説明

タグ装置

【課題】 管理対象物が設置された配管の流体圧力を表示する圧力計を見つけ易くして管理対象物の保守・点検時間を短縮できるタグ装置を提供する。
【解決手段】 タグ装置1は、管理対象物としてのスチームトラップ6を識別するための識別番号とスチームトラップ6が設置された配管の流体圧力を表示する圧力計の取付け場所情報が記憶された電子タグ2と、スチームトラップ6を識別するための識別番号とスチームトラップ6が設置された配管の流体圧力を表示する圧力計の取付け場所情報が表示された金属製目視タグ3と、電子タグ2と金属製目視タグ3を収容する樹脂製ケース4と、電子タグ2と金属製目視タグ3を収容した樹脂製ケース2及び樹脂製ケース2内に収容された金属製目視タグ3をトラップ6の出口側配管7に取付けるための金属製取付け具5とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理対象物を識別するための識別番号が表示または記憶され管理対象物自体またはその近傍に取付けられるタグ装置に関する。本発明のタグ装置は、例えば各種配管に設置されるバルブやトラップ、あるいは各種プラントの設備機器等の管理対象物を保守・点検するときに管理対象物を識別するために用いられる。
【背景技術】
【0002】
従来のタグ装置は、管理対象物を識別するための識別番号が表示または記憶され管理対象物自体またはその近傍に取付けられたものである。管理対象物としての例えばスチームトラップは、蒸気配管系から復水を自動的に排出するもので、設置された配管の流体圧力により診断基準が異なるため、流体圧力を圧力計により読み取る必要があるが、多数の配管が複雑に交差していることが多くある。
【0003】
上記従来のタグ装置は、管理対象物を識別するための識別番号が表示または記憶されただけであるので、多数の配管が複雑に交差している場合には、管理対象物が設置された配管の流体圧力を表示する圧力計を見つけるのに時間が掛かり、そのため、管理対象物の保守・点検に時間が掛かる問題点があった。
【特許文献1】特開2005−301136
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする課題は、管理対象物が設置された配管の流体圧力を表示する圧力計を見つけ易くして管理対象物の保守・点検時間を短縮できるタグ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、管理対象物を識別するための識別番号が表示または記憶され管理対象物自体またはその近傍に取付けられるタグ装置において、管理対象物を識別するための識別番号のほかに管理対象物が設置された配管の流体圧力を表示する圧力計の取付け場所情報を表示または記憶させたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、管理対象物を識別するための識別番号のほかに管理対象物が設置された配管の流体圧力を表示する圧力計の取付け場所情報を表示または記憶させたことにより、多数の配管が複雑に交差している場合であっても圧力計を見つけ易くでき、管理対象物の保守・点検時間を短縮できるという優れた効果を生じる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、管理対象物を識別するための識別番号が表示または記憶され管理対象物自体またはその近傍に取付けられるタグ装置において、管理対象物を識別するための識別番号のほかに管理対象物が設置された配管の流体圧力を表示する圧力計の取付け場所情報を表示または記憶させたものである。そのため、タグ装置に表示または記憶された管理対象物が設置された配管の流体圧力を表示する圧力計の取付け場所情報に基づいて圧力計を見つけることにより、多数の配管が複雑に交差している場合であっても圧力計を素早く見つけることができる。そのため、管理対象物の保守・点検時間を短縮できる。
【実施例1】
【0008】
上記の技術的手段の具体例を示す実施例を説明する(図1参照)。本実施例のタグ装置1は電子タグ2と金属製目視タグ3と樹脂製ケース4と金属製取付け具5とからなり、管理対象物としてのスチームトラップ6の出口側配管7に取付けられる。電子タグ2はRFID(無線周波数識別)技術を用いたもので、アンテナ素子にスチームトラップ6の識別番号(例えば001−00001)とスチームトラップ6が設置された配管の流体圧力を表示する圧力計の取付け場所情報(例えば第1タンク上方、第2ポンプの南1メートル等)を記憶した回路素子を電気的に接続したものである。金属製目視タグ3は金属プレートにスチームトラップ6の識別番号(001−00001)とスチームトラップ6が設置された配管の流体圧力を表示する圧力計の取付け場所情報(例えば第1タンク上方、第2ポンプの南1メートル等)を刻印したものである。樹脂製ケース4は表ケース4aと裏ケース4bとからなり、内部に電子タグ2と金属製目視タグ3を収容したものである。金属製目視タグ3及び樹脂製ケース4はそれぞれ取付け孔8を有し、それぞれの取付け孔8に針金や鎖からなる金属製取付け具5を通して取付ける。電子タグ2と金属製目視タグ3を収容した樹脂製ケース4及び樹脂製ケース4内に収容された金属製目視タグ3を取付けた金属製取付け具5をスチームトラップ6の出口側配管7に吊り下げて取付ける。
【0009】
電子タグ2に記憶されたスチームトラップ6の識別番号とスチームトラップ6が設置された配管の流体圧力を表示する圧力計の取付け場所情報は無線により非接触で図示しないタグ読取装置に伝達され、文字や音声として報知される。この報知されるあるいは金属製目視タグ3から読み取られるスチームトラップ6が設置された配管の流体圧力を表示する圧力計の取付け場所情報に基づいて圧力計を見つけることにより、多数の配管が複雑に交差している場合であっても圧力計を素早く見つけることができ、スチームトラップの保守・点検時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例のタグ装置をスチームトラップの出口側配管に取付けた状態を示す斜視図。
【符号の説明】
【0011】
1 タグ装置
2 電子タグ
3 金属製目視タグ
4 樹脂製ケース
5 金属製取付け具
6 トラップ
7 出口側配管
8 取付け孔


【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理対象物を識別するための識別番号が表示または記憶され管理対象物自体またはその近傍に取付けられるタグ装置において、管理対象物を識別するための識別番号のほかに管理対象物が設置された配管の流体圧力を表示する圧力計の取付け場所情報を表示または記憶させたことを特徴とするタグ装置。


【図1】
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【公開番号】特開2009−69591(P2009−69591A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−239117(P2007−239117)
【出願日】平成19年9月14日(2007.9.14)
【出願人】(000133733)株式会社テイエルブイ (913)
【Fターム(参考)】