タイル
【課題】本発明は、床基礎に結合させることなく床基礎に設置可能で、床基礎上の隣接する同種のタイルに固定可能でありながら、床基礎の表面輪郭および表面むらに適合可能な可撓性のタイルに関し、また、前記タイルの梱包システムに関する。
【解決手段】可撓性プラスチックシート材料からなる第1層と、可撓性プラスチックシート材料からなる第2層とを備え、第1層と第2層をずれた位置関係で共に積層することにより、前記第1層の第1周縁ずれ部と前記第2層の第2周縁ずれ部を画定し、第1周縁ずれ部の一部である第1周縁下側表面と、第2周縁ずれ部の一部である第2周縁上側表面を露出した接着剤塗布面とした、タイルを提供する。また、前記露出した接着剤塗布面を覆う一枚ものの剥離可能部材を提供することにより、本発明のタイルの梱包システムを提供する。
【解決手段】可撓性プラスチックシート材料からなる第1層と、可撓性プラスチックシート材料からなる第2層とを備え、第1層と第2層をずれた位置関係で共に積層することにより、前記第1層の第1周縁ずれ部と前記第2層の第2周縁ずれ部を画定し、第1周縁ずれ部の一部である第1周縁下側表面と、第2周縁ずれ部の一部である第2周縁上側表面を露出した接着剤塗布面とした、タイルを提供する。また、前記露出した接着剤塗布面を覆う一枚ものの剥離可能部材を提供することにより、本発明のタイルの梱包システムを提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床基礎に結合させることなく床基礎に設置できるタイルに関し、さらに詳しくは、床基礎上の隣接する同種のタイルに固定可能でありながら、床基礎の表面輪郭および表面むらに適合可能な可撓性の(flexible)タイルに関する。本発明はまた、前記タイルの梱包システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、タイルに関連する発明としてはバターワース(Butterworth)と、アレクサンダー(Alexander)と、クール(Kuhle)とがなした3つの発明がある。
【特許文献1】米国特許第1,978,075号
【特許文献2】米国特許第2,914,815号
【特許文献3】米国特許第3,554,850号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
バターワース(Butterworth)に付与された米国特許No.1,978,075には、同種のブロックを横に並べて固定するために舌と溝の係合システムを持った木製ブロックフローリングが開示されている。該ブロックは木製なので、一般的に硬質で、可撓性がなく、床基礎の表面輪郭や表面むらと容易に適合することがない。該木製ブロックはまた、マスチックあるいは釘を使用して床基礎に固定される。
【0004】
アレクサンダー(Alexander)に付与された米国特許No.2,914,815には、個々のブロックがずれて配置された合板製の基礎部材を備えた、インターロック式のフローリングシステムが示されている。この合板製の基礎部材をブロックに積層することにより、同種のブロックを横に並べて固定することできる。この合板製の基礎部材もまた、一般的に硬質で、可撓性がない。このため、このブロックも、床基礎の表面輪郭と表面むらには容易に適合しない。
【0005】
クール(Kuhle)に付与された米国特許No.3,554,850は、同種の寄せ木部材を横に並べて固定するための突部を有する寄せ木フローリングを開示している。該寄せ木フローリングは、一般的に硬質で可撓性がなく、このため、床基礎の表面輪郭および表面むらに容易に適合させることができない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1〜10に記載の通りである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の好ましい実施形態に基づくタイルは、一般に、図1の参照番号10で示される。
【0008】
タイル10は、可撓性プラスチックシートを材料とする最上層14、可撓性プラスチックシートを材料とする中間層16、および可撓性発泡体を材料とする最下層18からなる積層体である。全ての層14,16および18は、正方形で、大きさと形が同じであり、好ましくは、正方形である。
【0009】
最上層14および中間層16は、好ましくは合成プラスチック材料から、さらに好ましくは、ポリ塩化ビニルシート材料などのビニルプラスチック材料から形成される。最上層14の上側表面24には、自然木に似せた人工木目模様(図6参照)等のデザインが施されている。最下層18はポリウレタンフォーム等の柔かな可撓性発泡体材料から形成される。
【0010】
中間のプラスチック層16と最下層の発泡体層18とは、同一の広がりを持ち、一つの共通の外周を持つように共に積層される。一方、最上プラスチック層14は、最上層14と中間層16との間にずれがあるように、中間プラスチック層16に対して積層される。
【0011】
この、ずれのある層配置においては、最上層14の端部26(図1参照)が、中間層16の対応端部32からずれ量「a」はみ出して伸び出し、最上層14の端部26に直交する他端部34が、中間層16の対応端部40からずれ量「a」はみ出して伸び出し、これによって、最上層14のL字型周縁ずれ部42が画定されている。
【0012】
また、このずれのある層配置においては、中間層16の端部46(図1参照)が、最上層14の端部48からずれ量「a」はみ出して伸び出し、中間層16の端部46に直交する端部50が、最上層14の端部56からずれ量「a」はみ出して伸び出し、これによって、中間層16のL字型周縁ずれ部58が画定されている。
【0013】
最上層14のL字型周縁部42と中間層16のL字型周縁部58とは、大きさと形が同一である。
【0014】
最上プラスチック層14と中間プラスチック層16とを共に積層するのに適した結合あるいは接着用合成材の成分とおおよその量の一例を以下に示す。
【0015】
a)35% SIS(スチレン−イソプレン−スチレン エラストマー)
b)54.5% 石油樹脂
c)10% 鉱物油
d)0.05% 酸化防止剤BHT
(2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール)
【0016】
