説明

タグ

【課題】汎用性の高いタグを提供すること。
【解決手段】物品100に取り付けて、物品100の情報を表示するタグ1として、可撓性を有する線形に形成され、その両端に設けられた係止部62を有する吊持部材6と、係止部62を係止させる被係止部15及び被連結部16を有する第1表示部材11と、係止部62を係止させる被係止部41及び被連結部16と連結する連結部42を有する第2表示部材12と、第1表示部材11及び第2表示部材12に設けられ、物品100の情報を表示する表示部である銘板13と、を備える構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品に吊下げられ、物品の情報を表示するタグに関する。
【背景技術】
【0002】
店舗に陳列される商品等の物品には、物品の価格、品質及び銘柄等の情報を表示するタグが吊持される。このようなタグは、例えば、紙葉類又は樹脂で形成された薄板状の表示札と、表示札を物品に吊持するループ状の取付具と、を組合せたものが知られている。
【0003】
このようなタグに用いられる表示札は、物品の価格や素材等の情報が記載され、その端部に取付具の挿通孔が設けられる。また、取付具は、糸や樹脂等で形成され、表示札の挿通孔及び商品の襟タグ等に挿通し、その両端を係合することでループ状とし、商品及び表示札と接続させる。このように、タグは、取付具を介して表示札が物品に設けられることで、商品の情報を表示する。
【0004】
また、このようなタグに用いられる取付具として、互いに係合(掛合)する係止部及び係止部を複数有し、繰り返し係合することが可能なものも知られている。(例えば、特許文献1参照)。また、ブランド商品に用いるタグとして、そのブランドロゴ等を表示札に表示し、装飾効果を得るものも知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−328235号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したタグでは、以下の問題があった。即ち、上述したタグは、商品によって用いる表示札に適した意匠のものが用いられる。また、同様に、取付具の材質も、糸や樹脂材料だけでなく、例えばボールチェーン等の他の部材が用いられることもある。
【0007】
このように、商品に適したタグは、それぞれその形状、寸法及び材質等が異なることから、商品毎にタグを生産する。この生産したタグは、他の商品に転用することが難しく、汎用性が低い、という問題がある。特に、店舗等で用いる場合に、急な仕入れや期間的な販売のために、既に生産したタグが用いることができない場合には、タグを改めて生産する等の措置が必要となる。
【0008】
そこで本発明は、汎用性の高いタグを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明のタグは、次のように構成されている。
【0010】
本発明の一態様として、物品に取り付けて、前記物品の情報を表示するタグにおいて、可撓性を有する線形に形成され、その両端に係止部を有する吊持部材と、前記係止部をそれぞれ係止させる被係止部、及び、前記物品の情報を表示する第1表示部を有する第1表示部材と、前記吊持部材又は前記第1表示部材に設けられ、係止した前記係止部及び前記被係止部の係止を解除する方向へ力が印加されると、前記係止の解除前に破断する第1破断部と、を備えることを特徴とするタグが提供される。
【0011】
本発明の一態様として、物品に取り付けて、前記物品の情報を表示するタグにおいて、可撓性を有する線形に形成され、その両端に係止部を有する吊持部材と、前記係止部をそれぞれ係止させる被係止部、被連結部、及び、前記物品の情報を表示する第1表示部を有する第1表示部材と、前記被係止部、前記被連結部と連結する前記連結部、及び、前記物品の情報を表示する第2表示部を有する第2表示部材と、前記連結部及び前記被連結部の少なくとも一方、及び、前記物品の情報を表示する第3表示部を有し、前記第1表示部材及び前記第2表示部材と連結、又は、前記第1表示部材若しくは前記第2表示部材と連結する第3表示部材と、を複数備え、前記吊持部材、前記第1表示部材、前記第2表示部材及び前記第3表示部材うち、少なくとも前記吊持部材及び前記第1表示部材を組み合わせることを特徴とするタグが提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、その外形形状が変更可能となり、汎用性を向上することができるタグを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るタグの構成を示す説明図。
【図2】同タグの構成を示す斜視図。
【図3】同タグの構成を示す平面図。
【図4】同タグの構成を示す分解斜視図。
【図5】同タグに用いられる第1表示部の構成を一部断面で示す平面図。
【図6】同第1表示部の構成を示す側面図。
【図7】同第1表示部の構成を示す側面図。
【図8】同タグに用いられる第2表示部の構成を一部断面で示す平面図。
【図9】同タグに用いられる吊持部材の構成を示す平面図。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係るタグの構成を示す平面図。
【図11】同タグに用いられる第3表示部の構成を示す平面図。
【図12】本発明の第3の実施の形態に係るタグの構成を示す平面図。
【図13】本発明の第4の実施の形態に係るタグの構成を示す平面図。
