説明

タイミング信号出力装置及び撮像装置

【課題】入射光のフリッカの周期に変動がある場合でも、そのフリッカの位相に同期したタイミング信号を出力するタイミング信号出力装置、及び撮像装置を提供する。
【解決手段】タイミング信号出力装置100が、入射光を受光し、当該入射光の受光量に応じた光量信号を出力する受光部110と、光量信号を取得し、当該光量信号の位相に同期したタイミング信号を出力する位相同期部130を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイミング信号を出力するタイミング信号出力装置、及び撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
光量が周期的に変化する光源の下で撮像する場合、撮像装置は、撮像した画像に適正露出を得るため、光量の周期に同期して露光する必要がある。そこで、特許文献1に係る撮像装置は、光量の周期に合ったタイマを備え、そのタイマに同期して露光することにより、撮像した画像に適正露出を得ることを試みていた(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−36688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に係る撮像装置では、光量の周期的変化(以下、「フリッカ」という)の周期に変動がある場合でも、タイミング信号(タイマ)の周期は固定であった。このため、フリッカの周期に変動がある場合、露光する度に光量が異なってしまうので、特許文献1に係る撮像装置は、撮像した画像に適正露出を得ることができないという問題があった。
【0005】
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、入射光のフリッカの周期に変動がある場合でも、そのフリッカの位相に同期したタイミング信号を出力するタイミング信号出力装置、及び撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、入射光を受光し、当該入射光の受光量に応じた光量信号を出力する受光部と、前記光量信号を取得し、当該光量信号の位相に同期したタイミング信号を出力する位相同期部と、を備えることを特徴とするタイミング信号出力装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、タイミング信号出力装置は、入射光のフリッカの周期に変動がある場合でも、そのフリッカの位相に同期したタイミング信号を出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第1の実施形態における、タイミング信号出力装置と、位相調整部と、制御部と、撮像装置と、基準信号出力部との構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における、タイミング信号出力装置の構成の詳細と、位相調整部の構成の詳細と、制御部と、基準信号出力部とを示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における、位相調整部の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における、タイミング信号出力装置の各ブロックの入力波形又は出力波形の例である。
【図5】本発明の第2の実施形態における、タイミング信号出力装置を備えた撮像装置と、光学系と、記録媒体との構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1には、タイミング信号出力装置と、位相調整部と、制御部と、撮像装置と、基準信号出力部との構成が、ブロック図で示されている。
【0010】
基準信号出力部500は、予め定められた周波数の基準信号を出力する。ここで、予め定められた周波数とは、光源のフリッカの固定周波数である。例えば、予め定められた周波数は、商用電源周波数に基づいて定められてもよい。例えば、光源が東日本地域にある場合、予め定められた周波数は、東日本地域における商用電源周波数である50[Hz]であってもよい。なお、予め定められた周波数は、光源のフリッカ周波数と厳密に同じ周波数である必要はなく、所定幅のジッタを持っていてもよい。また、光源は、蛍光灯、励起型光源、閃光性光源であってもよい。
【0011】
タイミング信号出力装置100は、入射光を受光し、その受光量の変化に応じて、受光量の位相に同期したタイミング信号を出力する。タイミング信号出力装置100は、受光部110と、信号切替部120と、位相同期部130とを備える。受光部110は、入射光を受光し、その受光量に応じた光量信号を、信号切替部120に出力する。受光部110は、フォトディテクタであり、例えば、フォトダイオードを備える。
【0012】
信号切替部120は、受光部110が出力した光量信号と、基準信号出力部500が出力した基準信号とを取得する。信号切替部120は、受光部110が出力した光量信号と、基準信号出力部500が出力した基準信号とのいずれかを選択し、選択した信号を矩形波に整形する。また、信号切替部120は、整形した矩形波を位相同期部130に位相比較基準信号として出力する。ここで、信号切替部120は、光量信号の出力レベルが予め定められた閾値以上である場合に、光量信号を選択する。一方、光量信号の出力レベルが予め定められた閾値未満である場合には、基準信号を選択する。