層14と層16用の上記結合材を、最上プラスチック層14の下側表面64(図3参照)と中間プラスチック層16の上側表面66に施す。
【0017】
最上プラスチック層14と中間プラスチック層16を積層するために下側表面64と上側表面66に使用したのと同じ結合材を、最下発泡層18を中間プラスチック層16に積層するためにも使用できる。
【0018】
L字型周縁部42は、最上層14の下側表面64(図3参照)の一部である下向きの接着表面72(図1参照)を備え、L字型周縁部58は、中間層16の上側表面66(図3参照)の一部である上向きの接着表面74(図1参照)を備えている。露出した接着表面72および74上の接着剤は、最上プラスチック層14と中間プラスチック層16とを共に積層するために使用した結合材である。
【0019】
タイル10の寸法は自由に選択できるが、例えば、適したサイズとして、最上層14、中間層16、最下層18のサイズを12インチ×12インチに設定することができる。この数値は、大きくても小さくてもよく、自由に選択できる。最上層14の厚さは例えば約2.0mm、中間層16の厚さは例えば約2.5mm、最下発泡層18の厚さは例えば約3mmとすることができる。周縁ずれ量「a」は、例えば約3/4インチとすることができる。大きなタイルに対しては、ずれも大きくする。
【0020】
図6に模式的に示すように、タイル10は、タイル10が敷かれる床基礎102(図5参照)の表面輪郭の一般的変化に適合するよう、十分な可撓性を持っている。さらに、最下層18の可撓性発泡材料は床基礎102の小さな突起やその他の不完全性、いわゆる表面むらに屈して変形可能(yieldable)である。このため、最下発泡層18があることより、タイル10を、そのような表面むらに適合させ、床基礎102と密着させて敷くことができるようになる。
【0021】
タイル10を、横同士、縦同士が接するような位置関係で設置するには、図2に示すように、最上層14のL字型周縁部42の下向き接着表面72(図1参照)を、中間層16のL字型周縁部58の上向き接着表面74と接合するように配置し、これによってタイル10の集合体80を形成する。タイル10のうち2枚を共に配置する場合には、1枚のタイルを、まず床基礎102に対して、つまり隣接するタイル10に対して約45度の角度をなすように(図示せず)持ってきた後に倒し、隣接するタイル10の対応する上向きの接着表面74(図1参照)の上に配置することができる。
【0022】
タイル集合体80のパターン(図2)は、当技術分野で公知の多くの可能なタイルパターンの1例に過ぎない。
【0023】
タイル10を床基礎102上(図5参照)に設置するにあたっては、マスチックまたは接着剤を、床基礎102上に塗布したり最下発泡層18の底面88上(図3参照)に塗布したりする必要はない。このため、設置中、タイル10を乾いたままの床基礎102表面に置くことができ、任意の選択位置に容易に移動させることができるので、タイル10を任意の望ましいパターンに設置することが容易となる。
【0024】
タイル10の設置は、部屋の角部(図示せず)から始めて、そこから外向きに行うことが好ましい。多くの場合、設置の際に、各壁から例えば1/4インチの膨張用隙間(expansion gap)を設けるとよい。膨張用隙間は、通常、モールディングで覆われる。また、隣接するタイル10の位置決めを行っている間にタイル10の第1列が移動してしまわないように、第1列に両面テープを施すとよいこともわかっている。
【0025】
タイル10の最上層14、中間層16、最下層18の全体の厚さは、調整が必要な場合にカッターナイフで容易に切断可能な厚さに設定されている。タイル10の調整が容易であることと、タイル10を床基礎102へ設置する際にマスチックが必要ないことは、日曜大工でタイル10を設置する人にとっても好都合である。
【0026】
タイルの他の実施形態を、一般的に、図7の参照番号100によって示す。
【0027】
タイル100は、タイル10の最上層14と中間層16の積層体であり、最下発泡層18は省略されている。層14と16は、先にタイル10に関して述べたように、周縁ずれ量「a」で、共に積層されている。
【0028】
このようにして、タイル100には、同じずれ量「a」の同一のL字型周縁部42および58が備えられている。
【0029】
タイル100を床基礎102に設置する際には(図11参照)、層16の下側表面104をマスチックや接着剤で覆う必要はなく、床基礎102と直接接触するように設置することができる。床基礎102もまた、マスチックや接着剤で覆われない状態に維持できる。タイル100をタイル集合体パターン110(図8参照)の状態にする設置には、タイル10をタイル集合体パターン80(図2参照)の状態に設置するのに関して先に述べたのと同様の方法で実施する。
【0030】
床基礎102(図11参照)と接する層16の下側表面104(図7および図8)は、床基礎102の表面むらに屈して変形可能である。このため、図11に示すように、タイル100を、このような表面むらに適合させて、床基礎102上に密着させて敷くことができる。
【0031】
本発明のタイルの梱包システムを、一般的に、図12中の参照番号120で示す。梱包システム120は、タイル10に関して述べることとするが、タイル100についても同じシステムを適用することができる。
【0032】
梱包システム120は、好ましくは略正方形で、剥離紙、紙と同等の薄さの剥離可能プラスチックなどの適する任意の公知の可撓性剥離可能材料からなる、一枚ものの梱包装置122(図15参照)を含む。適する剥離可能材料としては、シリコンコート紙またはそれと同等の剥離可能材料が挙げられる。
【0033】
梱包装置122(図15参照)は、互いに対向する側縁部128、130、136および138によって決定される正方形の外周を有している。梱包装置122はまた、互いに対向する側縁部144、146、152および154によって決定される正方形の内周を有している。外周側の側縁部128、130、136および138と、対応する内周側の側縁部144、146、152および154との間の距離は、L字型周縁部42および58の周縁ずれ量「a」にほぼ等しい。
【0034】
梱包装置122の外周側の側縁部128、130、136、および138(図15参照)の長さは、少なくとも、層14および16の端部26、34、56、および、32、40、46、50(図1参照)のいずれかの長さに、L字型周縁部42および58の周縁ずれ量「a」を加えた長さに少なくとも等しい。