【図14】本発明の第5の実施の形態に係るタグに用いられる第3表示部の構成を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施の形態に係るタグ1を、図1〜9を用いて説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係るタグ1の構成を示す説明図、図2は同タグ1の構成を示す斜視図、図3は同タグ1の構成を示す平面図、図4は同タグ1の構成を示す分解斜視図、図5は第1表示部材11の構成を一部断面で示す平面図、図6は同第1表示部材11の一方の側面11aの構成を示す側面図、図7は同第1表示部材11の他方の側面11bの構成を示す側面図、図8は同タグ1に用いられる第2表示部材12の構成を一部断面で示す平面図、図9は同タグ1に用いられる吊持部材6の構成を示す平面図である。
【0015】
図1に示すように、タグ1は、例えば、物品100に吊持される。なお、物品100とは、店舗等で販売される商品であり、例えばシャツやジャケット等の衣類(以下「衣類100」として説明)である。図1〜4に示すように、タグ1は、表示部材5と、2つの吊持部材6と、を備えている。タグ1は、一方の吊持部材6が衣類100の襟元にある襟タグ101等に吊持されるとともに、他方の吊持部材6に値札110が吊持される。
【0016】
表示部材5は、例えば、衣類100のブランドのロゴ等を表示可能に形成されている。図1〜4に示すように、表示部材5は、第1表示部材11と、第2表示部材12と、銘板13と、を備えている。
【0017】
第1表示部材11は、樹脂材料で形成されている。図1〜6に示すように、第1表示部材11は、箱型に形成されている。第1表示部材11は、被係止部15と、被連結部16と、第1表示部17と、を備えている。
【0018】
被係止部15は、第1表示部材11の一の側面部11aに設けられ、吊持部材6の両端に設けられた後述する係止部62を係止可能に形成されている。具体的には、被係止部15は、側面部11aに設けられた第1被係止部21及び第2被係止部22を備えている。被係止部15は、側面部11aから第1表示部材11内へ係止部62を挿入する挿入孔である。
【0019】
第1被係止部21は、例えば、円柱状の孔部23と、孔部23の内側面の奥方にその内面が拡口する拡口部24と、その拡口部24の一部に設けられたストッパ25と、を備えている。
【0020】
ストッパ25は、例えば、その中心側に円状の開口部が形成され、この開口部が拡口可能に形成されている。具体的には、ストッパ25は、例えば、半円状に切欠する切欠部26aが形成された一対の板部26、26により形成されている。
【0021】
このストッパ25は、板部26が、拡口部24の内面と離接可能に形成され、この離接により、一対の板部26、26の切欠部26a、26aにより形成される略円状の開口面積が変化する。なお、この切欠部26a、26aにより形成される開口面積は、後述する吊持部材6の係止部62の一を挿通可能、且つ、括れ部69を係止可能な面積であればよい。
【0022】
第2被係止部22は、例えば、角柱状の孔部28である。また、第2被係止部22は、孔部28の奥方に、その内面が拡口する拡口部29が設けられている。なお、この拡口部29は、孔部28よりもその内面間の寸法が大であって、孔部28及び拡口部29間に段差を形成可能であればよい。
【0023】
一の側面部11aは、箱型の第1表示部材11の外側面の一である。この一の側面部11aは、例えば、図1〜6に示すように、第1表示部材11の外周の一部が切欠して形成されている。なお、この切欠は、例えば、第1被係止部21の意匠のための切欠であるが、係止部62の挿入を案内を兼ねてもよい。また、第1表示部材11は、その外周の一部の切欠により、第1被係止部21に挿入された係止部62の一部が外部に露出可能となる。
【0024】
被連結部16は、第1表示部材11の一の側面部11aとは異なる他の側面部11bに設けられている。被連結部16は、第2表示部材12に設けられた後述する連結部42と連結可能に形成されている。被連結部16は、図5,7に示すように、側面部11bに設けられた第1被連結部31及び第2被連結部32を備えている。被連結部16は、側面部11bから連結部を挿入可能に形成されている。
【0025】
第1被連結部31は、例えば、角柱状の孔部33と、孔部33の内側面の奥方の一部に、その内面が拡口する拡口部34が設けられている。なお、この拡口部34は、孔部33よりもその内面間の寸法が大であって、孔部33と拡口部34とによりその連続する部位に段差部が形成されればよい。
【0026】
第2被連結部32は、例えば、角柱状の孔部35である。なお、第2被連結部32は、第1被連結部31よりもその内面寸法が小に形成されている。また、第2被連結部32は、孔部35の内面の一部が凹む凹み部36を有している。この凹み部36は、孔部35の内面と連続する部位に段差部を有して形成されている。
【0027】
第1表示部17は、衣類100の情報(物品の情報)を表示する表示部である。第1表示部17は、第1表示部材11の一方の主面に、銘板13を配置可能に形成されている。第1表示部17は、銘板13の一部の外周形状に沿って突起し、銘板13の一部を第1表示部材11の所定の位置に案内する案内手段である。
【0028】
第2表示部材12は、樹脂材料で形成されている。図1〜4,8に示すように、第2表示部材12は、第1表示部材11と同様の外形状で、箱型に形成されている。第2表示部材12は、被係止部41と、連結部42と、第2表示部43と、を備えている。
【0029】
被係止部41は、第2表示部材12の一の側面部12aに設けられ、吊持部材6の両端に設けられた係止部62を係止可能に形成された、第1被係止部45及び第2被係止部46を備えている。
【0030】
