ゾーン分割されたトップシート
トップシート、バックシート、及びトップシートとバックシートとの間の吸収性コアを有する吸収性物品。トップシートは中央区域、第1の端部中間区域、第1の端部区域、第2の端部中間区域、第2の端部区域、縁部区域、及び中間縁部区域を含む。中央区域、第1の端部中間区域、第1の端部区域、第2の端部中間区域、及び第2の端部区域が、長手方向中心線とほぼ平行な線上に配置される。中央区域、中間縁部区域、及び縁部区域は、横方向中心線とほぼ平行な線上に配置され得る。中央区域の質感、第1の端部中間区域の質感、第1の端部区域の質感、第2の端部中間区域の質感、及び第2の端部区域の質感は互いに異なる。中央区域の質感、中間縁部区域の質感、及び縁部区域の質感は互いに異なる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品用のトップシートに関する。
【背景技術】
【0002】
吸収性物品、例えば、生理用ナプキン、おむつ、成人用失禁製品などは、着用者の股部付近で着用されるように設計される。吸収性物品は、流体獲得、及び保持を提供する必要があり、着用が快適である必要がある。
【0003】
使用する際、吸収性物品は、様々な流体処理の要求によって負荷を受ける。例えば、パッドの中央部分は、流体の滴り、又は噴出のいずれかであり得る流体流れと接触し得る。着用者がうつ伏せ、又は仰向けで横たわっている場合、流体は、吸収性物品の前方端部、又は後方部分から流れ出る傾向を有する場合がある。典型的な吸収性物品は、着用者の股部とおよそ同じ幅を有し、これは若干狭い場合がある。したがって、流体が吸収性物品の側部から流れ出て吸収性物品のウィング(存在する場合)を汚すか、又は着用者の下着、及び/又は衣類を汚す可能性がある。
【0004】
女性の股部区域は、多くの異なる種類の組織を含み得る。例えば、恥骨部、大陰唇部、内側大腿、及び肛門はそれぞれ、異なる肌のきめを有し得る。生理用ナプキンは通常陰唇、陰唇前方の股部、陰唇後方の股部、及び陰唇横方向に隣接する股部を被服する。生理用ナプキンを着用する女性が動くと、生理用ナプキンの部分が身体表面付近でこれに対して擦れる場合がある女性の股部区域の複雑な形状、及び女性が動く際のその股部の動的形状を考慮すると、女性の股部の異なる部分は、異なる摩擦力に曝露され、生理用ナプキンと着用者の股部との間の摩擦は、位置によって変化し得る。
【0005】
女性の股部の水分、及び化学的環境もまた、位置の関数として変化し得る。例えば、大陰唇は経血、及び/又は尿に曝露され得る。女性の恥骨部の内側部分は、発汗に曝露され得る。内側領域に隣接する部分は、毛髪がないこと、及び女性のパンティーの内側大腿と、股部及び恥骨部との境界部に緊密に一致する傾向により、より多くの水分に供される場合がある。肛門付近の領域は、肛門から離れた領域よりも多くの発汗、及び肛門からの漏出物に曝露される場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
吸収性物品の異なる部分に生じる、様々な流体処理の要求、吸収性物品の部分と着用者の身体の部分との間の異なる物理的相互作用、並びに着用者の股部区域の異なる部分の異なる水分、及び化学的環境を考慮すると、必要な場合に流体処理利益、必要な場合に皮膚快適性利益を提供するように構成された異なる質感を有し、流体処理利益、及び皮膚快適性利益の両方が所望されるトップシートの区域において、両方の必要性を満たすために許容可能であり得る質感を提供する、トップシートを有する吸収性物品に対する、継続的、かつ対処されていない必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
トップシート、バックシート、及びトップシートとバックシートとの間の吸収性コアを含む吸収性物品が開示される。トップシートは長手方向中心線、及び横方向中心性を有することができ、トップシートは中央区域、第1の端部中間区域、第1の端部区域、第2の端部中間区域、第2の端部区域、縁部区域、及び中間縁部区域を含む。中央区域、第1の端部中間区域、第1の端部区域、第2の端部中間区域、及び第2の端部区域は、長手方向中心線とほぼ平行な線上に配置され得る。中央区域、中間縁部区域、及び縁部区域は、横方向中心線とほぼ平行な線上に配置され得る。中央区域は、第1の端部区域と第2の端部区域との間にあり得る。第1の端部中間区域は、中央区域と第1の端部区域との間にあり得る。第2の端部中間区域は、中央区域と第2の端部区域との間にあり得る。中央区域は、中央区域の質感を有する、中央区域の身体に面する表面を有し得る。第1の端部中間区域は、第1の端部中間区域の質感を有する第1の端部中間区域の身体に面する表面を有し得る。第1の端部区域は、第1の端部区域の質感を有する第1の端部区域の身体に面する表面を有し得る。第2の端部中間区域は、第2の端部中間区域の質感を有する第2の端部中間区域の身体に面する表面を有し得る。第2の端部区域は、第2の端部区域の質感を有する第2の端部区域の身体に面する表面を有し得る。中間縁部区域は、中間縁部区域の質感を有する中間縁部区域の身体に面する表面を有し得る。縁部区域は、縁部区域の質感を有する縁部区域の身体に面する表面を有し得る。中央区域の質感、第1の端部中間区域の質感、第1の端部区域の質感、第2の端部中間区域の質感、第2の端部区域の質感は互いに異なることができる。中央区域の質感、中間縁部区域の質感、及び縁部区域の質感は互いに異なることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】生理用ナプキンの概略平面図。
【図2】隆起部を有するフィルムの概略図。
【図3】有孔フィルムの概略図。
【図4】タフトを有する不織布の概略図。
【図5】エンボス加工部を有する不織布の概略図。
【図6】生理用ナプキンの概略平面図。
【図7】長手方向中心線と垂直にとった、生理用ナプキンの概略断面図。
【図8】長手方向中心線と垂直にとった、生理用ナプキンの概略断面図。
【図9】長手方向中心線と垂直にとった、生理用ナプキンの概略断面図。
【図10】長手方向中心線と垂直にとった、生理用ナプキンの概略断面図。
【図11】生理用ナプキンの概略平面図。
【図12】タフトを有する不織布ウェブの概略断面図。
【図13】生理用ナプキンの概略平面図。
【図14】横方向中心線と垂直にとった、生理用ナプキンの概略断面図。
【図15】横方向中心線と垂直にとった、生理用ナプキンの概略断面図。
【図16】開口を形成するための装置の概略図。
【図17】開口を形成するための装置の概略図。
【図18】噛合ロールの概略図。
【図19】有孔ウェブ。
【図20】隆起部を有するフィルムの概略図。
【図21】成形スクリーンの概略図。
【図22】開口を形成するための装置の概略図。
【図23】開口を形成するための装置の概略図。
【図24】開口の漸進的な伸張の概略図。
【図25】タフトを有する不織布の概略図。
【図26】タフトを有する不織布の概略図。
【図27】タフトを形成するための開口の概略図。
【図28】タフトを形成するための歯の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、着用者の股部の異なる部分に異なる皮膚健康利益、及び流体獲得利益を提供する吸収性物品10の実施形態の例示である。吸収性物品10は、液体透過性トップシート20と、液体不透過性バックシート30と、トップシート20とバックシート30との間に配置された吸収性コア40と、を含むことができる。トップシート20は、吸収性コア40と向かい合わせの関係にあるものとして記載され得る。吸収性物品は、失禁製品、生理用ナプキン、及びおむつからなる群から選択され得る。
【0010】
吸収性コアは、例えば、Buckey Technologies,Inc.,Memphis,TNから入手可能な、Foley Fluffなどのセルロース系材料を含む場合があり、これは分解されて、約0.07グラム/cm3、及び約10mmのキャリパーを有するコアへと形成される。吸収性コア40は、高内相エマルションフォーム、又はポリアクリレート材料であり得る。
【0011】
吸収性物品10は、本明細書では、当該技術分野において一般に生理用ナプキン、月経用パッド、又は生理用パッドと称されるものに関して論じられている。吸収性コア10は、着用者の股部付近で着用されるように設計された、任意の吸収性物品であり得ることが理解されるべきである。
【0012】
吸収性物品10と、その層又は構成要素の各々は、身体に面する表面と衣類に面する表面とを有するものとして説明することができる。生理用ナプキン、おむつ、失禁製品などのような吸収性物品の最終的な用途について考えることによって理解できるように、身体に面する表面は、使用時に身体に近い方に配置される層又は構成要素の表面であり、衣類に面する表面は、使用時に着用者の下着に近い方に配置される表面である。したがって、例えば、トップシート20は、身体に面する表面22(これは実際に身体に接触する表面であり得る)、及び身体に面する表面22と反対側の衣類に面する表面を有する。バックシート30の衣類に面する表面は例えば、使用中に着用者のパンティーに最も近く配置され得、これに接触し得る。
【0013】
トップシート20は中央区域50、第1の端部中間区域660、第1の端部区域670、第2の端部中間区域560、第2の端部区域570、縁部区域70、及び中間縁部区域60を含み得る。中央区域50、第1の端部中間区域660、第1の端部区域670、第2の端部中間区域560、及び第2の端部区域570は、長手方向中心線Lとほぼ平行な線上に配置され得る。
【0014】
中央区域50、中間縁部区域60、及び縁部区域70は、横方向中心線Tとほぼ平行な線上に配置され得る。
【0015】
中央区域50は、第1の端部区域670と第2の端部区域570との間にある。第1の端部中間区域660は、中央区域50と第1の端部区域670との間にある。第2の端部中間区域560は、中央区域50と第2の端部区域570との間にある。
【0016】
上記の構成では、長手方向中心線Lと横方向中心線Tとの交点から開始して横方向中心線Tとほぼ平行な線上を移動し、様々な区域が、中央区域50、中間縁部区域60、及び縁部区域70の順で配置され得る。長手方向中心線Lと横方向中心線Tとの交点から開始して長手方向中心線Lとほぼ平行な直線上を第1の端縁部28に向かって、様々な区域が、中央区域50、第1の端部中間区域660、及び第1の端部区域670がこの順で配置され得る。長手方向中心線Lと横方向中心線Tとの交点から開始して長手方向中心線Lとほぼ平行な直線上を吸収性物品10の第1の端縁部28と反対側の第2の端縁部29(端縁部は一般的に長手方向中心線L上で吸収性物品10の縁部に位置する)に向かって、長手方向中心線Lとほぼ平行な直線上を移動しながら、様々な区域が、中央区域50、第2の端部中間区域560、及び第2の端部区域570の順で配置され得る。中央区域50の少なくとも一部分が、長手方向中心線L上にあり得る。中央区域50の少なくとも一部分が、長手方向中心線L、及び横方向中心線T上にあり得る。
【0017】
互いに垂直である長手方向中心線L、及び横方向中心線Tは、使用前に吸収性物品10の二次元平面を画定し、これは図示される実施形態において、高速商業生産ラインを使用した吸収性物品の作製の分野において一般的に既知であるように、機械方向(MD)、及び機械横方向(CD)を伴う。吸収性物品10は長さを有し、これは長手方向軸Lと平行に測定した最も長い寸法である。物品10は幅を有し、これはCD(例えば、横方向中心線Tと平行)で測定した寸法である。幅は、生理用ナプキンの長さに沿って変化するか、又は実質的に一定であり得る。一般的に、幅は、横方向中心線Tと平行な横方向側縁部23の間で測定され得る。横方向側縁部23は、一般的に長手方向に整列され、直線的であるか、湾曲しているか、又は直線的区分と湾曲した区分との組み合わせであり得る。
【0018】
図1に例示されるように、中央区域50、中間縁部区域60、及び縁部区域70は、横方向中心線Tとほぼ平行な線上に配置され得る。中央区域50、中間縁部区域60、及び縁部区域70は、横方向中心線Tとの整列からのずれが約30°以下である直線上に配置され得る。
【0019】
本明細書で使用する場合、「区域」という用語は、周囲又は隣接領域と区別されるように強調された領域を指す。したがって、例えば、トップシートの表面全体にわたって、それぞれが同じ大きさである等間隔の開口を含むトップシートは、いずれかの区域を有するとみなすことはできない。更には、例えば、それぞれが同じ大きさである等間隔の開口を含むトップシートでは、単一の開口、及び局所的な周囲の材料は、この単一の開口、及び局所的な周囲の材料が周囲、又は隣接領域と区別されていないため、区域とみなすことはできない。同様に、例えば、トップシートの表面全体にわたって、それぞれ同じである等間隔の要素を含むトップシートは、いずれかの区域を有するとみなすことはできない。また、等間隔の要素を含むトップシートでは、例えば、単一の要素、及び局所的な周囲の材料は区域とみなすことができない。区域間に同様の構造の材料が存在しないように、区域は互いに分離され得る。区域は、およそ吸収性物品の長さの5%及び吸収性物品の幅の5%の製品を超える領域を含む場合があり、幅は各区域の重心で測定される(すなわち、特定の関心区域:中央区域50、第1の端部中間区域660、第1の端部区域670、第2の端部中間区域560、第2の端部区域570、中間縁部区域60、及び縁部区域70)。
【0020】
個別に、中央区域50、縁部区域70、及び中間縁部区域60はいずれも、区域の重心の位置で、横方向側縁部23の間で測定した際に吸収性物品10の幅の約5%超を構成し得る。個別に、中央区域50、縁部区域70、及び中間縁部区域60はいずれも、区域の重心の位置で、横方向側縁部23の間で測定した際に吸収性物品10の幅の約10%超を構成し得る。個別に、中央区域50、縁部区域70、及び中間縁部区域60はいずれも、区域の重心の位置で、側縁部23の間で測定した際に吸収性物品10の幅の約20%超を構成し得る。したがって、一実施形態では、中央区域50は、吸収性物品の幅の約30%を構成することができ、中間縁部区域60は、吸収性物品の幅の約10%を構成することができ、縁部区域70は、吸収性物品の幅の約15%を構成することができる。
【0021】
中央区域50は、中央区域の身体に面する表面52を有する。中央区域の身体に面する表面52は、中央区域の質感(テクスチャ、表面構造)54を有する。第1の端部中間区域660は、第1の端部中間区域の身体に面する表面662を有する。第1の端部中間区域の身体に面する表面662は第1の端部区域の質感(テクスチャ、表面構造)664を有する。第1の端部区域670は、第1の端部区域の身体に面する表面672を有する。第1の端部区域の身体に面する表面672は、第1の端部区域の質感(テクスチャ、表面構造)674を有する。第2の端部中間区域560は、第2の端部中間区域の身体に面する表面562を有する。第2の端部中間区域の身体に面する表面562は、第2の端部中間区域の質感(テクスチャ、表面構造)564を有する。第2の端部区域570は、第2の端部区域の身体に面する表面572を有する。第2の端部区域の身体に面する表面572は、第2の端部区域の質感(テクスチャ、表面構造)574を有する。中間縁部区域60は、中間縁部区域の身体に面する表面62を有する。中間縁部区域の身体に面する表面62は、中間縁部区域の質感(テクスチャ、表面構造)64を有する。縁部区域70は、縁部区域の身体に面する表面72を有する。縁部区域の身体に面する表面72は、中間縁部区域の質感(テクスチャ、表面構造)74を有する。中央区域の質感54、第1の端部中間区域の質感664、第1の端部区域の質感674、第2の端部中間区域の質感564、第2の端部区域の質感574、中間縁部区域の質感64、及び縁部区域の質感74は、流体処理、及び/又は快適性に関する特定の利益を提供するように設計され得る。
【0022】
本明細書で使用するとき、質感とは長手方向中心線L、及び横方向中心線Tによって画定される平面と垂直な方向における、関連する材料のトポグラフィーを指す。材料のトポグラフィーは、例えば、材料の隣接する部分と比較してより高い、又はより低い材料の部分、材料を通じた孔、及び材料の構造が隣接する部分と比較して塑性的に途絶しているか、又は阻害されている材料の部分によって提供され得る。トポグラフィーは、少なくとも約4平方ミリメートルの領域にわたる約100マイクロメートルの分解能によって特徴付けることができる。
【0023】
いくつかの吸収性物品10に関し、チャネル、くぼみ、へこみ、及び/又はエンボス加工部(エンボス加工で形成された部分)が中央区域50、第1の端部中間区域660、第1の端部区域670、第2の端部中間区域560、第2の端部区域570、中間縁部区域60、及び縁部区域70のいずれかの質感を提供しないものと考えられ得る実施形態が想到される。このような設計に関しては、区域の質感は、チャネル、くぼみ、へこみ、及び/又はエンボス加工部以外の構造によって提供され得る。本明細書で使用する場合、「チャネル」は、面内幅よりも長い面内長さを有するくぼみであり、この長さは、そのくぼみ内における最長寸法であり、曲線又は直線であり、面内幅は、くぼみの最短寸法である。くぼみ、へこみ、又はエンボス加工部、は吸収性物品の部分を押し付けることによって作られた構造体として考えることができる。
【0024】
中央区域の質感54、第1の端部中間区域の質感664、第1の端部区域の質感674、第2の端部中間区域の質感564、及び第2の端部区域の質感574は、互いに異なることができる。中央区域の質感54、中間縁部区域の質感64、及び縁部区域の質感74は互いに異なることができる。この方法で構成すると、中央区域の質感54、第1の端部中間区域の質感664、第1の端部区域の質感674、第2の端部中間区域の質感564、及び第2の端部区域の質感574は互いに異なり、トップシート20の身体に面する表面の異なる位置において、異なる流体処理、及び/又は快適性利益を提供することができる。更に、中央区域の質感54、中間縁部区域の質感64、及び縁部区域の質感74をこの方法で配置することによりまた、トップシート20の身体に面する表面の異なる位置において、異なる流体処理、及び/又は快適性利益を提供することができる。
【0025】
図1に図示される実施形態では、中央区域の質感54が、流体を迅速に獲得し、保持し得るトップシート20の区域を提供するように設計され得る。第1の端部中間区域の質感664、第2の端部中間区域の質感564、及び中間縁部区域の質感64の1つ以上が、吸収性物品10が着用された際にトップシート20が着用者の陰唇を刺激しないように柔軟であり、かつ吸収性物品の10の周辺部27に向かって、又はここから漏れることによって吸収性物品10によって回収された流体が逃れる可能性を低減するために着用者の身体とトップシート20との間の境界の流れに対する抵抗を提供するように設計され得る。
【0026】
縁部区域の質感74は、着用者の陰唇と内側大腿との間の皮膚にとって快適であり、トップシート20の身体に面する表面上の横方向の流体流れに対する抵抗を提供するように設計され得る。縁部区域の質感74は、吸収性物品10が着用者のパンティー縁部の周囲で折り畳まれるフラップ25を有する場合に着用者の内側大腿と接触し得る柔軟な表面を提供し、着用者の皮膚、下着、又は衣類の汚れを生じ得るトップシート20の表面上の横方向の流体流れに対する抵抗を提供するように設計され得る。
【0027】
第1の端部区域の質感674、及び第2の端部区域の質感574は、着用者の恥骨部、又は肛門区域の皮膚にとって快適であり、着用者の身体と、吸収性物品10のトップシート20との間の境界の流体流れに対する抵抗を提供するように設計され得る。吸収性物品10の前部であり得る第1の端縁部28、及び/又は吸収性物品10の後部であり得る第2の端縁部29へと向かう経路による、トップシートからの流体の漏れは、吸収性物品10の着用者がうつ伏せ、又は仰向けに横たわったときに(これは着用者が眠っているときに起こりうる)問題となり得る。第1の端部区域の質感674、及び第2の端部区域の質感574の一方、又は両方は、着用者の肛門区域からの流体獲得(着用者が肛門漏出物を有するときに起こりうる)を提供するように設計され得る。
【0028】
中央区域50、第1の端部中間区域660、第1の端部区域670、第2の端部中間区域560、及び第2の端部区域570は、長手方向中心線Lとほぼ平行な線上に配置され得る。中央区域50、第1の端部中間区域660、第1の端部区域670、第2の端部中間区域560、及び第2の端部区域570は、長手方向中心線Lとの整列からのずれが約30°以下である直線上に配置され得る。個別に、中央区域50、第1の端部中間区域660、第1の端部区域670、第2の端部中間区域560、及び第2の端部区域570のいずれも、長手方向軸Lに沿って測定した際に吸収性物品10の長さの約5%超、又は約10%超を構成し得る。したがって、1つの例示的実施形態では、中央区域50は、吸収性物品10の長さの約30%を構成することができ、第1の端部中間区域660は吸収性物品10の長さの約10%を構成することができ、第1の端部区域670は吸収性物品10の長さの約10%を構成することができ、第2の端部中間区域560は、吸収性物品10の長さの約10%を構成することができ、第2の端部区域570は吸収性物品10の長さの約10%を構成することができる。
【0029】
個別に、中央区域50、第1の端部中間区域660、第1の端部区域670、第2の端部中間区域560、第2の端部区域570、中間縁部区域60、及び縁部区域70はそれぞれ、トップシートの領域の約10%超を構成することができる(領域は長手方向中心線L、及び横方向中心線Tによって画定される吸収性物品の平面で測定される)。個別に、中央区域50、第1の端部中間区域660、第1の端部区域670、第2の端部中間区域560、第2の端部区域570、中間縁部区域60、及び縁部区域70はそれぞれ、トップシートの領域の約5%超を構成することができる。個別に、中央区域50、第1の端部中間区域660、第1の端部区域670、第2の端部中間区域560、第2の端部区域570、中間縁部区域60、及び縁部区域70はそれぞれ、トップシートの領域の約2%超を構成することができる。
【0030】
中央区域(50)は、隆起部90を有するフィルム100(図2)、開口110を有するフィルム100(図3)、タフト状繊維206(タフト(房、房状部)209を形成するタフト状繊維)(図4)、不織布130、開口110を有する不織布130、及びエンボス加工部140を有する不織布130(図5)、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含み得る。
【0031】
第1の端部中間区域(660)は、隆起部90を有するフィルム100(図2)、開口110を有するフィルム100(図3)、タフト状繊維206(タフト209を形成するタフト状繊維)(図4)、不織布130、開口110を有する不織布130、及びエンボス加工部140を有する不織布130(図5)、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含み得る。
【0032】
第1の端部区域670は、隆起部90を有するフィルム100(図2)、開口110を有するフィルム100(図3)、タフト状繊維206(タフト209を形成するタフト状繊維)(図4)、不織布130、開口110を有する不織布130、及びエンボス加工部140を有する不織布130(図5)、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含み得る。
【0033】
第2の端部中間区域560は、隆起部90を有するフィルム100(図2)、開口110を有するフィルム100(図3)、タフト状繊維206(タフト209を形成するタフト状繊維)(図4)、不織布130、開口110を有する不織布130、及びエンボス加工部140を有する不織布130(図5)、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0034】
第2の端部区域570は、隆起部90を有するフィルム100(図2)、開口110を有するフィルム100(図3)、タフト状繊維206(タフト209を形成するタフト状繊維)(図4)、不織布130、開口110を有する不織布130、及びエンボス加工部140を有する不織布130(図5)、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含み得る。
【0035】
中間縁部区域60は、隆起部90を有するフィルム100(図2)、開口110を有するフィルム100(図3)、タフト状繊維206(タフト209を形成するタフト状繊維)(図4)、不織布130、開口110を有する不織布130、及びエンボス加工部140を有する不織布130(図5)、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含み得る。