【0035】
梱包装置122の内周側の側縁部144、146、152、および154(図15参照)の長さは、おおむね、層14および16の端部26、34、48、56、および、32、40、46、50(図1参照)の内のいずれかの長さから、周辺ずれ量「a」を差し引いた長さにほぼ等しい。
【0036】
タイル10と梱包装置122に関して以下のように記号を定めると、
A=層14および16の端部26、34、48、58、および、32、40、
46、50の内の任意の1端部の長さ
C=梱包装置122の外周側の側縁部128、130、136、および、138
の内の任意の1側縁部の長さ
E=梱包装置122の内周側の側縁部144および146の内の任意の
1側縁部の長さ
a=L字型周縁部42および58の周縁ずれ量
上記記号を用いて、タイル10と梱包装置122の関係を以下のように表すことができる。
C=A+a
E=A−a
梱包装置122は、図12、13および14に示す方法でタイル10に取り付けられる。
【0037】
梱包装置122の交差する2つの側部160と162(図12および図15参照)が、図13に示すように、L字型周縁部42の下向きに露出した接着表面72(図1および図12参照)と向き合うように置かれ、梱包装置122の残りの2つの交差する側部168、170(図12および図15参照)が、L字形周縁部58の上向きに露出した接着表面74(図1)と向き合うように置かれる。
【0038】
このように配置することにより、梱包装置122の内周側の側縁部144が中間層16の対応端部32と向かい合うように、梱包装置122の内周側の側縁部154が中間層16の対応端部40と向かい合うように、配置される。これにより、図13に示すように、梱包装置122の側部160および162が、L字型周縁部42の下向きに露出した接着表面72と接触して接着表面72を覆うことが可能となる。
【0039】
梱包装置122の側部160および162がL字型周縁部42の下向きに露出した接着表面72と向かい合うように位置決めした後、図13および図14に示すように、梱包装置122の交差する側部168および170を前方向に、L字型周縁部58の上向きに露出した接着表面74に向かって動かす。これにより、梱包装置122の内周側の側縁部146(図12参照)が、最上層14の端部48と向かい合うように、梱包装置122の内周側の側縁部152が、最上層14の端部56と向かい合うように配置される。
【0040】
梱包装置122の側部160および162と下向きに露出した接着表面72との位置決め、および、梱包装置122の側部168および170と上向きに露出した接着表面74との位置決めを実施する際には、必要に応じて、梱包装置122を僅かに引き伸ばしてもよい。
【0041】
このような方法により、タイル10に、下向きに露出した接着表面72を有するL字型周縁部42(図1参照)と、上向きに露出する接着表面74を有するL字型周縁部58があっても、L字型周縁部42および58両方の露出した接着表面は、好ましくは閉鎖した中抜きの正方形である1枚ものの梱包装置122によって全て覆われる。
【0042】
このようにして、タイル10の設置準備が整うまで、タイル10の露出した接着表面は、たとえタイル10の異なる周縁部において反対方向を向いていようと、全て、一枚ものの梱包装置122によって覆い、保護することができる。タイル10の設置準備が整うまで各タイル10に梱包装置122を取り付けておくことにより、タイル10同士が接着することなしに、タイル10を上下に積み重ねる(図示せず)ことが可能となる。タイル10を、梱包または陳列の目的で積み重ねることができる。
【0043】
本発明のタイルの他の好ましい実施形態を、一般的に、図16の参照番号180で示す。
【0044】
タイル180にはタイル10の構成要素が全て含まれており、周縁ずれ量も上記と同様であるが、さらに、可撓性繊維シート材料からなる下層182が含まれ、最上層14と中間層16の間に挟まれている。下層182により、タイル180の寸法安定性が向上する。
【0045】
最上層14と下層182は同一の広がりを持ち、一つの共通の外周を持つ。下層182は、好ましくは、ファイバーグラスなどの不織グラスファイバー材料からなり、厚さ約0.2mmである。
【0046】
最上層14と下層182は、タイル180が、タイル10に関して先に述べたのと同一のずれ量「a」を有する同一のL字型周縁部42および58を有するように、ずれた位置関係で中間層16に結合される。周縁部42は、下層182に、下向きに露出した接着表面72を有し、周縁部58は、中間層16に、上向きに露出した接着表面74を有する。
【0047】
露出表面72および74上の接着剤は、タイル10で、最上層14を中間層16と結合させるのに使用したのと同じ接着剤である。つまり、下層182を最上層14および中間層16に結合させるのと、中間層16を最下層18に結合させるのには、この同じ接着剤が使用される。
【0048】
タイル180は、タイル10に関して先に述べたのと同様の方法で、床に設置される。
【0049】
上記構成および方法に関しては、本発明の範囲から逸脱することなく様々な変更が可能であり、上記明細書または添付図面中の記載事項は、例示を目的としており、限定するものでないと解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の1実施形態に基づくタイルの斜視図である。
【図2】上記タイルの集合体パターンの斜視図である。
【図3】図2の3−3線断面図である。
【図4】図2の4−4線断面図である。
【図5】床基礎上における図2の断面図である。
【図6】上記タイルの可撓性を示す斜視図である。
【図7】本発明の他の実施形態に基づくタイルの斜視図である。
【図8】上記タイルの集合パターンの斜視図である。
【図9】図8の3−3線断面図である。
【図10】図8の4−4線断面図である。
【図11】床基礎上における図8の断面図である。
【図12】本発明の他の実施形態に基づく、上記タイル梱包システムの斜視図であり、タイルへの取り付け前の図である。
【図13】同システムの、タイルへ取り付け中の斜視図である。
【図14】同システムの、タイルへ取り付け後の斜視図である。
【図15】梱包システムの梱包装置の平面図である。