なお、被係止部41は、その第1被係止部45及び第2被係止部46が、上述した第1表示部材11に設けられた被係止部15の第1被係止部21及び第2被係止部22と略同一の構成及び形状をしており、同様の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。但し、説明の便宜上、第2表示部材12の被係止部41及び第1、第2被係止部45,46は、第1表示部材11の被係止部15とは異なる符号を付す。
【0031】
連結部42は、第2表示部材12の一の側面部11aとは異なる他の側面部11bに設けられている。連結部42は、第1表示部材11に設けられた被連結部16と連結可能に形成されている。連結部42は、図4,8に示すように、側面部11bに突出して設けられた第1連結部47及び第2連結部48を備えている。
【0032】
第1連結部47は、その外面形状が第1被連結部31の孔部33内面形状に沿って形成され、孔部33に挿入可能な角柱状の挿入部51を備えている。また、第1連結部47は、その外面の一部に設けられた凸部52と、その内部が一部空洞に形成された脆弱部53と、を備えている。
【0033】
凸部52は、挿入部51の外面から少なくともその一部が突出して形成されるとともに、外部からの外力により、その突出する先端が挿入部51の外面と少なくとも面位置となるように変位可能に形成されている。凸部52は、挿入部51が孔部33に挿入された際に、挿入部51の、拡口部34の内面の一と対向する面に設けられている。このような凸部52は、その側面が孔部33及び拡口部34により形成される段差部と係止することで、孔部33から挿入部51が抜けることを防止し、第1連結部47及び第1被連結部31との連結が解除することを防止する。
【0034】
なお、凸部52は、例えば、挿入部51の外面の一部であって、挿入部51の外面よりも外部へと突出し、その周囲の一部に挿入部51の外面と連続する部位を残して挿入部51と切欠(分離)して形成されている。凸部52は、挿入部51の外面よりも突出する部位が押圧されることで、挿入部51と連続する部位を支点に弾性変形して撓む。これにより、凸部52は、挿入部51の外面と、外面から突出するその先端が面位置となるように変位する。
【0035】
脆弱部53は、挿入部51に設けられ、第1表示部材11及び第2表示部材12が離間方向に力が印加されるときに、第1連結部47及び第1被連結部31が離脱(連結が解除)する前に、挿入部51が破断する強度に形成された破断部である。この脆弱部53は、例えば、挿入部51の根元部に設けられ、挿入部51の外面から内面に連続する切欠(空洞)である。なお、図4中では、脆弱部53は、三角柱状の切欠であるが、他形状であってもよい。
【0036】
第2連結部48は、その外面形状が第2被連結部32の孔部35内面形状に沿って形成され、孔部35に挿入可能な角柱状の挿入部55を備えている。また、第2連結部48は、その外面の一部に設けられた凸部56と、その内部が一部空洞に形成された脆弱部57と、を備えている。
【0037】
凸部56は、挿入部55の外面から少なくともその一部が突出して形成されるとともに、外部からの外力により、その先端が挿入部55の外面と少なくとも面位置に変位可能に形成されている。凸部56は、挿入部55が孔部35に挿入された際に、挿入部55の、凹み部36が設けられた孔部35の内面の一と対向する面に設けられている。このような凸部56は、その側面が孔部35及び凹み部36により形成される段差部と係止することで、孔部35から挿入部55が抜けることを防止し、第2連結部48及び第1被連結部32との連結が解除することを防止する。
【0038】
なお、凸部56は、挿入部55の外面の一部であって、挿入部55の外面よりも外部へと突出し、その周囲が一部に挿入部55の外面と連続する部位を残して挿入部55と切欠して形成されている。凸部56は、挿入部55の外面よりも突出する部位が押圧されることで、挿入部55と連続する部位を支点に弾性変形して撓む。これにより、凸部52は、挿入部55の外面と、外面から突出するその先端が面位置となるように変位する。
【0039】
脆弱部57は、挿入部55に設けられ、第1表示部材11及び第2表示部材12が離間方向に力が印加されるときに、第2連結部48及び第2被連結部32との連結が解除する前に、挿入部55が破断する強度に形成された破断部である。この脆弱部57は、例えば、挿入部55の根元部に設けられ、挿入部55の外面から内面に連続する切欠(空洞)である。なお、図4中では、脆弱部57は、三角柱状の切欠であるが、他形状であってもよい。
【0040】
第2表示部43は、衣類100の情報(物品の情報)を表示する表示部である。第2表示部43は、第2表示部材12の一方の主面に、銘板13を配置可能に形成されている。第2表示部43は、銘板13の他部の外周形状に沿って突起し、銘板13の他部を第2表示部材12の所定の位置に案内する案内手段である。
【0041】
なお、この第2表示部43は、第1表示部17と対となっており、これら第1表示部17及び第2表示部43が組み合わさることで、銘板13の位置決めを行い、銘板13を配置可能とする。このように、第1表示部17及び第2表示部43は、例えば、銘板13を案内する案内手段であって、タグ1を吊持させる衣類100の情報を表示する表示部である。
【0042】
銘板13は、樹脂や金属で形成された薄板である。銘板13は、その外形状が、表示部材5の第1表示部17及び第2表示部43の内周形状に沿って形成されている。
【0043】
銘板13は、例えば、図1に示すように、その表面に、文字、符号、表彰及び図形等の記号やその集合である商品の情報が視認可能に形成されている。具体的には、銘板13は、情報が印刷又は凹凸により表示されている。
【0044】