【0036】
縁部区域70は、隆起部90を有するフィルム100(図2)、開口110を有するフィルム100(図3)、タフト状繊維206(タフト209を形成するタフト状繊維)(図4)、不織布130、開口110を有する不織布130、及びエンボス加工部140を有する不織布130(図5)、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含み得る。
【0037】
中央区域50、及び中間縁部区域60は、不織布130と向かい合わせの関係にあるフィルム100を含み得る。このような構成の例は、図6に例示される。向かい合わせの関係にある材料は、これらが実質的に連続的に面するか、連続的に面するか、又は部分的に面するように関係し得る。連続的に面するとは、一方の材料の少なくとも1つの全体表面が他方と有効に接触することを意味する(有孔な接触とは、最も平坦な表面であっても、ある規模の測定においては起伏があるために使用される)。実質的に連続的に面するとは、一方の材料の少なくとも一表面の大部分が他方の材料と有効に接触することを意味する。部分的に面するとは、一方の材料の少なくとも一表面の10%超が、他方の材料と有効に接触することを意味する。円筒形吸収性コア40のオーバーラップは、吸収性コア40と向かい合わせの関係にあるものと考えることができる。フィルム100は不織布130と、実質的に連続的に、連続的に、又は部分的に向かい合わせの関係にあり得る。中央区域50のフィルム100は、フィルム100を通過して流体を移送するための通路を提供するために開口110を含み得る。中間縁部区域60、不織布130からの、(タフト209を形成する)タフト状繊維206はフィルム100を通過して突出し得る。タフト209がフィルム100を通過して突出する実施形態では、タフト209はフィルム100を実質的に被覆し得る。例えば、タフト209がフィルム100を通過して突出する場合、フィルム100の表面の約50%超が、タフトによって被覆され得る。フィルム100の表面の75%超が、タフト209によって被覆され得る。フィルム100の表面の約90%超がタフト209によって被覆され得る。フィルム100、及び不織布130は、中央区域50において、フィルム100が中央区域の身体に面する表面52であり、不織布130がフィルム100と吸収性コア40との間にあるように配置され得る。
【0038】
同様の実施形態において、中央区域50は開口110を有するフィルム100を含むことができ、中間縁部区域60は不織布130と向かい合わせの関係にあるフィルム100を含むことができる。このような構成では、中央区域50のフィルム100、及び中間縁部区域60のフィルム100は、図7に例示されるように、材料の単一のウェブを構成し得る。中間縁部区域60のタフト状繊維206は、トップシート20の身体に面する表面上の横方向の流体流れに対する抵抗を提供し、及び/又は陰唇間の開口部に隣接する着用者の身体と接触し得るトップシート20の部分に柔軟な質感を提供し得る。また、図7に例示されるように、トップシート20の身体に面する表面は、長手方向中心線Lに関して対称であり得、対置される中間縁部区域60、及び対置される縁部区域70を有する。
【0039】
図8に例示されるように、中央区域50、及び中間縁部区域60は、向かい合わせの関係にある第1の不織布131、及び第2の不織布132を含み得る。中央区域50、中間縁部区域60、及び縁部区域70が横方向中心線Tとほぼ平行な線上に配置される、このような構成の実施例が図8に図示される。図8に例示されるように、第1の不織布131は、中央区域の身体に面する表面52を形成することができる。第1の不織布131は、材料が流体を迅速に獲得することができ、トップシート20の身体に面する表面の再湿潤に抵抗する能力を有するように設計され得る。第1の不織布131は、流体の迅速な獲得を提供するための開口110を含み得る。中間縁部区域60では、第2の不織布132からのタフト状繊維206が第1の不織布131を通過して突出し、タフト209を形成し得る。いくつかの実施形態では、タフト状繊維206のこのような構成が第1の不織布131と第2の不織布132との間の機械的結合として機能し得る。第1の不織布131、及び第2の不織布132は、中央区域50において、第1の不織布131が中央区域の身体に面する表面52であり、第2の不織布132が第1の不織布131と吸収性コア40との間にあるように構成され得る。
【0040】
中間縁部区域の質感64は、隆起部90を有するフィルム100であり得る。中間縁部区域の質感64が隆起部90を有するフィルム100である、実用的であり得る設計の例は、図9に図示される、中央区域の質感64が開口110を有するフィルム100であるものである。中央区域50、及び中間縁部区域60のフィルム100は、材料の単一の一体型ウェブを構成し得る。理論によって束縛されることなく、隆起部90はトップシート20と着用者の身体との間の分離を提供することができ、これは着用中の快適性、及び改善された皮膚の健康を提供することができるものと考えられ、隆起部90が柔軟な/クッション性の感触を有するフィルムを提供するように構成され得る。
【0041】
図10に例示されるように、中央区域は開口110を含むフィルム100を含むことができ、中間縁部区域60はタフト状繊維206を含み得る。図10に例示されるように、中央区域50、中間縁部区域60、及び縁部区域70は、横方向中心線Tとほぼ平行な線上に配置され得る。理論に束縛されることなく、タフト状繊維206は中央区域50と離れた領域においてトップシート20の柔軟性を提供するものと考えられ、横方向中心線とほぼ揃った方向で、トップシート20の身体に面する表面上での流体の流出に対する抵抗、又はバリアを提供し得る。また、図10に例示されるように、トップシート20は横方向中心線Tに対して平行な直線に関して対称であり得、中央区域50の相対する側部上に対置される中間縁部区域60、及び対置される縁部区域70を有する。
【0042】
図11に図示されるように、中間縁部区域60、及び縁部区域74はタフト状繊維206を含むことができ、これはタフト209を形成し得る。中間縁部区域60は、中間縁部区域のタフト面密度を有し、縁部区域70は縁部区域タフト面密度を有し得る。単一のタフトが、複数のタフト状繊維206を構成する。タフト面密度は、単位面積当たりのタフトの数であり、面積は長手方向中心線L、及び横方向中心線Tと平行な面において測定される。中間縁部区域のタフト面密度は、縁部区域のタフト面密度とは異なる場合がある。例えば、中間区域のタフト面密度は、縁部区域のタフト面密度を上回る、又は下回る場合がある。理論に束縛されることなく、トップシート20の異なる区域のタフト面密度を変化させることにより、中間縁部区域の質感64の柔軟性が、縁部区域の質感74の柔軟性と異なるようにすることができるものと考えられる。更に、タフト面密度が高いほど、タフトはトップシート上の横方向の流れに対するより良好な抵抗を提供するものと考えられる。
【0043】
中間縁部区域60、及び縁部区域70はタフト状繊維206を含むことができ、図12に図示されるように、中間縁部区域60は中間縁部区域のタフト高さHを含むことができ、縁部区域70は縁部区域のタフト高さHを有することができる。タフト高さHは、タフトがそこから突出する面の基部材料の表面から、タフト状繊維206が延びる度合いとして測定される。中間縁部区域のタフト高さHは、縁部区域のタフト高さHとは異なる場合がある。中間縁部区域のタフト高さHは、縁部区域のタフト高さを上回るか、又は下回る場合がある。理論に束縛されるものではないが、異なるタフト高さはある区域に望ましい程度の柔軟性を提供し、トップシート上の横方向の流れに対する十分な抵抗を有するバリアを提供し、かつ所望により身体からの吸収性物品の分離を提供することができる。
【0044】
図4、及び図12に図示されるように、タフト209はループ211状に配置される、複数のタフト状繊維206を含み得る。タフトは、2つ以上のループ211を含む。ループ211の群はタフトを形成するために整列されても整列されなくてもよい。ループ211が整列されていない場合、ループ211は種々の配向になる。ループ211がほぼ整列している場合、図4に図示されるように、タフトはトンネル状に見える場合がある。ループ211はウェブのMD−CD平面とほぼ垂直に延び得る。ループ211の数、及びループ211が互いにどれだけ近いかにより、1つのループ211が別のループ211を支える場合があり、又はループ211は接触している場合がある。ループ211はある角度でウェブの外に延出してよい。
【0045】
トップシート20に使用するための基材に対し、様々な質感が提供され得る。実用的であると考えられる材料としては、有孔フィルム100、隆起部90を有する有孔フィルム100、有孔不織布、タフト209を有する不織布、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0046】
中央区域50、第1の端部縁部区域660、及び第2の端部中間区域560は、不織布130と向かい合わせの関係にあるフィルム100を含み得る。このような構成の例は、図13に例示される。中央区域50のフィルム100は、フィルム100を通過して流体を移送するための通路を提供するために開口110を含み得る。第1の端部中間縁部区域660、及び第2の中間区域560では、不織布130からの(タフト209を形成する)タフト状繊維206は、フィルム100を通過して突出し得る。フィルム100、及び不織布130は、中央区域50において、フィルム100が中央区域の身体に面する表面52であり、不織布130がフィルム100と吸収性コア40との間にあるように配置され得る。
【0047】
同様の実施形態において、中央区域50は開口110を有するフィルム100を含むことができ、第1の端部中間縁部区域660、及び第2の端部中間区域560は不織布130と向かい合わせの関係にあるフィルム100を含むことができる。このような構成では、中央区域50のフィルム100、並びに第1の端部中間縁部区域660、及び第2の端部中間区域560フィルム100は、図14に例示されるように、材料の単一のウェブを含み得る。第1の端部中間縁部区域660、及び第2の端部中間区域560のタフト状繊維206は、トップシート20の身体に面する表面上の長手方向の流体流れに対する抵抗を提供し、及び/又は陰唇間の開口部に隣接する着用者の身体と接触し得るトップシート20の部分に柔軟な質感を提供し得る。また、図14に例示されるように、トップシート20の身体に面する表面は、横方向中心線に関してほぼ対称であり得る。
【0048】
図15に例示されるように、中央区域50、第1の端部中間縁部区域660、及び第2の端部中間区域560は、向かい合わせの関係にある第1の不織布131、及び第2の不織布132を含み得る。中央区域50、第1の端部中間区域660、及び第2の端部中間区域560が長手方向中心線Lとほぼ平行な線上に配置される、このような構成の例が、図15に図示される。図15に例示されるように、第1の不織布131は、中央区域の身体に面する表面52を形成し得る。第1の不織布131は、材料が流体を迅速に獲得することができ、トップシート20の身体に面する表面の再湿潤に抵抗する能力を有するように設計され得る。第1の不織布131は、流体の迅速な獲得を提供するための開口110を含み得る。第1の端部中間区域660では、第2の不織布132からのタフト状繊維206が第1の不織布131を通過して突出し、タフト209を形成し得る。いくつかの実施形態では、タフト状繊維206のこのような構成が第1の不織布131と第2の不織布132との間の機械的結合として機能し得る。第1の不織布131、及び第2の不織布132は、中央区域50において、第1の不織布131が中央区域の身体に面する表面52であり、第2の不織布132が第1の不織布131と吸収性コア40との間にあるように構成され得る。第2の不織布132は、第1の不織布131と比較して、比較的親水性であり得る。
【0049】
第1の端部区域670、及び第2の端部区域570は、タフト209を含み得る。理論に束縛されるものではないが、吸収性物品10の前側、及び後側部分付近のタフト209の質感は、吸収性物品10の前側、及び後側部分の流体の流出を防止し得る。
【0050】
図16に例示されるように、ウェブ1に開口が形成されて、トップシート20の開口110を形成し得る。ウェブ1は、フィルム、又は不織布であり得る。図16に示されているように、ウェブ1は、第1の側面12と第2の側面14を有する概ね平面の、2次元前駆体ウェブ24から形成することができる。前駆体ウェブ24は、例えば、ポリマーフィルム、不織布ウェブ、織布、紙ウェブ、ティッシュペーパーウェブ、若しくは編織物、又はこれらのいずれかの多層積層体であることができる。一般に、「側面」という用語は、本明細書では、紙及びフィルムのような概ね2次元のウェブの2つの主表面を説明する用語の一般的な用法で用いられる。複合又は積層構造体では、ウェブ1の第1の側面12は、相対する最も外側の層又はプライの一方の第1の側面であり、第2の側面14は、他方の最も外側の層又はプライの第2の側面である。
【0051】
前駆体ウェブ24は、ポリマーフィルムウェブであり得る。ポリマーフィルムウェブは、変形可能であることができる。変形可能とは、本明細書で使用する場合、弾性限度を超えて伸長させると、新たに形成された形態を実質的に保持する材料を説明する。
【0052】
ポリマーフィルムウェブは、ポリオレフィン、ナイロン、ポリエステルなどのように、フィルムとして標準的に押し出されるか、又はキャストされる材料を含むことができる。このようなフィルムは、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、並びにこれらの材料を実質的な割合で含むコポリマー及びブレンドのような熱可塑性材料であることができる。
【0053】
前駆体ウェブ24は、不織布ウェブであることができる。不織布の前駆体ウェブ24では、前駆体ウェブ24は、非接着繊維、絡合繊維、トウ繊維などを含むことができる。繊維は、延伸性及び/又は弾性であることができ、加工に備えて事前に伸長させてもよい。前駆体ウェブ24の繊維は、スパンボンド法で作られた繊維のように連続的であるか、カードプロセスで典型的に用いられる繊維のように、ある長さに切断することがきる。繊維は、吸収性であることができ、繊維性吸収ゲル化材料を含むことができる。繊維は、バイコンポーネント、多成分、成形、けん縮、又は、不織布ウェブ及び繊維の技術分野において既知であるその他のいずれかの配合又は構成のものであることができる。
【0054】
不織布前駆体ウェブ24は、開口110を有する不織布130へと形成するために十分な伸長特性を有するポリマー繊維を含む、不織布ウェブ25を含む任意の既知の不織布ウェブであり得る。一般に、ポリマー繊維は、化学的結合(例えば、ラテックス又は接着剤結合)、圧力接着、又は熱接着のいずれかによって結合可能であることができる。不織布の前駆体ウェブ24は、約100重量%の熱可塑性繊維を含むことができる。不織布の前駆体ウェブ24は、約10重量%ほどの熱可塑性繊維を含むことができる。同様に、不織布の前駆体ウェブ24は、約10%〜約100%の間のいずれかの1%刻みの重量比の熱可塑性繊維を含むことができる。
【0055】
前駆体ウェブ24(積層体又は多層前駆体ウェブ24を含む)の総坪量は、ウェブ1の最終用途に応じて、約8gsm〜約500gsmの範囲であることができ、約8〜約500gsmの間の1gsm刻みの値で作製することができる。不織布の前駆体ウェブ24の構成繊維は、ポリマー繊維であることができ、モノコンポーネント、バイコンポーネント、及び/又は2成分繊維、中空繊維、非丸形状繊維(例えば、成形(例えば3葉)繊維、又は毛管路繊維)であることができ、約0.1〜約500マイクロメートルの範囲の0.1マイクロメートル刻みの値の主要横断面寸法(例えば、丸形状繊維の直径、楕円形状繊維の長軸、不規則形状の最長直線寸法)を有することができる。
【0056】
供給ロール152が図16の矢印で示されている方向に回転すると、前駆体ウェブ24は、様々なアイドラーローラー、張力制御ローラーなどのいずれかの上又は周囲を含め、当該技術分野において既知の手段によって、機械方向で、一対の逆回転ロール102及び104からなるニップ116に移動する。ロール102及び104は、形成装置103を含むことができる。ロールのペア102、及び104は、火山型の構造体8、及び前駆体ウェブ24中の開口を形成するように動作し得る。有孔ウェブ1は、巻き取りロール180に巻き取ることができる。
【0057】
ウェブ内に開口110を作製するには、様々なアプローチがある。開口を作るために選択したアプローチに影響を及ぼし得る要因としては、前駆体ウェブ24が不織布であるかポリマーフィルムであるか、開口の所望の幾何学形状、所望の加工速度、及び、所望されるプロセスの制御の量が挙げられるが、これらに限定されない。
【0058】
ポリマーフィルムウェブ及び不織布ウェブ内に開口を形成するためのアプローチは、図17に示されているような一対の噛合ロール102及び104を用いるものであり、O’Donnellらの米国特許出願公開第11/249,618号に開示されている。図17を参照すると、図16に示されている装置の、有孔ウェブ1を形成することのできる部分が更に詳細に示されている。開口103を形成する工程は、平行であり同一平面上にある軸Aを中心にそれぞれ回転する、鋼鉄製の噛合ロールのペア102、及び104を含み得る。前駆体ウェブ24が、ある回転角によって、ロール104の上に留まるように、形成装置103を設計することができる。図17は、原理上、前駆体ウェブ24が、形成装置103上のニップ116を通過して真っ直ぐ進み、有孔ウェブ1として出てくる様子を示している。前駆体ウェブ24又は有孔ウェブ1は、ニップ116の前(前駆体ウェブ24の場合)又は後ろ(ウェブ1の場合)で、所定の回転角によって、ロール102又は104のいずれかに部分的に巻き付けることができる。
【0059】
ロール102は、ロール102の周辺全体を中断なく取り巻いて延びていることができる、複数の隆起部106と対応する谷部分108とを含むことができる。有孔ウェブ1において、どの種類のパターンが望ましいかに応じて、ロール102は、隆起部106の一部又は全部が周囲方向に連続的でなく、割れ目又は間隙を有するように、例えば、エッチング、ミリング、又はその他の機械加工などにより、一部が除去されている隆起部106を含むことができる。隆起部106は、ロール102の軸Aに沿って、相互に間隔を置いて配置することができる。例えば、ロール102の中3分の1は滑らかであることができ、ロール102の外3分の1は、相互に間隔を置いて配置されている複数の隆起部を有することができる。同様に、ロール102の中3分の1の上の隆起部106は、ロール102の外3分の1の上の隆起部106よりも近い間隔で配置することができる。周囲方向、軸方向、又はこれらの双方の方向のいずれかの割れ目又は間隙は、円又はダイヤモンドのような幾何学的パターンを含むパターンを形成するように配列することができる。一実施形態では、ロール102は、後述のロール104の歯510と同様の歯を有することができる。このように、有孔ウェブ1の両側に、外向きに延びている部分を有する3次元の開口を有することが可能である。
【0060】
ロール104は、ロール104の少なくとも一部の周りを隔置関係で延びている、周囲方向に隔置された歯510の列になるように変更された、周囲方向に延びている隆起部を複数列含むことができる。ロール104の歯510の個々の列は、対応する溝112によって隔てることができる。動作時には、ロール102の隆起部106がロール104の溝112の中まで延び、ロール104の歯510がロール102の谷部分108の中まで延びるように、ロール102及び104が噛み合う。ロール102及び104の両方又はいずれかを、熱油入ローラー又は電気加熱ローラーを組み込むことによるなど、当該技術分野において既知の手段によって加熱することができる。別の方法として、ロールの両方又はいずれかを、表面対流によって、又は表面放射によって加熱してもよい。
【0061】
隆起部106と代表的な歯510を含む噛合ロール102及び104の一部の概略断面図が図8に図示されている。図示されているように、歯510は、歯高TH(THは、隆起部106の高さに当てはめることもでき、歯高と隆起部の高さは同じであることができることに留意されたい)を有し、歯間隔(又は隆起部間隔)はピッチPという。図示されているように、係合深度(DOE)Eは、ロール102及び104の噛合度の測定値であり、隆起部106の先端から、歯510の先端までを測定したものである。係合深度E、歯高TH、及びピッチPは前駆体ウェブ24の特性、及び有孔ウェブ1の所望の特徴に応じ、所望によって様々であることができる。ロール102及び104は、耐摩耗性ステレンス鋼で作製することができる。
【0062】
開口面密度(単位面積当たりの開口110の数)は、1開口/cm2単位で、約1開口/cm2〜約6開口/cm2〜約60開口/cm2で変化し得る。例えば、少なくとも約10開口/cm2、又は少なくとも約25開口/cm2であり得る。
【0063】
形成装置103との関連で理解できるように、開口は、概ね平面かつ2次元と称することのできる前駆体ウェブ24を機械的に変形させることによって作製することができる。「平面的」、及び「二次元的」とは単に、前駆体ウェブ24が、切頭の、ほぼ円錐形の構造体8の形成により、別個の、面外のZ方向を3次元的に付与されている、完成した有孔ウェブ1に対して平坦であり得ることを意味する。「平面的」、及び「二次元的」とは、いなかる特定の平坦さ、平滑さ、又は次元性を指示することも意図されず、柔軟な繊維性不織布ウェブは、その完成した状態において平面的であり得る。
【0064】
前駆体ウェブ24がニップ116を通過すると、ロール104の歯510がロール102の谷部分108の中に入り、同時に、前駆体ウェブ24の面外に材料を推進して開口110を形成し、この開口は切頭のほぼ円錐形の構造体8のへりによって画定される。実際には、歯510は、前駆体ウェブ24を「押して」貫通する。歯510の先端部が前駆体ウェブ24を押して貫通すると、ウェブ材料を歯510によって前駆体ウェブ24の面外に推進することができ、z方向に伸張及び/又は可塑的に変形させることができ、円錐形の構造体8、及び開口110によって特徴付けられる面外幾何学形状を作り出す。切頭の概ね円錐形の構造体8は、火山形の構造体と考えることができる。
【0065】
図19は、3次元的な有孔ウェブ1の実施形態を図示するが、ここで前駆体ウェブ24は平坦なフィルムではなく、トップシート20に使用するように形成され得る立体的な隆起部90で予め非平坦化されたフィルムであった。隆起部90は、突起、孔などであり得る。図示される実施形態では、隆起部90はまた、液圧形成によって形成された火山形のミクロ開口である。好適な液圧形成プロセスは、1986年9月2日にCurroらに発行された米国特許第4,609,518号に開示されている多相液圧形成プロセスの第1の相である。図19に図示されるウェブのために利用される液圧形成スクリーンは「100メッシュ」スクリーンであり、フィルムはTredegar Film Products,Terre Haute,INから得られた。切頭のほぼ円錐形の構造体8のへりによって画定される穴110は、形成装置103のロール104の歯510によって形成され得る。切頭の概ね円錐形の構造体の隆起部が、トップシートの身体に面する表面の上に位置するように、切頭の概ね円錐形の構造体8をトップシート20内で配置することができる。切頭の概ね円錐形の構造体の隆起部が、トップシート20の衣類に面する表面の上に位置するように、切頭の概ね円錐形の構造体8をトップシート20内で配置することができる。切頭の概ね円錐形の構造体の隆起部の一部がトップシート20の衣類に面する表面の上に位置し、切頭の概ね円錐形の構造体の隆起部の一部がトップシート20の身体に面する表面の上に位置するように、切頭の概ね円錐形の構造体8をトップシート20内で配置することができる。
【0066】