【図16】本発明のさらに他の実施形態に基づくタイルの斜視図である。
【符号の説明】
【0051】
10、100、180…タイル(tile)
14…最上層
16…中間層
18…最下層
26、32、34、40、50、46、48、56…端部
42、58…L字型周縁ずれ部
64…下側表面
66…上側表面
72、74…接着表面
102…床基礎(floor base)
80、110…タイル集合体
120…梱包システム(packaging system)
122…梱包装置(packaging device)
128、130、136、138、144、146、152、154…側縁部
160、162、168、170…側部
182…下層
【技術分野】
【0001】
本発明は、床基礎に結合させることなく床基礎に設置できるタイルに関し、さらに詳しくは、床基礎上の隣接する同種のタイルに固定可能でありながら、床基礎の表面輪郭および表面むらに適合可能な可撓性の(flexible)タイルに関する。本発明はまた、前記タイルの梱包システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、タイルに関連する発明としてはバターワース(Butterworth)と、アレクサンダー(Alexander)と、クール(Kuhle)とがなした3つの発明がある。
【特許文献1】米国特許第1,978,075号
【特許文献2】米国特許第2,914,815号
【特許文献3】米国特許第3,554,850号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
バターワース(Butterworth)に付与された米国特許No.1,978,075には、同種のブロックを横に並べて固定するために舌と溝の係合システムを持った木製ブロックフローリングが開示されている。該ブロックは木製なので、一般的に硬質で、可撓性がなく、床基礎の表面輪郭や表面むらと容易に適合することがない。該木製ブロックはまた、マスチックあるいは釘を使用して床基礎に固定される。
【0004】
アレクサンダー(Alexander)に付与された米国特許No.2,914,815には、個々のブロックがずれて配置された合板製の基礎部材を備えた、インターロック式のフローリングシステムが示されている。この合板製の基礎部材をブロックに積層することにより、同種のブロックを横に並べて固定することできる。この合板製の基礎部材もまた、一般的に硬質で、可撓性がない。このため、このブロックも、床基礎の表面輪郭と表面むらには容易に適合しない。
【0005】
クール(Kuhle)に付与された米国特許No.3,554,850は、同種の寄せ木部材を横に並べて固定するための突部を有する寄せ木フローリングを開示している。該寄せ木フローリングは、一般的に硬質で可撓性がなく、このため、床基礎の表面輪郭および表面むらに容易に適合させることができない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1〜10に記載の通りである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の好ましい実施形態に基づくタイルは、一般に、図1の参照番号10で示される。
【0008】
タイル10は、可撓性プラスチックシートを材料とする最上層14、可撓性プラスチックシートを材料とする中間層16、および可撓性発泡体を材料とする最下層18からなる積層体である。全ての層14,16および18は、正方形で、大きさと形が同じであり、好ましくは、正方形である。
【0009】
最上層14および中間層16は、好ましくは合成プラスチック材料から、さらに好ましくは、ポリ塩化ビニルシート材料などのビニルプラスチック材料から形成される。最上層14の上側表面24には、自然木に似せた人工木目模様(図6参照)等のデザインが施されている。最下層18はポリウレタンフォーム等の柔かな可撓性発泡体材料から形成される。
【0010】
中間のプラスチック層16と最下層の発泡体層18とは、同一の広がりを持ち、一つの共通の外周を持つように共に積層される。一方、最上プラスチック層14は、最上層14と中間層16との間にずれがあるように、中間プラスチック層16に対して積層される。
【0011】
この、ずれのある層配置においては、最上層14の端部26(図1参照)が、中間層16の対応端部32からずれ量「a」はみ出して伸び出し、最上層14の端部26に直交する他端部34が、中間層16の対応端部40からずれ量「a」はみ出して伸び出し、これによって、最上層14のL字型周縁ずれ部42が画定されている。
【0012】
また、このずれのある層配置においては、中間層16の端部46(図1参照)が、最上層14の端部48からずれ量「a」はみ出して伸び出し、中間層16の端部46に直交する端部50が、最上層14の端部56からずれ量「a」はみ出して伸び出し、これによって、中間層16のL字型周縁ずれ部58が画定されている。
【0013】
最上層14のL字型周縁部42と中間層16のL字型周縁部58とは、大きさと形が同一である。
【0014】
最上プラスチック層14と中間プラスチック層16とを共に積層するのに適した結合あるいは接着用合成材の成分とおおよその量の一例を以下に示す。
【0015】
a)35% SIS(スチレン−イソプレン−スチレン エラストマー)
b)54.5% 石油樹脂
c)10% 鉱物油
d)0.05% 酸化防止剤BHT
(2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール)
【0016】
層14と層16用の上記結合材を、最上プラスチック層14の下側表面64(図3参照)と中間プラスチック層16の上側表面66に施す。
【0017】
最上プラスチック層14と中間プラスチック層16を積層するために下側表面64と上側表面66に使用したのと同じ結合材を、最下発泡層18を中間プラスチック層16に積層するためにも使用できる。
【0018】
L字型周縁部42は、最上層14の下側表面64(図3参照)の一部である下向きの接着表面72(図1参照)を備え、L字型周縁部58は、中間層16の上側表面66(図3参照)の一部である上向きの接着表面74(図1参照)を備えている。露出した接着表面72および74上の接着剤は、最上プラスチック層14と中間プラスチック層16とを共に積層するために使用した結合材である。
