説明

ソーラーパネルの環境試験装置

【課題】実際の環境条件に適合した暴風試験等の環境試験を効率的に行うことができるソーラーパネルの環境試験装置を提供する。
【解決手段】パネル支持部材11により支持されたソーラーパネルSPのパネル表面の略中心を通る水平軸H1まわりに揺動可能に支持された送風機12を水平軸H1まわりに揺動させて風向を変更する風向変更駆動装置A、パネルSPを挟んで送風機12に対向する風受部材Cを備えた。水平軸H1まわりに送風機12が揺動するため、送風機12が揺動しても吐出口12Bから吐出する風がパネルSPに向かう状態を保持することができる。よって、取付部材によりパネルSPをパネル支持部材11に固定した状態で、そのパネルSPが実際に使用される環境に応じて、送風機12からパネルSPに向かって吐出する風の向きを風向変更駆動装置Aにより容易に設定して暴風試験を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソーラーパネルを屋根に設置した状態を模擬して環境試験を行う装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
太陽光発電システム(ソーラー発電システム)は、化石燃料による電気に比べて地球温暖化の原因となる二酸化炭素や有害な排気ガスを出さない環境に優しいクリーンな発電システムであるため、地球温暖化対策として注目されており、近年における変換効率の向上等の技術革新、生産技術の進展及び生産数の拡大による低コスト化等により、住宅、工場及び商業ビル等への設置が拡大している。
このような太陽光発電システムは、ソーラーパネル(太陽電池パネル、太陽電池モジュール)と、その太陽電池により発電した電力を直流から交流に変換するインバーター等により構成され、ソーラーパネルの設置は、架台をコンクリートや鉄骨で造ることはLCA(Life Cycle Assessment)的観点から望ましいものではなく、支持レール又はブラケット等の取付部材により屋根に取り付けるのが望ましいとされる(例えば、特許文献1及び2参照。)。
また、ソーラーパネルの製品試験に関して、結晶系太陽電池モジュールの環境試験方法及び耐久性試験方法(JIS C 8917)、並びに、アモルファス太陽電池モジュールの環境試験方法及び耐久性試験方法(JIS C 8938)の規格があり、これらに定められた温度サイクル試験、温湿度サイクル試験、耐熱性(高温保存試験)及び耐湿性(高湿保存)試験等の試験方法に準拠した試験が行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−91001号公報
【特許文献2】特開2008−280839号報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ソーラーパネルを屋根に設置した状態を模擬して環境試験を行う装置は見受けられないが、例えば暴風雨を再現した環境試験を行う装置として、チャンバー内にソーラーパネルを設置して風洞及び散水ノズルにより暴風雨のシミュレーションを行う装置が考えられる。
しかしながら、このような装置では、ソーラーパネルが屋根に設置された住宅等の所在地特有の風向き等の環境条件をきめ細かく再現する要求に応えることができない。
また、比較的大掛かりな構成となるため設置スペースが大きいとともにコストが増大する。
さらに、暴風雨若しくは暴風を再現した環境試験以外の、ホットスポット耐久試験等の環境試験を実施するためのセッティングのフレキシビリティに欠けるものである。
【0005】
そこで本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、屋根に設置されるソーラーパネルの実際の環境条件に適合した暴風試験等の環境試験を効率的に行うことができるソーラーパネルの環境試験装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るソーラーパネルの環境試験装置は、前記課題解決のために、ソーラーパネルを支持するパネル支持部材と、前記ソーラーパネルのパネル表面の略中心を通る水平軸まわりに揺動可能に支持され、吸込口から吸い込んだ空気を加圧して吐出口から前記ソーラーパネルに向かって吐出する送風機と、該送風機を前記水平軸まわりに揺動させて風向を変更する風向変更駆動装置と、前記ソーラーパネル及びパネル支持部材を挟んで、前記送風機に対向する風受部材とを備えたものである。
【0007】