図19に示されているフィルム実施形態の開口は、図17に示されているような装置の上で作製した。図17では、形成装置103は、1つのパターン付きロール、例えばロール104と1つのパターン無しロール102を有するように配列されている。特定の実施形態では、ニップ116は、それぞれのロールの同じ又は異なる対応領域内に同じパターン又は異なるパターンのいずれかを有する2つのパターン付きロールを用いることによって形成することができる。このような装置は、有孔ウェブ1の両側から突出している開口と共に、ウェブ1内にマクロの質感、例えば段差か、ミクロ開口か、又はミクロパターンを有するウェブを作製することができる。同様に、更なる切頭の概ね円錐形の構造体8及び/又は開口を有するように有孔ウェブ1を再加工するように、多数の形成装置103を有することが望ましい場合がある。例えば、有孔ウェブ1の切頭の概ね円錐形の構造体8の開口の面密度の増大は、前駆体ウェブ24を2つ以上の形成装置103に通して加工することによって、又は、歯510の間隔を狭くすることによって、実現することができる。
【0067】
開口に関連する数、開口の面密度、大きさ、幾何学形状、面外幾何学形状は、歯510の数、間隔、幾何学形状、及び大きさを変えると共に、必要に応じてロール104及び/又は102に寸法変化を加えることによって、変えることができる。
【0068】
図20に例示されるように、隆起部90は、柔軟な触覚的印象をもたらす質感を提供するために、微細繊維であり得る。図20は、流体透過性の巨視的に拡大された3次元有孔ウェブ1の、部分的に分割された拡大斜視図である。有孔ウェブ1は、有孔ウェブ1の表裏を成す側面の間に流体連通を提供する開口110を有し得る。開口110は相互接続する部材(例えば、互いに相互接続される部材191、192、193、194、及び195)の連続的な網状組織によって画定され得る。開口110の形状は、規則的、又は無作為なパターンの、正方形、六角形などを含むがこれに限定されない多角形であり得る。開口110は、変形された楕円形の形状であってもよく、一実施形態では、開口110はほぼ涙滴の形状であり得る。ポリマーウェブ1は、以下により完全に記載される毛髪様微細繊維225の形態の複数の隆起部90を呈する。
【0069】
3次元のミクロ開口を有するポリマーウェブ1では、相互接続する各部材はベース部、例えば、ベース部181を含んでよく、各ベース部は側壁部分、例えばその各長手方向縁部から延びる側壁部分183を有する。側壁部183は、一般的にウェブ1の反対側の表面の方向に延び、隣接する相互接続する部材の側壁へと接合し得る。
【0070】
隆起部90は、例えば、図21に図示されるような、成形構造350を使用してウェブに形成され得る。図21は、本発明の成形構造350の一部分を、部分斜視図で図示する。成形構造350は、成形構造の相互接続部材910によって画定される、複数の成形構造開口710を呈する。成形構造の開口710は、表裏を成す表面の間、すなわち、第1の表面1020の平面の成形構造の第1の表面900と第2の表面1060の平面の成形構造の第2の表面850との間の流体連通を可能にする。形成構造の側壁部分830は、一般的に形成構造の第1の表面900と、形成構造の第2の表面850との間で延びる。突出部2200は、形成構造の第1の表面900から延びることができ、一般的に柱状、支柱様の形態であることができる。
【0071】
図21と図20との比較は、成形構造350と、ポリマーウェブ1との一般的な対応を示す。すなわち、形成構造350の3次元突出部2200、及び形成構造突出部710は、一般的に、ポリマーウェブ1の隆起部90、及び開口110にそれぞれ1対1の対応を有し得る。
【0072】
隆起部90は、液圧形成、真空形成、及び直接鋳造が挙げられるがこれらに限定されない、当該技術分野において既知の様々なプロセスを使用して、成形構造350によってポリマーウェブ1内に形成され得る。成形構造350は、軸方向軸を中心に回転する円筒形ドラムとして配置され得る。2008年7月22日に発行された米国特許第7,402,723号(Stoneら)は、隆起部を有するポリマーウェブ、及びこれらのポリマーウェブを形成するための方法を開示する。例えば、Procter & Gamble Co.,Cincinnati,OHによって市販されるAlways Ultra生理用ナプキンに利用されるようなポリマーウェブは、トップシート20、又はその構成要素/部分のために実用的であり得る。
【0073】
ほぼ柱状の中空の微細繊維以外の隆起部90が想到される。ウェブ1が使い捨て吸収性物品中のトップシートの一部として利用される場合、柔軟性が有益であり得る。吸収性物品10のための、柔軟で順応性のあるトップシート20は、物品の身体に面する表面として、隆起部90を有する第2の側面14を備える有孔ウェブ1が使用される場合に達成され得る。いくつかの実施形態では、場合によって、異なるレベルの快適性、又は流体の流れに関わる異なる特性を提供するように、隆起部90は、トップシート20の衣類に面する側面上にあり得る。
【0074】
トップシート20を形成するために使用され得る開口110を有する不織布130を形成するための技術が図22に例示される。図22を参照すると、吸収性物品10のトップシート20として使用するために好適な不織布ウェブを選択的に穿孔するためのプロセス、及び装置が概略的に例示されている。米国特許出願公開第11/249,618号、米国特許第5,714,107号、及び同第5,628,097号は、不織布ウェブの開口110を作るための開口、装置、及び方法を開示している。
【0075】
不織布の前駆体ウェブ24は、供給ロール152から解かれ、供給ロール152が、供給ロール152に付随の矢印で示されている方向に回転すると、供給ロール152に付随の矢印で示されている方向に進むことができる。不織布の前駆体ウェブ24は、カレンダーロール1110と滑らかなアンビルローラー1112によって形成されたウェブ薄化ローラー装置1108のニップ116を通過する。
【0076】
不織布の前駆体ウェブ24は、例えば、既知のメルトブロウイングプロセス、又は既知のスパンボンディングプロセスのような既知の不織布押出プロセスによって形成して、最初に供給ロール上に接着及び/又は貯蔵することなく、直接ニップ116に通してもよい。
【0077】
不織布の前駆体ウェブ24は、延伸性であっても、弾性であっても、非弾性であってもよい。不織布の前駆体ウェブ24は、スパンボンドウェブであっても、メルロブロウンウェブであっても、ボンドカードウェブであってもよい。不織布の前駆体ウェブ24は、メルロブロウン繊維のウェブである場合、メルロブロウンマイクロファイバーを含んでもよい。不織布の前駆体ウェブ24は、例えばポリオレフィンのような繊維形成ポリマーで作製してよい。ポリオレフィンとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレンコポリマー、プロピレンコポリマー、及びブチレンコポリマーの1つ以上が挙げられる。
【0078】
別の実施形態では、不織布の前駆体ウェブ24は、例えば、メルロブロウンウェブ、ボンドカードウェブ、又はその他の好適な材料の少なくとも1つの層に接合された少なくとも24つのスパンボンドウェブを有する多層材料であってもよい。例えば、不織布前駆体ウェブ24は、約5.6グラム〜約226.7グラム/0.8平方メートル(0.2〜約8オンス/平方ヤード)の坪量を有するスパンボンドポリプロピレンの第1の層と、約5.6グラム〜約113.3グラム/0.8平方メートル(0.2〜約4オンス/平方ヤード)の坪量を有するメルロブロウンポリプロピレンの層と、約5.6グラム〜約226.7グラム/0.8平方メートル(0.2〜約8オンス/平方ヤード)の坪量を有するスパンボンドポリプロピレンの第2の層とを有する多層ウェブであってよい。あるいは、不織布ウェブは、例えば、約5.6グラム〜約283.4グラム/0.8平方メートル(0.2〜約10オンス/平方ヤード)の坪量を有するスパンボンドウェブ、又は約5.6〜約226.7グラム/0.8平方メートル(0.2〜約8オンス/平方ヤード)の坪量を有するメルロブロンウェブのように、材料の単層であってもよい。
【0079】
不織布の前駆体ウェブ24をポリマーフィルムに接合して、積層体を形成してよい。好適なポリマーフィルム材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンコポリマー、プロピレンコポリマー、及びブテンコポリマーなどのポリオレフィン、ナイロン(ポリアミド)、メタロセン触媒系ポリマー、セルロースエステル、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリスチレン、ポリ(塩化ビニル)、ポリエステル、ポリウレタン、相溶性ポリマー、相溶性コポリマー、並びに、これらのブレンド、積層体、及び/又は混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0080】
不織布の前駆体ウェブ24は、2つ以上の異なる繊維の混合物、又は、繊維と粒子との混合物からなる複合体であってもよい。このような混合物は、メルロブロウン繊維又はスパンボンド繊維を運ぶ気体流に繊維及び/又は粒子を加えることによって形成して、繊維の収集前に、繊維、並びに、例えば、木材パルプ、短繊維、及び粒子のようなその他の材料が緊密に絡み合って混合されるようにしてよい。
【0081】
繊維からなる不織布の前駆体ウェブ24は、結合することによって接合して、凝集性ウェブを形成することができる。好適な結合技法としては、化学的接着、ポイントカレンダー加工のような熱接着、水流交絡、及びニードリングが挙げられるが、これらに限定されない。
【0082】
パターン付きカレンダーロール1110及び滑らかなアンビルロール1112の一方又は両方を加熱してよく、これらの2つのロールの間の圧力を調節して、所望の温度(該当する場合)、並びに、複数の場所で不織布の前駆体ウェブ24を同時に薄化及び溶融安定化するための圧力をもたらしてよい。
【0083】
パターン付きカレンダーロール1110は、円筒形表面1114と、円筒形表面1114から外向きに延びている複数の突出部1216を有する構成にする。突出部1216は、所定のパターンで配置されており、各突出部1216は、不織布前駆体ウェブ24内に薄化及び溶融安定化された場所をもたらして、不織布ウェブ24内の薄化及び溶融安定化された場所の所定のパターンを作り出すように構成及び配置されている。また、漸増伸長システム1132、並びに、漸増伸長ローラー1134及び1136が図22に示されていると共に、後に更に論じられている。
【0084】
凝集性不織布ウェブには、ニップ116に入る前に、ポイントカレンダー接着部によって併せて接合した複数の繊維を含めて、凝集性ウェブ構造体を形成する。
【0085】
パターン付きカレンダーロール1110は、円筒形表面114の周辺全体に広がっている突出部1216の反復パターンを有することができる。あるいは、突出部1216は、円筒形表面114の1つ又は複数の部分に広がっていてもよい。
【0086】
例として、かつ限定しないものとして、図23に図示されるように、突出部1216は、円筒形表面1114から外向きに放射状に延びていると共に、楕円形の遠位端表面1117を有する切頭の円錐形であることができる。遠位端表面1117に適したその他の形としては、円、正方形、矩形などが挙げられるが、これらに限定されない。末端表面1117の全てが、カレンダーロール1110の回転軸と同軸である仮想直円柱に位置するように、パターン付きカレンダーロール1110を仕上げることができる。
【0087】
突出部1216は、長軸がパターン付きカレンダーロール1110の周囲方向に向けられたその長軸を有するブレードであることができる。突出部1216は、長軸がカレンダーロール1110の回転軸と平行に配置されたその長軸を有するブレードであることができる。
【0088】
突出部は、いずれかの所定のパターンで、パターン付きカレンダーロール1110の周囲に配置してよい。前駆体ウェブ24は、薄化ローラー装置1108を通った後、複数の溶融安定化した場所1202を有することができる。アンビルローラー1112は、鋼からなる滑らかな表面の直円柱であることができる。
【0089】
不織布の前駆体ウェブ24は、薄化ローラー装置1108から、少なくともある程度相補的である3次元表面を有する対向圧力付加器を用いる漸増伸長システム1132によって形成されたニップ116を通過する。
【0090】
図24を参照すると、漸増伸長ローラー1134及び1136を備える漸増伸長システム1132の断片拡大図が示されている。漸増伸長ローラー1134は、漸増伸長ローラー1134の周囲全体、又は漸増伸長ローラー1134の周囲の一部分のみに広がっている複数の隆起部106と対応する谷部分108とを含むことができる。漸増伸長ローラー1136は、複数の相補的隆起部106と複数の対応する谷部分108を含む。漸増伸長ローラー1134の隆起部106は、漸増伸長ローラー1136の谷部分108と噛み合うか、又はこの谷部分108と係合し、漸増伸長ローラー1136の隆起部106は、漸増伸長ローラー1134の谷部分108と噛み合うか、又はこの谷部分108と係合する。薄化、溶融安定化した場所1202を有する不織布の前駆体ウェブ24は、漸増伸長システム1132を通過し、不織布の前駆体ウェブ24は、CD、すなわち機械横方向の張力に供され、不織布前駆体ウェブ24はCD方向に延ばされる。あるいは、又は加えて、不織布前駆体ウェブ24はMD、すなわち機械方向の張力に供され得る。不織布の前駆体ウェブ24に加えられる張力によって、薄化、溶融安定化した場所1202が破裂して、不織布の前駆体ウェブ24の薄化、溶融安定化した場所1202と一致する複数のSAN開口1204(SANとは、伸長穿孔不織布を表す)が形成されて、有孔ウェブ1が形成されるように、張力を調節することができる。ただし、不織布の前駆体ウェブ24の接着部は、張力の付加中に破裂しないほど十分に強力にし、それによって、薄化、溶融安定化した場所が破裂しても、不織布ウェブを凝集状態に保持するようにすることができる。
【0091】
漸増式に不織布を伸長させるか、又は不織布に張力を加えるのに適した漸増伸長機構のその他の構造体は、1995年2月9日にChappellらの名で公開された国際公開第95/03765号に記載されている。
【0092】
不織布の前駆体ウェブ1は、巻き取りロール180に巻き取って貯蔵することができる。あるいは、使い捨て吸収性物品のトップシートを形成するのに使われる製造ラインに不織布有孔ウェブ1を直接供給してもよい。
【0093】
トップシート20での使用のため、タフト状繊維206の構成が、基材に提供され得る。複数のタフト状繊維206はタフト209を有し得る。タフト209は、2つ以上の層からなり、その層のうちの1つが他方の層の中に押し込まれているか、又は他方の層の開口を通過して突出している積層体ウェブ1を含むことができ、このウェブの例は図25に示されている。第1の前駆体ウェブ220及び第2の前駆体ウェブ221のように、これらの層は、本明細書では、概ね平面な2次元前駆体ウェブと称される。いずれかの前駆体ウェブは、フィルム、不織布、又は織布ウェブであることができる。第1の前駆体ウェブ220及び第2の前駆体ウェブ221(並びに、いずれかの追加的なウェブ)は、接着剤、熱接着、超音波接着などによるか、又はこれらによらずに、接合することができる。
【0094】
ウェブ1は第1の側面12と第2の側面14を有し、この「側面」という用語は、概ね平らな状態のときに2つの側面を有する紙及びフィルムのように、概ね平面な2次元ウェブの一般的な用法で用いられる。第1の前駆体ウェブ220は、第1の前駆体ウェブの第1の表面212と、第1の前駆体ウェブの第2の表面214とを有する。第2の前駆体ウェブ221は、第2の前駆体ウェブの第1の表面213と、第2の前駆体ウェブの第2の表面215とを有する。ウェブ1は、ウェブ製造の当該技術分野において既知のような、機械方向(MD)及び機械横方向(CD)を有する。第1の前駆体ウェブ220は、実質的に不規則に配置された繊維からなる不織布ウェブ、ポリマーフィルム、又は織布ウェブであることができる。「実質的に無作為に配向された」は、前駆体ウェブのプロセス条件により、MD向よりもCDに又はその逆に、より多量の繊維が配向され得ることを意味する。第2の前駆体ウェブ221は、第1の前駆体ウェブ220と同様の不織布ウェブ、又は、ポリエチレンフィルムのようなポリマーフィルム若しくは有孔ポリマーフィルムであることができる。
【0095】
一実施形態では、ウェブ1の第1の側面12は、第2の前駆体ウェブの第1の表面213の露出部分と、不織布の第1の前駆体ウェブ220の繊維と一体の延長部である、別個のタフトであり得る1つ以上のタフト209とによって画定される。タフト209は、第2の前駆体ウェブ221の開口を通過して突出することができる。図25に図示されるように、各タフト209は、不織布の面外に配向された複数のループ状繊維208を含み得る。タフト209は、第2の前駆体ウェブ221を通じ、その第2の前駆体ウェブの第1の表面213から外側に延びることができる。
【0096】
タフト209の非平坦区域は、第1の前駆体ウェブ220を含む積層体ウェブ1を含むことができ、少なくとも第1の前駆体ウェブ220は不織布ウェブ130であり、積層体ウェブ1は第1の側面12を有し、第1の側面12は第2の前駆体ウェブ221、及び少なくとも1つの別個のタフト209を有し、各タフト209は第1の前駆体ウェブ220と一体の延長部である複数のタフト状繊維206を含み、第2の前駆体ウェブ221を通過して延び、積層体ウェブ1は第2の側面14を有し、第2の側面14は第1の前駆体ウェブ220を含む。
【0097】
第1の前駆体ウェブ220は、弾性又はエラストマー繊維を含む繊維性織布又は不織布ウェブであることができる。弾性若しくは弾性重合体繊維は、少なくとも約50%延展可能であり、それらの源寸法の10%以内に復元する。繊維が、不織布内での繊維の移動度により単に置換される場合、又は繊維が弾性限界を超えて延展し、可塑的に変形される場合、弾性繊維からタフト209を形成できる。
【0098】
第2の前駆体ウェブ221は、実質上、いずれのウェブ材料であることもできるが、ただし、その材料が、下記のプロセスによって積層体に形成されるために十分な一体性を有し、かつ第2の前駆体ウェブ221の方向で面外に推進された第1の前駆体ウェブ220からの繊維ひずみを経ると、第2の前駆体ウェブ221が、(例えば、伸張することによって)面外に推進されるか、又は、(例えば、伸張破断による破損によって)破裂するように、第1の前駆体ウェブ220と比較される伸長特性を有する。破裂が生じた場合、IPS開口204が破裂位置で形成され得る(IPSとは自己貫入(Inter-Penetrating Self)を表わす)。第1の前駆体ウェブ220の部分は、第2の前駆体ウェブ221のIPS開口204を通過して延びて(すなわち、IPS開口204を「押して貫通する」か、又はIPS開口204を通過して突出して)、ウェブ1の第1の側面12にタフト206を形成することができる。一実施形態では、第2の前駆体ウェブ221はポリマーフィルムである。第2の前駆体ウェブ221は、織布地ウェブ、不織布ウェブ、ポリマーフィルム、有孔ポリマーフィルム、紙ウェブ(例えばティッシュ・ペーパー)、金属フォイル(例えばアルミニウム製ラッピングフォイル)、フォーム(例えば、ウレタンフォームシート材)などであることもできる。
【0099】
図25に図示されるように、タフト209は、第2の前駆体ウェブ221のIPS開口204を通過して延びることができる。IPS開口204は、第2の前駆体ウェブ221を局地的に破裂することによって形成することができる。破裂は、IPS開口204が面内(MD−CD)2次元開口になるように、第2の前駆体ウェブ221を単に裂いて開くことを含んでよい。ただし、ポリマーフィルムのような一部の材料では、第2の前駆体ウェブ221の一部を面外(すなわち、第2の前駆体ウェブ221の面)に偏向するか又は導いて、フラップ様構造体(本明細書では1つ又は複数のフラップ207と称する)を形成することができる。フラップ207の形状及び構造は、第2の前駆体ウェブ221の材料特性によって決まることがある。フラップ207は、図25に図示されているように、1つ以上のフラップの一般構造を有することができる。別の実施形態では、タフト209がフラップ207から出ている場合、フラップ207は、より火山形の構造を有することができる。
【0100】
タフト209は、ある意味では、第2の前駆体ウェブ221を「押して貫通する」(又は第2の前駆体ウェブ221を通過して突出する)ことができ、IPS開口204との摩擦係合によって適所に「固定」することができる。これは、タフト209がIPS開口204を通過して引き戻されないように抑制する傾向がある、開口部におけるある量の復元を示す。タフト及び開口部の摩擦係合は、接着剤又は熱接着なしで形成できる一方の側面上にタフトを有する積層体ウェブ構造体をもたらすことができる。
【0101】
タフト209は、タフト209が第2の前駆体ウェブ221を通過して突出する際に、ウェブ1の第1の側面12を実質的に(例えば、関心の部分、ゾーン、又は区域の約65%、約75%、約85%、又は約95%超を被覆する)効果的に被覆するように、十分に近い間隔を有し得る。このような実施形態では、ウェブ1の両側は、第1の側面12と第2の側面14とが表面質感の点で異なる不織布に見える。したがって、一実施形態では、ウェブ1は、2つ以上の前駆体ウェブからなる積層体材と称することができ、この積層体ウェブの両側は、その前駆体ウェブのうちの1つのみの繊維によって実質的に覆われている。
【0102】
ループ状繊維208は、図25に図示されるように、実質的に互いに整列され得る。図25に図示されるように、ループ状繊維は、タフト209が別個の直線状の配向、及び長軸LAを有するように、配置され得る。図25に図示される実施形態では、長軸LAはMDと平行である。タフト209は、MD−CD平面において円形、又は正方形など、対称な形状を有することができる。タフト209は、1を超えるアスペクト比(最長寸法の最短寸法に対する比。これらの寸法のいずれもMD−CD面内で測定する)を有することができる。一実施形態では、全ての離間したタフト209は、ほぼ平行な長軸LAを有する。ウェブ1の単位面積当たりのタフト209の数、すなわちタフト209の面密度は、約1タフト/cm2〜約100タフト/cm2で様々であることができる。少なくとも約10又は少なくとも20タフト/cm2であることができる。
【0103】
タフト209は、第1の前駆体ウェブ220の別個の局部において繊維をz方向で面外に導くことによって形成することができる。タフト209は、以下に記載のプロセスを使用して、図26に例示されるように、第2の前駆体ウェブ221を備えずに形成される場合がある。
【0104】
図27を参照すると、トップシート20を形成するために使用され得る、タフト209を含むウェブ1を作製するための装置、及び方法が図示されている。形成装置103は、一対の噛合ロール102及び104を備え、これらのロールの各々は、軸Aを中心として回転し、軸Aは、同じ平面内で平行である。ロール102は、ロール102の周辺全体を中断なく取り巻いて延びていることができる複数の隆起部106と対応する谷部分108を含む。ロール104は、ロール104の少なくとも一部の周りを隔置関係で延びている、周囲方向に隔置された歯510の列になるように変更された、周囲方向に延びている隆起部を複数列含むことができる。タフト209のない部分を有するウェブ1を形成可能にするために、ロール104の一部は、歯510を有さないようにできる。歯510の大きさ、及び/又は間隔は、異なる部分における異なる大きさのタフト209を有し、及び/又はタフト209のない部分を有するウェブ1の形成を可能にするために、変化し得る。
【0105】
ロール104の歯510の個々の列は、対応する溝112により分離される。動作時には、ロール102の隆起部106がロール104の溝112の中まで延び、ロール104の歯510がロール102の谷部分108の中まで延びるように、ロール102及び104が噛み合う。ロール102及び104の両方又はいずれかは、ホットオイルを充填したローラー又は電気的に加熱されたローラーを使用するなどの、当該技術分野において既知の手段により加熱され得る。
【0106】
図27では、形成装置103は、1つのパターン付きロール、例えばロール104と、1つのパターン無し溝付きロール102を有するものとして示されている。それぞれのロールの同じ又は異なる対応領域に、同じパターン、又は異なるパターンのいずれかを有する2つのパターン付きロール104を用いることもできる。装置は、対向するロール上に反対方向に向く歯を有するように設計することができる。これによって、ウェブの両側に作製されるタフト209を有するウェブを得ることができる。
【0107】
ウェブ1は、図27に示されている装置によって加工する前に、それぞれ概ね平面的かつ2次元であると称することができる第1の前駆体ウェブ220及び第2の前駆体ウェブ221のような前駆体ウェブを機械的に変形することによって作製することができる。「平面的」及び「2次元」とは単に、ウェブが、タフト209の形成により、別個の面外のz方向への3次元性を有するウェブ1に対して概ね平らな状態でプロセスを開始することを意味する。