吊持部材6は、線状部材61と、係止部62と、脆弱部63と、を備えている。線状部材61は、可撓性を有する部材で形成されている。例えば、線状部材61は、糸、紐、樹脂ワイヤ、金属ワイヤ、ボールチェーン等である。なお、線状部材61は、タグ1が用いられる商品や用途に合わせて適宜設定可能である。
【0045】
係止部62は、線状部材61の両端に設けられ、被係止部15,41に係止可能に形成されている。具体的には、係止部62は、図4、9に示すように、線状部材61の両端にそれぞれ設けられた第1係止部65及び第2係止部66を備えている。係止部62は、被係止部15,41へ挿入する挿入部材である。
【0046】
第1係止部65は、挿入部68と、挿入部68の外面の一部に設けられた括れ部69と、を備えている。挿入部68は、その先端の周縁が面取りされることでその径が漸次大に形成され、第1被係止部21,45の孔部28に挿入可能な円柱状に形成されている。即ち、挿入部68は、その先端部が中央部よりも細い先細形状に形成されている。
【0047】
括れ部69は、挿入部68の中途部の径が一部小に形成された切欠部である。この括れ部69は、第1被係止部21,45のストッパ25と係合し、その側面及びストッパ25の側面とが当接することで、挿入部68をストッパ25に係止可能に形成されている。
【0048】
第2係止部66は、挿入部71と、挿入部71の一部に設けられた返し部72と、を備えている。挿入部71は、その断面形状が、第2被係止部22,46の孔部28に挿入可能な角状に形成されている。返し部72は、挿入部71の先端側に設けられ、その一部が挿入部71の外面よりも外側に突出して形成されている。また、返し部72は、外力により弾性変形可能に形成され、挿入部71の外面と同位置又は挿入部71の外面よりも内側に変位可能に形成されている。
【0049】
即ち、返し部72は、挿入部71が孔部28へ挿入される際に、孔部28の内側面に押圧されて孔部28の内側面と略同一位置に変位するとともに、孔部28の内側面と摺動する。また、返し部72は、第2被係止部22,46の拡口部29において、復元力により、基の位置まで変形する。このような返し部72は、孔部28と拡口部29との段差と係合し、挿入部71が孔部28から脱離することを防止可能に形成されている。
【0050】
脆弱部63は、例えば、第1係止部65と線状部材61との接続部に設けられている。この脆弱部63は、吊持部材6に表示部材5及び吊持部材6の離間方向の引張応力を印加した際に、被係止部15,41と係止部62との係合が解除(分離)するよりも早く破断するように形成された破断部である。
【0051】
即ち、脆弱部63は、被係止部15,41及び係止部62の係合する力、及び、被係止部15,41及び吊持部材6の耐力(破壊応力)の中で最も弱い耐力に形成された部位である。なお、脆弱部63の耐力は、係止部62が被係止部15,41から脱離よりも先に破壊可能であればよい。また、脆弱部63は、第1係止部65を第1被係止部21に挿入した際に、第1表示部材11の外部に露出するように、形成されている。
【0052】
このように構成されたタグ1は、吊持部材6により衣類100に吊持されて、表示部材5により商品の情報を表示する。次に、このようなタグ1の衣類100への装着等の使用の一例を説明する。
【0053】
タグ1は、図4の分解斜視図に示すように、例えば、第1表示部材11、第2表示部材12、銘板13及び吊持部材6が組み立てられていない状態で店舗や衣類製造工場等(以下「店舗」)保管される。この未組立て状態で保管されているタグ1は、店舗において、必要に応じて衣類100の襟タグ101に装着される。
【0054】
なお、ここでいう店舗での保管とは、例えば、製造されたタグ1の各構成品が複数個まとめられたタグ1の各構成品の集合群を組み立てていない状態で販売し、この未組立てのタグ1の集合を、店舗等で保管しておき、必要に応じて各構成品を組み立てて使用する。
【0055】
このタグ1の装着方法として、先ず、表示部材5が組み立てられる。具体的に説明すると、まず、第1表示部材11と第2表示部材12とを、被連結部16及び連結部42で対向させる。この状態で、第1表示部材11と第2表示部材12とを近接させ、被連結部16の第1被連結部31及び第2被連結部32に連結部42の第1連結部47及び第2連結部48をそれぞれ挿入する。
【0056】
第1連結部47は、その挿入部51が第1被連結部31の孔部33に挿入されるとともに、その凸部52が、孔部33の内面と面位置に変位する。挿入部51は、凸部52が変位した状態で、さらに孔部33に挿入される。第1表示部材11及び第2表示部材12の側面が当接する位置まで挿入部51が孔部33に挿入されると、凸部52は拡口部34に移動する。拡口部34に凸部52が移動すると、凸部52は、復元する方向へ変位して拡口部34に位置し、その外面の一部が少なくとも孔部33の内面よりも外側に位置する。
【0057】
同様に、第2連結部48は、その挿入部55が第2被連結部32の孔部35に挿入されるとともに、その凸部56が、孔部35の内面と面位置に変位する。挿入部55は、凸部56が変位した状態で、さらに孔部35に挿入される。第1表示部材11及び第2表示部材12の側面が当接する位置まで挿入部55が孔部35に挿入されると、凸部56が凹み部36に位置し、凸部56が復元する方向へ変位する。これにより、凸部56は、凹み部36に位置し、その外面の一部が少なくとも孔部35の内面よりも外側に位置する。
【0058】
これらのように、各凸部52,56が、それぞれ拡口部34及び凹み部36に位置することで、凸部52,56は、各挿入部51,55の外面よりも突出する。このため、第1表示部材11と第2表示部材12とが離間する方向に力が印加されると、凸部52,56は、拡口部34及び凹み部36の各孔部33,35と形成される段差部に干渉し、第1表示部材11及び第2表示部材12が脱離することを防止する。