【0013】
位相同期部130は、位相比較基準信号を信号切替部120から取得し、取得した位相比較基準信号の位相に同期したタイミング信号(PLL(Phase Locked Loop)信号)と、タイミング信号が分周された位相比較信号とを、位相調整部200に出力する。
【0014】
位相調整部200は、位相比較信号に基づいてタイミング信号を遅延させ、遅延させたタイミング信号(以下、「シンクロ信号」という)を、制御部300に出力する。なお、位相調整部200は、タイミング信号出力装置100に備えられてもよい。
【0015】
制御部300には、トリガ信号と、シンクロ信号とが入力される。トリガ信号は、例えば、レリーズボタンが操作されたことを示すレリーズ信号であってもよい。
【0016】
制御部300は、トリガ信号と、シンクロ信号とに基づいて、トリガ信号に対してタイミング(位相)が調整された信号(以下、「駆動信号」という)を出力する。ここで、制御部300は、トリガ信号とシンクロ信号との論理演算(例えば、論理積)に基づいて、駆動信号のタイミング(位相)を調整してもよい。なお、制御部300は、タイミング信号出力装置100に備えられてもよい。
【0017】
撮像装置400には、制御部300から駆動信号が入力される。撮像装置400は、入力された駆動信号に同期して、光学像を撮像する。
【0018】
図2には、タイミング信号出力装置の構成の詳細と、位相調整部の構成の詳細と、制御部と、基準信号出力部とが示されている。タイミング信号出力装置100は、より詳細には、受光部110と、BPF(Band Pass Filter)140と、信号切替部120と、信号検知部150と、位相同期部(PLL)130とを備える。
【0019】
受光部110は、入射光を受光し、その受光量に応じた光量信号を、BPF140を介して信号切替部120と信号検知部150とに出力する。ここで、受光部110が出力する光量信号には、高周波ノイズ成分が含まれていてもよい。
【0020】
BPF140は、直流成分と高周波ノイズ成分とを除去した光量信号を、信号切替部120と信号検知部150とに出力する。
【0021】
信号検知部150は、信号切替部120を制御する。信号検知部150は、BPF140が出力した光量信号の振幅(電圧値)が、予め定められた閾値以上である場合、BPF140が出力した光量信号を整形した矩形波を、信号切替部120から位相同期部130に出力させる。
【0022】
一方、BPF140が出力した光量信号の振幅が、予め定められた閾値未満である場合、信号検知部150は、基準信号出力部500が出力した基準信号を整形した矩形波を、信号切替部120から位相同期部130に出力させる。以下、信号切替部120が位相同期部130に出力した矩形波を、「位相比較基準信号」という。
【0023】
なお、信号検知部150は、タイミング信号出力装置100に供給された電源が安定していない場合、基準信号を整形した矩形波を、位相比較基準信号とする。一方、タイミング信号出力装置100に供給された電源が安定している場合、信号検知部150は、光量信号を整形した矩形波を、位相比較基準信号とする。
【0024】
信号切替部120は、BPF140が出力した光量信号と、基準信号出力部500が出力した基準信号とを、信号検知部150からの制御に応じて選択し、選択した信号を矩形波に整形する。また、信号切替部120は、整形した矩形波を、位相比較基準信号として位相同期部130に出力する。
【0025】
位相同期部130は、位相比較部131と、フィルタ132と、VCO(Voltage Controlled Oscillator)133と、分周器134とを備える。
位相比較部131には、位相比較基準信号が、信号切替部120から入力される。また、位相比較部131には、位相比較信号が、分周器134から入力される。ここで、位相比較信号とは、VCO133が出力したタイミング信号が、予め定められた比で分周器134により分周された信号である。また、位相比較部131は、位相比較基準信号と位相比較信号との位相差に応じた電圧(以下、「位相差電圧」という)を、フィルタ132に出力する。
【0026】
フィルタ132は、ローパスフィルタであり、位相差電圧から低周波数成分を取り出して、位相差電圧の低周波数成分をVCO133に出力する。
VCO133は、位相差電圧の低周波数成分に応じて、分周器134と位相調整部200とにタイミング信号を出力する。ここで、VCO133は、位相差電圧の低周波数成分の電圧値が大きくなるに従い、タイミング信号の周波数を高くする。
【0027】
分周器134には、タイミング信号がVCO133から入力される。分周器134は、予め定められた分周比でタイミング信号の周波数を下げ、周波数を下げたタイミング信号を、位相比較信号として、位相比較部131と位相調整部200とに出力する。ここで、位相比較信号の周波数と、タイミング信号の周波数とには、「位相比較信号の周波数=タイミング信号の周波数/分周比」という関係がある。例えば、位相比較基準信号及び位相比較信号の周波数が50[Hz]であり、かつ分周比が値「1024」である場合、VCO133が出力するタイミング信号の周波数は、50[Hz]の「1024」倍である51.2[kHz]となる。