【0019】
タイル10の寸法は自由に選択できるが、例えば、適したサイズとして、最上層14、中間層16、最下層18のサイズを12インチ×12インチに設定することができる。この数値は、大きくても小さくてもよく、自由に選択できる。最上層14の厚さは例えば約2.0mm、中間層16の厚さは例えば約2.5mm、最下発泡層18の厚さは例えば約3mmとすることができる。周縁ずれ量「a」は、例えば約3/4インチとすることができる。大きなタイルに対しては、ずれも大きくする。
【0020】
図6に模式的に示すように、タイル10は、タイル10が敷かれる床基礎102(図5参照)の表面輪郭の一般的変化に適合するよう、十分な可撓性を持っている。さらに、最下層18の可撓性発泡材料は床基礎102の小さな突起やその他の不完全性、いわゆる表面むらに屈して変形可能(yieldable)である。このため、最下発泡層18があることより、タイル10を、そのような表面むらに適合させ、床基礎102と密着させて敷くことができるようになる。
【0021】
タイル10を、横同士、縦同士が接するような位置関係で設置するには、図2に示すように、最上層14のL字型周縁部42の下向き接着表面72(図1参照)を、中間層16のL字型周縁部58の上向き接着表面74と接合するように配置し、これによってタイル10の集合体80を形成する。タイル10のうち2枚を共に配置する場合には、1枚のタイルを、まず床基礎102に対して、つまり隣接するタイル10に対して約45度の角度をなすように(図示せず)持ってきた後に倒し、隣接するタイル10の対応する上向きの接着表面74(図1参照)の上に配置することができる。
【0022】
タイル集合体80のパターン(図2)は、当技術分野で公知の多くの可能なタイルパターンの1例に過ぎない。
【0023】
タイル10を床基礎102上(図5参照)に設置するにあたっては、マスチックまたは接着剤を、床基礎102上に塗布したり最下発泡層18の底面88上(図3参照)に塗布したりする必要はない。このため、設置中、タイル10を乾いたままの床基礎102表面に置くことができ、任意の選択位置に容易に移動させることができるので、タイル10を任意の望ましいパターンに設置することが容易となる。
【0024】
タイル10の設置は、部屋の角部(図示せず)から始めて、そこから外向きに行うことが好ましい。多くの場合、設置の際に、各壁から例えば1/4インチの膨張用隙間(expansion gap)を設けるとよい。膨張用隙間は、通常、モールディングで覆われる。また、隣接するタイル10の位置決めを行っている間にタイル10の第1列が移動してしまわないように、第1列に両面テープを施すとよいこともわかっている。
【0025】
タイル10の最上層14、中間層16、最下層18の全体の厚さは、調整が必要な場合にカッターナイフで容易に切断可能な厚さに設定されている。タイル10の調整が容易であることと、タイル10を床基礎102へ設置する際にマスチックが必要ないことは、日曜大工でタイル10を設置する人にとっても好都合である。
【0026】
タイルの他の実施形態を、一般的に、図7の参照番号100によって示す。
【0027】
タイル100は、タイル10の最上層14と中間層16の積層体であり、最下発泡層18は省略されている。層14と16は、先にタイル10に関して述べたように、周縁ずれ量「a」で、共に積層されている。
【0028】
このようにして、タイル100には、同じずれ量「a」の同一のL字型周縁部42および58が備えられている。
【0029】
タイル100を床基礎102に設置する際には(図11参照)、層16の下側表面104をマスチックや接着剤で覆う必要はなく、床基礎102と直接接触するように設置することができる。床基礎102もまた、マスチックや接着剤で覆われない状態に維持できる。タイル100をタイル集合体パターン110(図8参照)の状態にする設置には、タイル10をタイル集合体パターン80(図2参照)の状態に設置するのに関して先に述べたのと同様の方法で実施する。
【0030】
床基礎102(図11参照)と接する層16の下側表面104(図7および図8)は、床基礎102の表面むらに屈して変形可能である。このため、図11に示すように、タイル100を、このような表面むらに適合させて、床基礎102上に密着させて敷くことができる。
【0031】
本発明のタイルの梱包システムを、一般的に、図12中の参照番号120で示す。梱包システム120は、タイル10に関して述べることとするが、タイル100についても同じシステムを適用することができる。
【0032】
梱包システム120は、好ましくは略正方形で、剥離紙、紙と同等の薄さの剥離可能プラスチックなどの適する任意の公知の可撓性剥離可能材料からなる、一枚ものの梱包装置122(図15参照)を含む。適する剥離可能材料としては、シリコンコート紙またはそれと同等の剥離可能材料が挙げられる。
【0033】
梱包装置122(図15参照)は、互いに対向する側縁部128、130、136および138によって決定される正方形の外周を有している。梱包装置122はまた、互いに対向する側縁部144、146、152および154によって決定される正方形の内周を有している。外周側の側縁部128、130、136および138と、対応する内周側の側縁部144、146、152および154との間の距離は、L字型周縁部42および58の周縁ずれ量「a」にほぼ等しい。
【0034】
梱包装置122の外周側の側縁部128、130、136、および138(図15参照)の長さは、少なくとも、層14および16の端部26、34、56、および、32、40、46、50(図1参照)のいずれかの長さに、L字型周縁部42および58の周縁ずれ量「a」を加えた長さに少なくとも等しい。
【0035】
梱包装置122の内周側の側縁部144、146、152、および154(図15参照)の長さは、おおむね、層14および16の端部26、34、48、56、および、32、40、46、50(図1参照)の内のいずれかの長さから、周辺ずれ量「a」を差し引いた長さにほぼ等しい。
【0036】
タイル10と梱包装置122に関して以下のように記号を定めると、
A=層14および16の端部26、34、48、58、および、32、40、
46、50の内の任意の1端部の長さ
C=梱包装置122の外周側の側縁部128、130、136、および、138