【0059】
なお、このような第1表示部材11及び第2表示部材12の連結は、被連結部16及び連結部42が設けられたそれら側面を当接することで、第1、第2被連結部31,32及び第1、第2連結部47,48のそれぞれの連結が同時に行われる。
【0060】
このように第1表示部材11及び第2表示部材12が連結すると、第1表示部材11及び第2表示部材12の外面の第1表示部17及び第2表示部43が組み合わさり、銘板13の位置決めを行う案内手段が形成される。この案内手段に沿って銘板13を取り付けることで、表示部材5が組み立てられる。
【0061】
次に、表示部材5に、例えば、衣類100の値段等の情報が記載された例えば値札110を吊下げる。先ず、吊持部材6に値札110を挿通させる。具体的には、値札110に設けられた挿入孔111に吊持部材6の係止部62の一方を挿通させて、値札110を線状部材61上に配置させる。この状態で、吊持部材6を、表示部材5に係止させる。
【0062】
例えば、値札110が配置された吊持部材6は、第2表示部材12に係合される。先ず、吊持部材6の第1係止部65の挿入部68を、第2表示部材12の第1被係止部21の孔部23に挿入する。
【0063】
孔部23に挿入された挿入部68は、一対の板部26,26の切欠部26a,26a間を移動することで、切欠部26a、26aによる開口が広がるように、板部26,26が移動し、この広がった切欠部26a,26a間を挿通する。なお、挿入部68の括れ部69がストッパ25まで移動すると、板部26が括れ部29に挿入する。これにより、板部26と括れ部69とが係合し、挿入部68が孔部23に固定される。
【0064】
次に、第2係止部66の挿入部71を第2表示部材12の第2被係止部22の孔部28に挿入する。挿入部71は、返し部72が弾性変形して孔部23の内面と面位置に変位する。返し部72が孔部28と摺動しながら、返し部72が拡口部29に位置するまで挿入部71は孔部28に挿入される。返し部72が拡口部29に位置すると、返し部72は、復元する方向へ変位して拡口部29に位置し、その外面の一部が少なくとも孔部28の内面よりも外側に位置する。
【0065】
これらのように、括れ部69がストッパ25に位置することで、板部26が括れ部69に挿入し、板部26が挿入部68の外面よりも内部に挿入される。また、返し部72が拡口部29に位置することで、返し部72は、挿入部71の外面よりも突出する。これにより、被係止部15と係止部62とが離間する方向に力が印加されても、ストッパ25が括れ部69に、返し部72が孔部28と拡口部29とで形成される段差部に、それぞれ干渉する。この干渉により、係止部62は、第1係止部65及び第2係止部66が被係止部15から離脱することがない。
【0066】
このように、値札110が設けられた吊持部材6を表示部材5に固定後、衣類100に他の吊持部材6を用いて表示部材5を吊持させる。なお、表示部材5を衣類100に吊持させてから、値札110を表示部材5に吊持させてもよい。
【0067】
具体的には、吊持部材6を、例えば、襟タグ101に挿通し、この襟タグ101に挿通させた吊持部材6を、表示部材5の第1表示部材11に固定させる。なお、この第1表示部材11と吊持部材6との組立ては、値札110を挿通させた吊持部材6を第2表示部材12に固定した方法と略同一であるため、その詳細は省略する。
【0068】
これらのように、表示部材5及び2つの吊持部材6,6を組み立てて、一方の吊持部材を衣類100と接続し、他方の吊持部材6に値札110を設けることで、タグ1は、衣類100の襟タグ101に装着され、衣類100の情報を表示する。
【0069】
このように構成されたタグ1によれば、容易に、衣類100等に吊持することが可能である。また、タグ1は、組立時において、対応する連結部42及び係止部62をそれぞれ対応する被連結部16及び被係止部15,41に挿入すればよく、組立てが容易である。
【0070】
特に、被係止部15,41及び係止部62は、第1被係止部21及び第1係止部65と、第2被係止部22及び第2係止部66との断面形状がそれぞれ異なる形状に形成されている。同様に、被連結部16及び連結部42は、第1被連結部31及び第1連結部47と、第2被連結部32及び第2連結部48との断面形状がそれぞれ異なる形状に形成されている。また、被係止部15,41及び係止部62と、被連結部16及び連結部42との断面形状も、それぞれ異なる形状の組合せに形成されている。このため、タグ1は、組立て時の係合及び連結を間違えて行うことを防止可能となり、組立ミスの防止、及び、作業性の向上となる。
【0071】
また、タグ1は、拡口部34と凸部52、及び、凹み部36と凸部56をそれぞれ係合させることで、被連結部16及び連結部42を係合する。これにより、第1表示部材11と第2表示部材12とが固定される。
【0072】
同様に、タグ1は、ストッパ25と括れ部69、及び、拡口部29と返し部72、をそれぞれ係合させることで係止部62及び被係止部15,41を係合する。これにより、表示部材5と吊持部材6とを固定する。
【0073】
これらのようにして、タグ1が固定されることで、タグ1は、第1表示部材11、第2表示部材12及び吊持部材6が脱離する方向に引っ張られ、各部位に引張応力が印加されても、各構成品が離脱しない。即ち、タグ1は、凸部52、56が拡口部34及び凹み部36に、括れ部69がストッパ25に、返し部72が拡口部29に、それぞれ係止される。
【0074】
これにより、タグ1は、第1表示部材11、第2表示部材12及び吊持部材6が脱離(分離)することを防止できる。なお、ここで脱離又は分離とは、タグ1が破損することなく、各構成品の係合(連結)が解除されることを示している。