ここで、前記パネル支持部材を水平軸まわりに揺動させるパネル角度変更駆動装置と、該パネル角度変更駆動装置を支持するテーブルを垂直軸まわりに回転させる回転駆動装置と、該回転駆動装置を昇降させる昇降駆動装置とを備えてなると好ましい。
【0008】
また、前記送風機の羽根の角度変更及びダンパーの開閉の少なくともどちらかを行う脈動風生成駆動装置を備えてなると好ましい。
【0009】
さらに、前記ソーラーパネルに散水する散水装置と、前記ソーラーパネル及びパネル支持部材を挟んで、前記送風機に対向する除滴部材とを備えてなると好ましい。
【0010】
さらにまた、前記ソーラーパネルの前後左右の一側部に位置する軸受装置により基端部が支持されたアームの先端部に前記送風機を固定することにより、前記送風機を前記水平軸まわりに揺動可能に支持してなると好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るソーラーパネルの環境試験装置によれば、ソーラーパネルを支持するパネル支持部材と、前記ソーラーパネルのパネル表面の略中心を通る水平軸まわりに揺動可能に支持され、吸込口から吸い込んだ空気を加圧して吐出口から前記ソーラーパネルに向かって吐出する送風機と、該送風機を前記水平軸まわりに揺動させて風向を変更する風向変更駆動装置と、前記ソーラーパネル及びパネル支持部材を挟んで、前記送風機に対向する風受部材とを備えたので、ソーラーパネルのパネル表面の略中心を通る水平軸まわりに送風機が揺動するため、送風機が揺動しても送風機の吐出口から吐出する風がソーラーパネルに向かう状態を保持することができる。
よって、屋根への実際の取付けに使用する取付部材を使用してソーラーパネルをパネル支持部材に固定した状態で、そのソーラーパネルが実際に使用される環境に応じて、送風機からソーラーパネルに向かって吐出する風の向きを風向変更駆動装置により容易に設定して暴風試験を行うことができる。
その上、ソーラーパネル及びパネル支持部材を挟んで送風機に対向する風受部材が、送風機から吐出する風を受け止めるので、チャンバー内等の閉空間で環境試験を行う必要がないため、簡素な構成により設置スペースの縮小及びコスト低減を図ることができる。
【0012】
また、前記パネル支持部材を水平軸まわりに揺動させるパネル角度変更駆動装置と、該パネル角度変更駆動装置を支持するテーブルを垂直軸まわりに回転させる回転駆動装置と、該回転駆動装置を昇降させる昇降駆動装置とを備えてなると、前記効果に加え、パネル角度変更駆動装置によりパネル支持部材を水平軸まわりに揺動させてソーラーパネルの傾きを変更することができ、昇降駆動装置によりソーラーパネルの高さを調節することができるとともに、回転駆動装置によりテーブルを垂直軸まわりに回転させてソーラーパネルを垂直軸まわりに角度変更することができるため、送風機からソーラーパネルに向かって吐出する風の向きに対するソーラーパネルの姿勢を実際に使用される環境に応じてよりきめ細かく設定して暴風試験を行うことができる。
【0013】
さらに、前記送風機の羽根の角度変更及びダンパーの開閉の少なくともどちらかを行う脈動風生成駆動装置を備えてなると、前記効果に加え、例えば台風の暴風が脈動する場合や電柱等の障害物があって風が脈動する場合等を模擬して実際の環境条件に近い暴風試験を行うことができる。
その上、脈動風によって変動する風荷重によりソーラーパネルが振動して取付部材のボルトが緩む場合等を評価することができるため、このような取付部材の信頼性評価試験も行うことができる。
【0014】
さらにまた、前記ソーラーパネルに散水する散水装置と、前記ソーラーパネル及びパネル支持部材を挟んで、前記送風機に対向する除滴部材とを備えてなると、前記効果に加え、実際の暴風雨を模擬した試験を行うことができるとともに、ソーラーパネル及びパネル支持部材を挟んで送風機に対向する除滴部材が水滴の飛散を防止するので、チャンバー内等の閉空間で環境試験を行う必要がないため、簡素な構成により設置スペースの縮小及びコスト低減を図ることができる。
【0015】
また、前記ソーラーパネルの前後左右の一側部に位置する軸受装置により基端部が支持されたアームの先端部に前記送風機を固定することにより、前記送風機を前記水平軸まわりに揺動可能に支持してなると、前記効果に加え、ソーラーパネル及びパネル支持部材に対する軸受装置と反対側の側部に試験装置を設置するスペースがあることから、このスペースを有効活用して、暴風若しくは暴風雨を再現した環境試験以外の、ホットスポット耐久試験等の環境試験を実施するためのセッティングをフレキシブルに行うことができるため、屋根に設置されるソーラーパネルの実際の環境条件に適合した環境試験を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態に係るソーラーパネルの環境試験装置を示す部分断面正面図である。