【0108】
タフト209を形成するためのプロセス及び装置は、多くの点で、「弾性様挙動を示すウェブ材料(Web Materials Exhibiting Elastic-Like Behavior)」という名称の米国特許第5,518,801号に記載されていると共に、その後の特許文献で「構造的弾性様フィルム」を意味する「SELF」ウェブと称されるプロセスと似ている。後述のように、ロール104の歯510は、歯が第1の前駆体ウェブ220と第2の前駆体ウェブ221の面を本質的に「押して貫通する」ことを可能にする前縁部及び後縁部に関連する幾何学形状を有する。2層積層体ウェブでは、歯510は、第1の前駆体ウェブ220からの繊維を同時に、面外、かつ第2の前駆体ウェブ221の面を通過するように促す。したがって、ウェブ1のタフト209は、第2の前駆体ウェブの第1の表面213を通過すると共に、第2の前駆体ウェブの第1の表面213から離れるように延びている、ループ状繊維208からなる「トンネル様」タフトであることができ、左右対称に成形することができる。
【0109】
第1の前駆体ウェブ220と第2の前駆体ウェブ221は、それぞれのウェブ作製プロセスから直接、又は、供給ロールから間接的にのいずれかで供給され、機械方向で、逆回転噛合ロール102及び104からなるニップ116に移動する。前駆体ウェブは好ましくは、ウェブ処理の分野において周知の手段によって、概ね平らな状態でニップ116に入るように、十分なウェブ張力で保持する。第1の前駆体ウェブ220と第2の前駆体ウェブ221がニップ116を通過すると、ロール102の谷部分108と噛合ロール104の歯510は、第1の前駆体ウェブ220の一部を、第1の前駆体ウェブ220の面外、かつ、場合によっては、第2の前駆体ウェブ221を通過するように、同時に導いて、タフト209を形成する。実際は、歯510は、第1の先駆体ウェブ220の繊維を第2の前駆体ウェブ221の面の中に押し込むか、又は第2の前駆体ウェブ221の面を押して貫通する。
【0110】
歯510の先端が第1の前駆体ウェブ220及び第2の前駆体ウェブ221の中に押し込まれるか、又はこれを貫通すると、歯510を横断して主にCDに配向されている、第1の前駆体ウェブ220の繊維の部分が、歯510によって、第1の前駆体ウェブ220の面外に推進される。繊維を、繊維移動度により、又はZ方向に延展及び/又は可塑的に変形することにより、面外に駆り立てできる。歯510によって面外に導かれた、第1の前駆体ウェブ220の部分は、第2の前駆体ウェブ221の中に押し込まれるか、又は、第2の前駆体ウェブ221を押して貫通し、その比較的低い伸展性によって破裂することができ、それによって、ウェブ1の第1の側面12にタフト209が形成される。
【0111】
所定の最大ひずみ(例えば、形成装置103の歯510によって付与されるひずみ)では、第2の前駆体ウェブ221は、実際には、付与されたひずみによってもたらせる引っ張り荷重下で破損することがある。すなわち、ウェブ1の第1の側面12に配置されるタフト209では、第2の前駆体ウェブ221は、張力で局部的に(すなわち、ひずみの領域において)破断し、それによって、タフト209がこれを通過して延びることのできるIPS開口204が作られるように、十分に低い繊維移動性(該当する場合)、及び/又は、比較的低い破断伸びを有する必要があり得る。
【0112】
一実施形態では、第2の前駆体ウェブ221は約1%〜約5%の範囲の破断伸びを有する。実際に求められる破断伸びは、ウェブ1を形成するために誘発されるひずみによって決まるが、いくつかの実施形態では、第2の前駆体ウェブ221は、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%以上のウェブの破断伸びを呈することがあると認識される。また、実際の破断伸びは、図27に示されている装置においてはラインスピードの関数であるひずみ速度によって決まり得ることが認識される。ウェブの破断伸びは、インストロン、MTS(Instron,MTS)、スウィング−アルバート(Thwing-Albert)などによって製造されているものなどのような標準的な引張試験器を用いる標準的な引張試験法など、当該技術分野において既知の手段によって測定することができる。
【0113】
更には、タフト209の点で面外に延びるのではなく、第2の前駆体ウェブ221が、タフト209の形成によってもたらされるひずみ下の張力で、例えば形成装置103の歯510によって、破損し得るように、第2の前駆体ウェブ221は、第1の前駆体ウェブ220よりも低い繊維移動性(該当する場合)、及び/又は低い破断伸び(すなわち、個々の繊維の破断伸び、又は、フィルムの場合には、そのフィルムの破断伸び)を有することができる。一実施形態では、IPS開口204のフラップ207が、タフト207に対して、仮に面外に延びるとしても、僅かのみ面外に延びるように、第2の前駆体ウェブ221は、第1の前駆体ウェブ220に対し、十分に低い破断伸びを呈する。第2の前駆体ウェブ221は、第1の前駆体ウェブ220よりも少なくとも約10%低いか、又は、第1の前駆体ウェブ220よりも少なくとも約30%、少なくとも約50%、若しくは少なくとも約100%低い破断伸びを有することができる。
【0114】
タフト209の数、空隙、及び寸法は、歯510の数、空隙、及び寸法により、並びにロール104及び/若しくはロール102に必要な対応寸法を変えることにより変わり得る。
【0115】
タフト付きウェブ1は、約60gsm〜約100gsm(80gsmが実用的である)の坪量を有する不織布の第1の前駆体ウェブ220と、約0.91〜約0.94g/cm3の密度、及び約20gsmの坪量を有するポリオレフィンフィルム(例えば、ポリエチレン又はポリプロピレン)の第2の前駆体ウェブ221から形成することができる。
【0116】
歯510の拡大図が、図28に示される。歯510は、約1.25mmの歯の先端111で前縁LEから後縁TEまで一般に測定される周辺長さ寸法TLを有することができ、約1.5mmの距離TDにより周囲方向に互いから均等に離間され得る。約60〜約100gsmの範囲内の合計坪量を有する前駆体ウェブ24からのウェブ1を作製するために、ロール104の歯510は、約0.5mm〜約3mmの範囲の長さTL、及び約0.5mm〜約3mmの間隔TD、約0.5mm〜約5mmの範囲の歯の高さTH、及び約1mm(0.040インチ)〜約5mm(0.200インチ)のピッチPを有し得る。嵌合の深さEは、約0.5mm〜約5mm(最大歯の高さTHと等しくなるまで)であり得る。当然ながら、タフト209の所望の大きさ、間隔、及び面密度を実現するために、E、P、TH、TD、及びTLを、相互に独立して変えることができる。
【0117】
歯の先端111は、細長くすることができ、タフト209の長軸LA及び断絶部216に対応する概ね長手方向の向きを有することができる。テリー織りの生地様と称されることがあるウェブ1のタフト付きのループ状タフト209を得るためには、LE及びTEは、ロール104の円筒形表面1114とほぼ直交するべきであると考えられる。また、歯510がLE及びTEで第2の前駆体ウェブ221を押して貫通することができるように、先端111、LE、又はTEからの移行部は、十分に小さい曲率半径を有する直角などの鋭角でなければならない。理論に束縛されずに、歯510の先端とLEとTEとの間に比較的鋭角な先端移行部を有すると、歯510が第1の前駆体ウェブ220と第2の前駆体ウェブ221を「きれいに」、すなわち、局部的かつはっきりと押して貫通して、得られたウェブ1の第1の側面12がタフト209を有するようにすることが可能になる。そのように加工すると、ウェブ1に、第1の前駆体ウェブ220と第2の前駆体ウェブ221が元々持つことができる弾性を超えるいずれかの特定の弾性を付与することはできない。第2の前駆体ウェブを押して貫通すると、「紙吹雪状片」又は小片を形成する、第2の前駆体ウェブ221の小部分を得ることができる。
【0118】
タフト209を有するウェブ1は、吸収性物品10のトップシート20、又はトップシート20の一部として用いることができる。タフト209を有するウェブ1は、優れた流体獲得性と吸収性コア40への分配性との組み合わせ、及び、使用中にトップシート20の身体に面する表面の再湿潤を防止する優れた性能により、吸収性物品用トップシート20として有益である場合がある。再湿潤は、(1)吸収性物品10の上への圧力によって、吸収された流体からの圧搾、及び/又は、(2)トップシート20の中又は上で捕捉された湿気という少なくとも2つの原因による結果であり得る。
【0119】
トップシート20の様々な部分の表面質感は、タフト209を提供することによって作り出すことができる。タフト209がトップシート20の身体に面する表面22の一部を含むように、タフト209を配置することができる。タフト209をトップシート20の衣類に面する表面上で配置するように、タフト209を配置することができる。
【0120】
Turnerらの名義で2003年12月16日に出願された米国特許公開第20040131820 A1号、Curroらの名義で2003年12月16日に出願された同第20040265534 A1号、Hoyingらの名義で2003年12月16日に出願された同第20040265533 A1号、Hoyingらの名義で2003年12月16日に出願された同第20040229008 A1号、Curroらの名義で2005年6月17日に出願された同第20050281976 A1号、Curroらの名義で2005年6月17日に出願された同第20050281976 A1号は、タフト209を形成する様々な構造、及びこれらのタフト209を作製するための方法を開示する。
【0121】
トップシート20は、不織布第1の前駆体ウェブ220、及び流体不透過性、又は流体透過性ポリエチレンフィルム第2の前駆体ウェブ221を使用することによって作製され得る。構成要素のウェブの坪量は、様々であることができるが、一般にコスト及び利点への配慮により、ウェブ1では、約20gsm〜約80gsmの合計坪量が望ましい場合がある。フィルム/不織布積層体として作製するとき、ウェブ1は、繊維タフトの柔軟性及び流体毛管性と、流体不透過性ポリマーフィルムの再湿潤防止性を兼ね備える場合がある。
【0122】
図5に例示されるエンボス加工部140は、平滑なローラーと、その上に突出部を有するエンボスローラーとの間に基材を通すことによって、トップシート20を含む基材に形成され得る。基材が平滑なローラーと、エンボスローラーとの間を通過すると、基材内の熱可塑性繊維が変形され、互いに結合されて、エンボス加工部140内の不織布の繊維密度は、エンボス加工部140に隣接する部分の繊維密度よりも高い。
【0123】
一実施形態では、吸収性コア40は、第1の前駆体ウェブ220、若しくは第2の前駆体ウェブ221のいずれも吸収性コア40とバックシート30との間にないか、又は第1の前駆体ウェブ220、若しくは第2の前駆体ウェブ221の一部が吸収性コア40とバックシート30との間にあるようにして、第1の前駆体ウェブ220、及び第2の前駆体ウェブ221を含む積層体の間にあり得る。
【0124】
質感は、GFMesstechnik GmbH,Warthestraβe 21,D14513 Teltow/Berlin,Germanyから市販されている、GFM Mikrocad Optical Profiler計器を使用して測定され得る。GFM Mikrocad Optical Profiler計器は、以下の主要構成要素、a)1204×768の直接デジタル制御のマイクロミラーを有するDMDプロジェクター、b)高解像度(1300×1000ピクセル)CCDカメラ、c)少なくとも40mm×40mmから4mm×3mmの測定領域に適合した投影光学素子、並びにd)適合する解像度の記録用光学素子;小さな硬質石板上に載置される卓上三脚;冷光源;測定、制御、及び評価用のコンピュータ;測定、制御、及び評価用のソフトウェアODSCAD 4.0英語版;及び横方向(x−y)と垂直方向(z)の較正用の調整プローブからなるデジタルマイクロ鏡像投影に基づく小型光学測定センサを含む。
【0125】
GFM Mikrocad Optical Profilerシステムは、デジタルマイクロ鏡像パターン投影技術を用いて、試料の表面高さを測定する。分析結果は、xy変位に対する表面高さ(z)のマップである。そのシステムは、解像度21ミクロンで27×22mmの視野を有する。高さ解像度は、0.10〜1.00ミクロンに設定されなければならない。高さ範囲は、解像度の64,000倍である。
【0126】
材料の質感、又は複合材料を測定するために以下が実行され得る。(1)冷光源を起動する(冷光源の設定は4、及びCであるべきであり、これはディスプレイに3000Kの読み取り値を示すはずである)。(2)コンピュータ、モニター、及びプリンターを起動しODSCAD(バージョン4.0以上)Mikrocad Softwareを開く。(3)Mikrocadタスクバーから「Measurement」アイコンを選択し、次に「Live Pic」をクリックする。(4)約23℃±1℃(73°F±2°F)の温度で調湿した繊維性構造製品の5mm×5mmのサンプルを、映写ヘッドの下に定置し、最良の焦点に距離を調節する。(5)最良の焦点の達成を補助するために、いくつかのフォーカスパターンの1つを投影するために、「Pattern」ボタンを繰り返しクリックする(ソフトウェアの十字線は、最良の焦点が達成された際に投影された十字線と揃うはずである)。映写ヘッドをサンプル表面と垂直になるように位置付ける。(6)カメラレンズの開口を変える、及び/又はスクリーン上のカメラ「ゲイン」設定を変えることによって画像輝度を調節する。電子ノイズの程度を制限するために、最適な輝度を維持する一方でゲインを最も低い実用レベルに設定する。照明が最適な場合、「I.O.」と標識されたスクリーン低部の赤い円が緑に変わる。(7)標準測定タイプを選択する。(8)「Measure」ボタンをクリックする。これがスクリーン上のライブ画像を静止させ、同時に表面捕捉プロセスが開始される。捕捉した画像がぼやけるのを避けるため、この間試料を静止させておくことが重要である。完全にデジタル化された表面データセットがおよそ20秒で捕捉される。(9)表面データが十分でない場合、データを「.omc」拡張子でコンピュータに保存する。これはまた、カメラ画像ファイル「.kam」を保存する。(10)表面データをソフトウェアの分析部に移動させ、clipboard/manアイコンをクリックする。(11)ここで、アイコン「Draw Lines」をクリックする。関心の質感を画定する特徴区域の中心を通過するように直線を描く。Show Sectional Lineのアイコンをクリックする。断面プロットにおいて、いずれか2つの関心の点、例えば、頂点、及び基線をクリックし、次にマイクロメートルで高さを測定するための垂直距離ツールをクリックするか、又は隣接する頂点をクリックして面内方向の間隔を決定するための垂直距離ツールを使用する。(12)高さの測定のために、3本の直線を使用し(1直線当たり少なくとも5つの測定値)、各線の最高値と最低値を破棄し、残りの9つの値の平均を決定する。また標準偏差、最大値、最小値を記録する。x、及び/又はy方向の測定に関し、7つの測定値の平均を決定する。また標準偏差、最大値、最小値を記録する。質感を特徴づけ、区別するために使用され得る基準としては、閉塞領域(すなわち、特徴部の領域)、開放領域(特徴部の存在しない領域)、間隔、面内寸法、及び高さが挙げられるがこれらに限定されない。質感の特徴化の2つの平均値の間の差異が偶然生じる可能性が10%未満である場合、質感は互いに異なるものとして認識され得る。
【0127】
質感はまた、少なくとも標準的な100ワットの白熱白色灯電球の照明と同等の照明下で、30cmの距離から20/20の視力を有する通常の観察者によって互いに視覚的に比較可能であり、区別可能である。通常の観察者が質感の区別ができる場合、質感は互いに異なるものとして認識され得る。
【0128】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、こうした各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0129】
「発明を実施するための形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関して先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。本書における用語の任意の意味又は定義が、参照として組み込まれた文献における同一の用語の任意の意味又は定義と相反する限りにおいて、本書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0130】
本発明の特定の実施形態について説明し記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正が可能であることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の書類名特許請求の範囲で扱うものとする。
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品用のトップシートに関する。
【背景技術】
【0002】
吸収性物品、例えば、生理用ナプキン、おむつ、成人用失禁製品などは、着用者の股部付近で着用されるように設計される。吸収性物品は、流体獲得、及び保持を提供する必要があり、着用が快適である必要がある。
【0003】
使用する際、吸収性物品は、様々な流体処理の要求によって負荷を受ける。例えば、パッドの中央部分は、流体の滴り、又は噴出のいずれかであり得る流体流れと接触し得る。着用者がうつ伏せ、又は仰向けで横たわっている場合、流体は、吸収性物品の前方端部、又は後方部分から流れ出る傾向を有する場合がある。典型的な吸収性物品は、着用者の股部とおよそ同じ幅を有し、これは若干狭い場合がある。したがって、流体が吸収性物品の側部から流れ出て吸収性物品のウィング(存在する場合)を汚すか、又は着用者の下着、及び/又は衣類を汚す可能性がある。
【0004】
女性の股部区域は、多くの異なる種類の組織を含み得る。例えば、恥骨部、大陰唇部、内側大腿、及び肛門はそれぞれ、異なる肌のきめを有し得る。生理用ナプキンは通常陰唇、陰唇前方の股部、陰唇後方の股部、及び陰唇横方向に隣接する股部を被服する。生理用ナプキンを着用する女性が動くと、生理用ナプキンの部分が身体表面付近でこれに対して擦れる場合がある女性の股部区域の複雑な形状、及び女性が動く際のその股部の動的形状を考慮すると、女性の股部の異なる部分は、異なる摩擦力に曝露され、生理用ナプキンと着用者の股部との間の摩擦は、位置によって変化し得る。
【0005】
女性の股部の水分、及び化学的環境もまた、位置の関数として変化し得る。例えば、大陰唇は経血、及び/又は尿に曝露され得る。女性の恥骨部の内側部分は、発汗に曝露され得る。内側領域に隣接する部分は、毛髪がないこと、及び女性のパンティーの内側大腿と、股部及び恥骨部との境界部に緊密に一致する傾向により、より多くの水分に供される場合がある。肛門付近の領域は、肛門から離れた領域よりも多くの発汗、及び肛門からの漏出物に曝露される場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
吸収性物品の異なる部分に生じる、様々な流体処理の要求、吸収性物品の部分と着用者の身体の部分との間の異なる物理的相互作用、並びに着用者の股部区域の異なる部分の異なる水分、及び化学的環境を考慮すると、必要な場合に流体処理利益、必要な場合に皮膚快適性利益を提供するように構成された異なる質感を有し、流体処理利益、及び皮膚快適性利益の両方が所望されるトップシートの区域において、両方の必要性を満たすために許容可能であり得る質感を提供する、トップシートを有する吸収性物品に対する、継続的、かつ対処されていない必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
トップシート、バックシート、及びトップシートとバックシートとの間の吸収性コアを含む吸収性物品が開示される。トップシートは長手方向中心線、及び横方向中心性を有することができ、トップシートは中央区域、第1の端部中間区域、第1の端部区域、第2の端部中間区域、第2の端部区域、縁部区域、及び中間縁部区域を含む。中央区域、第1の端部中間区域、第1の端部区域、第2の端部中間区域、及び第2の端部区域は、長手方向中心線とほぼ平行な線上に配置され得る。中央区域、中間縁部区域、及び縁部区域は、横方向中心線とほぼ平行な線上に配置され得る。中央区域は、第1の端部区域と第2の端部区域との間にあり得る。第1の端部中間区域は、中央区域と第1の端部区域との間にあり得る。第2の端部中間区域は、中央区域と第2の端部区域との間にあり得る。中央区域は、中央区域の質感を有する、中央区域の身体に面する表面を有し得る。第1の端部中間区域は、第1の端部中間区域の質感を有する第1の端部中間区域の身体に面する表面を有し得る。第1の端部区域は、第1の端部区域の質感を有する第1の端部区域の身体に面する表面を有し得る。第2の端部中間区域は、第2の端部中間区域の質感を有する第2の端部中間区域の身体に面する表面を有し得る。第2の端部区域は、第2の端部区域の質感を有する第2の端部区域の身体に面する表面を有し得る。中間縁部区域は、中間縁部区域の質感を有する中間縁部区域の身体に面する表面を有し得る。縁部区域は、縁部区域の質感を有する縁部区域の身体に面する表面を有し得る。中央区域の質感、第1の端部中間区域の質感、第1の端部区域の質感、第2の端部中間区域の質感、第2の端部区域の質感は互いに異なることができる。中央区域の質感、中間縁部区域の質感、及び縁部区域の質感は互いに異なることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】生理用ナプキンの概略平面図。
【図2】隆起部を有するフィルムの概略図。
【図3】有孔フィルムの概略図。
【図4】タフトを有する不織布の概略図。
【図5】エンボス加工部を有する不織布の概略図。
【図6】生理用ナプキンの概略平面図。
【図7】長手方向中心線と垂直にとった、生理用ナプキンの概略断面図。
【図8】長手方向中心線と垂直にとった、生理用ナプキンの概略断面図。
【図9】長手方向中心線と垂直にとった、生理用ナプキンの概略断面図。
【図10】長手方向中心線と垂直にとった、生理用ナプキンの概略断面図。
【図11】生理用ナプキンの概略平面図。
【図12】タフトを有する不織布ウェブの概略断面図。
【図13】生理用ナプキンの概略平面図。
【図14】横方向中心線と垂直にとった、生理用ナプキンの概略断面図。
【図15】横方向中心線と垂直にとった、生理用ナプキンの概略断面図。
【図16】開口を形成するための装置の概略図。
【図17】開口を形成するための装置の概略図。
【図18】噛合ロールの概略図。
【図19】有孔ウェブ。
【図20】隆起部を有するフィルムの概略図。
【図21】成形スクリーンの概略図。
【図22】開口を形成するための装置の概略図。
【図23】開口を形成するための装置の概略図。
【図24】開口の漸進的な伸張の概略図。
【図25】タフトを有する不織布の概略図。
【図26】タフトを有する不織布の概略図。
【図27】タフトを形成するための開口の概略図。
【図28】タフトを形成するための歯の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、着用者の股部の異なる部分に異なる皮膚健康利益、及び流体獲得利益を提供する吸収性物品10の実施形態の例示である。吸収性物品10は、液体透過性トップシート20と、液体不透過性バックシート30と、トップシート20とバックシート30との間に配置された吸収性コア40と、を含むことができる。トップシート20は、吸収性コア40と向かい合わせの関係にあるものとして記載され得る。吸収性物品は、失禁製品、生理用ナプキン、及びおむつからなる群から選択され得る。
【0010】
吸収性コアは、例えば、Buckey Technologies,Inc.,Memphis,TNから入手可能な、Foley Fluffなどのセルロース系材料を含む場合があり、これは分解されて、約0.07グラム/cm3、及び約10mmのキャリパーを有するコアへと形成される。吸収性コア40は、高内相エマルションフォーム、又はポリアクリレート材料であり得る。
【0011】