【0075】
また、脆弱部53,57,63は、タグ1が分離する前に破断する(破損させる)強度に形成されている。このため、タグ1がさらに強い力で引っ張られても、タグ1は脱離することなく、破損することとなる。
【0076】
これは、タグ1は、商品の情報を表示するために用いられる。しかし、タグ1は、このような用途に用いられるため、陳列している商品のタグを他の商品のタグからの付け替え等のために無断で商品に設けられたタグが外される虞がある。しかし、タグ1は、各構成品が分離する前に、脆弱部53,57,63で破損させる構成であるため、分離後の転用を防止し、防犯性の向上も可能となる。即ち、防犯対策が可能なタグ1となる。また、脆弱部53は、表示部材5の外部に位置するように、表示部材5及び吊持部材6が形成されるため、脆弱部53を視認可能とし、破損等の抑制を行うことが可能となり、防犯に繋がる。
【0077】
上述したように本実施の形態に係るタグ1によれば、組立てが容易、且つ、防犯対策が可能となる。
【0078】
また、上述したタグ1は、第1表示部材11、第2表示部材12、銘板13及び2つの吊持部材6により構成する一例を説明したが、この構成に限定されない。タグ1は、これ以外に、各構成品の組合せにより、適宜その形態を変形することが可能となる。また、他の部材を用いて、その形態を変形することが可能である。以下、タグ1の他の実施の形態を示す。
【0079】
先ず、上述したタグ1の変形例として、本発明の第2の実施の形態に係るタグ1Aを、図10,11を用いて説明する。図10は本発明の第2の実施の形態に係るタグ1Aの構成を示す平面図、図11は同タグ1Aに用いられる第3表示部材75の構成を一部断面で示す平面図である。なお、図10,11中、図1〜9と同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0080】
図10に示すように、タグ1Aは、表示部材5Aと、2つの吊持部材6と、を備えている。表示部材5Aは、第1表示部材11と、第2表示部材12と、第1表示部材11及び第2表示部材12間に設けられる第3表示部材75と、銘板13Aと、を備えている。
【0081】
第3表示部材75は、樹脂材料で形成されている。図10,11に示すように、第3表示部材75は、箱型に形成され、その一の側面部75aに連結部42が、その他の側面部75bに被連結部16がそれぞれ設けられている。なお、例えば、被連結部16は、上述した拡口部34ではなく、図11に示すように、凸部52と係合可能な凹み部34Aであってもよい。なお、凹み部34Aは、凹み部36と同様の構成、効果を有していれば良い。
【0082】
また、第3表示部材75は、その一方の主面に、銘板13Aを配置可能に形成された第3表示部76を備えている。第3表示部76は、衣類100の情報(物品の情報)を表示する表示部である。第3表示部76は、銘板13Aの外周形状の一部に沿って突起し、銘板13Aの第1、第2表示部17、43で案内される部位以外を案内する。即ち、この第3表示部76は、第1表示部17及び第2表示部43と組み合わさることで、銘板13Aの位置決めを行う案内手段となる。
【0083】
銘板13Aは、上述した銘板13と同様に、樹脂や金属で形成された薄板であり、その表面に、文字、符号、表彰及び図形等の記号やその集合である商品の情報が視認可能に形成されている。この銘板13Aは、その外形状が、表示部材5Aの第1表示部17、第2表示部43及び第3表示部76の内周形状に沿って形成されている。
【0084】
このように構成されたタグ1Aによれば、上述したタグ1の効果を有するとともに、表示部材5Aを上述したタグ1の表示部材5よりも、一方向に長い形状とすることが可能となる。即ち、タグ1の外形状を変形するとともに、表示部材5に表示可能な情報を増加することが可能となる。
【0085】
なお、銘板13Aは、銘板13よりも、第3表示部76の形状分大きなものとなる。このため、銘板13Aに表示可能な情報量を増加、又は、表示する情報の寸法形状を拡大することが可能となる。このようにタグ1Aは、タグ1と同様の効果だけでなく、さらに、汎用性を向上することが可能となる。なお、タグ1Aは、表示する情報を増加させるだけでなく、タグ1Aの意匠の向上等の意図から、タグ1Aのように、第3表示部76を有する構成としても勿論よい。
【0086】
次に、図12を用いて本発明の第3の実施の形態に係るタグ1Bについて説明する。図12は本発明の第3の実施の形態に係るタグ1Bの構成を示す平面図である。なお、図12中、図1〜11と同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0087】
図12に示すように、タグ1Bは、表示部材5Bと、一つの吊持部材6と、を備えている。表示部材5Bは、第1表示部材11と、銘板13Bと、を備えている。
【0088】
即ち、表示部材5Bは、銘板13Bが設けられた第1表示部材11のみであって、上述した第2表示部材12及び第3表示部材75を有さない構成である。
【0089】
銘板13Bは、例えば、上述した銘板13、13Aと同様に、樹脂や金属で形成された薄板であり、その表面に、文字、符号、表彰及び図形等の記号やその集合である商品の情報が視認可能に形成されている。この銘板13Bは、その外形状が、第1表示部17内周形状に沿って形成されている。
【0090】
このように構成されたタグ1Bによれば、上述したタグ1、1Aと同様の効果を有する。なお、タグ1Bは、上述したタグ1、1Aが有する連結部42を有さない構成であるため、連結部42の脆弱部53,57が破損することはない。しかし、タグ1Bが引っ張られることで、タグ1Bが分離する前に吊持部材6の脆弱部63が破損することで、上述したタグ1、1Aと同様の効果を有する。