【図2】同じく部分断面平面図である。
【図3】同じく縦断右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施の形態に係るソーラーパネルの環境試験装置について、図1〜図3に示した概略図を参照して説明する。
なお、図2の平面図における水平軸H1及びH2の方向を左右方向、この左右方向に直交する水平方向を前後方向とし、このような方向の定義を以下において使用する。
本発明の実施の形態に係るソーラーパネルの環境試験装置は、床面FLに載置され固定されたベース板1上に試験装置の全体を備えており、チャンバー内等の閉空間で環境試験を行うものではなく、開放された空間で試験を行うことができるものであり、環境試験を行う試験体であるソーラーパネルSPは、階段23から作業台22に乗った作業者が操作するクレーン24により運搬され、パネル支持部材11に取り付けられる。
また、図2に示すインバーター盤31は送風機12の回転数制御に使用され、制御盤32は試験装置を構成する各駆動装置等の制御に使用されるものであり、これらの設定は操作パネル33により行うことができる。
【0018】
図1に示すように、ベース板1に固定された架台2A上には昇降駆動装置であるテーブルリフター3が固定され、テーブルリフター3上には回転駆動装置であるターンテーブル4が固定され、ターンテーブル4により回転するテーブル25上にはヒンジ26及びパネル角度変更駆動装置5であるシリンダー27によりパネル支持部材11が支持され、パネル支持部材11上には屋根への実際の取付けに使用する取付部材を使用してソーラーパネルSPが取り付けられる。
したがって、例えば電動シリンダーであるシリンダー27を伸縮することによりパネル支持部材11をヒンジ26(水平軸H2)まわりに揺動させてソーラーパネルSPの傾きを変更することができ(図1中の揺動角α2参照。)、テーブルリフター3によりソーラーパネルSPの高さを調節することができるとともに、ターンテーブル4により回転することによりテーブル25を垂直軸まわりに回転させてソーラーパネルSPを垂直軸まわりに角度変更することができる。
【0019】
図1及び図2に示すように、吸込口12Aから吸い込んだ空気を加圧して吐出口12Bから吐出する送風機12は、ソーラーパネルSP(パネル支持部材11)の左右方向片側に位置する軸受装置6により基端部7Aが支持されたアーム7の先端部7Bに固定されており、ソーラーパネルSPのパネル表面の略中心を通る、左右方向の水平軸H1まわりに揺動可能に支持されている。
また、図1に示すようにベース板1上に設置された昇降駆動装置であるテーブルリフター8のテーブル28には、図1及び図2に示すように前後方向へ延びる例えば左右方向内向きコ字状断面の左右のガイドレール9,9が取り付けられ、ガイドレール9,9には送風機12に連結固定された左右の転動体10,10が係合している。
【0020】
したがって、テーブルリフター8を昇降させることにより、送風機12が水平軸H1まわりに揺動するため(図1中の揺動角α1参照。)、送風機12からソーラーパネルSPに向かって吐出する風の向きを変更することができる。
ここで、送風機12を水平軸H1まわりに揺動させて風向を変更する風向変更駆動装置Aは、軸受装置6、アーム7、テーブルリフター8、ガイドレール9,9及び転動体10,10により構成される。
【0021】
さらに、送風機12は、詳細は図示しない、羽根の角度変更を行うアクチュエータ及びダンパーの開閉を行うアクチュエータである脈動風生成駆動装置B(図1参照。)を備えているため、吐出口12Bから吐出する風を脈動させることができ、送風機12の羽根の角度を変更することにより例えば台風の暴風が脈動する場合のような比較的大きな脈動風を作り出すことができ、ダンパーの開閉を行うことにより例えば電柱等の障害物があって風が脈動する場合のような比較的小さな脈動風を作り出すことができる。
ここで、前記脈動の周期は、操作盤33から前記アクチュエータの回転数(駆動周波数)を設定することにより変更することができる。