吸収性物品10は、本明細書では、当該技術分野において一般に生理用ナプキン、月経用パッド、又は生理用パッドと称されるものに関して論じられている。吸収性コア10は、着用者の股部付近で着用されるように設計された、任意の吸収性物品であり得ることが理解されるべきである。
【0012】
吸収性物品10と、その層又は構成要素の各々は、身体に面する表面と衣類に面する表面とを有するものとして説明することができる。生理用ナプキン、おむつ、失禁製品などのような吸収性物品の最終的な用途について考えることによって理解できるように、身体に面する表面は、使用時に身体に近い方に配置される層又は構成要素の表面であり、衣類に面する表面は、使用時に着用者の下着に近い方に配置される表面である。したがって、例えば、トップシート20は、身体に面する表面22(これは実際に身体に接触する表面であり得る)、及び身体に面する表面22と反対側の衣類に面する表面を有する。バックシート30の衣類に面する表面は例えば、使用中に着用者のパンティーに最も近く配置され得、これに接触し得る。
【0013】
トップシート20は中央区域50、第1の端部中間区域660、第1の端部区域670、第2の端部中間区域560、第2の端部区域570、縁部区域70、及び中間縁部区域60を含み得る。中央区域50、第1の端部中間区域660、第1の端部区域670、第2の端部中間区域560、及び第2の端部区域570は、長手方向中心線Lとほぼ平行な線上に配置され得る。
【0014】
中央区域50、中間縁部区域60、及び縁部区域70は、横方向中心線Tとほぼ平行な線上に配置され得る。
【0015】
中央区域50は、第1の端部区域670と第2の端部区域570との間にある。第1の端部中間区域660は、中央区域50と第1の端部区域670との間にある。第2の端部中間区域560は、中央区域50と第2の端部区域570との間にある。
【0016】
上記の構成では、長手方向中心線Lと横方向中心線Tとの交点から開始して横方向中心線Tとほぼ平行な線上を移動し、様々な区域が、中央区域50、中間縁部区域60、及び縁部区域70の順で配置され得る。長手方向中心線Lと横方向中心線Tとの交点から開始して長手方向中心線Lとほぼ平行な直線上を第1の端縁部28に向かって、様々な区域が、中央区域50、第1の端部中間区域660、及び第1の端部区域670がこの順で配置され得る。長手方向中心線Lと横方向中心線Tとの交点から開始して長手方向中心線Lとほぼ平行な直線上を吸収性物品10の第1の端縁部28と反対側の第2の端縁部29(端縁部は一般的に長手方向中心線L上で吸収性物品10の縁部に位置する)に向かって、長手方向中心線Lとほぼ平行な直線上を移動しながら、様々な区域が、中央区域50、第2の端部中間区域560、及び第2の端部区域570の順で配置され得る。中央区域50の少なくとも一部分が、長手方向中心線L上にあり得る。中央区域50の少なくとも一部分が、長手方向中心線L、及び横方向中心線T上にあり得る。
【0017】
互いに垂直である長手方向中心線L、及び横方向中心線Tは、使用前に吸収性物品10の二次元平面を画定し、これは図示される実施形態において、高速商業生産ラインを使用した吸収性物品の作製の分野において一般的に既知であるように、機械方向(MD)、及び機械横方向(CD)を伴う。吸収性物品10は長さを有し、これは長手方向軸Lと平行に測定した最も長い寸法である。物品10は幅を有し、これはCD(例えば、横方向中心線Tと平行)で測定した寸法である。幅は、生理用ナプキンの長さに沿って変化するか、又は実質的に一定であり得る。一般的に、幅は、横方向中心線Tと平行な横方向側縁部23の間で測定され得る。横方向側縁部23は、一般的に長手方向に整列され、直線的であるか、湾曲しているか、又は直線的区分と湾曲した区分との組み合わせであり得る。
【0018】
図1に例示されるように、中央区域50、中間縁部区域60、及び縁部区域70は、横方向中心線Tとほぼ平行な線上に配置され得る。中央区域50、中間縁部区域60、及び縁部区域70は、横方向中心線Tとの整列からのずれが約30°以下である直線上に配置され得る。
【0019】
本明細書で使用する場合、「区域」という用語は、周囲又は隣接領域と区別されるように強調された領域を指す。したがって、例えば、トップシートの表面全体にわたって、それぞれが同じ大きさである等間隔の開口を含むトップシートは、いずれかの区域を有するとみなすことはできない。更には、例えば、それぞれが同じ大きさである等間隔の開口を含むトップシートでは、単一の開口、及び局所的な周囲の材料は、この単一の開口、及び局所的な周囲の材料が周囲、又は隣接領域と区別されていないため、区域とみなすことはできない。同様に、例えば、トップシートの表面全体にわたって、それぞれ同じである等間隔の要素を含むトップシートは、いずれかの区域を有するとみなすことはできない。また、等間隔の要素を含むトップシートでは、例えば、単一の要素、及び局所的な周囲の材料は区域とみなすことができない。区域間に同様の構造の材料が存在しないように、区域は互いに分離され得る。区域は、およそ吸収性物品の長さの5%及び吸収性物品の幅の5%の製品を超える領域を含む場合があり、幅は各区域の重心で測定される(すなわち、特定の関心区域:中央区域50、第1の端部中間区域660、第1の端部区域670、第2の端部中間区域560、第2の端部区域570、中間縁部区域60、及び縁部区域70)。
【0020】
個別に、中央区域50、縁部区域70、及び中間縁部区域60はいずれも、区域の重心の位置で、横方向側縁部23の間で測定した際に吸収性物品10の幅の約5%超を構成し得る。個別に、中央区域50、縁部区域70、及び中間縁部区域60はいずれも、区域の重心の位置で、横方向側縁部23の間で測定した際に吸収性物品10の幅の約10%超を構成し得る。個別に、中央区域50、縁部区域70、及び中間縁部区域60はいずれも、区域の重心の位置で、側縁部23の間で測定した際に吸収性物品10の幅の約20%超を構成し得る。したがって、一実施形態では、中央区域50は、吸収性物品の幅の約30%を構成することができ、中間縁部区域60は、吸収性物品の幅の約10%を構成することができ、縁部区域70は、吸収性物品の幅の約15%を構成することができる。
【0021】
中央区域50は、中央区域の身体に面する表面52を有する。中央区域の身体に面する表面52は、中央区域の質感(テクスチャ、表面構造)54を有する。第1の端部中間区域660は、第1の端部中間区域の身体に面する表面662を有する。第1の端部中間区域の身体に面する表面662は第1の端部区域の質感(テクスチャ、表面構造)664を有する。第1の端部区域670は、第1の端部区域の身体に面する表面672を有する。第1の端部区域の身体に面する表面672は、第1の端部区域の質感(テクスチャ、表面構造)674を有する。第2の端部中間区域560は、第2の端部中間区域の身体に面する表面562を有する。第2の端部中間区域の身体に面する表面562は、第2の端部中間区域の質感(テクスチャ、表面構造)564を有する。第2の端部区域570は、第2の端部区域の身体に面する表面572を有する。第2の端部区域の身体に面する表面572は、第2の端部区域の質感(テクスチャ、表面構造)574を有する。中間縁部区域60は、中間縁部区域の身体に面する表面62を有する。中間縁部区域の身体に面する表面62は、中間縁部区域の質感(テクスチャ、表面構造)64を有する。縁部区域70は、縁部区域の身体に面する表面72を有する。縁部区域の身体に面する表面72は、中間縁部区域の質感(テクスチャ、表面構造)74を有する。中央区域の質感54、第1の端部中間区域の質感664、第1の端部区域の質感674、第2の端部中間区域の質感564、第2の端部区域の質感574、中間縁部区域の質感64、及び縁部区域の質感74は、流体処理、及び/又は快適性に関する特定の利益を提供するように設計され得る。
【0022】
本明細書で使用するとき、質感とは長手方向中心線L、及び横方向中心線Tによって画定される平面と垂直な方向における、関連する材料のトポグラフィーを指す。材料のトポグラフィーは、例えば、材料の隣接する部分と比較してより高い、又はより低い材料の部分、材料を通じた孔、及び材料の構造が隣接する部分と比較して塑性的に途絶しているか、又は阻害されている材料の部分によって提供され得る。トポグラフィーは、少なくとも約4平方ミリメートルの領域にわたる約100マイクロメートルの分解能によって特徴付けることができる。
【0023】
いくつかの吸収性物品10に関し、チャネル、くぼみ、へこみ、及び/又はエンボス加工部(エンボス加工で形成された部分)が中央区域50、第1の端部中間区域660、第1の端部区域670、第2の端部中間区域560、第2の端部区域570、中間縁部区域60、及び縁部区域70のいずれかの質感を提供しないものと考えられ得る実施形態が想到される。このような設計に関しては、区域の質感は、チャネル、くぼみ、へこみ、及び/又はエンボス加工部以外の構造によって提供され得る。本明細書で使用する場合、「チャネル」は、面内幅よりも長い面内長さを有するくぼみであり、この長さは、そのくぼみ内における最長寸法であり、曲線又は直線であり、面内幅は、くぼみの最短寸法である。くぼみ、へこみ、又はエンボス加工部、は吸収性物品の部分を押し付けることによって作られた構造体として考えることができる。
【0024】
中央区域の質感54、第1の端部中間区域の質感664、第1の端部区域の質感674、第2の端部中間区域の質感564、及び第2の端部区域の質感574は、互いに異なることができる。中央区域の質感54、中間縁部区域の質感64、及び縁部区域の質感74は互いに異なることができる。この方法で構成すると、中央区域の質感54、第1の端部中間区域の質感664、第1の端部区域の質感674、第2の端部中間区域の質感564、及び第2の端部区域の質感574は互いに異なり、トップシート20の身体に面する表面の異なる位置において、異なる流体処理、及び/又は快適性利益を提供することができる。更に、中央区域の質感54、中間縁部区域の質感64、及び縁部区域の質感74をこの方法で配置することによりまた、トップシート20の身体に面する表面の異なる位置において、異なる流体処理、及び/又は快適性利益を提供することができる。
【0025】
図1に図示される実施形態では、中央区域の質感54が、流体を迅速に獲得し、保持し得るトップシート20の区域を提供するように設計され得る。第1の端部中間区域の質感664、第2の端部中間区域の質感564、及び中間縁部区域の質感64の1つ以上が、吸収性物品10が着用された際にトップシート20が着用者の陰唇を刺激しないように柔軟であり、かつ吸収性物品の10の周辺部27に向かって、又はここから漏れることによって吸収性物品10によって回収された流体が逃れる可能性を低減するために着用者の身体とトップシート20との間の境界の流れに対する抵抗を提供するように設計され得る。
【0026】
縁部区域の質感74は、着用者の陰唇と内側大腿との間の皮膚にとって快適であり、トップシート20の身体に面する表面上の横方向の流体流れに対する抵抗を提供するように設計され得る。縁部区域の質感74は、吸収性物品10が着用者のパンティー縁部の周囲で折り畳まれるフラップ25を有する場合に着用者の内側大腿と接触し得る柔軟な表面を提供し、着用者の皮膚、下着、又は衣類の汚れを生じ得るトップシート20の表面上の横方向の流体流れに対する抵抗を提供するように設計され得る。
【0027】
第1の端部区域の質感674、及び第2の端部区域の質感574は、着用者の恥骨部、又は肛門区域の皮膚にとって快適であり、着用者の身体と、吸収性物品10のトップシート20との間の境界の流体流れに対する抵抗を提供するように設計され得る。吸収性物品10の前部であり得る第1の端縁部28、及び/又は吸収性物品10の後部であり得る第2の端縁部29へと向かう経路による、トップシートからの流体の漏れは、吸収性物品10の着用者がうつ伏せ、又は仰向けに横たわったときに(これは着用者が眠っているときに起こりうる)問題となり得る。第1の端部区域の質感674、及び第2の端部区域の質感574の一方、又は両方は、着用者の肛門区域からの流体獲得(着用者が肛門漏出物を有するときに起こりうる)を提供するように設計され得る。
【0028】
中央区域50、第1の端部中間区域660、第1の端部区域670、第2の端部中間区域560、及び第2の端部区域570は、長手方向中心線Lとほぼ平行な線上に配置され得る。中央区域50、第1の端部中間区域660、第1の端部区域670、第2の端部中間区域560、及び第2の端部区域570は、長手方向中心線Lとの整列からのずれが約30°以下である直線上に配置され得る。個別に、中央区域50、第1の端部中間区域660、第1の端部区域670、第2の端部中間区域560、及び第2の端部区域570のいずれも、長手方向軸Lに沿って測定した際に吸収性物品10の長さの約5%超、又は約10%超を構成し得る。したがって、1つの例示的実施形態では、中央区域50は、吸収性物品10の長さの約30%を構成することができ、第1の端部中間区域660は吸収性物品10の長さの約10%を構成することができ、第1の端部区域670は吸収性物品10の長さの約10%を構成することができ、第2の端部中間区域560は、吸収性物品10の長さの約10%を構成することができ、第2の端部区域570は吸収性物品10の長さの約10%を構成することができる。
【0029】
個別に、中央区域50、第1の端部中間区域660、第1の端部区域670、第2の端部中間区域560、第2の端部区域570、中間縁部区域60、及び縁部区域70はそれぞれ、トップシートの領域の約10%超を構成することができる(領域は長手方向中心線L、及び横方向中心線Tによって画定される吸収性物品の平面で測定される)。個別に、中央区域50、第1の端部中間区域660、第1の端部区域670、第2の端部中間区域560、第2の端部区域570、中間縁部区域60、及び縁部区域70はそれぞれ、トップシートの領域の約5%超を構成することができる。個別に、中央区域50、第1の端部中間区域660、第1の端部区域670、第2の端部中間区域560、第2の端部区域570、中間縁部区域60、及び縁部区域70はそれぞれ、トップシートの領域の約2%超を構成することができる。
【0030】
中央区域(50)は、隆起部90を有するフィルム100(図2)、開口110を有するフィルム100(図3)、タフト状繊維206(タフト(房、房状部)209を形成するタフト状繊維)(図4)、不織布130、開口110を有する不織布130、及びエンボス加工部140を有する不織布130(図5)、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含み得る。
【0031】
第1の端部中間区域(660)は、隆起部90を有するフィルム100(図2)、開口110を有するフィルム100(図3)、タフト状繊維206(タフト209を形成するタフト状繊維)(図4)、不織布130、開口110を有する不織布130、及びエンボス加工部140を有する不織布130(図5)、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含み得る。
【0032】
第1の端部区域670は、隆起部90を有するフィルム100(図2)、開口110を有するフィルム100(図3)、タフト状繊維206(タフト209を形成するタフト状繊維)(図4)、不織布130、開口110を有する不織布130、及びエンボス加工部140を有する不織布130(図5)、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含み得る。
【0033】
第2の端部中間区域560は、隆起部90を有するフィルム100(図2)、開口110を有するフィルム100(図3)、タフト状繊維206(タフト209を形成するタフト状繊維)(図4)、不織布130、開口110を有する不織布130、及びエンボス加工部140を有する不織布130(図5)、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0034】
第2の端部区域570は、隆起部90を有するフィルム100(図2)、開口110を有するフィルム100(図3)、タフト状繊維206(タフト209を形成するタフト状繊維)(図4)、不織布130、開口110を有する不織布130、及びエンボス加工部140を有する不織布130(図5)、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含み得る。
【0035】
中間縁部区域60は、隆起部90を有するフィルム100(図2)、開口110を有するフィルム100(図3)、タフト状繊維206(タフト209を形成するタフト状繊維)(図4)、不織布130、開口110を有する不織布130、及びエンボス加工部140を有する不織布130(図5)、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含み得る。
【0036】
縁部区域70は、隆起部90を有するフィルム100(図2)、開口110を有するフィルム100(図3)、タフト状繊維206(タフト209を形成するタフト状繊維)(図4)、不織布130、開口110を有する不織布130、及びエンボス加工部140を有する不織布130(図5)、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含み得る。
【0037】
中央区域50、及び中間縁部区域60は、不織布130と向かい合わせの関係にあるフィルム100を含み得る。このような構成の例は、図6に例示される。向かい合わせの関係にある材料は、これらが実質的に連続的に面するか、連続的に面するか、又は部分的に面するように関係し得る。連続的に面するとは、一方の材料の少なくとも1つの全体表面が他方と有効に接触することを意味する(有孔な接触とは、最も平坦な表面であっても、ある規模の測定においては起伏があるために使用される)。実質的に連続的に面するとは、一方の材料の少なくとも一表面の大部分が他方の材料と有効に接触することを意味する。部分的に面するとは、一方の材料の少なくとも一表面の10%超が、他方の材料と有効に接触することを意味する。円筒形吸収性コア40のオーバーラップは、吸収性コア40と向かい合わせの関係にあるものと考えることができる。フィルム100は不織布130と、実質的に連続的に、連続的に、又は部分的に向かい合わせの関係にあり得る。中央区域50のフィルム100は、フィルム100を通過して流体を移送するための通路を提供するために開口110を含み得る。中間縁部区域60、不織布130からの、(タフト209を形成する)タフト状繊維206はフィルム100を通過して突出し得る。タフト209がフィルム100を通過して突出する実施形態では、タフト209はフィルム100を実質的に被覆し得る。例えば、タフト209がフィルム100を通過して突出する場合、フィルム100の表面の約50%超が、タフトによって被覆され得る。フィルム100の表面の75%超が、タフト209によって被覆され得る。フィルム100の表面の約90%超がタフト209によって被覆され得る。フィルム100、及び不織布130は、中央区域50において、フィルム100が中央区域の身体に面する表面52であり、不織布130がフィルム100と吸収性コア40との間にあるように配置され得る。
【0038】
同様の実施形態において、中央区域50は開口110を有するフィルム100を含むことができ、中間縁部区域60は不織布130と向かい合わせの関係にあるフィルム100を含むことができる。このような構成では、中央区域50のフィルム100、及び中間縁部区域60のフィルム100は、図7に例示されるように、材料の単一のウェブを構成し得る。中間縁部区域60のタフト状繊維206は、トップシート20の身体に面する表面上の横方向の流体流れに対する抵抗を提供し、及び/又は陰唇間の開口部に隣接する着用者の身体と接触し得るトップシート20の部分に柔軟な質感を提供し得る。また、図7に例示されるように、トップシート20の身体に面する表面は、長手方向中心線Lに関して対称であり得、対置される中間縁部区域60、及び対置される縁部区域70を有する。
【0039】
図8に例示されるように、中央区域50、及び中間縁部区域60は、向かい合わせの関係にある第1の不織布131、及び第2の不織布132を含み得る。中央区域50、中間縁部区域60、及び縁部区域70が横方向中心線Tとほぼ平行な線上に配置される、このような構成の実施例が図8に図示される。図8に例示されるように、第1の不織布131は、中央区域の身体に面する表面52を形成することができる。第1の不織布131は、材料が流体を迅速に獲得することができ、トップシート20の身体に面する表面の再湿潤に抵抗する能力を有するように設計され得る。第1の不織布131は、流体の迅速な獲得を提供するための開口110を含み得る。中間縁部区域60では、第2の不織布132からのタフト状繊維206が第1の不織布131を通過して突出し、タフト209を形成し得る。いくつかの実施形態では、タフト状繊維206のこのような構成が第1の不織布131と第2の不織布132との間の機械的結合として機能し得る。第1の不織布131、及び第2の不織布132は、中央区域50において、第1の不織布131が中央区域の身体に面する表面52であり、第2の不織布132が第1の不織布131と吸収性コア40との間にあるように構成され得る。
【0040】
中間縁部区域の質感64は、隆起部90を有するフィルム100であり得る。中間縁部区域の質感64が隆起部90を有するフィルム100である、実用的であり得る設計の例は、図9に図示される、中央区域の質感64が開口110を有するフィルム100であるものである。中央区域50、及び中間縁部区域60のフィルム100は、材料の単一の一体型ウェブを構成し得る。理論によって束縛されることなく、隆起部90はトップシート20と着用者の身体との間の分離を提供することができ、これは着用中の快適性、及び改善された皮膚の健康を提供することができるものと考えられ、隆起部90が柔軟な/クッション性の感触を有するフィルムを提供するように構成され得る。
【0041】
図10に例示されるように、中央区域は開口110を含むフィルム100を含むことができ、中間縁部区域60はタフト状繊維206を含み得る。図10に例示されるように、中央区域50、中間縁部区域60、及び縁部区域70は、横方向中心線Tとほぼ平行な線上に配置され得る。理論に束縛されることなく、タフト状繊維206は中央区域50と離れた領域においてトップシート20の柔軟性を提供するものと考えられ、横方向中心線とほぼ揃った方向で、トップシート20の身体に面する表面上での流体の流出に対する抵抗、又はバリアを提供し得る。また、図10に例示されるように、トップシート20は横方向中心線Tに対して平行な直線に関して対称であり得、中央区域50の相対する側部上に対置される中間縁部区域60、及び対置される縁部区域70を有する。
【0042】
図11に図示されるように、中間縁部区域60、及び縁部区域74はタフト状繊維206を含むことができ、これはタフト209を形成し得る。中間縁部区域60は、中間縁部区域のタフト面密度を有し、縁部区域70は縁部区域タフト面密度を有し得る。単一のタフトが、複数のタフト状繊維206を構成する。タフト面密度は、単位面積当たりのタフトの数であり、面積は長手方向中心線L、及び横方向中心線Tと平行な面において測定される。中間縁部区域のタフト面密度は、縁部区域のタフト面密度とは異なる場合がある。例えば、中間区域のタフト面密度は、縁部区域のタフト面密度を上回る、又は下回る場合がある。理論に束縛されることなく、トップシート20の異なる区域のタフト面密度を変化させることにより、中間縁部区域の質感64の柔軟性が、縁部区域の質感74の柔軟性と異なるようにすることができるものと考えられる。更に、タフト面密度が高いほど、タフトはトップシート上の横方向の流れに対するより良好な抵抗を提供するものと考えられる。
【0043】
中間縁部区域60、及び縁部区域70はタフト状繊維206を含むことができ、図12に図示されるように、中間縁部区域60は中間縁部区域のタフト高さHを含むことができ、縁部区域70は縁部区域のタフト高さHを有することができる。タフト高さHは、タフトがそこから突出する面の基部材料の表面から、タフト状繊維206が延びる度合いとして測定される。中間縁部区域のタフト高さHは、縁部区域のタフト高さHとは異なる場合がある。中間縁部区域のタフト高さHは、縁部区域のタフト高さを上回るか、又は下回る場合がある。理論に束縛されるものではないが、異なるタフト高さはある区域に望ましい程度の柔軟性を提供し、トップシート上の横方向の流れに対する十分な抵抗を有するバリアを提供し、かつ所望により身体からの吸収性物品の分離を提供することができる。
【0044】