【0028】
位相調整部200は、位相同期部130のVCO133が出力したタイミング信号と、位相同期部130の分周器134が出力した位相比較信号とに基づいて、シンクロ信号を制御部300に出力する。
【0029】
位相調整部200は、分周器210と、シフトレジスタ220とを備える。図3には、位相調整部の構成がブロック図で示されている。シフトレジスタ220は、D−FF(D−フリップフロップ)221〜225と、セレクタ226とを備える。なお、シフトレジスタ220が備えるD−FFの個数は、図3に例示した5個に限らなくてよい。
【0030】
分周器210には、位相同期部130のVCO133から、タイミング信号が入力される。分周器210は、予め定められた分周比でタイミング信号の周波数を下げ、周波数を下げたタイミング信号を、シフトクロックとして、D−FF221〜225に出力する。
【0031】
D−FF221には、分周器210が出力したシフトクロックと、位相同期部130の分周期134が出力した位相比較信号とが入力される。D−FF221は、位相比較信号と同じ出力値を示す信号を、シフトクロックの立ち上がりエッジで、次段のD−FF222とセレクタ226とに出力する。
【0032】
D−FF222には、分周器210が出力したシフトクロックと、D−FF221が出力した位相比較信号とが入力される。D−FF222は、位相比較信号と同じ出力値を示す信号を、シフトクロックの立ち上がりエッジで、次段のD−FF223とセレクタ226とに出力する。D−FF223〜225についても同様である。
【0033】
セレクタ226は、D−FF221〜225のうち1つを選択し、選択したD−FFが出力した信号を、シンクロ信号として制御部300に出力する。ここで、セレクタ226は、例えば、ユーザからの操作入力による指示に基づいて、D−FF221〜225のうち1つを選択する。このようにして、セレクタ226は、シンクロ信号の位相を調整する。
【0034】
図2に戻り、構成の説明を続ける。制御部300には、トリガ信号と、位相調整部200が出力したシンクロ信号とが入力される。制御部300は、トリガ信号とシンクロ信号とに基づいて、トリガ信号に対してタイミング(位相)が調整された駆動信号を出力する。なお、制御部300は、トリガ信号とシンクロ信号との論理演算(例えば、論理積)に基づいて、駆動信号のタイミングを調整してもよい。
【0035】
次に、各ブロックの出力波形を説明する。
図4には、タイミング信号出力装置の各ブロックの入力波形又は出力波形の例が示されている。各段のグラフの横軸は、時間を示す。
【0036】
最上段のグラフの縦軸は、受光部110(図2を参照)に入射した入射光の光量を示す。最上段のグラフには、光量の波形600の例が示されている。ここで、光量の波形600のフリッカの周期は、変動してもよい。
また、上から2段目のグラフには、受光部110(図2を参照)が出力した光量信号の波形610の例と、BPF140により直流成分と高周波ノイズ成分とが除去された光量信号の波形620の例とが示されている。ここで、縦軸は電圧を示す。
また、上から3段目のグラフには、基準信号出力部500(図2を参照)が出力した基準信号の波形630の例が示されている。ここで、縦軸は電圧を示す。
また、上から4段目のグラフには、信号切替部120(図2を参照)が出力した位相比較基準信号の波形640の例が示されている。ここで、縦軸は電圧を示す。
また、上から5段目のグラフには、分周器134(図2を参照)が出力した位相比較信号の波形650の例が示されている。ここで、縦軸は電圧を示す。
また、最下段のグラフには、位相比較部131(図2を参照)が出力した位相差電圧の波形660の例と、フィルタ132(図2を参照)が出力した位相差電圧の低周波数成分の波形670の例とが示されている。ここで、縦軸は電圧を示す。
【0037】
構成の説明において上述したように、VCO133(図2を参照)は、光量の波形600に基づく低周波数成分の波形670に応じて、タイミング信号を出力する。すなわち、タイミング信号出力装置100が出力するタイミング信号は、受光部110(図2を参照)に入射した入射光の光量の波形600に応じた信号となっている。
【0038】
以上のように、タイミング信号出力装置100は、入射光を受光し、当該入射光の受光量に応じた光量信号を出力する受光部110と、前記光量信号を取得し、当該光量信号の位相に同期したタイミング信号を出力する位相同期部130と、を備える。これにより、タイミング信号出力装置は、入射光のフリッカの周期に変動がある場合でも、そのフリッカの位相に同期したタイミング信号を出力することができる。
【0039】