なお、送風機12の風速は、インバーター盤31の回転数制御により、例えば2m/s〜60m/s程度の範囲で変更することができ、脈動風生成駆動装置Bにより、例えば20m/s〜40m/sの範囲の前記比較的大きな脈動風(例えば3秒周期)、例えば15m/s〜30m/sの範囲の前記比較的小さな脈動風(例えば1秒周期)を生成することができる。
【0022】
さらにまた、ポンプにより汲み上げた水を散水ノズル13,13から散水する散水装置が設置されており、散水ノズル13,13は送風機12の吐出口12BとソーラーパネルSPとの中間に設置されるため、ソーラーパネルSPに実際の風雨を模擬した風及び水滴を当てることができる。
また、ソーラーパネルSP及びパネル支持部材11を挟んで、送風機12に対向する位置には、ベース板1に固定された架台2B上に、飛散防護ネット14及び除滴板(エリミネーター)15並びに仕切壁17に支持された風受板16が設置されているため、前記風のエネルギーを吸収して受け止めること及び前記水滴の飛散の防止することができ、除滴板15と風受板16との間から下側に落ちる水を回収することができる。
ここで、飛散防護ネット14、除滴板15及び風受板16が、風のエネルギーを吸収して受け止める風受部材C並びに水滴の飛散を防止する除滴部材Dを構成する。
よって、風受部材Cにより風を受け止めて除滴部材Dにより水滴の飛散を防止しながら暴風雨試験を行い、目視等により試験体であるソーラーパネルSPの水漏れ(雨漏り)を観察して評価することができる。
【0023】
上述のとおり、図2及び図3に示すように、送風機12はソーラーパネルSP(パネル支持部材11)の左右方向の片側に位置する軸受装置6により支持されたアーム7の先端部7Bに固定されており、ソーラーパネルSP(パネル支持部材11)の軸受装置6との左右方向の反対側の側部には試験装置を設置するスペースが空いているため、このスペースを有効活用して、暴風若しくは暴風雨を再現した環境試験以外の、ホットスポット耐久試験等の環境試験を実施するためのセッティングをフレキシブルに行うことができる。
例えば、図2及び図3に示すように、ベース板1に固定された架台2C上に設置された昇降駆動装置であるテーブルリフター20上にソーラーシミュレータ(人工太陽光源)21を設置して、太陽電池に木の葉や鳥の糞等が付着したことを想定して太陽電池セルの一部(パネル面積1/8〜8/8)を順次塞いでホットスポット加熱の影響を検査するホットスポット耐久試験を行うことができる。
【0024】
また、図1に示す飛散防護ネット14よりもソーラーパネルSP側に垂下する防火カーテン18を巻胴19から繰り出すことにより火災試験を行うことができる。
例えば、送風機12から風速3m/sの風をソーラーパネルSPに吹き付けながら、時間間隔をあけて2個の火種をソーラーパネルSPに載せ、ソーラーパネルSPを貫通するか否かにより耐火性を評価することができる。
【0025】
以上のような構成のソーラーパネルの環境試験装置によれば、ソーラーパネルSPを支持するパネル支持部材11と、ソーラーパネルSPのパネル表面の略中心を通る水平軸H1まわりに揺動可能に支持され、吐出口からソーラーパネルSPに向かって風を吐出する送風機12と、送風機12を前記水平軸H1まわりに揺動させて風向を変更する風向変更駆動装置Aとを備えたので、ソーラーパネルSPのパネル表面の略中心を通る水平軸H1まわりに送風機12が揺動するため、送風機12が揺動しても送風機12の吐出口12Bから吐出する風がソーラーパネルSPに向かう状態を保持することができる。
よって、屋根への実際の取付けに使用する取付部材を使用してソーラーパネルSPをパネル支持部材11に固定した状態で、そのソーラーパネルSPが実際に使用される環境に応じて、送風機12からソーラーパネルSPに向かって吐出する風の向きを風向変更駆動装置Aにより容易に設定して暴風試験を行い、ソーラーパネルSP及び取付部材の風荷重に対する強度の評価、風により発生する渦による振動騒音の評価、屋根の角度に合わせた吹上げ風を再現した特性評価等を容易に行うことができる。
その上、ソーラーパネルSPに散水する散水ノズル13,13(散水装置)を備えたので、実際の暴風雨を模擬した試験を行うことができる。
【0026】