図4、及び図12に図示されるように、タフト209はループ211状に配置される、複数のタフト状繊維206を含み得る。タフトは、2つ以上のループ211を含む。ループ211の群はタフトを形成するために整列されても整列されなくてもよい。ループ211が整列されていない場合、ループ211は種々の配向になる。ループ211がほぼ整列している場合、図4に図示されるように、タフトはトンネル状に見える場合がある。ループ211はウェブのMD−CD平面とほぼ垂直に延び得る。ループ211の数、及びループ211が互いにどれだけ近いかにより、1つのループ211が別のループ211を支える場合があり、又はループ211は接触している場合がある。ループ211はある角度でウェブの外に延出してよい。
【0045】
トップシート20に使用するための基材に対し、様々な質感が提供され得る。実用的であると考えられる材料としては、有孔フィルム100、隆起部90を有する有孔フィルム100、有孔不織布、タフト209を有する不織布、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0046】
中央区域50、第1の端部縁部区域660、及び第2の端部中間区域560は、不織布130と向かい合わせの関係にあるフィルム100を含み得る。このような構成の例は、図13に例示される。中央区域50のフィルム100は、フィルム100を通過して流体を移送するための通路を提供するために開口110を含み得る。第1の端部中間縁部区域660、及び第2の中間区域560では、不織布130からの(タフト209を形成する)タフト状繊維206は、フィルム100を通過して突出し得る。フィルム100、及び不織布130は、中央区域50において、フィルム100が中央区域の身体に面する表面52であり、不織布130がフィルム100と吸収性コア40との間にあるように配置され得る。
【0047】
同様の実施形態において、中央区域50は開口110を有するフィルム100を含むことができ、第1の端部中間縁部区域660、及び第2の端部中間区域560は不織布130と向かい合わせの関係にあるフィルム100を含むことができる。このような構成では、中央区域50のフィルム100、並びに第1の端部中間縁部区域660、及び第2の端部中間区域560フィルム100は、図14に例示されるように、材料の単一のウェブを含み得る。第1の端部中間縁部区域660、及び第2の端部中間区域560のタフト状繊維206は、トップシート20の身体に面する表面上の長手方向の流体流れに対する抵抗を提供し、及び/又は陰唇間の開口部に隣接する着用者の身体と接触し得るトップシート20の部分に柔軟な質感を提供し得る。また、図14に例示されるように、トップシート20の身体に面する表面は、横方向中心線に関してほぼ対称であり得る。
【0048】
図15に例示されるように、中央区域50、第1の端部中間縁部区域660、及び第2の端部中間区域560は、向かい合わせの関係にある第1の不織布131、及び第2の不織布132を含み得る。中央区域50、第1の端部中間区域660、及び第2の端部中間区域560が長手方向中心線Lとほぼ平行な線上に配置される、このような構成の例が、図15に図示される。図15に例示されるように、第1の不織布131は、中央区域の身体に面する表面52を形成し得る。第1の不織布131は、材料が流体を迅速に獲得することができ、トップシート20の身体に面する表面の再湿潤に抵抗する能力を有するように設計され得る。第1の不織布131は、流体の迅速な獲得を提供するための開口110を含み得る。第1の端部中間区域660では、第2の不織布132からのタフト状繊維206が第1の不織布131を通過して突出し、タフト209を形成し得る。いくつかの実施形態では、タフト状繊維206のこのような構成が第1の不織布131と第2の不織布132との間の機械的結合として機能し得る。第1の不織布131、及び第2の不織布132は、中央区域50において、第1の不織布131が中央区域の身体に面する表面52であり、第2の不織布132が第1の不織布131と吸収性コア40との間にあるように構成され得る。第2の不織布132は、第1の不織布131と比較して、比較的親水性であり得る。
【0049】
第1の端部区域670、及び第2の端部区域570は、タフト209を含み得る。理論に束縛されるものではないが、吸収性物品10の前側、及び後側部分付近のタフト209の質感は、吸収性物品10の前側、及び後側部分の流体の流出を防止し得る。
【0050】
図16に例示されるように、ウェブ1に開口が形成されて、トップシート20の開口110を形成し得る。ウェブ1は、フィルム、又は不織布であり得る。図16に示されているように、ウェブ1は、第1の側面12と第2の側面14を有する概ね平面の、2次元前駆体ウェブ24から形成することができる。前駆体ウェブ24は、例えば、ポリマーフィルム、不織布ウェブ、織布、紙ウェブ、ティッシュペーパーウェブ、若しくは編織物、又はこれらのいずれかの多層積層体であることができる。一般に、「側面」という用語は、本明細書では、紙及びフィルムのような概ね2次元のウェブの2つの主表面を説明する用語の一般的な用法で用いられる。複合又は積層構造体では、ウェブ1の第1の側面12は、相対する最も外側の層又はプライの一方の第1の側面であり、第2の側面14は、他方の最も外側の層又はプライの第2の側面である。
【0051】
前駆体ウェブ24は、ポリマーフィルムウェブであり得る。ポリマーフィルムウェブは、変形可能であることができる。変形可能とは、本明細書で使用する場合、弾性限度を超えて伸長させると、新たに形成された形態を実質的に保持する材料を説明する。
【0052】
ポリマーフィルムウェブは、ポリオレフィン、ナイロン、ポリエステルなどのように、フィルムとして標準的に押し出されるか、又はキャストされる材料を含むことができる。このようなフィルムは、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、並びにこれらの材料を実質的な割合で含むコポリマー及びブレンドのような熱可塑性材料であることができる。
【0053】
前駆体ウェブ24は、不織布ウェブであることができる。不織布の前駆体ウェブ24では、前駆体ウェブ24は、非接着繊維、絡合繊維、トウ繊維などを含むことができる。繊維は、延伸性及び/又は弾性であることができ、加工に備えて事前に伸長させてもよい。前駆体ウェブ24の繊維は、スパンボンド法で作られた繊維のように連続的であるか、カードプロセスで典型的に用いられる繊維のように、ある長さに切断することがきる。繊維は、吸収性であることができ、繊維性吸収ゲル化材料を含むことができる。繊維は、バイコンポーネント、多成分、成形、けん縮、又は、不織布ウェブ及び繊維の技術分野において既知であるその他のいずれかの配合又は構成のものであることができる。
【0054】
不織布前駆体ウェブ24は、開口110を有する不織布130へと形成するために十分な伸長特性を有するポリマー繊維を含む、不織布ウェブ25を含む任意の既知の不織布ウェブであり得る。一般に、ポリマー繊維は、化学的結合(例えば、ラテックス又は接着剤結合)、圧力接着、又は熱接着のいずれかによって結合可能であることができる。不織布の前駆体ウェブ24は、約100重量%の熱可塑性繊維を含むことができる。不織布の前駆体ウェブ24は、約10重量%ほどの熱可塑性繊維を含むことができる。同様に、不織布の前駆体ウェブ24は、約10%〜約100%の間のいずれかの1%刻みの重量比の熱可塑性繊維を含むことができる。
【0055】
前駆体ウェブ24(積層体又は多層前駆体ウェブ24を含む)の総坪量は、ウェブ1の最終用途に応じて、約8gsm〜約500gsmの範囲であることができ、約8〜約500gsmの間の1gsm刻みの値で作製することができる。不織布の前駆体ウェブ24の構成繊維は、ポリマー繊維であることができ、モノコンポーネント、バイコンポーネント、及び/又は2成分繊維、中空繊維、非丸形状繊維(例えば、成形(例えば3葉)繊維、又は毛管路繊維)であることができ、約0.1〜約500マイクロメートルの範囲の0.1マイクロメートル刻みの値の主要横断面寸法(例えば、丸形状繊維の直径、楕円形状繊維の長軸、不規則形状の最長直線寸法)を有することができる。
【0056】
供給ロール152が図16の矢印で示されている方向に回転すると、前駆体ウェブ24は、様々なアイドラーローラー、張力制御ローラーなどのいずれかの上又は周囲を含め、当該技術分野において既知の手段によって、機械方向で、一対の逆回転ロール102及び104からなるニップ116に移動する。ロール102及び104は、形成装置103を含むことができる。ロールのペア102、及び104は、火山型の構造体8、及び前駆体ウェブ24中の開口を形成するように動作し得る。有孔ウェブ1は、巻き取りロール180に巻き取ることができる。
【0057】
ウェブ内に開口110を作製するには、様々なアプローチがある。開口を作るために選択したアプローチに影響を及ぼし得る要因としては、前駆体ウェブ24が不織布であるかポリマーフィルムであるか、開口の所望の幾何学形状、所望の加工速度、及び、所望されるプロセスの制御の量が挙げられるが、これらに限定されない。
【0058】
ポリマーフィルムウェブ及び不織布ウェブ内に開口を形成するためのアプローチは、図17に示されているような一対の噛合ロール102及び104を用いるものであり、O’Donnellらの米国特許出願公開第11/249,618号に開示されている。図17を参照すると、図16に示されている装置の、有孔ウェブ1を形成することのできる部分が更に詳細に示されている。開口103を形成する工程は、平行であり同一平面上にある軸Aを中心にそれぞれ回転する、鋼鉄製の噛合ロールのペア102、及び104を含み得る。前駆体ウェブ24が、ある回転角によって、ロール104の上に留まるように、形成装置103を設計することができる。図17は、原理上、前駆体ウェブ24が、形成装置103上のニップ116を通過して真っ直ぐ進み、有孔ウェブ1として出てくる様子を示している。前駆体ウェブ24又は有孔ウェブ1は、ニップ116の前(前駆体ウェブ24の場合)又は後ろ(ウェブ1の場合)で、所定の回転角によって、ロール102又は104のいずれかに部分的に巻き付けることができる。
【0059】
ロール102は、ロール102の周辺全体を中断なく取り巻いて延びていることができる、複数の隆起部106と対応する谷部分108とを含むことができる。有孔ウェブ1において、どの種類のパターンが望ましいかに応じて、ロール102は、隆起部106の一部又は全部が周囲方向に連続的でなく、割れ目又は間隙を有するように、例えば、エッチング、ミリング、又はその他の機械加工などにより、一部が除去されている隆起部106を含むことができる。隆起部106は、ロール102の軸Aに沿って、相互に間隔を置いて配置することができる。例えば、ロール102の中3分の1は滑らかであることができ、ロール102の外3分の1は、相互に間隔を置いて配置されている複数の隆起部を有することができる。同様に、ロール102の中3分の1の上の隆起部106は、ロール102の外3分の1の上の隆起部106よりも近い間隔で配置することができる。周囲方向、軸方向、又はこれらの双方の方向のいずれかの割れ目又は間隙は、円又はダイヤモンドのような幾何学的パターンを含むパターンを形成するように配列することができる。一実施形態では、ロール102は、後述のロール104の歯510と同様の歯を有することができる。このように、有孔ウェブ1の両側に、外向きに延びている部分を有する3次元の開口を有することが可能である。
【0060】
ロール104は、ロール104の少なくとも一部の周りを隔置関係で延びている、周囲方向に隔置された歯510の列になるように変更された、周囲方向に延びている隆起部を複数列含むことができる。ロール104の歯510の個々の列は、対応する溝112によって隔てることができる。動作時には、ロール102の隆起部106がロール104の溝112の中まで延び、ロール104の歯510がロール102の谷部分108の中まで延びるように、ロール102及び104が噛み合う。ロール102及び104の両方又はいずれかを、熱油入ローラー又は電気加熱ローラーを組み込むことによるなど、当該技術分野において既知の手段によって加熱することができる。別の方法として、ロールの両方又はいずれかを、表面対流によって、又は表面放射によって加熱してもよい。
【0061】
隆起部106と代表的な歯510を含む噛合ロール102及び104の一部の概略断面図が図8に図示されている。図示されているように、歯510は、歯高TH(THは、隆起部106の高さに当てはめることもでき、歯高と隆起部の高さは同じであることができることに留意されたい)を有し、歯間隔(又は隆起部間隔)はピッチPという。図示されているように、係合深度(DOE)Eは、ロール102及び104の噛合度の測定値であり、隆起部106の先端から、歯510の先端までを測定したものである。係合深度E、歯高TH、及びピッチPは前駆体ウェブ24の特性、及び有孔ウェブ1の所望の特徴に応じ、所望によって様々であることができる。ロール102及び104は、耐摩耗性ステレンス鋼で作製することができる。
【0062】
開口面密度(単位面積当たりの開口110の数)は、1開口/cm2単位で、約1開口/cm2〜約6開口/cm2〜約60開口/cm2で変化し得る。例えば、少なくとも約10開口/cm2、又は少なくとも約25開口/cm2であり得る。
【0063】
形成装置103との関連で理解できるように、開口は、概ね平面かつ2次元と称することのできる前駆体ウェブ24を機械的に変形させることによって作製することができる。「平面的」、及び「二次元的」とは単に、前駆体ウェブ24が、切頭の、ほぼ円錐形の構造体8の形成により、別個の、面外のZ方向を3次元的に付与されている、完成した有孔ウェブ1に対して平坦であり得ることを意味する。「平面的」、及び「二次元的」とは、いなかる特定の平坦さ、平滑さ、又は次元性を指示することも意図されず、柔軟な繊維性不織布ウェブは、その完成した状態において平面的であり得る。
【0064】
前駆体ウェブ24がニップ116を通過すると、ロール104の歯510がロール102の谷部分108の中に入り、同時に、前駆体ウェブ24の面外に材料を推進して開口110を形成し、この開口は切頭のほぼ円錐形の構造体8のへりによって画定される。実際には、歯510は、前駆体ウェブ24を「押して」貫通する。歯510の先端部が前駆体ウェブ24を押して貫通すると、ウェブ材料を歯510によって前駆体ウェブ24の面外に推進することができ、z方向に伸張及び/又は可塑的に変形させることができ、円錐形の構造体8、及び開口110によって特徴付けられる面外幾何学形状を作り出す。切頭の概ね円錐形の構造体8は、火山形の構造体と考えることができる。
【0065】
図19は、3次元的な有孔ウェブ1の実施形態を図示するが、ここで前駆体ウェブ24は平坦なフィルムではなく、トップシート20に使用するように形成され得る立体的な隆起部90で予め非平坦化されたフィルムであった。隆起部90は、突起、孔などであり得る。図示される実施形態では、隆起部90はまた、液圧形成によって形成された火山形のミクロ開口である。好適な液圧形成プロセスは、1986年9月2日にCurroらに発行された米国特許第4,609,518号に開示されている多相液圧形成プロセスの第1の相である。図19に図示されるウェブのために利用される液圧形成スクリーンは「100メッシュ」スクリーンであり、フィルムはTredegar Film Products,Terre Haute,INから得られた。切頭のほぼ円錐形の構造体8のへりによって画定される穴110は、形成装置103のロール104の歯510によって形成され得る。切頭の概ね円錐形の構造体の隆起部が、トップシートの身体に面する表面の上に位置するように、切頭の概ね円錐形の構造体8をトップシート20内で配置することができる。切頭の概ね円錐形の構造体の隆起部が、トップシート20の衣類に面する表面の上に位置するように、切頭の概ね円錐形の構造体8をトップシート20内で配置することができる。切頭の概ね円錐形の構造体の隆起部の一部がトップシート20の衣類に面する表面の上に位置し、切頭の概ね円錐形の構造体の隆起部の一部がトップシート20の身体に面する表面の上に位置するように、切頭の概ね円錐形の構造体8をトップシート20内で配置することができる。
【0066】
図19に示されているフィルム実施形態の開口は、図17に示されているような装置の上で作製した。図17では、形成装置103は、1つのパターン付きロール、例えばロール104と1つのパターン無しロール102を有するように配列されている。特定の実施形態では、ニップ116は、それぞれのロールの同じ又は異なる対応領域内に同じパターン又は異なるパターンのいずれかを有する2つのパターン付きロールを用いることによって形成することができる。このような装置は、有孔ウェブ1の両側から突出している開口と共に、ウェブ1内にマクロの質感、例えば段差か、ミクロ開口か、又はミクロパターンを有するウェブを作製することができる。同様に、更なる切頭の概ね円錐形の構造体8及び/又は開口を有するように有孔ウェブ1を再加工するように、多数の形成装置103を有することが望ましい場合がある。例えば、有孔ウェブ1の切頭の概ね円錐形の構造体8の開口の面密度の増大は、前駆体ウェブ24を2つ以上の形成装置103に通して加工することによって、又は、歯510の間隔を狭くすることによって、実現することができる。
【0067】
開口に関連する数、開口の面密度、大きさ、幾何学形状、面外幾何学形状は、歯510の数、間隔、幾何学形状、及び大きさを変えると共に、必要に応じてロール104及び/又は102に寸法変化を加えることによって、変えることができる。
【0068】
図20に例示されるように、隆起部90は、柔軟な触覚的印象をもたらす質感を提供するために、微細繊維であり得る。図20は、流体透過性の巨視的に拡大された3次元有孔ウェブ1の、部分的に分割された拡大斜視図である。有孔ウェブ1は、有孔ウェブ1の表裏を成す側面の間に流体連通を提供する開口110を有し得る。開口110は相互接続する部材(例えば、互いに相互接続される部材191、192、193、194、及び195)の連続的な網状組織によって画定され得る。開口110の形状は、規則的、又は無作為なパターンの、正方形、六角形などを含むがこれに限定されない多角形であり得る。開口110は、変形された楕円形の形状であってもよく、一実施形態では、開口110はほぼ涙滴の形状であり得る。ポリマーウェブ1は、以下により完全に記載される毛髪様微細繊維225の形態の複数の隆起部90を呈する。
【0069】
3次元のミクロ開口を有するポリマーウェブ1では、相互接続する各部材はベース部、例えば、ベース部181を含んでよく、各ベース部は側壁部分、例えばその各長手方向縁部から延びる側壁部分183を有する。側壁部183は、一般的にウェブ1の反対側の表面の方向に延び、隣接する相互接続する部材の側壁へと接合し得る。
【0070】
隆起部90は、例えば、図21に図示されるような、成形構造350を使用してウェブに形成され得る。図21は、本発明の成形構造350の一部分を、部分斜視図で図示する。成形構造350は、成形構造の相互接続部材910によって画定される、複数の成形構造開口710を呈する。成形構造の開口710は、表裏を成す表面の間、すなわち、第1の表面1020の平面の成形構造の第1の表面900と第2の表面1060の平面の成形構造の第2の表面850との間の流体連通を可能にする。形成構造の側壁部分830は、一般的に形成構造の第1の表面900と、形成構造の第2の表面850との間で延びる。突出部2200は、形成構造の第1の表面900から延びることができ、一般的に柱状、支柱様の形態であることができる。
【0071】
図21と図20との比較は、成形構造350と、ポリマーウェブ1との一般的な対応を示す。すなわち、形成構造350の3次元突出部2200、及び形成構造突出部710は、一般的に、ポリマーウェブ1の隆起部90、及び開口110にそれぞれ1対1の対応を有し得る。
【0072】
隆起部90は、液圧形成、真空形成、及び直接鋳造が挙げられるがこれらに限定されない、当該技術分野において既知の様々なプロセスを使用して、成形構造350によってポリマーウェブ1内に形成され得る。成形構造350は、軸方向軸を中心に回転する円筒形ドラムとして配置され得る。2008年7月22日に発行された米国特許第7,402,723号(Stoneら)は、隆起部を有するポリマーウェブ、及びこれらのポリマーウェブを形成するための方法を開示する。例えば、Procter & Gamble Co.,Cincinnati,OHによって市販されるAlways Ultra生理用ナプキンに利用されるようなポリマーウェブは、トップシート20、又はその構成要素/部分のために実用的であり得る。
【0073】
ほぼ柱状の中空の微細繊維以外の隆起部90が想到される。ウェブ1が使い捨て吸収性物品中のトップシートの一部として利用される場合、柔軟性が有益であり得る。吸収性物品10のための、柔軟で順応性のあるトップシート20は、物品の身体に面する表面として、隆起部90を有する第2の側面14を備える有孔ウェブ1が使用される場合に達成され得る。いくつかの実施形態では、場合によって、異なるレベルの快適性、又は流体の流れに関わる異なる特性を提供するように、隆起部90は、トップシート20の衣類に面する側面上にあり得る。
【0074】
トップシート20を形成するために使用され得る開口110を有する不織布130を形成するための技術が図22に例示される。図22を参照すると、吸収性物品10のトップシート20として使用するために好適な不織布ウェブを選択的に穿孔するためのプロセス、及び装置が概略的に例示されている。米国特許出願公開第11/249,618号、米国特許第5,714,107号、及び同第5,628,097号は、不織布ウェブの開口110を作るための開口、装置、及び方法を開示している。
【0075】
不織布の前駆体ウェブ24は、供給ロール152から解かれ、供給ロール152が、供給ロール152に付随の矢印で示されている方向に回転すると、供給ロール152に付随の矢印で示されている方向に進むことができる。不織布の前駆体ウェブ24は、カレンダーロール1110と滑らかなアンビルローラー1112によって形成されたウェブ薄化ローラー装置1108のニップ116を通過する。
【0076】
不織布の前駆体ウェブ24は、例えば、既知のメルトブロウイングプロセス、又は既知のスパンボンディングプロセスのような既知の不織布押出プロセスによって形成して、最初に供給ロール上に接着及び/又は貯蔵することなく、直接ニップ116に通してもよい。
【0077】
不織布の前駆体ウェブ24は、延伸性であっても、弾性であっても、非弾性であってもよい。不織布の前駆体ウェブ24は、スパンボンドウェブであっても、メルロブロウンウェブであっても、ボンドカードウェブであってもよい。不織布の前駆体ウェブ24は、メルロブロウン繊維のウェブである場合、メルロブロウンマイクロファイバーを含んでもよい。不織布の前駆体ウェブ24は、例えばポリオレフィンのような繊維形成ポリマーで作製してよい。ポリオレフィンとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレンコポリマー、プロピレンコポリマー、及びブチレンコポリマーの1つ以上が挙げられる。
【0078】
別の実施形態では、不織布の前駆体ウェブ24は、例えば、メルロブロウンウェブ、ボンドカードウェブ、又はその他の好適な材料の少なくとも1つの層に接合された少なくとも24つのスパンボンドウェブを有する多層材料であってもよい。例えば、不織布前駆体ウェブ24は、約5.6グラム〜約226.7グラム/0.8平方メートル(0.2〜約8オンス/平方ヤード)の坪量を有するスパンボンドポリプロピレンの第1の層と、約5.6グラム〜約113.3グラム/0.8平方メートル(0.2〜約4オンス/平方ヤード)の坪量を有するメルロブロウンポリプロピレンの層と、約5.6グラム〜約226.7グラム/0.8平方メートル(0.2〜約8オンス/平方ヤード)の坪量を有するスパンボンドポリプロピレンの第2の層とを有する多層ウェブであってよい。あるいは、不織布ウェブは、例えば、約5.6グラム〜約283.4グラム/0.8平方メートル(0.2〜約10オンス/平方ヤード)の坪量を有するスパンボンドウェブ、又は約5.6〜約226.7グラム/0.8平方メートル(0.2〜約8オンス/平方ヤード)の坪量を有するメルロブロンウェブのように、材料の単層であってもよい。
【0079】