【0091】
また、タグ1Bは、表示部材5Bに第1表示部材11のみが用いられるため、表示部材5Bは、他の表示部材5,5Aよりもその長さが短い。このようなタグ1Bは、衣類100の情報の表示が、短くても良い場合には、無駄な構成を用いることなく、情報を表示可能となり、コストの低減、及び、小型とすることが可能となる。なお、このようなタグ1Bは、例えば、値札のみとして使用される場合や、ロゴのみを表示する場合等、タグ1Bのみで情報を表示し、他の情報、例えば、別途値札をタグ1Bに吊持しない場合に用いられる。
【0092】
このタグ1Bは、上述したタグ1に吊持される値札110の変わりに、タグ1に吊持する構成でもよい。
【0093】
次に、図13を用いて本発明の第4の実施の形態に係るタグ1Cについて説明する。図13は本発明の第4の実施の形態に係るタグ1Cの構成を示す平面図である。なお、図13中、図1〜12と同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0094】
図13に示すように、タグ1Cは、表示部材5と、一つの吊持部材6と、により構成されている。具体的に説明すると、タグ1Cは、第1表示部材11及び第2表示部材12の被係止部15,41の一方に吊持部材6が係合し、他方に吊持部材6が係合しない構成である。
【0095】
このように構成されたタグ1Cは、上述したタグ1、1A、1Bと同様の効果を有する。さらに言えば、タグ1Cは、タグ1の構成から、吊持部材6の一つを有さない構成であり、その効果はタグ1と略同一である。なお、このようなタグ1Cは、タグ1Bと同様に、値札等を別途吊持しない場合に用いられる。
【0096】
次に、図10、14を用いて本発明の第5の実施の形態に係るタグ1Dについて説明する。図14は本発明の第5の実施の形態に係るタグ1Dに用いられる第4表示部材77を示す平面図である。なお、図10はタグ1Aの構成を示す平面図であるが、タグ1Dの構成とその外観が略同一であるため、図10を用いてタグ1Dの構成を説明する。なお、図10中、タグ1Dの構成であって、タグ1Aと異なる構成には、括弧に符号を付して示す。
【0097】
図10、14に示すように、タグ1Dは、表示部材5Dと、2つの吊持部材6と、を備えている。表示部材5Dは、2つの第1表示部材11と、これら第1表示部材11,11間に設けられる第4表示部材77と、銘板13Aと、を備えている。
【0098】
第4表示部材77は、樹脂材料で形成されている。図10,14に示すように、第4表示部材77は、箱型に形成され、その相対する側面部77a、77bにそれぞれ連結部42が設けられている。また、第4表示部材77は、その一方の主面に、銘板13Aを配置可能に形成された第3表示部76を備えている。
【0099】
なお、表示部材5Dは、第4表示部材77の各連結部42に第1表示部材11の被連結部16がそれぞれ接続され、銘板13Aが設けられることで形成される。
【0100】
このように構成されたタグ1Dによれば、上述したタグ1、1A、1B、1Cと同様の効果を有する。さらに言うなら、上述したタグ1Aと略同一の効果を有する。
【0101】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではない。上述した例では、タグ1〜1Dは、衣類100の襟タグ101に吊持される構成を説明したがこれに限定されない。タグ1は、衣類以外の商品や包装に吊持されても良い。また、例えば、タグ1〜1Dは、配送用の荷札に用いても良く、他の物品や用途に用いても良い。
【0102】
また、上述したタグ1〜1Dは、本発明の各実施の形態として、一例を述べたが、これらの構成に限定されない。上述した例は一例であり、各構成品の組合せで、上述したタグ1〜1D以外の構成のタグとしてもよい。
【0103】
例えば上述したタグ1Aの構成では第3表示部材75を一つ設ける構成としたが、これに限定されず、例えば、第3表示部材75を複数連結する構成であってもよい。なお、その際には、銘板13Aではなく、適宜そのタグに貼付け可能な形状の案内手段であればよい。
【0104】
また、上述したタグ1Dは、表示部材5Dとして、2つの第1表示部材11と、これら第1表示部材11,11間に設けられる、2つの連結部42を有する第4表示部材77と、を備える構成としたが、これに限定されない。例えば、2つの連結部42を有する第4表示部材77ではなく、2つの被連結部16を有する第5表示部材とし、この第5表示部材に第2表示部材12を2つ組み合わせる構成でもよい。
【0105】
即ち、本発明の各実施の形態のタグ1〜1Dは、使用の一例である。例えば、予め製造された吊持部材6、第1〜第4表示部材11、12、75、77を、複数ずつセットとして店舗等に保管しておき、商品に吊持するタグの形状や情報等に応じて、上述の各構成部材6、11、12、75、77を適宜組み合わせる構成であればよい。なお、その際、銘板は、予め製造しておくか、若しくは、必要に応じて製造する等により対応すれば良い。
【0106】
さらに言えば、上述した表示部材11,12,75,77は、商品の情報を表示させるのに、銘板13〜13Bを用いる構成で説明したが、これに限定されない。即ち、各表示部材11,12,75,77の表面に、銘板を設けず、第1〜第4表示部材11,12,75,77の表面、たとえば、第1〜第3表示部17,43,76に、それぞれ凹凸で、ブランドロゴ等の衣類100の情報を表示してもよい。また、銘板13〜13Bは、樹脂や金属で形成された薄板であるとしたが、シール等であってもよい。
【0107】