また、タイミング信号出力装置100は、入力されたトリガ信号と、タイミング信号と、に基づいて、トリガ信号に対してタイミングが調整されたシンクロ信号を出力する位相調整部200をさらに備える。また、位相調整部200は、トリガ信号と、タイミング信号と、の論理演算に基づいてタイミングが調整されたシンクロ信号を出力する。また、タイミング信号出力装置100は、タイミング信号を遅延させたシンクロ信号を出力する位相調整部200をさらに備える。これにより、タイミング信号出力装置は、トリガ信号とタイミング信号とに基づいて、タイミング信号を遅延させたシンクロ信号を出力することができる。
【0040】
また、タイミング信号出力装置100は、入力されたトリガ信号と、シンクロ信号と、に基づいて、トリガ信号に対してタイミングが調整された駆動信号を出力する制御部300をさらに備える。また、制御部300は、トリガ信号と、シンクロ信号と、の論理演算に基づいてタイミングが調整された駆動信号を出力する。これにより、タイミング信号出力装置は、トリガ信号とシンクロ信号との論理演算に基づいて、タイミングが調整された駆動信号を出力するができる。
【0041】
また、タイミング信号出力装置100は、予め定められた周波数の基準信号を出力する基準信号出力部500と、前記光量信号又は前記基準信号のいずれかを位相同期部130に出力する信号切替部120と、前記光量信号の出力レベルを検出し、当該検出結果に基づいて、信号切替部120を制御する信号検知部150とをさらに備え、位相同期部130は、信号切替部120が出力した前記光量信号又は前記基準信号を取得し、当該取得した信号の位相に同期したタイミング信号を出力する。これにより、タイミング信号出力装置は、光量信号又は基準信号の位相に同期したタイミング信号を出力することができる。
【0042】
また、信号検知部150は、信号切替部120を制御することにより、前記光量信号の出力レベルが予め定められた閾値以上である場合に、前記光量信号を位相同期部130に出力させ、前記光量信号の出力レベルが前記予め定められた閾値未満である場合には、前記基準信号を位相同期部130に出力させる。これにより、タイミング信号出力装置は、光量信号と基準信号とのうち、出力レベルが閾値以上である信号を位相同期部に出力させることができる。
【0043】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第2の実施形態では、タイミング信号出力装置が撮像装置に備えられる点が、第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態との相違点のみ説明する。
【0044】
図5には、タイミング信号出力装置を備えた撮像装置と、光学系と、記録媒体との構成が、ブロック図で示されている。撮像装置400は、タイミング信号出力装置100と、基準信号出力部500と、位相調整部200と、制御部300と、CPU410と、バッファメモリ420と、操作部430と、撮像素子440と、ADC450と、画像処理部460と、メモリ470と、インタフェース部480とを備える。
【0045】
光学系700は、入射光を透過させ、撮像素子440の撮像面に光学像を結像させる。また、光学系700は、入射光を透過させ、受光部110に入射光を受光させる。なお、光学系700は、撮像装置400に着脱可能であってもよい。
【0046】
撮像素子440は、光学系700を透過した入射光を受光して、光学系700による光学像を撮像(露光)し、その受光量に応じた電気信号を出力する。
ADC450は、受光量に応じた電気信号を撮像素子440から取得し、電気信号を画像データにアナログデジタル変換して、バッファメモリ420に記憶させる。
バッファメモリ420は、ADC450が出力した画像データを一時的に記憶する記憶部であり、CPU410の制御に応じて、画像処理部460に画像データを出力する。
操作部430は、レリーズボタンを備える。操作部430は、レリーズボタンが操作された場合、制御部300にトリガ信号(レリーズ信号)を出力する。
【0047】
制御部300には、トリガ信号と、位相調整部200が出力したシンクロ信号とが入力される。制御部300は、トリガ信号とシンクロ信号とに基づいて、トリガ信号に対してタイミング(位相)が調整された駆動信号を、CPU410に出力する。
【0048】
CPU410は、制御部300から駆動信号が入力された場合、駆動信号が示すタイミングに応じて撮像するよう撮像素子440の露光タイミングを制御する。また、CPU410は、バッファメモリ420に記憶された画像データを画像処理するよう画像処理部460を制御する。また、CPU410は、撮像条件や画像処理条件等の各パラメータをメモリ470から取得し、各パラメータを画像処理部460に出力する。
【0049】
メモリ470は、撮像条件や画像処理条件等の各パラメータを記憶する。また、メモリ470は、CPU410の制御に応じて、撮像条件や画像処理条件等の各パラメータを出力する。
【0050】
画像処理部460は、CPU410の制御に応じて、バッファメモリ420に記憶されている画像データを画像処理し、インタフェース部480に出力する。なお、画像処理部460が出力する画像データは、静止画データ又は動画データのいずれであってもよい。また、画像処理部460は、撮像条件及び画像処理条件等の各パラメータを、CPU410を介さずにメモリ470から取得し、取得したパラメータに基づいて、画像処理を実行してもよい。
【0051】