不織布の前駆体ウェブ24をポリマーフィルムに接合して、積層体を形成してよい。好適なポリマーフィルム材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンコポリマー、プロピレンコポリマー、及びブテンコポリマーなどのポリオレフィン、ナイロン(ポリアミド)、メタロセン触媒系ポリマー、セルロースエステル、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリスチレン、ポリ(塩化ビニル)、ポリエステル、ポリウレタン、相溶性ポリマー、相溶性コポリマー、並びに、これらのブレンド、積層体、及び/又は混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0080】
不織布の前駆体ウェブ24は、2つ以上の異なる繊維の混合物、又は、繊維と粒子との混合物からなる複合体であってもよい。このような混合物は、メルロブロウン繊維又はスパンボンド繊維を運ぶ気体流に繊維及び/又は粒子を加えることによって形成して、繊維の収集前に、繊維、並びに、例えば、木材パルプ、短繊維、及び粒子のようなその他の材料が緊密に絡み合って混合されるようにしてよい。
【0081】
繊維からなる不織布の前駆体ウェブ24は、結合することによって接合して、凝集性ウェブを形成することができる。好適な結合技法としては、化学的接着、ポイントカレンダー加工のような熱接着、水流交絡、及びニードリングが挙げられるが、これらに限定されない。
【0082】
パターン付きカレンダーロール1110及び滑らかなアンビルロール1112の一方又は両方を加熱してよく、これらの2つのロールの間の圧力を調節して、所望の温度(該当する場合)、並びに、複数の場所で不織布の前駆体ウェブ24を同時に薄化及び溶融安定化するための圧力をもたらしてよい。
【0083】
パターン付きカレンダーロール1110は、円筒形表面1114と、円筒形表面1114から外向きに延びている複数の突出部1216を有する構成にする。突出部1216は、所定のパターンで配置されており、各突出部1216は、不織布前駆体ウェブ24内に薄化及び溶融安定化された場所をもたらして、不織布ウェブ24内の薄化及び溶融安定化された場所の所定のパターンを作り出すように構成及び配置されている。また、漸増伸長システム1132、並びに、漸増伸長ローラー1134及び1136が図22に示されていると共に、後に更に論じられている。
【0084】
凝集性不織布ウェブには、ニップ116に入る前に、ポイントカレンダー接着部によって併せて接合した複数の繊維を含めて、凝集性ウェブ構造体を形成する。
【0085】
パターン付きカレンダーロール1110は、円筒形表面114の周辺全体に広がっている突出部1216の反復パターンを有することができる。あるいは、突出部1216は、円筒形表面114の1つ又は複数の部分に広がっていてもよい。
【0086】
例として、かつ限定しないものとして、図23に図示されるように、突出部1216は、円筒形表面1114から外向きに放射状に延びていると共に、楕円形の遠位端表面1117を有する切頭の円錐形であることができる。遠位端表面1117に適したその他の形としては、円、正方形、矩形などが挙げられるが、これらに限定されない。末端表面1117の全てが、カレンダーロール1110の回転軸と同軸である仮想直円柱に位置するように、パターン付きカレンダーロール1110を仕上げることができる。
【0087】
突出部1216は、長軸がパターン付きカレンダーロール1110の周囲方向に向けられたその長軸を有するブレードであることができる。突出部1216は、長軸がカレンダーロール1110の回転軸と平行に配置されたその長軸を有するブレードであることができる。
【0088】
突出部は、いずれかの所定のパターンで、パターン付きカレンダーロール1110の周囲に配置してよい。前駆体ウェブ24は、薄化ローラー装置1108を通った後、複数の溶融安定化した場所1202を有することができる。アンビルローラー1112は、鋼からなる滑らかな表面の直円柱であることができる。
【0089】
不織布の前駆体ウェブ24は、薄化ローラー装置1108から、少なくともある程度相補的である3次元表面を有する対向圧力付加器を用いる漸増伸長システム1132によって形成されたニップ116を通過する。
【0090】
図24を参照すると、漸増伸長ローラー1134及び1136を備える漸増伸長システム1132の断片拡大図が示されている。漸増伸長ローラー1134は、漸増伸長ローラー1134の周囲全体、又は漸増伸長ローラー1134の周囲の一部分のみに広がっている複数の隆起部106と対応する谷部分108とを含むことができる。漸増伸長ローラー1136は、複数の相補的隆起部106と複数の対応する谷部分108を含む。漸増伸長ローラー1134の隆起部106は、漸増伸長ローラー1136の谷部分108と噛み合うか、又はこの谷部分108と係合し、漸増伸長ローラー1136の隆起部106は、漸増伸長ローラー1134の谷部分108と噛み合うか、又はこの谷部分108と係合する。薄化、溶融安定化した場所1202を有する不織布の前駆体ウェブ24は、漸増伸長システム1132を通過し、不織布の前駆体ウェブ24は、CD、すなわち機械横方向の張力に供され、不織布前駆体ウェブ24はCD方向に延ばされる。あるいは、又は加えて、不織布前駆体ウェブ24はMD、すなわち機械方向の張力に供され得る。不織布の前駆体ウェブ24に加えられる張力によって、薄化、溶融安定化した場所1202が破裂して、不織布の前駆体ウェブ24の薄化、溶融安定化した場所1202と一致する複数のSAN開口1204(SANとは、伸長穿孔不織布を表す)が形成されて、有孔ウェブ1が形成されるように、張力を調節することができる。ただし、不織布の前駆体ウェブ24の接着部は、張力の付加中に破裂しないほど十分に強力にし、それによって、薄化、溶融安定化した場所が破裂しても、不織布ウェブを凝集状態に保持するようにすることができる。
【0091】
漸増式に不織布を伸長させるか、又は不織布に張力を加えるのに適した漸増伸長機構のその他の構造体は、1995年2月9日にChappellらの名で公開された国際公開第95/03765号に記載されている。
【0092】
不織布の前駆体ウェブ1は、巻き取りロール180に巻き取って貯蔵することができる。あるいは、使い捨て吸収性物品のトップシートを形成するのに使われる製造ラインに不織布有孔ウェブ1を直接供給してもよい。
【0093】
トップシート20での使用のため、タフト状繊維206の構成が、基材に提供され得る。複数のタフト状繊維206はタフト209を有し得る。タフト209は、2つ以上の層からなり、その層のうちの1つが他方の層の中に押し込まれているか、又は他方の層の開口を通過して突出している積層体ウェブ1を含むことができ、このウェブの例は図25に示されている。第1の前駆体ウェブ220及び第2の前駆体ウェブ221のように、これらの層は、本明細書では、概ね平面な2次元前駆体ウェブと称される。いずれかの前駆体ウェブは、フィルム、不織布、又は織布ウェブであることができる。第1の前駆体ウェブ220及び第2の前駆体ウェブ221(並びに、いずれかの追加的なウェブ)は、接着剤、熱接着、超音波接着などによるか、又はこれらによらずに、接合することができる。
【0094】
ウェブ1は第1の側面12と第2の側面14を有し、この「側面」という用語は、概ね平らな状態のときに2つの側面を有する紙及びフィルムのように、概ね平面な2次元ウェブの一般的な用法で用いられる。第1の前駆体ウェブ220は、第1の前駆体ウェブの第1の表面212と、第1の前駆体ウェブの第2の表面214とを有する。第2の前駆体ウェブ221は、第2の前駆体ウェブの第1の表面213と、第2の前駆体ウェブの第2の表面215とを有する。ウェブ1は、ウェブ製造の当該技術分野において既知のような、機械方向(MD)及び機械横方向(CD)を有する。第1の前駆体ウェブ220は、実質的に不規則に配置された繊維からなる不織布ウェブ、ポリマーフィルム、又は織布ウェブであることができる。「実質的に無作為に配向された」は、前駆体ウェブのプロセス条件により、MD向よりもCDに又はその逆に、より多量の繊維が配向され得ることを意味する。第2の前駆体ウェブ221は、第1の前駆体ウェブ220と同様の不織布ウェブ、又は、ポリエチレンフィルムのようなポリマーフィルム若しくは有孔ポリマーフィルムであることができる。
【0095】
一実施形態では、ウェブ1の第1の側面12は、第2の前駆体ウェブの第1の表面213の露出部分と、不織布の第1の前駆体ウェブ220の繊維と一体の延長部である、別個のタフトであり得る1つ以上のタフト209とによって画定される。タフト209は、第2の前駆体ウェブ221の開口を通過して突出することができる。図25に図示されるように、各タフト209は、不織布の面外に配向された複数のループ状繊維208を含み得る。タフト209は、第2の前駆体ウェブ221を通じ、その第2の前駆体ウェブの第1の表面213から外側に延びることができる。
【0096】
タフト209の非平坦区域は、第1の前駆体ウェブ220を含む積層体ウェブ1を含むことができ、少なくとも第1の前駆体ウェブ220は不織布ウェブ130であり、積層体ウェブ1は第1の側面12を有し、第1の側面12は第2の前駆体ウェブ221、及び少なくとも1つの別個のタフト209を有し、各タフト209は第1の前駆体ウェブ220と一体の延長部である複数のタフト状繊維206を含み、第2の前駆体ウェブ221を通過して延び、積層体ウェブ1は第2の側面14を有し、第2の側面14は第1の前駆体ウェブ220を含む。
【0097】
第1の前駆体ウェブ220は、弾性又はエラストマー繊維を含む繊維性織布又は不織布ウェブであることができる。弾性若しくは弾性重合体繊維は、少なくとも約50%延展可能であり、それらの源寸法の10%以内に復元する。繊維が、不織布内での繊維の移動度により単に置換される場合、又は繊維が弾性限界を超えて延展し、可塑的に変形される場合、弾性繊維からタフト209を形成できる。
【0098】
第2の前駆体ウェブ221は、実質上、いずれのウェブ材料であることもできるが、ただし、その材料が、下記のプロセスによって積層体に形成されるために十分な一体性を有し、かつ第2の前駆体ウェブ221の方向で面外に推進された第1の前駆体ウェブ220からの繊維ひずみを経ると、第2の前駆体ウェブ221が、(例えば、伸張することによって)面外に推進されるか、又は、(例えば、伸張破断による破損によって)破裂するように、第1の前駆体ウェブ220と比較される伸長特性を有する。破裂が生じた場合、IPS開口204が破裂位置で形成され得る(IPSとは自己貫入(Inter-Penetrating Self)を表わす)。第1の前駆体ウェブ220の部分は、第2の前駆体ウェブ221のIPS開口204を通過して延びて(すなわち、IPS開口204を「押して貫通する」か、又はIPS開口204を通過して突出して)、ウェブ1の第1の側面12にタフト206を形成することができる。一実施形態では、第2の前駆体ウェブ221はポリマーフィルムである。第2の前駆体ウェブ221は、織布地ウェブ、不織布ウェブ、ポリマーフィルム、有孔ポリマーフィルム、紙ウェブ(例えばティッシュ・ペーパー)、金属フォイル(例えばアルミニウム製ラッピングフォイル)、フォーム(例えば、ウレタンフォームシート材)などであることもできる。
【0099】
図25に図示されるように、タフト209は、第2の前駆体ウェブ221のIPS開口204を通過して延びることができる。IPS開口204は、第2の前駆体ウェブ221を局地的に破裂することによって形成することができる。破裂は、IPS開口204が面内(MD−CD)2次元開口になるように、第2の前駆体ウェブ221を単に裂いて開くことを含んでよい。ただし、ポリマーフィルムのような一部の材料では、第2の前駆体ウェブ221の一部を面外(すなわち、第2の前駆体ウェブ221の面)に偏向するか又は導いて、フラップ様構造体(本明細書では1つ又は複数のフラップ207と称する)を形成することができる。フラップ207の形状及び構造は、第2の前駆体ウェブ221の材料特性によって決まることがある。フラップ207は、図25に図示されているように、1つ以上のフラップの一般構造を有することができる。別の実施形態では、タフト209がフラップ207から出ている場合、フラップ207は、より火山形の構造を有することができる。
【0100】
タフト209は、ある意味では、第2の前駆体ウェブ221を「押して貫通する」(又は第2の前駆体ウェブ221を通過して突出する)ことができ、IPS開口204との摩擦係合によって適所に「固定」することができる。これは、タフト209がIPS開口204を通過して引き戻されないように抑制する傾向がある、開口部におけるある量の復元を示す。タフト及び開口部の摩擦係合は、接着剤又は熱接着なしで形成できる一方の側面上にタフトを有する積層体ウェブ構造体をもたらすことができる。
【0101】
タフト209は、タフト209が第2の前駆体ウェブ221を通過して突出する際に、ウェブ1の第1の側面12を実質的に(例えば、関心の部分、ゾーン、又は区域の約65%、約75%、約85%、又は約95%超を被覆する)効果的に被覆するように、十分に近い間隔を有し得る。このような実施形態では、ウェブ1の両側は、第1の側面12と第2の側面14とが表面質感の点で異なる不織布に見える。したがって、一実施形態では、ウェブ1は、2つ以上の前駆体ウェブからなる積層体材と称することができ、この積層体ウェブの両側は、その前駆体ウェブのうちの1つのみの繊維によって実質的に覆われている。
【0102】
ループ状繊維208は、図25に図示されるように、実質的に互いに整列され得る。図25に図示されるように、ループ状繊維は、タフト209が別個の直線状の配向、及び長軸LAを有するように、配置され得る。図25に図示される実施形態では、長軸LAはMDと平行である。タフト209は、MD−CD平面において円形、又は正方形など、対称な形状を有することができる。タフト209は、1を超えるアスペクト比(最長寸法の最短寸法に対する比。これらの寸法のいずれもMD−CD面内で測定する)を有することができる。一実施形態では、全ての離間したタフト209は、ほぼ平行な長軸LAを有する。ウェブ1の単位面積当たりのタフト209の数、すなわちタフト209の面密度は、約1タフト/cm2〜約100タフト/cm2で様々であることができる。少なくとも約10又は少なくとも20タフト/cm2であることができる。
【0103】
タフト209は、第1の前駆体ウェブ220の別個の局部において繊維をz方向で面外に導くことによって形成することができる。タフト209は、以下に記載のプロセスを使用して、図26に例示されるように、第2の前駆体ウェブ221を備えずに形成される場合がある。
【0104】
図27を参照すると、トップシート20を形成するために使用され得る、タフト209を含むウェブ1を作製するための装置、及び方法が図示されている。形成装置103は、一対の噛合ロール102及び104を備え、これらのロールの各々は、軸Aを中心として回転し、軸Aは、同じ平面内で平行である。ロール102は、ロール102の周辺全体を中断なく取り巻いて延びていることができる複数の隆起部106と対応する谷部分108を含む。ロール104は、ロール104の少なくとも一部の周りを隔置関係で延びている、周囲方向に隔置された歯510の列になるように変更された、周囲方向に延びている隆起部を複数列含むことができる。タフト209のない部分を有するウェブ1を形成可能にするために、ロール104の一部は、歯510を有さないようにできる。歯510の大きさ、及び/又は間隔は、異なる部分における異なる大きさのタフト209を有し、及び/又はタフト209のない部分を有するウェブ1の形成を可能にするために、変化し得る。
【0105】
ロール104の歯510の個々の列は、対応する溝112により分離される。動作時には、ロール102の隆起部106がロール104の溝112の中まで延び、ロール104の歯510がロール102の谷部分108の中まで延びるように、ロール102及び104が噛み合う。ロール102及び104の両方又はいずれかは、ホットオイルを充填したローラー又は電気的に加熱されたローラーを使用するなどの、当該技術分野において既知の手段により加熱され得る。
【0106】
図27では、形成装置103は、1つのパターン付きロール、例えばロール104と、1つのパターン無し溝付きロール102を有するものとして示されている。それぞれのロールの同じ又は異なる対応領域に、同じパターン、又は異なるパターンのいずれかを有する2つのパターン付きロール104を用いることもできる。装置は、対向するロール上に反対方向に向く歯を有するように設計することができる。これによって、ウェブの両側に作製されるタフト209を有するウェブを得ることができる。
【0107】
ウェブ1は、図27に示されている装置によって加工する前に、それぞれ概ね平面的かつ2次元であると称することができる第1の前駆体ウェブ220及び第2の前駆体ウェブ221のような前駆体ウェブを機械的に変形することによって作製することができる。「平面的」及び「2次元」とは単に、ウェブが、タフト209の形成により、別個の面外のz方向への3次元性を有するウェブ1に対して概ね平らな状態でプロセスを開始することを意味する。
【0108】
タフト209を形成するためのプロセス及び装置は、多くの点で、「弾性様挙動を示すウェブ材料(Web Materials Exhibiting Elastic-Like Behavior)」という名称の米国特許第5,518,801号に記載されていると共に、その後の特許文献で「構造的弾性様フィルム」を意味する「SELF」ウェブと称されるプロセスと似ている。後述のように、ロール104の歯510は、歯が第1の前駆体ウェブ220と第2の前駆体ウェブ221の面を本質的に「押して貫通する」ことを可能にする前縁部及び後縁部に関連する幾何学形状を有する。2層積層体ウェブでは、歯510は、第1の前駆体ウェブ220からの繊維を同時に、面外、かつ第2の前駆体ウェブ221の面を通過するように促す。したがって、ウェブ1のタフト209は、第2の前駆体ウェブの第1の表面213を通過すると共に、第2の前駆体ウェブの第1の表面213から離れるように延びている、ループ状繊維208からなる「トンネル様」タフトであることができ、左右対称に成形することができる。
【0109】
第1の前駆体ウェブ220と第2の前駆体ウェブ221は、それぞれのウェブ作製プロセスから直接、又は、供給ロールから間接的にのいずれかで供給され、機械方向で、逆回転噛合ロール102及び104からなるニップ116に移動する。前駆体ウェブは好ましくは、ウェブ処理の分野において周知の手段によって、概ね平らな状態でニップ116に入るように、十分なウェブ張力で保持する。第1の前駆体ウェブ220と第2の前駆体ウェブ221がニップ116を通過すると、ロール102の谷部分108と噛合ロール104の歯510は、第1の前駆体ウェブ220の一部を、第1の前駆体ウェブ220の面外、かつ、場合によっては、第2の前駆体ウェブ221を通過するように、同時に導いて、タフト209を形成する。実際は、歯510は、第1の先駆体ウェブ220の繊維を第2の前駆体ウェブ221の面の中に押し込むか、又は第2の前駆体ウェブ221の面を押して貫通する。
【0110】
歯510の先端が第1の前駆体ウェブ220及び第2の前駆体ウェブ221の中に押し込まれるか、又はこれを貫通すると、歯510を横断して主にCDに配向されている、第1の前駆体ウェブ220の繊維の部分が、歯510によって、第1の前駆体ウェブ220の面外に推進される。繊維を、繊維移動度により、又はZ方向に延展及び/又は可塑的に変形することにより、面外に駆り立てできる。歯510によって面外に導かれた、第1の前駆体ウェブ220の部分は、第2の前駆体ウェブ221の中に押し込まれるか、又は、第2の前駆体ウェブ221を押して貫通し、その比較的低い伸展性によって破裂することができ、それによって、ウェブ1の第1の側面12にタフト209が形成される。
【0111】
所定の最大ひずみ(例えば、形成装置103の歯510によって付与されるひずみ)では、第2の前駆体ウェブ221は、実際には、付与されたひずみによってもたらせる引っ張り荷重下で破損することがある。すなわち、ウェブ1の第1の側面12に配置されるタフト209では、第2の前駆体ウェブ221は、張力で局部的に(すなわち、ひずみの領域において)破断し、それによって、タフト209がこれを通過して延びることのできるIPS開口204が作られるように、十分に低い繊維移動性(該当する場合)、及び/又は、比較的低い破断伸びを有する必要があり得る。
【0112】
一実施形態では、第2の前駆体ウェブ221は約1%〜約5%の範囲の破断伸びを有する。実際に求められる破断伸びは、ウェブ1を形成するために誘発されるひずみによって決まるが、いくつかの実施形態では、第2の前駆体ウェブ221は、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%以上のウェブの破断伸びを呈することがあると認識される。また、実際の破断伸びは、図27に示されている装置においてはラインスピードの関数であるひずみ速度によって決まり得ることが認識される。ウェブの破断伸びは、インストロン、MTS(Instron,MTS)、スウィング−アルバート(Thwing-Albert)などによって製造されているものなどのような標準的な引張試験器を用いる標準的な引張試験法など、当該技術分野において既知の手段によって測定することができる。
【0113】
更には、タフト209の点で面外に延びるのではなく、第2の前駆体ウェブ221が、タフト209の形成によってもたらされるひずみ下の張力で、例えば形成装置103の歯510によって、破損し得るように、第2の前駆体ウェブ221は、第1の前駆体ウェブ220よりも低い繊維移動性(該当する場合)、及び/又は低い破断伸び(すなわち、個々の繊維の破断伸び、又は、フィルムの場合には、そのフィルムの破断伸び)を有することができる。一実施形態では、IPS開口204のフラップ207が、タフト207に対して、仮に面外に延びるとしても、僅かのみ面外に延びるように、第2の前駆体ウェブ221は、第1の前駆体ウェブ220に対し、十分に低い破断伸びを呈する。第2の前駆体ウェブ221は、第1の前駆体ウェブ220よりも少なくとも約10%低いか、又は、第1の前駆体ウェブ220よりも少なくとも約30%、少なくとも約50%、若しくは少なくとも約100%低い破断伸びを有することができる。
【0114】
タフト209の数、空隙、及び寸法は、歯510の数、空隙、及び寸法により、並びにロール104及び/若しくはロール102に必要な対応寸法を変えることにより変わり得る。
【0115】
タフト付きウェブ1は、約60gsm〜約100gsm(80gsmが実用的である)の坪量を有する不織布の第1の前駆体ウェブ220と、約0.91〜約0.94g/cm3の密度、及び約20gsmの坪量を有するポリオレフィンフィルム(例えば、ポリエチレン又はポリプロピレン)の第2の前駆体ウェブ221から形成することができる。
【0116】
歯510の拡大図が、図28に示される。歯510は、約1.25mmの歯の先端111で前縁LEから後縁TEまで一般に測定される周辺長さ寸法TLを有することができ、約1.5mmの距離TDにより周囲方向に互いから均等に離間され得る。約60〜約100gsmの範囲内の合計坪量を有する前駆体ウェブ24からのウェブ1を作製するために、ロール104の歯510は、約0.5mm〜約3mmの範囲の長さTL、及び約0.5mm〜約3mmの間隔TD、約0.5mm〜約5mmの範囲の歯の高さTH、及び約1mm(0.040インチ)〜約5mm(0.200インチ)のピッチPを有し得る。嵌合の深さEは、約0.5mm〜約5mm(最大歯の高さTHと等しくなるまで)であり得る。当然ながら、タフト209の所望の大きさ、間隔、及び面密度を実現するために、E、P、TH、TD、及びTLを、相互に独立して変えることができる。
【0117】
歯の先端111は、細長くすることができ、タフト209の長軸LA及び断絶部216に対応する概ね長手方向の向きを有することができる。テリー織りの生地様と称されることがあるウェブ1のタフト付きのループ状タフト209を得るためには、LE及びTEは、ロール104の円筒形表面1114とほぼ直交するべきであると考えられる。また、歯510がLE及びTEで第2の前駆体ウェブ221を押して貫通することができるように、先端111、LE、又はTEからの移行部は、十分に小さい曲率半径を有する直角などの鋭角でなければならない。理論に束縛されずに、歯510の先端とLEとTEとの間に比較的鋭角な先端移行部を有すると、歯510が第1の前駆体ウェブ220と第2の前駆体ウェブ221を「きれいに」、すなわち、局部的かつはっきりと押して貫通して、得られたウェブ1の第1の側面12がタフト209を有するようにすることが可能になる。そのように加工すると、ウェブ1に、第1の前駆体ウェブ220と第2の前駆体ウェブ221が元々持つことができる弾性を超えるいずれかの特定の弾性を付与することはできない。第2の前駆体ウェブを押して貫通すると、「紙吹雪状片」又は小片を形成する、第2の前駆体ウェブ221の小部分を得ることができる。