の内の任意の1側縁部の長さ
E=梱包装置122の内周側の側縁部144および146の内の任意の
1側縁部の長さ
a=L字型周縁部42および58の周縁ずれ量
上記記号を用いて、タイル10と梱包装置122の関係を以下のように表すことができる。
C=A+a
E=A−a
梱包装置122は、図12、13および14に示す方法でタイル10に取り付けられる。
【0037】
梱包装置122の交差する2つの側部160と162(図12および図15参照)が、図13に示すように、L字型周縁部42の下向きに露出した接着表面72(図1および図12参照)と向き合うように置かれ、梱包装置122の残りの2つの交差する側部168、170(図12および図15参照)が、L字形周縁部58の上向きに露出した接着表面74(図1)と向き合うように置かれる。
【0038】
このように配置することにより、梱包装置122の内周側の側縁部144が中間層16の対応端部32と向かい合うように、梱包装置122の内周側の側縁部154が中間層16の対応端部40と向かい合うように、配置される。これにより、図13に示すように、梱包装置122の側部160および162が、L字型周縁部42の下向きに露出した接着表面72と接触して接着表面72を覆うことが可能となる。
【0039】
梱包装置122の側部160および162がL字型周縁部42の下向きに露出した接着表面72と向かい合うように位置決めした後、図13および図14に示すように、梱包装置122の交差する側部168および170を前方向に、L字型周縁部58の上向きに露出した接着表面74に向かって動かす。これにより、梱包装置122の内周側の側縁部146(図12参照)が、最上層14の端部48と向かい合うように、梱包装置122の内周側の側縁部152が、最上層14の端部56と向かい合うように配置される。
【0040】
梱包装置122の側部160および162と下向きに露出した接着表面72との位置決め、および、梱包装置122の側部168および170と上向きに露出した接着表面74との位置決めを実施する際には、必要に応じて、梱包装置122を僅かに引き伸ばしてもよい。
【0041】
このような方法により、タイル10に、下向きに露出した接着表面72を有するL字型周縁部42(図1参照)と、上向きに露出する接着表面74を有するL字型周縁部58があっても、L字型周縁部42および58両方の露出した接着表面は、好ましくは閉鎖した中抜きの正方形である1枚ものの梱包装置122によって全て覆われる。
【0042】
このようにして、タイル10の設置準備が整うまで、タイル10の露出した接着表面は、たとえタイル10の異なる周縁部において反対方向を向いていようと、全て、一枚ものの梱包装置122によって覆い、保護することができる。タイル10の設置準備が整うまで各タイル10に梱包装置122を取り付けておくことにより、タイル10同士が接着することなしに、タイル10を上下に積み重ねる(図示せず)ことが可能となる。タイル10を、梱包または陳列の目的で積み重ねることができる。
【0043】
本発明のタイルの他の好ましい実施形態を、一般的に、図16の参照番号180で示す。
【0044】
タイル180にはタイル10の構成要素が全て含まれており、周縁ずれ量も上記と同様であるが、さらに、可撓性繊維シート材料からなる下層182が含まれ、最上層14と中間層16の間に挟まれている。下層182により、タイル180の寸法安定性が向上する。
【0045】
最上層14と下層182は同一の広がりを持ち、一つの共通の外周を持つ。下層182は、好ましくは、ファイバーグラスなどの不織グラスファイバー材料からなり、厚さ約0.2mmである。
【0046】
最上層14と下層182は、タイル180が、タイル10に関して先に述べたのと同一のずれ量「a」を有する同一のL字型周縁部42および58を有するように、ずれた位置関係で中間層16に結合される。周縁部42は、下層182に、下向きに露出した接着表面72を有し、周縁部58は、中間層16に、上向きに露出した接着表面74を有する。
【0047】
露出表面72および74上の接着剤は、タイル10で、最上層14を中間層16と結合させるのに使用したのと同じ接着剤である。つまり、下層182を最上層14および中間層16に結合させるのと、中間層16を最下層18に結合させるのには、この同じ接着剤が使用される。
【0048】
タイル180は、タイル10に関して先に述べたのと同様の方法で、床に設置される。
【0049】
上記構成および方法に関しては、本発明の範囲から逸脱することなく様々な変更が可能であり、上記明細書または添付図面中の記載事項は、例示を目的としており、限定するものでないと解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の1実施形態に基づくタイルの斜視図である。
【図2】上記タイルの集合体パターンの斜視図である。
【図3】図2の3−3線断面図である。
【図4】図2の4−4線断面図である。
【図5】床基礎上における図2の断面図である。
【図6】上記タイルの可撓性を示す斜視図である。
【図7】本発明の他の実施形態に基づくタイルの斜視図である。
【図8】上記タイルの集合パターンの斜視図である。
【図9】図8の3−3線断面図である。
【図10】図8の4−4線断面図である。
【図11】床基礎上における図8の断面図である。
【図12】本発明の他の実施形態に基づく、上記タイル梱包システムの斜視図であり、タイルへの取り付け前の図である。
【図13】同システムの、タイルへ取り付け中の斜視図である。
【図14】同システムの、タイルへ取り付け後の斜視図である。
【図15】梱包システムの梱包装置の平面図である。
【図16】本発明のさらに他の実施形態に基づくタイルの斜視図である。
【符号の説明】
【0051】
10、100、180…タイル(tile)
14…最上層
16…中間層
18…最下層
26、32、34、40、50、46、48、56…端部
42、58…L字型周縁ずれ部
64…下側表面
66…上側表面
72、74…接着表面
102…床基礎(floor base)
80、110…タイル集合体
120…梱包システム(packaging system)
122…梱包装置(packaging device)
128、130、136、138、144、146、152、154…側縁部
160、162、168、170…側部