インタフェース部480は、CPU410の制御に応じて、画像処理部460から入力された画像データを、記録媒体800に記憶させる。なお、インタフェース部480は、CPU410の制御に応じて、記録媒体800に記憶された画像データを取得してもよい。
【0052】
記録媒体800は、撮像装置400から入力された画像データを記憶する。また、記録媒体800は、記憶している画像データ等を撮像装置800の制御に応じて出力する。なお、記録媒体800は、撮像装置400に着脱可能、又は撮像装置400と一体であってもよい。
【0053】
以上のように、撮像装置400は、タイミング信号出力装置100と、光学系700を介して形成される光学像を、タイミング信号出力装置100が出力するタイミング信号に応じて撮像開始を制御する制御部300及びCPU410を備える。
【0054】
これにより、撮像装置400は、光学系700を介して形成される光学像を、入射光のフリッカの位相に同期したタイミング信号に同期して撮像するので、入射光のフリッカの周期に変動がある場合でも、撮像した画像に適正露出を得ることができる。
【0055】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0056】
例えば、受光部110は、AE(Automatic Exposure)センサであってもよい。
【符号の説明】
【0057】
100…タイミング信号出力装置、110…受光部、120…信号切替部、130…位相同期部、200…位相調整部、300…制御部、400…撮像装置、150…信号検知部、500…基準信号出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入射光を受光し、当該入射光の受光量に応じた光量信号を出力する受光部と、
前記光量信号を取得し、当該光量信号の位相に同期したタイミング信号を出力する位相同期部と、
を備えることを特徴とするタイミング信号出力装置。
【請求項2】
請求項1に記載のタイミング信号出力装置において、
入力された第1の信号と、前記タイミング信号と、に基づいて、前記第1の信号に対してタイミングが調整された第2の信号を出力する第1の信号出力部をさらに備えることを特徴とするタイミング信号出力装置。
【請求項3】
請求項2に記載のタイミング信号出力装置において、
前記第1の信号出力部は、前記第1の信号と、前記タイミング信号と、の論理演算に基づいてタイミングが調整された前記第2の信号を出力することを特徴とするタイミング信号出力装置。
【請求項4】
請求項1に記載のタイミング信号出力装置において、
前記タイミング信号を遅延させた遅延タイミング信号を出力する位相調整部をさらに備えることを特徴とするタイミング信号出力装置。
【請求項5】
請求項4に記載のタイミング信号出力装置において、
入力された第1の信号と、前記遅延タイミング信号と、に基づいて、前記第1の信号に対してタイミングが調整された第3の信号を出力する第2の信号出力部をさらに備えることを特徴とするタイミング信号出力装置。
【請求項6】
請求項5に記載のタイミング信号出力装置において、
前記第2の信号出力部は、前記第1の信号と、前記遅延タイミング信号と、の論理演算に基づいてタイミングが調整された前記第3の信号を出力することを特徴とするタイミング信号出力装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか1つに記載のタイミング信号出力装置において、
予め定められた周波数の基準信号を出力する基準信号出力部と、
前記光量信号又は前記基準信号のいずれかを前記位相同期部に出力する信号切替部と、
前記光量信号の出力レベルを検出し、当該検出結果に基づいて、前記信号切替部を制御する信号検知部と
をさらに備え、
前記位相同期部は、前記信号切替部が出力した前記光量信号又は前記基準信号を取得し、当該取得した信号の位相に同期したタイミング信号を出力することを特徴とするタイミング信号出力装置。
【請求項8】
請求項7に記載のタイミング信号出力装置において、
前記信号検知部は、前記信号切替部を制御することにより、前記光量信号の出力レベルが予め定められた閾値以上である場合に、前記光量信号を前記位相同期部に出力させ、前記光量信号の出力レベルが前記予め定められた閾値未満である場合には、前記基準信号を前記位相同期部に出力させることを特徴とするタイミング信号出力装置。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか1つに記載のタイミング信号出力装置と、
光学系を介して形成される光学像を、前記タイミング信号出力装置が出力するタイミング信号に応じて撮像する撮像部と、
を備えることを特徴とする撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−4817(P2012−4817A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−137508(P2010−137508)
【出願日】平成22年6月16日(2010.6.16)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】