【0118】
タフト209を有するウェブ1は、吸収性物品10のトップシート20、又はトップシート20の一部として用いることができる。タフト209を有するウェブ1は、優れた流体獲得性と吸収性コア40への分配性との組み合わせ、及び、使用中にトップシート20の身体に面する表面の再湿潤を防止する優れた性能により、吸収性物品用トップシート20として有益である場合がある。再湿潤は、(1)吸収性物品10の上への圧力によって、吸収された流体からの圧搾、及び/又は、(2)トップシート20の中又は上で捕捉された湿気という少なくとも2つの原因による結果であり得る。
【0119】
トップシート20の様々な部分の表面質感は、タフト209を提供することによって作り出すことができる。タフト209がトップシート20の身体に面する表面22の一部を含むように、タフト209を配置することができる。タフト209をトップシート20の衣類に面する表面上で配置するように、タフト209を配置することができる。
【0120】
Turnerらの名義で2003年12月16日に出願された米国特許公開第20040131820 A1号、Curroらの名義で2003年12月16日に出願された同第20040265534 A1号、Hoyingらの名義で2003年12月16日に出願された同第20040265533 A1号、Hoyingらの名義で2003年12月16日に出願された同第20040229008 A1号、Curroらの名義で2005年6月17日に出願された同第20050281976 A1号、Curroらの名義で2005年6月17日に出願された同第20050281976 A1号は、タフト209を形成する様々な構造、及びこれらのタフト209を作製するための方法を開示する。
【0121】
トップシート20は、不織布第1の前駆体ウェブ220、及び流体不透過性、又は流体透過性ポリエチレンフィルム第2の前駆体ウェブ221を使用することによって作製され得る。構成要素のウェブの坪量は、様々であることができるが、一般にコスト及び利点への配慮により、ウェブ1では、約20gsm〜約80gsmの合計坪量が望ましい場合がある。フィルム/不織布積層体として作製するとき、ウェブ1は、繊維タフトの柔軟性及び流体毛管性と、流体不透過性ポリマーフィルムの再湿潤防止性を兼ね備える場合がある。
【0122】
図5に例示されるエンボス加工部140は、平滑なローラーと、その上に突出部を有するエンボスローラーとの間に基材を通すことによって、トップシート20を含む基材に形成され得る。基材が平滑なローラーと、エンボスローラーとの間を通過すると、基材内の熱可塑性繊維が変形され、互いに結合されて、エンボス加工部140内の不織布の繊維密度は、エンボス加工部140に隣接する部分の繊維密度よりも高い。
【0123】
一実施形態では、吸収性コア40は、第1の前駆体ウェブ220、若しくは第2の前駆体ウェブ221のいずれも吸収性コア40とバックシート30との間にないか、又は第1の前駆体ウェブ220、若しくは第2の前駆体ウェブ221の一部が吸収性コア40とバックシート30との間にあるようにして、第1の前駆体ウェブ220、及び第2の前駆体ウェブ221を含む積層体の間にあり得る。
【0124】
質感は、GFMesstechnik GmbH,Warthestraβe 21,D14513 Teltow/Berlin,Germanyから市販されている、GFM Mikrocad Optical Profiler計器を使用して測定され得る。GFM Mikrocad Optical Profiler計器は、以下の主要構成要素、a)1204×768の直接デジタル制御のマイクロミラーを有するDMDプロジェクター、b)高解像度(1300×1000ピクセル)CCDカメラ、c)少なくとも40mm×40mmから4mm×3mmの測定領域に適合した投影光学素子、並びにd)適合する解像度の記録用光学素子;小さな硬質石板上に載置される卓上三脚;冷光源;測定、制御、及び評価用のコンピュータ;測定、制御、及び評価用のソフトウェアODSCAD 4.0英語版;及び横方向(x−y)と垂直方向(z)の較正用の調整プローブからなるデジタルマイクロ鏡像投影に基づく小型光学測定センサを含む。
【0125】
GFM Mikrocad Optical Profilerシステムは、デジタルマイクロ鏡像パターン投影技術を用いて、試料の表面高さを測定する。分析結果は、xy変位に対する表面高さ(z)のマップである。そのシステムは、解像度21ミクロンで27×22mmの視野を有する。高さ解像度は、0.10〜1.00ミクロンに設定されなければならない。高さ範囲は、解像度の64,000倍である。
【0126】
材料の質感、又は複合材料を測定するために以下が実行され得る。(1)冷光源を起動する(冷光源の設定は4、及びCであるべきであり、これはディスプレイに3000Kの読み取り値を示すはずである)。(2)コンピュータ、モニター、及びプリンターを起動しODSCAD(バージョン4.0以上)Mikrocad Softwareを開く。(3)Mikrocadタスクバーから「Measurement」アイコンを選択し、次に「Live Pic」をクリックする。(4)約23℃±1℃(73°F±2°F)の温度で調湿した繊維性構造製品の5mm×5mmのサンプルを、映写ヘッドの下に定置し、最良の焦点に距離を調節する。(5)最良の焦点の達成を補助するために、いくつかのフォーカスパターンの1つを投影するために、「Pattern」ボタンを繰り返しクリックする(ソフトウェアの十字線は、最良の焦点が達成された際に投影された十字線と揃うはずである)。映写ヘッドをサンプル表面と垂直になるように位置付ける。(6)カメラレンズの開口を変える、及び/又はスクリーン上のカメラ「ゲイン」設定を変えることによって画像輝度を調節する。電子ノイズの程度を制限するために、最適な輝度を維持する一方でゲインを最も低い実用レベルに設定する。照明が最適な場合、「I.O.」と標識されたスクリーン低部の赤い円が緑に変わる。(7)標準測定タイプを選択する。(8)「Measure」ボタンをクリックする。これがスクリーン上のライブ画像を静止させ、同時に表面捕捉プロセスが開始される。捕捉した画像がぼやけるのを避けるため、この間試料を静止させておくことが重要である。完全にデジタル化された表面データセットがおよそ20秒で捕捉される。(9)表面データが十分でない場合、データを「.omc」拡張子でコンピュータに保存する。これはまた、カメラ画像ファイル「.kam」を保存する。(10)表面データをソフトウェアの分析部に移動させ、clipboard/manアイコンをクリックする。(11)ここで、アイコン「Draw Lines」をクリックする。関心の質感を画定する特徴区域の中心を通過するように直線を描く。Show Sectional Lineのアイコンをクリックする。断面プロットにおいて、いずれか2つの関心の点、例えば、頂点、及び基線をクリックし、次にマイクロメートルで高さを測定するための垂直距離ツールをクリックするか、又は隣接する頂点をクリックして面内方向の間隔を決定するための垂直距離ツールを使用する。(12)高さの測定のために、3本の直線を使用し(1直線当たり少なくとも5つの測定値)、各線の最高値と最低値を破棄し、残りの9つの値の平均を決定する。また標準偏差、最大値、最小値を記録する。x、及び/又はy方向の測定に関し、7つの測定値の平均を決定する。また標準偏差、最大値、最小値を記録する。質感を特徴づけ、区別するために使用され得る基準としては、閉塞領域(すなわち、特徴部の領域)、開放領域(特徴部の存在しない領域)、間隔、面内寸法、及び高さが挙げられるがこれらに限定されない。質感の特徴化の2つの平均値の間の差異が偶然生じる可能性が10%未満である場合、質感は互いに異なるものとして認識され得る。
【0127】
質感はまた、少なくとも標準的な100ワットの白熱白色灯電球の照明と同等の照明下で、30cmの距離から20/20の視力を有する通常の観察者によって互いに視覚的に比較可能であり、区別可能である。通常の観察者が質感の区別ができる場合、質感は互いに異なるものとして認識され得る。
【0128】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、こうした各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0129】
「発明を実施するための形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関して先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。本書における用語の任意の意味又は定義が、参照として組み込まれた文献における同一の用語の任意の意味又は定義と相反する限りにおいて、本書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0130】
本発明の特定の実施形態について説明し記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正が可能であることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の書類名特許請求の範囲で扱うものとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トップシート(20)と、前記トップシート(20)と向かい合わせの関係にある吸収性コア(40)と、を含む吸収性物品(10)であって、
前記トップシート(20)が長手方向中心線(L)及び横方向中心線(T)を有し、
前記トップシート(20)が中央区域(50)、第1の端部中間区域(660)、第1の端部区域(670)、第2の端部中間区域(560)、第2の端部区域(570)、縁部区域(70)、及び中間縁部区域(60)を含み、
前記中間区域(50)、前記第1の端部中間区域(660)、前記第1の端部区域(670)、前記第2の端部中間区域(560)及び前記第2の端部区域(570)が、前記長手方向中心線(L)とほぼ平行な直線上に配置され、
前記中央区域(50)、前記中間縁部区域(60)及び前記縁部区域(70)が、前記横方向中心線(T)とほぼ平行な直線上に配置され、
前記中間区域(50)が前記第1の端部区域(670)及び前記第2の端部区域(570)の間にあり、
前記第1の端部中間区域(660)が前記中央区域(50)及び前記第1の端部区域(670)の間にあり、
前記第2の端部中間区域(560)が前記中央区域(50)及び前記第2の端部区域(570)の間にあり、
前記中央区域(50)が中央区域の質感(54)を有する中央区域の身体に面する表面(52)を有し、前記第1の端部中間区域(660)が第1の端部中間区域の質感(664)を有する第1の端部中間区域の身体に面する表面(662)を有し、前記第1の端部区域(670)が第1の端部区域の質感(674)を有する第1の端部区域の身体に面する表面(672)を有し、前記第2の端部中間区域(560)が第2の端部中間区域の質感(564)を有する第2の端部中間区域の身体に面する表面(562)を有し、前記第2の端部区域(570)が第2の端部区域の質感(574)を有する第2の端部区域の身体に面する表面(572)を有し、
前記中間縁部区域(60)が前記中央区域(50)及び前記縁部区域(70)の間にあり、
前記中間縁部区域(60)が中間縁部区域の質感(64)を有する中間縁部区域の身体に面する表面(62)を有し、前記縁部区域(70)が縁部区域の質感(74)を有する縁部区域の身体に面する表面(72)を有し、
前記中央区域の質感(54)、前記第1の端部中間区域の質感(664)、前記第1の端部区域の質感(674)、前記第2の端部中間区域の質感(564)及び前記第2の端部区域の質感(574)が互いに異なり、
前記中央区域の質感(54)、前記中間縁部区域の質感(64)及び前記縁部区域の質感(74)が互いに異なる、吸収性物品(10)。
【請求項2】
前記中央区域(50)が、隆起部(90)を有するフィルム(100)、開口(110)を有するフィルム(100)、タフト状繊維(206)、開口(110)を有する不織布(130)、不織布(130)、エンボス加工部(140)を有する不織布(130)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記第1の端部中間区域(660)が、隆起部(90)を有するフィルム(100)、開口(110)を有するフィルム(100)、タフト状繊維(206)、開口(110)を有する不織布(130)、不織布(130)、エンボス加工部(140)を有する不織布(130)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、請求項1又は2に記載の吸収性物品(10)。
【請求項4】
前記第1の端部区域(670)が、隆起部(90)を有するフィルム(100)、開口(110)を有するフィルム(100)、タフト状繊維(206)、開口(110)を有する不織布(130)、不織布(130)、エンボス加工部(140)を有する不織布(130)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性物品(10)。
【請求項5】
前記第2の端部中間区域(560)が、隆起部(90)を有するフィルム(100)、開口(110)を有するフィルム(100)、タフト状繊維(206)、開口(110)を有する不織布(130)、不織布(130)、エンボス加工部(140)を有する不織布(130)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸収性物品(10)。
【請求項6】
前記第2の端部区域(570)が、隆起部(90)を有するフィルム(100)、開口(110)を有するフィルム(100)、タフト状繊維(206)、開口(110)を有する不織布(130)、不織布(130)、エンボス加工部(140)を有する不織布(130)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸収性物品(10)。
【請求項7】
前記中間縁部区域(60)が、隆起部(90)を有するフィルム(100)、開口(110)を有するフィルム(100)、タフト状繊維(206)、開口(110)を有する不織布(130)、不織布(130)、エンボス加工部(140)を有する不織布(130)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸収性物品(10)。
【請求項8】
前記縁部区域(70)が、隆起部(90)を有するフィルム(100)、開口(110)を有するフィルム(100)、タフト状繊維(206)、開口(110)を有する不織布(130)、不織布(130)、エンボス加工部(140)を有する不織布(130)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の吸収性物品(10)。
【請求項9】
前記中央区域(50)及び前記中間縁部区域(60)が、不織布(130)と向かい合わせの関係にあるフィルム(100)を含み、
前記中央区域(50)の前記フィルム(100)が開口(110)を含み、
前記中間縁部区域(60)において、前記不織布(130)からのタフト状繊維が前記フィルム(100)を通過して突出する、請求項3〜6及び8のいずれか一項に記載の吸収性物品(10)。
【請求項10】
前記中央区域(50)及び前記中間縁部区域(60)が、向かい合わせの関係にある第1の不織布(131)及び第2の不織布(132)を含み、
前記中間縁部区域(60)が、前記第1の不織布(131)を通過して突出する前記第2の不織布(132)からのタフト状繊維(206)を含む、請求項3〜6及び8のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項11】
前記吸収性物品(10)が長さ及び幅を有し、
前記中央区域(50)、第1の端部中間区域(660)、第1の端部区域(670)、第2の端部中間区域(560)、第2の端部区域(570)、縁部区域(70)及び中間縁部区域(60)のそれぞれが、前記吸収性物品の前記長さの5%及び前記吸収性物品の前記幅の5%の製品を超える領域を含み、前記幅は各区域の重心で測定される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の吸収性物品(10)。
【請求項1】
トップシート(20)と、前記トップシート(20)と向かい合わせの関係にある吸収性コア(40)と、を含む吸収性物品(10)であって、
前記トップシート(20)が長手方向中心線(L)及び横方向中心線(T)を有し、
前記トップシート(20)が中央区域(50)、第1の端部中間区域(660)、第1の端部区域(670)、第2の端部中間区域(560)、第2の端部区域(570)、縁部区域(70)、及び中間縁部区域(60)を含み、
前記中間区域(50)、前記第1の端部中間区域(660)、前記第1の端部区域(670)、前記第2の端部中間区域(560)及び前記第2の端部区域(570)が、前記長手方向中心線(L)とほぼ平行な直線上に配置され、
前記中央区域(50)、前記中間縁部区域(60)及び前記縁部区域(70)が、前記横方向中心線(T)とほぼ平行な直線上に配置され、
前記中間区域(50)が前記第1の端部区域(670)及び前記第2の端部区域(570)の間にあり、
前記第1の端部中間区域(660)が前記中央区域(50)及び前記第1の端部区域(670)の間にあり、
前記第2の端部中間区域(560)が前記中央区域(50)及び前記第2の端部区域(570)の間にあり、
前記中央区域(50)が中央区域の質感(54)を有する中央区域の身体に面する表面(52)を有し、前記第1の端部中間区域(660)が第1の端部中間区域の質感(664)を有する第1の端部中間区域の身体に面する表面(662)を有し、前記第1の端部区域(670)が第1の端部区域の質感(674)を有する第1の端部区域の身体に面する表面(672)を有し、前記第2の端部中間区域(560)が第2の端部中間区域の質感(564)を有する第2の端部中間区域の身体に面する表面(562)を有し、前記第2の端部区域(570)が第2の端部区域の質感(574)を有する第2の端部区域の身体に面する表面(572)を有し、
前記中間縁部区域(60)が前記中央区域(50)及び前記縁部区域(70)の間にあり、
前記中間縁部区域(60)が中間縁部区域の質感(64)を有する中間縁部区域の身体に面する表面(62)を有し、前記縁部区域(70)が縁部区域の質感(74)を有する縁部区域の身体に面する表面(72)を有し、
前記中央区域の質感(54)、前記第1の端部中間区域の質感(664)、前記第1の端部区域の質感(674)、前記第2の端部中間区域の質感(564)及び前記第2の端部区域の質感(574)が互いに異なり、
前記中央区域の質感(54)、前記中間縁部区域の質感(64)及び前記縁部区域の質感(74)が互いに異なる、吸収性物品(10)。
【請求項2】
前記中央区域(50)が、隆起部(90)を有するフィルム(100)、開口(110)を有するフィルム(100)、タフト状繊維(206)、開口(110)を有する不織布(130)、不織布(130)、エンボス加工部(140)を有する不織布(130)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記第1の端部中間区域(660)が、隆起部(90)を有するフィルム(100)、開口(110)を有するフィルム(100)、タフト状繊維(206)、開口(110)を有する不織布(130)、不織布(130)、エンボス加工部(140)を有する不織布(130)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、請求項1又は2に記載の吸収性物品(10)。
【請求項4】
前記第1の端部区域(670)が、隆起部(90)を有するフィルム(100)、開口(110)を有するフィルム(100)、タフト状繊維(206)、開口(110)を有する不織布(130)、不織布(130)、エンボス加工部(140)を有する不織布(130)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性物品(10)。
【請求項5】
前記第2の端部中間区域(560)が、隆起部(90)を有するフィルム(100)、開口(110)を有するフィルム(100)、タフト状繊維(206)、開口(110)を有する不織布(130)、不織布(130)、エンボス加工部(140)を有する不織布(130)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸収性物品(10)。
【請求項6】
前記第2の端部区域(570)が、隆起部(90)を有するフィルム(100)、開口(110)を有するフィルム(100)、タフト状繊維(206)、開口(110)を有する不織布(130)、不織布(130)、エンボス加工部(140)を有する不織布(130)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸収性物品(10)。
【請求項7】
前記中間縁部区域(60)が、隆起部(90)を有するフィルム(100)、開口(110)を有するフィルム(100)、タフト状繊維(206)、開口(110)を有する不織布(130)、不織布(130)、エンボス加工部(140)を有する不織布(130)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸収性物品(10)。
【請求項8】
前記縁部区域(70)が、隆起部(90)を有するフィルム(100)、開口(110)を有するフィルム(100)、タフト状繊維(206)、開口(110)を有する不織布(130)、不織布(130)、エンボス加工部(140)を有する不織布(130)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の吸収性物品(10)。
【請求項9】
前記中央区域(50)及び前記中間縁部区域(60)が、不織布(130)と向かい合わせの関係にあるフィルム(100)を含み、
前記中央区域(50)の前記フィルム(100)が開口(110)を含み、
前記中間縁部区域(60)において、前記不織布(130)からのタフト状繊維が前記フィルム(100)を通過して突出する、請求項3〜6及び8のいずれか一項に記載の吸収性物品(10)。
【請求項10】
前記中央区域(50)及び前記中間縁部区域(60)が、向かい合わせの関係にある第1の不織布(131)及び第2の不織布(132)を含み、
前記中間縁部区域(60)が、前記第1の不織布(131)を通過して突出する前記第2の不織布(132)からのタフト状繊維(206)を含む、請求項3〜6及び8のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項11】
前記吸収性物品(10)が長さ及び幅を有し、
前記中央区域(50)、第1の端部中間区域(660)、第1の端部区域(670)、第2の端部中間区域(560)、第2の端部区域(570)、縁部区域(70)及び中間縁部区域(60)のそれぞれが、前記吸収性物品の前記長さの5%及び前記吸収性物品の前記幅の5%の製品を超える領域を含み、前記幅は各区域の重心で測定される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の吸収性物品(10)。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【公表番号】特表2011−529775(P2011−529775A)
【公表日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−522239(P2011−522239)
【出願日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際出願番号】PCT/US2009/052960
【国際公開番号】WO2010/017362
【国際公開日】平成22年2月11日(2010.2.11)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際出願番号】PCT/US2009/052960
【国際公開番号】WO2010/017362
【国際公開日】平成22年2月11日(2010.2.11)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
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