また、上述したタグ1では、値札110が設けられた吊持部材6を、表示部材5に固定後、衣類100に他の吊持部材6を用いて表示部材5を吊持させるとしたが、表示部材5を衣類100に吊持させてから、値札110を表示部材5に吊持させてもよい。
【0108】
また、上述したタグ1〜1Dの各表示部材5,5A,5D内部に、RFIDタグや磁気タグ等を設ける構成としてもよい。このようなタグは、例えば商品情報が記憶されたタグや、店外持ち出しを監視可能に形成されており、商品のモニタリング及び防犯性を向上することが可能となる。
【0109】
また、上述したタグ1B,1Cは、外部に露出する被係止部15及び被連結部16に他構成品6,12を設けない構成としたが、これに限定されない。例えば、被係止部15及び被連結部16に、これら被係止部15及び被連結部16を閉塞するキャップをさらに設ける構成であってもよい。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【符号の説明】
【0110】
1〜1D…タグ、5,5A,5D…表示部材、6…吊持部材、11…第1表示部材、12…第2表示部材、13〜13B…銘板、15…被係止部、16…被連結部、17…第1表示部、21…第1被係止部、22…第2被係止部、23…孔部、24…拡口部、25…ストッパ、26…板部、26a…切欠部、28…孔部、29…拡口部、31…第1被連結部、32…第2被連結部、33…孔部、34…拡口部、34A…凹み部、35…孔部、36…凹み部、41…被係止部、42…連結部、43…第2表示部、45…第1被係止部、46…第2被係止部、47…第1連結部、48…第2連結部、51…挿入部、52…凸部、53…脆弱部、55…挿入部、56…凸部、57…脆弱部、61…線状部材、62…係止部、63…脆弱部、65…第1係止部、66…第2係止部、68…挿入部、71…挿入部、75…第3表示部材、76…第3表示部、77…第4表示部材、100…衣類(物品)、101…襟タグ、110…値札、111…挿入孔。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品に取り付けて、前記物品の情報を表示するタグにおいて、
可撓性を有する線形に形成され、その両端に係止部を有する吊持部材と、
前記係止部をそれぞれ係止させる被係止部、及び、前記物品の情報を表示する第1表示部を有する第1表示部材と、
前記吊持部材又は前記第1表示部材に設けられ、係止した前記係止部及び前記被係止部の係止を解除する方向へ力が印加されると、前記係止の解除前に破断する第1破断部と、
を備えることを特徴とするタグ。
【請求項2】
前記第1表示部材と連結する連結部、及び、前記物品の情報を表示する第2表示部を有する第2表示部材と、
前記第1表示部材に設けられ、前記連結部と連結する被連結部と、
前記連結部及び前記被連結部の少なくとも一方に設けられ、連結した前記第1表示部及び前記第2表示部の連結を解除する方向へ力が印加されると、前記連結の解除前に破断する第2破断部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のタグ。
【請求項3】
前記連結部又は前記被連結部を有するとともに、前記物品の情報を表示する第3表示部を有し、前記第1表示部材及び前記第2表示部材と連結する第3表示部材をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のタグ。
【請求項4】
前記第1表示部材、前記第2表示部材及び前記第3表示部材は、その表面に前記物品の情報を表示する凹み部及び銘板の少なくとも一方を有することを特徴とする請求項3に記載のタグ。
【請求項5】
前記第2表示部材は、前記被係止部を有し、前記吊持部材を係止可能に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のタグ。
【請求項6】
物品に取り付けて、前記物品の情報を表示するタグにおいて、
可撓性を有する線形に形成され、その両端に係止部を有する吊持部材と、
前記係止部をそれぞれ係止させる被係止部、被連結部、及び、前記物品の情報を表示する第1表示部を有する第1表示部材と、
前記被係止部、前記被連結部と連結する前記連結部、及び、前記物品の情報を表示する第2表示部を有する第2表示部材と、
前記連結部及び前記被連結部の少なくとも一方、及び、前記物品の情報を表示する第3表示部を有し、前記第1表示部材及び前記第2表示部材と連結、又は、前記第1表示部材若しくは前記第2表示部材と連結する第3表示部材と、
を複数備え、
前記吊持部材、前記第1表示部材、前記第2表示部材及び前記第3表示部材うち、少なくとも前記吊持部材及び前記第1表示部材を組み合わせることを特徴とするタグ。
【請求項7】
前記係止部及び被係止部の一方、及び、前記連結部及び前記被連結部の一方にそれぞれ設けられ、前記係止部及び前記被係止部の係止及び連結した前記第1表示部及び前記第2表示部の連結を解除する方向へ力が印加されると、前記係止及び前記連結の少なくとも一方が解除する前に破断する破断部をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載のタグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−209449(P2011−209449A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−75817(P2010−75817)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(505064932)株式会社メックモールド (5)