の弾性を有する凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の弾性を有する凸部が前記ランド電極上に位置するように配置するとともに、前記検出部の第1の主面の裏面である第2の主面の下に前記コネクタケースと嵌合自在な支持基台を配置し、かつ前記外部端子における半球状の凸部がランド電極に接触した状態で、前記コネクタケースと支持基台とを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記ランド電極に圧接させるようにしたセンサ装置。
【請求項5】
検出部と、この検出部の第1の主面上に設けられた液位検出用電極と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記液位検出用電極からの信号を処理する処理回路と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記処理回路と電気的に接続された複数のランド電極と、前記液位検出用電極と処理回路とを被覆する保護部とを備え、前記検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置するとともに、前記ランド電極上に導電性を有する弾性体を配置し、さらに半球状の凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極上に位置するように配置するとともに、前記検出部の第1の主面の裏面である第2の主面側に前記コネクタケースと嵌合自在なキャップを配置し、前記キャップは開口部を有し、前記開口部は、前記半球状の凸部を有する外部端子と前記導電性を有する弾性体との接続部より液位検出側に配置し、かつ前記外部端子における半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介してランド電極に接触した状態で、前記コネクタケースと前記キャップとを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極に圧接させるようにしたセンサ装置。
【請求項6】
検出部と、この検出部の第1の主面上に設けられた液位検出用電極と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記液位検出用電極からの信号を処理する処理回路と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記処理回路と電気的に接続された複数のランド電極と、前記液位検出用電極と処理回路とを被覆する保護部とを備え、前記検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置するとともに、前記シールゴム開口部内に空間を埋めるゲルを充填し、前記ランド電極上に導電性を有する弾性体を配置し、さらに半球状の凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極上に位置するように配置するとともに、前記検出部の第1の主面の裏面である第2の主面の下に前記コネクタケースと嵌合自在な支持基台を配置し、かつ前記外部端子における半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介してランド電極に接触した状態で、前記コネクタケースと支持基台とを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極に圧接させるようにしたセンサ装置。
【請求項7】
検出部と、この検出部の第1の主面上に設けられた液位検出用電極と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記液位検出用電極からの信号を処理する処理回路と、前記検出部の第1の主面上に設けられ、かつ前記処理回路と電気的に接続された複数のランド電極と、前記液位検出用電極と処理回路とを被覆する保護部とを備え、前記検出部の第1の主面上に前記ランド電極に対応する開口部を有するシールゴムを配置するとともに、前記シールゴム開口部内に空間を埋めるゲルを充填し、前記ランド電極上に導電性を有する弾性体を配置し、さらに半球状の凸部を有する外部端子を装着固定したコネクタケースを前記シールゴム上に前記半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極上に位置するように配置するとともに、前記検出部の第1の主面の裏面である第2の主面側に前記コネクタケースと嵌合自在なキャップを配置し、前記キャップは開口部を有し、前記開口部は、前記半球状の凸部を有する外部端子と前記導電性を有する弾性体との接続部より液位検出側に配置し、かつ前記外部端子における半球状の凸部が前記導電性を有する弾性体を介してランド電極に接触した状態で、前記コネクタケースと前記キャップとを前記検出部が挟持されるように嵌合固定することにより、前記外部端子における半球状の凸部を前記導電性を有する弾性体を介して前記ランド電極に圧接させるようにしたセンサ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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