182…下層
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイルであって、
a)少なくとも2つの側端部を備えた第1正方形で、デザイン模様の施された第1上側表面と第1下側表面を有し、デザイン模様の施された該第1上側表面が前記タイルの頂面を構成する、可撓性プラスチックシート材料からなる第1層と、
b)少なくとも2つの側端部を備えた第2正方形で、第2上側表面と第2下側表面を有し、可撓性プラスチックシート材料からなる第2層とを備え、
c)前記第1層と第2層がずれた位置関係で共に積層され、前記第1層の第1下側表面が前記第2層の第2上側表面と接し、
d)前記第1層と第2層をずらして積層することにより、前記第1層の第1周縁ずれ部と前記第2層の第2周縁ずれ部が画定され、前記第1層の前記第1周縁ずれ部が前記第2層の側端部の少なくとも1つからはみだして伸び出し、前記第2層の前記第2周縁ずれ部が前記第1層の側端部の少なくとも1つからはみだして伸び出し、
e)前記第1周縁ずれ部が、前記第1層の第1下側表面の一部である第1周縁下側表面を有し、前記第2周縁ずれ部が、前記第2層の第2上側表面の一部である第2周縁上側表面を有し、前記第1周縁下側表面と前記第2周縁上側表面は露出した接着剤塗布面であり、
f)前記第1層と前記第2層の積層体が、前記タイルが敷かれる床基礎の表面輪郭と適合できるような可撓性を有するように、前記第1および第2層の厚さがそれぞれ所定の厚さに設定され、
g)前記第2層のプラスチックシート材料が、前記タイルが敷かれる床基礎の表面むらに屈して変形できるような所定の変形可能性を有し、前記第2層が前記床基礎上に密接して敷かれたとき、前記床基礎の表面むらと適合可能であるタイル。
【請求項2】
前記第1正方形と第2正方形が合同な正方形であることを特徴とする請求項1に記載のタイル。
【請求項3】
前記第1周縁ずれ部がL字型になるように、前記第1周縁ずれ部が、前記第2層の2つの交差する側端部からはみ出して延び出すことを特徴とする請求項2に記載のタイル。
【請求項4】
前記第2周縁ずれ部がL字型になるように、前記第2周縁ずれ部が、前記第1層の2つの交差する側端部からはみ出して延び出すことを特徴とする請求項2に記載のタイル。
【請求項5】
前記第2周縁ずれ部がL字型になるように、前記第2周縁ずれ部が、前記第1層の2つの交差する側端部からはみ出して延び出すことを特徴とする請求項3に記載のタイル。
【請求項6】
第3正方形の可撓性発泡材料からなる第3層を備え、該第3層が、前記第2層の前記第2下側表面に結合され、前記第2層と同一の広がりを有し、前記第2層と該第3層が共通の外周を有し、該第3層が、前記タイルが敷かれる床基礎の表面輪郭に適合可能で、該第3層が前記床基礎上に密接して敷かれたとき、床基礎の表面むらに適合可能であるように、前記第3層の発泡材料が、所定の厚さと、タイルが敷かれる床基礎の表面むらに屈して変形する所定の変形可能性とを有することを特徴とする、請求項1に記載のタイル。
【請求項7】
前記第1および第2周縁ずれ部の露出した塗布接着剤を覆うための、接着剤の塗布された前記第1周縁下側表面上と第2周縁上側表面上に広がる1つの連続した細長い剥離可能材料からなり、これによって、前記第1および第2周縁ずれ部の露出した接着剤塗布表面が前記1つの連続した細長い剥離可能材料によって覆われるような、前記第1周縁ずれ部の接着剤の塗布された前記第1周縁下側表面と、前記第2周縁ずれ部の接着剤の塗布された前記第2周縁上側表面とを覆うための、1枚ものの剥離可能被覆部材を含むことを特徴とする請求項1に記載のタイル。
【請求項8】
タイルであって、
a)少なくとも2つの側端部を備えた第1正方形で、第1上側表面と第1下側表面を有する、プラスチックシート材料からなる第1層と、
b)少なくとも2つの側端部を備えた第2正方形で、第2上側表面と第2下側表面を有する、プラスチックシート材料からなる第2層とを備え、
c)前記第1層と第2層がずれた位置関係で共に積層され、前記第1層の第1下側表面が前記第2層の第2上側表面と接し、
d)前記第1層と第2層をずらして積層することにより、前記第1層の第1周縁ずれ部と前記第2層の第2周縁ずれ部が画定され、前記第1層の前記第1周縁ずれ部が前記第2層の側端部の少なくとも1つからはみ出して伸び出し、前記第2層の前記第2周縁ずれ部が前記第1層の側端部の少なくとも1つからはみ出して伸び出し、
e)前記第1周縁ずれ部が、前記第1層の第1下側表面の一部である第1周縁下側表面を有し、前記第2周縁ずれ部が、前記第2層の第2上側表面の一部である第2周縁上側表面を有し、前記第1周縁下側表面と前記第2周縁上側表面は露出した接着剤塗布面であり、
f)前記第1および第2周縁ずれ部の露出した塗布接着剤を覆うための、前記第1周縁下側表面と第2周縁上側表面の露出した塗布接着剤上に広がる1つの連続した細長い剥離可能材料からなり、これによって、前記第1および第2周縁ずれ部の露出した接着剤塗布表面が前記1つの連続した細長い剥離可能材料によって覆われるような、前記第1周縁ずれ部の接着剤の塗布された前記第1周縁下側表面と、前記第2周縁ずれ部の接着剤の塗布された前記第2周縁上側表面とを覆うための、剥離可能被覆部材を備えたタイル。
【請求項9】
前記被覆部材が1枚ものの部材であることを特徴とする請求項8に記載のタイル。
【請求項10】
各層に対して周縁ずれ部が画定されるようにずれた位置関係で共に積層されたプラスチックシート材料からなる同一正方形形状の2層の積層体で構成され、各層の周縁ずれ部が他の層の少なくとも2つの側端部からはみ出して伸び出し、各周縁ずれ部が、互いに反対方向を向いた接着剤塗布表面を有するタイルの梱包方法であり、1つの連続した細長い可撓性剥離可能材料を提供し、該剥離可能被覆材料の第1の部分を一方の周縁ずれ部の塗布接着剤に接触させ、該剥離可能被覆材料の第2の部分を他方の周縁ずれ部の接着剤塗布表面に接触させることにより、2つの周縁ずれ部の露出した接着剤塗布表面を覆うことからなる方法。
【請求項1】
タイルであって、
a)少なくとも2つの側端部を備えた第1正方形で、デザイン模様の施された第1上側表面と第1下側表面を有し、デザイン模様の施された該第1上側表面が前記タイルの頂面を構成する、可撓性プラスチックシート材料からなる第1層と、