また、パネル支持部材11を水平軸H2まわりに揺動させるパネル角度変更駆動装置5と、パネル角度変更駆動装置5を支持するテーブル25を垂直軸まわりに回転させる回転駆動装置(ターンテーブル4)と、該回転駆動装置を昇降させる昇降駆動装置(テーブルリフター3)とを備えたので、パネル角度変更駆動装置5によりパネル支持部材11を水平軸H2まわりに揺動させてソーラーパネルSPの傾きを変更することができ、昇降駆動装置によりソーラーパネルSPの高さを調節することができるとともに、回転駆動装置によりテーブル25を垂直軸まわりに回転させてソーラーパネルSPを垂直軸まわりに角度変更することができるため、送風機12からソーラーパネルSPに向かって吐出する風の向きに対するソーラーパネルSPの姿勢を実際に使用される環境に応じてよりきめ細かく設定して暴風試験又は暴風雨試験を行うことができる。
【0027】
さらに、ソーラーパネルSP及びパネル支持部材11を挟んで、送風機12に対向する風受部材C及び除滴部材Dを備えたので、風受部材Cが送風機12から吐出する風のエネルギーを吸収して受け止め、除滴部材Dが水滴の飛散を防止することから、チャンバー内等の閉空間で環境試験を行う必要がないため、簡素な構成により設置スペースの縮小及びコスト低減を図ることができる。
さらにまた、脈動風生成駆動装置Bを備えたので、例えば台風の暴風が脈動する場合や電柱等の障害物があって風が脈動する場合等を模擬して実際の環境条件に近い暴風試験を行うことができるとともに、脈動風によって変動する風荷重によりソーラーパネルSPが振動して取付部材のボルトが緩む場合等を評価することができるため、このような取付部材の信頼性評価試験も行うことができる。
【符号の説明】
【0028】
A 風向変更駆動装置
B 脈動風生成駆動装置
C 風受部材
D 除滴部材
FL 床面
H1,H2 水平軸
SP ソーラーパネル
α1,α2 揺動角
1 ベース板
2A,2B,2C 架台
3 テーブルリフター(昇降駆動装置)
4 ターンテーブル(回転駆動装置)
5 パネル角度変更駆動装置
6 軸受装置
7 アーム
7A 基端部
7B 先端部
8 テーブルリフター(昇降駆動装置)
9 ガイドレール
10 転動体
11 パネル支持部材
12 送風機
12A 吸込口
12B 吐出口
13 散水ノズル(散水装置)
14 飛散防護ネット
15 除滴板(エリミネーター)
16 風受板
17 仕切壁
18 防火カーテン
19 巻胴
20 テーブルリフター(昇降駆動装置)
21 ソーラーシミュレータ(人工太陽光源)
22 作業台
23 階段
24 クレーン
25 テーブル
26 ヒンジ
27 シリンダー
28 テーブル
31 インバーター盤
32 制御盤
33 操作パネル


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソーラーパネルを支持するパネル支持部材と、
前記ソーラーパネルのパネル表面の略中心を通る水平軸まわりに揺動可能に支持され、吸込口から吸い込んだ空気を加圧して吐出口から前記ソーラーパネルに向かって吐出する送風機と、
該送風機を前記水平軸まわりに揺動させて風向を変更する風向変更駆動装置と、
前記ソーラーパネル及びパネル支持部材を挟んで、前記送風機に対向する風受部材と、
を備えたことを特徴とするソーラーパネルの環境試験装置。
【請求項2】
前記パネル支持部材を水平軸まわりに揺動させるパネル角度変更駆動装置と、該パネル角度変更駆動装置を支持するテーブルを垂直軸まわりに回転させる回転駆動装置と、該回転駆動装置を昇降させる昇降駆動装置とを備えてなる請求項1記載のソーラーパネルの環境試験装置。
【請求項3】
前記送風機の羽根の角度変更及びダンパーの開閉の少なくともどちらかを行う脈動風生成駆動装置を備えてなる請求項1記載のソーラーパネルの環境試験装置。
【請求項4】
前記ソーラーパネルに散水する散水装置と、前記ソーラーパネル及びパネル支持部材を挟んで、前記送風機に対向する除滴部材とを備えてなる請求項1記載のソーラーパネルの環境試験装置。
【請求項5】
前記ソーラーパネルの前後左右の一側部に位置する軸受装置により基端部が支持されたアームの先端部に前記送風機を固定することにより、前記送風機を前記水平軸まわりに揺動可能に支持してなる請求項1記載のソーラーパネルの環境試験装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−2399(P2011−2399A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−147194(P2009−147194)
【出願日】平成21年6月22日(2009.6.22)
【出願人】(390007308)本田工業株式会社 (5)
【Fターム(参考)】