b)少なくとも2つの側端部を備えた第2正方形で、第2上側表面と第2下側表面を有し、可撓性プラスチックシート材料からなる第2層とを備え、
c)前記第1層と第2層がずれた位置関係で共に積層され、前記第1層の第1下側表面が前記第2層の第2上側表面と接し、
d)前記第1層と第2層をずらして積層することにより、前記第1層の第1周縁ずれ部と前記第2層の第2周縁ずれ部が画定され、前記第1層の前記第1周縁ずれ部が前記第2層の側端部の少なくとも1つからはみだして伸び出し、前記第2層の前記第2周縁ずれ部が前記第1層の側端部の少なくとも1つからはみだして伸び出し、
e)前記第1周縁ずれ部が、前記第1層の第1下側表面の一部である第1周縁下側表面を有し、前記第2周縁ずれ部が、前記第2層の第2上側表面の一部である第2周縁上側表面を有し、前記第1周縁下側表面と前記第2周縁上側表面は露出した接着剤塗布面であり、
f)前記第1層と前記第2層の積層体が、前記タイルが敷かれる床基礎の表面輪郭と適合できるような可撓性を有するように、前記第1および第2層の厚さがそれぞれ所定の厚さに設定され、
g)前記第2層のプラスチックシート材料が、前記タイルが敷かれる床基礎の表面むらに屈して変形できるような所定の変形可能性を有し、前記第2層が前記床基礎上に密接して敷かれたとき、前記床基礎の表面むらと適合可能であるタイル。
【請求項2】
前記第1正方形と第2正方形が合同な正方形であることを特徴とする請求項1に記載のタイル。
【請求項3】
前記第1周縁ずれ部がL字型になるように、前記第1周縁ずれ部が、前記第2層の2つの交差する側端部からはみ出して延び出すことを特徴とする請求項2に記載のタイル。
【請求項4】
前記第2周縁ずれ部がL字型になるように、前記第2周縁ずれ部が、前記第1層の2つの交差する側端部からはみ出して延び出すことを特徴とする請求項2に記載のタイル。
【請求項5】
前記第2周縁ずれ部がL字型になるように、前記第2周縁ずれ部が、前記第1層の2つの交差する側端部からはみ出して延び出すことを特徴とする請求項3に記載のタイル。
【請求項6】
第3正方形の可撓性発泡材料からなる第3層を備え、該第3層が、前記第2層の前記第2下側表面に結合され、前記第2層と同一の広がりを有し、前記第2層と該第3層が共通の外周を有し、該第3層が、前記タイルが敷かれる床基礎の表面輪郭に適合可能で、該第3層が前記床基礎上に密接して敷かれたとき、床基礎の表面むらに適合可能であるように、前記第3層の発泡材料が、所定の厚さと、タイルが敷かれる床基礎の表面むらに屈して変形する所定の変形可能性とを有することを特徴とする、請求項1に記載のタイル。
【請求項7】
前記第1および第2周縁ずれ部の露出した塗布接着剤を覆うための、接着剤の塗布された前記第1周縁下側表面上と第2周縁上側表面上に広がる1つの連続した細長い剥離可能材料からなり、これによって、前記第1および第2周縁ずれ部の露出した接着剤塗布表面が前記1つの連続した細長い剥離可能材料によって覆われるような、前記第1周縁ずれ部の接着剤の塗布された前記第1周縁下側表面と、前記第2周縁ずれ部の接着剤の塗布された前記第2周縁上側表面とを覆うための、1枚ものの剥離可能被覆部材を含むことを特徴とする請求項1に記載のタイル。
【請求項8】
タイルであって、
a)少なくとも2つの側端部を備えた第1正方形で、第1上側表面と第1下側表面を有する、プラスチックシート材料からなる第1層と、
b)少なくとも2つの側端部を備えた第2正方形で、第2上側表面と第2下側表面を有する、プラスチックシート材料からなる第2層とを備え、
c)前記第1層と第2層がずれた位置関係で共に積層され、前記第1層の第1下側表面が前記第2層の第2上側表面と接し、
d)前記第1層と第2層をずらして積層することにより、前記第1層の第1周縁ずれ部と前記第2層の第2周縁ずれ部が画定され、前記第1層の前記第1周縁ずれ部が前記第2層の側端部の少なくとも1つからはみ出して伸び出し、前記第2層の前記第2周縁ずれ部が前記第1層の側端部の少なくとも1つからはみ出して伸び出し、
e)前記第1周縁ずれ部が、前記第1層の第1下側表面の一部である第1周縁下側表面を有し、前記第2周縁ずれ部が、前記第2層の第2上側表面の一部である第2周縁上側表面を有し、前記第1周縁下側表面と前記第2周縁上側表面は露出した接着剤塗布面であり、
f)前記第1および第2周縁ずれ部の露出した塗布接着剤を覆うための、前記第1周縁下側表面と第2周縁上側表面の露出した塗布接着剤上に広がる1つの連続した細長い剥離可能材料からなり、これによって、前記第1および第2周縁ずれ部の露出した接着剤塗布表面が前記1つの連続した細長い剥離可能材料によって覆われるような、前記第1周縁ずれ部の接着剤の塗布された前記第1周縁下側表面と、前記第2周縁ずれ部の接着剤の塗布された前記第2周縁上側表面とを覆うための、剥離可能被覆部材を備えたタイル。
【請求項9】
前記被覆部材が1枚ものの部材であることを特徴とする請求項8に記載のタイル。
【請求項10】
各層に対して周縁ずれ部が画定されるようにずれた位置関係で共に積層されたプラスチックシート材料からなる同一正方形形状の2層の積層体で構成され、各層の周縁ずれ部が他の層の少なくとも2つの側端部からはみ出して伸び出し、各周縁ずれ部が、互いに反対方向を向いた接着剤塗布表面を有するタイルの梱包方法であり、1つの連続した細長い可撓性剥離可能材料を提供し、該剥離可能被覆材料の第1の部分を一方の周縁ずれ部の塗布接着剤に接触させ、該剥離可能被覆材料の第2の部分を他方の周縁ずれ部の接着剤塗布表面に接触させることにより、2つの周縁ずれ部の露出した接着剤塗布表面を覆うことからなる方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2007−182751(P2007−182751A)
【公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−353283(P2006−353283)
【出願日】平成18年12月27日(2006.12.27)
【出願人】(507001036)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月27日(2006.12.27)
【出願人】(507001036)
【Fターム(参考)】
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